1:2018/11/06(火) 00:12:11.336 ID:Wrfanp3O0.net
王「勇者よ、どうか魔王を倒してきてくれ」
勇者「いや、魔王退治なんてできるわけないんで」
王「なにを申す。勇者の血をひくおぬしなら絶対できる!」
勇者「いや、血をひいてるだけで何かを成せるようなら誰も苦労しないんで」
王「とにかく、国からも優秀な者をサポートとしてつける。なんとかやり遂げてくれ」
勇者「いや、やるっていってないんで」
王「いいから行け!」
兵士「こちらへどうぞ」グイッ
勇者「いや、こんなの人権蹂躙だと思うんですが……」ズルズル…
勇者「いや、魔王退治なんてできるわけないんで」
王「なにを申す。勇者の血をひくおぬしなら絶対できる!」
勇者「いや、血をひいてるだけで何かを成せるようなら誰も苦労しないんで」
王「とにかく、国からも優秀な者をサポートとしてつける。なんとかやり遂げてくれ」
勇者「いや、やるっていってないんで」
王「いいから行け!」
兵士「こちらへどうぞ」グイッ
勇者「いや、こんなの人権蹂躙だと思うんですが……」ズルズル…
3:2018/11/06(火) 00:12:50.842 ID:20No7zbZ0.net
ヤレヤレ系とは違うんか
4:2018/11/06(火) 00:15:14.150 ID:Wrfanp3O0.net
戦士「俺は戦士だ! よろしくな!」
勇者「いや、俺はよろしくするつもりないんで」
戦士「剣術での試合なら誰にも負けたことないぜ!」
勇者「いや、そういうのって大抵本当に強い奴と戦ってないだけなんで」
戦士「一緒に魔王をブッ倒そうぜ!」
勇者「いや、できればあんただけで倒して欲しいんだけど」
戦士(なんなんだ、こいつは……)
勇者「いや、俺はよろしくするつもりないんで」
戦士「剣術での試合なら誰にも負けたことないぜ!」
勇者「いや、そういうのって大抵本当に強い奴と戦ってないだけなんで」
戦士「一緒に魔王をブッ倒そうぜ!」
勇者「いや、できればあんただけで倒して欲しいんだけど」
戦士(なんなんだ、こいつは……)
6:2018/11/06(火) 00:18:44.869 ID:Wrfanp3O0.net
女魔法使い「私は魔法使いよ! よろしく!」
勇者「いや、俺は魔法より科学が好きなんで」
女魔法使い「女だからってバカにしないでよね!」
勇者「いや、あんたみたいな人に限って女の権利を主張したりするよね」
女魔法使い「魔王なんか私の魔法でぶっ飛ばしてやるわ!」
勇者「いや、魔の王に魔法が通用するとは思えないんだけど」
女魔法使い(こいつ、やる気あるのかしら?)
勇者「いや、俺は魔法より科学が好きなんで」
女魔法使い「女だからってバカにしないでよね!」
勇者「いや、あんたみたいな人に限って女の権利を主張したりするよね」
女魔法使い「魔王なんか私の魔法でぶっ飛ばしてやるわ!」
勇者「いや、魔の王に魔法が通用するとは思えないんだけど」
女魔法使い(こいつ、やる気あるのかしら?)
7:2018/11/06(火) 00:19:17.454 ID:cEM9KEDT0.net
やる気はないな最初から
8:2018/11/06(火) 00:21:40.002 ID:Wrfanp3O0.net
女僧侶「私は僧侶です。あなたと一緒に旅立たせていただきます」
勇者「いや、僧侶って教会で仕事あるだろうし、旅立ったらまずいんじゃないの?」
女僧侶「大丈夫です、神様に許しは得ましたので!」
勇者「いや、そもそも俺神様を信じてないんだけど」
女僧侶「傷ついたらすぐさま回復するのでご安心を!」
勇者「いや、もし即死したらどうするの? 治せるの?」
女僧侶(やたらと疑り深い人ですね……)
勇者「いや、僧侶って教会で仕事あるだろうし、旅立ったらまずいんじゃないの?」
女僧侶「大丈夫です、神様に許しは得ましたので!」
勇者「いや、そもそも俺神様を信じてないんだけど」
女僧侶「傷ついたらすぐさま回復するのでご安心を!」
勇者「いや、もし即死したらどうするの? 治せるの?」
女僧侶(やたらと疑り深い人ですね……)
9:2018/11/06(火) 00:23:27.204 ID:1RrNVa2tr.net
この勇者うぜえw
10:2018/11/06(火) 00:25:01.153 ID:Wrfanp3O0.net
村――
村長「洞窟の魔物が、村の若い娘を差し出せといってきて困っとるんです……」
戦士「許せねえ!」
女魔法使い「絶対やっつけないと!」
女僧侶「村の平和を取り戻しましょう!」
勇者「いや、差し出せばいいんじゃないの?」
女魔法使い「なにいってんのよ!」
戦士「よーし、洞窟に出発だ!」
勇者「いや、勝手に目的地決めるなよ」
村長「洞窟の魔物が、村の若い娘を差し出せといってきて困っとるんです……」
戦士「許せねえ!」
女魔法使い「絶対やっつけないと!」
女僧侶「村の平和を取り戻しましょう!」
勇者「いや、差し出せばいいんじゃないの?」
女魔法使い「なにいってんのよ!」
戦士「よーし、洞窟に出発だ!」
勇者「いや、勝手に目的地決めるなよ」
12:2018/11/06(火) 00:28:15.867 ID:Wrfanp3O0.net
洞窟――
戦士「暗いな……」
勇者「いや、洞窟なんだから当たり前だろ」
女魔法使い「大丈夫、私の魔法で照らすわ」ボワッ
女僧侶「さすが魔法使いさん!」
勇者「いや、こんな明かりじゃ全然大丈夫じゃないだろ」
戦士「さあ、行くぜ!」
勇者「いや、行きたくないんだけど」
戦士「暗いな……」
勇者「いや、洞窟なんだから当たり前だろ」
女魔法使い「大丈夫、私の魔法で照らすわ」ボワッ
女僧侶「さすが魔法使いさん!」
勇者「いや、こんな明かりじゃ全然大丈夫じゃないだろ」
戦士「さあ、行くぜ!」
勇者「いや、行きたくないんだけど」
13:2018/11/06(火) 00:31:16.609 ID:Wrfanp3O0.net
洞窟の主「おのれぇ~、村の奴らは生贄を差し出さぬつもりか!」
勇者「いや、俺としては出すべきだって主張したんだけど」
洞窟の主「いいだろう、だったらお前らを食ってやる!」
勇者「いや、俺はまずいぞ」
洞窟の主「ゆくぞぉぉぉぉぉ!」
勇者「いや、聞けよ!」
勇者「いや、俺としては出すべきだって主張したんだけど」
洞窟の主「いいだろう、だったらお前らを食ってやる!」
勇者「いや、俺はまずいぞ」
洞窟の主「ゆくぞぉぉぉぉぉ!」
勇者「いや、聞けよ!」
14:2018/11/06(火) 00:34:39.067 ID:Wrfanp3O0.net
戦士「なんとか倒せたな……」
女僧侶「大丈夫ですか? すぐ回復します!」パァァァ…
勇者「いや、大丈夫なわけないだろ。めちゃくちゃ痛いよ」
戦士「次はどこへ行く?」
女魔法使い「南の森、通称“迷いの森”は魔物の巣窟だそうよ。そこへ向かいましょ」
戦士「迷わないようにしないといけないな」
女魔法使い「大丈夫よ! 年輪を見れば方角が分かるんだから!」
勇者「いや、それ迷信だから」
女僧侶「大丈夫ですか? すぐ回復します!」パァァァ…
勇者「いや、大丈夫なわけないだろ。めちゃくちゃ痛いよ」
戦士「次はどこへ行く?」
女魔法使い「南の森、通称“迷いの森”は魔物の巣窟だそうよ。そこへ向かいましょ」
戦士「迷わないようにしないといけないな」
女魔法使い「大丈夫よ! 年輪を見れば方角が分かるんだから!」
勇者「いや、それ迷信だから」
15:2018/11/06(火) 00:36:00.844 ID:1RrNVa2tr.net
一応闘ってはいるのな
16:2018/11/06(火) 00:37:33.745 ID:Wrfanp3O0.net
迷いの森――
人喰い植物「キシャァァァァァッ!!!」ニュルニュルッ
女僧侶「きゃあああああっ!」
女魔法使い「ふん、私の炎で焼いてあげるわ!」ボォッ
勇者「いや、植物は意外と燃えないから」
戦士「俺の剣で切り裂いてやるぜ!」
勇者「いや、根っこ潰さないと意味ないから」
戦士「ケチばかりつけてないで戦えぇ!」
人喰い植物「キシャァァァァァッ!!!」ニュルニュルッ
女僧侶「きゃあああああっ!」
女魔法使い「ふん、私の炎で焼いてあげるわ!」ボォッ
勇者「いや、植物は意外と燃えないから」
戦士「俺の剣で切り裂いてやるぜ!」
勇者「いや、根っこ潰さないと意味ないから」
戦士「ケチばかりつけてないで戦えぇ!」
17:2018/11/06(火) 00:39:00.884 ID:cEM9KEDT0.net
戦ってなかったw
18:2018/11/06(火) 00:40:12.904 ID:Wrfanp3O0.net
山――
戦士「この山の頂上には、魔王の手下が陣取ってるってよ」
女魔法使い「たまには山登りも楽しいわね」
勇者「いや、楽しくないから」
女僧侶「知ってます? 山道では出会った人に挨拶しなきゃいけないんですよ」
女魔法使い「へぇ~、登山客のマナーってやつね」
勇者「いや、このご時世、登山客なんているわけないから」
登山客「ども!」ペコッ
勇者「いや、いるのかよ……ども」ペコッ
戦士「この山の頂上には、魔王の手下が陣取ってるってよ」
女魔法使い「たまには山登りも楽しいわね」
勇者「いや、楽しくないから」
女僧侶「知ってます? 山道では出会った人に挨拶しなきゃいけないんですよ」
女魔法使い「へぇ~、登山客のマナーってやつね」
勇者「いや、このご時世、登山客なんているわけないから」
登山客「ども!」ペコッ
勇者「いや、いるのかよ……ども」ペコッ
19:2018/11/06(火) 00:43:08.683 ID:1RrNVa2tr.net
意外に礼儀正しい
20:2018/11/06(火) 00:43:27.022 ID:Wrfanp3O0.net
山頂――
巨人「ガッハッハ、来たな勇者ども!」
巨人「貴様らのような下等生物でも、この山のうま~い空気は分かるようだな!」
勇者「いや、この山の空気は薄いだけで全然うまくないから」
巨人「なんだとぉ!? 許さ~ん! 踏み潰してやる!」
戦士「来るぞ!」
女僧侶「はいっ!」
女魔法使い「なに余計な挑発かましてんのよぉ!」
勇者「いや、俺のせいじゃないから」
巨人「ガッハッハ、来たな勇者ども!」
巨人「貴様らのような下等生物でも、この山のうま~い空気は分かるようだな!」
勇者「いや、この山の空気は薄いだけで全然うまくないから」
巨人「なんだとぉ!? 許さ~ん! 踏み潰してやる!」
戦士「来るぞ!」
女僧侶「はいっ!」
女魔法使い「なに余計な挑発かましてんのよぉ!」
勇者「いや、俺のせいじゃないから」
21:2018/11/06(火) 00:44:58.901 ID:US5iTaFg0.net
なんやかんや楽しんでるだろこいつ
22:2018/11/06(火) 00:46:12.904 ID:Wrfanp3O0.net
港――
戦士「……ここから船を出して、他の大陸に行くわけか」
勇者「いや、船とか乗りたくないんだけど」
女魔法使い「あら、船酔いするの?」
勇者「いや、酔わないから」
女僧侶「大丈夫ですよ! 船なら魔物も襲いかかってきませんし! 安全です!」
勇者「いや、船ってむしろ逃げ場ないから」
戦士「……ここから船を出して、他の大陸に行くわけか」
勇者「いや、船とか乗りたくないんだけど」
女魔法使い「あら、船酔いするの?」
勇者「いや、酔わないから」
女僧侶「大丈夫ですよ! 船なら魔物も襲いかかってきませんし! 安全です!」
勇者「いや、船ってむしろ逃げ場ないから」
23:2018/11/06(火) 00:50:15.349 ID:Wrfanp3O0.net
ザザーン…
勇者「……」オエッ…
戦士「ん?」
ゴボゴボゴボ…
ザバァッ!
巨大イカ「ふしゅるるるるるる……」
女僧侶「イカです! イカの怪物です!」
女魔法使い「ふん、イカ焼きにして食ってやるわ!」
勇者「いや、俺はイカよりタコが好きだから」オエッ…
巨大ダコ「グオオオオオオオオッ!!!」ザバァッ
戦士「タコも来やがったぞ!」
勇者「いやぁぁぁぁぁっ!!!」
勇者「……」オエッ…
戦士「ん?」
ゴボゴボゴボ…
ザバァッ!
巨大イカ「ふしゅるるるるるる……」
女僧侶「イカです! イカの怪物です!」
女魔法使い「ふん、イカ焼きにして食ってやるわ!」
勇者「いや、俺はイカよりタコが好きだから」オエッ…
巨大ダコ「グオオオオオオオオッ!!!」ザバァッ
戦士「タコも来やがったぞ!」
勇者「いやぁぁぁぁぁっ!!!」
24:2018/11/06(火) 00:52:07.809 ID:US5iTaFg0.net
好きなんじゃねえのかよ
25:2018/11/06(火) 00:53:15.038 ID:Wrfanp3O0.net
天空――
戦士「ついに天空まで来ちまったな……」
女魔法使い「ここに住む雷神に認められて、最高の装備を入手しなきゃ魔王は倒せないわ」
女僧侶「雲の上の世界なんて幻想的ですね……」
勇者「いや、雲の上に乗れるわけないから。物理的にありえないから」
戦士「乗ってるんだからしょうがねえだろ!」
女魔法使い「あ、もしかして怖いの?」
勇者「いや、怖くないから」
女僧侶「えいっ」ドンッ
勇者「いや、押すなバカ!!!」
戦士「ついに天空まで来ちまったな……」
女魔法使い「ここに住む雷神に認められて、最高の装備を入手しなきゃ魔王は倒せないわ」
女僧侶「雲の上の世界なんて幻想的ですね……」
勇者「いや、雲の上に乗れるわけないから。物理的にありえないから」
戦士「乗ってるんだからしょうがねえだろ!」
女魔法使い「あ、もしかして怖いの?」
勇者「いや、怖くないから」
女僧侶「えいっ」ドンッ
勇者「いや、押すなバカ!!!」
26:2018/11/06(火) 00:54:25.952 ID:US5iTaFg0.net
馴染んでる
27:2018/11/06(火) 00:56:42.068 ID:Wrfanp3O0.net
雷神「ワシに勝てれば、空の力が宿る装備を授けよう……」
勇者「いや、別にいらないんだけど」
戦士「今さらそんなこというなよ!」
女魔法使い「来るわよ!」
雷神「轟け、稲妻!!!」
ズガァンッ!!!
勇者「いや、雲の上で雷とかおかしいから……」プスプス…
女僧侶「ああっ、すぐ回復します!」
勇者「いや、別にいらないんだけど」
戦士「今さらそんなこというなよ!」
女魔法使い「来るわよ!」
雷神「轟け、稲妻!!!」
ズガァンッ!!!
勇者「いや、雲の上で雷とかおかしいから……」プスプス…
女僧侶「ああっ、すぐ回復します!」
28:2018/11/06(火) 00:57:08.499 ID:H7AVJ9BO0.net
楽しそうでわろた
29:2018/11/06(火) 00:59:22.054 ID:Wrfanp3O0.net
魔王城――
女魔法使い「あれが魔王城だわ……」
女僧侶「いよいよ決戦ですね」
戦士「乗り込むぜ!」
勇者「いや、乗り込みたくないんだけど」
戦士「とかなんとかいって、なんだかんだここまで来てんじゃねーか! さ、行くぜ!」グイッ
勇者「いや、今度こそ本当に行きたくないっ!」ズルズル…
女魔法使い「あれが魔王城だわ……」
女僧侶「いよいよ決戦ですね」
戦士「乗り込むぜ!」
勇者「いや、乗り込みたくないんだけど」
戦士「とかなんとかいって、なんだかんだここまで来てんじゃねーか! さ、行くぜ!」グイッ
勇者「いや、今度こそ本当に行きたくないっ!」ズルズル…
31:2018/11/06(火) 01:02:24.447 ID:Wrfanp3O0.net
女僧侶「敵も強いし、罠だらけだし、さすが魔王城ですね……」
勇者「いや、これはおかしい」
女魔法使い「へ? どうして? だって魔王軍の本拠地なのよ?」
勇者「いや、本拠地をこんなに罠だらけにしたら、かえって不便だろ」
女魔法使い「たしかに……」
戦士「そうかも……」
女僧侶「どういうことでしょう……」
勇者「いや、マジになって考えられても困るから」
勇者「いや、これはおかしい」
女魔法使い「へ? どうして? だって魔王軍の本拠地なのよ?」
勇者「いや、本拠地をこんなに罠だらけにしたら、かえって不便だろ」
女魔法使い「たしかに……」
戦士「そうかも……」
女僧侶「どういうことでしょう……」
勇者「いや、マジになって考えられても困るから」
32:2018/11/06(火) 01:05:18.031 ID:Wrfanp3O0.net
魔王「フハハハ……! とうとうここまで来たか勇者よ……」
勇者「いや、来たくて来たわけじゃないんだけど」
魔王「人間と魔族、どちらが滅ぶか、互いの運命をかけて戦おうではないかァ!」
勇者「いや、そんなもんかけたくないんだけど」
戦士「俺の剣で叩き斬ってやるぜ!」
女魔法使い「年貢の納め時よ!」
女僧侶「回復は任せて下さい!」
勇者「いや、俺はまだ心の準備が……」
勇者「いや、来たくて来たわけじゃないんだけど」
魔王「人間と魔族、どちらが滅ぶか、互いの運命をかけて戦おうではないかァ!」
勇者「いや、そんなもんかけたくないんだけど」
戦士「俺の剣で叩き斬ってやるぜ!」
女魔法使い「年貢の納め時よ!」
女僧侶「回復は任せて下さい!」
勇者「いや、俺はまだ心の準備が……」
34:2018/11/06(火) 01:08:53.123 ID:Wrfanp3O0.net
魔王「ザコどもがァァァァァ!!!」ブワッ
ズガガァァァァァンッ!!!
戦士「ぐはぁぁぁ……っ!」
女魔法使い「あぐぅぅぅ……っ!」
女僧侶「きゃあっ……!」
勇者「いやぁ……っ!」
ズガガァァァァァンッ!!!
戦士「ぐはぁぁぁ……っ!」
女魔法使い「あぐぅぅぅ……っ!」
女僧侶「きゃあっ……!」
勇者「いやぁ……っ!」
36:2018/11/06(火) 01:11:30.232 ID:US5iTaFg0.net
いやぁて
35:2018/11/06(火) 01:11:30.031 ID:Wrfanp3O0.net
魔王「フハハハハハハハ……!」
魔王「我は数千年の時を生きている魔族の長、多少強い人間風情が敵うわけなかろうが!」
戦士「あ、甘かった……! 強すぎる……!」
女魔法使い「今まで倒してきた魔物とは、桁違いだわ……」
女僧侶「諦める、しかないんでしょうか……」
魔王「その通りだ! いさぎよく諦めて、仲良く地獄に落ちるがよい!」
勇者「……」
勇者「いや……諦めないよ」
魔王「我は数千年の時を生きている魔族の長、多少強い人間風情が敵うわけなかろうが!」
戦士「あ、甘かった……! 強すぎる……!」
女魔法使い「今まで倒してきた魔物とは、桁違いだわ……」
女僧侶「諦める、しかないんでしょうか……」
魔王「その通りだ! いさぎよく諦めて、仲良く地獄に落ちるがよい!」
勇者「……」
勇者「いや……諦めないよ」
38:2018/11/06(火) 01:12:59.763 ID:OljynWuSr.net
!?
39:2018/11/06(火) 01:14:24.561 ID:Wrfanp3O0.net
魔王「なんだとぉ……!?」
戦士「勇者……!?」
魔王「たかが少しの間旅をしただけで、本気で我に勝てると思ってるのか!?」
勇者「いや、俺たちの旅は少しではあったが、濃厚だった。お前の数千年に決して劣らない密度だ」
魔王「バカなことを!」
勇者「いや、バカじゃない。俺たちなら……お前に勝てる!」
戦士「勇者……!?」
魔王「たかが少しの間旅をしただけで、本気で我に勝てると思ってるのか!?」
勇者「いや、俺たちの旅は少しではあったが、濃厚だった。お前の数千年に決して劣らない密度だ」
魔王「バカなことを!」
勇者「いや、バカじゃない。俺たちなら……お前に勝てる!」
40:2018/11/06(火) 01:17:19.298 ID:Wrfanp3O0.net
戦士「へへ……らしくもないことを。いや、いつも通りか……」ムクッ
女魔法使い「なんだか勇気が出てきちゃった」ムクッ
女僧侶「これも勇者さんのおかげですね」ムクッ
魔王「な……!? あれほどの攻撃を受けて!?」
勇者「いや、お前らなら俺がいなくても立ち上がれたと思うよ」
戦士「ありがたいこといってくれるぜ! うおおおおおっ!」
ザシュッ!
女魔法使い「私の魔力を全部叩き込む!」
ドゴォンッ!
魔王「ぐはぁぁぁ……っ!」
女僧侶「勇者さんを回復させます!」パァァ…
勇者「いや、全体回復の方が――」
戦士「いいから! お前一人が全快した方がいい!」
女魔法使い「なんだか勇気が出てきちゃった」ムクッ
女僧侶「これも勇者さんのおかげですね」ムクッ
魔王「な……!? あれほどの攻撃を受けて!?」
勇者「いや、お前らなら俺がいなくても立ち上がれたと思うよ」
戦士「ありがたいこといってくれるぜ! うおおおおおっ!」
ザシュッ!
女魔法使い「私の魔力を全部叩き込む!」
ドゴォンッ!
魔王「ぐはぁぁぁ……っ!」
女僧侶「勇者さんを回復させます!」パァァ…
勇者「いや、全体回復の方が――」
戦士「いいから! お前一人が全快した方がいい!」
41:2018/11/06(火) 01:20:06.681 ID:US5iTaFg0.net
勇者覚醒した
42:2018/11/06(火) 01:20:23.140 ID:Wrfanp3O0.net
魔王(ぐうう……油断した! だがこの程度、すぐ再生すれば……!)シュゥゥゥ…
勇者「いや、させないよ。こんなチャンスを逃すわけないだろ」
魔王「――!?」
魔王「ま、待てっ! 待ってくれっ!」
勇者「いや、待たない」
ザンッ……!
魔王「ぐおあぁぁ……っ!!!」
勇者「いや、させないよ。こんなチャンスを逃すわけないだろ」
魔王「――!?」
魔王「ま、待てっ! 待ってくれっ!」
勇者「いや、待たない」
ザンッ……!
魔王「ぐおあぁぁ……っ!!!」
43:2018/11/06(火) 01:21:42.339 ID:h8aO5OpY0.net
いや、もはや否定でもなんでもなくね
45:2018/11/06(火) 01:23:34.817 ID:IeQRR9Vy0.net
>>43
勇者現る
勇者現る
44:2018/11/06(火) 01:23:29.686 ID:Wrfanp3O0.net
魔王「ぐはっ……魔族の頂点たる、この我が……」
魔王「こんな矮小な……人間どもに……」
魔王「だが、覚えておけ……。いつの日か、我はまた必ず復活し、人間どもを、根絶やし、に……」
勇者「いや、復活しなくていいから」
ボシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
魔王「こんな矮小な……人間どもに……」
魔王「だが、覚えておけ……。いつの日か、我はまた必ず復活し、人間どもを、根絶やし、に……」
勇者「いや、復活しなくていいから」
ボシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
46:2018/11/06(火) 01:26:41.097 ID:Wrfanp3O0.net
戦士「……終わったな」
女魔法使い「終わったわね……」
女僧侶「終わったんですね」
勇者「いや、荒れ果てた町や村の復興とか考えると、大変なのはこれからなんだけど」
戦士「ったく、相変わらずだな!」
女魔法使い「さ、帰るわよ!」
女僧侶「きっと王様も首を長くして朗報を待ってますよ!」
勇者「いや、人間の首は伸びないから」
女魔法使い「終わったわね……」
女僧侶「終わったんですね」
勇者「いや、荒れ果てた町や村の復興とか考えると、大変なのはこれからなんだけど」
戦士「ったく、相変わらずだな!」
女魔法使い「さ、帰るわよ!」
女僧侶「きっと王様も首を長くして朗報を待ってますよ!」
勇者「いや、人間の首は伸びないから」
47:2018/11/06(火) 01:30:07.137 ID:Wrfanp3O0.net
城――
王「おお、勇者よ!」
王「正直いって不安だったのだが……よくぞ魔王を倒してくれた!」
勇者「いや、不安だったとか余計な一言いらないんで」
王「ハハハ、すまんすまん」
王「おぬしには本当にすまぬことをした。さぞかし危険と苦難に満ちた旅路であったであろう……」
勇者「いや……」
勇者「結構楽しかったですよ」
―END―
王「おお、勇者よ!」
王「正直いって不安だったのだが……よくぞ魔王を倒してくれた!」
勇者「いや、不安だったとか余計な一言いらないんで」
王「ハハハ、すまんすまん」
王「おぬしには本当にすまぬことをした。さぞかし危険と苦難に満ちた旅路であったであろう……」
勇者「いや……」
勇者「結構楽しかったですよ」
―END―
48:2018/11/06(火) 01:31:06.594 ID:OJ8IxGNh0.net
良いと思う
49:2018/11/06(火) 01:31:37.741 ID:ASoGzroer.net
いいと思うよ
51:2018/11/06(火) 01:33:36.786 ID:IeQRR9Vy0.net
よかった乙
52:2018/11/06(火) 01:35:36.036 ID:OljynWuSr.net
乙
不覚にも最後でちょっとぐっときた
不覚にも最後でちょっとぐっときた
否定から入る勇者「いや、魔王退治なんてできるわけないんで」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1541430731
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1541430731
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります