1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:03:17.02 ID:nVELd4s40
ゾンビ「うわ!お前、蛆わいてんじゃん!!」

ゾンビ「げげー!?」

ゾンビ「早くとれよ!気持ちわるいなぁ」

ゾンビ「わるかったよ」

ゾンビ「はぁ、夏はやだなぁ」

ゾンビ「ほんとにねえ」

ゾンビ「……」

ゾンビ「……」

ヴィーン!!ヴィーン!!

アナウンス「侵入者発見!!侵入者発見!!総員は直ちに持ち場に着け!これは演習ではない!繰り返す、これは演習ではない!!」

ゾンビ「マジかよ!?」

ゾンビ「夏だな」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:07:14.87 ID:nVELd4s40
レベッカ「やっぱりやめましょうよぉ、先輩ぃ」

ジル「怖いの?」

レベッカ「当たり前ですよ!」

ジル「いいじゃない。夏はやっぱり肝試しでしょ」

レベッカ「はぁ……サークルの会合っていうから来たのに……」

ジル「ほら、いくわよ」

レベッカ「あぁん!一人にしないでくださいよ!!」


ゾンビ「あれか?」

ゾンビ「どーする?」

ゾンビ「とりあえず脅して帰えらせようぜ」

ゾンビ「でも女の子が二人で出歩くにはもう遅い時間だぜ?」

ゾンビ「じゃあ、もてなす?」

ゾンビ「手厚くもてなしましょう」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:10:30.16 ID:nVELd4s40
一階 エントランス

レベッカ「先輩、この屋敷って誰も住んでないんですよね?」

ジル「みたいね」

レベッカ「勝手に入ってもよかったんですか?」

ジル「いいんじゃないかしら?」

レベッカ「そんな適当な……」

ジル「あ、こっちに行って見ましょう」

レベッカ「まってください!」


ゾンビ「あ、食堂に向かいました」

ゾンビ「おいおい。昨日の飯そのままじゃねえの?」

ゾンビ「あ、やべー」

ゾンビ「片付けにいけって」

ゾンビ「はーい」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:13:11.88 ID:nVELd4s40
ゾンビ「いそげー、女の子がきちゃうぞー」

ゾンビ「うーす」

ゾンビ「あ!腕とれた!」

ゾンビ「なにしてんねん」

ゾンビ「あうー」

ゾンビ「腐ってきてるからな。あまり重たいものはもつなよ」

ゾンビ「気をつけます……」

ゾンビ「あ、やべー、首もげた」

ゾンビ「おいおい!!」


ジル「なんだか、声がするけど」

レベッカ「か、かえりましょう!!」

ジル「まあまあ」

レベッカ「せんぱーい……!」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:16:37.94 ID:nVELd4s40
食堂

ジル「あら……」

レベッカ「うわぁ……なんですか、これ?」

ジル「ハーブティーね。……まだあったかいわ」

レベッカ「こっちは果物ですよ。瑞々しいです」

ジル「あら?なにかしら……なになに?」

レベッカ「置手紙ですね。「ここに踏み込んだ以上は帰しません」……ってえええ!?」

ジル「まさか……私たちは捕らえられたの……?」


ゾンビ「置手紙は?」

ゾンビ「ばっちりでーす」

ゾンビ「よーし。これであの子達も怖がらないでここの屋敷にいてくれるだろう」

ゾンビ「夜道はあぶないっすからね」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:19:59.25 ID:nVELd4s40
ゾンビ「おーい。扉の溶接はすんだか?」

ゾンビ「大丈夫ですよ。これなら絶対に開きませんよ。これで彼女たちの安全もばっちりですね」

ゾンビ「っておい!!お前、燃えてるぞ!!」

ゾンビ「え?うわわっわぁぁぁ!!!!!」

ゾンビ「水だー!!」

ザッパーン!!

ゾンビ「うぇぇえ……」

ゾンビ「しまった。水圧で足がもげたか」

ゾンビ「ひどいですぅ」


ジル「これはまずいわね」

レベッカ「先輩、帰りましょう!!!」

ジル「そ、そうね。逃げましょう」

レベッカ「死にたくない……死にたくない……!!」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:23:56.20 ID:nVELd4s40
一階 ホール

ジル「え?う、そ……!?」

レベッカ「よ、溶接されてる……」

ジル「……これって」

レベッカ「し、しぬんだ……私、死ぬんだ……いや、いやぁぁぁ!!!」

ジル「レベッカ、落ち着いて!!」

レベッカ「先輩が!!先輩のせいで!!!」

ジル「レベッカ!!」

レベッカ「う……ぐす……せんぱぁい……しにたく、ないよぉ……」

ジル「大丈夫。私が、必ず……守ってあげる……」


ゾンビ「あ、窓ガラスも全部割れないようになってる?」

ゾンビ「強化ガラスなんでマグナムでも打ち込まない限りは割れませんよ」

ゾンビ「うむ。では、彼女たちには朝まで優雅に過ごしてもらうか」

ゾンビ「うーす」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:26:49.56 ID:nVELd4s40
ジル「とにかく、他に出口がないか調べましょう」

レベッカ「は、はい……」

ジル「これだけ大きい屋敷だもの、出口はひとつじゃないはずよ」

レベッカ「わ、わかりました」

ジル「レベッカ、私から絶対に離れないで」

レベッカ「は、はい」


ゾンビ「あ、そーだ。トイレ掃除終わったの?」

ゾンビ「あ、まだでした」

ゾンビ「ばかやろぉ。女の子はトイレに敏感なんだぞ?」

ゾンビ「今すぐやりまーす」

ゾンビ「うむ」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:30:03.14 ID:nVELd4s40
ゾンビ「ふんふーん」

ゾンビ「ここの汚れとれねー」

ゾンビ「あ、ごめん。それ俺が三日前に吐血した後だ」

ゾンビ「ちょ!おまえ、吐血したらすぐにふけよ!!」

ゾンビ「すまん」

ゾンビ「ったくよー」

ゴシゴシ……ポロ

ゾンビ「あ、腕もげた」

ゾンビ「だから、力いれんなって。ばかやろ」

ゾンビ「やべえ。一気に腕二本はかんべんだわ」


ジル「こっちにいってみましょう」

レベッカ「あ、あの……」

ジル「どうしたの?」

レベッカ「お、おてあらいに……」

ジル「もう、しょうがないわね」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:33:42.02 ID:nVELd4s40
一階 トイレ

ゾンビ「おい!!撤収だ!!女の子たちが向かってきてる!!」

ゾンビ「マジで!?」

ゾンビ「やべー!!」

ドタバタ……!!

ゾンビ「あ、ちょっと!掃除用具片付けてよね!」

ゾンビ「ああ、そうだなわるい」

ゾンビ「駄目だ!!もう着ちまったよ!!!」

ゾンビ「なんとー!?」

ゾンビ「おい!個室に隠れろ!!全員同じ個室に入れー!!!」


ジル「なんか声しなかった?」

レベッカ「や、やめてくださいよぉ」

ジル「あ、ここね」

レベッカ「せ、先輩、ついてきて……」

ジル「はいはい」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:36:37.15 ID:nVELd4s40
ゾンビ「グルジィ……」

ゾンビ「我慢しろ。俺なんて押されすぎて腰から下がもげたんだぞ」

ゾンビ「あ、右の胸がつぶれちゃった……くすん」

ゾンビ「あ、なんか、ごめん」


ジル「……」

レベッカ「……」

ジル「なんとも、ないかしら……?」

レベッカ「みたいですね」

ジル「じゃあ、早く済ませてきて」

レベッカ「そ、そこにいてくださいよ!!」

ジル「はいはい」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:40:25.37 ID:nVELd4s40
ちょろちょろ……

レベッカ「ん……なんだろう、この臭い……」

レベッカ「何かが腐っているような……」

レベッカ「……!?」

レベッカ「きゃぁぁぁぁ!!!」

バン!

ジル「どうしたの!?」

レベッカ「ゆ、ゆか、に蛆が……と、となりの個室から……湧き出るように……も、もういやぁ……」

ジル「隣って……ここ?」

レベッカ「先輩!やめてください!!」

ジル「確かめないとだめよ。この屋敷、なにか変だもの」


ゾンビ「まずくね?」

ゾンビ「ああ。このままでは彼女たちにいらぬ恐怖を与えてしまう」

ゾンビ「どうします?」

ゾンビ「ここはあれだな」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:43:26.04 ID:nVELd4s40
ゾンビ「あーあー」

ゾンビ「あーあー」


ジル「な?!」

レベッカ「せんぱい!!逃げましょう!!はやく!!!」

ジル「え、ええ!」

タッタッタッタッ……


ゾンビ「あー、なるほどね」

ゾンビ「あー、その手があったか」

ゾンビ「あーあー、確かにいい手だ」

ゾンビ「だろ?」

ゾンビ「じゃあやりましょう」

ゾンビ「せーの」

ゾンビ「「はいってまーす」」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:48:03.89 ID:nVELd4s40
一階 エントランス

ジル「はぁ……はぁ……」

レベッカ「先輩、ここやっぱりなにかいますね」

ジル「そ、そうね。まあ、扉が溶接されていたから、誰かはいるんでしょうけど」

レベッカ「何が目的なんでしょうか」

ジル「分からないわ。でも、危険な人間ではあるでしょうね」

レベッカ「携帯電話も使えないし……はぁ……」

ジル「でも、誰かが住んでいるってことは外とも交流がないと変よ」

レベッカ「そうですね。果物とかありましたから、買ってくるか宅配業者に頼まないと」

ジル「きっとここには外と繋がる何かがあるはず。それを探しましょう」


ゾンビ「ひゅー。ついにレベル100だ」

ゾンビ「そのオンラインゲーム楽しいの?」

ゾンビ「まあな。熱が入ると指がもげそうになるけど」

ゾンビ「ねえねえ、電話したいんだけどぉ。電話線抜いてもいい?」

ゾンビ「やめろよぉ!」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:51:20.07 ID:nVELd4s40
ゾンビ「おーい。女の子たちが移動しはじめたぞー」

ゾンビ「マジで?どこにいくのかしらん」

ゾンビ「えっと、この感じは書斎だな」

ゾンビ「書斎かぁ。なんかあったっけ?」

ゾンビ「あ!!不味い!!怖い写真集買ったままで放置してんるじゃん!」

ゾンビ「それはまずいな!」

ゾンビ「おい!世界面白写真集があったろ、それにしとけ!」

ゾンビ「うーす」


ジル「物音ひとつしないわね」

レベッカ「でも、ぼんやりと灯りはついてますね」

ジル「電気は通ってるのね」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:54:31.00 ID:nVELd4s40
ゾンビ「ちょっとー僕の日記に落書きしたのだれよー?」

ゾンビ「どうしたの?」

ゾンビ「なんか最後に「かゆ うまい」って書いてるのー」

ゾンビ「うわ、こえええ」

ゾンビ「そんなことより夏休みの読書感想文終わらせようぜ」

ゾンビ「そーだね」

ゾンビ「おい!お前ら、なにやってんだよ!?」

ゾンビ「え、宿題ですけど?」

ゾンビ「ここに女の子たちきてるぞ!!」

ゾンビ「うひゃー」


ジル「……あそこは書斎みたいね」

レベッカ「大丈夫でしょうか……」

ジル「ここの屋敷について分かるかもしれない。いってみましょう」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 16:58:06.39 ID:nVELd4s40
一階 書斎

ゾンビ「この怖い写真集を別の写真集にかえろ!」

ゾンビ「えー?あ、これですねー」

ゾンビ「隠れろ!!」

ゾンビ「わーい」


ガチャ

ジル「何か声がしたような気がするけど」

レベッカ「やめてくださいってばぁ」

ジル「あら、なにかしら?」

レベッカ「本ですね……「世界死霊写真集」?」

ジル「何かしら?」

ペラ

レベッカ「ひっ!!」

ジル「これは……心霊写真を集めたアルバムみたいね」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:02:10.55 ID:nVELd4s40
レベッカ「あ、先輩!このページからこの屋敷が写ってますよ?!」

ジル「本当ね……」

ペラ

ジル「これは……!?」

レベッカ「う、そ……!?」

ジル「ゾンビがこの屋敷を徘徊している写真……?!」

レベッカ「せ、せんぱい!さっきのトイレの声って……!!」

ジル「一刻も早くここを出るわよ」

レベッカ「は、はい!!」


ゾンビ「あほか!!あれは俺たちの集合写真集じゃねえか!!」

ゾンビ「うえ?駄目だったんですか?結構楽しかったですよねー。みんなでかくれんぼしたのに、鬼を決め忘れて何十時間も隠れたときとか」

ゾンビ「あーあ。あの子達、絶対怖がってるぞ」

ゾンビ「やばいっすね」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:04:47.43 ID:nVELd4s40
ゾンビ「なに?バレたの?」

ゾンビ「はい。写真をみたようで」

ゾンビ「むむむ」

ゾンビ「この際、隠れてないで大っぴらにしちゃいません?」

ゾンビ「それは駄目だ。気絶でもされたら責任問題になる。PTAって怖いらしいからね」

ゾンビ「そっかー」

ゾンビ「ようは楽しめればいいんですよね?」

ゾンビ「まあな」


ジル「でも、どこにいけば……」

レベッカ「先輩、二階に行ってみましょう。なにかあるかもしれません」

ジル「そ、そうね」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:07:45.00 ID:nVELd4s40
ゾンビ「おーい、そっちの電飾はー?」

ゾンビ「大丈夫でーす」

ゾンビ「なあ、この垂れ幕このへんでいい?」

ゾンビ「うーん、ちょっと右かな?」

ゾンビ「はーい、七面鳥の丸焼きできたよー」

ゾンビ「シャンパンはこれでよし」

ゾンビ「あとは、女の子たちをこの部屋に誘導するだけか」

ゾンビ「それは抜かりなし。二階の部屋はここ以外鍵しめたし」


ジル「ここも開かない……」

レベッカ「そんなぁ」

ジル「とにかくしらみつぶしよ」

レベッカ「は、はい」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:09:50.06 ID:Kh3GlJM80
このゾンビたちには生き残ってほしいな

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:10:25.06 ID:BDez/roU0
>>57
生き…え?

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:10:44.04 ID:nVELd4s40
二階 パーティールーム

ジル「ここはどうかしら……」

ガチャ

レベッカ「あ、開きましたね」

ジル「入るわよ……」

レベッカ「……」


ゾンビ「よし、いまだ!ミュージックスタート!!」

ゾンビ「ぽちっとな」

シーン

ゾンビ「あれ?」

スピーカー『――――おぉぉぉっぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!』

ゾンビ「ひっ!なに!?」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:13:33.27 ID:nVELd4s40
ジル「?!」

レベッカ「きゃぁぁぁっぁあ!!!!!!!」

ジル「あ、待ちなさい!!レベッカ!!待って!!!」

レベッカ「いやぁぁ!!!」


ゾンビ「あ、これ。俺が吹き込んだやつだ」

ゾンビ「おいおい。やめてくれよ」

ゾンビ「なにこれ?」

ゾンビ「いや、のどの調子があまりにも良すぎてさぁ。思い出に」

ゾンビ「ったく、これからどうするよ?」

ゾンビ「夜明けまでまだ7時間はあるのに」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:16:30.02 ID:nVELd4s40
ゾンビ「え?歓迎パーティ作戦も失敗?」

ゾンビ「ええ」

ゾンビ「はあ……しかし、もうすぐ日付が変わるな」

ゾンビ「そうですね」

ゾンビ「そろそろお風呂に入りたくなるころだろう。風呂の準備だ」

ゾンビ「大浴場のほうでいいんですか?」

ゾンビ「当たり前だろ!」

ゾンビ「うーす」


レベッカ「はぁ……はぁ……」

レベッカ「あ……!?」

レベッカ「先輩!?せんぱーい!?」

レベッカ「し、しまった……はぐれちゃったよぉ……」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:19:53.70 ID:nVELd4s40
ゾンビ「ブラシがけでは力をこめるなよ!腕がもげるからな!」

ゾンビ「はーい」

ゴシゴシ

ゾンビ「あ、おい!蛆を持ち込むなって!!」

ゾンビ「ああ、ごめん」

ゾンビ「まったく」

ツルッ

ゾンビ「な!?足元に石鹸―――」

ドタン!!

ゾンビ「うわー!!!!」

ゾンビ「四肢が粉砕したぁぁぁ!!!」

ゾンビ「おい!!排水溝にはながすなよ!!詰まるからな!!」


レベッカ「せんぱーい!!」

レベッカ「だめ、みつからない……」

レベッカ「ん……ここは、お風呂……?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:22:59.85 ID:nVELd4s40
ゾンビ「ひー!!ビニール袋がたりませんよぉ!!」

ゾンビ「ええい!しかたない、とりあえず桶の中にいれろ!!」

ゾンビ「うーす」

ザックザック

ゾンビ「ちょっと!乱暴にするな!!」


レベッカ「な、なに?」

レベッカ「声がするけど……」

レベッカ「……誰かいるの……?」

ジャー

レベッカ「?!」

ガチャ

ゾンビ「ふー、三日ぶりのうxこは気持ち良いぜ、ゾンビになってから消化がわるくて……」

レベッカ「……」

ゾンビ「……」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:26:13.36 ID:nVELd4s40
レベッカ「い、い――――」

ゾンビ「いやぁぁぁ!!!人間んんん!?!」

レベッカ「たすけてぇぇぇぇぇ!!!!!!」

ゾンビ「ひえええ!!人間のシャウト、いかすぜぇ」

ゾンビ「おい!!なんだ今の声は!!」

ゾンビ「なに?夜飯?」

ゾンビ「あ、人間がいたんすよ」

ゾンビ「なんだとぉ?!見られたのか!?」

ゾンビ「まあ、ばっちりと」

ゾンビ「はあ……面倒なことになったな」


ジル「レベッカー!どこー?」

ジル「あの子、大丈夫かしら……」

ジル「早く、見つけないと」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:29:45.48 ID:nVELd4s40
ゾンビ「なにぃぃぃぃ!?」

ゾンビ「すいません」

ゾンビ「見つかってしまってはしかたがない。もうここは彼女たちにとってホラーハウスになってしまったな」

ゾンビ「申し訳ありません」

ゾンビ「だが、まあ、とりあえずは風呂の用意をしろ。おそらく大浴場は使わないだろうから、各客室の風呂を磨いておけ」

ゾンビ「は!」

ゾンビ「まったく」


ジル「ふう。あれ?ここの部屋、さっきまでは閉まっていたのに……」

ジル「誰かいるのかしら……」

ジル「レベッカ?いるの?」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:32:39.66 ID:nVELd4s40
二階 客室 201室

ジル「レベッカ?」

ジル「……誰もいない」

ジル「ここは普通の客室みたいね」

ジル「何かあるかしら?」


ゾンビ「あとはあの部屋だけだな」

ゾンビ「201室ね」

ゾンビ「お前、トイレな」

ゾンビ「なんでさ」

ゾンビ「蛆わいてるし」

ゾンビ「おうそっか。風呂に蛆はまずいな」

ゾンビ「風呂に蛆は流石の俺もひくからな」

ゾンビ「はははは」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:36:19.99 ID:nVELd4s40
ジル「?!」

ジル「外から声が……!!」

ジル「隠れないと……くそ、ベッドの下しか……!!!」


ゾンビ「おや、開いてますよ?」

ゾンビ「無用心だな」

ゾンビ「じゃあ、掃除しましょうか」

ゾンビ「そういえば、女の子たちはぐれたらしいね」

ゾンビ「マジで?やばいじゃん」

ゾンビ「どこにいったのやら」

ゾンビ「案外、この部屋の中、とか?」

ゾンビ「ちょ!わらえねー!!」


ジル「……な、なに?なにをしているの……」

ジル「ま、まさか……私かレベッカを探してる……?」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:40:32.55 ID:nVELd4s40
ジル「……」

そー……

ジル「どうやら、お風呂とトイレを探しているみたいね……」

ジル「……この電気スタンド、武器になるかしら……?」

ジル「……よ、よし」


ゾンビ「あ、そうそう。この後、女の子に正体明かして合コンしようぜって話もありますけど」

ゾンビ「あ、おれいいわ。最近、ゾンビの良さに目覚めたし」

ゾンビ「マジで!?」

ゾンビ「ほら。あのこいるじゃん?タンクトップの子」

ゾンビ「ああ。左胸がポロリして大泣きした子か」

ゾンビ「おれ。その子と付き合ってるし」

ゾンビ「うそー!?」

ゾンビ「マジマジ。明日、デートするし」

ゾンビ「いいなー」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:44:24.21 ID:nVELd4s40
ジル「大丈夫……気がついてない……」

ジル「でも、なにをしてるのかしら……?」

ジル「掃除……?」


ゾンビ「なあ、これこんなもんでいいわけー?」

ゾンビ「んあ?自分で判断しろって」

ゾンビ「だってよぉ。誰かの血便跡がとれねーもん」

ゾンビ「はぁ?ったく。マジックリンは?」

ゾンビ「むーりー」

ゾンビ「しゃあねえな。俺がやってやる―――」

ジル「……!?」

ゾンビ「げげ!?」

ブン!!

ドゴォ!!!

グチャ!!

ゾンビ「おーい、今の音―――んげ?!どうしたんだ?!」

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:49:35.67 ID:nVELd4s40
二階 廊下

レベッカ「先輩……せんぱーい……!」

レベッカ「はぁ……」

レベッカ「もしかして、先輩……」

レベッカ「やだよぉ……せんぱーい」

タッタッタッタッ……!

レベッカ「あ、誰だろう?向こうから走ってくる……」

レベッカ「もしかして、先輩?!」

レベッカ「先輩!?せんぱーい!」

レベッカ「……ひっ!!!!」

ゾンビ「いち、に!いち、に!」

ゾンビ「腐らないようにするためとはいえ……」

ゾンビ「トレーニングもらくじゃねえなぁ。ランニングとかきっついぜ」

ゾンビ「あーコーチ、私の小指がありませーん」

レベッカ「……だめだ……わたし……しんだ」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:53:24.83 ID:nVELd4s40
ゾンビ「ストップ!!はい、みんなで小指さがせー」

ゾンビ「はーい」

ゾンビ「ごめんねえ」

ゾンビ「気にするな」

ゾンビ「せんぱぁい……///」


レベッカ「な、なに?いきなり四つん這いになって……」

レベッカ「何かを探してる……?」

レベッカ「……違う!臭いだ!きっと、人間の臭いを探ってるんだ!!」

レベッカ「は、はやくにげないと……!!」


ゾンビ「あ、ありましたー」

ゾンビ「じゃあ、ランニング開始ー!!」

ゾンビ「いえっさー!いち、に!いち、に!!」


レベッカ「きゃぁぁぁぁ!!!!!みつかったぁぁぁ!!!!」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 17:58:10.26 ID:nVELd4s40
二階 客室

ゾンビ「おぉぉ……脳天直撃だぜぇ……どうなってる、俺の顔」

ゾンビ「まあ、なんだ中途半端なUの字って感じ?」

ゾンビ「くそぉ……明日のデートはご破算だぜ」

ゾンビ「ところで誰にやられたんだ?」

ゾンビ「女の子だ」

ゾンビ「マジで?!」

ゾンビ「これは俺たちにたいする宣戦布告とみなしていいんじゃねえかな?」

ゾンビ「そうだな。こっちも手ぬるかったかもしれない」

ゾンビ「だろ?」

ゾンビ「じゃあユー君、行くぞ!」

ゾンビ「おい。顔がUの字になったからってそのあだ名はよせ!みんなにも浸透するだろ!」


ジル「はぁ……はぁ……」

ジル「やっぱり、ここはゾンビの屋敷……!!」

ジル「レベッカ……!無事でいて!!!」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:01:25.84 ID:nVELd4s40
ゾンビ「なんだと!?」

ユー君「はい。これは由々しき事態です」

ゾンビ「まったくです。これ以上ユー君のような犠牲はなしでいきましょう」

ゾンビ「むむむー」

ゾンビ「どうしますか?」

ユー君「ご決断を」

ゾンビ「よし。わかった」


レベッカ「はぁ……はぁ……」

レベッカ「もう大丈夫……」

レベッカ「先輩……助けてよぉ……」

ガシッ!!

レベッカ「―――きゃぁぁぁ!!!!」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:05:30.52 ID:nVELd4s40
ジル「私よ!」

レベッカ「先輩……!!せんぱぁぁいぃぃぃ!!!」

ジル「よしよし。よくがんばったわね」

レベッカ「ゾンビが……たくさん……いて……それでぇ……」

ジル「ええ。知ってるわ。ここは死霊の巣窟のようね」

レベッカ「ど、どうしますか?」

ジル「なんとか逃げ出さないと」


ゾンビ「おーし!お前ら!!」

ゾンビ「うす」

ゾンビ「今、この屋敷には二人の女の子がいる!」

ゾンビ「うーす」

ゾンビ「しかし!!彼女たちはわれらの同士を傷つけたわけだ!!」

ゾンビ「ユー君がかわいそうです」

ゾンビ「そうだな。で、お前たちにはあることをやってもらう!」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:09:42.64 ID:nVELd4s40
ゾンビ「なんすか?」

ゾンビ「彼女たちをここに閉じ込めた目的はなんだ?」

ゾンビ「夜道が危ないから朝まで閉じ込めとこうって話でしたー」

ゾンビ「そのとおり!!というわけでだ―――」


レベッカ「でも窓は全部はめごろしで開きませんよ?」

ジル「どこかに何かがあるはず。電話とかね」

レベッカ「そ、そうですね。電気が通ってるんですから」

ジル「ええ。だから、全部の部屋を調べるしかないわ」

レベッカ「はい。生き残るために……!」

ジル「ええ」


ゾンビ「まじすかー?」

ゾンビ「倫理的に許されるんですか?」

ゾンビ「まあ、この際、目を瞑ろう。全員、持ち場に着け!!」

ゾンビ「うーす」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:14:03.05 ID:nVELd4s40
一階 キッチン

ジル「レベッカ、これを持って」

レベッカ「ナイフ……」

ジル「ないよりはマシでしょ?」

レベッカ「は、はい」

ジル「あと、使えそうなのは……」


ゾンビ「おーい、それ右右!!」

ゾンビ「ちょ!おも!!」

ゾンビ「おいおい。この石造を動かすとかないわー」

ゾンビ「ねえねえ。このレリーフは引き出しの中でいいの?」

ゾンビ「カードキーは額縁の中でいいよね」

ゾンビ「おーい。エントランスの門、カード認証で開くようにしといたぜ」

ゾンビ「おーし。これだけのパズル要素があれば、彼女たちも楽しめるだろう」

ゾンビ「このキーピックどうする?」

ゾンビ「それ、チートだから今回なしでいいわ」

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:16:40.64 ID:nVELd4s40
ゾンビ「んで、私がここで窓ガラスバーンってやるから」

ゾンビ「おれが扉を塞いじゃっていいわけ?」

ゾンビ「といっても、外から開かないようにするだけな」

ゾンビ「わかった」

ユー君「なあ、俺は?」

ゾンビ「おわ!!!ってお前か、驚かせるなよ」

ユー君「ご、ごめん」


ジル「二階はどうかしら……」

レベッカ「そういえばあの大浴場、まだ調べてませんよね?」

ジル「そうね。いってましょう」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:20:52.77 ID:nVELd4s40
二階 大浴場

ゾンビ「おいおい。いつまで桶に入ってればいいのか」

ゾンビ「くそー。みんな楽しそうに仕掛けを施していきやがってぇ」


ジル「ここね」

レベッカ「あ、あそこからゾンビが出てきて」

ジル「今は何もいないわ」

レベッカ「ほ、ほんとうですか?」

ジル「ん……?何かにおうわ」

レベッカ「あ、こっちの桶からですね」

ジル「なにかはいって―――」

ゾンビ「んげ!?人間?!」

ジル「……う!」

レベッカ「うぅ……おえぇえぇ!!!」

ジル「む、むごい……これがゾンビの殺し方なの!?」

ゾンビ「ひぃぃはずかしい!!みないでぇぇ!!バラバラの私をみないでぇぇ!!」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:24:20.11 ID:nVELd4s40
一階 廊下

ゾンビ「窓ガラス、バーン!!」

グチャ!

ゾンビ「ふえぇえん!!!手がくだけたよぉ」

ゾンビ「あーしまった。強化ガラスにしたんだったな」

ゾンビ「ふえぇぇん!!」

ゾンビ「よしよし、なくな。俺がお嫁にしてやるから」

ゾンビ「両手がなくてもいいの?」

ゾンビ「お前はお前だろ?」

ゾンビ「……好き」

ゾンビ「お前ら!!邪魔だよ!!割れる窓ガラスは三つ先だ!」

ゾンビ「すいませーん」


ジル「はぁ……あれ、これ、何かしら?」

レベッカ「地図?」

ジル「屋敷の見取り図ね。とりあえず拾っておきましょう」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:28:21.13 ID:nVELd4s40
二階 衣装室

ジル「ここは、衣装部屋のようね」

レベッカ「色々ありますね」

ジル「……ん?」

レベッカ「どうしました?」

ジル「カギみたい……えーと、書斎のカギね」

レベッカ「書斎って開いてませんでしたっけ?」

ジル「それもそうね、いらないか」


ゾンビ「全部終わったら暇だね」

ゾンビ「そうだな。えーとダイヤの4」

ゾンビ「朝には出て行けるぐらいの仕掛けだしね。ダイヤの8」

ゾンビ「げげ!?ダイヤ縛りかよ。パス」

ゾンビ「楽しんでくれるかなぁ」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:31:08.47 ID:nVELd4s40
一階 書斎

ジル「あ、あれ。開かない」

レベッカ「ええ?!」

ジル「戻りましょうか」

レベッカ「はぁ……」


ゾンビ「はーい。カラスの丸焼きお待ち!」

ゾンビ「うひょー待ってました!」

ゾンビ「腹減ったぜ」

ゾンビ「女の子たちは?」

ゾンビ「さっきから同じとこぐるぐる回ってる」

ゾンビ「ふーん」

ゾンビ「あ、ちょっとトイレ」

ゾンビ「気をつけろよ?」

ゾンビ「うーす」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:33:55.79 ID:nVELd4s40
一階 トイレ

ゾンビ「ふぃー」

ゾンビ「さてと、戻るか」

レベッカ「あ……」

ジル「な……」

ゾンビ「ちっ……俺もやきがまわったか」


ゾンビ「しょーりゅーけーん!!」

ゾンビ「うわーくびがもげたー」

ゾンビ「こら!遊びで首をもがすな」

ゾンビ「すいませーん」

ゾンビ「あいつ、遅いな。ちょっと様子みてくるわ」

ゾンビ「拙者もいこう」

ゾンビ「助かる」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:37:09.46 ID:nVELd4s40
一階 トイレ

ゾンビ「あれー?いないなぁ」

ゾンビ「そのようでござる」

ゾンビ「ったく。女の子に見つからないようにっていわれてんのに」

ゾンビ「もう少し調べてみるでござるよ」

ゾンビ「じゃあ、向こうのトイレを見てきてくれ」

ゾンビ「心得た」


ゾンビ「ふむ。ここにも―――」

ジル「―――ふ!!」

ドス!!

ゾンビ「む!!む、ねん……」

レベッカ「はぁ……はぁ……」

ジル「何匹、いるかわからないけど。倒せるうちに倒しておかないと」

レベッカ「そ、そうですね」

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:40:15.68 ID:nVELd4s40
ゾンビ「あれ?あいつまで戻ってこないでやんの」

ゾンビ「おーい。どこにいるんだよー」

ゾンビ「おーい……」

レベッカ「はぁ……はぁ……」

ゾンビ「は?!」

ジル「……」

ゾンビ「いつの間に、挟み撃ちに……」

ジル「―――ふん!!」

ゾンビ「うそ―――」


ゾンビ「なんか探しにいったやつ帰ってこないな」

ゾンビ「どうしたんだろ?」

ゾンビ「嫌な予感がするな」

ゾンビ「みんなで探しにいくか?」

ゾンビ「いや。女の子に見つかると不味い。五人ぐらいでいこう」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:43:38.81 ID:nVELd4s40
ゾンビ「おーい!どこだー!!」

ゾンビ「みんな心配してるぞー」

ゾンビ「早くストツーしようぜー」

ゾンビ「おーい」

ゾンビ「いねえ」

ゾンビ「マジでどうしたんだ?」

ゾンビ「なんかあったのかなぁ」

ゾンビ「うーん」

ゾンビ「あ。ちょっとトイレみてくる」

ゾンビ「じゃあ、俺もいくわ」


ジル「……いち、にの、さん!!!」

レベッカ「えい!!」

ドゴォ!!!

ゾンビ「!?」

ゾンビ「ぐぇ!!」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:46:43.93 ID:nVELd4s40
ゾンビ「あれ?女の子たちはどうしたの?」

ゾンビ「それが今、どこにいるのかわかりません」

ゾンビ「折角、仕掛けいっぱいつくったのにぃ」

ゾンビ「どこかで寝ているのかもしれませんね」

ゾンビ「なんだ、つまらん」

ゾンビ「たたたたたた!!!!!!」

ゾンビ「なんだ、騒々しい」

ゾンビ「大変です!!!!」

ゾンビ「何が?」

ゾンビ「つ、つぎつぎにゾンビが行方不明に!!!」

ゾンビ「なななななに!!?」

ゾンビ「まさか、あの女の子たちが?!」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:50:54.83 ID:nVELd4s40
レベッカ「はぁ……はぁ……」

ジル「ひどい臭い……」

レベッカ「五十匹もいますからね」

ゾンビ「いてー」

ゾンビ「ひくわー。強いJKとかひくわー」

ゾンビ「なあ、あの子かわいくね?」

ゾンビ「どっちだよ?」

ゾンビ「背が低いほうだ」

ゾンビ「そうか?おっぱい不足してんじゃん」

ジル「このままトイレに閉じ込めておくのもいいけど、これじゃあ何の解決にも……」

ツンツン

レベッカ「きゃあ!!なに!?」

ゾンビ「いい尻してるわぁ」

レベッカ「ふん!!!」

バキ!!

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:54:30.97 ID:nVELd4s40
ゾンビ「残りの数は?」

ゾンビ「我々だけです」

ゾンビ「三人かよ?!」

ゾンビ「はい」

ゾンビ「どどどどどうしよぉ!人間怖い」

ゾンビ「とりあえず、様子を見に行くべきでしょう」

ゾンビ「そうねそうね」

ゾンビ「だいじょうぶかなぁ」


ジル「ねえ。どこから出られるか教えてくれない?」

ゾンビ「……?」

ジル「駄目ね。言葉が通じない」

レベッカ「それはそうですよ」

ゾンビ「なあ、いま逆ナンされた感じ?」

ゾンビ「ああ、たぶんそうだぜ」

ゾンビ「マジか?口とか臭くないかなぁ。あとで歯を磨かなきゃ」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:54:34.99 ID:amdcKozOO
クラスでゾンビって呼ばれている俺が来ましたよっと

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 18:58:43.77 ID:nVELd4s40
ゾンビ「わぁお。みんなトイレにいるじゃん」

ゾンビ「そうですね。どうやら女の子に捕まっているようです」

ゾンビ「どうします?」

ゾンビ「とりあえず。交渉してみるか」

ゾンビ「大丈夫ですか?」

ゾンビ「筆談すればいけるだろ」

ゾンビ「なるほど」


レベッカ「そろそろ動きますか?」

ジル「まだよ。どこから来るか……」

ツンツン

ジル「きゃあ!!」

ゾンビ「どこでデート、します?」

ジル「ふ!!」

バキ!!

ゾンビ「あぁぁ!!!首がとんだぁぁ!!拾ってあげてー!!」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:01:50.76 ID:nVELd4s40
ゾンビ「……」

レベッカ「あ!先輩!!」

ジル「やっぱり、仲間を探しにきたわね……」

ゾンビ「……(かきかき」

ジル「え?な、なに?」

レベッカ「カンペ?」

ゾンビ『こんにちわ』

ジル「こ、こんにちは……」

レベッカ「……」

ゾンビ『私がここの長です』

ジル「長って……!?」

レベッカ「ボス?!」

ジル「じゃあ、こいつを倒せば……」

ゾンビ『待って!!セニョリータたち!!』

レベッカ「え?」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:06:12.23 ID:SYXcXcbm0
この筆談するまでにいったい何人のゾンビが犠牲になったんだ畜生

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:07:45.78 ID:nVELd4s40
ゾンビ『私たちはあやしいゾンビではありません』

ジル「な、どういういみ……?」

ゾンビ『私たちは、この屋敷で生まれ、この屋敷を守ってきた存在なのです』

レベッカ「はぁ……」

ゾンビ『賊には制裁を食わえますが、あなた方は違う。だから今回保護させていただきました』

ジル「保護ですって?」

ゾンビ『意思疎通に行き違いがあったようでこうなりましたが、私たちに悪意はありません』

ジル「……」

ゾンビ『貴方達を夜の道に帰すのは忍びない。そう思い、朝までここで過ごしてもらおうとおもった次第です』

レベッカ「そ、そうなんだ……」

ゾンビ『理解していただけたのでしたら、右手を上げてください。繰り返します、私たちに悪意はないのです』

ジル「……」

レベッカ「先輩……?」

ジル「……これでいいの?」

ゾンビ「……(コクリ」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:08:04.92 ID:Ng5Xjifz0
ゾンビマジ紳士

160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:12:14.45 ID:nVELd4s40
ゾンビ「うひゃーシャバの空気がうまいぜー」

ゾンビ「ねえねえ」

ツンツン

レベッカ「ひゃあ!!!」

ゾンビ「メアドおしえてよ」

レベッカ「なななな!?」

ゾンビ『どうやら、貴方を気に入ったようですね』

レベッカ「は、はあ?!」

ジル「ふふ、よかったわね。彼氏が見つかって」

レベッカ「そんな!?ひどいです!!」

ゾンビ「あーいいにおいだわー」

ゾンビ「おーい。マリカーするやつこのゆびとーまれ!」

ゾンビ「ふぉぉぉぉぉ!!!!マリカァァァ!!!」

ジル『で、私たちはどうすればいいの?』

ゾンビ『よろしければ、お風呂にでもはいってゆっくりしていってください。あと数時間で夜明けですし』

162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:16:16.27 ID:nVELd4s40
夜明け

ゾンビ『もういいのですか?もう少しゆっくりしていってもいいのですが?』

ジル『いいえ。私たちが迷惑をかけたのだもの。もう十分よ』

ゾンビ『そうですか。では、お気をつけて』

ジル『ありがとう』

レベッカ「……(ペコリ」


ゾンビ「ふう。長い一日だったな」

ゾンビ「つかれたぜえ」

ゾンビ「つーか、みんな首もげすぎだろ」

ゾンビ「仕方ねージャン夏だし、腐ってるし」

ゾンビ「むふふふ」

ゾンビ「なんだよ、気持ち悪いなぁ」

ゾンビ「レベッカたんのメアドゲットぉぉぉぉ!!!」

ゾンビ「すげー!!!くんくん……メアドから良い匂いがするな!!」

ゾンビ「だろ!?」

163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:17:07.17 ID:PDDYjrsvO
メアド貰えたのかよww

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:22:21.48 ID:nVELd4s40
ジル「なんだかんだで楽しかったわね」

レベッカ「もう30年ぐらい寿命が縮まった気分ですよ」

ジル「ふふ、そう?」

レベッカ「はあ……もう帰って寝たい……」

ジル「そうね」

テレテーレテレーレテテテ♪

レベッカ「あ、メールだ。そっか、ここまできたら電波が―――」

ゾンビ『はぁーい!レベッカたん!!俺、右から3番目、後ろから5番目にいたゾンビだけど!今度、住所おしえてよ!デートしてほしいからさ!じゃ、アデュー♪』

レベッカ「ななな、なんでゾンビさんが……私のメアドを……!!」

ジル「……」

レベッカ「先輩ですね!!先輩ですねえ!!!!」

ジル「いいじゃないの。いいゾンビだし」

レベッカ「あぅ……ゾンビとメル友とか……はぁ……一応、返信しますけど」

ジル「あら、なんて?」

レベッカ「……また、会いたいですって……」
                                 END

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:23:37.28 ID:6lYo5e5W0

面白かった!

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:25:26.58 ID:Ng5Xjifz0

これは面白かった

181: 忍法帖【Lv=39,xxxPT】 2011/07/29(金) 19:36:03.48 ID:cQbExokK0

ゾンビ可愛いwww

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/29(金) 19:45:29.11 ID:nVELd4s40
誰もいなくなったやつのSSは別の人が書いた良作です。あれは面白かった

引用元: ゾンビ「夏だし腐るのはえーな俺たち」ゾンビ「ほんとだね」