1: 2015/07/26(日) 14:49:03.061 ID:9Tgui7QS0.net
大臣1「魔法戦争により全世界の人口はおよそ1割以下となりました」

大臣2「国土は荒れ果ててしまい、民は原理がわからない魔法に対して恐怖しか抱きません」

国王「うむ、我が国が率先して世界から魔法を廃絶する他にあるまい」

4: 2015/07/26(日) 14:50:41.483 ID:9Tgui7QS0.net
大臣1「まず各国の魔法使いを処刑するべきかと」

大臣2「今の魔法に頼った暮らしの改善も急がねば」

国王「よし、各国間の会議での条約締結を目指すぞ」

6: 2015/07/26(日) 14:51:57.698 ID:9Tgui7QS0.net
魔法使いが処刑されて数ヶ月


賢者「只今参上いたしました」

国王「そちがこの国1番の賢者か。見た目はただの子供、しかも女ではないか」

賢者「魔法戦争で優秀な方は皆亡くなりました。今は私が学会の長です」

国王「ふむ、これも魔法のせいというのだな」

賢者(…………………………)

7: 2015/07/26(日) 14:53:35.179 ID:9Tgui7QS0.net
国王「今日そちを呼んだのは、魔法の原理の解明を依頼するためじゃ」

賢者「……………魔法使いが絶滅した世界で原理の解明とは一体どういうおつもりで?」

大臣「貴様!国王に無礼な口を利くか!」

国王「別によい、理由は魔法使いの残党に対抗するためじゃ。予算は秘密裏につけておる」

賢者(本当は対他国用兵器として裏で魔法使いを育成するため、でしょう)

8: 2015/07/26(日) 14:55:29.976 ID:9Tgui7QS0.net
国王「あと魔法使いの残党にそちへの依頼を知られたら危ない。護衛をつけよう」

男「はいはーい、どうも護衛です。よろしく~」

賢者(うおい!テキトーな奴だな!)

賢者「………よろしくお願いします」

国王「では精一杯励め」

10: 2015/07/26(日) 14:57:58.428 ID:9Tgui7QS0.net
賢者のアトリエにて

男「んで、原理の解明ってどうすんの?」

賢者「魔法の関する書物はあらかた燃やし尽くされたしね…………」

賢者「とりあえずは世界中で残ってる書物を探すところかしら」

男「おっ、じゃあ俺の出番もすぐかもな」

12: 2015/07/26(日) 15:01:15.340 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「あなたの助けなんていらないわ。こうみえて学会のために世界中行き来してるから」

男「でも残党が危ねえって言ってたしな」

賢者「大丈夫よ。私の動きは魔法使い達にまだ知られてないだろうし」

賢者「それに私は魔法使い達の為にこの依頼を引き受けることにしたわ」

男「……………というと?」

13: 2015/07/26(日) 15:05:03.074 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「魔法の解明は魔法使い達の地位の向上に繋がると思うの。本来、この世界は魔法とともに発展してきたのだから魔法が廃絶されるなんて許せない」

男「魔法使い達はそう思ってくれるかね?」

賢者「大丈夫よきっと!」

男(頭は良くてもまだまだ子供なんだな)

14: 2015/07/26(日) 15:07:23.503 ID:9Tgui7QS0.net
男「まぁ危ないし君が死んだら困るんでついていくんですけどね~」

賢者「ま、勝手にすればいいわ」

男「ひとこと言えば魔法使い達にとっちゃお節介だけどね」

賢者「……………どう言う意味?」

男「さぁね?では出発進行~」

15: 2015/07/26(日) 15:13:27.252 ID:9Tgui7QS0.net
隣国 アスタチンにて

男「ふぇーでっかい教会だな」

賢者「アスタチンには大学がないから、ここ主催の学会は教会になるのよ。教会には賢者出身の方が多いしね」

賢者「というかあなた!護衛のくせに馬車で寝るなんてありえない!」

男「ああ、すまんすまん。危ない時には起きるからさ」

賢者「よだれ垂らしてくせによくいうわ」

16: 2015/07/26(日) 15:18:38.501 ID:9Tgui7QS0.net
牧師「おお、タンタルの賢者どの。これはこれはようこそ」

賢者「牧師さんお久しぶりです」

牧師「研究予算をわざわざこの教会に寄付して頂いたとか、なんて礼を申せば………」

賢者「学会の長としては当然ですよ。顔をあげてください」

男(へー本当に偉かったんだコイツ)

17: 2015/07/26(日) 15:22:14.176 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「ところで今日は牧師さんに頼みがあってですね。魔法に関する書物を探してるんですけど」

牧師「魔法のこととは、一体どういうおつもりで?」

賢者「実はですね、国からの」フゴッ

男「いやー!実はですねこの賢者さん。古本集めが趣味でして!」

賢者「ん~~~~!(手を離せ!)」

18: 2015/07/26(日) 15:27:05.489 ID:9Tgui7QS0.net
男「国からも許可もらってたりして、いやー古本集めて何するんでしょうかね~売っぱらって研究費にでもするのかな!?」

牧師「賢者どのは貧困なのか!もしかして無理して教会に寄付したのでは!?」

賢者「ん~~~~~!」フゴフゴ

牧師「どちらにせよ、うちには先の魔法狩りで殆どが焚書に遭いまして……………すこし探してきます」スタスタ

19: 2015/07/26(日) 15:31:25.034 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「ぷはっ!何すんのよこのスカタン!」

男「いやいや、依頼は秘密裏なんだって。漏れたらやばいっしょ」

賢者「だからっていきなり口を塞ぐとか考えられない!このスケベ野郎!おかげで金の亡者みたいに思われたじゃない!」

男「わーった、わーった次から他の理由で行くから許して?」

20: 2015/07/26(日) 15:32:56.713 ID:ApvT/oiT0.net
全人類の9割以上が死滅って最終戦争で世界中が世紀末状態じゃねえの?

21: 2015/07/26(日) 15:34:33.153 ID:9Tgui7QS0.net
数分後

牧師「すみません、やっぱり無いです」

賢者「あー、そうですか。すいませんお邪魔して」

男「あと彼女は決して貧困でもなく金の亡者でもありませんから訂正します」

牧師(この人顔が腫れてるけど今の間で何があったんだろう?)

賢者「ふんっ」

22: 2015/07/26(日) 15:38:52.193 ID:9Tgui7QS0.net
牧師「……………あんまり大きな声で言えませんが、魔法のことならこのアスタチンには専門家がいるそうで」

賢者「!? 魔法専攻の賢者は知ってる限りは死んだはず、もしかして一般人?」

牧師「はい、大学には通ってないと聞きました。魔法狩りでは処刑されてませんが、噂では魔法使いではないかと言われてます」

賢者「その人の居場所を教えてください」

23: 2015/07/26(日) 15:43:18.214 ID:9Tgui7QS0.net
アスタチンのはじっこの方

賢者「ここね、大きい家だけどボロいわね。早速入らせてもらいましょう」

男「待て、本当に魔法使いだったらどうする。俺が先に行かせてもらう」

男「さーせん、誰かいますか?」ドンドンドン

賢者「……………………いないみたいね」

24: 2015/07/26(日) 15:48:14.817 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「この近くで聞き込みしましょう。あなたはアッチ、私はアッチに行くわ。それじゃ」タタタ

男「いやいや、離れたら護衛にならないっしょ……………って行っちゃった」

男「んー、どうしようかね。テキトーにブラブラすっか」

眼鏡「その必要はない」ヌッ

男「うおおおおっ!びっくりした!」

25: 2015/07/26(日) 15:52:48.519 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「私はちゃんと家にいたぞ」

男「いやいや気配なかったし」

眼鏡「最近、厄介な連中が俺の事嗅ぎ回っててな。気配を殺し、訪問者を確認してからじゃないと扉開けないんだ」

男「もしかして残党に狙われてるのか?」

眼鏡「奴らは最近、タンタルの国が魔法について裏で調べている情報を知って殺気立ってる。俺はとばっちりということだ」

26: 2015/07/26(日) 15:57:47.920 ID:9Tgui7QS0.net
男(!?もう漏れてるということか!)

眼鏡「あのお嬢ちゃんは賢者だろう?一体俺に何の用があるつーんだ」

男「あんたこそ魔法使いじゃないのにどうして魔法のことを調べている?今も危険な目に遭ってるっていうのに」

眼鏡「もしかしておたくらが国の使いで魔法調べてる奴らか?」

27: 2015/07/26(日) 16:03:09.762 ID:9Tgui7QS0.net
男(まだこの男を信頼できないうちは依頼のことを言うわけには…………)

眼鏡「……………どっちにしろこの辺には残党の偵察がいるはずだ。俺の事聞き回ってたら、お嬢ちゃんちょっとあぶねぇんじゃない?」

男「げっ! そこまで考えつかなかった!」

眼鏡「取引といこうか、探すのを手伝うついでにお嬢ちゃんと情報の交換をしたい。どうだ?」

男「……………ぐ、わかった」

28: 2015/07/26(日) 16:07:20.074 ID:9Tgui7QS0.net
アスタチンの町中にて

男「こんぐらいのチビ助見てませんか?……………そうすか、どうもさーせん」

男「くそっ、街中で派手にやってくれれば、まだ探し用があるのに」

眼鏡「残党っつっても偵察の奴らはただの人間だ。だからはよく路地裏で人さらいのようなことをしている……………あんなふうに」

男「うおおおおい!まんま賢者じゃねぇか!待てこら!」

29: 2015/07/26(日) 16:11:49.572 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「ん~~~~~~!(1日に2回も口を塞がれるなんて~!)」

偵察1「まさか噂のタンタルの賢者を捕まえられるなんてな!」

偵察2「今日はアスタチンにクリプトン様がやってくるそうだ。こいつを差し出せば、いい土産になるってこった!」

男「待てゴラッ!」

偵察達「!?」

30: 2015/07/26(日) 16:16:45.776 ID:9Tgui7QS0.net
男「そいつを返してもらうか!」

男(…………よりによってクリプトンの手下か、タチが悪い)

偵察1「なんだテメェは!」

偵察2「構うな!死んでもコイツを連れていくぜ!」ダダダ

眼鏡「それは無理だ」ヌッ

ヌッヌヌッヌヌッヌヌッ

偵察達「うお!このオッサン強え!」バタッ

男「気持ち悪い動きだったな……………」

31: 2015/07/26(日) 16:19:40.752 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡の家にて

男「次はぐれたら絶対許さん!」

賢者「………確かに軽率だったわ。でもあなた何もしてないらしいじゃない!」

眼鏡「うむ、主に俺の活躍がデカイ」

男「何も言えねぇ!」

32: 2015/07/26(日) 16:22:41.908 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「で、あなたが魔法を専攻にしてる一般人なのね?」

眼鏡「ふむ、自分の娘ぐらいの子供がまさか魔法の解明を任されてるとはな」

賢者「ねぇ、この人って質問に答えないの?」

男「ああ、基本このスタイルだ」

33: 2015/07/26(日) 16:29:35.232 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「ときにお嬢ちゃん、魔法専攻の賢者は殆ど亡くなったと聞く。つまりお嬢ちゃんは魔法のことについて知識が浅いはず」

男「…………………………」

賢者「いきなり酷いこと言うわね……………そうよ、私は歴史、数学、言語、沢山学んできたけど魔法についてはよく知らない」

眼鏡「無理もない。魔法使いでさえ理解してないものを賢者とはいえ普通の人間が理解するというのは難しいことだ」

34: 2015/07/26(日) 16:35:13.849 ID:9Tgui7QS0.net
男「あいつらは理解する必要がないからな。魔法と共に生きている。人間がやり方を知らなくても呼吸や成長をするみたいにな」

賢者「……だからこそ一般化が必要なのよね」

眼鏡「ふむ、それには同意だ。学者として未知の可能性にありふれた分野を研究せずにはいられない」

眼鏡「お嬢ちゃんがよければここで俺が知ってることを教えよう、ただ数日に渡ることになる。是非学会で説明してもらうためにも、詳しくゆっくりやろうじゃないか」

35: 2015/07/26(日) 16:39:36.662 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「本当!? とりあえず一歩進んだ感じね!」

男(出発して3日目でこれなら案外解明も早いかもな)

眼鏡「泊まるところはどうする?うちには来客用の部屋などない、用意できてベッドは一つだけだ」

賢者「心配いらないわ。お金なら予算で落ちるからこの町の一番いい宿で過ごすわ」

男「それはまずい」

37: 2015/07/26(日) 16:44:31.265 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「は!?」

男「さらわれたばっかだろうが。残党にはこっちの面とこの町にいることがバレてる。宿屋はリスクが高い」

賢者「楽しみがなくなった……………わ、私と一緒に寝たいからじゃないでしょうね!?」

男「俺は幼女趣味じゃない!ませんなこのチビ助!」

眼鏡「俺も宿屋は反対だ。この家自体はバレていない、今はここが安全だということだ」



眼鏡「」

38: 2015/07/26(日) 16:49:23.766 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「とにかくもう夜遅い。明日から魔法について教えよう。今日はもう寝る」ヌ~ヌ~zzz

男「ソファで寝るのか……………おい、今日は我慢してこの家で休むぞ」

賢者「べ、別にワガママだけじゃなくて、この人がまだ魔法使いかもしれないってことがあるじゃない」

男「ああ、それなら大丈夫だ」

39: 2015/07/26(日) 16:52:28.294 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「わかったわ……………」

男「俺は別に大丈夫だからベッドで寝な。今日はさらわれたり疲れたろ」

賢者「うん、それじゃおやすみ…………」スースー

男「……………寝てると普通の女の子なのにな」

40: 2015/07/26(日) 16:55:02.835 ID:9Tgui7QS0.net
男「さて俺も眠っとくか、馬車での睡眠分じゃ、クリプトンが攻めて来たとき太刀打ち出来なそうだ」

男「……………」ベッドチラッ

男「床でねるか……………」

男「…………………………」

41: 2015/07/26(日) 16:57:54.089 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「…………………………ん………」

賢者「慣れないベッドで起きちゃった、まだ夜中だね、何時だろう?」

クリプトン「こんばんわお嬢さん」

賢者「!?…………んっ」

クリプトン「喋られるとマズイです。そこの男が起きてしまうでしょう?」

賢者「ん~~~~!」

42: 2015/07/26(日) 17:03:50.610 ID:9Tgui7QS0.net
クリプトン「ふむ、本来なら君を用意して待ってるとアスタチンの偵察帯には言われたのですがね。逃がしたとかでこうして私がやってきたのですよ」

賢者(こ、こいつがクリプトン!?)

クリプトン「では移動しましょう……………はい、もういくら喋っても構いません」

賢者「ぷはっ!…………え、一瞬で………」

43: 2015/07/26(日) 17:07:31.250 ID:9Tgui7QS0.net
クリプトン「君にも専攻があるはずです。私もそんなふうに得意魔法があるんですよ、それが移動魔法」

賢者(こ、これが魔法の力……………戦争の前線ではこんなのが沢山使われてたというの!?)

クリプトン「フフフ、残念でしたね。我々魔法使いはタンタルの国王に壮絶な恨みがあります。貴方には取引の材料にでもなっていただきましょう」

賢者「ま、待って!話を聞いて!」

44: 2015/07/26(日) 17:11:08.397 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「私だってあの国王は許せない!魔法使いは人類の発展に尽くしてきた人達!」

クリプトン「ほぅ?」

賢者「原理の解明によって魔法使いが社会復帰できるようにするのが目的!だからあなたたちと争う理由は無いはず!」

クリプトン「フフフ、面白い娘ですね。ですが」

45: 2015/07/26(日) 17:15:34.033 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「ングッ……」バタッ

クリプトン「生意気すぎますね。そもそも魔法使いとは高尚な人種。首を絞められただけで呼吸もできなくなる下等な人種の社会に合わせる必要などない」ガシッ

賢者「…………そ………んな…」

賢者(………苦……し………い………助けて……………)

クリプトン「気を失うまで絞めさせてもらいます。ふん、身体を強化した我々に抵抗などできるはずがない」

46: 2015/07/26(日) 17:21:23.798 ID:9Tgui7QS0.net
偵察3「クリプトン様、早くアスタチンの拠点へ戻りましょう。この森は国の管理が行き届いているみたいです」

クリプトン「何故そう思うのです?わざわざ転送場所をここに選んだのはアスタチンの管理外だからですよ?」

偵察3「しかしこの森には誰かが来た後があります。まるで何か仕掛けをしに来たあとが」

眼鏡「そう、その通りだ」ヌッ

クリプトン•偵察「!?」

48: 2015/07/26(日) 17:28:06.404 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「俺の研究は当たっていた。移動魔法は魔法陣を使わなければならない」

眼鏡「クリプトン……貴様のことは知っていた。妻と子の敵、取らせてもらう」

クリプトン「…………アスタチンの変わり者とは貴方ですか。偵察から話は聞いていますよ。へぇ、魔法の研究の動機は敵討ちとはねぇ?」

クリプトン「なんと愚かな考えでしょう」

49: 2015/07/26(日) 17:32:31.739 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「ふん、魔法使いが高尚と言ったな?はたしてそうかな?」

クリプトン「?」

眼鏡「奮い立て!」ゴウッ!

偵察「うっ!炎がこっちに!うわぁっ!」

クリプトン「……………まさか一般人が魔法を使えるとは、まぁ発火の魔法は誰でも使えますがね」

眼鏡「ハァッハァッ…………目的は魔法陣の破壊と国の騎士に知らせるためだ、貴様はもう終わりだ」

50: 2015/07/26(日) 17:36:57.412 ID:9Tgui7QS0.net
クリプトン「ふん」

賢者「イタッ!」ドサッ

クリプトン「ちょっとそこにいなさい。すぐ移動しますよ……………この野蛮な人間を消してからね」

眼鏡(そもそも俺は近接型。発火の魔法もまだ使える。移動魔法が使えないならこっちにも分はある!)

クリプトン「学者、というのはときに盲信するから困る」フッ

眼鏡「!?……………消えた」

51: 2015/07/26(日) 17:39:51.892 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「危ない!」

眼鏡「!? うしろガハッ」バタッ

クリプトン「ふん、まず足を折りましょうか」バキバキッ

眼鏡「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!」

賢者「ヒッ…………」

52: 2015/07/26(日) 17:44:08.374 ID:9Tgui7QS0.net
クリプトン「そして、この火の海に置いていきましょうね。なぁに、焼死っていうのは人間が一番苦しむ死に方だそうで」

眼鏡「お、お嬢ちゃん!逃げろ!」

賢者「あ、あ、足が…………震えて」

クリプトン「魔法陣は正確な移動をと体力の温存のため、という答えは教えときます。冥土のみやげにでもどうぞ」

眼鏡「く、くそぉぉぉっ!」

賢者「お、男ぉっ! 早く助けに来なさいよ!」

53: 2015/07/26(日) 17:47:18.306 ID:9Tgui7QS0.net
クリプトン「そういやもう一人役に立たない男がいたと偵察が言ってましたね。ま、一般人の時点で五十歩百歩ですがね」

男「そうだな、もし仮にソイツが一般人だったとしたらな」

賢者「……………え?」

クリプトン「な、貴方どこから」

54: 2015/07/26(日) 17:55:19.769 ID:9Tgui7QS0.net
男「その魔法は意思を奪い、熱を奪い、時を奪い、天命をも狂わせる」

クリプトン「!?その詠唱は!くそっ」フッ

賢者「ま、また消えた!」

男「……既にお前は奪われている!」

クリプトン「ま、魔力不足だと!」

男「じゃあな、チリとなるまで奪ってやるよ」

クリプトン「ま、待て!貴様だって魔法使……ぃ…」サラサラサラ

眼鏡「は、灰になった……………」

55: 2015/07/26(日) 17:57:44.892 ID:9Tgui7QS0.net
男「あちゃーむっちゃ腫れてますね足。でもクリプトンじゃなかったら四肢全部持っていきますからね危なかった」

眼鏡「…………君は魔法使いだったのか」

賢者「………………………」

男「早く逃げましょう、本当に焼死しますよ?」

57: 2015/07/26(日) 18:02:29.856 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡の家にて

男「痛そ~折られる前に来たかったんだけどね、オッサン結構燃やしまくったから火の海やばかったんすよ」

眼鏡「……………いや、あのままだったらもっと酷いことになってた」

男「そっすね、でも護衛としては不足でしたわ」

賢者「…………………………」

男「本当に悪かったな、次はぐれたら許さんと言っておきながら」

58: 2015/07/26(日) 18:07:19.270 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「…………幾つか質問していい?」

男「ああ」

賢者「なんで黙ってたの?」

男「まず証明しようがなかった。護衛ついたとき魔力は0。寝れば少し貯まるんだが」

賢者(だから馬車で寝てたんだ…………)

60: 2015/07/26(日) 18:16:46.597 ID:9Tgui7QS0.net
賢者「クリプトンはあなたのことを知ってるような口だったわ、でも私をさらったときあなたを見てるはず」

男「ああ、それはね。こっちは向こうの顔のこと知ってるけどあっちは俺の顔知らないというか」

眼鏡「………君の魔法は戦争の前線では有名だ、魔法の研究すればすぐ君の魔法が出てくる。消滅の魔法……………」

賢者「……………」

男「あー、あれは感覚的には相手の魔力にぶつける感じなんだよねー」

61: 2015/07/26(日) 18:18:15.403 ID:9Tgui7QS0.net
男「とまあ、クリプトン的にはいきなり現れた伝説の魔法使いにやられたってことね!」

賢者「…………………………」

男「突っ込んでイインダヨ?」

賢者「……………私、あなたに謝らないと」

62: 2015/07/26(日) 18:21:41.812 ID:9Tgui7QS0.net
男「ん?お礼は言われて当然だが、謝られることはしてないぞ」

賢者「魔法使いの地位向上の話。クリプトンに鼻で笑われて、あなたもお節介だって言ってたし」

賢者「私…………傲慢だったなって」

男「…………………………デレた?」

賢者「なっ!真面目な話してるのに!」

63: 2015/07/26(日) 18:25:48.959 ID:9Tgui7QS0.net
男「まぁ、ああは言ったけど、やっぱちょっとは嬉しかったし」

男「幻滅してたら、助けに来ないと思わないかね?お前は謝ることはない、聞きたいのはそんな言葉じゃねぇなぁ?」

賢者「…………ありがとう」

男「だから言ったろ?危ない時はちゃんと起きるってな」

65: 2015/07/26(日) 18:29:42.118 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「俺も礼をいうよ、ありがとう。ところで俺に若干敬語なのはどういうことかね」

男「え?まぁ話の流れ的なあれですよ」

眼鏡「そうか、魔法について教えるのはまた今度にしてくれないか。せめてこの足が癒えるまでは」

賢者「わかりました、すみません。私たちが来たばっかりに」

66: 2015/07/26(日) 18:38:44.762 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「ふっ………お嬢ちゃん、クリプトンから聞いたろう。俺は妻と子供を失った。かつての魔法戦争でだ。クリプトンは他国の魔法使いで、降伏しないアスタチンへの総攻撃でやってきた」

眼鏡「………魔法に対して民は何もできない、そんなトラウマを払いのけるために魔法を研究し始めた」

眼鏡「結局俺はクリプトンに折られた、意味などなかった」

男「んなことないですよ、オッサンがいなかったら賢者は助かりませんでした」

67: 2015/07/26(日) 18:40:41.978 ID:9Tgui7QS0.net
眼鏡「そう言ってくれると少し救われる」

眼鏡「これからは君たちに全面的に協力する。またしばらくしたら来てくれ」

賢者「ありがとうございます!」

眼鏡「お嬢ちゃんも敬語なのはどういうことかね」

男「話の流れ的なあれですよ」

68: 2015/07/26(日) 18:46:15.847 ID:9Tgui7QS0.net
アスタチンの関所

男「うーむ、また0からのスタートか」

賢者「長い旅になりそうね、でもまぁ頼れる魔法使いもここにいるわけだし」

男「表でその単語を出すな!俺が捕まるぞ」

賢者「国は知っててあなたを護衛に?」

男「その質問には意味が無いな、俺が魔法狩りを逃れられたとでも?」

69: 2015/07/26(日) 18:50:26.794 ID:9Tgui7QS0.net
男「結局、魔法に対しては魔法しかないのさ。俺の存在は見えるようで見えない、そういうふうに国は扱ってるのさ」

賢者「私にはちゃんと見えてますからね」

男「お、デレた?」

賢者「やっぱりテキトーな男ね………」


おしまい

70: 2015/07/26(日) 18:51:55.132 ID:9Tgui7QS0.net
くぅ~疲れましたw

需要があるならいつかまた書く

72: 2015/07/26(日) 18:56:18.991 ID:KxrfZ5HHM.net
打ちきりかよ

引用元: 国王「全世界から魔法を廃絶することに決定した」