(´・ω・`)「そう、教えてよ、ブラックホールってなぁに?」


彡(゚)(゚)「・・・・・・」



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| ∥          (゚)(゚)ミ -_自分で調べろや!
| ∥ グチャァァッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
|  从ノ    (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
|(つWつ  ̄ ̄\  ⌒彡)   ノ =_
| \つ-つ     \,__,ノ ノ
|  | )       / / ≡=
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(♯´・ω×`)「そんなこと言わずに教えてよ、調べてもよくわからなかったんだよ・・・」


彡(‐)(‐)「・・・しゃーないな、ほなワイが教えたるわ。」

彡(゚)(゚)「ただし、ワイかて専門家やないからな、言うこと鵜呑みにしたらアカンで。」


(´・ω・`)「教えるくせに自信は無いんだね」


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| ∥          (゚)(゚)ミ -_じゃかしいわ!腐れ原住民が!
| ∥ ドゴォォォッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
|  从ノ    (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
|(つWつ  ̄ ̄\  ⌒彡)   ノ =_
| \つ-つ     \,__,ノ ノ
|  | )       / / ≡=
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~ 彡(゚)(゚) と (´・ω・`) で学ぶ『ブラックホール』 ~
同作者による作品です

彡(゚)(゚)「・・・ブラックホール?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・太陽系?」
 
彡(゚)(゚)「・・・・・・ニュー・ホライズンズ?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・太陽系外惑星?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・宇宙エレベーター?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・オリオン座?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・アンドロメダ銀河?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・月?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・天動説?」

彡(゚)(゚)「・・・・・・重力波?」
4:2015/06/28(日)11:54:20 fS1
(´・ω・`)「で、ブラックホールってなぁに?黒い穴なの?」


彡(゚)(゚)「黒いのは間違いではないんやけど、穴ではないで。ブラックホールも立派な『天体』や。」


(´・ω・`)「天体?じゃあ地球や太陽と似たようなものってこと?」


彡(゚)(゚)「定義上はそこまで大きな差は無いで。物理的な半径がシュヴァルツシルト半径より大きいか小さいかだけの違いや。」


(´・ω・`)「???・・・・・・しばくと死ぬぞ包o茎?」


彡(‐)(‐)「『シュヴァルツシルト半径』や!…まずはこれを理解する必要があるみたいやな。」
9:2015/06/28(日)11:57:57 fS1
彡(゚)(゚)「天体は重力を持つ。その重力を振り切って天体から離れるにはある程度の速度が必要や。これは知っとるな?」


(´・ω・`)「『脱出速度』ってやつだね!」


彡(゚)(゚)「せや、『宇宙速度』とも言うで。んで、その宇宙速度は重力が大きい天体ほど大きくなる。まぁこれはイメージでわかるやろ。」


(´・ω・`)「より重力が強い天体から脱出するには、より大きい速度が必要ってことだよね?」


彡(^)(^)「せやせや、さらに宇宙速度は脱出したい天体に近づくほど大きくなる。これもわかるやろ?」


(´・ω・`)「高い場所から宇宙に脱出するより、低い場所から脱出する方が大変だもんね。」


彡(゚)(゚)「そういうことやな。そうして天体に近づくほど脱出に必要な速度はどんどん大きくなり、ある場所で光速に達してしまうんや。」


(´・ω・`)「それ以上近づいたらどうなるの?」


彡(^)(^)「ええ質問やな。そこを越えると脱出に必要な速度が光速を超えてしまう。つまりこの世で最も速い光でさえ脱出できなくなってしまうんや。」

彡(゚)(゚)「この、”これ以上近づくと光でさえ脱出できない定義上の面”が『シュヴァルツシルト面』、」

彡(゚)(゚)「”天体の中心からシュヴァルツシルト面までの距離”を『シュヴァルツシルト半径』と呼ぶんやで。」

彡(゚)(゚)「因みに、シュヴァルツシルト面は『事象の地平面』とも呼ぶで。」
10:2015/06/28(日)11:59:35 3pC
本日のアカデミックスレ
13:2015/06/28(日)12:04:44 fS1
(´・ω・`)「なるほどね、でもその理屈だと地球にも近づきすぎたら出られなくなるんじゃない?」


彡(‐)(‐)「お前が『しばくと死ぬぞo茎』って聞き間違えた行を思い出すんやで。」

彡(゚)(゚)「計算上は地球にもシュヴァルツシルト半径は存在するで。ただし地球のシュヴァルツシルト半径は約9mmしかないんや。」


(´・ω・`)「でも地球はもっと大きいからシュヴァルツシルト半径の内側まで行けないってこと?」


彡(^)(^)「そういうことやな。ワイらが地球に吸い込まれることは無いから安心してええで。」


(´・ω・`)「よかった、せっかく育てたきうりが吸い込まれないなら安心だね!」


彡(゚)(゚)「・・・・・・まぁええわ。ブラックホールの話に戻るで。」ブリュ

彡(゚)(゚)「さっき言った通り”物理的な半径<シュヴァルツシルト半径”の天体がブラックホールや。」

彡(゚)(゚)「図解すればこうやな。こう見れば簡単やろ?」カキカキ




(´・ω・`)「消すときはちゃんと黒板消し使おうよ。汚くて見栄えが悪いよ。」


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| ∥          (゚)(゚)ミ -_善意で教えてやっとるのに何様じゃ原住民が!
| ∥ ボコォォォッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
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( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
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18:2015/06/28(日)12:11:18 3kY
蹴られまくる原住民




残当
19:2015/06/28(日)12:11:33 fS1
(♯´・ω◎`)「でも待ってよ、どうして物理的な半径がシュヴァルツシルト半径より小さくなるの?」


彡(゚)(゚)「自分の重さで潰れとるんや。重力が強いと物質が押し付けられて潰れるから圧縮されてまう。なんとなく分かるやろ?」


(´・ω・`)「自分の体重で潰れるなんて滑稽だね。」


彡(゚)(゚)「・・・・・・(きうりばっか食っとるからわからんのやろな)」

彡(゚)(゚)「まぁ滑稽かもしれんがそういうことやな。自ら放つ強い重力に耐え切れなくてどんどん潰れて小さく、密度は高くなっていく。」

彡(゚)(゚)「そうして物理的な半径がシュヴァルツシルト半径より小さくなった瞬間、ブラックホールの誕生ってわけや。」


(´・ω・`)「そっかぁ、でもどうしてそんなに重くなっちゃうの?運動不足と食べすぎ?」チラッ


彡(゚)(゚)「どこ見ながら言っとるんや・・・? まぁええわ、運動不足でも食べすぎでもないで。」

彡(゚)(゚)「ほな、ブラックホールがどうやって生まれるかを説明しよか。」ブリュ
27:2015/06/28(日)12:16:08 fS1
彡(゚)(゚)「結論から言うと、実はブラックホールは恒星の死後の姿なんや。考え方を変えれば最終進化形態とも言えるかもしれん。」


(´・ω・`)「え、恒星って太陽みたいに自分で光ってる星のことでしょ?太陽もブラックホールになっちゃうの?」


彡(゚)(゚)「これも結論を言うが、太陽はブラックホールにはならんで。『なれない』と言ったほうがええかな。」


(´・ω・`)「どうして?」


彡(゚)(゚)「太陽は軽すぎるんや。さっきも言った通りブラックホールはとてつもなく重い天体やから、元になる恒星も相応に重い必要があるんや。」

彡(゚)(゚)「太陽のような恒星の死後の姿は、その恒星の質量によって大きく3通りに分かれるで。」

彡(゚)(゚)「これも図で見たほうが早いやろ、ホレ。」




(´・ω・`)「顔文字に悪意を感じるね」
33:2015/06/28(日)12:22:07 fS1
彡(゚)(゚)「イメージしやすいように大きさを変えて描いたんやが、実際の恒星の運命はほとんど『質量』で決まるから注意するんやで。」

彡(゚)(゚)「それと、太陽の何倍の質量で・・・って部分は諸説あるみたいや、太陽の30倍より軽くてもブラックホールになるって説もあるで。」


(´・ω・`)「無視するんだね・・・」


彡(゚)(゚)「因みに、質量が大きすぎる恒星は超新星爆発で何も残さず木っ端微塵になると言われているで。やりすぎるとロクなこと無いってことやな。」


(´・ω・`)「でも太陽ってすごく大きくて重いんでしょ?太陽の30倍も重い恒星なんてほとんど無いんじゃないの?」


彡(゚)(゚)「宇宙を甘く見たらアカンで。既に発見されとる恒星だけでも重い星は沢山あるんや。」ブリュ

32:2015/06/28(日)12:19:55 WZE
黒板風の図解ええな
35:2015/06/28(日)12:27:01 OTA
>>33
見た目の大きさ(直径)より質量の大きさで素質が決まるんやね
よく巨大な星ランキングに登場するはくちょう座V1489星よりR136a1っていう恒星の方が怖いんか
37:2015/06/28(日)12:29:40 Plx
>>35
直径は恒星の進化の過程で変化するからね
めっちゃ直径がでかいのは大抵赤色超巨星とかの恒星の晩年の姿やで
36:2015/06/28(日)12:28:07 fS1
(´・ω・`)「えっ!それじゃあ宇宙はブラックホールだらけになっちゃうよ!?」


彡(゚)(゚)「まぁ将来的にはそうなるのかも知れんが、恒星の寿命はとてつもなく長いんや。」

彡(゚)(゚)「数億年~数十億年単位の話やからな、ワイらが気にすることは無いやろ」ハナホジー


(´・ω・`)「そうなんだ、太陽の寿命はどれくらいあるの?」


彡(゚)(゚)「太陽の寿命は残り50億年ほどとされているで。ただし恒星は質量が大きくなるほど寿命が短くなるんや。」

彡(゚)(゚)「ブラックホールになるような重い恒星はもっと早く寿命が尽きるんやが、それでも数千万年って単位の話や。」


(´・ω・`)「そっかぁ、じゃあ地球でのきうり栽培はしばらく安泰だね!」


彡(゚)(゚)「・・・・・・まぁええか。」ブリュ
73:2015/06/28(日)19:56:55 fS1
(´・ω・`)「そういえば、将来ブラックホールになる星もあるけど、既にブラックホールになってる星もあるんだよね?」


彡(゚)(゚)「もちろんや。宇宙誕生から約138億年も経っとるからな。」


(´・ω・`)「地球から近いところにもブラックホールはあるの?」


彡(゚)(゚)「ワイらが居る天の川銀河の中心にあるで」


(´・ω・`)「えっ!それって結構近い場所なんじゃないの?危なくない?」


彡(゚)(゚)「銀河のスケールを知らんな?ホレ、拾い物やけどこれ見てみ。」




(´・ω・`)「銀河の中心から26,100光年?」


彡(゚)(゚)「せや、これから光速で天の川銀河の中心に向かっても到着するのは26,100年後になるってことやな。」


(´・ω・`)「全然近くないじゃない」


彡(‐)(‐)「宇宙スケールではまだ近いと言える距離かもしれん。まぁ人間にとってとてつもなく遠いのは確かやけどな。」
76:2015/06/28(日)20:00:51 fS1
(´ΦωΦ`)「あれ?でも待って。ブラックホールは光も逃がさないから、いくら目をこらしても見えないんだよね?」ギョロ


彡(゚)(゚)「せやで、可視光を含む電磁波を外に逃がさんから、どれだけ高性能の望遠鏡でもブラックホールを直接見ることはできん。」


(´・ω・`)「見えないのにどうして『そこにブラックホールがある』ってわかるの?」


彡(‐)(‐)「・・・・・・フォースや、・・・見るのではなく、感じるんや。」ブリュ


(´・ω・`)「急に頭おかしくなったの?」


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78:2015/06/28(日)20:02:25 sZz
4度目の蹴り
83:2015/06/28(日)20:06:37 fS1
(♯´●ω・`)「急に冗談言われても困るよ。感じるなんて無理に決まってるじゃない。」


彡(゚)(゚)「いや、フォースとか見ずに感じるって表現はあながち間違いでもないんやで。」

彡(゚)(゚)「とある天文学者は次のような過程でブラックホールを発見し、その位置を突き止めたんや。」




(´・ω・`)「そっかぁ、直接見ることはできなくても、重力が周りに与える影響のおかげでブラックホールがあるって分かったんだね。」


彡(^)(^)「せやで、結局は計算やけど、フォース(力)を感じるって表現は全くの的外れではないやろ?」


(´・ω・`)「でも一つ一つこんな方法で見つけるなんて大変じゃない?」


彡(゚)(゚)「そら全部がこの方法で発見されとるわけではないで。ほとんどのブラックホールはX線によって観測が行われとるんや。」
84:2015/06/28(日)20:11:35 fS1
(´・ω・`)「『X線』?レントゲンに使うあれのこと?」


彡(゚)(゚)「せやで。宇宙の塵やガスがブラックホールに吸い込まれるとき、いろいろ(あとで解説)あって超高温状態になるんや。」

彡(゚)(゚)「高温になった塵やガスは強いX線を放つから、ブラックホールの周りはX線の大きな発生源になるんやで。」


(´・ω・`)「でもブラックホールは電磁波も全て飲み込んじゃうんでしょ?X線だって電磁波だよね?」


彡(゚)(゚)「それはシュヴァルツシルト面の内側の話や。」

彡(゚)(゚)「落ちる途中、シュヴァルツシルト面の外側で放たれたX線はブラックホールから逃げ切って地球まで届くんやで。」


(´・ω・`)「そっか・・・ブラックホールに吸い込まれる物質のダイイングメッセージみたいなものなんだね。」


彡(‐)(‐)「確かに、そう考えることもできるわな。」
87:2015/06/28(日)20:17:16 fS1
(´・ω・`)「ねぇ、ブラックホールってどういう風に見えるの?」


彡(゚)(゚)「言ったやろ、可視光も吸い込んでまうから目視はできんのや。」


(´・ω・`)「どうしてもイメージができないんだよ。見えないって言っても透明なわけじゃないんでしょ?」


彡(゚)(゚)「もちろん透明ではないで、自ら放つ光も反射する光もゼロやから真っ黒に見えるんや。」

彡(‐)(‐)「まぁ、理論的に考えてそれを『見える』と言うのかは怪しいんやけどな・・・」ブリュ


(´・ω・`)「じゃあ名前の通り黒い穴みたいに見えるってこと?」


彡(●)(●)「せやろな、少なくともシュヴァルツシルト面の内側は見えんから、空間に真っ黒い穴が浮かんでるように見えるはずや。」

彡(゚)(゚)「Wikipediaの『ブラックホール』の項目にはこんなイメージ画像があるで。」

91:2015/06/28(日)20:21:53 j5e
>>87
目みたいで怖E
90:2015/06/28(日)20:21:29 fS1
(´・ω・`)「なにこれこわい・・・」


彡(‐)(‐)「ワイが作った画像じゃないから詳しくは知らんが・・・」

彡(゚)(゚)「おそらくこれは”宇宙空間にブラックホールが単独で浮かんでいる場合”のシミュレーション画像やな」


(´・ω・`)「?・・・どういうこと?」


彡(゚)(゚)「ブラックホールは強力な重力を持つ天体やから、宇宙空間のガスや塵を吸い込もうとする途中のヤツもおるんや。」

彡(゚)(゚)「中には近くにある星の構成物質を根こそぎ吸い取ってしまうヤツもおるで。」

彡(゚)(゚)「その活動は桁外れなドンチャン騒ぎやから、さっきの画像みたいに誰にも迷惑をかけずひっそり佇むブラックホールとは違った見え方になるで。」


(´・ω・`)「へぇ、なんだか楽しそうだね、それも見てみたいな。」


彡(゚)(゚)「そう言うやろうと思って画像探しておいたわ。ホレ。」




(´・ω・`)「なにこれ余計にこわい・・・」


彡(゚)(゚)「この画像は2014年に公開された映画『インターステラー』の中のブラックホールを描写した一コマや。」

彡(゚)(゚)「おそらく”降着円盤を形成したブラックホール”のシミュレーションやろな。」
96:2015/06/28(日)20:26:50 fS1
(´・ω・`)「降着円盤?」


彡(゚)(゚)「真っ黒なブラックホールの周囲に明るい輪っかみたいなものが描かれとるやろ。これが『降着円盤』や。」


(´・ω・`)「降着円盤はどうやって出来るの?」


彡(゚)(゚)「ガスや塵がブラックホールの重力に捕まると、ブラックホールの周囲をを周りながら落ちていくんや。」

彡(゚)(゚)「これが少量の物質であればなんてことはないんやが、吸い込む量が量やから円盤状に見えるんや。」


(´・ω・`)「その円盤状に見えるものが『降着円盤』なんだね。でもずいぶん明るく見えるんだね。」


彡(゚)(゚)「ガスや塵が吸い込まれる際、ブラックホールに近づくほど速度が大きくなり、密度も高くなる。」


(´・ω・`)「東京に近づくほど高速道路が混んでるようなイメージ?」


彡(゚)(゚)「速度が大きくなるか小さくなるかを無視すれば似たようなものかもしれんな。」ブリュ

彡(゚)(゚)「そうして速度が大きく密度が高くなると周囲のガスや塵との間で摩擦が起こり、どんどん加熱されるんや。」

彡(゚)(゚)「あとはX線の話をした時の流れになるんやが、加熱されて超高温状態になるとさまざまな電磁波を放つようになるで。」


(´・ω・`)「そっか、その電磁波の中に可視光線やX線が含まれてるんだね。」


彡(^)(^)「そういうことやな。それゆえ降着円盤はブラックホールに近いほど明るく見えるはずや。さっきの画像のようにな。」
98:2015/06/28(日)20:32:47 fS1
(´・ω・`)「あれ、でも今話してたのは降着”円盤”でしょ?さっきの画像では横に広がる円盤以外にも上下にも明るい部分が見えるよ?」


彡(゚)(゚)「それも降着円盤の一部分やで。重力で光が捻じ曲げられてブラックホールの向こう側が見えとるんや。」


(´・ω・`)「向こう側が見えてる?いったいどういうこと?」


彡(゚)(゚)「文章で表現するのは難しいやで。これも図にしたほうが分かりやすいやろ。ホレ。」




(´・ω・`)「なるほどね、歪んだ空間に沿って光も曲がるからブラックホールの向こう側が見えちゃうんだ。」


彡(゚)(゚)「まぁこの図はイメージするためのものやから、実際の光の曲がり方は違うはずやけどな。」
101:2015/06/28(日)20:37:51 fS1
(´・ω・`)「ねぇ、ブラックホールに吸い込まれるとどうなるの?」


彡(゚)(゚)「そんなことは知らんで。」


(´・ω・`)「今まで自慢げに説明してたのに、一番気になる部分だけ知らないんだね。」


彡(゚)(゚)「・・・・・・」


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(♯´・ω×`)「そんなこと言われても、一番近いブラックホールでも天の川銀河の中心でしょ?」

(´・ω・`)「行くには遠すぎるよ。第一、ブラックホールに入ったら出られないじゃない。」


彡(゚)(゚)「当たり前やろ。実際に入った人なんておらんし、中の情報は一切得られないから観測不能なんや。」

彡(゚)(゚)「結局は誰も知らんってことや。こればっかりは推測でしか話ができんのやで。」


(´・ω・`)「でも気になるよ、ある程度は推測もできるんじゃないの?」


彡(‐)(‐)「多くの研究者が研究しとる部分やからな。説はいろいろあるで。」ブリュ
107:2015/06/28(日)20:43:17 fS1
彡(゚)(゚)「定説もあるにはあるんやがな。近年発表された説によると高温の壁にぶち当たって焼け死ぬらしいで。」


(´・ω・`)「焼き豚になるの?」


彡(^)(^)「残念、ワイは既にやき豚や!」


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(♯´・ω◎`)「で、なんで焼け死ぬの?」


彡(゚)(゚)「実はこれを説明するのはすごく難しいんや。というかワイもちゃんと理解できとらんから説明のしようが無いで。」

彡(‐)(‐)「詳しく知りたければ『ブラックホールファイアウォール』で検索してみるんやで。」


(´・ω・`)「無責任だなぁ・・・」


彡(゚)(゚)「しゃーないやろ、この説は物理と量子のパラドックスを解消するために提案された力ずくの解決法なんや。」
112:2015/06/28(日)20:46:18 E9t
ブラックホールの中に入ると時間の流れがゆっくりになる的なこと言っとったんやが、これはどうなんや?
115:2015/06/28(日)20:48:09 dXH
>>112
相対性理論で「光速で動く宇宙船の中にいると歳を取らない」的な説明あるやろ
ブラックホールは光でさえも逃げられない→光速レベルの速度で引っ張られる
だから時間の流れも引き伸ばされるってことやったと記憶しとる
116:2015/06/28(日)20:51:49 fS1
>>112
彡(゚)(゚)「その点は今回触れない予定やから、補足的に回答しとくで。」

彡(゚)(゚)「時間の流れは相対的なもので、流れの中に居る観測者Aにとっては常に一定なんや。」

彡(゚)(゚)「結局は推測やけど、ブラックホールに吸い込まれる本人にとっては遅くも早くもならずにいつも通りに時間が流れるはずやで。」

彡(゚)(゚)「ただし、重力の影響を受けない場所にいる観測者Bにとっては徐々にゆっくりになるように見えるはずやね。」
117:2015/06/28(日)20:52:28 fS1
(´・ω・`)「他にはどんな説があるの?」


彡(‐)(‐)「まぁさっきの説を否定する前提になってしまうんやが・・・」

彡(゚)(゚)「比較的軽いブラックホールではシュバルツシルト面を越える際に木っ端微塵になり、重いブラックホールではそのまま落ちていくって説があるで。」


(´・ω・`)「軽い方はどうして木っ端微塵になるの?」


彡(゚)(゚)「理論上シュバルツシルト面を越える時は、一部が面の外側、それ以外の部分が内側に同時に存在することになるやろ?」


(´・ω・`)「厚さがゼロの面を通過するわけだからそうなるね。」


彡(゚)(゚)「その瞬間、面の内と外ではたらく重力の差が大きすぎて引きちぎられるって考え方やで。」

彡(゚)(゚)「脆いものはもっと早くに粉々になるのかも知れんが、計算なんて出来んからワイは知らんわ。」ブリュ


(´・ω・`)「また無責任だね・・・でも、重いほうはどうして木っ端微塵にならないの?」


彡(゚)(゚)「重いブラックホールは重力が働く範囲も大きいから、ちょっと距離が離れるくらいじゃ重力にたいした差が生まれずそのまま落ちるそうやで。」


(´・ω・`)「そうなんだ、小さくても見かけによらず残忍だったりするんだね。」


彡(゚)(゚)「ま、まぁそういうことかもしれんな・・・」ブリュ
124:2015/06/28(日)20:59:03 fS1
(´・ω・`)「ブラックホールのこと、なんとなくわかってきたよ。」


彡(^)(^)「ほうか、推測の域を出ん部分も多いし小難しい話やけどな。満足してくれたなら教えた甲斐があったってもんや。」


(´・ω・`)「でも今回教わったことが全部じゃないんでしょ?」


彡(゚)(゚)「当然や、本の目次を見せただけのようなもんやな。読んでみたら話が違うかも知れんし、数年後に読んだら内容が変わってるかも知れん。」

彡(^)(^)「ひょっとしたらいつかは本を書く側になってる可能性もあるわけやな。」


(´・ω・`)「そうかもしれないね、これで思い切ることができるよ。」


彡(゚)(゚)「お、なんかやる気になったんか?」


(´・ω・`)「うん!僕が育てたきうりがブラックホールに吸い込まれることは無いって分かったから、安心して育てることにするよ。」


彡(゚)(゚)「・・・・・・・・・」








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~ おわり ~