1:2019/11/30(土) 20:35:03.074 ID:fQa1WZ3q0.net
ヒュー
ポサッ

シャミ子「……なんか、落ちてきました」

シャミ子「なんぞ、これ?」ヒョイ

シャミ子「デスノート……死のノート? ええっ!?」

シャミ子(ってそんなわけない。そういうロゴなんでしょう)

シャミ子「……さて、落とし物は交番に届けないと……」

リューク「よぉ」
2:2019/11/30(土) 20:35:29.406 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「うわっ!?」ビクゥ!

リリス「シャミ子!? どうした!?」

シャミ子「私の目の前にとんでもなく高身長の方が居たので一瞬怯んでしまいました! すみません! もう大丈夫です!」

リューク(……喋る像?)

リューク「そのノートの落とし主、死神のリュークだ」

シャミ子「あっ、えと、シャドウミストレス優子です!」

リューク(……吉田優子。早速偽名か……それに、寿命が見えねぇ……面白っ!)
4:2019/11/30(土) 20:36:10.771 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「シャミ子! お主一体何を見てるのだ!?」

リューク「シャミ子ってのはお前のことか?」

シャミ子「はい。活動名のシャドウミストレス優子を縮めてシャミ子で、本名は吉田優子です! ……ってえっ? ご先祖見えてないんですか??」

リューク(? あっさり本名バラしちまったぞコイツ)

リューク「ああ、俺の姿はこのノートの持ち主にしか見えない」

リューク「そしてこのノートは、今からお前のものだ」

シャミ子「え、そうなんですか??」
5:2019/11/30(土) 20:36:17.489 ID:+XlQPgtZ0.net
偽名見破りわろた
6:2019/11/30(土) 20:36:55.814 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「シャミ子! どうなっているかわからん! そのノートをお供えしてみよ!」

シャミ子「わ、分かりました!」オソナエ

ポワン

リリス(で、このノートに触れると……)

リリス「うぉっ!? ……なるほど、お主は……」

リューク(おっ、なんだか面白いとこだな……)

リューク「俺はそのノートの持ち主『だった』、死神のリュークだ」
7:2019/11/30(土) 20:37:54.455 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「それはもう聞きました!」

リリス「余が聞いていない! 余はリリス。ここにいるシャミ子の先祖だ!」

リューク(この金髪がさっきの変な像の正体か……)

リューク(コイツも寿命が見えねぇ。コイツら、揃いも揃って人外か何かか……?)

シャミ子「えっ? でもいま、あなたの姿を見れるのは所有者だけって……」

リューク「あぁ、それは……」

リリス「……シャミ子よ、恐らくだがこいつは重要なことは敢えて喋らなかったのだ。余と同じ思考回路をしておる!」

シャミ子「それはどうなんでしょう……」
8:2019/11/30(土) 20:38:57.332 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「というか、リュークさんは死神さんなんですね」

リューク「あれ? お前、驚かねーの?」

シャミ子「はい。私が怖いのは桃とスプラッタだけです。それに、死神さんもご先祖のお仲間なんですよね? ご先祖を見てきたから平気です」

リリス(浮遊霊か何かだと思ってるなら、それは微妙に間違ってるぞーシャミ子ー)

リューク(やっぱコイツら、面白っ!)
9:2019/11/30(土) 20:40:16.397 ID:fQa1WZ3q0.net
家の中
シャミ子「うーんうーん。英語ばっかりで読めません」

リリス「……確かに、すべて英語で書かれているな」

リューク「ああ、人間界で最もポピュラーな英語で書かれてる。というか、さっきも思ったんだが、その像どうなってんだ?」

リリス「いわゆるルーター……コピー機の役割もあるな。要するにこのノートの機能もコピーアンドペーストされたのだ! つまり……」

パラッ
カキカキ……

リューク「お?」
10:2019/11/30(土) 20:40:53.724 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「ノートが……勝手に開いて、ラクガキが……」

リリス「とまぁ、こんな感じになるな」

リューク「なるほどな」

リリス「ふむふむ……」

リリス(……もしここに書いてあることが本当なら、余の復興は容易くなる。いや、あるいはそれ以上に……)
11:2019/11/30(土) 20:43:01.072 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「で、このお品書き以外にはどういった機能がある?」

リューク「……あとは死神の目の取り引きとかか? ただ、これはお前らには無理だな」

リリス・シャミ子「え?」

リューク「本来なら、そいつの寿命の半分で取り引きするんだが……お前ら、人外か何かだろ?」

リューク「それなら差し出すべき寿命がない。つまり、死神の目にすることは、未来永劫できねぇってことだ」

リリス「まぁ道理だな……してリュークよ」

リューク「なんだ?」

リリス「知ってることは『それだけ』か? お主の知ってること、洗いざらい述べよ」

シャミ子「ご先祖!?」
14:2019/11/30(土) 20:43:51.910 ID:fQa1WZ3q0.net
リューク「……あぁ、それだけだ」

リューク(多分な)

リリス「そうか…………シャミ子よ、少し席を外してくれないか? リュークと話がしたい」

シャミ子「え、あっ、はい。わかりました!」トタトタ
15:2019/11/30(土) 20:45:04.259 ID:fQa1WZ3q0.net
――――

リリス「…………リュークよ。このノートは……ノートの切れ端を用いても効果はあるのか?」

リューク「あぁ、問題ない」

リリス「そうか…………」

リリス(ノートさえ破いて使ってしまえば……いざという時は焼却して……いける、いけるぞ!)

リリス「リュークよ……シャミ子にはこのことを言うな。余が適当に取り繕っておく」

リューク「あぁ」

リリス(シャミ子が悪いのだぞ……いつまでも、桃色魔法少女に手をくださないから……)
16:2019/11/30(土) 20:49:26.987 ID:fQa1WZ3q0.net
――――

リリス「……というわけで、リュークは余の親族だったのだ!」

シャミ子「そうだったんですね!」

リリス(シャミ子よ、許せ……)

――――
17:2019/11/30(土) 20:51:24.352 ID:fQa1WZ3q0.net
――――

リリス(それから余は、ご先祖モニターをつかって、シャミ子たちの目を盗んでは、凶悪犯の名前を書き込んでいった)

リリス(基本数は抑えめで……病死、事故死、心臓麻痺……様々な死因、死ぬ時間、死の状況を試してみた)

リリス(曰く、そいつが取りそうな行動であれば、ある程度死を操れるということがわかった)
18:2019/11/30(土) 20:52:19.718 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス(さて……そろそろだな)

リリス(これならば、桃色魔法少女を…………)

リリス「…………クックックックッ」

リリス(とはいえ、周りに迷惑がかかる形ではダメだったな……うーん…………そうか!)



千代田桃
自殺
シャミ(二重線)吉田優子の持つ大切な邪神像を放り投げた後、今まで千代田桃自身が行ってきた行為に罪悪感を覚え、邪神像を探しに行く。邪神像を見つけ出し懺悔をした後、その場でナイフを使い手首を切って失血死。
41:2019/11/30(土) 21:49:07.209 ID:5+4z4m0I0.net
>>18
吉田優子って書いちゃってるじゃん
19:2019/11/30(土) 20:53:33.100 ID:fQa1WZ3q0.net
――――
シャミ子の家の前

シャミ「でも、退治なんてだめです!」

桃「何言ってるの!」

リリス「お主たち、言葉の意味を履き違えてないか?」(さぁ、どうなる!?)

桃「!」ゾワッ(newごせん像がフラッシュバックする)

桃が邪神像を放り投げる

リリス「あーれー!」(勝った! 余の勝ちだ!)

シャミ子「ご先祖ォォォォォオオオオオ!!!」
20:2019/11/30(土) 20:54:14.501 ID:fQa1WZ3q0.net
桃「…………」ハイライトキエル

シャミ子「……あれ? 桃?」

桃「行かなきゃ……」

シャミ子「え? 行くってどこに?」

桃「リリスさんを……探しに……」

シャミ子「桃……? なんだか、様子が……」

桃「…………」タッタッタッタッ

シャミ子「あっ、桃! 待ってください!」タッタッタッタッ
21:2019/11/30(土) 20:55:49.602 ID:fQa1WZ3q0.net
――――

犬の家の前にある茂み

桃「リリスさん、ここにいたんだ……」

リリス「おぉ、桃か……」

桃「私、リリスさんに今まで失礼なことしてましたね」

リリス「……良いのだ、それは」
22:2019/11/30(土) 20:56:48.709 ID:fQa1WZ3q0.net
桃「だから、私は……」

桃「ここで貴方に生き血を捧げることで、贖罪とします」

リリス(良いぞ……! これはいける!)

桃「…………」ザクッ

リリス「これで、余は、余は!」ピカー!

リリス「現世に存在することができる! ククク、クックックッ、アーッハッハッハッ!」
24:2019/11/30(土) 21:01:34.088 ID:fQa1WZ3q0.net
しばらく経って……

シャミ子「…………桃?」

リリス「おお、シャミ子よ」

シャミ子「…………ご先祖が、実体化してる……? 桃は……? 桃は一体どこに?」

リリス「桃は……余に懺悔をしたあと、余に生き血を捧げ、コアとなった。桃たっての希望だ」

シャミ子「……どうしてそれを止めなかったんですか?」
25:2019/11/30(土) 21:03:26.091 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「それは、桃の願いだからだ。その願いを無為にする訳には……」

シャミ子「ご先祖なんですよね?」

リリス「……な、なんのことだ?」

シャミ子「……おかしいんですよ」

シャミ子「桃が……そんなあっさり、ご先祖に生き血を捧げるだなんて」
26:2019/11/30(土) 21:04:05.452 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「だとしたら、ご先祖が…………桃を……」

シャミ子「どうして!? どうしてこんなことを!!!」

リリス「……シャミ子よ、これで良かったのだ」

シャミ子「いい訳ないじゃないですか!!」

リリス「光の一族を倒し、闇の一族の復興を遂げたのだ」
28:2019/11/30(土) 21:07:10.424 ID:QNOEev5b0.net
闇の力が強い
30:2019/11/30(土) 21:07:45.079 ID:fQa1WZ3q0.net
シャミ子「でも……私は……こんなやり方認めません……!!」

シャミ子「だって桃と……ミカンさんと……分かりあえたのに!!」

リリス「……甘ったれたことを言うな若造が」ボソッ

シャミ子「……ご先祖……?」
33:2019/11/30(土) 21:13:06.522 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「……なぁシャミ子よ。いつまでこんな『ぬるいこと』を続けるつもりだ?」

リリス「お主の目的は『闇の一族の復興を遂げるため、邪神像に生き血を捧げること』だったはず。お主がなかなか手を下さんから、余がデスノートで直々に手を下してやったまで!」

リリス「それのどこが悪い!? そもそも光の一族と闇の一族が心を通わすなど、本来あってはならないことだ!!」

シャミ子「そんなことありません!!」
34:2019/11/30(土) 21:17:25.544 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「……なぁシャミ子よ。いつまでこんな『ぬるいこと』を続けるつもりだ?」

リリス「お主の目的は『闇の一族の復興を遂げるため、邪神像に生き血を捧げること』だったはず。お主がなかなか手を下さんから、余がデスノートで直々に手を下してやったまで!」

リリス「それのどこが悪い!? そもそも光の一族と闇の一族が心を通わすなど、本来あってはならないことだ!!」

シャミ子「そんなことありません!!」

リリス「シャミ子……いや、優子よ」

リリス「余をこれ以上失望させるな……」

シャミ子「……もっと……他にも……やりようが……あったじゃないですか……」ポロポロ
35:2019/11/30(土) 21:21:57.094 ID:fQa1WZ3q0.net
リリス「……お主はあくまで、余に賛同は出来ないというのだな」

シャミ子「当たり前じゃないですか!!! 私、ご先祖はかっこいいと思ってたんです……けど、これは……」

リリス「そうか……残念ながら、デスノートではお主を裁くことはできん。余がお主の魂を頂く」

シャミ子「…………」フラッバタン

リリス「許せ、優子」

シャミ子の魂を掴み、潰す

リリス(これで、よかったのだ……これで)
36:2019/11/30(土) 21:23:23.295 ID:fQa1WZ3q0.net
リューク「お前……ひどいやつだな」

リリス「余に賛同できぬ者は、例え子孫でも、容赦はせん……」

リリス「行くぞ、リューク」

リリス(そう、余の世界征服は……まだまだこれからだ)

BAD END
37:2019/11/30(土) 21:29:10.187 ID:cvTSFIAvM.net
感動した!乙!
38:2019/11/30(土) 21:33:37.628 ID:qLmYbaOKa.net
ごせんぞはこんなことしない
43:2019/11/30(土) 22:23:11.065 ID:8pqUEnEAa.net
BADかよ!
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1575113703