2:名前:ケイティ 2018/05/05(土)21:08:39 xVk
9月1日

~ヨークシンシティ 露天街~

「やっと着いたね」

「ゴンの家、クジラ島が遠すぎるんだよ」

ゴンとキルアは、クラピカ達との約束通りヨークシンシティにやってきていた

天空闘技場でベジータが帰ったあと、ゴンとキルアはカストロと共にフロアマスターを目指して戦った
07NuWgU
引用元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1525521929
1:2018/05/05(土)21:05:29 xVk
前スレはこちら
『ベジータの天空闘技場攻略』です

お待たせしました!
ついにヨークシンシティへ突入です!
3:2018/05/05(土)21:11:25 xVk
カストロはすぐにフロアマスターとなったが、師であるヤムチャと連絡が取れず、意気消沈し、しばらくして天空闘技場を去っていった

ゴンとキルアも同じくして、フロアマスターの一歩手前で天空闘技場を去った



しばらく帰ってなかったゴンの実家に、キルアを連れて行くためだった

そして、ゴンの実家であるクジラ島で、母親代わりのミトから"ジンからの預り物"を受け取っていた

4:2018/05/05(土)21:15:58 xVk
ゴン「それにしてもなんでゲームなんだろ?」

ゴンは首をかしげながら歩く

キルア「そこだよなぁ、ほんとわかんねぇ。ミルキの奴もわかんねぇんだから、多分オレたちが考えてもムリムリ」

ヨークシンの出店が並ぶ市場を練り歩く

キルア「ま、とにかく50億ジェニーだかなんだか知らないけど、バカ高くてこのままじゃ買えないってのだけは確かだな」

ゴン「二人で8億だもんね…」
5:2018/05/05(土)21:17:28 xVk
キルア「あれ?もうちょいなかった?」

ゴン「残りはベジータさんの分だよ」

キルア「そういやそっか。とりあえず携帯買わないと誰とも連絡取れないな」

目先の目標は携帯だと、キルアが言いながら露天を覗く

そこへ後ろから声がかかる

「そっちじゃなくてこっちにしたほうがいいぜ」
6:2018/05/05(土)21:21:21 xVk
バッ、と振り向く二人

ゴン&キルア「レオリオ!!」



レオリオ「よっ!」



再会の喜びを味わいながら、レオリオの値切りで携帯を購入した二人

「…そういやベジータさんの連絡先、知らないんだった」

携帯を買っても連絡が取れないことに気づいた二人は、とりあえずレオリオと共に宿泊先の確保やこれからのことを話しながら中心街へと進んで行った
8:2018/05/05(土)21:22:41 xVk
~ヨークシンシティ 入口~

シュタッ

4人が降り立つ

悟空「なんか騒がしそうなとこだな」

ベジータ「ふん、お祭り気分とはおめでたいやつらだぜ」

そう、悟空とベジータがヨークシンへやってきていた
9:2018/05/05(土)21:24:16 xVk
トランクス「パパ、でも楽しそうだよ!」

悟天「お父さん、ボクあっち見てきていい?」

そしてトランクスと悟天も一緒

ベジータは、ヒソカとの再戦を求めて

トランクスはブルマから言われてベジータが連れてきていた

そしてトランクスに誘われた悟天

その悟天の保護者としてチチに言われてついてきた悟空
10:2018/05/05(土)21:25:18 xVk
悟空「んで、どうすんだこれから?」

悟空がベジータに尋ねる

ベジータ「クラピカを探せばヒソカの居場所がわかるはずだ。クラを探すにはまずはゴンかキルアを探すのが早いか」

悟空「おめぇヒソカに会いにここまで来たんか!?」

ベジータ「う、うるさい!理由があるんだ!」

悟空「まぁいいけど、オラもゴンたちには会いてぇからな」

そんな二人の会話を、トランクスと悟天は不思議そうに聞く
12:2018/05/05(土)21:32:47 xVk
トランクス「パパ、ヒソカって誰?気になるよなー悟天」



悟天「うん。ゴンさんたちって、お父さんが話してたハンター試験の人たちのこと?」

ベジータはトランクスには答えず、悟空が代わりに答える

悟空「ヒソカっちゅうのはハンター試験のときにいた結構強ぇやつだ。ゴンたち、特にゴンとキルアはおめぇたちと歳も近ぇから友達になれるかもな」

それを聞いた二人はワクワクしながら悟空たちのあとをついて、ヨークシンシティへと入って行った
13:2018/05/05(土)21:35:21 xVk
~西の都 カプセルコーポレーション~

ピンポーン ピンポーン

ヤムチャ「おーい」

ガチャ

ブルマ「なによ朝っぱらから…、ってヤムチャじゃない」

ヤムチャ「あぁ、すまない」

ブルマ「どうしたのよ」
14:2018/05/05(土)21:36:04 xVk
いつもの陽気な雰囲気とは違い、真面目な顔のヤムチャ

ヤムチャ「ここにウーロンいないよな?」

ブルマ「ウーロン?そう言えば最近ずっと見てないわね。どうしたの?」

ヤムチャ「実は…」

ヤムチャはウーロンが居なくなっていることを話した

天空闘技場に一緒に居たこと、そしてそのあと見かけてないこと
15:2018/05/05(土)21:37:02 xVk
よく亀仙人様のところにいるので、今回もそこにいるだろうと思っていたのだが、久しぶりに亀仙人様のところへ行ったら、半年は見ていないと言われて、ここへ探しに来たのだった

ブルマ「天空闘技場?にまだいるとか?」

ヤムチャ「いや、電話してもう確認したんだ」

フロアマスターの権利を剥奪されていたので、部屋の権利も消えてウーロンが住める場所などなかった

ブルマ「うーん、でもあんたやプーアルみたいに空を飛んで帰ってくることできないでしょ?確か変身も5分くらいしか出来ないから鳥になってもすぐ落ちるし」
16:2018/05/05(土)21:37:50 xVk
ヤムチャ「やっぱりあっちにいるか…」

プーアル「行きましょうヤムチャ様!」

悩むヤムチャを促すプーアル

ブルマ「もし見かけたらすぐに連絡してあげるわよ」

ヤムチャ「…すまない」

ブルマ「あ、そう言えばいまヨークシンシティにベジータとトランクスが居るから、そっちに行く機会があったらベジータにも聞いてみるといいわよ」

ヤムチャ「ヨークシン…ありがとう!」

そしてヤムチャはプーアルを抱えて飛び立った
18:2018/05/05(土)21:39:56 xVk
~ヨークシンシティ 廃墟ビル街~

2つの影が廃墟と化したビルの間を歩いていた



ウーロン「ほ、ほほ、本当にあの幻影旅団のとこに行くのかよ」

ヒソカ「もちろん、ボクも団員だから大丈夫◆」

ウーロンを引き連れてヨークシンへと入ったヒソカは、そのまま幻影旅団の集合場所へと向かっていた

見えてきたのは一際崩れた廃ビル

階段の面影がある部分を登り、広々としたフロアに入る
21:2018/05/05(土)21:43:29 xVk
ヒソカ「やぁ◆」

ニコリと笑って廃墟ビルのフロア内にいる11人に声をかける

その11人こそが幻影旅団

視線がヒソカと、その後ろにいるウーロンに刺さる

マチ「…そいつ、なに?」

マチがなぜか嫌な顔をしながらウーロンを見る

ヒソカ「…ボクの…友達、かな?◆」クククッ

はぐらかしながら腰を下ろすヒソカ
23:2018/05/05(土)21:57:57 xVk


そこに12人目の人影がスッと奥から現れる

「勝手に部外者を連れて来るからには理由があるんだろう、だよな?ヒソカ」

オールバック姿の男、団長クロロが確認するようにヒソカへ問う

ヒソカ「そうそう、面白い能力持ってるんだ◆」

その言葉で更にウーロンへ視線が突き刺さる

ウーロン(む、無理だ…死んじゃう…)

青ざめるウーロンにクロロが問う

「そうか…ならばお前の能力、見せてくれ」

33:2018/05/07(月)21:10:35 wr6
~ヨークシンシティ 市内~

悟空「いねぇなぁ」

キョロキョロと辺りを見回しながらゴン達を探す悟空

ベジータ「ちっ、流石に気を入れてないやつらの小さな気までは探せんか」

ベジータも悪態をつきながら歩く

悟空「場所がわかってたら気が小さくても探せんだけどなぁ」
34:2018/05/07(月)21:11:57 wr6
そんなことを話ながら歩いていると、トランクスと悟天が戻ってくる

シュタッ シュタッ

トランクス「パパー!予約してきたよ!」

はい、とホテルまでの道が載った地図をベジータに渡す

悟天「ねぇ、お父さん遊んできていい?」

悟天が悟空の袖を引っ張る
35:2018/05/07(月)21:15:39 wr6
悟空「あぁ、いいぞ。日が暮れる前までにはそのなんとかっちゅうホテルに戻るんだぞ」



悟天「ベーチタクルホテルだよ」

トランクス「205号室と206号室ね」

悟天とトランクスが矢継ぎ早に説明し、今にも飛んで行きそうになる

ベジータ「おい、力を出しすぎるなよ」

今度はベジータが忠告する
36:2018/05/07(月)21:16:34 wr6
トランクス「大丈夫!ちゃんとわかってるよ!ボクもパパと同じやつ着けてもらおうかなぁ」

トランクスがベジータの腕を見る

悟天「そう言えばお父さんも着けてるよね」

悟天も揃って悟空の腕を見る

ベジータ「なんだ?貴様もまだ着けていたのか」

悟空「ときどき力んで物壊しちまうからチチが着けとけってうるせぇんだ」
37:2018/05/07(月)21:17:34 wr6
そんなやり取りを待てなそうにウズウズする子供たち

トランクス「もう行くよ!」

悟天「お父さん行ってきます!」

ドヒューーーン

悟空「そういや飛ぶなって言うの忘れてたな」

ベベジータ「ふん」

あっという間に消えていく2人を見送り、悟空とベジータはゴン達を探し始めた
38:2018/05/07(月)21:21:05 wr6
~ヨークシンシティ 廃墟ビル街~

クロロ「どこへ行く?ヒソカ」

ヒソカ「ちょっといいとこ◆」

団長クロロの問いに笑って答えるヒソカ

クロロ「悪巧みか?」

ヒソカ「もちろん◆」



そんなヒソカを見て薄く笑いながらクロロは言う

クロロ「決行は明日、9月2日の夜だ」

ヒソカ「りょーかい◆」

そしてヒソカはビルから消えていく
39:2018/05/07(月)21:24:17 wr6
~ヨークシンシティ 郊外~

ヒソカ「やっ◆」

クラピカ「もう昼だぞ。午前中のはずだったと思うが?」

ヒソカに向けて厳しい視線を飛ばすクラピカ

ヒソカ「なかなか抜け出す機会がなくてね◆」

クラピカ「旅団の情報を教えてもらおう」

静かに問うクラピカ
40:2018/05/07(月)21:25:32 wr6
ヒソカ「いいよ◆ボクの知ってる団員の能力を教えよう◆」



クラピカ「旅団の動きについては?」

ヒソカ「そこは教えられない◆確実にボクだとバレちゃうから」

ふぅ、と一息つきながらクラピカが続けて尋ねる

クラピカ「わかった。団員の能力だけでいい。だがなぜ私に協力する」
41:2018/05/07(月)21:27:22 wr6
ヒソカ「ボクの狙いは団長◆でもガードが堅くてね」

クラピカ「…なるほど」

ヒソカの狙いがわかったクラピカは頷く

ヒソカ(やっぱりキミで良かったよ◆頭の回転が早い)

ククッ、と笑うヒソカ

ヒソカ「納得してもらえたようで何より◆」

そしてヒソカは話す

団員の能力を
49:2018/05/07(月)21:58:05 wr6
~ネテロ会長 別荘~

プルルルルル

ネテロ「もしもし、ワシじゃ、ネテロじゃ」

ブルマ『なーにー?電話なんて珍しいじゃない』

その相手はブルマ

ネテロ「いやいや、礼くらい言っておかんとの」

そう言いながらネテロはある物を顔に装着する
50:2018/05/07(月)21:59:14 wr6
ブルマ『あぁ、そのことね。いいわよそれくらい』

ネテロ「それにしても凄いのぉ、相手の力がわかるとは便利なものじゃ」

ピピピッ

ブルマ『でも気を付けた方がいいわよ。ベジータが言ってたけど、同じくらいの戦闘力なら戦い方次第だー、とか』

そう言われて笑うネテロ

ネテロ「ほっほっほっ、もちろんじゃて。この歳になってもいろんな発見がある、嬉しいもんじゃて」
51:2018/05/07(月)22:01:26 wr6
ブルマ『喜ぶのはいいけど、壊れやすいから気を付けなさいね』

ネテロ「うむ、予備のもう1つはちゃんと閉まってあるので大丈夫じゃ」

ブルマ『それじゃぁまたね。━━━っと、忘れるところだったわ』

急にトーンの変わったブルマ

ブルマ『そっちで、ウーロンっていうブタに似たやつが行方不明みたいなのよ。もし見かけたら連絡くれる?』
53:2018/05/07(月)22:03:49 wr6
ネテロ「ふむ…聞いたことはないがの。情報が入ったらすぐ報せようかの」

ブルマ『ありがと。あと、ヨークシンにベジータが行ってるからもし近いならベジータにも探すように伝えといてー』

そう言うとプッと電話を切るブルマ

ネテロ「あ、相変わらず一方的じゃの…」

呆れるネテロ

ネテロ(ヨークシンまでは丸1日といったところかの。ちと遠いから…いっか)

ポリポリと頭をかきながら、顔に装着をした物を静かに外し、瞑想を始めた

54:2018/05/07(月)22:05:12 wr6
~ヨークシンシティ 市内~

レオリオ「んで、お前らが狙ってるってのが?」

ゴン&キルア「グリードアイランド!」

レオリオの問いに勢いよく2人同時に答えるゴンとキルア

ゴン「オレのオヤジの手掛かりがそのゲームにあると思うんだ」

レオリオ「ゲームぅ?」

いぶかしむレオリオにキルアが説明を加える
55:2018/05/07(月)22:12:37 wr6
キルア「そー、50億ジェニーとか言うバカ高い金額してんの」

レオリオ「そりゃー難儀な額だな。他に情報ないのか?」

ゴン「んー、そう言えばまだあんま調べてなかったね」

ゴンがキルアを見る

キルア「ちょうど良い方法があるぜ。ゴン、ハンターライセンス持ってるよな?」

指でカードの形を作りながらキルアが尋ねる

ゴン「うん、これだよね」

56:2018/05/07(月)22:15:56 wr6
レオリオ「なるほど」

そのやり取りを見てすぐに頷くレオリオ

キルア「レオリオはわかるみたいだね。そ、ハンター専用サイトなら情報が得られるはず」

レオリオ「ならオレはその間に他の情報を探っておくさ。合流はベーチタクルホテルでな」

そう言ってレオリオは郊外へ向かって行った

キルア「あぁ、オレたちも調べたらすぐ行くよ。もう遅いし」

既に日も落ち、街頭にはディナーに向かう人々が満ちていた

ゴンとキルアはそそくさとネットカフェに入り、ハンター専用サイトの閲覧を始めた

57:2018/05/07(月)22:18:43 wr6
~ヨークシンシティ ホテル一室~

ダルツォルネ「ここがオレ達がヨークシンでの拠点とするホテルだ」

目の下に楔状のアザがある男、ダルツォルネがクラピカたちに説明をする



クラピカ「この部屋だけか?」

クラピカの問いにダルツォルネは続けて答える
59:2018/05/07(月)22:28:32 wr6
そこに話を戻すように、目を大きく見開いた小柄の女性が問いかける



ダルツォルネ「センリツ、君は知らなくていいことだ」

そのダルツォルネの回答にクラピカは考えを巡らせる

クラピカ(説明をしない、ということは…私たち用ではなく、敵対する者を捕らえておく場所。そして恐らくは尋問などができる施設…)

ダルツォルネ「いいか、お前達はお嬢様の安全だけを考えておけばいいんだ!わかったな!」



それだけを言うと、ダルツォルネは部屋を後にして行った
65:2018/05/08(火)21:41:20 2J4
~ヨークシンシティ 郊外~

悟空「本当にこっちでいいんか?」

ベジータ「知らん。貴様が地図を見たんだろう!」



悟空「でも先に進んだのベジータだろ」

ベジータ「貴様がオレ様の前を歩くからだ!地図を寄越せ」

悟空「なんだよいきなり」



地図を引っ張り、不毛な言い争いをする悟空とベジータ

と、そこに声がかかる
66:2018/05/08(火)21:56:18 2J4
ヒソカ「なんだ、キミも来たのか」

バッと振り向く2人

ベジータ「ほぅ、貴様の方から会いに来るとはな」ニヤリ

悟空「久しぶりだなー」

ヒソカ「いや、今回は本当に偶然◆」

おどけた感じで首を竦めるヒソカ

ベジータ「偶然でもなんでもいい。オレ様と戦え!」

構えをとるベジータ
67:2018/05/08(火)21:57:11 2J4
ヒソカ「うーん、キミとはもう3回も戦ってるからね」

ちらり、と悟空を見るヒソカ

悟空「んじゃオラとやっか」

にっこりと笑う悟空

ヒソカ「まぁそれでもいいけど…」

ベジータ「待て!オレ様が先だ!」

悟空「なんだよベジータ。いいじゃねぇか。もう何度も戦ってんだろ?」

押し退け合う2人に呆れながらも、ヒソカは選ぶ
68:2018/05/08(火)21:58:31 2J4
ヒソカ「あんまり乗り気じゃないんだけど…。じゃぁキミで。そのあとベジータ、キミと戦ってあげるよ◆」

スウゥ

静かに構えを取るヒソカ

ヒソカ「やることがあるのにこんなところで邪魔されるとボクでもイラッとしちゃうよね…」

そう言った瞬間、ヒソカが動く

シュッ

悟空「っと、あぶねぇ」

トランプを避ける悟空
69:2018/05/08(火)22:02:19 2J4
ヒソカの右手にはトランプが1枚

ヒソカ「流石に動きが良い◆」

悟空「未来トランクスの剣みたいだな」

切れ味の良さ、で思い出す悟空

ヒュンヒュンヒュン

トランプを寸でのところで避けながら反撃の機会を窺う悟空

ヒソカ「うーん、キミたちは本当にヤりにくい◆」

70:2018/05/08(火)22:06:14 2J4
そう言うと今度は左手に無数のトランプを取り出す

バッ

悟空「そんなもん上に投げてどうすんだ?」

目眩ましにもならない、と思った瞬間

シュッババババババ!!!!



悟空目掛けて次々とトランプが飛んで来る

悟空「ちょ、超能力か!?」

慌てて避ける悟空
71:2018/05/08(火)22:06:51 2J4
ピシッ ピシッ

避けているはずのトランプが悟空を微妙に切り裂く

悟空(なんでだ?オラちゃんと避けてるはずなのに)

その間にも、悟空の周りにはトランプが飛び交う

勢いを増すトランプは悟空を中心に半径20mほどの球を作り、次々に襲いかかる

ヒソカ「そろそろ狩るか」

ヒソカがジリっと動く
72:2018/05/08(火)22:10:55 2J4
ベジータ(ちっ、まだ気づかんのか)

ベジータは既に”凝”でそれを見ていた

ヒソカのトランプは悟空の体にバンジーガムによって付けられている

ベジータのイライラが限界に達しようとしたとき

「痛てぇええええ!!!!!」

悟空たちの後ろから叫び声が上がる
73:2018/05/08(火)22:12:49 2J4
バッと振り向く悟空たち

ヒソカ(彼は確かレオリオ…)

悟空「あぶねぇ!」

悟空の周りを飛んでいるトランプの球の半径内に入ってしまっていたレオリオ

レオリオに向かってトランプが飛ぶ

ガッ

近くにあった柱に刺さって止まる
74:2018/05/08(火)22:13:29 2J4
だが他のトランプがまだ舞っている

一瞬の判断で下がる悟空

逆にヒソカは動く

ヒソカ「邪魔されるのは嫌なんだよね」

悟空「待てヒソカ!頃すな!」

追い縋る悟空を無視して、トランプでレオリオに切りかかるヒソカ

ヒュッ、とレオリオの喉にトランプが吸い込まれる瞬間
77:2018/05/09(水)21:11:17 RM7
シュン

悟空とヒソカが消えた

レオリオ「…いま…悟空とヒソカがいたような…」

唖然とするレオリオ

ベジータ「カカロットのやつまたやりやがって」

レオリオ「あ!ベジータ!ベジータじゃないか!」

レオリオが切られた左肩を抑えながらベジータに近づく
78:2018/05/09(水)21:12:06 RM7
ベジータ「運が良いな、柱に助けられるとは」

レオリオ「そういやこの柱、なんでこんななんもないとこにポツンと刺さってんだ?」

斜めに刺さった柱を不思議そうに眺めるレオリオ

レオリオ「それよりベジータ、久しぶりなのにつれねぇじゃねぇか」

ベジータ「ふん、少し前までならちょうど良かったんだがな」

もう目的のヒソカを見つけてしまった後ではレオリオ、そしてゴン、キルア、クラピカに会っても意味がない
79:2018/05/09(水)21:12:48 RM7
レオリオ「ちょうど良いって…?」

ベジータ「ふん、こっちのことだ」

レオリオ「それよかゴンとキルアがベジータのこと探してたんだ。偶然にしちゃ上出来だ」

そう言ってベジータの肩を叩くレオリオ

そこへ

シュン

悟空「ふひぃー、危なかった」
80:2018/05/09(水)21:16:53 RM7
レオリオ「おっ!悟空じゃねぇか!やっぱり見間違いじゃなった」

悟空「おっす!レオリオ久しぶりだなぁ」

嬉しそうに話す悟空

ベジータ「待て!貴様ヒソカをどこへやった!?」

悟空「どこって…」

84:2018/05/10(木)19:25:31 OzY
~ネテロ会長 別荘~

ネテロ「な、なんでお主がここにおるんじゃ…?」

ヒソカ「…ボクが聞きたい方だと思うんだよね」

ヒソカはネテロのところへ飛ばされていた

ヒソカ(またやられたようだね…◆)

ネテロ「一瞬、悟空が見えたような気がしたんじゃが…」

ヒソカ「いいよ、それよりここはどこだい?」
85:2018/05/10(木)19:29:11 OzY
ネテロ「ワシの別荘じゃ。なんでお主達が知っておるんかのぉ」

いぶかしむネテロ

ヒソカ「ヨークシンシティ、に行きたいんだけど…。道はわかるかい?◆」

ネテロ(ふむ、何かと”ヨークシン”を聞くのぉ)



良いじゃろう、と地図を見せて説明するネテロ

ネテロ「ここから南東の方角に徒歩で1日ってとこじゃろうな」

ヒソカ「ギリギリ間に合う、かな◆」
86:2018/05/10(木)19:31:14 OzY
2度目のマラソンをさせられるようで、少しイラつきを覚えるヒソカ

そのヒソカの目に、ネテロの机の上にある物が映る



ヒソカ「あれは…」

ネテロ「そう言えばお主、ハンター試験の時に似たものを着けておったの」

いま思えば、なぜ?と疑問が湧いてくる

ヒソカ「じぃさん、それ、貰えないかい?」

スカウターを指して尋ねるヒソカ
87:2018/05/10(木)19:33:22 OzY
ネテロ「ふーむ…」



ポリポリと頭をかくネテロ

ネテロ「そうじゃのぉ…お主が”ワシの頼みを無条件で引き受ける”ということなら良いかの」

ヒソカ「頼み、とは?◆」

ネテロ「それは頼み事が出てきたときに言おうかの。ほっほっほっ」

ヒソカ「相変わらず喰えないじぃさんだ◆」

その返事でヒソカが了承したのがわかったネテロは、ヒソカにスカウターを渡す
88:2018/05/10(木)19:36:45 OzY
ヒソカ「連れてこられた甲斐があった◆逆に感謝しなくちゃね◆」

ネテロ「そうじゃ、もののついでじゃ。ヨークシンにベジータ、ハンター試験の時のサスペンダー男じゃ、彼がおったら伝えてくれんかの」

ヒソカ「クククッ、その呼び方は懐かしいね◆」

不覚にも笑うヒソカ

ネテロ「”ウーロン”というブタに似た者を探しとるんだがの、もし見かけたら教えてほしいと伝えて欲しいのじゃ」

ヒソカ「…いいとも◆」

ネテロ(こやつ…何か知っておるな)

ジーーーっと刺さる視線を他所に、ヒソカはネテロの別荘を後にした
89:2018/05/10(木)19:44:00 OzY
~ヨークシンシティ 郊外~

ベジータ「連れ戻して来い!」

ベジータが悟空に食って掛かる

ネテロ会長のところに置いてきちまった、と話す悟空にイライラしながら詰め寄っていた

悟空「別にもういいじゃねぇか。あいつ見境なく攻撃すっし、それよりもレオリオの治療が先だろ」



ベジータ「うるさいっ!オレ様がここに来た目的はやつと戦うためなんだぞっ!」
90:2018/05/10(木)19:45:12 OzY
喚くベジータにおされて悟空は仕方なく瞬間移動する

シュン

レオリオ「本当に消えちまうんだな…」

目を丸くするレオリオ

シュン

すぐに戻ってきた悟空

悟空「もう居なかったぞ」

ベジータ「なにぃ!?」
91:2018/05/10(木)19:46:11 OzY
悟空「ヨークシンに向かって出発しちまった後だった」

ベジータ「だからすぐに連れ戻していれば!」

収まらない言い合いにレオリオが割って入る

レオリオ「まぁまぁベジータ。悟空の話じゃヒソカはこのヨークシンに向かってるんだし、近い内に会えるさ」

それに、と続ける

レオリオ「クラピカがヒソカと繋がってるはずだ。ゴンやキルアと一緒に居ればクラピカから連絡も来るはずだしよ」
92:2018/05/10(木)19:49:32 OzY
ベジータ「…ふんっ」

そっぽを向くが、納得している風だ

悟空「んで、ゴンやキルアたちはどこに居んだ?」

尋ねる悟空にレオリオは答える

レオリオ「ベーチタクルホテル、オレ達が泊まってるホテルさ」

93:2018/05/10(木)19:54:38 OzY
~ベーチタクルホテル フロント~

ゴン「あ!レオリオお帰り!」

ゴンが勢いよく立ち上がる

キルア「なんだよ、レオリオの方が遅かったじゃん…って、ベジータさんに悟空!」

キルアも席を立って近づいてくる

悟空「おっす!2人とも久しぶりだな!」

手を上げる悟空と、静かに指だけ上げるベジータ

94:2018/05/10(木)19:56:05 OzY
レオリオ「お前達の方は情報手に入ったか?」

レオリオが2人に尋ねる

キルア「あぁ、嫌な情報付きだがな」

悟天「あ!お父さん!」

トランクス「パパ!」

キルアが話そうとしたとき、悟天とトランクスがロビーに降りてくる

悟天「遅いよお父さん。いまトランクス君と探しに行こうとしてたところだったんだよ」
95:2018/05/10(木)20:07:02 OzY
悟空「悪ぃ悪ぃ。それよりほら、言ってたゴンとキルアだ」

2人と、そしてレオリオを紹介する悟空

悟天「こんばんは。孫悟天です」

トランクス「ボクはトランクス、よろしくね」

ペコリ、と挨拶をする



ゴン「よろしくね」

レオリオ「おう!」

ゴンとレオリオも挨拶を返す
96:2018/05/10(木)20:13:10 OzY
キルア「意外過ぎるだろ!」

キルアは1人驚く

キルア「子供いるとは聞いてたけど…なんか普通に礼儀正しいし!」

それを聞いてベジータはニヤつく

ベジータ「ふん、当たり前だ。オレの息子だからな」

ゴン「2人はいくつなの?」

ゴンが目線を合わせて尋ねる
97:2018/05/10(木)20:20:26 OzY
悟天「7歳だよ。トランクス君は8歳」

ゴン「オレとキルアは12歳。レオリオは20歳だよ」

トランクス「…見えない………」

トランクスがレオリオを見て呟く

レオリオ「悪かったな!」

アハハ、と笑う悟空たち

キルア「そろそろいいか?」

キルアが本題に入りたい、と声をかける

レオリオ「フロント前のこのロビーじゃ不用心だな。部屋に行こう」

レオリオがそう促し、3人が泊まる部屋へと悟空達を誘った
101:2018/05/11(金)22:39:40 mVl
~ベーチタクルホテル 8003号室~

悟天「うわーーー高いなぁ」

悟天が窓からの景色を見て喜ぶ

悟空「なんだ悟天、おめぇいつもここより高いとこ飛んでんじゃねぇか」

悟天「自分で飛ぶのとは違うもん」

さて、とキルアが話し始める

キルア「悟空達も来たからはじめから話すよ」

キルアは悟空たちにもわかるように話を始めた
104:2018/05/11(金)22:44:58 mVl
キルア「これ以上はわからない」

と、ここで区切る

レオリオ「89億…それで最低価格だとしたら5倍は見とかねぇとな」

オークションを知るレオリオが補足する

トランクス「別にそんなに高くないじゃん」

トランクスは腰に手を当てて余裕の表情

106:2018/05/11(金)22:46:07 mVl
ゴン「あ、ベジータさんに4億ジェニー返さなきゃ」

ゴンが思い出したようにライセンスカードを取り出す

ベジータ「なんの金だ?」

既に忘れているベジータ

ゴン「天空闘技場のお金だよ!」

ベジータ「…そう言えばそうだったな。だがカードなど持っとらんぞ」

トランクス「カードって…」

そう言うベジータの隣でトランクスがポケットをガサゴソし始める
107:2018/05/11(金)22:49:29 mVl
トランクス(…あれ?ない?え!?)

悟天「どうしたのトランクス君?」

悟天が首をかしげる

トランクス「…クレジットカード…家に忘れて来ちゃった…」



悟天「ここのホテル代どうするの…?」

心配になる悟天
108:2018/05/11(金)22:50:12 mVl
悟空「それがねぇとどうなるんだ?」

ベジータ(…?)

問題に気づいてない悟空とベジータ

ゴン「と、とりあえず全部下ろして渡すよ」

ゴンは夜間銀行へお金を降ろしに出て行った
109:2018/05/11(金)22:51:47 mVl
ゴンが銀行にお金を降ろしに行っている頃

悟天「ねぇねぇ、グリーなんとかってそんなに危険なの?」

悟天とトランクスが興味津々でキルアに問いかける



キルア「オレもやったことないからわかんねぇよ。ただ、ハンターサイトの情報だから間違いはないはずさ」
110:2018/05/11(金)22:52:36 mVl
悟空「そんなに危険ならオラもやってみてぇなぁ。ベジータもどうだ?」

ベジータ「念能力者が作った、というのは興味があるな」

悟空「ネン?それってヒソカの超能力みたいなやつか?」

ベジータの言葉に反応する悟空

ベジータ「そうか、まだ貴様は知らなかったな。ちょうどいい、ゴンやキルアから時間見つけて学ぶことだな」

悟空「へー、おめぇたち超能力使えるようになったんかぁ」

感心する悟空
111:2018/05/11(金)22:56:35 mVl
キルア「いや、まぁ合ってるような違うような…」

返事に困るキルア

そこにトランクスたちは意気込んで質問を重ねる

トランクス「どこで買えるの!?」

悟天「いつ買えるの!?」



二人の勢いにたじたじになるキルア

キルア「落ち着けよ2人とも。オークション会場で買える。市の中央区にあるからすぐわかるさ」
112:2018/05/11(金)22:59:11 mVl
悟天「いついつ!?」

キルア「1つ目は早速明日だな。だけどお金が足りない」

ちっ、と口を尖らせるキルア

悟天「オークションだけでも見てみたいなぁ」

トランクス「わくわくするよなー、悟天!」

わくわくしているトランクスと悟天
113:2018/05/11(金)22:59:57 mVl
そこに黙っていたレオリオが口を割る

レオリオ「オークション会場見に行くことは良いことさ。オレたちは2つ目以降のゲーム落札を目標に、明日からは金策だがな」

キルア「なんだよレオリオ、何か良い方法あんのかよ」

聞いてねぇぞ、とキルアが顔を向ける

レオリオ「明日の朝になったら話すさ」ニヤッ

そんな話をしていると、ゴンが戻ってくる
114:2018/05/11(金)23:03:12 mVl
ガチャ

ゴン「ただいま。はい、ベジータさん」

アタッシュケースをベジータに渡す

ベジータ「トランクス、持っていろ」

そのままトランクスに渡すベジータ

トランクス「これがあればオークションで何か買えるかも」

ニヒヒ、と悟天と笑い合うトランクス

115:2018/05/11(金)23:03:36 mVl
レオリオ「おいおい、子供だけじゃオークション会場入れないぜ」

そう言い、悟空とベジータをちらりと見るレオリオ

悟空「オラも行かなきゃなんねぇのか!?」

悟天「お父さん、一緒に来てよ」

せがむ悟天

トランクス「…パパ、だめかな?」

同じくトランクスもベジータを見上げる
116:2018/05/11(金)23:04:19 mVl
ベジータ「ちっ」

その返事が肯定だとわかるトランクスは大喜び

ゴン「じゃぁもう遅いし、今日はこの辺にしよ」

ゴンの言葉でその日はお開きとなる

部屋から出ていく悟空たちにレオリオが声をかける

レオリオ「あ、オークション会場はそんな服装じゃ入れないからな。ホテルのフロントでスーツ借りてくの忘れるなよ」

トランクスが頷いたのを見て安心するレオリオ

そして…平和な1日が終わる
120:2018/05/13(日)22:39:37 8pG
9月2日

~ヨークシン路地~

キルア「んで?こんな路地に出店構えたあとは?」

キルアが片眉を上げてレオリオを見る

レオリオ「競売するんだよ」ニヤリ

ゴン「このダイヤで?」

ゴンが掲げるダイヤは、先ほど中央区の宝石店で買ってきたものだ

キルア「一個しか買ってねぇし、しかもこんな路地で300万ジェニーの宝石なんて売れねぇよ」

不満げに言うキルア
121:2018/05/13(日)22:41:49 8pG
レオリオ「いや、これでいいんだ」

クイッとサングラスを持ち上げるレオリオ



ゴン「ねぇ、レオリオもうそろそろ教えてよ」

気になるゴンもレオリオに尋ねる

レオリオ「いいか━━━」

そしてレオリオは説明する
122:2018/05/13(日)22:42:44 8pG
<条件競売>
ダイヤは景品。
ゴンと腕相撲をして買ったら贈呈。
参加費は一回1万ジェニー。

レオリオ「な、簡単だろ?ギリギリで勝つ、そしてたまに疲れた振りをしてたら更にOKだ」

どうだ?と2人を見るレオリオ

ゴン「まぁやれそうかな」

キルア「いいぜ、面白そうじゃん」

そして条件競売、”腕相撲”が始まる
123:2018/05/13(日)22:43:42 8pG
~ベーチタクルホテル フロント~

トランクス「おじさん、スーツ?っていうのある?」

ホテルマンに尋ねるトランクス

ホテルマン「君が着るのかい?」

まだまだ子供なトランクスを見ていぶかしむ

トランクス「うん、あとこっちの悟天の分と、大人2人」

大人がいることに気づいて頷くホテルマン

ホテルマン「さ、どうぞ」

そう言って大人用2着、子供用2着を渡した
124:2018/05/13(日)22:47:33 8pG
~ヨークシンシティ ホテル一室~

クラピカ「今日が競売、か…」

落ち着かなげに、クラピカは部屋をうろつく

センリツ「落ち着いて♪」

笛の音色と共に頭のなかに草原が広がる



センリツが笛を奏でてクラピカを落ち着かせる
125:2018/05/13(日)22:50:13 8pG
クラピカ「あぁ、すまない」

センリツ「いいのよ。あなたの大事なものが何かも教えてもらったことだし。理由が理由だものね」

緋の目、その競売の行方が気が気ではないクラピカ

だが、護衛の任から外れられずやきもきしていた

センリツの音色で落ち着いてはいるが、このヨークシンに幻影旅団がいる、その事が静かにクラピカの怒りを再燃させていた

132:2018/05/14(月)21:19:23 byf
~ヨークシン路地~

レオリオ「さぁさぁ!次の挑戦者は!?」

レオリオが手を叩いて競売へ集客する

スッ

女性が手を挙げる

133:2018/05/14(月)21:20:38 byf
レオリオ「お、可愛らしい女の子が挑戦かな」

鼻の下を伸ばすレオリオ

女性はずり下がったメガネを持ち上げながら席に着く

ゴンと手を握りあって準備は完了

ゴン(あれ?この女性…)

ゴンが不思議に思った瞬間

レオリオ「レディー ファイッ!」
134:2018/05/14(月)21:21:43 byf
レオリオの合図で始まる

ミシッ

拮抗するゴンと女性

女性「んー」

ゴン「…………!」

そして

135:2018/05/14(月)21:23:31 byf
グググググッ パタン

徐々にゴンの側へ傾き勝敗がつく

女性はペコリと挨拶をして去っていく

キルア「おいゴン、いま本気じゃなかったか?」

ボソリと呟くキルア

ゴン「うん、一体なんだろう…?」

キルア「腕相撲のチャンピオンとかじゃねぇのか?」

キルアが茶化してその場は終わる

そしてその後も難なく競売は順調に進んでいた
136:2018/05/14(月)21:24:35 byf
~オークション会場~

悟空「へ~、ここがなんとかっちゅう場所かぁ」

悟天「お父さん、オークションだよ」

トランクス「パパ、楽しみだね!」

ベジータ「一々服装を変えねばならんとは面倒なことだ」

137:2018/05/14(月)21:25:26 byf
悟空、ベジータ、悟天、トランクスの4人は、オークション会場へとやって来ていた

目標はグリードアイランド

そして受付で呼び止められる

受付員「オークションカタログはお持ちですか?」

悟天「なにそれ?」

悟天が聞き返すと、あからさまに侮蔑の目をして続ける受付員
138:2018/05/14(月)21:28:49 byf
受付員「このオークション会場で行われる、全ての目録が掲載され、且つ入場チケットの代わりとなっております。購入できる方のみ入場が許可されております」

トランクス「ふーん。で、おばさんこれで足りる?」

ガチャ、とアタッシュケースを開けるトランクス

中には4億ゼニー

受付員「…!も、もちろんですとも!ようこそオークション会場へ!」

1200万ゼニーを払い、カタログを受け取った悟空たちはオークション会場へと入っていった
139:2018/05/14(月)21:32:17 byf
~ヨークシン路地~

レオリオ「さぁ、次は誰だ!?そろそろ疲れてきてるからやり時かもしれないぜ!」



レオリオが言葉巧みに挑戦者を誘う

男「じゃぁやらせてもらおうか」

顔にターバンを巻いて素顔のわからない男が手を挙げる

肩には見慣れない動物も乗っている
140:2018/05/14(月)21:32:53 byf
キルア「おい、ゴン。なんか…」

ゴン「うーん、なんか…」

顔が全くわからないため、見覚えがあるとは言えないが、何かが引っかかる2人

レオリオは何も感じていないようだ

ゴンと男は腕相撲の体勢に入る

レオリオ「レディー ファイッ!」
141:2018/05/14(月)21:33:46 byf
ガギッ

ゴンが歯を食い縛って力を入れるが、全く動かない

男「一般人にしてはだいぶ鍛えてるな…すまない」

ドンッ

そして腕は男性の側に倒れる

レオリオ「ま、まじか…勝者、男性!」

呆気に取られるも、急いで勝ちを宣言するレオリオ

ここで渋れば客は付かなくなる
142:2018/05/14(月)21:34:33 byf
レオリオ「さぁ、このダイヤは君のものだ!受け取ってくれ!」

鑑定書と共にダイヤを手渡す

受け取った男は顔は見えないが喜んでいるようだ

そして立ち去っていく男性を見ながら、レオリオたちは店じまいをする

キルア「レオリオ、全然儲かんねぇじゃんか」

口を尖らせるキルア
143:2018/05/14(月)21:37:02 byf
ゴン「キルアの言うとおりだよ。まだ100人ともしてないよ?200万ジェニーくらい損してるもん」

2人の攻め口が上がるが、レオリオはニヤリと笑っている

レオリオ「いいんだ、餌撒きってことよ。今日はもうすぐ日が暮れるし終わりだな。明日もやるぜ」



そして3人はホテルへ戻って行った
144:2018/05/14(月)21:38:35 byf
~ヨークシンシティ 廃墟ビル街~

幻影旅団のメンバーが揃っていた

ヒソカを除いて…

シズク「欲しかったなぁ」

ダイヤを思い出して呟くシズク

フランクリン「盗めばいいんだよ。オレたちは盗賊だからな」

大柄の男、フランクリンの手がシズクの頭を優しく包む

145:2018/05/14(月)21:45:59 byf
クロロ「そういうことだ」

スクッ と団長クロロが立ち上がる

クロロ「オークション会場の競売品、全てを盗む」

ウボォーギン「そいつはやべぇよ、ここのマフィア全てを敵に回すことになるんだぜ!」

146:2018/05/14(月)21:48:01 byf
毛皮を纏った男、ウボォーギンが叫ぶ

クロロ「なんだ?怖いのか?」

ウボォーギン「嬉しいんだよ…命令してくれ団長!!」

ふっ、と笑むクロロ

そしてクロロは言う

クロロ「全てを盗んでこい」

147:2018/05/14(月)21:48:46 byf
~オークション会場~

悟天「長いよぉ」

トランクス「つまんねーの」

悟天とトランクスは完全にダレきっていた

目的のグリードアイランドの競売までが長く、入札が繰り返される同じシーンばかりで飽きていた

暫くしてすやすやと眠りに着く2人

悟空「しょうがねぇなぁ」

頭をポリポリと掻く悟空

そして次の商品が運ばれてきたとき
152:2018/05/15(火)20:29:22 BYf
悟空たちは舞台を見ていなかった

悟空「ベジータ、そういやオークションのやり方覚えてっか?」

ベジータ「貴様ちゃんと聞いていなかったのか!?」

舞台ではオークショニア(競売員)が商品説明を始めていた

競売員「━━━グリー」

悟空「ベジータ!ちょっと待て!」

悟空が競売員の声に反応してベジータを止める
153:2018/05/15(火)20:30:15 BYf
競売員「━━━ッド、このゲームは2つセットです!」

悟空「ゲームって言ってっぞ!」

ベジータ「貴様のせいで危うく機会を失うところだったぞ!」

慌てて舞台に注目する悟空とベジータ

競売員「なんとこのゲーム!噂では人を吸い込むと言われています!生きて帰ったものはいる・いない、と謎多きゲームです!」

悟空「こ、これだベジータ!」
154:2018/05/15(火)20:34:25 BYf
競売員「なんでも、”人を鍛えるゲーム”、”コレクターゲーム”などと言われております!」

ベジータ「なるほど、鍛えるゲームか」

嬉しそうに笑うベジータ

競売員「さぁ、このゲームの価格は…1億ジェニーからスタートです!!!」

この商品のオークションがスタートする

悟空「い、1億なら買えるんじゃねぇかベジータ?」

ベジータ「値上がりしなければな。見ておけ、持ってる額まで入札してみる」

155:2018/05/15(火)20:35:18 BYf
会場から手が挙がる

競売員「おおっとー!早速1人手が上がりました!1億3千万ジェニーです!」

ベジータも慌てて手を挙げる

人差し指、中指、薬指だけを立てる

競売員「おお!こちらも上がりました!3千万プラスで、1億6千万ジェニーです!」

他の商品より手の挙がりが悪い

オークションに参加するのは富豪ばかりで、自分の体を鍛えることに興味がないためなのか
156:2018/05/15(火)20:41:06 BYf
だが、最初に挙げた男がもう一度手を挙げる

競売員「おお!また被せてきました!1億9千万ジェニー!」

チッと舌打ちしながら手を挙げようとするベジータ

悟空「なぁベジータ、その指の形なんだ?この親指立てたやつはなんだっけ?」



ベジータ「バッ…!」

慌てて下げさせようとしたベジータだったが、間に合わない
157:2018/05/15(火)20:41:55 BYf
競売員「おおおお!!倍額です!!3億8千万ジェニー!!!これで決まるか!?」

悟空「いいいい!?お、オラが挙げちまったことになんのか!?」

ベジータ「バカ者め!!あれほど何もするなと言ったはずだぞ!!」

先ほどの男からは手が挙がらない

競売員「では!3億8千万ジェニーで落札です!!」

競売員からの大きな拍手が鳴り響く
158:2018/05/15(火)20:42:57 BYf
競売員「受け渡しの説明は全オークション終了後ですが、お急ぎの方は近くの係員までお申し付けを!」

そして商品はカーテンの奥へ運ばれていく

悟空「な、なぁベジータ。お金…足りっかな?」

ベジータ「ギリギリだバカ者め!」

4億ゼニーから、カタログ購入の1200万ゼニーを引いて、残りは3億8千8百万ゼニーだった

悟空「すまねぇベジータ。このあとはどうすんだ?」

ベジータ「もう用はないだろう。目当ての物も買えたことだ」
159:2018/05/15(火)20:43:38 BYf
そう言ってトランクスを抱える

悟空も悟天を抱えて立ち上がる

会場から出た悟空たちは、競売受付でお金を払う

係員「品物の受け渡しは2日後となります。どちらのホテルにご滞在でしょうか?」

悟空「なんだ?いま受け取れねぇのか?」

係員「申し訳ございません、全てのチェックが完了するまでお渡しすることができませんので…」

ベジータ「ちっ、どうやら待つしかないようだな」

悟空たちはホテルの場所を伝えて帰路についた
160:2018/05/15(火)20:47:59 BYf
そして、悟空達が帰ったあと

オークション会場内ではオークションが続いていた

だが、先ほどまでの競売員ではなかった

商品を運んでくる係員も違う

観客はあまり気にしていない

気づいた者もいたが、次の商品が高価な為か

額、そして口の左右、顎に傷痕がある屈強な男が台車を押す

そして舞台についたとき

新たなオークションが始まる
170:2018/05/17(木)20:55:46 8NR
~ベーチタクルホテル フロント~

レオリオ「おっ、悟空たちもいま帰りか?」

ホテルのドアをくぐったところでレオリオに声をかけられる

悟空「あぁ、オークションで目当てのものも買えたしな」

レオリオ「グリードアイランドをか!?」

悟空が返事をしていると、悟天が目を醒ます
171:2018/05/17(木)21:02:34 8NR
悟天「ん…」

悟空「なんだ悟天、いま頃起きたんか」

悟天「…あれ?オークションは?」

キョロキョロと辺りを見回す悟天

悟天の声に反応してトランクスも起きる

トランクス「パパ、オークションは?」

ベジータ「もう終わって帰ってきたぞ、ったく」

ベジータはトランクスを降ろす
172:2018/05/17(木)21:05:16 8NR
そこにゴンとキルアも帰ってくる

ゴン「あ、悟空たちだ」

キルア「で、オークションどうだった?」

キルアの問いかけに同じように悟空が返す

悟空「おう、ちゃんと買えたぞ」



ゴン&キルア「え?グリードアイランド買えたの!?」

ゴンとキルアが驚く
173:2018/05/17(木)21:05:55 8NR
ベジータ「ふん、当然だ」

トランクス「えぇー、オークション見逃しちゃったの!?」

トランクスと悟天は違う意味で驚くが、ゴンとキルアは構わず続ける

ゴン「ベジータさんどこにあるの!?」

キルア「悟空が持ってるのか!?」

勢いよく話す2人に、とりあえずは部屋で、とレオリオが促した
175:2018/05/17(木)22:48:52 8NR
~ベーチタクルホテル 8003号室~

キルア「なんだよ、2日後かぁ」

オークションの商品受け渡しが2日後と知って落胆するゴンとキルア

悟天「オークションやってみたかったのになぁ」

トランクス「つまんない…」

悟天とトランクスも不満気味
176:2018/05/17(木)22:53:35 8NR
そこにレオリオが口を挟む

レオリオ「で?悟空はそれまでどうするつもりなんだ?」

悟空「んー、修行でもすっかなぁ」

呟きながら修行のメニューを考えていると、ベジータが悟空に提案する

ベジータ「貴様も念とやらを知ったらどうだ?」



悟空「そういや”ネン”がどうとかって言ってたな」
177:2018/05/17(木)22:55:15 8NR
昨日、ベジータがキルアたちに教えてもらえ、と言っていたのを思いだし、キルアの方を向く

キルア「悟空たちならいいぜ。気のことを教えてもらったお礼もあるし」

ゴン「うん、日中じゃなければ別にいいよね」

キルアと見合うゴン

悟天「ねぇねぇ、ネンってなぁに?」

トランクス「ボクも気になる」

目がすっかり醒めたトランクスと悟天

じゃぁ、とキルアとゴンが練をしてオーラを作ってみせ始めた
178:2018/05/17(木)22:56:06 8NR
~オークション会場~

淡々とオークションが進み、今日の最後の商品が運ばれてくる

”緋の目”

そしてそれが舞台の中央に運ばれてきたとき

顔に縫い跡のある大男が観客席を向く

大男「そんじゃまぁ、くたばるといいね」

179:2018/05/17(木)22:56:50 8NR
折れた指先からマシンガンのような銃弾が飛び交い、観客を蹂躙する



十秒もかからないうちに会場は静まり返る

そして掃除機のようなものを持った女が死体や椅子など全てを吸い込む

客席から何もかもが消えるまで数十秒もかからない

そう、彼らは幻影旅団だった
180:2018/05/17(木)22:59:33 8NR
~ベーチタクルホテル 8003号室~

キルア「これが念の力だぜ」

バリバリバリバリ



オーラを電気に変えて放電して見せるキルア

ゴンも指先に貯めて尖らせたオーラで缶を切り裂く

悟空「おおー。キルアのは超能力みてぇだな」

興味深そうに見る悟空
181:2018/05/17(木)23:00:26 8NR
悟天「わぁ!すごいすごい!」

トランクス「ボクにも教えて!」

トランクスと悟天が飛び跳ねる

悟空「オラもそんなことできるようになるんか?」

そんな悟空の質問にキルアが放電をやめて答える

キルア「それはわかんねぇ。それぞれ得意な系統があるみたいでさ」
182:2018/05/17(木)23:02:24 8NR
悟空「けいとう?」

いまいちよくわからない、と眉をひそめる悟空

だよな、と一息吐くとキルアは念について説明し始める

そして━━━

念を間近で見ていた悟空たちは、オークション会場での出来事に気づくことはなかった
183:2018/05/17(木)23:04:11 8NR
10分後

「━━━って感じ。六系統あって、この水見式でわかるってこと」

あらかた説明を終えたキルアは、水見式を悟空たちに試してもらう

悟空「おっし、んじゃやってみっか」

悟空がグラスの前に立つ

気を手のひらからグラスに向けて出しながら添える
196:2018/05/19(土)21:30:27 fYU


スゥッ パッ

中の水が赤になった瞬間、消えてなくなる

残された葉はゆらりとグラスの中に落ちる

キルア「えっ!?」

ゴン「どういうこと!?」

キルアとゴンが飛び付くようにグラスに駆け寄る

悟空「水が消えちまったけどどういうことだ?」

当然、悟空はわからない
197:2018/05/19(土)21:31:05 fYU
キルア「水が消える…?そんなことウイングさんは何も言ってなかったな…」

考え込むキルア

ゴン「その前に真っ赤にならなかった?」

ほら、とゴンがグラスについた水滴を指す

レオリオ「おいおい、どういうことだ?オレが調べた限りでは2系統の反応が出るなんて載ってなかったぜ!?」

自力で念を覚えたレオリオも、その現象がわからないと言う

ただし、水が消えたことには心当たりがあった
198:2018/05/19(土)21:33:23 fYU
レオリオ「水が消えるのは━━━」

レオリオがそう言いかけたとき

ベジータ「特質系、というやつじゃないのか?」



しばらく黙っていたベジータが口を開く

悟空「とくしつけい?」

頭にはてなを浮かべる悟空
199:2018/05/19(土)21:34:07 fYU
ベジータ「こいつはオレたちと違って特殊な技を使いやがる。お前たちも見ただろう”瞬間移動”をな」

あ!と気付くキルア

キルア「そういうことか!悟空のあの能力!考えてみたら特質系くらいじゃなきゃできない!」

ゴン「水が赤くなったのは…じゃぁベジータさんと同じく2系統示したのは、どっちかが放出系だから?」

ゴンの言葉にキルアが頷く

キルア「ベジータさんは水が増えて青になった…念が強化系で気が放出系。なら悟空は念が特質系で、気が放出系ってことになる」

キルアの解説を聞きながら、悟空は首をかしげたまま
200:2018/05/19(土)21:34:50 fYU
ベジータ「わからんようだが、貴様には細かい説明など不要だ。自分が念を使うのではなく、念を使うやつがどんな攻撃をしてくるか、それを学べばいいだけだ」

ふんっ、とベジータはそこまで言うと腕を組む

悟空「よくわかんねぇけど…なんかいろんなことができるみてぇだな」

ふむふむ、と頷く悟空

そこで、何か気づいたようにキルアがレオリオの方を向く

キルア「そういやさ、レオリオも悟空の念に気づいたみたいだけど…なんでだ?」

いや、まぁ…、と頭をかきながらレオリオは答える
201:2018/05/19(土)21:35:23 fYU
レオリオ「実はオレも悟空の真似して、あの能力を使えるようにしようと思ったんだよ…」

キルア「へー、確かに便利だもんな」

レオリオ「便利なんてもんじゃねぇ!あれが使えたら世界中のどこにでも病人の元へ一瞬で駆けつけられるんだぞ!!」

熱くなるレオリオ

キルア「…簡単に言って悪かった」

珍しく小さく呟くように謝るキルア
202:2018/05/19(土)21:36:02 fYU
レオリオ「オレの方こそ熱くなってすまん。で、だ。あの能力をやろうと思ったんだが、放出系のオレじゃ無理だったんだよ」

ゴン「あれ?レオリオ放出系なの?強化系かと思ってた」

ゴンがレオリオの系統を聞いて驚いたように口を挟む

レオリオ「あぁ、心源流のさっきの水見式試したから間違いないな。で、どの念の系統だったらできるか調べたんだが、どの能力もできねぇんだ」

ゴン「なんで?」

そのまま素直に尋ねるゴン
203:2018/05/19(土)21:36:40 fYU
レオリオ「悟空がやってるのは、念を補助する神字も何も使わず、体そのものを瞬間的に移動させること。放出系や具現化系では、神字の補助を使って体の一部、もしくは体に似せた形のものを移動させることしかできない」

すげぇんだな、とそれを聞いて頷くキルア

レオリオ「何人か集まればできるのかもしれねぇが、まず一人じゃ無理だった」

うん、と頷くゴン

ゴン「わかるよ。レオリオがさっき熱くなったことからも、本気で調べたってことがね」

レオリオ「ありがとよ。で、せっかくだからオレの能力も見せるぜ」

そう言うと、レオリオは針と糸を取り出す
204:2018/05/19(土)21:38:26 fYU
ゴン「手術用?」

しげしげと見るゴン

レオリオ「いいか…」

ヒュッ

手首をぶれるくらいの速度で動かしたレオリオ

全員が見守る

キルア「…何が起こんだよ?」

何もないじゃん、とキルアがレオリオに言う

レオリオ「いや、終わったぜ」

206:2018/05/19(土)23:40:25 fYU
そう言うと、レオリオは悟空が水見式をしたグラスを指す

ゴン「何かしたの?」

そう言って確認しに行くゴン

そして

ゴン「━━!この葉っぱ、縫われてる!!」

ゴンはグラスの底にある葉を持ち上げる

キルア「なっ!レオリオどうやったんだよ!?」

キルアも驚いてレオリオを振り返る
207:2018/05/19(土)23:44:50 fYU
悟天&トランクス「わー、ボクにも見せて見せて」

悟天とトランクスも葉っぱを手に持って楽しそうに見る

ゴン「レオリオ!すごいや!こんなに離れてるのに本当にどうやったの!?」

レオリオとグラスは3mは離れていた

そしてグラスの上ではなく、底に落ちていた葉

どうあっても届かない

レオリオはくいっとサングラスを持ち上げて言う

レオリオ「”空間移動”それがオレの能力さ」

208:2018/05/20(日)00:19:29 GvA
~オークション会場 上空~

マフィア「オラ!!降りてきやがれコラァ!!!」

怒号が飛び交う

オークション会場を襲撃した幻影旅団たちは、気球で会場をあとにしていた

会場の異変に気づいたコミュニティを仕切るマフィア達は、上空の気球を発見

犯人と断定して追跡を開始した
209:2018/05/20(日)00:20:12 GvA
マフィア「おい、会場には観客も椅子も何もなかったらしいぞ!」

会場を見てきたマフィアの一人が情報を伝える

マフィア「まさか!…敵は能力者!?十老頭に連絡だ!!」

そして上空、気球の上では

ウボォー「おーおー、うるさい蟻共が騒いでやがるぜ」

ウボォーギンが下を見ながら笑う
210:2018/05/20(日)00:21:27 GvA
フェイタン「そんなことどうでもイイネ。問題はお宝ヨ」

シャルナーク「そうですよ。なぜ金庫が空っぽだったのか」

フェイタンの言葉にシャルナークが補足しなが頷く

そして電話をかけ始める

シャル「あ、ダンチョー?オークション会場、お宝なにもなかったですよ。事前にフクロウとかいう陰獣が移動させたとか」

クロロ『なるほど…』

シャル「もしかして情報漏れてます?」

クロロ『それは…ユダがいるということか?』

シャル「そういうわけじゃないんですけどね」
211:2018/05/20(日)00:23:00 GvA


クロロ『ユダはオレたちの中にはいない。何かの噂を聞いたコミュニティの上層部がやったことだろう。だが…単なる噂を信じる者が上層部にいる…いや、信じるに値する噂を流せる者がいる、といったほうが正しいか』

シャル「とりあえずマフィアたちの掃除をしたら帰りますね」

電話を切ったあと、みんなの方へ振り向くシャルナーク

シャル「と、いうことで。このまま気球は荒野に向けてください。そこでマフィア全部片付けて帰りましょう」

ニコッ、と笑ってそう伝えた
212:2018/05/20(日)00:23:35 GvA
~ヨークシンシティ あるホテルの一室~

そしてちょうどその頃

クラピカの元にも情報が届いていた

”オークション会場襲撃”

はっ!と顔を上げるクラピカ

クラピカ(オークション会場を襲うなど、普通の者なら考えない。普通の…まさか幻影旅団!?)

ばっ!と振り向くクラピカ

そこにはダルツォルネが居た
213:2018/05/20(日)00:25:15 GvA
ダルツォルネ「シャッチモーノたちとの連絡が取れない」

クラピカ「…多分…、オークション会場の襲撃者は幻影旅団…」

そのクラピカの呟きにダルツォルネが目を丸くする

ダルツォルネ「幻影…旅団、だと!?あの!」

クラピカ「そうとしか考えられません」

ダルツォルネ「くそっ!なら生存確率はほぼ0か!」

どうしますか?と尋ねるように問うクラピカだが、その表情は追いかけることしか念頭にない

ダルツォルネ「もちろん、追いかけるさ。もし本当に幻影旅団ならコミュニティへ恩を売るチャンスだ!」

そしてダルツォルネとクラピカはセンリツを連れて車に乗り込み、動き始めた
218:2018/05/20(日)19:40:17 GvA
~ベーチタクルホテル 8003号室~

レオリオ「この能力で傷もなく手術ができる」

ちょっと自慢げに言うレオリオ

キルア「実際どうなってんだよ」

そんなレオリオに説明を求めるキルア

レオリオ「さっき言った通りさ。指先、もしくは指先に持ったものだけを空間移動させることができるのさ。神字を使わない代わりに、範囲はせいぜい3mってとこか。頑張れば拳くらいは空間移動させれるぜ」
219:2018/05/20(日)19:40:54 GvA
ゴン「はぁー、ほんと凄いや」

感心しきるゴン

キルア「すげぇけどさ、実際こう見ると医療と暗殺ってすげぇ近いもんなんだな」

そう呟くキルア

ゴン「どうして?」

キルア「考えてみろよ。気付かないうちに心臓の大動脈切られるかもしれねぇんだぜ」

ゴンの疑問に恐ろしい例えで返すキルア
220:2018/05/20(日)19:41:44 GvA
レオリオ「ま、武器も念も使う人次第ってことだな」

そうレオリオがまとめると、悟天とトランクス水見式をしたいとせがみ始める

レオリオはグラスに水を注ぎ

レオリオ「ほらよ、悟空たちの子なら何が起こってももう不思議じゃねぇな」

そう言いながら水の入ったグラスをテーブルに置く

トランクス「ねぇ、もうやっていい!?」

トランクスが手を伸ばす
221:2018/05/20(日)19:43:49 GvA
悟天「えー、トランクスくんずるいよ」

トランクス「悟天もすぐできるから待ってなって」

そしてトランクスが手をかざす

トランクス「えっと…気を手から外に?」

ベジータ(…そういえば子供達はリミッター着けていなかったんじゃ…)

ベジータ「━━!ちょっとま」

ベジータが止めに入ろうとした瞬間
225:2018/05/20(日)21:53:17 GvA


ドッザバァアアアアアアアアアアア

道路に設置してある消火用水のごとく水が勢いよく吹き出す

「…あ、あはは」

苦笑いするトランクス

天井は水圧で大きな穴が空いている
226:2018/05/20(日)21:56:27 GvA


トランクス「さ、最上階で良かったね」

なんとか取り繕う

ベジータ「ちっ、気の出しすぎだバカめ」

ゴンッとトランクスに拳骨を落とすベジータ

悟空「あちゃぁ…部屋も廊下もぜーんぶ水浸しだぞ」

ドアを開けて廊下を確認していた悟空が戻ってくる
227:2018/05/20(日)22:00:12 GvA
レオリオ「ま、まじか…」

惨状に目を丸くするレオリオと、言葉が出ないキルアとゴン

ベジータ「ご、ゴホン」



わざとらしく咳をするベジータ

ベジータ「い、いまのはマグレだ」

そうベジータが誤魔化している間、悟空は悟天に耳打ちする
228:2018/05/20(日)22:12:25 GvA
悟空「悟天、ちゃんと気を抑えないとダメだぞ。いいか」

悟天「うん、わかったよ」

そして悟天がグラス近づいたとき

悟天「あれ?トランクスくん、中に何か入ってるよ?」



鉄のような金属の塊がグラスの中に入っていた

レオリオ「まさかトランクスも?」

悟天が取り出した金属を受けとる
229:2018/05/20(日)22:13:12 GvA
キルア「ものが現れるのは具現化系ってことだね」

それを見ながらキルアが言う

ゴン「じゃぁトランクスは念が強化系で気が具現化系?」

ゴンが確認するようにキルアを見る

キルア「いや、水の勢いが凄すぎてどっちが先だったかわかんねぇ。でもこの気の強さの感じだと、たぶん気が強化系で、念が具現化系かな」

そのキルアの説明を聞いてトランクスは喜ぶ
230:2018/05/20(日)22:14:15 GvA
トランクス「え!?じゃあ何か作り出せるの!?」

キルア「ってことになるけど、何か作りたいものあるのか?」

トランクス「んーと、”剣”!勇者みたいにカッコいいやつ!」

にんまりと笑っていうトランクス

そこで我慢しきれなくなった悟天がレオリオからグラスを受けとる

悟天「ボクもする!」

そして気を小さくしながらグラスに向ける
233:2018/05/21(月)22:33:04 M6g


スゥゥ ザバー

水が紫色に変化したあと、水が溢れてこぼれる

レオリオ「…悟天もか」

既にレオリオは当然として見はじめる

悟天「ボクのこれってなぁに?」

キルアの方を見る悟天
234:2018/05/21(月)22:33:55 M6g
キルア「悟天はわかりやすかったな。気が放出系で、念は強化系だな」

悟天「何ができるの?」

キルア「んー、特に変わったことはできないかな。たぶん今までと同じ戦い方が一番だと思うぜ」

そう説明したキルアだったが、悟天は口を尖らせる

悟天「…つまんない。ボクだけ新しいこと何もできない」

トランクス「拗ねるなよ悟天。ボクだってまだ何か新しいことできるって決まったわけじゃないんだしさ」

トランクスが慌ててなだめるが、悟天は完全に拗ねて部屋を出ていく
235:2018/05/21(月)22:35:12 M6g
トランクス「ちょっと待てよ悟天!もぉ…パパ、悟天と先に部屋戻っとくよ」

そしてトランクスは悟天と共に、205号室へと向かった

悟空「んー、やっぱりトランクスと比べると悟天はまだ子供だなぁ。オラが甘やかし過ぎてっかな」

ポリポリと頭をかく悟空

ベジータ「貴様の甘さがそのまま受け継がれたようだな」

ふっ、と笑うベジータ

キルア「ま、とりあえず部屋変えようぜ。修理代は半分持ってくれよな」

そう言って部屋を出るキルアに続き、悟空たちはフロントへ向かい、修理費の手続きをし、キルアたちは部屋の変更を始めた
241:2018/05/23(水)21:33:14 F4S
~ヨークシン外 荒野~

マフィア「落とし前つけろやコラァ!!!」

パンパン!!

崖に反射して銃声の音が響く

幻影旅団たちが乗った気球は、ヨークシンシティ外れの荒野へ降り立っていた

242:2018/05/23(水)21:33:47 F4S
追いかけてきたマフィアたちは続々と終結しつつある

始初めに着いていたマフィアたちは、銃声を轟かせながら威嚇する

だが、幻影旅団たちは崖の上から見下ろすのみ

彼らは待っているのだ

マフィア全てを一息に片付ける為に
243:2018/05/23(水)21:34:30 F4S
~ヨークシン郊外 道路~

ダルツォルネ「見えてきたぞ!」

ダルツォルネの言葉の通り、遠くに気球の一部が見えてきていた

あと一山越えれば幻影旅団たちが居るであろう荒野へと着く

センリツは耳をそばだてる

センリツ「…もうだいぶ多くの人が集まってるわ」

ダルツォルネ「たぶんコミュニティのマフィア達だろう」

クラピカはただ静かに指についた鎖を見つめていた
244:2018/05/23(水)21:34:53 F4S
~ベーチタクルホテル 8011号室~

悟空「結構高ぇんだな」

悟空たちはホテルの修理費、1400万ゼニー(キルアたちと折半)を払って、別の部屋を用意してもらっていた

悟空「で、実際に念ってどんなことできんだ?」

悟空はキルアたちに念の能力について教わる

実際にどんな攻撃をされるのか、ヒソカを例にしてベジータも話始めた

そしてその頃
245:2018/05/23(水)21:35:48 F4S
~ベーチタクルホテル 205号室~

悟天「つまんない」

トランクス「そんなこと言うなよ悟天」

悟天「だってさ、トランクスくんは何か作ったりできるんでしょ」

トランクス「でもまだやったことないし、できるかもわかんないよ」

それでも、とグズる悟天

トランクス「それにさ、━━━━」

トランクスがそう口にしたとき
249:2018/05/24(木)22:07:17 Qr9
トランクス「━━━!悟天!いまの!」

悟天「うん!そんなに大きくないけど戦ってる感じの気!」

2人して顔を見合わせる

ニシシ

トランクス「もちろん…」

悟天「行こっ!」

ふわっ

そのまま飛んで行こうとする悟天
250:2018/05/24(木)22:08:11 Qr9
トランクス「待てよ悟天!このままの格好で行ったらもしバレたときにパパたちに怒られるよ」

悟天「着替えて行くの?」

チッチッチ

指を振りながらもったいぶるトランクス

トランクス「どんな格好してたって子供のまんまじゃバレるさ」

悟天「わかんないよトランクスくん」

トランクス「よーく思い出せよ悟天」

悟天「えー、うーん」

考え込む悟天
252:2018/05/24(木)22:24:58 Qr9
トランクス「全く鈍いなぁ悟天は。”天下一武道会”これでいいか?」

悟天「あっ!パンティーマスク!」



ズコッ

トランクス「マイティマスクだよ!まったく」
254:2018/05/24(木)22:32:36 Qr9
悟天「そうだったそうだった」

そして2人はまた見合って笑う

トランクス「悟天、窓のカーテン取っといてよな」

そこの窓の長い方のカーテンな、と指示するトランクス

悟天「トランクスくんは?」

トランクス「ボクはベルトの代わりになるもの探すからさ」

悟天とトランクスはガサゴソと動き始めた
255:2018/05/24(木)22:34:31 Qr9
~ヨークシン外 荒野~

悟天とトランクスが気づく少し前

ほぼ集結したマフィアを見下ろす幻影旅団

ウボォー「こんなもんかぁ」

腕組をして見ていたウボォーギンが振り返る

シャル「まぁこんなものでしょ。あとはパラパラと来るだけじゃないですかね」

そのシャルナークの言葉に満足し、ウボォーは腕を解く
256:2018/05/24(木)22:35:58 Qr9
ウボォー「手…出すなよ」

ザシャー

崖を滑り降りるウボォー

そこに1人のマフィアが進み出る

カチャ

銃をウボォーに向ける

マフィン「宝と観客をどこへやった?」

ウボォー「知らねぇなぁ」ニヤリ
257:2018/05/24(木)22:40:20 Qr9
顔面に銃を突きつけられても平然と笑う

マフィン「てめぇらの頭はどいつだ」

ウボォー「さぁてなぁ」ニヤ

マフィン「ちっ、下っぱが」

ドンッ

マフィンは躊躇なく引き金を引いた

だが

その男、ウボォーギンは跳ね上げられた顔をゆっくりと顎を引くように戻す
258:2018/05/24(木)22:41:54 Qr9
その顔、いや、歯には銃弾が咥えられていた



ウボォー「ペッ…、オレ様には銃なんか効かねぇんだよ」

マフィア「…なっ!」

その瞬間
260:2018/05/24(木)22:54:16 Qr9
グシャ━━━

ウボォーはマフィアの頭を握りつぶす

ウボォー「くくく…、どうした?かかってこいよ」

現状が理解できずに立ち尽くすマフィアたち

その目の前に、握りつぶした仲間のマフィアを放り投げる

ズシャ

ウボォー「そいつぁ飾りか?」

マフィアたちが持つマシンガンを顎で示すウボォー
261:2018/05/24(木)23:01:01 Qr9
やっと反応できたマフィアたちがマシンガンを構える

ウボォー「やっとやる気出てきたか?」

うぉらー!!!

気合いの雄叫びと共にオーラを爆発させる


その念に反応した者が2人、ヨークシンのホテルにいた


そしてちょうどそこに1台の車が着く
262:2018/05/24(木)23:02:40 Qr9
キキー ガチャ

ダルツォルネ「もう始まってやがるぞ!」

クラピカ(あれがまさか幻影旅団か…?)



センリツ(沢山の心音が消えていく…)

ダルツォルネに続きクラピカ、そしてセンリツが荒野に到着していた
263:2018/05/24(木)23:09:59 Qr9
~ベーチタクルホテル 205号室~

トランクス「このバッグの紐がベルトの代わりになるかな?」

悟天「トランクスくん、カーテン取れたよ!」

ドタバタと準備する2人

トランクス「よし!じゃぁ悟天まずそこに立って」

悟天「うん!」

カーテンを持って悟天の肩に乗るトランクス
264:2018/05/24(木)23:11:13 Qr9
悟天「えー、またボクが下?」

トランクス「この案考えたのボクだから文句言うなよな」

体にカーテンを巻くトランクス

トランクス「よし、こんな感じだな。悟天、そこのバッグの紐取ってよ」

悟天「これじゃ見えないよ。よっと」ボスボスッ

カーテンに穴を開けて視界を確保する悟天
265:2018/05/24(木)23:13:33 Qr9
悟天「あ、あったあった。はい、トランクスくん」

最後に紐をベルト代わりに結ぶ

トランクス「━━━よし、これでバッチリ」

悟天「そうかなぁ…」



カラカラ

窓を開けるトランクス
269:2018/05/25(金)20:43:02 nie
~ヨークシンシティ中心 あるホテルのフロア~

十老頭①「幻影旅団の可能性はどれくらいだ?」

円卓に10人の壮年の男たちが向かい合って座っている

十老頭②「マフィア共の言うことだから当てにはならんのじゃないかね?」

270:2018/05/25(金)20:44:34 nie
十老頭③「いや、ノストラードからの情報が当たったことを考えるとあながち嘘ではないかもしれんぞ」

十老頭④「最初に行かせた陰獣4人だけじゃ荷が重いか?」

十老頭⑤「ふむ…ならば陰獣統括の彼に行ってもらうかね?」

部屋の扉の傍らに静かに立っていた長髪の男に視線が集まる

長髪の男「ご命令とあらば直ぐにでも」

目を伏せて即答する男
271:2018/05/25(金)20:45:50 nie
十老頭⑥「残りの6人の陰獣も連れて行くがよい」

長髪の男「しかしそれではここの警備が…」

陰獣統括と共にこの10人の男たち、十老頭を護衛する身としては陰獣全てと共に出払うわけにはいかない

だが、十老頭はそれを見越して答える

十老頭⑦「ここは問題ない。先生がいるのでな」

視線の先には十老頭が先生と呼ぶ男がいる
272:2018/05/25(金)20:49:47 nie
部屋の隅に置かれた一際豪華なソファーに腰をかけ、自身の三つ編みした毛先を整えている男

十老頭⑧「先生は答えるまでもないと仰せだな」

十老頭⑨「と、いうことだ」

長髪の男がそれでも逡巡していると

先生と呼ばれた男がこちらを見もせず、手だけで”行け”と指示する

長髪の男「…わかりました。では、陰獣を連れて私も向かいましょう」

十老頭⑩「必ずや仕留めて来るのだぞ」

そして長髪の男は一礼をして出ていった
276:2018/05/25(金)23:51:42 nie
~ヨークシン外 荒野~

ウボォー「どうしたぁーーーー!!!」

ドォゴォオオオン

その頃荒野ではウボォーギンがマフィア相手に大立ち回りをしていた

まるで人を紙屑のように素手で千切って投げ捨てる

ダダダダダダダダ

マシンガンの音は鳴り止まずに響き続ける
277:2018/05/25(金)23:52:16 nie
だが、ウボォーの体の前には銃弾など効かない

いつしかウボォーの回りには人が居なくなっていた

遠巻きに立ち、呆然とするマフィアたち

ウボォー「どうした?もう終わりか?」

その言葉に反応できないほど、マフィアたちはあまりにも圧倒的な力を見せ付けるウボォーにのまれていた
278:2018/05/25(金)23:54:40 nie


ズキューーーン

その静寂を切り裂く鋭い銃声

「ってー、…ライフルか?」

ウボォーの顔にライフルの銃弾が当たった

279:2018/05/25(金)23:55:14 nie
だが、普通の人間が消ゴムを投げられた程度の痛がり方

そしてウボォーは足元の小石を拾う

ライフルを撃ったスナイパーを見つけると、拾った小石を投げる

ボンッという音と共にはぜるスナイパーの頭

そのあまりの強さに絶望しかけた時

1人のマフィアがあるものを担いでウボォーの前に現れる
280:2018/05/25(金)23:55:58 nie
~ベーチタクルホテル 205号室~

そしてその頃

トランクスと悟天が変身したマイティマスクがベーチタクルホテルを飛び出した

ドヒューーーーーーン

トランクス「悟天、場所ちゃんとわかってるか?」

悟天「うん、大丈夫!」
281:2018/05/25(金)23:57:03 nie
トランクス「基本的な動きは下半身役の悟天なんだからしっかり頼むよ!」

悟天「トランクスくんはちゃんと指示してよ!」

そんな話をしてる間にグングンと距離を縮める

ものの数秒でヨークシン中心街を抜け、郊外を抜け、あっという間に荒野が見えてきた

トランクス「あ!悟天あそこだ!」

悟天「わ!人がいっぱい!」

上空から荒野を見下ろすマイティマスク
282:2018/05/25(金)23:58:35 nie
トランクス「言っただろ、変装してたほうがいいって」

悟天「さすがトランクスくんだよ」

へへーん、と得意気に胸を張るトランクス

トランクス「とりあえず岩場の影から観察しようぜ」

悟天「うん、あそこらへんかな?」

ヒューン

2人は全体を一望できる岩影を探し始めた

285:2018/05/26(土)21:42:07 gjC
クラピカたちはウボォーの強さに冷や汗を流していた

ダルツォルネ「…とてもじゃないが…捕まえるのは無理だ」

センリツ「本当に人なの…?」

ダルツォルネとセンリツは知らず知らずに後退りする

そのとき、ピクリとセンリツが背筋を伸ばす

クラピカ「どうした?」

その様子を見逃さなかったクラピカが問いかけるが
286:2018/05/26(土)21:43:52 gjC
センリツ「━━━心音…増えてるわ」

耳をそばだてていたセンリツからその言葉が出たとき

スッ

どこから徒もなく人が現れる

病犬「あいつらただのコソ泥じゃない」

豪猪「頃しが生活の一部になってるな。いわば頃しのプロだな、うんうん」

蛭「餅は餅屋。オレたち陰獣に任せときな」

蚯蚓「………」ズリュ

287:2018/05/26(土)21:47:34 gjC
いつの間にか横に現れていた4人

この4人こそが、十老頭の懐刀と噂される実行部隊である”陰獣”

288:2018/05/26(土)21:48:18 gjC
そして先行して送り込まれていた

”病犬(やまいぬ)”
”豪猪(やまあらし)”
”蛭(ひる)”
”蚯蚓(みみず)"

4人はクラピカたちの横を通りすぎていく

その視線の先には暴れまわっていたウボォーギンの姿

ダルツォルネ「…ここは、任せよう…」

陰獣のその存在感から、ダルツォルネの口から自然と出た言葉に誰も反論はしなかった
290:2018/05/26(土)21:53:44 gjC
その頃、マイティマスクは全体が見渡せる高所の岩場の影から様子を見ていた



悟天「どっちが悪者?トランクスくんわかる?」

トランクス「んー、あの大きな人の周りにいっぱい人が倒れてるから…大きい人が悪者かな?」
291:2018/05/26(土)21:54:56 gjC
ウボォーとマフィアを見てそう考えるトランクス

悟天「でも周りの人たち銃持ってるよ?」

トランクス「そうなんだよなぁ…」

そして2人が迷っているとき

悟天「あ、1人が前に出てきたよ」

大きなロケットランチャーを担いだマフィア
292:2018/05/26(土)21:56:42 gjC
マフィア「そこまでだバケモンが!洗車も一発でオシャカにしちまうスーパーバズーカ砲だぜ!」

砲身をウボォーギンに向ける

ウボォー「悲しいぜ。オレはたかが洗車と同じ評価かよ」

嘆く様子を見せながら右手を前に出す

ロケットランチャーを受け止めるつもりのよう

マフィア「コナゴナになれや!!」

293:2018/05/26(土)21:58:13 gjC
バシューー! ドッゴォオオオオオオオン

着弾してもうもうと立ち込める煙

それを見ていたトランクスたちは

悟天「トランクスくん!」

トランクス「うん!あの黒い服の男たちが悪そう!」

悟天「いくよ!」

トランクス「力はギリギリまで下げとけよ!」

ふわっ シュン

浮かび上がったあとに高速移動するマイティマスク
294:2018/05/26(土)22:03:15 gjC
遠巻きに見ていたマフィアたちの合間を縫うように通りすぎ、全ての首筋に手刀を落として意識を刈っていく

そして残った、ロケットランチャーを撃った男の前に出る

マフィア「貴様は━━━」



ドフッ

お腹に一撃を決めて倒れさせる
295:2018/05/26(土)22:08:42 gjC
マイティマスクが岩影から飛び出してわずか3秒での出来事

トランクス「よし、っと。悟天、バッチリだぜ」

悟天「いいなー、トランクスくんあとで変わってよぅ」

そんなことを言っている間に煙が次第に晴れていく

296:2018/05/26(土)22:10:27 gjC
遠くから見ていたクラピカたち

ダルツォルネ「何が起こった…?」

クラピカ「一瞬でマフィアが倒れたようだ…」

眉をひそめるダルツォルネにクラピカは事実のみしか答えられない

ダルツォルネ「ロケットランチャーの爆風か?」

クラピカ「…いや、意識を失うくらいならもっと吹き飛ばされるはずだが…」

そう言ったあとにセンリツの方を向くが

センリツもふるふると首を振る
297:2018/05/26(土)22:11:27 gjC
そしてクラピカたちの横を通りすぎてウボォーの近くまで来ていた陰獣たちは

病犬「おい、見えたか?豪猪(やまあらし)」

豪猪「いや、かすかに何かが動いていたのがわかったくらいだな、うんうん」

病犬(やまいぬ)の問いに、かすかに、と答える

と、煙が少しずつ晴れて1人の姿が見え始める

マントとマスクを被った男だ
298:2018/05/26(土)22:14:41 gjC


病犬「おい、いたか?あんな男」

豪猪「いや、最初はいなかったな、うんうん」

そこでいままで黙っていた蛭(ひる)が口を開く

蛭「ぐしゅしゅしゅしゅ。どちらにせよこちら側のマフィアがやられたんだ。あいつも敵ってことでいいよ」

そろそろやるか、と臨戦態勢に入ったとき
301:2018/05/26(土)22:30:35 gjC
マイティマスクの前で煙が晴れる

目の前には男が立っていた

マイティマスク(あれ?)

驚くマイティマスク

ウボォー「…さすがにかなり痛ぇな」

303:2018/05/26(土)22:33:12 gjC
男は掌をさする

そして異変に気付く

ウボォー「な!?お前は誰だ!…というか虫けら共は…」

マイティマスク「えーっと、マイティマスクだよ!」

そんな問いかけよりもトランクスたちは焦っていた

ボソボソとマスクの中で会話する

悟天(ねぇ、トランクスくん。もしかして間違えたんじゃ…。悪い人ってこっちだったんじゃないの?)

トランクス(あ、あの状況じゃ仕方ないだろ!)

悟天(でも全員倒しちゃったよ…)

トランクス(う…パパたちに見つかったら相当怒られるかも…)
304:2018/05/26(土)22:35:35 gjC
まずいぞ、やばいぞ、と2人でボソボソ話す

ウボォー「おい!てめぇ聞いてんのか!」

そんなことお構い無しにボソボソと話すマイティマスク

ウボォー「いい度胸じゃねぇか…」

オラァーーーーー!!

無視した形になっているマイティマスクに拳を繰り出すウボォー

パシッ

それを見ることもなく受け止めるマイティマスク

ウボォー「な━━━!?」
306:2018/05/26(土)22:37:10 gjC
驚愕するウボォー

拳を戻して自身の拳を見つめる

別に力加減などしなかったはずだ

だがマイティマスクは突っ立ったまま動かない

悟天(トランクスくん、どうするの?)

トランクス(うーん、喧嘩両成敗?)

悟天(え?どういうこと?)

トランクス(ほら、黒い服の人たちと、この男の人が喧嘩してたんだから、黒い服の人たちは倒しちゃったから、あとはこの男の人を倒して終わり、ってこと)

悟天(あ、そうだね。じゃぁバレないようにさっと倒していこ)
308:2018/05/26(土)22:39:28 gjC
そして振り返るマイティマスク

マイティマスク「やいやい!いっぱい暴れまわったようだな!この正義のマイティマスク様がぶっとばしてやるぜ!」

ウボォー「正義のマイティマスクだ?ああん?」

怪訝そうにするウボォー

トランクス(えーっと、とにかく力を弱めてっと)

トランクスは拳の力を最低限まで抜く

マイティマスク「よっ」
309:2018/05/26(土)22:42:24 gjC
パンッ

顔面に向けて放ったパンチはウボォーの掌に止められる

トランクス(あれ?弱すぎたかな。さっきの男の人と同じくらいの力だったんだけど…)

ウボォー「…てめぇ何者だ?強ぇかと思ったらこんなパンチ繰り出して来やがって。いいか、パンチってのはな…」

そう言って右こぶしにオーラを溜めるウボォー

ウボォー「こうやるんだよ!”超破壊拳”!!!」

拳から溢れんばかりのオーラを放ちながら右ストレートを繰り出す

311:2018/05/26(土)22:55:17 gjC
だが…

パシッ

左手でそれを軽く受け止めるマイティマスク

ウボォー「━━━なんだと!?」

自身の最高の技をいとも簡単に受け止められたウボォーは立ち尽くす

マイティマスク「うーん、じゃぁこれくらいかな?」

力加減を少し変えてウボォーの顔面に向けてパンチを返す
312:2018/05/26(土)22:56:41 gjC
ヒュン



メキョッ! ドヒューーーーーーン

顔面に当たったと同時にきりもみしながら派手に吹き飛んでいくウボォー

そのまま崖にぶつかり、轟音を立てて沈む

トランクス「よし、こんくらいだな」

悟天「トランクスくん、じゃぁ帰ろっか」

にんまりと笑うトランクスと悟天
313:2018/05/26(土)22:58:24 gjC
だが、それを見ていた他の幻影旅団たちは即座に反応する

シャルナークがウボォーへと駆け寄る

残りは一斉にマイティマスク目掛けて動く

フェイタン、シズク、マチ、フランクリン、ノブナガ

5人は1秒とかからずに一斉にマイティマスクへ攻撃を繰り出す

シャシャシャシャシャ

その全てをかわしきるマイティマスク
314:2018/05/26(土)22:59:20 gjC
マイティマスク「危ないなぁ…」

幻影旅団(((((一体何者だこいつは!?)))))

そう5人が思った時

その場に乱入してきた4つの影

ガキィンッ

フェイタンの剣と病犬(やまいぬ)の牙が甲高い音を立てて交差したのをきっかけに、残りの幻影旅団も陰獣との戦いに引き込まれる

1人浮いたノブナガのみ、マイティマスクと対峙する
315:2018/05/26(土)23:04:42 gjC
ノブナガ「よぉ。やってくれるじゃねぇか」ピキピキ

怒りで血管が浮き上がるノブナガ

相棒であるウボォーがやられて相当な怒りが立ち込めていた

317:2018/05/26(土)23:09:52 gjC
マイティマスク「なんだよおっさん。もう帰るとこなんだけど」

そっけなく言い放つマイティマスク

ノブナガ「どうやら覚悟はできてるらしいな」



カチャリ、と腰に差した刀に手をかけた
319:2018/05/26(土)23:23:59 gjC
その頃クラピカたちは

クラピカ「やらせてくれ」

ダルツォルネ「だめだっ!」

クラピカとダルツォルネの押し問答が続いていた

ウボォーがロケットランチャーで撃たれたあと、裸姿になり、背中の蜘蛛の刺青が見えたあとからだ

急にクラピカの態度が変わった

クラピカ「ならばもういい、1人でもやる」

制止を振り切り歩みを進めるクラピカ
320:2018/05/26(土)23:25:50 gjC
ふわっ

そこに一瞬で花畑が広がる



センリツ「…落ち着いたかしら?」

センリツが音色で落ち着く景色を見せていた

クラピカ「…あぁ、度々すまない」

そう言いながら、顔を上げて続ける

クラピカ「だが、勝算がある」

そう言いきったクラピカに、ダルツォルネも頭を冷やして話を聞き始めた
321:2018/05/26(土)23:26:39 gjC
そしてマイティマスクとノブナガ

ノブナガ「もうオレの間合いに入ってんだよお前はなっ!」

シュ パシッ

居合い抜きをしたノブナガの刀を掴むマイティマスク

ノブナガ「━━━?な、なんなんだお前はっ!!!」

マイティマスク「そんなスピードじゃ切れないよおっさん」

パッと手を離して刀を解放するマイティマスク
322:2018/05/26(土)23:27:30 gjC
ノブナガ「…ちっ、くそっ!!!」

ヒュヒュヒュヒュヒュ

斬撃を繰り出し続けるノブナガ

ノブナガ「まさか陰獣がここまでやりやがる野郎だとはなっ!」

聞き慣れない言葉を耳にする

マイティマスク「”いんじゅう”?」

その聞き返しにピタッと手を止めるノブナガ
323:2018/05/26(土)23:31:07 gjC
ノブナガ「なんだ…?お前さん陰獣じゃないのか?」

マイティマスク「だからなんだよそれ」

ノブナガ「何って言われてもな…、横で戦ってる4人の奴らの仲間だろ?」

ちらりと横を見る

確かに急に現れた4人組だ

マイティマスク「ううん、知らない」

ノブナガ「じゃぁお前は誰だっつー話だ」

324:2018/05/26(土)23:36:36 gjC
マイティマスク「だから言ったじゃん、マイティマスクだって」

ノブナガ「…あー、そうかい。悪かったな。じゃぁ帰っていい」

ヒラヒラと手を動かして帰れと合図するノブナガ

マイティマスク「あれ?いいの?じゃ!」

嬉しそうに後ろを向いた瞬間

シュピン

ノブナガの刀が胴体を切断する

325:2018/05/26(土)23:37:27 gjC
ノブナガ「…いまのを避けるか」

服を薄く一枚切った手応えしか残らなかった

だが、マイティマスクの体は完全に上下に分離していた

ノブナガ「へ…?」

上下に視線を動かすノブナガ

トランクス(やっべ!帰るぞ悟天!)

悟天(う、うんっ!)

ドヒューーーーーーン

下半身と上半身が空を飛んで一瞬で消えていく

ノブナガ「…子供2人、か?」

ノブナガの困った顔は暫く元に戻らなかった
349:2018/05/28(月)20:11:13 1jI
そして幻影旅団と陰獣たちは激しいバトルを繰り広げていた

激しい鍔鳴りの音を立てるフェイタンと病犬(やまいぬ)

蛭の毒を吸いとって膠着状態になるシズクと蛭(ひる)

針が通らずに苦戦するマチとその相手の豪猪(やまあらし)

念弾の届かない地面にいて場面の動かないフランクリンと蚯蚓(みみず)
350:2018/05/28(月)20:13:48 1jI
それを見たシャルナークが動こうと、意識をウボォーから外した瞬間

ジャラ

一瞬で鎖がウボォーに巻き付く

ギュオオオオオオオオ!!

その瞬間に、あっという間に引っ張られていくウボォー



「マチ!!」

シャルナークの声に反応して、一瞬で事態を把握したマチ

シュッ

瞬時に針を飛ばす
351:2018/05/28(月)20:14:46 1jI
だが、豪猪(やまあらし)の毛がその針を掴んではたき落とす

マチ「ちっ、やってくれるじゃないか」

苦々しげに豪猪を見るマチ

それを見たシャルナークは

シャルナーク「うーん、先に陰獣をやるしか無さそうですね」

と、呟いて陰獣たちとの戦いに参戦した

ノブナガもその戦いに入る

グシャリ━━━━

そしてあとは一瞬の出来事だった
352:2018/05/28(月)20:15:47 1jI
~ヨークシン郊外 道路~

クラピカ「…どうだ?」

センリツ「━━━追っ手はないみたい。どうやら大丈夫そうよ」

クラピカに問われて耳をそばだてていたセンリツが答える

ダルツォルネ「おい、そいつ起きないだろうな?」

運転しながら心配そうにバックミラーへ視線を向けるダルツォルネ
353:2018/05/28(月)20:16:25 1jI
センリツ「えぇ、大丈夫よ。完全に意識を失ってるわ」

クラピカ「起きても問題ない。奴らにはこの鎖は解けはしない」

心音を聞いたセンリツと、鎖で捉えているクラピカは二人で大丈夫だと念を押す

そんなやり取りをしていたせいか、はたまた普通にしていても気づけたか

クラピカ達の車が通りすぎていくのを、崖の上で見ていた影が7つあった
369:2018/06/02(土)21:06:18 98k
~ベーチタクルホテル 205号室~

ガラガラ

トランクス「よっ、と」

悟天「トランクスくん、お父さんたちまだいない?」

先に入ったトランクスの様子を窺うように窓から顔を出す悟天

トランクス「大丈夫、大丈夫。それよりこのカーテンとか片付けようぜ」

悟天「うん、片付けたらそのあとは?」
370:2018/06/02(土)21:07:10 98k
トランクス「どうしようかなぁ…」

うーん、と悩み出す

トランクス「━━━やっぱり念が気になるよなぁ。まぁ今日は遅いし寝とこうぜ」

バッグの紐を元に戻したトランクスはバフッとベッドに飛び込む

悟天も真似してベッドに飛び込む

そしてあっという間に眠りについた
372:2018/06/02(土)21:10:44 98k
~ヨークシンのあるホテル地下~

クラピカ「ここは?」

ダルツォルネ「言っていた別のアジトだ。地下のな」

クラピカたちはノストラードファミリーが所有する施設の一つに入り、ダルツォルネから詳細を聞いていた

ダルツォルネ「拷問器具なども一通りある。覚醒ガスを吸わせたから、こいつももうじき起きるだろう」

クイッと顎でウボォーギンをさした
373:2018/06/02(土)21:12:54 98k
~ヨークシン郊外 道路~

フェイタン「場所わかるあるカ?」

シャルナーク「とりあえずヨークシン方面に逃げたのだけはわかります。そこまではこの街道一本しかありませんしね」

フェイタンにそう答えるシャルナーク

マフィアの車を盗んだ幻影旅団たちは、ウボォーギンを拐った者たちを猛スピードで追いかけていた

マチ「それにしてもあのマスク野郎は一体何者?」

直接戦ったノブナガに尋ねる
374:2018/06/02(土)21:15:00 98k
ノブナガ「…陰獣じゃねぇ、って言ってたがな…」

シズク「なにそれ?じゃぁなんで来たの?」

不思議そうに今度はシズクが尋ねる

ノブナガ「知らねぇよ。あの2人に聞けよ」

マチ「2人?」

ノブナガ「あぁ、多分だが子供2人だな」

思い出しながら説明するノブナガ
375:2018/06/02(土)21:16:17 98k
ノブナガ「お前さんたちは他の陰獣と戦ってたから見てねぇだろうが、あのマスク野郎をぶった切ったんだよ」

自慢じゃねぇぞ、と一言告げて続ける

ノブナガ「手応えがないから避けられたと思ったら…2つに分裂して何か話ながら飛んでいきやがった」

シャルナーク「飛んだ?」

シャルナークがそこに反応する
376:2018/06/02(土)21:17:51 98k
ノブナガ「あー、そこはなんだ…、ちょいと驚いてて忘れてたが、確かに空を飛んで逃げていきやがった」

フェイタン「なぜ子供ってわかるあるカ?」

ノブナガ「見たわけじゃねぇよ。ただ声が幼いのと、元々手足が短かったじゃねぇか」

ふーむ、と考え込むシャルナーク

マチ「で、強さは?」

「…団長以上だ。余裕で、な」

少し答え難そうに言うノブナガ
377:2018/06/02(土)21:19:20 98k
マチ「はっ、それはあり得ないね。あんたが弱くなったんじゃないの」

ふざけるなと言外に伝えるマチ

ノブナガ「冗談なんか言ってねぇよ。マチ、お前はオレの居合いを止められるのか?」

マチ「なんの関係があんのさ」

ノブナガ「いいから答えろよ」

マチ「…そりゃ難しいかもしれないけど…あんただってうちの強化した糸を絶対に切れる保証はないだろ」

ノブナガはポリポリと頭をかきながら、そういうことじゃねぇんだよなぁ、と呟く
378:2018/06/02(土)21:20:32 98k
ノブナガ「いいか、あのマスク野郎はこっちを見もせずに、オレの居合い抜きを指先で”掴み”やがった。この意味がわからねぇお前らじゃねぇだろ」

フェイタン「それで?パワーはウボォーギン以上あるカ?」

静かにしていたフェイタンが口を開く

シャルナーク「速さはノブナガさんの居合い抜き以上、力はウボォーさん以上、そして空を飛ぶ能力ですか…危険ですね…」

危機感を顕にするシャルナーク

その瞬間
379:2018/06/02(土)21:24:59 98k


ドンッ

ボンネットに人影が見えた瞬間、車が影に包まれる

ザザッ

車から飛び出す4人

380:2018/06/02(土)21:28:17 98k


ノブナガ「おい!こら!出せ!」

ボンネットに飛び乗った男の手、そこに小さな布が袋状にして包まれている

その袋からノブナガの声が響いていた

フェイタン「…ノブナガは場所が悪かったネ」

ノブナガは後部座席の真ん中に座っていた

そして街道の横、崖を見上げる幻影旅団の4人

そこには━━━━
382:2018/06/02(土)21:46:23 98k


崖の上に見える影

フェイタン「あのノブナガを捕まえてる男、あいつが梟(ふくろう)あるカ?」

シャルナーク「だと思いますよ。金庫からお宝を持ち出すにはうってつけの能力ですしね」

そう解説し、狙いを定めるシャルナーク
385:2018/06/02(土)21:53:59 98k
マチ「待って。でも人数が合わない」

動こうとする2人にマチが制止をかける

シズク「人数?」

シャルナーク「…あぁ、そういうことですね。確かに」

わからないシズクと頷くシャルナーク

マチ「陰獣は10人。さっき4人潰したから、残りは6人のはずなんだけど」

フェイタン「そんなことどうでもいいネ。こいつらに聞けばわかるネ」

カチャ、と剣に手をかけるフェイタン
386:2018/06/02(土)22:02:32 98k
シャルナーク「まぁ今回はそういうことですね」

同意して構えるシャルナーク

シズク「お相手はどうします?」

陰獣たちを見上げるシズク

崖の一番上にいる長髪の男は様子見のようで気迫も構えも感じられない

387:2018/06/02(土)22:03:29 98k
シャルナーク「多分あの人は最初は動きませんね。ということは6:4」

フェイタン「ならワタシが2人もらうネ。あとは好きにしたらいいヨ」

シャルナーク「じゃぁボクも2人もらいましょうか。先ほどの陰獣は皆さんにお任せしましたしね」

マチ「じゃぁあたしはあの梟(ふくろう)を捕まえるとするよ」

フェイタンとシャルナークが2人ずつ受け持つと答え、マチは梟の捕獲を決める

シズク「じゃぁ私は…」

シズクが困ったように残りの陰獣を見渡した瞬間
388:2018/06/02(土)22:05:16 98k
シャッ

一斉に6つの影、陰獣が動いた

キキンッ

瞬きする間で戦闘が開始される

拮抗する幻影旅団と陰獣たち

それを見下ろす長髪の男

長髪の男(幻影旅団か…結構な強さだが…)
389:2018/06/02(土)22:06:17 98k
フェイタンと2人の陰獣を見る

長髪の男(あの小さい黒マントの男、相当な手練れだな。陰獣2人がかりで精一杯…、押し負ける可能性もあるか?)

そしてシャルナークと2人の陰獣

長髪の男(こちらは逆に押している…?いや、のらりくらりとかわされているだけか?…あいつの目の動き、全体の状況分析をしているということか)

更に足元ではシズクと陰獣

長髪の男(こちらも拮抗、か。あの細い女はそこまで戦闘向きでは無さそうだな)
390:2018/06/02(土)22:07:52 98k
最後に奥に視線を移す

マチと梟(ふくろう)

何かをかわし続ける梟(ふくろう)

目を細める長髪の男

長髪の男(…糸か!まさか梟が競売品を運んだことを知っている!?捕まえるつもりか!)

まずい!、と動く長髪の男

その動きに髪がなびき、月の光で銀色に煌めく
391:2018/06/02(土)22:08:38 98k
崖を走るように駆け下りて梟(ふくろう)の加勢に向かう

それを見たシャルナーク

シャルナーク「いまだ!全員潰せ!」

幻影旅団の4人は一気にオーラを高める

ぎゃぁ!うげぇ!

陰獣たちの断末魔が周りから響いてくる

そして目の前の女が梟(ふくろう)糸で絞め上げようとしたその瞬間
392:2018/06/02(土)22:11:05 98k
長髪の男(せめて梟だけでもっ!)

ザッ

手刀で糸を切り落とす長髪の男

片腕に梟を掴んで一歩下がる

だが、女の足元には梟(ふくろう)の手からこぼれた布袋が落ちている

ブワッ

一瞬で大きくなり、包まれていた車が現れる
393:2018/06/02(土)22:15:26 98k
そして車のドアが開き、侍風の男が出てくる

ちらりと視線を左右に移す長髪の男

黒いマントの男も、白い服を着た優男も、掃除機を持った女も、敵は全員悠々と立っている

その足元には陰獣たちの亡骸

形成は一瞬にして5:1

長髪の男(力を隠していたとは…。全員がヒソカと同じレベルの能力者…)

ジリ、と後ずさる長髪の男
394:2018/06/02(土)22:19:52 98k
そこに侍風の男から声がかかる

ノブナガ「おい、お前さんは何者だ?オレらの仲間をどこに連れ去った?」



長髪の男「連れ去る?」

意味がわからずに聞き返す
395:2018/06/02(土)22:21:54 98k
ノブナガ「あー、質問してんのはこっちだ。まともに答えろ」

うっすらと額に血管を浮かべる侍風の男

フェイタン「ノブナガ、そんなことどうでもいいネ。必要なのはお宝あるヨ」

黒いマントの男は、そう言って長髪の男が担いでいる梟(ふくろう)を指す

ノブナガ「お宝より先にウボォーだろうが!」

ブチッと聞こえる程の怒りを持って振り返る侍風の男
396:2018/06/02(土)22:23:04 98k
そこに、まぁまぁ、と間に割って入る優男

シャルナーク「まずは聞きましょうよ。彼が誰なのか、を」

そして向き直す

長髪の男(これは…逃れられない、か)

長髪の男「ある組織の武闘派をまとめている者だ」

うーん、と首をかしげる優男

シャルナーク「そんなに濁さないで下さいよ。彼らがコミュニティの長である十老頭付きの陰獣っていうのはわかってるんですから」

そう言ってにこりと笑って続ける
397:2018/06/02(土)22:24:50 98k
シャルナーク「ボクは貴方の立場と名前が聞きたいんですよね」

長髪の男「嘘を言うかもしれないが?」

シャルナーク「そこは大丈夫ですよ。嘘を見破れる仲間もいますし、勘が鋭い人もいますから」

そしてちらりと女性に視線を向ける

梟と戦っていた糸使いの女だ

長髪の男(記憶が読めるのか、もしくは嘘かどうかがわかるのか…)

シャルナーク「まぁいいじゃないですか、教えてくれても。じゃないと今すぐ攻撃しなくちゃいけませんし」

そう、選択肢はないのだ

長髪の男は一息ついて口を開く

長髪の男「陰獣の統括をしている━━━」
398:2018/06/02(土)22:27:33 98k
~ヨークシンシティ中心街 カクテルバー~

女「あら?いい男じゃない」

グラマスな女性がカウンターに座った男に声をかける

女「見かけない感じの雰囲気だけどどこの出身かしら?」

違和感もなくスルリと隣に座る

男「出身はしがない荒野さ。普段は西の方の都に住んでるがね」

ふぅん、と物珍しそうに見ながら距離を縮めてくる
399:2018/06/02(土)22:28:20 98k
男「き、君こそどちらの出身かなー?なんて…あはは」

女「あら?興味ある?」

艶っぽい唇を見せながらしなだれる

男(あいつを先にホテルに行かせてて良かったー!)

男「で、お嬢さんは何を飲みますか?」キリッ

女「気が利くのね、うふふ。じゃぁマティーニを貰おうかしら」

男「マスター!こちらの麗しい女性にマティーニを」キリッ
400:2018/06/02(土)22:31:11 98k
雰囲気に酔っている男は、チラリと視線を向けたマスターの憐れみの視線には気付かなかった

女「この街に来たのはオークションかしら?」

男「いえ、友人を探しに…」

女「あら、そうだったの…。オークションをされるお金持ちの方が多いからつい。お酒は奢りじゃなくて割り勘でいいわ」

スッ、と立ち上がろうとする女性

男「あ、まっ待ってください。大丈夫ですよ。こう見えてちゃんと持ってますから!」
401:2018/06/02(土)22:31:53 98k
懐から箱を取り出す男

パカッ

中に入った大粒のダイヤを見せる

女「わぁ、とっても綺麗だわ」

いつの間にかしっかりと座っている女

心なしか男に胸を押し付けて

男(むふっ)

女「今日はもう少し飲みたいな…」

意味ありげにそう呟く女
402:2018/06/02(土)22:33:14 98k
男「実はボクもなんです」キリッ

女「ねぇ、この店内…人目が多くて嫌だわ。外のテラスにしない?」

お店の外にあるテラス、その端のテーブルに視線を送る

ちょうど死角で人目もつきにくい

男「マスター、外のテラスで飲んでもいいかい?あと、シャンパンをボトルで」キリッ

マスター「いいですけど…大丈夫ですかいお客さん」

男「まだまだ飲めますよ」キリッ
405:2018/06/02(土)22:44:29 98k
~ヨークシン郊外 道路~

「陰獣の統括をしている━━━カストロだ」

優男は女の方を見る

糸使いの女はその視線を受けて頷く

マチ「成る程ね。嘘は言ってないみたいだね」

その間にもカストロはどこかに隙はないかと目配せする

だが、幻影旅団たちに隙はない

頬を汗が一筋流れて、落ちた

406:2018/06/02(土)22:45:21 98k
~ベーチタクルホテル 8011号室~

悟空「成る程なぁ。そんな能力使ってたんかぁ」

ベジータからヒソカの能力を聞いて納得する悟空

ベジータ「念を使う奴らは根本的に気を使う奴ら戦い方が違うからな」

悟空「けどフリーザもブウも超能力使うから一緒みてぇなもんじゃねぇか。大変だったけど勝てたんだしさ」

ちっ、と舌打ちするベジータ

ベジータ(まるでこの前までの自分を見てるようだぜ)
407:2018/06/02(土)22:49:35 98k
悟空「な、なんだよベジータ怒るなって」

ベジータ「相手の気をはるかに上回ったら力で勝てるだろ。だがオレ様が言っているのは”同レベルの奴”と戦った時のことだ」

悟空「く、工夫して勝つんじゃねぇのか…?」

ベジータ「だからその工夫の仕方を話してきたんだろうがーーーー!!!」



ベジータの怒声が上がる中

ゴンたちは、早く自分の部屋に戻って欲しいと思い始めていた
408:2018/06/02(土)22:51:08 98k
~ヨークシンシティ中心街 カクテルバー~

男「いやー、こんな綺麗な人と飲めるなんてボクはついてるなー、なんて」あはは

女「ほんとお世辞がお上手ね」

テーブルの上には空のシャンパンが何本も並んでいた

男はだいぶ酔っているようで、顔も赤く上機嫌

女はグラスに口をつけるが、一向に減っていなかった
409:2018/06/02(土)22:52:13 98k
女「そうそう、綺麗と言えばオークションの最終日には花火が上がるそうよ」

男「花火なんかより貴女の方が何倍も綺麗ですよ」うへへ

女「あ、ありがとう。でも花火は綺麗よ。見たいわぁ」

そう言いながら女は男のグラスになみなみと注ぐ

話題を作りながらとにかく飲ませ続けていた

男「花火ならボクも打ち上げられますよ」ニヤッ

女性の頭に?が浮かぶ
410:2018/06/02(土)22:53:27 98k
女「お仕事は花火師か何かだったかしら…?」

男「いえいえ、ただの武道家なんですけど。よっ」

ぽんっ

男の手のひらから光輝くものが出て浮かぶ

411:2018/06/02(土)22:53:56 98k
女「━━━!なにこれ!?」

色っぽい余裕なイメージが消え去り、驚く女性

そのまま男は上に投げる動きをする

それにつられて上空に飛んで行った光の玉

そして男が手のひらをぎゅっと閉じて握りこぶしにした瞬間

パァン

上空で光の玉が弾けて消える
413:2018/06/02(土)22:55:01 98k
女「…綺麗」

男「と、まぁこんな感じで」へらっ

赤らんだ顔でにんまり笑う男

女「凄い!どうやったの!?」

男の腕を胸に引き寄せて喜ぶ女性

男「普通の人には無理なんだけどね、ボクには簡単かなーなんて」あはははは

見せて見せてとせがむ女性
414:2018/06/02(土)22:55:54 98k
男「んじゃもういっちょいきますか」でへへ

手のひらから5つの光の玉を作り出す

くるくると体の周囲を回ると、そのまま螺旋を描きながら上空へ上がる

女「すごーい!文字とかも書けるの!?」

男「も、…もちろん!」

男は酔った頭で一生懸命操作する

光の玉を高速移動させて、その残像で文字を空中に描く
415:2018/06/02(土)22:56:36 98k
頭にアルコールが登ってふらつくが、女性の胸が体を支えていて心地良い

男(むふふっ)

気が抜けた顔をしながら、4つのハートを描く

そして最後に同じく弾けて消える

女の喜ぶ顔を見ながら、注がれるシャンパンに酔いしれる男

一瞬で感動の感情を抑え込んで男の懐に手を伸ばす女

どちらも、出した光の玉が5つ、弾けた光の玉が4つだとは気づいていなかった
416:2018/06/02(土)22:58:16 98k
~ヨークシン郊外 道路~

シャルナーク「じゃぁ改めて話を整理しよう」

幻影旅団の優男はそう言って指を2つ立てた

シャルナーク「ボクらが知りたいのは、拐われた仲間の行方。そして隠された競売品、お宝の在りか。この2つなんだよね。できれば両方知りたいんだけど」

カストロ「君たちの仲間のことは本当に知らない。競売品のことについては盗賊には教えられない」

またチラリと糸使いの女を見る優男

シャルナーク「うーん、本当に嘘じゃないみたいなんだよね」

マチ「ねぇ、あたし思うんだけどさ。拐った奴は陰獣とは関係ない気がするんだよね」
417:2018/06/02(土)22:59:11 98k
シャルナーク「うん、その可能性は大いにあると思ってるよ」

糸使いの女の言葉に頷き、推論を続けて述べる優男

シャルナーク「陰獣は10人。あっちの荒野で4人、ここで5人潰して、目の前にいる男に担がれてるのが1人。これで10人。なら連れ去ったのは違う組織かもしれない」

フェイタン「まぁとりあえず半頃しにしてお宝の場所吐かせればいいネ」

結論は変わらなかった

カストロ(もうここまでか…。だがただではやられはせん!)

オーラを練り込むカストロ

それに反応して動く幻影旅団

その瞬間
424:2018/06/03(日)21:20:01 Kx9
ドォオオオオオオオオン

凄まじい衝撃がカストロと幻影旅団の間に起こる

全員その場から吹き飛ぶ

フェイタン「な、何が起こった、あるカ」

頭を抑えながらふらつくフェイタン

シャルナーク「ぐっ…。わかり、ません」ガハッ

血を吐いて腹部を押さえる

爆心地に近かったシャルナークはまともに衝撃を受けた様子
425:2018/06/03(日)21:20:57 Kx9
フェイタン「内臓、やられた、あるカ」

周りを見渡す

フェイタン「マチ、シズク、…は完全に、意識ない、あるネ」

1人、ノブナガだけは刀を杖代わりにして立っている

ノブナガ「ちっくしょ…、なんだ、あの光の玉…」

フェイタン「光の玉…、言われて、みれば、見えた、気がする…あるネ」

衝撃が起こる一瞬前、カストロと自分達の間に光る玉が見えたような気がしていた
426:2018/06/03(日)21:28:05 Kx9
フェイタン「ヤツの、技、あるカ…?」

ノブナガ「わからねぇ…。だが、フランクリンの、やつみたいな放出能力、だった」

フェイタン「威力が、桁違い、あるヨ」

そして相手、カストロを探し始めた

427:2018/06/03(日)21:28:54 Kx9
カストロも同じく、衝撃により吹き飛んでいた

幻影旅団たちとは反対方向の崖側

カストロ(何が起こった…?いや、私は見たはずだ!あれは師の繰気弾…!私を助けてくれたのか!)

膝付き状態から立ち上がる

爆心地が幻影旅団寄りだったこともあり、幸いダメージは大きくない

カストロ「師匠!どこです!?」

声を張り上げて師、ヤムチャを探す

だが反応はない
429:2018/06/03(日)21:31:49 Kx9
カストロ「なぜ答えてくれないのですか!?」

神経を研ぎ澄ませてみても、師を見つけることができない

カストロ(助けたられたのに…お礼も言わせてくれないなんて…。でもなぜ姿を現してくれないのか…?それに師なら私にダメージを与えることなく敵を倒せたはず…なぜ…?)

わからないことだらけで困惑するカストロ

そこに

ブワッ

煙を掻き分けるように敵が現れる
430:2018/06/03(日)21:32:44 Kx9
フェイタン「ここに、いたネ!」

ガギィンッ

フェイタンの剣をカストロの手が抑え込む

カストロ(なぜ敵がまだ生きている!?)

フェイタン「ワタシの、剣、止められるの、ムカつくあるネ」

虎咬拳を極めたカストロには刃は通らない

フェイタン(な、ぜ…敵…が?)

カストロ「どこ見てる、あるカ」
431:2018/06/03(日)21:33:20 Kx9
ガギィンッ キンッ キンッ

猛烈なフェイタンの剣捌き

一瞬でも手に集めたオーラを緩めればあっという間に切られる

だが、カストロの頭は疑問と疑念でいっぱいだった

スウゥ

その意識がオーラを緩める

シュッ!

フェイタンの剣がカストロを両断するように振り下ろされる

剣が眼前に迫ったその瞬間
432:2018/06/03(日)21:38:36 Kx9
キイィン

もうひとつの刃がカストロの顔前に差し出されてフェイタンの剣を止める

フェイタン「なんの、つもり、あるカ?」



剣を止めたのはノブナガの刀

ノブナガ「頃すな。何でもいい。ウボォーに、繋がるかもしれねぇんだ」

だいぶ息が整ってきたフェイタンとノブナガ
433:2018/06/03(日)21:40:59 Kx9
フェイタン「無理ネ。こいつ、かなり強いあるヨ。生け捕りできるような、ヤツじゃないあるネ」

ノブナガ「強さなんて、どうだっていいんだよ。ウボォーのこと知らなかったとしても、もしかしたら取引材料になるかもしれねぇ」

目の前で睨み合う幻影旅団の2人

カストロ(…いまは師のことより梟を連れ帰ることが優先!)

右手にオーラを集める

カストロ「━━━繰気弾!」

434:2018/06/03(日)21:42:53 Kx9
ブゥウウウウン

手のひらに現れる光の玉

フェイタンとノブナガは一瞬で距離を取る

フェイタン「ヤツの技だったあるカ。非常に厄介あるネ」

珍しく顔を曇らせるフェイタン

ノブナガ「あぁ、こいつはやべぇな…。あんな技を何発も出せるたぁな…」

ノブナガも握る刀に汗が滲む

435:2018/06/03(日)21:43:52 Kx9
カストロ「はっ!」

ヒュヒュン

カストロは繰気弾を動かして幻影旅団の2人を狙う

フェイタンとノブナガは先ほどの爆発の威力を警戒して大きく避けるしかなく、隙が出てくる

カストロはジリジリと下がりながら操作する

フェイタン「このままだと逃げられるあるヨ」

ノブナガ「と言っても、こいつがある限り追えねぇ、だろ!おっと」

ヒュン

ノブナガの鼻先を掠める光の玉
436:2018/06/03(日)21:44:51 Kx9
そして━━━

フェイタン「もう、無理あるネ」

カストロの姿が見えなくなった

ノブナガ「ちっ、くそっ!」

それと共に光の玉も消えていく

カストロはヨークシンの中心へ向けて走っていた

陰獣の梟(ふくろう)の保護と、十老頭への陰獣全滅、そして敵が幻影旅団であることの報告をする為に
437:2018/06/03(日)21:49:19 Kx9
だが、心はそこになかった

カストロ(なぜ師は敵を助けた…。なぜ私を助けに出て来てくれなかった。師は…変わってしまったのか…。幻影旅団に味方した師を…私は…)

ぐっ、と拳を握り締める

カストロ「師が悪の道に落ちたのなら…私が倒さねば!」

決意をもって顔を上げたカストロ

そこには1人の男として立った厳しい顔があった

443:2018/06/03(日)23:30:17 Kx9
~ヨークシンシティ中心街 カクテルバー~

ゆさゆさ ゆさゆさ

マスター「ちょっとお客さん。起きてくださいよ」

ゆすり起こされて目を擦る男

男「…ふぁぁぁ。あれ?マスター…?」

マスター「もう閉店時間ですよ」

マスターは時計を指しながら男に閉店を告げる
444:2018/06/03(日)23:30:54 Kx9
男「あー、寝ちゃってた…?」

マスター「あんなに飲むから…。お会計して早くホテルに戻って下さいよ」

そう言いながら水を差し出すマスター

受け取って口を付ける

男「あれ…?女性は…?」

キョロキョロと辺りを見回す男

マスター「もう2時間以上前に帰ってますよ」

はぁ、とため息をつくマスター
445:2018/06/03(日)23:31:46 Kx9
マスター「お会計、53万ジェニーですよ」

男「………。53万ゼニー!?」

目が醒める男

マスター「そりゃ…あれだけ高いシャンパン飲まれたら…」

そう言われてテーブルを見る男

空き瓶が8本転がっている

どれも良い値段のする銘柄だ
446:2018/06/03(日)23:33:01 Kx9
男「あちゃー…。あるかな…」

ガサゴソとお尻の方から財布を取り出す

男「…………。ない」

現金が1枚も入っていない

小銭すら入っていない

男「う…そ…だろ…?」

マスター「お客さん、やられたみたいですなぁ」

憐れみの目で見るマスター
447:2018/06/03(日)23:33:47 Kx9
その慰めの視線で気づく

男「あの………女!」

ガタン、と立ち上がった男だったが、マスターが腕を掴む

マスター「どこに行くんですかねぇ」

男「いや、あの、女を捕まえようかと…」

マスター「お勘定済ませてからでお願いします」

丁寧だが有無を言わせない態度のマスター

男「でも…」

と、言いかけた時
453:2018/06/04(月)21:20:12 LIj
相棒の言葉が脳裏をかすめる

『いいですか?何かあったときの為にこの靴底にクレジットカード入れておきますからね!でも、そんなことがないようにしてくださいね!』



はっ!として靴を脱ぐ男
454:2018/06/04(月)21:21:25 LIj
右の靴…にはない

左の靴を確かめる

男「━━━あった!カード!クレジットカードだっ!」

小躍りしながらマスターに渡す男

マスターは受け取ってレジへ行く

━━━だが

マスター「このカード、限度額いくらですかね?決済通らないのですが」

ジトりとした目で見るマスター
455:2018/06/04(月)21:22:39 LIj
男「…50万ゼニーだったような………」

マスター「3万ジェニー足らないですよお客さん」

上げて落とされた感じである

いや、まだある!と懐を探る男

懐を探る男

懐を………

………
456:2018/06/04(月)21:23:14 LIj
男(ない!!!ダイヤがない!!!)

現金だけでなくダイヤも持っていかれていた

男「あ、あはは。50万ゼニーになったり…しませんかね?」

マスター「無理だね。カードで50万ジェニー切るから残りの3万ジェニーはここで掃除でもして返してもらおうかね」

男「そ、そんな…」

そして男は雑巾を渡された
457:2018/06/04(月)21:27:22 LIj
その頃、男の相棒は

「遅いなぁ…大丈夫かな…」

窓を開けてヨークシンの街を眺め、主人の心配をして待ち続けていた

465:2018/06/05(火)22:01:56 brg
~ヨークシンのあるホテル地下~

ダルツォルネ「目が覚めたようだな」

ダルツォルネの問いかけにぼんやりと目を開けるウボォーギン

ウボォー「ここは?」

ダルツォルネ「オレたちのアジトの一つだ。競売品をどこへやった?」

そう言うとダルツォルネは刀を取り出す
466:2018/06/05(火)22:03:19 brg
ウボォー「どれくらい眠ってた?解放するなら生かしておいてやる」

寝台に完全拘束されているにも関わらず、あくまでも自身の立場が上であると言わんばかりの態度

ダルツォルネ「質問をしているのは…こっちだ!」



ガキィィン

突き立てた刀はウボォーの肉体に弾かれる

ダルツォルネ(な…なんて野郎だ…)

後ずさるダルツォルネ
467:2018/06/05(火)22:09:57 brg
ウボォー「誤解だ。オレたちは競売品を盗んでない。既にもぬけの殻だった」

平然と言うウボォー

センリツ「う、嘘は言ってないわ…」

その心音から判断したセンリツがクラピカに言う

クラピカ「じゃあ会場の客はどうなった?我々の仲間もそこにいたんだが」

ウボォー「頃した。そういう手筈だったんでな」

悪びれることなく言いきったウボォーに
468:2018/06/05(火)22:10:46 brg
ドガァア!

クラピカ「ふざけるな!」

ウボォーの顔面を殴り付けるクラピカ

鼻が曲がって血を流すウボォー

クラピカ「お前たちの都合で殺された者たちはどうなる!」

ダルツォルネ「そこまでだクラピカ」

間に入って止めるダルツォルネ

ダルツォルネ「一時間以上前にコミュニティに連絡は入れてある。もうすぐ引き取りに来るだろう」

センリツ「そうよクラピカ。あとは任せましょう」
469:2018/06/05(火)22:14:47 brg
センリツも止めに入り、クラピカの背を押して地下室を出る

残されたウボォーは鼻から流れ出る血をペロリと舐め、猛烈な怒りと共にクラピカの出て行った扉の先を睨んでいた

ダルツォルネ「どんなに強がってももう少ししたらお前を迎えにコミュニティの者が来る。貴様は終わりだ」

そう告げたダルツォルネは折れた刀を置く

そして地下室を出たセンリツは、アジトとして確保していた上階の部屋へとクラピカを連れて行った
471:2018/06/05(火)22:16:57 brg
━━━それから20分程後

ダルツォルネ「ようやく来てくれたか。待っていた」

地下室の入口を開けてコミュニティからの使者を迎え入れるダルツォルネ

使者「幻影旅団はどこに?」

そう急かす使者に

ダルツォルネ「こちらだ」

と案内をする

472:2018/06/05(火)22:18:44 brg
そして捕らえたウボォーのところまで来たとき

ウボォー「ふん、馬子にも衣装だな」

そうウボォーが言った瞬間

ドスッ

ダルツォルネは腹部に熱いものを感じて下を見る

腹部には突き刺さった手



ダルツォルネ「ま…さか…」ゴフッ

そして倒れ込む
474:2018/06/05(火)22:20:42 brg
フィンクス「ったく、お前が拐われたと聞いたときは耳を疑ったぜ」

コミュニティからの使者たちは幻影旅団が化けた者たちだった

ウボォーの拘束を外すシズク

ウボォー「くっそおおおおおお!!!」



雄叫びと共に起き上がるウボォー
475:2018/06/05(火)22:22:32 brg
ウボォー「あの鎖野郎許さねぇ。そしてマスク野郎もだ。団長に伝えてくれ。オレは鎖野郎とケリをつけるまでは戻れねぇとな」



ギリギリと歯噛みしながら闘志を滾らせていた


━━━そしてクラピカたちは

ウボォーの雄叫びを聞いて、すぐさま別のアジトへと移っていた
476:2018/06/05(火)22:24:52 brg
~ヨークシンシティ 空き家~

ウボォー「見つかったか?」

パソコンを覗き込むウボォーギン

シャル「あともう少しですよ」

ウボォーの為に、鎖野郎の居場所を調べているシャルナーク

シャル「あの地下施設はノストラードファミリーのものですね。ならあとはそのファミリーに所属している組員と、所有している物件を当たれば…」

カタカタ、っとキーボードを打つ
477:2018/06/05(火)22:26:05 brg
シャル「あれ?これ以上はハンターライセンス必要ですか」

よっ、と腰を浮かせてポケットからカードを取り出すシャルナーク

シャル「ウボォーさんも取ったらどうです?ハンターライセンス。いろいろと便利ですよ」

478:2018/06/05(火)22:26:59 brg
ウボォー「オレぁそんなの取りにいかねぇ。必要なら盗むさ」

シャル「盗賊の鏡ですね。と、出てきましたよ」

画面にノストラードファミリーの組員の顔一覧が表示される

ウボォー「こいつだ!」

画面を指差すウボォー

シャル「ノストラードファミリーで当たりですね。アジトは3つ。どれを当たります?」

ウボォー「全部だ。地図を出してくれ。オレ一人で行く」

シャル「気をつけて下さいよ。はい」

地図を受け取ったウボォーは窓から闇夜に抜けて行った
487:2018/06/07(木)00:11:10 X4L
~ノストラードファミリー所有アジト~

ザッ

クラピカ「━━━来たか」

ウボォー「よぉ。良い度胸じゃねぇか」

一人部屋で待っていたクラピカ

ウボォーギンはクラピカを睨む

ウボォー「オレとやる気満々って感じだな」

クラピカ「場所を変えよう。貴様の断末魔はうるさそうだ」

ピクッ、と眉を動かしたウボォーだったが、狭い室内で闘うより、全力を出せる荒野の方が都合が良いのもその通りだった

ウボォー「いいだろう」

そして2人はヨークシンの郊外へと向けて移動して行った
488:2018/06/07(木)00:15:14 X4L
~ヨークシン外 荒野~



ウボォー「一つ聞きたい。お前何者だ?並の使い手じゃねぇ。お前の念には特別な意志が感じられる」

ペキョ、と飲み物の缶を潰しながら問うウボォー

クラピカ「その質問に答えるには、聞き返さなければならないことがある」

489:2018/06/07(木)00:18:22 X4L
そう言いながらバサリとコートを脱ぐ

クラピカ「頃した者たちのことを覚えているか?」

ウボォー「少しはな。印象に残った相手なら忘れねーぜ。…つまるところ復讐か。誰の弔い合戦だ?」

クラピカ「クルタ族」

ポツリと呟くクラピカ

ウボォー「━?知らねぇな」

クラピカ「緋の目を持つルクソ地方の少数民族だ。5年ほど前にお前たちに襲われた」

490:2018/06/07(木)00:25:12 X4L
ウボォー「ヒノメ?なんだそりゃ?お宝の名前か?悪いが記憶にねぇな、5年前ならオレも参加してるはずなんだがな」

悪びれもせず、平然と答えるウボォー

スッ、とクラピカの雰囲気が変わる

クラピカ「およそ関わりのない人間を頃すとき、お前は…お前は一体何を考え、何を感じているんだ?」

ジリ、と一歩近付く

ウボォー「別に何も」

その感情のない回答に、クラピカの雰囲気は完全に変わる

クラピカ「クズめ」

そうポツリと呟いたあと、顔をあげて言う

491:2018/06/07(木)00:27:44 X4L
クラピカ「死で償え」



そうクラピカが宣告した瞬間

ゴッ!!!

ウボォーがオーラを爆発させる
492:2018/06/07(木)00:29:44 X4L
ゴゴゴゴゴゴゴ

ウボォー「たまにこういう奴がいるからやめられねぇ。頃しはな」



クラピカ「返り討ち、か」

ウボォー「はっ、わかってるじゃねぇかよ」

クラピカ「いつまでも返り討ちにできる相手ばかりだと思わないことだな。あのマスクの男のように」

カッ、と怒りの表情を込めるウボォー
493:2018/06/07(木)00:32:45 X4L
ウボォー「━━━あいつは、オレが頃す!そしててめぇもな!!!」

ふんぬ!はぁっ!!!



ウボォー「くらえっ!破岩弾ん!!」

ボッ!という音と共に岩が飛ぶ

それを飛んで避けてすぐさま反撃するクラピカ

クラピカ「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」

494:2018/06/07(木)00:34:37 X4L
中指に付けた鎖がウボォーをからめとろうとする

バッ

ヂュイイイン ドォオオオオン

紙一重で避けたウボォーの足元に鎖が当たり、地面を砕いて轟音を立てる

495:2018/06/07(木)00:35:36 X4L
(この鎖がやばい!どんな手品を使ったかわからねぇが、通常じゃ考えられない程の念があれに込められてやがる)



ヒュヒュ

クラピカの操る鎖を避けながら考えるウボォー

(と、くれば…!)

思考を終わらせてクラピカを見る
498:2018/06/07(木)00:38:54 X4L
ウボォー(先手必勝!!!)

飛び上がっていたクラピカ目掛けて右ストレートを叩き込む



ズガッ!!!

ガードしているクラピカの左腕を殴り付けたウボォー

ウボォー「手応えあり!」

だが━━━

ヒュオ!

殴られた反動を利用して鎖が飛んで来る

ウボォー「くっ…!」

上半身を反らしてかろうじでかわすウボォー

499:2018/06/07(木)00:40:39 X4L
ウボォー「驚いたぜ。今のパンチをくらってなお、攻撃してくる気力があるとはな」

ウボォー(だが左腕はイカれちまったはず…)

そう判断していたウボォーの前で

ポンポン

左手を使って服についた砂ぼこりを払うクラピカ

ウボォー(無傷!?ばかな!)

驚くウボォー

ウボォー(鎖にあれだけの念を込めることができるのは物体を操る操作系かオーラを物体化する具現化系!奴はおそらく前者!しかしオレの拳を生身で防御可能なのは肉体をオーラで強化できる強化系ぐらいのはず!!奴は一体…)

そう思考していたウボォー

そこにクラピカが口を開く

クラピカ「今のパンチ」



そう言うと同時に顔をあげて鋭い視線を向けると同時に続ける
500:2018/06/07(木)00:42:16 X4L
クラピカ「まさか全力か?」



カッ!

目が血走るウボォー

ウボォー「くくくくくくくくく。…面白くもねぇ冗談だな!?安心しろ2割程度だ。じゃぁ半分くらいの力でいくぜ!」

そしてウボォーがオーラを込めた時
501:2018/06/07(木)00:42:47 X4L
荒野の崖の上に人影が一つ

スゥッ、と表れる

気配を完全に消して二人を見下ろす影

戦闘中の2人は気付かない

大胆にも崖に腰をかける

逆に月明かりによってできる影を小さくしているのか

だが、ニタリと笑った不気味な雰囲気は周囲の生き物を瞬時に遠ざけていた
507:2018/06/08(金)21:22:58 d3Q
ザウッ!

地面を蹴って一足飛びにクラピカに殴りかかる

ブンッ

だがウボォーのパンチは当たらない

ゴッ!

一瞬で後ろに回り込んでいたクラピカがウボォーの後頭部を殴る

508:2018/06/08(金)21:25:22 d3Q
そしてそのまま、バキッ!っという大きな音と共に背中を蹴り飛ばすクラピカ

衝撃で、ズザザッ!と押されるウボォー

ウボォー(このっ…!)

振り返ったウボォーの目には何もない荒野しか移らない

509:2018/06/08(金)21:26:56 d3Q
ドウッ!

ウボォー(グッ…上かっ!)

後頭部を蹴り飛ばされたウボォーは即座に上へ拳を突き出す

ウボォー「らぁっ!!」

スカッ

だがそれもかすりもしない

気づくとクラピカは目の前に居た

ウボォー「ちょこまかと動きやがって。だがな━━━」

クラピカ「”今の隙に鎖でオレを捕らえなかったことを後悔するぜ”か?」

ウボォーの思考を読んだように、先読みして言葉にするクラピカ

510:2018/06/08(金)21:27:53 d3Q
クラピカ「くだらん負け惜しみはやめて全力でこい。時間の無駄だ」

そう言われてこめかみの横に青筋を浮かべる

ウボォー「やってやるぜ━━━全開だ!!!」

カッ!!!

511:2018/06/08(金)21:40:19 d3Q
その頃、戦う2人を見る男は

「いいね…これからが本当に楽しくなるところ◆」

崖の上で細く笑む

月が雲から顔を出し、男の顔を照らす

ピエロメイクの男、ヒソカ

ヒソカ「さて、どっちが勝つのかな?◆」ククク

512:2018/06/08(金)21:42:38 d3Q
ズォオオオオオオオ!!

激しいオーラの爆発と共に、幾層にも練り込まれた強靭なオーラを纏うウボォー

クラピカ「ふむ…、凄まじいほどのオーラだ」

これだけのオーラを目の当たりにし、彼我のオーラの差は明らかであるにも関わらず、平然と観察するクラピカ

動いたのはウボォーから

ドオッ!!!

地面を殴り付け土埃を立てる

513:2018/06/08(金)21:43:42 d3Q
クラピカ(目眩まし!?)

一瞬で巻き上がった土埃に、目を庇う

━━━!

クラピカ(気配が消えた!”隠”!)

そう判断した瞬間

ヒョォ

土埃を掻き分けてウボォーが現れる

514:2018/06/08(金)21:44:26 d3Q
反応の遅れたクラピカは避けきれず、左腕を上げてガードを滑り込ませる

そしてそこに渾身の右ストレートがクラピカに突き刺さる

ベキィ!!!バキ!ボキ!

衝撃と、そこからの押し込みで骨の砕ける音が響き、そのままの勢いで吹き飛ばされる

515:2018/06/08(金)21:46:14 d3Q
ウボォー「今度こそ!砕いたぜ!」

怒りと笑みの混ざった顔をしながら続ける

ウボォー「本気を出したオレの超破壊拳を生身で止められる奴なんぞいねぇ!だが褒めておくぜ!確実に背骨がぶち折れるはずの攻撃だったのが、お前のあの反応の速さ!おそらく土埃の微妙な変化を目の端で捉えたな!?」

ピタリと空中で静止しているクラピカは、それを聞いても平然としていた

クラピカ「こちらこそ褒めておこう。まさか”隠”を使えるとは思わなかった。地面を叩き、土埃を上げたのは体だけでなく気配を絶って攻撃する作戦だったわけだな」

516:2018/06/08(金)21:48:03 d3Q
ウボォー(…なぜ空中に!?)

ウボォーがそう思う間もなく、クラピカは続ける

クラピカ「だが、”隠”を使えるのは私も同じ」

━━━!?

ピキィッ

ウボォー「まさか…!」

瞬時に”凝”をするウボォー

518:2018/06/08(金)22:00:13 d3Q
”束縛する中指の鎖”

クラピカ「見えたか?”凝”も使えるようだな」

じゃらり、とウボォーの全身を絡め取っている鎖

その鎖の力で空中に静止していたクラピカ

地上に降りながら先の戦闘を解説する

クラピカ「この鎖は念能力でオーラを具現化したもの!したがって、”隠”で見えなくすることも可能!」

519:2018/06/08(金)22:04:31 d3Q
そこまでのやり取りを見ていた崖の上のヒソカ

ヒソカ「ふーん、何かおかしいね」

陽気な雰囲気は消え、少しばかり目が細まる

幻影旅団と共に行動していたヒソカ

もちろん、ウボォーギンという男のその強さも知っている

ピピピッ

520:2018/06/08(金)22:05:30 d3Q
『2213…1564…774…221』

ヒソカ(2213から221まで下がった…?)

鎖を巻き付けられたウボォーの戦闘力が激減したのをスカウターが拾う

ヒソカ(この状況下で彼がオーラを消すはずはない…。ならクラピカの鎖に秘密があるのかな◆)

ゾクゾクッ、と何かが込み上げてくる

ヒソカ(強制的にオーラを絞り取っている、といった辺りかな◆)
521:2018/06/08(金)22:06:17 d3Q
だが、それよりもヒソカには気になっていたことがあった

ヒソカ(それでも…、彼の攻撃にクラピカが耐えられていることがおかしい)

そう、スカウターにはクラピカの戦闘力も表示されている

『817』

ヒソカ(最初は47、そしてオーラを高めて384、それが急にまた上昇して817。けれどそれでも差がありすぎる…)

ヒソカは冷静に分析する
522:2018/06/08(金)22:06:49 d3Q
ウボォーの戦闘力”2213”が本物なのは、その戦いぶりから知っている

ヒソカ(比較するならベジータ辺りかな。彼は1000程度だったけど、念の質が違うのか…強さとしては2倍くらい、2000程度の戦闘力があると感じた━━━)

そんな力を受けて800程度のクラピカが平然としていられるわけがない、と

ヒソカ「ちょっと、気になるんだよね◆」

そう小さく呟くと、ヒソカは更に目を細めてクラピカたちの戦いに注目し始めた
523:2018/06/08(金)22:13:08 d3Q
そしてクラピカとウボォー

ウボォー「お前が普段も鎖を具現化してたのは…”本物の鎖”に見せかけるためか!」

そう推察したウボォーに回答を述べる

クラピカ「その通りだ。”実在する鎖”を操る操作系能力者を装っておけば、敵は見える鎖にだけ注意を払うだろう?」

そして続ける

クラピカ「まさに今それが証明された。お前がくだらん強がりを言いかけた時、既に鎖はお前の体を覆ってたんだよ」

524:2018/06/08(金)22:16:03 d3Q
そして完全に念を込め終わる

ビシイッ

クラピカの念で完全に締め上げられて抑え込まれたウボォー

ちょうどヒソカがスカウターで数値を拾ったタイミングだった

クラピカ「捕獲、完了」

クラピカはそう静かに呟いた

527:2018/06/09(土)20:43:00 t5Q
ヒソカ「なるほど◆…”絶”、か」

クラピカの能力を見抜いたヒソカ

ヒソカ(厄介な能力、そしてあまりにも強力すぎる…制約か。その内容によっては諸刃の剣◆)

ククク

ヒソカ「さて、…ボクはどうしようかな?」

そう呟きながらも、ヒソカはスカウターに集中していた

528:2018/06/09(土)20:45:17 t5Q
ウボォーはギリギリと力を込めて鎖を外すことを試みる

それを見てクラピカは言い放つ

クラピカ「無駄だ」

ウボォー「━━━いいぜ、オレの力とお前の鎖、どちらが強いか勝負だ!」

クラピカ「貴様ごときにその鎖は外せん」

うぉらぁ!

ウボォー「ぐっ、グギギギギ!!」

529:2018/06/09(土)20:47:05 t5Q
だが、鎖は全く外れる気配もない

クラピカ「無駄だと言っただろう。束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)は捕らえた旅団を強制的に”絶”の状態にする!その上で身体の自由を奪う!」



ウボォー(くっ、それでか。さっきから全然オーラが出せねぇのは!)

ウボォー「ぬぅぅ!」

ギリギリ

それでも力を込めるウボォー
530:2018/06/09(土)20:49:20 t5Q
クラピカ「オーラが全く出ない状態”絶”。つまりこの鎖に捕らえられた者は、肉体の力のみで鎖を絶ち切らねばならない」



そう、クラピカは順当に選んでいた

幻影旅団の中で一番の力を持つ者、ウボォーギン

ウボォーがこの鎖をほどけなければ、旅団全員が捕獲可能ということになる

また、念の系統としても強化系のウボォーはクラピカにとって相性が良い

そして、まだ抵抗を試みるウボォーにクラピカは畳み掛ける
531:2018/06/09(土)20:50:26 t5Q
クラピカ「捕らえておくだけではない」

ジャラ、と親指の鎖を具現化する

”癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)”

クラピカの折れた右腕に鎖が巻き付き、一瞬で完治させる

532:2018/06/09(土)20:51:34 t5Q
ウボォー(━━━バカな!これ程の鎖を作り出せるのは、奴が間違いなく具現化系であることの証!強化系能力者のような強力な自己治癒力が出せるはずがない!)

ウボォー「くそぉおお!てめぇ…一体!?」

クラピカ「緋の目になったいま、私の系統は特質系」

そして━━━

クラピカ「特質系の私の能力『どの系統の能力も100%引き出せる』そして”気”すらも使える!」

”絶対時間(エンペラータイム)!!”

533:2018/06/09(土)20:54:45 t5Q
クラピカ「さて、では答えてもらおう」

左こぶしに気を溜めるクラピカ



クラピカ「幻影旅団のアジトはどこだ!」

ウボォー「知らねぇな」

クラピカ「仲間の能力は!」

ウボォー「へっ、知らねぇ」

クラピカ「答えろぉ!!!」
534:2018/06/09(土)20:55:47 t5Q
ドゴオッ!!!!

メキメキボギッ!!

クラピカの拳がウボォーの腹部にめり込む

ウボォー(━━━ッ!ま、ずい…内臓に…肋骨…背骨まで…折れ━━━)

あまりにも強烈な気の拳で、一撃で沈むウボォー

クラピカ「まだだっ!」

クラピカは倒れようとするウボォーの顎を掴み、ガッ!と揺さぶる
535:2018/06/09(土)20:56:39 t5Q
ウボォー「━━━ぐっ……」

かろうじて左目だけをうっすらと開けるウボォー

クラピカ「最後の、チャンスだ!ぐっ…」

なぜか辛そうにするクラピカ

クラピカ「こた、え…ろ━━━…や、はり…気は、難し、かった…か━━━」

フッ、とクラピカのオーラが消える

そして意識を失ってゆらりと倒れる

ウボォーも既に意識は途絶え、無くなった鎖から解放され、その場に倒れ込んだ
536:2018/06/09(土)21:00:50 t5Q
ヒソカ「うーん、意外な結末◆」

スウッ、と立ち上がるヒソカ



ヒソカ(ウボォーの”絶”状態の戦闘力は221、クラピカの戦闘力は817。…3.6倍にしては威力が桁違い。まるでベジータのパンチを見ているようだった)

そう思案しながら崖を降りる

そしてクラピカとウボォーの元へ



ヒソカ(…完全に2人共意識を失っているようだね)

ヒソカ「━━━さて…この手札、どう使おうか◆」

薄気味悪い笑みを浮かべ、クラピカとウボォーを担いだヒソカは闇夜へと消えていった
537:2018/06/09(土)21:03:21 t5Q
~ヨークシン郊外 旅団アジト~

シャル「まだウボォーが戻ってないんだよね」

シャルナークが団員たちの前で説明をする

シャル「鎖野郎を追いかけて行ったはいいけど、あれからもう3時間経ってる」

マチ「まさか、やられるわけないよ」

マチがウボォーの戦いを思い出しながら言う

ノブナガ「当たりめぇだ」

同調するように言うノブナガ
538:2018/06/09(土)21:06:31 t5Q
だが、団長クロロは言う

クロロ「いや、その鎖野郎の能力次第だな」

シャル「鎖を使うなら操作系か具現化系じゃないかな?」

そう言うシャルに頷きながらクロロは推論を述べる

クロロ「十中八九、具現化系だな。強化系一途のウボォーには一番やりにくい相手だ。具現化した鎖に麻痺の能力を付けたりしていればウボォーでもやられる可能性はある」

539:2018/06/09(土)21:07:10 t5Q
マチ「どうすんのさ」

そう言うマチに

クロロ「━━━明日まで待ってみよう。もし帰ってこなかったら…作戦変更だ」

そう言って団員全員を見渡す

その視線を受けて、1人縮こまっていたウーロンは更に身を強張らせる


そして━━━

長かった9月2日が終わりを迎えた


後編へ続く
ヨークシンシティでオークションすっぞ!後編