1: 2012/01/15(日) 22:22:30.40 ID:5ql8fgrE0
暁美ほむら
志望:国立文系
受験科目:英語筆記&リスニング/国語/数学ⅠAⅡB/世界史/地理/生物

1月14日(土) 午前5時

ジリリリ

ほむら「うーん……」

ジリリリ

ほむら「ん……朝ね……」

ポチッ

ほむら「寝坊しないで良かったわ。風邪も引いてない。天気もいい。無事に受けられそうね」

ほむら「一昨年の失敗から二年……。今年こそは受かってみせる!」

3: 2012/01/15(日) 22:24:57.32 ID:16zstBYP0
マミは多浪

4: 2012/01/15(日) 22:26:23.98 ID:5ql8fgrE0
ほむら「受験票よし、受験上の注意よし。世界史は教科書だけでいいわね。地理は今更暗記もないだろうし、過去問でも持っていこうかしら。
    単語帳の類はいらないわ」

ほむら「朝ご飯は軽目で。お腹壊すのも嫌だし」

午前六時半

ほむら「多少早い気がするけど……。年には念を入れて」

ほむら「いい天気」

5: 2012/01/15(日) 22:28:48.91 ID:5ql8fgrE0
午前6時五十分 駅

ほむら「遅延もないみたいね。ここまでは順調」

ほむら「まともに試験を受ける事がまず大事だもの。……ん?」

マミ「あ、暁美さん」

ほむら「巴マミ」

マミ「久しぶりね。あなたもセンター試験?」

ほむら「ええ。……あなたも?」

マミ「そうよ」

ほむら「(三浪……)」

6: 2012/01/15(日) 22:29:52.98 ID:pgmcRYu00
新卒プロテクト無くなるぞwwwww

7: 2012/01/15(日) 22:31:13.26 ID:5ql8fgrE0
マミ「会場はどこなの?」

ほむら「シャフト大学よ」

マミ「あら、同じね! なら……」

ほむら「悪いけど巴マミ、わたしは世界史の最終確認をしたいの」

マミ「あ……。そ、そうよね! わたしも社会やらなきゃ。じゃ、わたしはあっちの車両に乗るわね!」サササッ

ほむら「(……少し悪いことをしたかしら)」

ほむら「(いえ、試験は特別。それにこんなところでつるむのが友情ではないわ)」

「電車が参ります……」

ほむら「さて……」

8: 2012/01/15(日) 22:33:46.84 ID:5ql8fgrE0
午前7時半 シャフト大学

ほむら「……誰もいない」

マミ「誰もいないわね。あ、ごめんなさい! 邪魔して」

ほむら「……。今くらいはいいわ」

マミ「ごめんね……」

ほむら「あの人に訊いてみましょう。あのー」

係員「はい」

ほむら「入場はいつからですか?」

係員「あっちの入り口から、8時ですね」

ほむら「ありがとうございます」


11: 2012/01/15(日) 22:35:43.73 ID:5ql8fgrE0
マミ「八時って……あと三十分もあるわね」

ほむら「そこらのベンチで待ってましょう」

マミ「そうね」

ほむら「……寒い」

マミ「手をあっためておかないとすぐにペンが持てないわね」シャカシャカ

ほむら「カイロ……」

マミ「暁美さん、持ってないの?」

ほむら「ええ」

マミ「なら、二つあるからあげるわ」

ほむら「いいの?」

マミ「もちろん」

ほむら「……ありがとう」

12: 2012/01/15(日) 22:37:30.83 ID:5ql8fgrE0
8時

ほむら「開いたわ」

マミ「行きましょう」

係員「はい、受験票見せてくださいねー。はい、じゃあどうぞー」

ほむら「わたしの教室は……3階ね」

マミ「わたしは2階。ここでお別れね」

ほむら「じゃあ、健闘を祈るわ」

マミ「お互い頑張りましょう!」

13: 2012/01/15(日) 22:37:47.85 ID:T05YySbU0
二度目が一昨年ってどういうことだよ

14: 2012/01/15(日) 22:38:27.75 ID:NXydy2oEO
マミさん浪人か…

15: 2012/01/15(日) 22:40:17.11 ID:5ql8fgrE0
教室

ほむら「(誰もいない……。まあそうよね)」

ほむら「(社会一科目目は9時10分に教室集合だったはず。あと一時間以上あるわね)」

ほむら「ふう」

ほむら「(あれから二年か……)」

~~~~~~~~~~~~~~~

ほむら「まどか!」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「じゃ、じゃあお互い結果を言いましょう」

まどか「うん。そういう約束だもんね。……せーの!」

「「不合格!」」

ほむら「……」

まどか「……」

16: 2012/01/15(日) 22:43:54.65 ID:5ql8fgrE0
ほむら「……駄目だったわね」

まどか「ティヒヒ……。そうだね」

ほむら「まどか、まどかはこの後どうするの?」

まどか「私大に行くよ。うち、浪人できるほど経済状況良くないんだ」ティヒヒ

ほむら「そんな……。じゃあ、まどかの受験はこれで終わり?」

まどか「うん。……ほむらちゃんは、浪人が出来るって言ってたよね」

ほむら「ええ。今浪人を決めたわ」

まどか「わたしには出来ないこと出来るって、言ってたよね。だから、わたしに叶えられなかった夢、叶えてくれないかな……」

ほむら「まどか……! わたし、受かるわ! 何度繰り返すことになっても、絶対にこの大学を合格してみせる!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

19: 2012/01/15(日) 22:47:32.62 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(けど結局去年も駄目。今年こそは……)」

ガヤガヤ

ほむら「(……少し人が入ってきたみたいね)」

「ショウさん俺マジ緊張するんスけど」

「あー、お前、あれだよ。多少変な行動とっても周りにプレッシャー与えるんだよ」

「ショウさんなんかそのあたり上手いからうらやましいっすよねー。リスニングの時の咳とかマジウザいっすもんね」

ほむら「(つるんで来て会場でも喋っているなんて、なんて緊張感のないやつらなの!)」

ほむら「(まあいいわ。わたしはわたしよ。世界史の教科書でも読みましょう)」

「あれー、ほむらじゃん」

ほむら「!?」

20: 2012/01/15(日) 22:50:13.09 ID:5ql8fgrE0
さやか「ほむらも浪人してたんだー」

ほむら「美樹さやか、何故ここにっ!」

さやか「聞かないでよー悲しくなるからさ」ハハハ

ほむら「……。じゃあ、わたしは教科書を読むから」

さやか「おっ、ほむらも世界史? じゃあ一緒に問題出し合いっこしようよ~」

ほむら「悪いけど、ひとりで勉強させてもらえるかしら」

さやか「怖~。余裕ないと逆に点落ちるよー? じゃあねー」

ほむら「……」

21: 2012/01/15(日) 22:54:12.74 ID:5ql8fgrE0
9時10分

監督官「それでは、諸注意を始めます」

ほむら「(ざっと見たけど怪しいところはなかったわね。これが二浪の貫録……。悲しいけれど)」

ほむら「(いいかげんこの諸注意聞くのも飽きるのよね)」

試験管「携帯電話などの電子機器類を机の上に出して下さい」

ほむら「(そういえば今年はカンニング対策が厳しいのよね……。不審な行動と見られないよう気をつけないと)」

解答用紙、問題冊子配布……

ほむら「(さて、後は試験開始を待つだけね)」









世界史「キャハハハハハッ!!!!!」

ほむら「(今度こそ……決着をつけてやる!)」

23: 2012/01/15(日) 22:56:53.09 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(さすがに簡単ね。これは100点狙わないと)」

ほむら「(多少現代史が多めな気がするけど、現役生は苦しいんじゃないかしら)」

ほむら「(……一通り終わり。30分も経ってないわね。とりあえずマークミスを確認しましょう)」

ほむら「(マークミスなし、凡ミスなし。受験番号も回答科目も大丈夫ね)」

ほむら「(まだ15分もあるし、地理の問題を見ておきましょう)」

25: 2012/01/15(日) 22:59:46.52 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(……。何よこれ。ちょっと難しいじゃない)」

ほむら「(天気図……まあこれは常識で解けるわ)」

ほむら「(それにしても思考力を試す問題が多い。ちょっと時間がかかりそうね)」

ほむら「(たぶんいくつか落とすかも……。まあ地理だしある程度覚悟はしていたわ)」

監督官「第一回答科目の回答を終了してください」

26: 2012/01/15(日) 23:02:30.26 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(さて、地理ね……)」

ほむら「(何度やっても手ごたえが感じられないのよね。得点も70代~90代と落ち着かない)」

ほむら「(逆に大コケはしないのが強みだけど)」

ほむら「(ふう。結構きつかったわ。でも一応終わった)」

ほむら「(ミスは確認したけど……85点取れていれば上出来じゃないかしら)」

監督官「第二回答科目の回答を終了してください」

ほむら「(ふう。とりあえず社会は何事もなく終わったわね。昼休みか……)」

27: 2012/01/15(日) 23:03:10.07 ID:/hD8rwdiO
すごいリアルだwww

28: 2012/01/15(日) 23:03:59.81 ID:fJzSrw0U0
さやかちゃんはさっさと私大行きそうな印象

30: 2012/01/15(日) 23:04:23.63 ID:5ql8fgrE0
ガヤガヤ

ほむら「(どこで食べようかしら)」

ほむら「(現役時代は学校の友達がたくさんいたけど、今はホントぼっちね)」

ほむら「(まあ、教室の中でしょうね)」

さやか「ほむらほむらー」

ほむら「美樹さやか」

さやか「これの答えってさ、彩陶だよね?」

ほむら「……」

31: 2012/01/15(日) 23:06:30.96 ID:7GgD7TAg0
皆生物と化学受けてて物理の俺ボッチだった

33: 2012/01/15(日) 23:06:58.55 ID:5ql8fgrE0
さやか「あれ? 聞こえてる?」

ほむら「ごめんなさい。初日の問題は答え合わせしないことにしてるの」

さやか「えー、ちょっとくらいいいじゃん! ほむらの見せてよー」バッ

ほむら「ちょっ……!」

さやか「ふむふむ……。大分違うなー。これってトリエステだよね?」

ほむら「返してっ……!」

さやか「はーいはい。あたしもご飯食べよーっと」

ほむら「(全く……)」

37: 2012/01/15(日) 23:09:50.25 ID:cxnXlK7gO
文系で二浪……こんなのって無いよ!

38: 2012/01/15(日) 23:10:10.04 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(センター試験会場で一人で昼食……。これほどの孤独はループ時にも味わえなかったわ……)」

ほむら「(食べ終わったら何しましょうか。正直、英国なんてもうやることないのよね。多浪の余裕)」

ほむら「(ipodで音楽でも聴いて、集中力を高めましょう……)」

ほむら「(美樹さやかに限らず、余計な情報を入れてくる輩も多いし……)」

ほむら「(……巴マミは何をしているのかしら……)」

ほむら「(いえ、センターは独りの戦いよ……)」

39: 2012/01/15(日) 23:14:33.48 ID:5ql8fgrE0
国語試験開始

ほむら「(去年は小説と漢文で爆死したけど……)」

ほむら「(今年の漢文は簡単ね。満点も狙えるわ)」

ほむら「(古文は……。よし、行ける!)」

ほむら「(さて、現代文……。……何なのこの文章……!?)」

ほむら「(抽象度が高すぎて理解できない……! いえ、落ち着くのよわたし)」

ほむら「(こういうのは大抵問題が簡単になっているもの。理解しようとしたら負け。よし、ペースを取り戻したわ)」

ほむら「(小説は、……井伏鱒二。……なんか普段と雰囲気が違ってやりにくいわね)」

ほむら「(まあ小説の多少の失点は織り込み済みよ。……よし、ちゃんと終わった!)」

監督官「回答を終了してください」


43: 2012/01/15(日) 23:17:38.06 ID:cxnXlK7gO
マミさん医学部狙いかと思ったが会場に来るのが早いし文系か……

なむなむ

45: 2012/01/15(日) 23:18:58.86 ID:5ql8fgrE0
さやか「ねーねー、小説のここの問題何にしたー?」

ほむら「……答え合わせはしたくないと言わなかったかしら」

さやか「あ、そっか。にしてもこの小説良く分からなかったなー」

ほむら「まあこの主人公の心情説明はあまり単純ではないわね」

さやか「第一問も意味不明だったし。100切るかも」

ほむら「……次は英語よ。備えなくていいの?」

さやか「おっとそうだ。ネクステ見ないと」

ほむら「……ふう」

46: 2012/01/15(日) 23:21:43.16 ID:5ql8fgrE0
英語試験開始

ほむら「(英語は今までの二年間、一度も落としてないわ)」

ほむら「(多少傾向が変わっても平気なはずよ!)」

ほむら「(……にしてもスタンダードね。まあ英語なんてこんなものかしら)」

ほむら「(最後の問題がちょっと変わってるけど、パラグラフ趣旨指摘のマイナーチェンジってところね)」

ほむら「(どう転んでも9割は切らないでしょう)」

監督官「回答を終了してください」

50: 2012/01/15(日) 23:25:10.04 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(次はリスニングだけど……これこそ本当にすることがないわね)」

ほむら「(何でリスニングのためだけに1時間もとるのよ。早く帰してほしいわ)」

ほむら「(まあトラブルがないことを祈りましょう……)」

リスニング試験開始

ほむら「(ぶふぉっwww何この仮面はwww何でこんなにバトン持った女がいるのよwwww)」

ほむら「(毎年リスニングはイラストのネタ度が高くて集中できないわwwww)」

ほむら「(まあそんなに点数にも響かないし、気楽にいきましょう)」

53: 2012/01/15(日) 23:28:39.04 ID:5ql8fgrE0
センター試験 1日目終了

ほむら「(ふう、初日は何事もなく終わったわね)」

ほむら「(美樹さやかは……まだ荷物の準備をしている。絡まれないうちにさっさと帰りましょう)」

屋外

マミ「あら、暁美さん」

ほむら「巴マミ」

マミ「あ、話しかけちゃまずかったかしら……?」

ほむら「帰りはいいわ。そんなに気にされるとわたしが悪人みたいよ」

マミ「そ、そうね。ごめんなさい」

ほむら「帰りも同じ駅よね?」

マミ「ええ。どうだった?」

ほむら「まあ、普通よ。何より無事に終わって良かった」

マミ「そうね……。わたしも今日はなんとか」

54: 2012/01/15(日) 23:31:50.31 ID:5ql8fgrE0
ほむら「問題は明日よね……」

マミ「理科に数学……。さすがに化学は大丈夫だけど、数学は何があるか分からないから怖いわ……」

ほむら「……あなたも一昨年爆死したクチかしら?」

マミ「……よく分かったわね」

~~~~二年前~~~~~~~~~

マミ「(今年の1Aは簡単みたいね。第一問も二問もすらすらいける! 時間もかからない!)」

マミ「(こんな幸せな気持ちで解くのなんて初めて。もう何も恐くない)」

マミ「(さて、第三問。平面図形ね……)」

62: 2012/01/15(日) 23:37:06.28 ID:5ql8fgrE0
マミ「(内接円の半径? 懐かしい公式ね)」

マミ「(えっ、この長さ……。いやいや、普通に余弦定理よね。え、外接円の半径?)」

マミ「(……)」

マミ「(……確率に行きましょう)」

マミ「(……これはどうやって考えるのかしら)」

マミ「(やっぱり図形……。外接円? 知らないわよ!)」

マミ「(やばい。1Aは100近くとらないといけないのに……!)」

マミ「(時間が……)」

監督官「回答を終了してください」

マミ「(マミった……)」

66: 2012/01/15(日) 23:41:33.76 ID:5ql8fgrE0
~~~~~~~~~~~~~~~~~

ほむら「わたしと恐ろしいほど同じパターンね。たぶん1Aで90超えていれば浪人することはなかった」

マミ「よくよく考えたら2B簡単だったのに……引きずっちゃってね。もうあんな思いはしたくないわ!」

ほむら「確認しましょう。まず回答科目のマークを忘れない」

マミ「ええ。マークはいちいち正しいところにしているか確認する」

ほむら「xの変域をaで計算していないか。場合の数に重複はないか」

マミ「数列はその一般項に代入して成り立つか」

ほむら「傾向が変わってもあわてない」

マミ「難しい問題が出たら、どうせ周りもあせってる」

ほむら「……はあ。これだけやっても不安がぬぐえないのが数学よね」

マミ「全くね。何事もないといいけど……」

67: 2012/01/15(日) 23:43:48.80 ID:5ql8fgrE0
ほむホーム

ほむら「まあ小説の爆死もなさそうだし、今日の結果は気にしないで明日に備えましょう」

ほむら「今日は10時には寝るわ」

ほむら「そうだ、リスニングで貰ったイヤホンを使って音楽を聴きましょう」

ほむら「これ意外と音いいのよね」

ほむら「……よし、大丈夫。落ちつけてる。明日も頑張るわ」

ほむら「……まどか、今年は受かるからね」

ほむら「zzz……」

68: 2012/01/15(日) 23:47:05.86 ID:5ql8fgrE0
1月15日 午前8時30分

ほむら「(やっぱり早すぎたかしら……。周りは皆理系ね)」

ほむら「(まあ早すぎて困ることなんてないわ。教室に向かいましょう)」

教室

ほむら「(誰もいない。生物の最終確認でもしようかしら)」

さやか「……」

ほむら「(あら、美樹さやか。……様子が少し変ね?)」

さやか「……はぁ」

ほむら「(何かあったのかしら。……わたしから話しかけるのは気が進まないけど……)」

さやか「……おー、ほむらじゃん……」

ほむら「美樹さやか、何かあったの?」

69: 2012/01/15(日) 23:50:16.14 ID:5ql8fgrE0
さやか「いや、昨日自己採点したんだよね……」

ほむら「(あー、やっちゃったのか)」

さやか「英語155、世界史79、倫政77。まあここらはいいよ。国語84って……!」

ほむら「小説?」

さやか「小説もそうだし、評論もボロボロ。古文も和歌意味分かんなかったし、漢文も結構落とした……」

ほむら「(何て言葉をかければいいのかしら……)」

さやか「ほむらはどうせ出来てるよね。うん、いいよ。あたしってほんとバカだからさ」

ほむら「まだ理系科目があるわ。引きずらないようにね」

さやか「はは、ありがとー」

ほむら「(やっぱり当日自己採点はするもんじゃないわね……)」

70: 2012/01/15(日) 23:50:16.88 ID:u+Kt0wJI0
リアル過ぎてやばい

71: 2012/01/15(日) 23:51:00.21 ID:eFKr7V74i
和歌解釈は確かに難しかった

73: 2012/01/15(日) 23:52:53.82 ID:5ql8fgrE0
生物試験開始

ほむら「(ん、例年より簡単かしら……)」

ほむら「(一問一問時間はかかるけど、あまりミスってる気はしないわね)」

ほむら「(そりゃ多浪で生物落とすのも悲しい話だけど)」

ほむら「(90点くらいね。いい感じ)」

監督官「回答を終了してください」

77: 2012/01/15(日) 23:55:57.50 ID:5ql8fgrE0
ほむら「(もう昼休みか。二日目は楽でいいわ)」

ほむら「(美樹さやかは……まだ死んでる。よっぽど昨日のが響いたのね)」

ほむら「(まあ、わたしも今夜ああなっていない保証があるとは言えないけれど……)」

ほむら「(数学に備えて何をするべきかしら……)」

ほむら「(とりあえず問題は持ってきてあるわ。いくつか解いて頭を慣らしましょう)」

ほむら「(その後は……ひたすら精神集中ね)」

ほむら「(計算ミスしても、マークミスしても、慌てない)」

ほむら「(さて……)」

80: 2012/01/15(日) 23:59:33.25 ID:5ql8fgrE0
数学①試験開始

ほむら「(まずは二次関数からやりましょう)」

ほむら「(……なんの捻りもないわね。10分で終わったわ)」

ほむら「(じゃあ、平面図形。今年はどうくるか……)」

ほむら「(……何のことはない、平凡な問題じゃない)」

ほむら「(じゃあ第一問。……普通ね)」

ほむら「(必要十分は飛ばして……。確率……簡単すぎない?)」

ほむら「(命題と論証……あれ? 全部必要条件でも十分条件でもない?)」

ほむら「(ああ、自然数か。分かりやすくていいわね)」

ほむら「(……15分も余った。満点行けるんじゃないかしら)」

監督官「回答を終了してください」

88: 2012/01/16(月) 00:05:06.34 ID:BmHAjIvQ0
ほむら「(なんだか1Aはあっけなかったわね。去年が簡単だったから今年は来るかと思ったんだけど……)」

ほむら「(特に間違えた気がしない。ひょっとして、今回はかなりいいんじゃないかしら)」

ほむら「(美樹さやかもちょっと顔に明るさが戻ってるし……)」

ほむら「(ちょっと外に出ましょう。歩いて頭を冷やしたいわ)」

廊下

マミ「あら、暁美さん」

ほむら「巴マミ。あの、1Aなんだけど……」

マミ「簡単、だったわよね?」

ほむら「……ええ。これなら正直2Bが70点くらいでも平気だわ」

マミ「わたしもそんなところ。あーよかったぁ」

ほむら「この問題が二年前出ていたら……」

マミ「それは言いっこなしよ。じゃあ、最後の2B、お互い頑張りましょう」

ほむら「ええ」

91: 2012/01/16(月) 00:09:06.66 ID:BmHAjIvQ0
数学②試験開始

ほむら「(いつも通り微分積分からいくわ!)」

ほむら「(大丈夫。むしろ簡単なくらいね)」

ほむら「(12分で終わった。いいペースね)」

ほむら「(さて、ベクトル……)」

ほむら「(何、この設定)」

ほむら「(……なんだ。よく考えればただの直方体じゃない)」

ほむら「(……にしても量が多い。しかも計算スペースが狭い)」

ほむら「(……これでまだ半分!? まあいいわ。どうせベクトルは計算だけだし、後にしましょう)」

ほむら「(次は、第一問ね……)」

96: 2012/01/16(月) 00:13:32.93 ID:BmHAjIvQ0
ほむら「(対数は楽勝ね! 5分もかからないわ)」

ほむら「(さて、三角関数……やっぱり見た目多いわね)」

ほむら「(ん?sinθが? ん?)」

ほむら「(ああ、そういうことね。+Π/2とかごちゃごちゃ変形して……)」

ほむら「(え、範囲? 面倒くさすぎるわよ!)」

ほむら「(無視して数列。これは解きやすい……のかしら。テンパってて分からないわ)」

ほむら「(この答えは合ってるの間違ってるの?)」

104: 2012/01/16(月) 00:17:16.65 ID:BmHAjIvQ0
ほむら「(Snって何? ああ、anの和か)」

ほむら「(やばい、すごく焦っている……)」

ほむら「(数列は一応終わったの? 自信ないわ……)」

ほむら「(じゃあ、ベクトル……)」

ほむら「(だから計算が面倒すぎるのよ!)」

ほむら「(あ、あと7分……)」

ほむら「(三角関数……そもそも分からないし)」

ほむら「(くっ……! どうして? 何度やっても……あいつ(数学)に勝てない……)」

ほむら「(また浪人?)」

ほむら「(はっ……。繰り返せば、それだけ就活は不利になる……。わたしのしてきたことは一体……)」

ほむら「ううっ……うっ……」ポロポロ

監督官「回答を終了してください」

109: 2012/01/16(月) 00:20:16.98 ID:BmHAjIvQ0
監督官「センター試験はこれで終了です。お疲れさまでした」

ほむら「」ポカーン

ほむら「……帰りましょう」

ほむら「(しかしあれでは……60……いや、50代もありうる……)」

さやか「ほむら……」

ほむら「美樹さやか……」

さやか「ねえ、あたしのしてきたことって何だったの? この受験ってやる価値あるの?」

マミ「あ、二人とも……」

ほむら「その顔を見る限り、死んだみたいね……」

マミ「皆死ぬしかないじゃない!!」

ほむら「ちょっ、落ち着いて!」

115: 2012/01/16(月) 00:22:47.77 ID:BmHAjIvQ0
ほむホーム

河合塾「数2Bはやや難化した」

ほむら「『やや』って何なのよおおおお!!! 超難化でしょう!?」

ほむら「……でも冷静になってみれば、微積と数列は簡単だった……」

ほむら「冷静になっていたら、取れたのかしら……」

ほむら「……嘆いたって点数は変わらないわ。自己採点を始めましょう」

ほむら「手が震えてきたわ……」

117: 2012/01/16(月) 00:24:01.27 ID:PQGHvDvd0
来年受験あるんだけど今から緊張してきた

122: 2012/01/16(月) 00:28:59.79 ID:BmHAjIvQ0
ほむら「こういうときは一番悪そうなのからやりましょう。2B……」

ほむら「……58点。笑えない」

ほむら「1Aは……97。あ、でも合計150は越えたか……」

ほむら「生物、90。ドンピシャね」

ほむら「世界史が……結構ミスしたわね。……92。地理、81。意外と行けてるんじゃないかしら」

ほむら「国語162。英語が188……190は無理か。リスニングは40。まあそんなものね」

ほむら「……意外と2Bは響かなかった。足切り余裕だったわ」

ほむら「あら、メール」

『ほむらちゃん、センター試験お疲れ様! ほむらちゃんならきっといい結果を残せていると思います。
 大丈夫、信じようよ。だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから! あと一カ月、ガンバッテ!』

ほむら「……これでわたしが失敗してたらどうするつもりだったのかしら」

ほむら「いえ、わたしを信じてくれてるのね」

ほむら「まどか、わたし頑張るよ……」

124: 2012/01/16(月) 00:34:32.57 ID:BmHAjIvQ0
ほむら「あら、またメールが……2通」

マミ『他の科目で稼いでたから大丈夫だったみたい。さっきは取り乱してごめんなさいね』

さやか『化学100点だった! はい、志望下げまーす(笑)』

ほむら「化学100点って、何が起こったのよ……」

ほむら「まあ皆思ったより落ち込んでいなくて良かったわ」

ほむら「今日は……休みましょう」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

大学入試センター「君たちはいつもそうだね。国語や数学が爆死すると、決まって何やら喚きだす。わけがわからないよ」

大学入試センター「しかし志望校合格という希望からセンター失敗という絶望へ叩き落された時のエネルギーの相転移は相当なものだ」

大学入試センター「そのエネルギーを回収するのが僕たちの役目なんだ」

大学入試センター「だから僕に願書を出して、センター試験を受けてよ!」


終わり

125: 2012/01/16(月) 00:35:19.41 ID:BmHAjIvQ0
この話は若干ノンフィクションを含みますが、だいたいフィクションです。2012年センターを想定してるけどね
ありがとうございました。

126: 2012/01/16(月) 00:36:36.23 ID:iIIYuIcjO
純粋に面白かった 乙

127: 2012/01/16(月) 00:36:45.09 ID:RiRMFEfiO

131: 2012/01/16(月) 00:38:22.38 ID:DEXIJkFN0

あの頃の狂騒を思い出したわ

引用元: ほむら「三度目のセンター試験」