1:2018/07/09(月) 22:06:48.405
男「ねえねえ」

女「ん?」

男「お尻にハザードランプをつけてみたんだ」クルッ

男「ほらっ」ピカピカ

女「わぁっ、かっこいい!」

男「へへっ、苦労したかいがあったよ」



3:2018/07/09(月) 22:09:53.761 ID:Mk9YHNKsr.net
マジキチ
2:2018/07/09(月) 22:09:02.187
女「だけど、どうしてこんなものを?」

男「道を歩いてる時、急に立ち止まりたくなる時ってあるだろう?」

女「あるある!」

男「そんな時、これを光らせれば……」ピカピカ

女「あっ、この人は立ち止まってるんだなって、分かる!」

男「だろ? 他の人に注意喚起することができるんだ!」
4:2018/07/09(月) 22:11:19.402
女「――あっ!」

男「どうしたの?」

女「あたし、歌手として立ち止まってたけど……」

女「なんだかいい歌を思いついちゃった! 名づけて『ハザードランプの恋』!」

男「とてもよさそうな歌だね」

女「でしょ! これ、きっとヒットするわ!」

男「お役に立てて何よりだよ」
5:2018/07/09(月) 22:13:07.889
女「ありがとっ」チュッ

男「……!」

男(ありがとうのキス、か)

男「じゃあ僕も……」ピカピカ

女「?」

女(ああ、なるほど……“サンキューハザード”ね)
6:2018/07/09(月) 22:15:02.769
男「じゃあ、今日はこれで……」

女「じゃあねー!」

男「……」ピカピカ

女(“バイバイハザード”か)

女(ハザードランプってとっても便利!)
7:2018/07/09(月) 22:15:49.781 ID:klmTFgOh0.net
頭おかしくて草
8:2018/07/09(月) 22:18:34.533
男「……」ピカピカ

子供A「あっ!」

男「ん?」

子供A「あのお兄ちゃんのお尻、光ってるー!」

子供B「ホントだ、すっげー!」

子供C「カッコイイー!」
9:2018/07/09(月) 22:19:36.738 ID:Mk9YHNKsr.net
どう見ても不審者
11:2018/07/09(月) 22:20:11.403 ID:K0ZEtOWfd.net
天才マジキチ現る
12:2018/07/09(月) 22:20:39.439
子供たち「ワイワイキャッキャッ」

男「地元の子供たちにすっかり人気になっちゃったよ」

女「それはそうよ」クスッ

女「お尻にハザードランプつけた人なんて、めったにいないもの」

子供たち「もっと光らせてー!」

男「よーし、やってやる!」ピカピカピカピカ

子供たち「キレイー!」
13:2018/07/09(月) 22:23:17.209
夜道――

OL「夜道は怖いわ~」

OL「暗いし、心細いし……もし、痴漢に襲われたら……」


ピカピカッ


OL「あっ、あれは!? ……ハザードランプ!?」

OL「よかった……あの人のそばにいれば安心!」
15:2018/07/09(月) 22:25:13.631
OL「自宅近くまで送って下さり、ありがとうございます……」

男「いえいえ」ピカピカ

男「女性一人で夜道を歩くのは物騒ですからね」ピカピカ



痴漢「く、くそっ! あんな奴がいたんじゃ、痴漢できない!」

痴漢「仕方ない、今から真面目に生きるか……」
16:2018/07/09(月) 22:26:04.092 ID:9jk3rH2Lr.net
改心はやいw
18:2018/07/09(月) 22:28:13.953
『お尻にハザードランプをつけた男性、警察に表彰される』



男「ほら」

男「ついに地元の新聞で取り上げられたよ」

女「わぁっ、すごいじゃない!」

男「君こそ、新曲の売れ行き、絶好調じゃないか」

女「まぁね~、それもあなたのおかげよ。これからもどんどんお尻を光らせてね!」

男「ああ!」ピカピカピカッ
19:2018/07/09(月) 22:30:38.503
ある日――

女「あのさ」

男「ん?」

女「今度の休日、本に載ってるこの公園でデートしない?」

男「ここは……夏になるとホタルが見られるって有名な場所だね」

女「そうそう! きっと幻想的なデートを楽しめるよ!」

男「分かった……行ってみようか!」
20:2018/07/09(月) 22:33:01.924
公園――

男「……」

女「……」

女「全然ホタルいないね……」

男「うん……」

女「有名になりすぎて、みんな逃げちゃったのかなぁ……」

男「かもしれないね。じゃあ、せめて……」
22:2018/07/09(月) 22:35:25.440
男「僕がホタルの代わりになろう!」

女「どうするつもり?」

男「ハザードランプ、発動!」ピカピカッ

女「あっ、なるほど」

男「どう?」ピカピカ

女「キレイ! 本物のホタルに負けてないわ! あなたのお尻は一万ボルト!」



すると――
23:2018/07/09(月) 22:37:13.231 ID:mGcxhhmM0.net
どういう生き方をすればこんなものが書けるのか
25:2018/07/09(月) 22:38:18.476
チラチラ… チラチラ…

男「!」

女「あっ!」

女「あなたのハザードランプに引き寄せられて、本物のホタルがやってきたわ!」

女「きっと仲間だと思ったのよ!」

男「ホタルの仲間入りをできるなんて……光栄だな」ピカピカッ
27:2018/07/09(月) 22:41:03.982
女「とても素敵なデートを楽しめたわ!」

男「お尻にハザードランプをつけて本当によかったよ」

強盗「ふへへ……」

男女「!」

強盗「金……出しな」ギラッ

女「ナ、ナイフ!」

男「……」ズイッ

女「ダメよ! 刺されちゃう! こういう時は無抵抗が一番いいの!」

男「いや、こういう時のための――」
29:2018/07/09(月) 22:43:08.809
男「ハザードランプだッ!」ピカーッ

強盗「ぐわぁっ!」

強盗「目が、目がぁぁぁぁっ!」ゴロゴロ…

男「逃げよう!」

女「うん!」



女「ハザードランプって……本当にすごいんだね!」

男「自動車だけじゃもったいないよ。もっと付ける人が増えて欲しいなぁ」
30:2018/07/09(月) 22:44:25.354 ID:W+wykZoxr.net
ハザードランプTUEEE!
32:2018/07/09(月) 22:48:03.738
とある研究所――

研究員「保管されていたウイルスを持ってきました!」

博士「気をつけてくれよ」

博士「そのウイルスは毒性と感染力が強く、万が一のことがあったら、未曾有の人災に――」

研究員「分かってますって!」

博士「さて、このウイルスをモルモットに……」

博士「あっ」バリンッ

博士「あああああっ……! やっちまった……!」

研究員「何やってんですか、博士ーっ!」
33:2018/07/09(月) 22:49:15.389
ウイルスはあっという間に広がり……



市民A「ううう……」

市民B「苦しい……!」

市民C「た、助けて……!」
34:2018/07/09(月) 22:49:34.401 ID:W+wykZoxr.net
急展開www
35:2018/07/09(月) 22:50:43.442 ID:ELLv/QMk0.net
丸々バイオハザードのパクリでワロタ
38:2018/07/09(月) 22:52:57.598 ID:GgypWsyxd.net
>>35
バイオハザードランプ…
37:2018/07/09(月) 22:51:51.385
総理大臣「被害状況は?」

秘書「まだ死者は出ていませんが、すでに数十万人がウイルスに感染しています!」

秘書「他の国やWHOにも救援を要請していますが、間に合うかどうか……」

総理大臣「ワクチンはないのか?」

秘書「あるにはあるのですが、研究所によると、症状が出ていないうちにしか効果がないとか……」

総理大臣「なんというバイオハザードだ!」

総理大臣「おお神よ、我らを救い給え……」
40:2018/07/09(月) 22:54:05.817
ザワザワ… ガヤガヤ…

女「なんだか、とんでもないことになっちゃったね……」

男「ああ……日本はどうなっちゃうんだ」

女「ゴホッ、ゴホッ!」

男「!」

女「どうやら、あたしも感染しちゃったみたい……。まだ、やりたいこと沢山あるのに……」

男「そ、そんな……!」

女「早くあたしから離れて……感染しちゃう」

男「そんなことできないよ!」

男(いったいどうすればいいんだ!?)
41:2018/07/09(月) 22:58:24.904
女「ゴホッ、ゴホッ……」

男(ダメだ、どんどん弱っていく……。くそっ、代われるものなら代わってあげたい!)

男(そういえば、なんで僕は感染しないんだ?)

男(――そうか!)

男(ハザードランプをつけたから、バイオハザードに耐性ができたんだ!)

男(だったら……僕ならこのバイオハザード、何とかできるかもしれない!)
42:2018/07/09(月) 23:00:10.721
男「ようし……」

女「何を……するつもり……?」

男「僕が君を……みんなを助けてみせる!」

男「ハザードランプ……最大出力ッ!!!」



ピカピカピカーッ!!!
43:2018/07/09(月) 23:02:07.725
ピカピカーッ

シュオオオオオ…



市民A「おおっ、なんだこの光は!?」

市民B「ハザードランプの光が日本中を包み込み、ウイルスが浄化されていく!」

市民C「俺たちは助かったんだーっ! バンザーイ!」
44:2018/07/09(月) 23:03:25.004 ID:dMs9YLXN0.net
バンザーイ!
45:2018/07/09(月) 23:03:31.097 ID:G7o2+bhn0.net
お尻にハザードランプという発想だけでも鬼才
46:2018/07/09(月) 23:04:37.205
男「や、やった……!」

女「すごいわ! 国民栄誉賞ものの働きよ!」

男「ありがとう……。だけど……」

女「どうしたの?」

男「うっ……」ガクッ

女「えっ!?」

男「力を使いすぎた……。僕は……ここまでのようだ……」ドサッ

女「いやぁぁぁぁぁっ!!!」
47:2018/07/09(月) 23:06:31.200 ID:FkLWldBYr.net
なんてこった
48:2018/07/09(月) 23:07:09.491
女「しっかりして!」ユサユサ

女「死なないでぇ!」ユサユサ

男「……」

女(全然起きない! どうすれば……!)

女(あたしは医者じゃないし、あたしにできることなんて……せめて歌うことぐらいしかない!)

女「ほっ、ほっ、ホータルこいっ」

女「こっちのみーずはあーまいぞっ」
49:2018/07/09(月) 23:07:59.915 ID:nNwnH8+qd.net
ピカピカーッで吹く
51:2018/07/09(月) 23:09:04.083
女「ほっ、ほっ、ホータルこいっ」

女「こっちのみーずはあーまいぞっ」

チラチラ… チラチラ…

女(来た! ホタルたちが集まってくれた!)

女「お願い……! あたしの彼に、あなたたちの光を分けてあげて!」

ホタル軍団「了解(ラジャー)!!!」

ビカーッ!!!
53:2018/07/09(月) 23:15:20.051
男「う、うう……」ムクッ

女「よかった、気がついたのね!」

男「ああ……ホタルたちと……君の歌のおかげだ」

男「ありがとう」ピカピカッ

女「もうっ、生き返ったばかりでサンキューハザードなんかしちゃダメでしょっ」

男「ハハッ、そうだね!」
55:2018/07/09(月) 23:17:19.390
女「でも……大好きっ!」ギュッ

男「わっ、そんなことされたら……僕のハザードランプがますます光っちゃうよ」ピカピカピカッ

女「あたしたち二人……絶対幸せになれるよね」

男「ああ……どんな障害(ハザード)だって乗り越えていけるさ!」

男「僕にはハザードランプがついてるんだから!」ピカピカピカッ





― 完 ―
56:2018/07/09(月) 23:18:31.204 ID:dMs9YLXN0.net
名作
58:2018/07/09(月) 23:23:27.309 ID:FkLWldBYr.net

ハザードランプは世界を救う
59:2018/07/09(月) 23:35:27.297 ID:dmdAR5oNa.net
天才の発想