1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:21:09 ID:SE7sFviU
木こり「今日もお仕事、お仕事」カツーン カツーン

木こり「あっ!いっけねぇ!手が滑っちまった!」ヒュルルル ボチャンッ

木こり「ああ!大切な仕事道具の斧が!……うん?」

パアアアアアアアアッ

女神「私はこの泉の女神。貴方が落としたのはこの金の斧ですか?それともこの銀の斧ですか?」

木こり「いいえ、私が落としたのはただの斧です」

女神「違うだろ!!」

木こり「」ビクッ!

2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:25:45 ID:SE7sFviU
女神「よく思い出せよ!この斧との思い出を!!」

木こり「あっ……」

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木こり(少年)『おとーさん!おとーさん!お弁当持ってきたよぉ!』

父『おお!ありがとな!』ドスッ

木こり(少年)『わっー!相変わらずお父さんの斧はおっきいね!カッコいいね!』

父『ハハハハッ!お前がちっちゃいだけだ!』

木こり(少年)『むー……僕はちっちゃくなんかないやい!』

父『そうかそうか悪かったな。ほれ、お前も食え。いっぱい食って大きくなれ!』

木こり(少年)『うん!僕もいつかお父さんみたいな立派な木こりになるんだ!』

父『そりゃいいや!ガッハハハハッ!』

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:32:57 ID:SE7sFviU
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父『木こりの息子は木こりになるって昔から決まってんだ!それが嫌ならこの家から出ていきやがれ!!』

木こり(青年)『ああ!いいさ!俺はこんな片田舎で人生を終えるようなつまらない奴じゃないんだ!なんと言われようと都会に出てビッグになってやる!あんたみたいな惨めな生き方はごめんだね!』

父『……ッ!てめぇ!!』グッ

母『ちょっとあんた!斧なんて下ろしなよ!!』

父『離しやがれ!こいつは……!!こいつは……!!!』

妹『うえぇぇぇん!!!うえぇぇぇん!!!!』

木こり(青年)『へっ!器の小さい野郎だぜ!あばよ!二度と帰ってくるもんか!!!』

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:38:51 ID:SE7sFviU
木こり(青年)『ハァ……』ゴトッ

現場監督『おい!てめぇサボるんじゃねぇ!おまんま食いてぇなら必死に働きやがれ!!』

木こり(青年)『へ、へい!!(くっそ!夢見て都会に出てきたものの……やってることは変わらず下らねぇ肉体労働ばかり……こんなはずじゃあ!)』

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木こり『……(とうとう帰ってきちまった……親父たちに何て言い訳しようかな)』ポリポリ

妹『! お、お兄ちゃん……?』

木こり『まさか妹か……?いやぁ、綺麗になったなぁ』

パシンッ!!

妹『今さら……今さらどの面下げて帰ってきたって言うのよ!?』

木こり『…………えっ?』

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:49:27 ID:SE7sFviU
木こり『……なあ、親父。俺はあんたになんて謝ればいいかこの十数年間ずっと考えてきたんだぜ?』

木こり『これからはお袋にも今まで分の親孝行もして……孫の顔もいつかは見せてやろうと思ってたのによぉ……』ポロポロ

木こり『あ゛あ゛あ゛……親父ぃ……お袋ぉ……』

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妹『……』

木こり『……お前には苦労をかけたな』

妹『……今さら兄貴面するつもり?いらないわよ、家族でもない人からのお金なんて』

木こり『…………ああ。確かに俺は一度家族を捨てちまったさ……だがよぉ、せめて……せめて残されたお前に少しでも罪滅ぼしをさせちゃくれないか?』

妹『…………』

甥っ子『ママー、お腹すいたよぉ』

姪っ子『パパはまだお仕事なの?』

木こり『……頼む』

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:54:05 ID:SE7sFviU
カツーン…… カツーン……

木こり(こうして一人で木を伐ってると、昔の記憶が音の反響と疲労と一緒に蘇ってくる……)

木こり(疲れはまず、腕に来て、そこから腰、背中、足……全身がくたくたになる)

木こり(疲れがとうとう頭に回ってくる頃……いつも必ず親父の背中を思い出す)

木こり(あの背中を越えることはまだまだ出来ないけど……少しでも近づけるよう、俺は今日も斧を振る)

木こり(親父の汗が染み込んだこの斧を……)

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/14(日) 23:58:27 ID:SE7sFviU
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木こり「…そうだ。その斧は……ただの斧なんかじゃない」

木こり「……その斧は…俺の家族との思い出そのものだ!!世界で一本しかない……俺の宝なんだ!!」

女神「やっと自分の心に素直になれましたね」ニッコリ

木こり「女神様……」

女神「ですが今まで自分の思いを偽っていた貴方にこの斧を返すわけにはいきません」

木こり「……!?」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/15(月) 00:01:01 ID:OzF2.MrY
女神「『嘘つきには罰を』それがこの泉の掟です」グググッ

木こり「や、止めてくれぇ!!!父さんとの思い出を……傷つけないでくれ!!」

女神「こんな薄汚い斧なんて神である私の手で粉々に砕いてくれましょう」

木こり「あ、ああああああああああああ!!!!」

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/15(月) 00:06:46 ID:OzF2.MrY
?「その悪逆非道!そこまでだァー!!」

ドスッ!!

女神「グバァッ!!??こ、この芯を捉えた鋭いタックル……一体何者だ!?」

木こり「あ、あんたは……!」

カナディアンマン「こんな酷い真似!木こりの正義超人たるこのカナディアンマンが許すものかー!!」

女神「おのれ正義超人めぇ……!だが泉は私のフィールド!踏み入ったことを後悔するがいい!!」ドボォッ!!

カナディアンマン「ブボォッ!!」ブクブク

木こり「ああっ!カナディアンマンが水中に!!」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/15(月) 00:19:17 ID:OzF2.MrY
\ドガッ!! ゴギィッ!! ミスミスミスミス……/

木こり「な、何が起きているのかは分からないがこの音……!そうとう激しい戦いのようだ……!」

ザッバアアアッ!!

木こり「ああっ!先に上がってきたのは……」

女神「……」

木こり「ゲェッー!!め、女神の方だ!ということはカナディアンマンはもう……」

カナディアンマン「うおおおおお!!!捲土重来のリビルト・カナディアンバックブリーカーッ!!!」バシャァッ! メキメキメキィ!

女神「ぐ、ぐげぇ~~~!!」ゴバァッ バシャァァン

カーンカンカンカンッ!

木こり「女神のノックアウト……カナディアンマンが……勝ったんだ!!」

カナディアンマン「ヘヘッ!木こりを……舐めるなよ!!」

この先も木こりを脅かす敵は現れることだろう!

だがその度に彼は立ち上がり、木こりを守るために戦うだろう!

頑張れ!カナディアンマン!負けるな!カナディアンマン!


11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/15(月) 00:49:35 ID:BlQxhppg
突然のカナディアンマン

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/07/15(月) 01:39:13 ID:VcaWvpzg
ムマムマムマ…

引用元: 木こり「私が落としたのはただの斧です」女神「違うだろ!!」