1:2018/09/01(土) 19:57:04.937 ID:lO4eexIX0.net
―神心会本部―

烈「早朝稽古を始めるか……」

烈(まずはこのサンドバッグに突きを――)

烈「噴ッ!」

ドッ!

烈「破ッ!」

ズドッ! ドドドッ! ドガガガッ!

シュゥゥゥゥ…

烈「よし……」

烈「……む?」

ジワ…
5:2018/09/01(土) 19:57:52.280 ID:wnTdW6btp.net
トドメ刺してんじゃん
10:2018/09/01(土) 20:00:09.059 ID:lO4eexIX0.net
烈(中から血が滲み……え!?)

烈(まさか、中に人が……!? いったい誰が!?)

烈「フンッ!」シュッ

ザンッ!

ムリムリムリムリムリ…

加藤「……」ズズズ…

烈「~~~~~~ッッッ!」

烈「カ……カトォォォォォォォォォッ!!!」
12:2018/09/01(土) 20:01:22.784 ID:JMCUNSaer.net
オイオイオイオイオイ
11:2018/09/01(土) 20:00:12.837 ID:wnTdW6btp.net
でも烈じゃなかったら気づかなかったかな
13:2018/09/01(土) 20:02:43.254 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」シーン…

烈「加藤ッ! しっかりしろッ!」

烈(駄目だ……まったく意識がないッ!)

烈「おそらくあのドリアンという死刑囚に挑み、敗れ、サンドバッグに詰められたのだろうが――」

烈(トドメを刺したのは私)(殺人?)(逮捕)(判決)(今度は私が死刑囚!?)

烈(どうすればいいのだ……ッッ)

烈(――む?)
14:2018/09/01(土) 20:05:15.339 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」ムクッ

烈「おお……生きてたか、加藤ッ!」

烈「謝々(アリガトウ)……危うく私が六人目の死刑囚になるところだった」

加藤「……」

烈「?」

加藤「……」ズチャ…

烈「!?」

加藤「……」ダッ

烈(ものすごい速度でこちらへ向かってきたッ!)
17:2018/09/01(土) 20:07:09.260 ID:lO4eexIX0.net
烈「カァッ!!!」

ドガガガッ! ズドドドドッ!

加藤「……」ドサッ…

烈(しまった! つい本気で突きを……)

加藤「……」ヒョコッ

烈(き、効いていない!?)
18:2018/09/01(土) 20:08:16.300 ID:484LjAJO0.net
まさかのホラー
20:2018/09/01(土) 20:10:07.214 ID:lO4eexIX0.net
烈「破ッ!」ブオンッ

ザクッ!

烈(素足での蹴りを頚部に――これを受ければ最低でも昏倒に至るハズ……)

加藤「……」ケロッ

烈(やはり効いてないッ!)

加藤「……」

烈(しかも、この加藤からは全く生気を感じられんッ!)

烈(ようやく理解(わか)った……おそらく加藤はキョンシー化してしまったのだ!)
21:2018/09/01(土) 20:12:07.228 ID:lO4eexIX0.net
ザワザワ… ガヤガヤ…

末堂「みんな道場に入れ! 稽古を開始(はじ)めるぞ!」

克巳「オウっす、烈さん」

独歩「朝っぱらからどうしたい」

烈「おおっ! 実は――」


加藤「……」


門下生A「オイオイオイ」

門下生B「氏んでるわアイツ」
22:2018/09/01(土) 20:15:24.801 ID:lO4eexIX0.net
独歩「ナルホド……加藤がバケモノになっちまったと……」

克巳「映画とかに出てくるゾンビみたいなもんか……」

末堂「だったら俺にやらせてくれ。同期のよしみとして、加藤を止めてみせるッ!」

末堂「セリャアァァァァッ!!!」

ズドドッ! ドガガッ!

加藤「……」

末堂「平気なツラァしてやがる……ッッ」

克巳「どいてろ。あの人は俺の師匠だ、俺が止めてやらなきゃならねェ」
23:2018/09/01(土) 20:17:17.756 ID:lO4eexIX0.net
克巳「ヒィッ!」

ドドドドッ!

加藤「……」

克巳「~~~~~~ッッッ!」

克巳(正中線四連突きで、ダメージ無しかよ……ッ)

独歩「オイラに任せな、克巳」

独歩「フンッ!」カッ

加藤「……」ブシュッ

烈「ロッパガエシ……見事な」
24:2018/09/01(土) 20:19:35.974 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」コキッコキッ

加藤「……」スタスタ…



独歩「き、効いてねェ……ッッ」

末堂「ウソだろ……」

克巳「頭蓋骨の縫合を外されてへっちゃらなんて怖すぎだぜ……」

烈「おのれ……こうなれば加藤をあのようにした張本人に責任を取ってもらう!」
25:2018/09/01(土) 20:23:18.903 ID:lO4eexIX0.net
ドリアン「ほう、加藤君が生きていたとはな……」

烈「キサマの責任だ、どうにかしろッ!」

克巳(烈さん……アンタも突きを入れちゃったけどね)

ドリアン「よかろう。私が加藤君に引導を渡してやろう」チラッ


加藤「……」ギョロッ


ドリアン「……ッッ」
26:2018/09/01(土) 20:25:15.728 ID:lO4eexIX0.net
ドリアン「私の敗けだァ~~~~~~~~~~ッッッ!!!」

克巳「エ~~~~~~ッ!?」

ドリアン「キャ……キャンディ……」

ドリアン「パパが二つしかくれないの……ボクはもっと食べたいのに……」

烈「い、いかん! 恐怖で幼児退行してしまったようだ……」

独歩「おかしいのが二人に増えちまったじゃねェか。どうする、克巳よ……」

克巳「俺にはもうこれ以上、加藤を壊せねェ」

克巳「残り三人の死刑囚に、なんとかしてもらうしかねェな」
27:2018/09/01(土) 20:26:57.938 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」



克巳「黒格闘技者といえるアンタらに、彼を退治してもらいたいンだけど……」

シコルスキー「……」

ドイル「……」

柳「……」
28:2018/09/01(土) 20:28:30.185 ID:lO4eexIX0.net
シコルスキー「刑務所に戻らせてくれェ~~~~~~ッ!!!」

ドイル「刑務所に戻るよ」

柳「今度こそ大人しく服役させてもらう」

克巳「エ~~~~~~~~~~~ッ!?」





死刑囚編、完!!!
32:2018/09/01(土) 20:30:10.690 ID:484LjAJO0.net
イイハナシダナー
33:2018/09/01(土) 20:31:16.256 ID:lO4eexIX0.net
……

独歩「誰でぇ、その黒人は」

克巳「神心会米国支部から紹介してもらったミスター・オリバだ。彼ならきっと加藤を止められる!」

オリバ「フフ……死しても動くとは自由にも程がある」

オリバ「私以上の自由は許すことはできん!」


加藤「……」ギョロッ


オリバ「……」

オリバ(死人が動いていると聞いたが……噂通りの噂以上ッ!)
35:2018/09/01(土) 20:33:34.609 ID:lO4eexIX0.net
オリバ「チョット用事を思い出してね……帰らせてもらう」

克巳「チョッ!?」

克巳「いいのかよ!? アンチェインが他人の自由を認めて!」

オリバ「他人の自由を認めるという……自由もある」ニコッ

克巳「~~~~~~ッッッ」



オリバ、帰国……ッッ!
36:2018/09/01(土) 20:35:53.743 ID:lO4eexIX0.net
烈「中国より、郭老師をお連れした」

独歩「オオッ、あなたの武名はかねがね……」

郭「ホホ……ワシに任せておけい」


加藤「……」ギョロッ


郭「ホホ……」
37:2018/09/01(土) 20:37:46.643 ID:lO4eexIX0.net
郭「……」シーン

克巳「心臓が止まってやがる……ッッ」

烈「老師ィィィィィッ!!!」


加藤「……」ザッザッザッ…


独歩「オイオイオイ……どうすりゃいいんだこれ」

克巳「こうなったら海外で発見された原人――ピクルの出番だ!」
38:2018/09/01(土) 20:39:37.592 ID:lO4eexIX0.net
ピクル「ヒイイイイイイイイイッ!!!」タタタタタッ


加藤「……」


独歩「逃げたな……」

克巳「逃げましたね」

烈「いかに白亜紀といえどキョンシーはいなかったでしょうし、無理もないでしょう……」
39:2018/09/01(土) 20:39:55.270 ID:XKGmwIs70.net
ワロタ
40:2018/09/01(土) 20:42:26.838 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」


花山「勘弁してくれ……」

渋川「危うきには近寄りたくないので……」

ジャック「神様どうか――この人を昇天させて下さいッッッ!」

本部「誰かワシを守護ってくれ!」



克巳「ここらへんのメンツでも無理か……」

烈「なにしろいくら攻撃しても、無駄なのだから……」
42:2018/09/01(土) 20:45:18.502 ID:lO4eexIX0.net
武蔵「オ~、いくら斬っても立ち上がるとは面妖な」ザシュッザシュッ

寂「組まないか、この私とッ! 君の不死身さで日本の若者を導こう!」

加藤「……」


独歩「あの二人はなんとか対抗できちゃいるが……」

烈「根本的な解決には至っていないッ!」

克巳「こうなったらあの男に動いてもらうしかないな」



地上最強のガキ――範馬刃牙!!!
44:2018/09/01(土) 20:48:51.533 ID:lO4eexIX0.net
加藤清澄と対峙した時のことを、地下闘技場王者・範馬刃牙はこう述懐する――



刃牙「ア……なんか照れるな。こういうの初めてなもんで」

刃牙「ちなみに“初めて”はちゃんと梢江と済ませ――あ、こういう情報は不要(いら)ない?」

刃牙「エ~ト、加藤さんを一目見た瞬間、俺にはワカりました」

刃牙「これはたとえ、剛体術やゴキブリタックルでも止められないって……」

刃牙「だからすぐさまこう言いましたよ」

刃牙「“俺じゃムリだ、誰か代わってくれ”……ってね」
45:2018/09/01(土) 20:51:14.277 ID:lO4eexIX0.net
刃牙「オヤジ……克巳さんから連絡あったろ?」

刃牙「加藤さんを止めてくれって」

勇次郎「下らねェ……」

勇次郎「なんで俺が他人の指図で動かなきゃならねェんだ」

刃牙「逃げるのかい?」

勇次郎「挑発するにせよ言葉を選べ……」

勇次郎「いいだろう、加藤とやら……屠ってくれるッッッ!!!」
46:2018/09/01(土) 20:53:24.473 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」ギョロッ


勇次郎「……」

勇次郎「あれは死人が動いてるに過ぎねェ……いわば腐った料理だ」

勇次郎「腐った料理を喰らう趣味はねェ……」クルッ

ダダダダダッ


刃牙「オヤジ逃げんなァ~~~~~~~~~~ッ!!!」
47:2018/09/01(土) 20:56:10.684 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……」

烈(すでに氏んでいるに等しい加藤を止めることは、攻撃では不可能だ……)

烈(たとえ核ミサイルをぶつけても、蘇り、再生してしまうだろう)

烈(むしろどうにかして生き返らせてやらねばならぬ……)

烈(しかし、そんなことができるものなのか!?)

烈(何か方法を考えるのだ……烈海王)

烈(たとえば、何か栄養のあるものを……)

烈(そうかッ! 一つだけ方法があるッ!)
48:2018/09/01(土) 20:58:34.611 ID:lO4eexIX0.net
烈「加藤よ」

加藤「……」

烈「これを飲むがいい」

加藤「……」グビグビッ


加藤「……」ムワァァァァァァ


克巳「オオッ!?」

独歩「こ、これは……ッッ」
51:2018/09/01(土) 21:01:55.531 ID:lO4eexIX0.net
加藤「……ン」

加藤「あっ、館長! すまねェ、俺ドリアンに敗けちまった! ……ってなんで俺、道場にいるんだ!?」

烈「復活ッ! 加藤清澄復活ッッ! 加藤清澄復活ッッ! 加藤清澄復活ッッ!」

独歩「オオ~~~~~~ッ!」

克巳「スッゲェ~ッ! 烈さん、アンタ何を飲ませたんだ?」

烈「14キロの砂糖水だ……」

烈「やはり――加藤には果糖がイチバンだったか!!!」


アライ「スゴいね、人体♪」







― 完 ―
52:2018/09/01(土) 21:06:08.877 ID:gkNtYSZGr.net
乙ッッッッッ!!!!!
54:2018/09/01(土) 21:25:55.398 ID:Eyk6+xeV0.net
圧倒的乙ッ!
55:2018/09/01(土) 21:39:04.698 ID:qY0kwICE0.net
ってなんでアライ君が!?
烈海王「サンドバッグに突きを決めたら中から血が滲んできた……ッッッ!」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1535799424