1:2018/12/20(木) 00:34:20.763 ID:rA3eehM20.net
ワアァァァァァ……!

実況『ついに始まりました、世界最強トーナメント!』

実況『トーナメントを勝ち抜き、世界最強の称号を手に入れるのはいったい誰だ!?』

実況『今回覇を競うのは、厳しい予選を勝ち抜いた、ご覧の八名となります!』



大男「ガハハハハ! どいつもこいつも叩き潰してやる!」

殺人鬼「俺は戦いに来たんじゃねェ……殺しに来たのさァ!」

少年剣士「この剣で優勝してみせる!」

女騎士「騎士の剣技、味わわせてくれる!」

魔術師「魔法こそが最強であることを証明してみせましょう」

フード「……」

老人「ほっほっほ、戦いの場に出るのは久しぶりじゃのう」

剣士「もちろん、連覇を狙っていますよ」
8:2018/12/20(木) 00:37:50.405 ID:rA3eehM20.net
実況『厳正なる抽選の結果、組み合わせは以下のように決まったァ!』



          ┌─  大男
      ┌─┤
      │  └─  少年剣士
  ┌─┤
  │  │  ┌─  老人
  │  └─┤
  │      └─  女騎士
─┤
  │      ┌─  フード
  │  ┌─┤
  │  │  └─  剣士
  └─┤
      │  ┌─  殺人鬼
      └─┤
          └─  魔術師
11:2018/12/20(木) 00:40:33.545 ID:rA3eehM20.net
控え室――

少年剣士「ふんっ、ふんっ」ブンッブンッ

大男「ガハハハハ!」ズイッ

少年剣士「!」

大男「おいおい、一回戦の相手はこんなガキかよ! 楽勝だな! 五秒で終わっちまいそうだ!」

少年剣士「ボクを甘く見るなよ……」

大男「甘く見る? 違うな、的確な戦力分析ってやつだ! ガハハハハハッ!」

少年剣士「……でくのぼう」ボソッ

大男「ンだとコラァ!」
17:2018/12/20(木) 00:43:07.796 ID:rA3eehM20.net
大男「この場で殺してやろうか、ガキ! あぁん!?」ガシッ

少年剣士「……やってみろ!」

女騎士「やめろ、大人げないぞ!」

魔術師「その通り、勝負は試合場でつければよいのです」

大男「……ちっ!」パッ

殺人鬼「なんでえ! やらねェのかよ、つまんねえ!」

老人「ほっほっほ、楽しい大会になりそうじゃわい」

剣士(フン、今のうちにせいぜいはしゃいでろ。お前たちの見せ場は今だけなのだから)

フード「……」
20:2018/12/20(木) 00:46:40.328 ID:rA3eehM20.net
試合場――

ワアァァァァァ……!

実況『一回戦第一試合を開始します! 対戦カードは大男vs少年剣士!』

実況『ご覧のように体格差は歴然! 果たして少年はこの体格差を埋められるのか!?』



審判「両者、構えて!」

大男「へっへっへ」ザッ

少年剣士「……」チャキッ

審判「始めっ!!!」

ギュンッ!

大男(は、速っ――!?)
21:2018/12/20(木) 00:49:16.873 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「だっ!」シュバッ

ギィンッ!

大男「ぐっ!?」

実況『少年剣士、鋭い斬り込み! これを大男、なんと腕でガードォ! なんという豪腕!』

大男「ぬおおおおっ!」

ブオンッ!

少年剣士「……くっ!」サッ

実況『返しの右ストレートォ! これを少年剣士、かろうじてかわしたァ! 素晴らしい反応です!』

大男「……」バッ

少年剣士「……」バッ
22:2018/12/20(木) 00:52:32.661 ID:rA3eehM20.net
大男「……すまなかったな」

大男「さっきの“ガキ”だの“楽勝”だのって言葉は取り消す……失言だった」

少年剣士「こっちこそ、“でくのぼう”だなんていってごめんなさい」

大男「……」ニヤッ

少年剣士「……」ニコッ

実況『笑っています! 二人とも笑っている!』

実況『さぁ、ここから――あっ、大男が動いたァ! 右拳を振り上げ――』

大男「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」



ドゴォォォォォンッ!!!
23:2018/12/20(木) 00:55:39.366 ID:rA3eehM20.net
ズゴゴゴゴゴ……!

実況『試合場に、直径10メートルはあろうかというクレーターが……!』

実況『しかし、少年剣士、これもかわしております!』

大男「……よくかわしたな」

少年剣士「……!」

少年剣士(この人相手に……接近戦は危険すぎる!)



女騎士「あの……すまないが、棄権したいのだが……」

老人「ワシもやっぱり死ぬなら畳の上がええわい」
25:2018/12/20(木) 00:58:22.025 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「だったらァ!」

少年剣士「だあああああっ!」

ビュンッ! ビュンッ! ビュンッ!

実況『少年が剣を振るって、真空の刃を次々飛ばすゥ! こんな技はじめて見ましたァ!』

実況『これが伝説といわれる“飛ぶ斬撃”なのか!』

ギンッ! ギンッ! ギンッ!

大男「……接近戦じゃなきゃ、俺は倒せないぜ」シュゥゥゥ…

少年剣士「だよね……」

実況『大男、仁王立ちィ! 全くのノーダメージッ!』
29:2018/12/20(木) 01:01:22.718 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「それなら……闘気斬ッ!」ダッ

ガキィンッ!

大男「ぬ……!」ブシュッ…

実況『防御に使った鋼鉄の豪腕から出血が! さしもの大男も顔をしかめたァ!』

大男「がああああっ!」ブンッ

ドゴォッ!

少年剣士「うげっ――」

ズガァンッ!

実況『しかし、すかさず大男がボディブロー! 少年剣士、観客席まで吹っ飛んだァ!』

実況『勝負は決まってしまったかァ!』
31:2018/12/20(木) 01:04:36.096 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「まだだ……!」ヨロッ…

実況『な!? 立ち上がりました! あの小さな体でなんというタフネス!』

大男「俺が殴る瞬間、わざと後ろに飛んで衝撃を逃がしたな?」

少年剣士「うん……横にかわしてたら、脇腹をえぐり取られるところだった」

ワアァァァァァ……!

実況『一回戦第一試合から、なんというハイレベルな攻防でしょうか!』

実況『まさに、最強トーナメントに相応しい戦いッ!』

少年剣士「どうやら、全開でいかなきゃ勝てないみたい」

大男「ああ……俺もそうさせてもらう」
32:2018/12/20(木) 01:06:28.919 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「はああああああああああああ……!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ……!

大男「ぬおおおおおおおおおおお……!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ……!

実況『両者、闘気を高め合っている! 会場全体が揺れるほどの凄まじい気だ!』



魔術師「……」

殺人鬼「……」

魔術師「帰ります」

殺人鬼「自首します」
33:2018/12/20(木) 01:08:17.710 ID:LhkjJRX/r.net
自首wwwww
34:2018/12/20(木) 01:10:14.134 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「でえりゃあああああああああっ!!!」

ビュオオオオンッ!

実況『少年剣士が剣を振るうたび、巨大な竜巻が唸りを上げるゥ!』

大男「ぬがあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

ドゴォォォォォンッ!

実況『大男が拳を振るうたび、大地に亀裂が走るゥ!』

実況『天才同士の戦い! 否、天災同士の戦いだァッ!!!』



ワアァァァァァ……!
35:2018/12/20(木) 01:11:26.166 ID:PAYPe9r2p.net
最初からクライマックス
36:2018/12/20(木) 01:13:12.957 ID:rA3eehM20.net
ビュオォォォォォンッ! ザバァァァァァンッ! ドゴォォォォォン!

実況『嵐!』

実況『津波!!』

実況『大噴火ァ!!!』

実況『観客の皆さまは、すみやかに避難なさって下さいィィィィィ!!!』



剣士「ひいいいっ! こんな戦いにこれ以上付き合ってられるかっ!」タタタッ

フード「魔界に戻り魔王様にお伝えしよう……人間界征服は諦めるべきだと」シュンッ
37:2018/12/20(木) 01:15:21.599 ID:rA3eehM20.net
大男「……」チラッ

大男「どうやら、この試合場は俺たちには狭すぎる」

大男「ついてこい、小僧!」

少年剣士「うんっ!」

ギュンッ! ギュンッ!



実況『両者、凄まじい脚力で上空へと飛んだァ!』

実況『二つの光が、まるで流星のように地上から遠ざかっていきます!』
38:2018/12/20(木) 01:18:27.001 ID:rA3eehM20.net
実況『ついに二人は宇宙空間に到達しました!』


大男「どりゃあぁぁぁぁぁっ!!!」

バガァンッ!

少年剣士「たあぁぁぁぁぁぁっ!!!」

スバンッ!

ドゴォォォォォン! ズガァァァァァン!


実況『星を次々に破壊しながら、宇宙を駆け巡っていく両者!』

実況『膨張を続け、無限の広さを誇るといわれる宇宙も、この二人には狭すぎるのかァ!?』
40:2018/12/20(木) 01:21:25.037 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「このままじゃ、いつまでたっても勝負つかないね……」

少年剣士「こうなったらパワー全開ッ!」

カッ!!!

実況『少年の体が巨大恒星のように燃え上がっていく!』

大男「俺も……本気の本気でやらせてもらうぜ!」

大男「俺の筋肉よ……盛り上がれぇ!」

ムキムキィ!!!

実況『あまりの巨大質量に大男の肉体がブラックホール化していく!』

実況『天災同士の戦いは、天体同士の戦いへと更なる高みへ!』
42:2018/12/20(木) 01:23:31.317 ID:rA3eehM20.net
少年剣士「だああああああああああああああああああああっ!!!!!」

大男「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」


ドッグワァァァァァァァァン!!!!!





実況『二人の激突は、まさにビッグバンにも匹敵する衝撃ィィィィィ!!!』

実況『私は宇宙が誕生する瞬間を目撃してしまったのかァァァァァ!!!』
44:2018/12/20(木) 01:26:00.504 ID:rA3eehM20.net
試合場――

ヒュルルルルルル…


ドサッ… ドサッ…



実況『大男と少年剣士が、二人とも試合場へと墜落いたしました!』

実況『両者……倒れたまま動きません!』

実況『この場合、先に立ち上がった方が勝者となりますが……!?』
45:2018/12/20(木) 01:28:24.645 ID:rA3eehM20.net
ガバッ ムクッ

大男「ガハハハハハッ!」

少年剣士「えへへへへへっ!」

実況『二人とも全く同時に立ち上がったァ! しかもピンピンしているぞ!』

大男「よーし、やっとこさ準備運動が終わったってとこだな」コキッ

少年剣士「うん! 体が温まった!」

実況『えええええ……!?』

大男「こっからはフィールドを異次元に移そうぜ!」

少年剣士「そうだね! じゃあボクが次元を切り裂くよ!」チャキッ
49:2018/12/20(木) 01:30:37.801 ID:rA3eehM20.net
実況『お前ら、少しは実況する身にもなりやがれェッ!!!』

バキッ! ドカッ!

大男「ぐえっ」ドサッ

少年剣士「あうっ」ドサッ

実況『あ……』

審判「最強トーナメント優勝は……実況!」


ワアァァァァァ……!







― 完 ―
51:2018/12/20(木) 01:32:33.774 ID:AOiZL5Hn0.net
いやそこで完はダメだろwwww
50:2018/12/20(木) 01:32:33.168 ID:QUs0xAKpr.net
さすが実況さんだぜ!
大男「ガハハ、一回戦の相手はガキかよ! 楽勝だな!」少年剣士「甘く見るなよ……」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1545233660