1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/01(金) 23:59:12 ID:GKnDMSW2

彡(゚)(゚)「でも主人公は酷い目に会ってるから」

彡(゚)(゚)「原ちゃん一緒に来てもらうで!」

(´・ω・`)「どうしてこうなった」

(´・ω・`)「ていうか、やきうお兄ちゃん。異世界に行こうと思って行けるの?」

彡(゚)(゚)「さっ!」

彡(゚)(゚)「さっさと行こうで!」

(´・ω・`)「人の話を聞いてよ」

     ブーンッッッ……

2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:00:22 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「着いたで!」

(´・ω・`)「あっさり来れたね」

彡(^)(^)「さぁーて、他の勇者はどこにおるん……」

彡(゚)(゚)「ん?」

(´・ω・`)「どうしたの?」

彡(゚)(゚)「いや……アニメやと、絶対装備から外せない盾が」

彡(゚)(゚)「主人公の腕に付いとったんやけどな……」

(´・ω・`)「僕にもやきうお兄ちゃんにもそんなの無いね?」

彡(゚)(゚)「どういうことなんやろ?」

( ・_っ・)「よくぞお出でくださいました、勇者様」

彡(゚)(゚)「うおっ!……びびった」

彡(゚)(゚)「あんさんは誰や?」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:00:52 ID:K0z2.KAo

( ・_っ・)「わたくしは勇者様を召還するのが趣味の暇人です」

(´・ω・`)「なにその超・迷惑かけそうな趣味」

彡(゚)(゚)「意味無く召還したんならぶち殺すぞ」

( ・_っ・)「ははは」

( ・_っ・)「異世界ジョークですよ。タテの勇者様」

(´・ω・`)「盾の勇者を召還したのは間違いないのか」

彡(゚)(゚)「でもワイの知ってる話とは、ちゃう様な気がするんやけど……」

彡(゚)(゚)「ここで勇者は【波】を凌ぐために活躍するんか?」

( ・_っ・)「波? 何の事です?」

彡(-)(-)「……もうええわ」

彡(゚)(゚)「悪いんやけど、目的の異世界とちゃうから」

彡(゚)(゚)「もとの世界に戻してくれへんか?」

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:01:47 ID:K0z2.KAo

( ・_っ・)「残念ですが……それは無理です」

(´-ω-`)「お約束な展開だね……」

(´・ω・`)「じゃあどうしたら戻してもらえるの?」

( ・_っ・)「話が早くて助かります」

( ・_っ・)「簡単に言いますと……あそこに見える塔」

( ・_っ・)「あれを最上階まで攻略して頂ければ、元の世界へ帰れます」

(´・ω・`)「…………」

彡(゚)(゚)「…………」

(´・ω・`)「……あのさあ」

( ・_っ・)「はい?」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:02:27 ID:K0z2.KAo

(´・ω・`)「僕の気のせいじゃなければ……」

(´・ω・`)「あれ階段とかじゃなく、カ○ン塔みたいな」

(´・ω・`)「掴まってよじ登る感じの塔だよね?」

( ・_っ・)「左様でございます」

彡(゚)(゚)「アホか!」

彡(゚)(゚)「実際にカ○ン塔並の高さの塔やないけ!」

彡(゚)(゚)「あんなもん登れるか!」

( ・_っ・)「何をおっしゃいます」

( ・_っ・)「だからこその縦の勇者様なのですよ」

彡(゚)(゚)「…………」

(´・ω・`)「…………」

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:03:04 ID:K0z2.KAo


    『 縦の勇者の成り上がり 』


彡(゚)(゚)「タイトルで誤魔化すなや!」

彡(゚)(゚)「しかも成り上がりっつーより」

彡(゚)(゚)「よじ登り、やないけ!」

( ・_っ・)「お上手ですね」

彡(。)(゚)「褒められても嬉し無いわ!」

(´-ω-`)「……やきうお兄ちゃん」

(´-ω-`)「さっさと登って帰ろうよ……」

彡( )( )「なんなんや、このオチはー!!」

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:03:55 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(-)(-)「えらい目に会った……」

(´-ω-`)「他の縦の勇者と登りながら戦って落としあったり」

(´-ω-`)「実際に落ちて何度も死んじゃったね……」

彡(-)(-)「数えるの馬鹿らしいくらい死んで生き返ったな……」

彡(゚)(゚)「まあええわ」

彡(゚)(゚)「次いこ、次」

(´-ω-`)「もう止めようよ……」

(´-ω-`)「絶対また違う変な世界に飛ばされるよ……」

彡(-)(-)「……まあ本命は本命で、最初にえげつない目に会うんやけどな」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:04:33 ID:K0z2.KAo

(´・ω・`)「やきうお兄ちゃんってドMなの?」

彡(゚)(゚)「ちゃうわ!」

彡(゚)(゚)「ワイは盾の勇者になって」

彡(゚)(゚)「原作主人公とは違う形で成り上がりたいんや!」

(´・ω・`)(ホントはロクでもないことが目的なんだろうなー……)

彡(゚)(゚)「さあ!」

彡(゚)(゚)「盾の勇者の成り上がりの異世界」

彡(゚)(゚)「カモンやで!」

     ブーンッッッ……

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:05:12 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「着いた!」

(´・ω・`)「ここはどう?」

(´・ω・`)「やきうお兄ちゃんの知ってる異世界?」

彡(゚)(゚)「……ちゃうな」

(´;ω;`)「また何度も死んで生き返るのか……」

彡(゚)(゚)「ま、まあ、まだそうなるって決まったわけやないし」

(^0^)「お! 勇者様なんだな!」

彡(゚)(゚)「お前か。ワイらを呼び出したの」

(^0^)「そうなんだな!」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:06:17 ID:K0z2.KAo

(´・ω・`)「……で?」

(´・ω・`)「僕たちは盾の勇者なの?」

(^0^)「知ってるとは、さすが勇者様なんだな!」

彡(゚)(゚)「で?」

彡(゚)(゚)「ワイらに何をさせたいんや?」

(^0^)「世界をめぐる冒険譚なんだな!」

(´・ω・`)「冒険譚はいいけど……やっぱり魔王を倒したりするの?」

(^0^)「そういう話もあるんだな!」

(´・ω・`)「そういう話?」

彡(゚)(゚)「なんや要領をええへんな……」

彡(゚)(゚)「つまり何をさせたいんや?」

(^0^)「殺陣(たて)の勇者様は役者になって世界をめぐって欲しいんだな!」

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:06:58 ID:K0z2.KAo


    『 殺陣(たて)の勇者の成り上がり 』


彡(゚)(゚)「またこのパターンかい!」

(´-ω-`)「きっと>>1はダジャレが好きなんだよ……」

(^0^)「メタ発言は良くないんだな!」

(´・ω・`)「まあ役者なら危ない目には会わ無さそうだし……」

(´・ω・`)「どの道、達成しないと元の世界に帰れないんでしょ?」

(^0^)「正解なんだな!」

(´-ω-`)「さっさと終わらせて帰ろう、やきうお兄ちゃん……」

彡(-)(-)「殺陣(たて)で勇者で成り上がりって、なんやねん……」

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:07:58 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「意外と面白かったな……」

(´・ω・`)「まさか殺陣(たて)にあんな意味があったなんて……」

(´・ω・`)「確かに勇者としか言いようの無い物語だった」

彡(゚)(゚)「せやけど大根の勇者とか花形の勇者とか」

彡(゚)(゚)「明らかに噛ませやったな」

(´-ω-`)「まあ……しょうがないよ。気の毒に思うけど」

(´・ω・`)「彼らが無事に自分達の世界へ戻れたことを祈ろう」

彡(゚)(゚)「せやな」

彡(-)(-)「けど……惜しむべきなのはトロ○デロみたいな」

彡(-)(-)「男ばかりの劇団やったのがちょっとな……」

(´・ω・`)「アッー!な展開にならなくて良かったよね」

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:08:34 ID:K0z2.KAo

彡(゚)(゚)「ほんじゃ次の世界に行ってみよか!」

(´-ω-`)「忘れてた……」

(´-ω-`)「僕もう家に帰りたいんだけど」

彡(゚)(゚)「ええやんか。次も面白い世界かもしれへんし」

彡(゚)(゚)「本命の異世界かもしれへんで」

(´・ω・`)「だといいんだけど……」

彡(゚)(゚)「レッツラゴー!」

     ブーンッッッ……

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:09:37 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「着いた!」

彡(>)(<)「でも目的の異世界やない!」

(´・ω・`)「うん、察した」

( ´∀`)「あらぁ、あなた達、もしかして勇者様?」

彡(゚)(゚)「おばちゃんか、ワイら召喚したのは」

( ´∀`)「そうなるかしら」

(´・ω・`)「で、ここでは何をすればいいの?」

( ´∀`)「ここに山と積まれてる布」

( ´∀`)「これ全部、指定の大きさに切って欲しいの」

(´-ω-`)「……それが召喚までして連れてきた勇者のやることなの?」

彡(-)(-)「なんやバイト感覚で勇者呼んだかいな……」

( ´∀`)「ごめんねぇ。人手不足で困ってたのよぉ」

15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:10:44 ID:K0z2.KAo


    『 裁ての勇者の成り上がり 』


彡(゚)(゚)「……これで『タテ』と読むんか」

(´・ω・`)「ええと……確か、布を採寸通り裁て、とか」

(´・ω・`)「意味合い的には『切る』という感じで使うみたい」

( ´∀`)「言い忘れてたけど、ここ地獄なのよ」

彡(゚)(゚)「さらっと、とんでもないこと言いよったぞ、このおばちゃん」

( ´∀`)「亡者達の着物を作るのに必要な仕事なのよ~」

( ´∀`)「鬼灯様にも補充人員を嘆願してるんだけど」

( ´∀`)「なかなか来てくれなくて~」

彡(゚)(゚)「鬼灯て……」

(´-ω-`)「あの人が相手じゃ逃げてもサボっても金棒で殴られる未来しかないね」

(´-ω-`)「さっさと取り組もう」

16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:11:17 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

(´・ω・`)「ふう……帰ってこれた」

彡(-)(-)「結局勇者も成り上がりも無かった……」

彡(-)(-)「なんなんやこれは……」

(´・ω・`)「それじゃ僕はこれで」

彡(゚)(゚)「逃がすかい」 ガシッ

(´・ω・`)「もうホント勘弁してよ、やきうお兄ちゃん」

彡(゚)(゚)「ここまで来たら最後まで付き合えや」

(´・ω・`)(今度は見捨てよう……)

     ブーンッッッ……

17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:12:17 ID:K0z2.KAo

※ここからはダイジェスト

    『 建ての勇者の成り上がり 』

建設業で成り上がる勇者の話
最初やきうは岩の下敷きになったりした。

    『 発ての勇者の成り上がり 』

時間通りに機関車を発車させる勇者の話
遅延は厳禁。遅れたら客からぶん殴られる非情の世界。

    『 断ての勇者の成り上がり 』

俗に言う別れさせ屋を生業とする勇者の話
やきう達はバレて何度もボコボコにされた。

    『 起ての勇者の成り上がり 』

R18内容のため詳細は割愛。
天国と地獄が混在すると原住民は後に語った。

18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:13:11 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「ロクでもない世界ばっかりや!」

彡(゚)(゚)「次や次!」

彡(゚)(゚)「…………」

彡(゚)(゚)「あれ? 原ちゃん?」

彡(゚)(゚)「…………」

彡(゚)(゚)「……逃げたか」

彡(-)(-)「しゃーない。ワイひとりでやってもしょうがないし」

彡(-)(-)「もう帰」

     ブーンッッッ……

19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:13:58 ID:K0z2.KAo

―――――――――――

彡(゚)(゚)「…………」

彡( )( )「ひとりで飛ばされてもうた……」

彡(゚)(゚)「しかもまた盾の勇者の世界やなさそうやし」

彡(-)(-)「今度はどんなタテの世界の話なんや……」

(´・_・)「おっ来たな。勇者」

彡(゚)(゚)「第一異世界人発見」

彡(゚)(゚)「それで? この世界でワイは何をさせられるんや?」

(´・_・)「話が早くて助かる」

(´・_・)「それじゃさっそく死んでくれ」

彡(゚)(゚)「…………」

彡(゚)(゚)「……へ?」

20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:14:57 ID:K0z2.KAo


    『 絶ての勇者の成り上がり 』


彡(゚)(゚)「詳しい説明してクレメンス」

(´・_・)「おかのした」

(´・_・)「世界を支える神様が居まして」

(´・_・)「その神様のエネルギーは人の命だったりします」

彡(゚)(゚)「物騒な神様やな!」

(´・_・)「で、普通に生贄捧げてもとても足りないので」

(´・_・)「何度死んでも蘇る勇者様の命をささげようという訳です」

彡( )( )「」

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:15:47 ID:K0z2.KAo

彡(-)(-)「ちょ、ちょい待ちぃや」

彡(゚)(゚)「そ、それって……いつ終わるんや?」

(´・_・)「そりゃ神様がお腹一杯になるまでですよ」

(´・_・)「過去には10万回くらい死んだ、という記録があります」

彡( )( )「」

(´・_・)「ご安心ください勇者様」

(´・_・)「痛くない死に方も用意できますので」

彡(゚)(゚)「安心なんて出来るか!アホ!」

彡(゚)(゚)「それにこんなんでどうやって成り上がるんや!?」

(´・_・)「私に聞かれましても……」

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:16:41 ID:K0z2.KAo

(´・_・)「さ、説明も終わりましたので」

(´・_・)「とりあえず死んでください」

彡(゚)(゚)「い、嫌や!」

彡(゚)(゚)「何でや!ワイはただ……ラフタリアちゃんと」

彡(゚)(゚)「キャッキャウフフしたかっただけやのに!」

彡(゚)(゚)「何でこうなるんや!」

彡(゚)(゚)「ワイは逃げるで!」

     ダッ!

(´・_・)「…………」

(´・_・)「やれやれ……今回の勇者様も逃げましたか」

(´・_・)「大人しく従えば痛く無いというのに……」

(´・_・)「まあこちらとしてもそっちの方が楽しいのですけどね」

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:17:15 ID:K0z2.KAo




     全世界を巻き込んだ

     勇者狩りが出来るのですから……




     おしまい

24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 00:19:11 ID:K0z2.KAo
誤変換がきっかけで思いついたネタでした。

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/02(土) 10:25:22 ID:72sZWFkY
異世界ジョークで笑った

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/03/03(日) 03:29:58 ID:MqfajbCk
乙。面白かった

引用元: 彡(゚)(゚)「盾の勇者になって成り上がるで!」