1:2015/04/10(金) 05:59:58.82 ID:7ZObay2o0.net
男「何の事?」

幼馴染み「と、と、惚けないで」

幼馴染み「わ、わ、私、見たんだから」

男「もしかしてバイトの話か?」

幼馴染み「!」コクン

男「ただのバイト仲間だよ」

幼馴染み「う、嘘・・・だって仲よさそうにしてた」

男「というか何でバイト中の事知ってるんだ?」

幼馴染み「そ、それは・・・その」
2:2015/04/10(金) 06:01:45.59 ID:7ZObay2o0.net
男「またついてきてたのか」

幼馴染み「だ、だって・・・し、心配、だし」

男「なんの心配さ」

幼馴染み「それは・・・」

幼馴染み「ん」

男「だまっててもわかんないよ」

幼馴染み「お、男君が仲良し作らないかなって」

男「俺に友達ができたら嫌なのか?」

幼馴染み「うん」

男「うんって・・・」
3:2015/04/10(金) 06:03:31.84 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「だって・・だってだって」

幼馴染み「男君・・・わ、私と遊んでくれなくなるし」

幼馴染み「わ、私そんなの嫌だから」

男「俺とお前はずっと友達だろ?」

男「それが変わることなんてないよ」

男「それにお前・・・」

男「・・・」

幼馴染み「な、何・・・かな」

男(殆どストーカーじゃんそれ)
4:2015/04/10(金) 06:06:29.36 ID:7ZObay2o0.net
バイト

男「てな事があったんだけどさぁ」

バイト友「それを私に言ってどうするのさ」

男「いや相談乗ってくれよ。いつもみたいに」

バイト友「私はお前の相談係じゃない」

バイト友「お前はマネキンとでも喋ってな」

男「それでな」

バイト友「話を聞け」

男「なんだよ良いじゃんかお前同年代だろ?」

男「同年代の女の意見は重要なんだよ」

バイト友「私からアドバイス貰いたいなら金払いな」

男「うるせーなぁチビ助」

バイト友「なんだとー」ガー

店長「あのぉバイト中だよ?」
5:2015/04/10(金) 06:09:39.74 ID:7ZObay2o0.net
男「今日も終わったなぁ」

バイト友「・・・」

男「おい」

バイト友「ああ、私に話しかけてたんだ」

男「お前しかいないだろ」

バイト友「そこの植木鉢に話しかけてたのかなって」

男「辛辣な奴だなぁ」

男「お前この後暇?」

バイト友「なんでさ」

男「いや飯いかね?」

バイト友「な、何であんたと・・・私が」

幼馴染み「お、男君・・・む、迎えに来たよ」
6:2015/04/10(金) 06:12:11.16 ID:7ZObay2o0.net
男「あ」

男「お、おー・・・そっか」

幼馴染み「・・・・」

幼馴染み「やっぱりだ」

バイト友「?」

幼馴染み「あ、あの!」

バイト友「ほえ?私?」

幼馴染み「い、言いたい事が・・・あ、あります」

バイト友「私はないよ」

男「茶化すなよ」

バイト友「事実を言っただけ。初対面だし」

男「初対面だからこそ気を使えよ」

バイト友「そんな事したらこれからずっと気を遣わなくちゃいけないじゃん」

幼馴染み「や、やめてください!!」
7:2015/04/10(金) 06:13:59.36 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「そ、そういうの・・・やめてください!」

男「きょ、急にどうした?」

バイト友「やめるもなにも、そういうの?」

幼馴染み「そ、そういう・・・・」

幼馴染み「お、男君と・・・仲よさそうにするの」

幼馴染み「お、男君と仲良く、し、しないで」

男「お、おい・・・」
8:2015/04/10(金) 06:18:08.83 ID:7ZObay2o0.net
バイト友「こいつと私が仲良く?」

バイト友「仲良いも何も世界で一番憎んでる人間をあげるならコイツだね」

男「何でだよ」

バイト友「今日のヘルプ遅れたから」

男「あれは元々お前の仕事じゃん」

バイト友「それでも大変そうだなって思ったら手伝いに来いや」

男「俺も俺で仕事あるんだよ」

幼馴染み「わ、私の話を聞いて下さい」

幼馴染み「な、何で仲よさそうにするんですか・・・そうやって」
9:2015/04/10(金) 06:20:28.43 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「ま、まさか・・・男君の事」

幼馴染み「す、好きなんですか」

バイト友「あっははは」

バイト友「500パーセントあり得ないって」

男「失礼な奴だな」

幼馴染み「じゃ、じゃあもう・・・話さないで下さい」

バイト友「んー」

バイト友「別に男とは話さなくても良いけど」

バイト友「でもそうやって言われると嫌」

幼馴染み「や、や、やっぱり好きなんですか」
10:2015/04/10(金) 06:22:35.21 ID:7ZObay2o0.net
バイト友「こいつと私とじゃあ釣り合わないね」

男「ああ、お前がさつだもんな」

バイト友「お前が私に釣り合わないって言ってんの!」

幼馴染み「二人で話しないで!」

バイト友「・・・何様なん?」

幼馴染み「え」

バイト友「あんたこそ男のなんなのさ」

幼馴染み「え、えと・・・それは」
11:2015/04/10(金) 06:25:43.44 ID:7ZObay2o0.net
バイト友「彼女なん?恋人?許嫁?婚約者?」

幼馴染み「う」チラ

男「べ、別に普通の友達だよ」

幼馴染み「う、うん」

バイト友「だったらアンタに私の行動を制限される覚えはないね」

バイト友「他人にお願いする前に自分で行動しな」

幼馴染み「わ、わ、わ、私は」

幼馴染み「私だって・・・が、が、頑張って」

バイト友「何よ?言いたい事でもあるの?」
12:2015/04/10(金) 06:27:31.28 ID:7ZObay2o0.net
男「も、もうやめ」

男「ほら、迎えに来たんだろ?帰ろうぜ」

幼馴染み「うん」

バイト友「飯行くんじゃないの」

男「今度な」

バイト友「調子のいーやつ」

バイト友「まぁアンタとの飯なんて私は何とも思ってないけど」

男「お前なぁ」

幼馴染み「・・・」クイクイ

男「ん、ああ帰ろうか」

バイト友「・・・ふん」
13:2015/04/10(金) 06:28:50.53 ID:7ZObay2o0.net
男「・・・なぁ」トコトコ

幼馴染み「な、何かな」

男「何で今日も迎えに来たの?」

幼馴染み「心配・・・だから」

男「・・・」

男「そっか」

幼馴染み「ご飯、帰ったら作るから」

男「ええ、良いよ」

幼馴染み「どうして?」
14:2015/04/10(金) 06:30:23.88 ID:7ZObay2o0.net
男「だって夜遅いぜ」

幼馴染み「・・・」

男「どうした?」

幼馴染み「・・・さっきご飯行こうって約束したって」

男「あ」

幼馴染み「さっきの子とご飯行く予定だったのに」

幼馴染み「何で私のは」

男「わ、わかったよ」

男「作ってくれよな」

幼馴染み「うん・・・作る」
16:2015/04/10(金) 06:36:38.52 ID:7ZObay2o0.net
男の家

男「もう結構遅いぞ」

幼馴染み「・・・・」

幼馴染み「と、泊まりたい、な」

男「え、ええ」

幼馴染み「い、い、嫌?」

男「嫌って言うかさ・・・両親とか心配しないか?」

幼馴染み「・・・もう、両親には連絡した」

幼馴染み「だから・・・良いでしょ?」

男「う」

男(昔からお願いがあると甘えるように見つめてくな)

男(どうもこれには弱い)
17:2015/04/10(金) 06:38:09.14 ID:7ZObay2o0.net
男「お前ベッド使えよ」

幼馴染み「男君は?」

男「敷布があるので大丈夫」

幼馴染み「・・・一緒に寝ない?」

男「おばか」パコ

幼馴染み「痛い・・・」

幼馴染み「酷いよ、殴らなくても」

男「もうそういう歳じゃないんだぞ俺等」

幼馴染み「わ、私は、良いのに」

男「ん?」

幼馴染み「何でもないよ」
18:2015/04/10(金) 06:41:14.81 ID:7ZObay2o0.net
男「なぁ起きてる?」

幼馴染み「・・・うん」

男「はは、昔から22時に寝てたもんな。もう眠いだろ」

幼馴染み「平気・・だよ。男君と一緒だし」

男「俺と一緒だと落ち着かない?」

幼馴染み「ううん・・・落ち着く」

幼馴染み「私の居場所なんだって」

男「なんだそら」
19:2015/04/10(金) 06:43:40.51 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「比喩じゃないよ」

幼馴染み「わ、私の居場所は男君と一緒の時しかないから」

幼馴染み「だからね・・・だから」

幼馴染み「ほ、他の人に・・・と、取られたくない」

幼馴染み「男君を・・・私の居場所を・・・」

男「・・・居場所なんて探せば幾らでもあるんじゃないの」

幼馴染み「ううん・・・ないよ・・・私の居場所はここにしかないの」

幼馴染み「だからね」モゾ

男「お、おい・・・入ってくるなよ」
20:2015/04/10(金) 06:45:25.98 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「い、良いじゃん・・・一緒に寝たって」

男「でもさ」

幼馴染み「ね、寝たいな・・・ここで」

男「う」

男「わかったよ。今日だけな」

幼馴染み「やったありがとう・・・男君」

男「おう」ナデナデ

幼馴染み「あ・・・ふふ」

男(こいつの笑った顔はやっぱり可愛いな)
22:2015/04/10(金) 06:48:29.10 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「」zzz

男「おーい」

幼馴染み「ん・・・」

幼馴染み「ムニャムニャ」

幼馴染み「」zzz

男「はは、そういや起きるのは苦手だったな」

男「おーい。おきろー」グニー

幼馴染み「むがむが」
23:2015/04/10(金) 06:50:36.93 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「ほっぺが痛い」

男「お前寝相悪いからな」

幼馴染み「あ・・・そうだ朝ご飯」

男「どした?パンじゃ不服か?」

幼馴染み「ううん」

幼馴染み「作って、あげようと思ったのにな」

幼馴染み「それなのに、私ったらのんきに寝ちゃって」

男「あはは。気にするなよ。じゃあ次は頼む」

幼馴染み「う、うん」

幼馴染み「や、や、やっぱり男君は凄いな」

男「?」
24:2015/04/10(金) 06:52:16.07 ID:7ZObay2o0.net
幼馴染み「男君といるとね・・・心がじわーって」

幼馴染み「暖かくなるんだ」

男「そうなんだ」

幼馴染み「うん」

男「あ、もうこんな時間だ」

男「着替えに家戻った方が良いんじゃない?」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「待っててね?私の事。すぐに来るから」

男「わかってるよ」
25:2015/04/10(金) 06:55:21.38 ID:7ZObay2o0.net
学校

男「はよー」

幼馴染み「お、おはよ」

女友「おっはよー」

男友「お前等デキてんの?」

男「何で?」

男友「だって毎日一緒じゃん」

男「別に家が近いからだよ」

男「な?ただの友達だよな?」

幼馴染み「・・・・」ムス

男「?」
26:2015/04/10(金) 06:58:23.44 ID:7ZObay2o0.net
バイト

男「ってな事があったんだ」

男「何で不機嫌になったんだろ」

バイト友「そんなん知らん!」

男「怒ってんの?」

バイト友「何で一々私にきくんさ」

男「いやお前と喋ってたら面白いじゃん」

バイト友「私はこれっぽっちも楽しくない」

男「嘘つけよ本当はお前も楽しんでるだろ」

バイト友「アンタと話してる位なら金魚とでも話してた方が楽しいね」

店長「バイト中だぞお前等」
53:2015/04/11(土) 13:48:36.92 ID:N/51Siyr0.net
男「バイトおっわりー」

バイト友「む」

男「どうした?キョロキョロして」

バイト友「今日はアンタの付き人は来てないのかなって」

男「付き人って」

男「言っておいたからな。たぶん来ないよ」

バイト友「なんだ」

バイト友「今度あったらボコボコにしてやろうと思ったのに」

男「はは、お前ならしかねないな」
54:2015/04/11(土) 13:49:42.20 ID:N/51Siyr0.net
男「じゃあ飯いくか」

男「ラーメンでいいよな?こんな時間だし」

バイト友「一人で決めんなや」

男「あ、別なのがよかった?」

バイト友「そうじゃない」

バイト友「何で私がおのれと飯なんぞ食わなきゃいけないのかって事」

男「昨日のお詫び」

バイト友「アンタには何もされてない」

バイト友「ああ、私の視界に入るたびに私をイライラさせてるお詫びか」

バイト友「それなら納得。毎日奢れや」

男「違うよ」
55:2015/04/11(土) 13:50:51.89 ID:N/51Siyr0.net
男「ほら、昨日幼馴染が迷惑かけたでしょ?」

男「そのお詫び」

バイト友「お前が悪いわけじゃなかろうて」

男「でも、友達だしな」

バイト友「ふん」

バイト友「そやって一生あの女の尻拭いするつもりなん」

男「尻拭いって」

バイト友「まぁいい。連れて行っていかれてやる」

バイト友「もちろん奢りよな?」

男「うん」
56:2015/04/11(土) 13:52:30.19 ID:N/51Siyr0.net
ラーメン屋


男「お前ギョーザまで頼みやがったな」

バイト友「おごりって言葉の響きはいいわ」

男「ちっくしょ~バイトの給料前って知ってるくせに」

バイト友「♪~」

バイト友「中々気前良いじゃんさ」

バイト友「ドリンクまでおごってくれるなんて」

男「・・・会計を洒落にならない値段にするのはやめろよ?」
57:2015/04/11(土) 13:53:32.49 ID:N/51Siyr0.net
男「まぁいっか」

男「チャーハンも頼むか」

バイト友「何か気持ち悪い」

男「奢ってもらってなんだよ」

バイト友「裏がある気がする」

バイト友「もしかして私になんかする気?」

男「しねーよ」

男「誰がお前なんか自惚れるな」

バイト友「何だとー!」ガー

男「や、やめろラーメンがテーブルにあるんだぞ!」
58:2015/04/11(土) 13:57:42.57 ID:N/51Siyr0.net
バイト友「フーフー」

男「落ち着いたか?」

バイト友「動物みたいに言うなや」

男「はは、お前可愛いからな」ナデナデ

バイト友「な、撫でるな・・・」

男「いやなの?」

男(何かいっつも幼馴染にしてるから癖になってるかも)

バイト友「あ、当たり前・・・さっさと手どけろや」

男「顔赤くね?」

バイト友「あ、有りもしない事いうなアホ」
59:2015/04/11(土) 13:59:25.72 ID:N/51Siyr0.net
男「なぁ」

バイト友「あん」ズルズル

男「お前さ、どう思った?」

バイト友「結構コクがあってまろやかなスープが麺に絡んでる」

バイト友「中々の一品」

男「幼馴染の話だよチビ」

バイト友「おー!表でろ!」

男「一々切れるなよ」

バイト友「一言多いお前が悪い」ズルズル
60:2015/04/11(土) 14:00:22.07 ID:N/51Siyr0.net
男「で?」

バイト友「んー」

バイト友「知らん」

男「はぁ?」

バイト友「考えたくもない」

バイト友「何か女々しい奴だってのはわかったけど」

男「お前が雄々しいんだよ」

バイト友「おう。褒めろ」

男「何を勝ち誇ってんだ」

男「・・・」

男(女々しいか)
61:2015/04/11(土) 14:01:46.28 ID:N/51Siyr0.net
男「はぁ」

バイト友「ため息つくな」

バイト友「せっかく飯食ってるのに辛気臭くなる」

男「・・・幼馴染みに、お前の雄々しさを分けてあげられないかな」

男「あいつ神経質なんだよなぁ」

バイト友「私に無神経って言ってる?」

男「いや可愛いって言った」

バイト友「あはは。気分良い」

男「そっかそっか」
62:2015/04/11(土) 14:02:58.83 ID:N/51Siyr0.net
男「あいつの友達になってくれない?」

バイト友「嫌だね」

男「何でだよ」

バイト友「私は私にしか従わない」

バイト友「友達になりたい奴は自分で決める」

男「駄目なの?幼馴染みじゃ」

バイト友「駄目だね」

男「まぁ・・・そりゃそっか」

男「あ」

バイト友「?」
63:2015/04/11(土) 14:04:10.10 ID:N/51Siyr0.net
男「お前のその友達の中には」

男「俺は入ってないの」

バイト友「あはは、自惚れるな」

男「なんだよ。一緒にラーメンだって食ってるぞ」

バイト友「お情けで来てやってるだけ」

男「こいつ・・・奢ってやってるのに」

バイト友「私と友達になりたいなら」

バイト友「まず石油でも掘り当ててから来な」

男「豪快だな」
64:2015/04/11(土) 14:05:07.67 ID:N/51Siyr0.net
男「さては拗ねてるのか?」

バイト友「は?」

男「昨日俺が幼馴染の味方したから」

男「ごめんな。でもほら、あいつ気が弱いからさ」

バイト友「ありもしない事を前提に話を進めるな」

男「違うの?」

バイト友「当然でしょ」

男「でも少し寂しそうだったよ」

バイト友「んなわけあるかーー-!」ガー

ラーメン屋店主「お客さん・・・いい加減にしてもらえますかねぇ・・・」ニコニコ
65:2015/04/11(土) 14:06:07.01 ID:N/51Siyr0.net
男「お前のせいで怒られたぞ」

バイト友「私を怒らせたのはおのれじゃ」

男「怖かったな。声は荒げてないけど」

バイト友「確かに迫力あった」

男「次いく時は暴れるなよ」

バイト友「お前に次なんてあると思ってるの?」

男「ないのか?」

バイト友「んー」

バイト友「奢りなら考えてやらんでもない」

男「おう」
66:2015/04/11(土) 14:07:11.63 ID:N/51Siyr0.net


幼馴染み「男君・・・男君・・・」ユサユサ

男「んむ」

男「あれ・・・なんで」

幼馴染み「え、えへへ」

幼馴染み「朝ごはん・・・つ、作ろうと思って」

幼馴染み「入っちゃった」

男「入っちゃったって」

男「不法侵入じゃろ」パコ

幼馴染み「い、痛い」
67:2015/04/11(土) 14:08:18.27 ID:N/51Siyr0.net
幼馴染み「お、おいしい?」

男「うん。うまい」パクパク

幼馴染み「よかった・・・おかわりもあるからね」

男「おかわりまでは良いよ」

幼馴染み「何で?」

男「腹いっぱいだしな」

幼馴染み「・・・・な、なんでいっぱいなの?」

男「ん・・・」

男(空いてないって言うべきだったか)
68:2015/04/11(土) 14:09:03.53 ID:N/51Siyr0.net
男「いや、別に?」

男(変に言わないほうがいいよな)

幼馴染み「ね、ねぇ」

男「うん?」

幼馴染み「き、昨日・・・帰り遅かったでしょ」

男「な、何で?」

幼馴染み「部屋の電気・・・中々つかなかったから」

幼馴染み「な、な、何で遅かった・・・の?」

男「・・・・」

男(こいつ・・・初めからこれを聞くつもりで来たな)
72:2015/04/11(土) 21:19:30.75 ID:UtB9QcJE0.net
男「・・・」

男「友達と飯行ってた」

幼馴染み「・・・と、友達」

幼馴染み「あ、あの子?」

男「そうだよ」

幼馴染み「・・・やっぱりだ」

男「?」

幼馴染み「・・・男君、その子のこと、す、好きなんでしょ」

男「は?」
73:2015/04/11(土) 21:20:39.99 ID:UtB9QcJE0.net
幼馴染み「き、きっと」

幼馴染み「う、ううん・・・絶対そうなん、でしょ」

幼馴染み「だから私に隠れて」

男「変な誤解するなよ」

幼馴染み「じゃ、じゃあなんで?」

幼馴染み「そうでしょ?そ、そうとしか・・・」

幼馴染み「か、考えられないよ」

幼馴染み「う・・・グス」

男「な、泣くなよ」
74:2015/04/11(土) 21:21:44.84 ID:UtB9QcJE0.net
男「そういうのじゃないから本当に」

幼馴染み「・・・」

男「俺が信じられないのか?」

幼馴染み「そ、そうじゃない・・・けど」

男「じゃあさ信じてくれよ」

幼馴染み「本当に違うの?」

男「ああ」

幼馴染み「そ、そう・・・なんだ」

幼馴染み「ごめんね」

男「良いよ、気にするな」

男(何で幼馴染みにこんな事言ってるんだろ。恋人でもないのに)
75:2015/04/11(土) 21:22:32.37 ID:UtB9QcJE0.net
昼休み

男「お昼だー」

男友「なぁバスケいかない?」

男「俺はパス」

男友2「なんだよ来ればいいのに」

男「休み明け汗だくなのがいやなの」

男友3(デブ)「たしかにそうだよね汗かくのは嫌だよね」

男友3(デブ)「おいどんもパスで」

男友「お、おおー・・・残念だなぁ」
76:2015/04/11(土) 21:23:14.30 ID:UtB9QcJE0.net
幼馴染み「はい・・・これ」

男「いつもサンキュー」

幼馴染み「良いんだよ・・・お、男君のためだもん」

女友「男ってさ、いっつも幼馴染みちゃんにご飯作ってもらってるの?」

男「うん。そだよ」

女友「へー中々おいしそうじゃん」

男「ちょっと食べる?」

女友「いいの?」

男「いいいな?」

幼馴染み「え・・・う、うん」
77:2015/04/11(土) 21:24:10.56 ID:UtB9QcJE0.net
女友「めっちゃおいしー」

男「だしょ」

女友「これいっつも手作りなのー?」

幼馴染み「そ、そう・・・だよ」

女友「やるじゃんモテ夫」

男「だれがじゃ」

女友「ねぇねぇ!ぶっちゃけさ付き合ってるんじゃないの?」

男「違うって言ってるだろ・・・」

男(デリケートな部分触れてくるなよ・・・)
129:2015/04/18(土) 08:24:29.18 ID:NFJOKjdC0.net
男「はは、女友デリカシーないよな」

男「旨かったよごちそうさま」

幼馴染み「・・・」

男「?」

男「はい、弁当箱」

幼馴染み「あ」

幼馴染み「う、うん・・・ありがとう」

男「ありがとうって、何だよ」

幼馴染み「お弁当・・・食べてくれてありがとう」

男「お、おう」
130:2015/04/18(土) 08:25:19.40 ID:NFJOKjdC0.net
帰り道


男「今日さぁ女子の体育はバスケだったんだろー?」

男「いいなぁ俺なんて1500Mだぜ」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「わ、私体育苦手だから」

幼馴染み「だからバスケでも嫌、かな」

男「そ、そっか」

男(昼から全然元気ないな)
131:2015/04/18(土) 08:26:51.01 ID:NFJOKjdC0.net
男「なぁ」

幼馴染み「なに?」

幼馴染み「どうかした?」

男「・・・」

男「ごめん。やっぱなんでもない」

幼馴染み「へ、変なの・・・」

男「あはは。悪いな」

男(そうだよ。何て言えば良いんだ)

男(元気出せなんて言えるわけない)

男(俺は幼馴染みとは恋人になりたいわけじゃないのに)
132:2015/04/18(土) 08:30:19.46 ID:NFJOKjdC0.net
幼馴染み「お、男君」

男「うん?」

幼馴染み「わ、私さ」

幼馴染み「・・・私ってさ」

幼馴染み「・・・」

幼馴染み「お、男君って・・・私の事、どう思ってる?」

男「どう?」

幼馴染み「・・・う、うん」
133:2015/04/18(土) 08:31:26.61 ID:NFJOKjdC0.net
男「そりゃあ、親友」

幼馴染「そ、それだけ?」

幼馴染み「それだけなの?」

男(そんな悲しそうな顔しないでくれよ)

男「い、いやもう殆ど妹みたいな物だな」

幼馴染み「妹・・・・」

幼馴染み「・・・・妹か」

幼馴染み「それって、変だね。同い年なのに」

男「はは、そうだな」

幼馴染み「・・・」

男「・・・」
134:2015/04/18(土) 08:42:13.34 ID:ocA9LHOv0.net
男(言いたいことはわかる)

男(でもかけてやれる言葉なんてない)

幼馴染み「・・・」

幼馴染み「あの」

幼馴染み「お、怒ってる、のかな?」

幼馴染み「ご、ごめんなさい・・・私」

男「いや・・・怒ってはいないよ」

男「早く帰ろうぜ?」

幼馴染み「うん」
135:2015/04/18(土) 08:43:37.15 ID:ocA9LHOv0.net
男「それでさ~」

男「ん?どした立ち止まって」

幼馴染み「やっぱり・・・か、帰りたく・・・ないな」

男「え?」

幼馴染み「・・・・」

幼馴染み「ご飯・・・」

男「ご飯って」

男「まだ飯の時間じゃ」

男「あ」

男(そうか、バイト友と行ったから)
136:2015/04/18(土) 08:44:30.93 ID:ocA9LHOv0.net
男「め、飯に行くには変な時間帯じゃない?」

幼馴染み「・・・・・・」

幼馴染み「でも・・・」

幼馴染み「それでも・・・行きたい」

男「・・・」

男「はぁ」

男「わかったよ。行こうぜ」

幼馴染み「あ・・・うん」
137:2015/04/18(土) 08:45:06.40 ID:ocA9LHOv0.net
ラーメン屋

幼馴染み「う」

男「どした?」

幼馴染み「も、もう食べられない・・・かも」

男「はは、お前小食なのに、こんな時間に食うからだよ」

幼馴染み「だ、だって」

幼馴染み「むー・・・・」

男「しょうがないな」

男「食ってやるから貸せよ」

幼馴染み「あ、ありがと」
138:2015/04/18(土) 08:45:41.25 ID:ocA9LHOv0.net
男「もう今日は帰れよ」

幼馴染み「ん」

幼馴染み「んー・・・」

幼馴染み「あ、あのね?」

男「今日は泊まるのは駄目」

幼馴染み「ど、どうして・・・?」

男「2日連続じゃ親が心配するだろ?」

幼馴染み「・・・と、泊まりたい」

幼馴染み「駄目?」

男「う」
139:2015/04/18(土) 08:46:10.80 ID:ocA9LHOv0.net
男「そんな顔したって駄目」

幼馴染み「むー」

幼馴染み「良いじゃん・・・わ、私の親」

幼馴染み「別に、気にしないし」

男「そうやって言ってるだけで本当は心配してるんだよ」

幼馴染み「お、男君の所なら平気だよ」

幼馴染み「お、お願い」

男「駄目ったら駄目」

幼馴染み「うー」
140:2015/04/18(土) 08:46:40.65 ID:ocA9LHOv0.net
幼馴染み「わかった」

幼馴染み「じゃ、じゃあ・・・次は良い?」

男「次?まぁ次の機会があったら良いよ」

幼馴染み「・・・や、や、約束だよ?」

男「おう」

幼馴染み「指切りしよ?」

男「お前好きだよな」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「手、出して?」
141:2015/04/18(土) 08:47:19.84 ID:ocA9LHOv0.net
男「何か照れくさいな」

男「別にしなくて良くないか?」

幼馴染み「な、な、何で、意地悪言うの?」

幼馴染み「わ、私は・・・約束守ってほしい、から」

男「じょ、冗談だよ泣きそうになるな」

幼馴染み「だ、だって」

男「ほらゆびきーりげんまん」

幼馴染み「うん」
142:2015/04/18(土) 08:48:21.92 ID:ocA9LHOv0.net
男「何とかしなきゃいけないなぁとは思ってるんだよな」

バイト友「そんなん知らん」

バイト友「いらっしゃいませー」

男「俺どうしたいんだろ」

男「なぁなぁ、俺どうすればいい?」

バイト友「知るか」

バイト友「ミジンコ同士カップルになったら?」

男「だからさぁ・・・それはその」

バイト友「嫌いなら振れや」
143:2015/04/18(土) 08:49:17.69 ID:ocA9LHOv0.net
男「嫌いではないんだよな」

バイト友「あーもう。ハッキリしろ」

男「できたら苦労しないっての」

男「ハッキリして壊れる物だってあるだろ」

バイト友「壊れようと自分は通せや」

バイト友「他人のために自分を壊すようになったら」

バイト友「そういう人間になっていくんだよ」

男「お前は良いよなぁ」
144:2015/04/18(土) 08:50:22.78 ID:ocA9LHOv0.net
男「壊したとして、幼馴染みはどうなるんだよ」

バイト友「放って置けばいいでしょ」

男「可哀想でしょ」

バイト友「あんたがそんな調子なら、ああなるのもしょうがないわ」

男「は?」

バイト友「過保護にしてたって壊れる物があるっていってんのさ」

バイト友「刺激から守ってばかりじゃ耐性だってできない」

男「うーん」
145:2015/04/18(土) 08:51:22.97 ID:ocA9LHOv0.net
男「つまりいっその事俺があいつから離れれば言いって事?」

バイト友「私はそう思うけどね」

バイト友「あんなナヨナヨしたのを作った原因はアンタにもあるのさ」

男「ナヨナヨって」

男「まぁでも一理はあるかも」

男「でも困ってると助けたくなるんだよなぁ」

バイト友「私は助けてもらった覚えはないけど」

男「あはは。お前は良いんだよ」

バイト友「それどういう意味?」
146:2015/04/18(土) 08:52:18.31 ID:ocA9LHOv0.net
男「具体的にどうすれば良いかな」

バイト友「私は知らん」

男「同じ女から見た意見を聞きたいの」

男「お前の女子力が試されてるんだよ」

バイト友「私は大人の女だからわからん」

男「お前俺と同い年だろ?」

バイト友「精神がってことさ」

男「こんなチビなのに?」

バイト友「おら」ゴス

男「うぐ・・・」
147:2015/04/18(土) 08:53:09.82 ID:ocA9LHOv0.net
男「みぞおちはやめろ」

バイト友「何もしなけちゃ何もしないって」

男「それでそれで」

バイト友「無視すれば良い」

バイト友「今日から話しかけてくるの禁止なって」

男「それって何か違くないか」

バイト友「じゃあ適当に突き放せ」

男「急に投げやりになるなよな」

バイト友「私の問題じゃないし」
148:2015/04/18(土) 08:54:54.73 ID:ocA9LHOv0.net
男「それ言われたら終わりじゃん」

男「恥を忍んで聞いてるんだよ」

バイト友「とてもそういう風には見えない」

バイト友「自分のしたいようにしろや女々しい奴」

男「俺はどうしたいかわからないから聞いてるの」

バイト友「アンタがわからないなら、私がわかるかボケ」

男「突き放すったってどう突き放せば良いのかなぁ・・・」

店長「恋人を作るとかどうかな」
149:2015/04/18(土) 08:55:30.21 ID:ocA9LHOv0.net
男「恋人・・・」

店長「そうすれば近寄ってこれなくなる状況になるんじゃ?」

男「なるほど」

男「さすが店長!」

男「やっぱ大人は違うな!バイト友!」

男「あれ?バイト友は?」

バイト友「いらっしゃいませー」

男「あ」

店長「・・・ところで今はバイト中ですよ?」

店長「」ニコリ
150:2015/04/18(土) 08:55:58.16 ID:ocA9LHOv0.net
男「てことで恋人作ってみようかな」

バイト友「お前と恋人になってくれる奴なんているの?」

男「辛らつなこと言うなよな」

男「実際そこが一番の問題だわ」

バイト友「ふん」

男「お前恋人にならない?」

バイト友「ブーーーー!!」

男「うわわコーラを吐くな」
151:2015/04/18(土) 08:56:57.63 ID:ocA9LHOv0.net
バイト友「おのれが調子が良すぎる事言うからじゃ」パコ

男「あいた」

バイト友「そ、相談の次は恋人って」

男「まぁ確かにそうだよな」

男「そんな怒るなよ言ってみただけだって」

バイト友「ふん」プイ

男「恋人恋人・・・」

バイト友「・・・・」

バイト友「・・・・・・・・・・」
152:2015/04/18(土) 08:58:17.57 ID:ocA9LHOv0.net
バイト友「・・・」クイクイ

男「あん?」

バイト友「ラ、ラーメン」

男「ラーメン?」

バイト友「い、3日分奢ってくれるなら考えてやらんでもない」

男「へ?」

男「それは恋人役を引き受けてくれるって事?」

バイト友「ハ、ハッキリ言うな」

男「ご、ごめん」
153:2015/04/18(土) 09:01:19.08 ID:ocA9LHOv0.net
男「俺は願ったり叶ったりなんだけど」

男「お前は、それで良いの?」

バイト友「恋人なんて氏んでもごめんだね」

バイト友「で、でも、ラ、ラーメン奢ってくれるならやらんでもない」

男「マジでそんなんで引き受けてくれるのか?」

バイト友「・・・」

バイト友「毎日・・・う、うるさいから」

バイト友「また聞いてこられても迷惑だしうざったいから・・・」

バイト友「だから・・・やってやる」

男「・・・・?」
154:2015/04/18(土) 09:02:15.79 ID:ocA9LHOv0.net
男「まぁわかった。ラーメンな」

バイト友「うん」

バイト友「・・・・」

男「何黙ってんだよ」

バイト友「黙ってない」パコ

男「い、いてぇな」

バイト友「あ」

バイト友「ん・・・」モジモジ

男(どうしたんだコイツうつむいて)
155:2015/04/18(土) 09:03:27.88 ID:ocA9LHOv0.net
男「せっかくだから、明日遊びに行くか?」

バイト友「あ、遊び?何でお前と」

男「それだよ」

男「お前がその調子だったら嘘がバレるでしょ」

バイト友「な、仲良くしろって言ってるのか」

男「そうそう。フリでもね」

バイト友「フリ・・・」

男「?」

バイト友「明日はちょうど暇だし・・・付き合ってやってもいい」

男「おっし、じゃあ明日駅前に集合な」
156:2015/04/18(土) 09:04:54.09 ID:ocA9LHOv0.net
次の日

男「よしよし」

男(10分前についた。待たせるのはマズイからな)

バイト友「おい」

男「?」

男「あれ」

バイト友「おはよ」

男「・・・」

男(俺より早く来るとは)

男(というか、服装メッチャ気合い入ってるな)

バイト友「何さ、ジロジロと変態か」

男「違うって」
157:2015/04/18(土) 09:06:35.41 ID:ocA9LHOv0.net
男「いや似合ってるなって」

バイト友「!」

男「結構可愛い」

バイト友「そ、そうか」

バイト友「な、なら」

バイト友「ならよ、良かった」

男「??」

男「妙に挙動不審じゃない?」

バイト友「はぁ?ビビってない!」

男「だ、誰がビビるビビってないの話をしたんだよ」
179:2015/04/21(火) 21:00:00.13 ID:xvNk4R/g0.net
男「ほんじゃあ行こうぜ」

バイト友「お、おう・・・」

男「手でもつなぐか」

バイト友「な!」バ

男「あはは冗談だよ・・・体守る位嫌がるなよな」

バイト友「・・・う」カァ

男(にしても)

男(こいつ背が小さいから私服だと中学生にも見えるな)

バイト友「・・・」テクテク

男(待てよ?)

男(そしたら俺とバイト友ってどういう風に見えてるんだろ)

男「兄と妹なのかな」
180:2015/04/21(火) 21:01:44.04 ID:xvNk4R/g0.net
バイト友「何を悶々としてるんさ」

男「いや・・・」

男(そのまま言うのはさすがに失礼か)

男「バイト友とデートできて光栄だなって思ってさ」

バイト友「・・・」

男(少し白々しいな)

男(下手したら怒鳴られるかも)

バイト友「・・・・あ、あっそ」

バイト友「・・・」プイ

男「あれ?」
181:2015/04/21(火) 21:03:20.97 ID:xvNk4R/g0.net
男「どの映画見る?」

バイト友「別に、何でも良い」

男「何でもって」

男「てかお前って映画とか普段見るの」

バイト友「どういう意味さ?」

男「お前でも映画で感動するのかなって思ってさ」

バイト友「し、失礼な事言ってんじゃ無いわよ」

男「いやお前らしくないなって」

バイト友「私だって女」

バイト友「そういう所もちゃんとある」

男「そっか、そうだよな」

男(想像できないけど)
182:2015/04/21(火) 21:04:31.37 ID:xvNk4R/g0.net
男「恋愛映画とハリウッド映画どっちにしようか」

バイト友「どっちが見たいの?」

男「お前は?」

バイト友「お、お前が決めろや」

バイト友「お前の見たい方で良い」

男「それで良いの?」

バイト友「そっちの方が良い」

男「?変なの」

男「俺が一人で見るならハリウッドなんだけど」

男「でも恋人と恋愛映画見るっていうのも憧れる」

バイト友「こ、恋人・・・」

男「あ、そっかフリなフリ」
183:2015/04/21(火) 21:05:48.17 ID:xvNk4R/g0.net
バイト友「・・・あ、うん」

バイト友「ん・・・」

男「?」

男「おい」ポン

バイト友「な、なななな、な!」

バイト友「さ、触んな」ポカ

男「何だよ乙女みたいに」

バイト友「私が乙女じゃないみたいに言うな」

男「まさか緊張してんのかお前」

バイト友「緊張?げ、幻覚でも見えてるんか」

バイト友「見に来てるのは幻覚じゃなくて映画!」

男「わかってるよ」

男(絶対緊張してるよな。変なやつ)
184:2015/04/21(火) 21:06:40.67 ID:xvNk4R/g0.net
上映中

男(結局恋愛映画にしたけど)

男(アイツちゃんと集中してみてるのかな?)

男「・・・」チラ

バイト友「・・・」

男(集中して見てる意外だ)

男(良く見たら少しいつもと表情が違うな)

バイト友「・・・」

男(・・・きちんと感動してるみたいだ)
185:2015/04/21(火) 21:08:50.27 ID:xvNk4R/g0.net
男「結構面白かったな」

バイト友「・・・」

男「何だ泣いてるのか」

バイト友「私は泣いてる姿は誰にも見せない」

男「雄々しいな」

男(少し顔に涙の後がある)

男「飯は早いし、まだ遊ぼうぜ」

バイト友「おう。それで良い」
186:2015/04/21(火) 21:09:45.55 ID:xvNk4R/g0.net
男「水族館の雰囲気って良いよね」

男「何か落ち着くって言うか」

男「水の音が好きなんだ」

バイト友「前世は魚だったんじゃない」

バイト友「あそこにいるサンマとか」

バイト友「群れていたがって人にすぐ影響されるし」

男「俺は協調性があるの」

バイト友「ふふ、言葉というのは便利ですことね」

男「お前とは違うって事だよ」

バイト友「?」
187:2015/04/21(火) 21:12:12.01 ID:xvNk4R/g0.net
バイト友「それって私に協調性がないって事?」

男「うん」

バイト友「なんだとーー」ガー

男「うわわ、飛びかかってくるなよ」

バイト友「フーフー」

男「水族館だぞ。魚がビックリするだろ」

男「それに人の目だってあるんだ」

バイト友「は!」

バイト友「・・・私に恥かかせるな」

男(いつもの調子に戻ったみたいだ)

男「はは」

バイト友「はは。じゃない」ポカ
188:2015/04/21(火) 21:15:14.07 ID:xvNk4R/g0.net
男「おお・・・デカいなこの水槽」

バイト友「あそこの魚おいしそう」

男「魚見てそういう感想わくか?普通」

バイト友「生き物なんだから別に不思議じゃない」

バイト友「スーパーの切り身だって元は生きてる魚を加工した物だし」

男「まぁそりゃあそうだけどさ」

バイト友「生き物を食べてるっていうのが」

バイト友「上手いこと隠された社会で生きてるのさ私達は」

男「そこまで話を発展させなくても」
189:2015/04/21(火) 21:17:06.47 ID:xvNk4R/g0.net
男「見ろよ、魚とふれあえるコーナーだって」

バイト友「ひゃー」サワサワ

男「おお」

バイト友「何よ」

男「女の子って普通怖ーいとかってなるんじゃないの」

バイト友「ふん。悪かったわね可愛くなくて」

男「別にそんな事は言ってないよ」

バイト友「あーん怖ーい」

男「触ってる方が似合うな」

バイト友「ふん」サワサワ
190:2015/04/21(火) 21:17:55.97 ID:xvNk4R/g0.net
男「売店で何かお土産でも買っていこうぜ」

バイト友「おー・・・」

男「どした?」

バイト友「まんじゅうだって。おいしそう」

男「あはは」

バイト友「またバカな顔して笑ってる・・・」

男「いや、食い物に直行するのかってさ」

男「普通ストラップとかじゃね・」

バイト友「むむむ・・・」

バイト友「す、ストラップとかだって目に入ってたわ!バカにすんな」

男「わかってるわかってる」
191:2015/04/21(火) 21:20:36.96 ID:xvNk4R/g0.net
男「食欲があるのは元気な証拠だよ」

バイト友「何かまだバカにされてる気がする」

男「んな事ない」

バイト友「そうか。ならいいや」

男「このストラップとかどう?」

バイト友「んーまぁ良いんじゃない」

男「じゃあこれ」

バイト友「ピンク?」
192:2015/04/21(火) 21:22:00.41 ID:xvNk4R/g0.net
バイト友「おかま?」

男「違うわ」

男「これも買うの」ヒョイ

バイト友「二つも」

男「お前のと俺のだよ」

バイト友「はへ?」

男「これとこれ下さい」

店員「はーい」
193:2015/04/21(火) 21:23:12.87 ID:xvNk4R/g0.net
男「ほら、どうぞ」

バイト友「・・・」ジ

男「なぜ微動だに動かない」

バイト友「裏があるのではと・・・」

男「ないわ」

男「ただ、きっとこういう物なんだろデートって」

男「ほら」

バイト友「・・・」

バイト友「・・・ありがと」
194:2015/04/21(火) 21:24:19.40 ID:xvNk4R/g0.net
男「今日楽しかったなぁ」

バイト友「・・・」

男「楽しかったか?」

バイト友「・・・」

バイト友「ふん、私はこんなんじゃ満足しない」

男「あっそ」

バイト友「嘘」

男「ん?」

バイト友「楽しかった・・・ちょっと」

男「そっか。俺も楽しかったよ」

バイト友「私はちょこっとだけ」
195:2015/04/21(火) 21:25:35.47 ID:xvNk4R/g0.net
男の家


男「ただーいま」

幼馴染み「お、おかえり」

男「あれ?何で家の中に」

幼馴染み「う、うん」

幼馴染み「何で・・・家にいちゃ駄目なの」

男「そりゃあ、普通はそう・・・」

幼馴染み「あ、あの子なら良いの」

男「は?」
196:2015/04/21(火) 21:27:16.93 ID:xvNk4R/g0.net
幼馴染み「わ、私が、し、知らないと思ってる?」

幼馴染み「知ってるんだよ、知ってるんだから」

幼馴染み「あの子と、二人で」

幼馴染「そう・・・あの子と男君が二人で遊んでたの知ってるんだから」

男「う、うん」

男(さぁいよいよ言う時が来たか)

幼馴染み「何で・・・嘘ついたの」

男「嘘?」
197:2015/04/21(火) 21:28:58.73 ID:xvNk4R/g0.net
幼馴染み「だって、あの時は二人は何でもないって」

幼馴染み「私、男君がそういうから信じてたんだよ」

男「あの時は本当にさ・・・」

幼馴染み「で、でも」

幼馴染み「でも良いから」

男「は?」

幼馴染み「戻ってきてくれるなら全部良いから」

幼馴染み「男君が戻ってきてくれるなら私全部許す」

幼馴染「男君が、こっちに戻るなら気にしないから」

幼馴染「だから・・・だから・・・」
243:2015/04/27(月) 00:19:22.98 ID:kKo1uVV60.net
幼馴染み「」zzz

男「寝たか」

男「・・・」

男「俺の何が良いんだよ」

男「俺なんて惰性から気持ちに気づいていながら」

男「お前を躱していただけなのに」

男「・・・」

幼馴染み「」zzz
244:2015/04/27(月) 00:24:06.68 ID:kKo1uVV60.net
バイト友「よ、よう」

男「・・・・」

バイト友「?」

バイト友「ボケッとすんなや」ポン

男「あ、おうバイト友か」

バイト友「・・・」

バイト友「惚けた顔して。何かあったん?」

男「んー・・・」
245:2015/04/27(月) 00:35:34.95 ID:kKo1uVV60.net
男「・・・」

男「何でもない」

バイト友「・・・何でもないね」

バイト友「そうかそうか。わっはっはっは」

バイト友「キック」バキ

男「あいた」

男「暴力反対だ。やめろ」

バイト友「ふん」スタスタ

男「・・・」
246:2015/04/27(月) 00:37:25.91 ID:kKo1uVV60.net
男「いたた」サスサス

男(結構強く蹴ったな・・・まぁ当然なのかな)

男(怒ったのか)

男(それとも気を遣われたのか)

男「・・・」

男「両方だ」

男「あいつに協力して貰ってるのに言えないよな」

男「結局付き合う事になったって」
247:2015/04/27(月) 00:39:03.27 ID:kKo1uVV60.net
幼馴染み「い、嫌・・・嫌嫌」

男「お、落ち着いてくれよ」

幼馴染み「わ、私・・嫌だよ」

幼馴染み「お、男君が一緒じゃないと」

幼馴染み「一緒にいてくれないと・・・嫌・・・全部嫌」

男「何言ってるんだよ」

幼馴染み「い、今・・・初めて言われたみたいに言わないで」

幼馴染み「私は・・・ずっと、ずっと言ってた」
248:2015/04/27(月) 00:41:28.20 ID:kKo1uVV60.net
幼馴染み「お、男君がいなくなったら前に進めないよ」

幼馴染み「暗くて・・・さ、寂しくなる。だから進めない」

幼馴染み「何でも言うこときくから」

幼馴染み「お、男君がしたいって言うことなんでもさせてあげるし」

幼馴染み「してほしい事があったら何でも言うこと聞く」

幼馴染み「私を側に置いて私を想ってくれてさえいれば幸せだから」

幼馴染み「そうして・・・そうしてよ!」

男「・・・」
249:2015/04/27(月) 00:42:46.07 ID:kKo1uVV60.net
男「お、俺さ」

幼馴染み「・・・私の質問への答えは?」

男「そ、その前に言うことがあるんだ」

男「そう・・・言うことが」

幼馴染み「ま、前?その前って・・・な、なにかな」

幼馴染み「何で私の質問の前に言うことがあるの」

男「お前の質問の答えに影響する事だからだよ」

幼馴染み「どういう意味?」

男「・・・」

男(言うべきなのか・・・?)
251:2015/04/27(月) 00:46:11.78 ID:kKo1uVV60.net
男(明らかに今の幼馴染みは冷静じゃないのに)

男(今彼女がいるなんて言っていいのか?)

男(・・・それに彼女ができたって言っても)

男(元々間接的で、自分にとって楽に諦めさせようとする方法なのに)

男(直接幼馴染みに言われているのに間接的なこの方法に意味なんて)

幼馴染み「黙ってないでよ」

幼馴染み「ふ、不安なの!」

幼馴染み「私のわからない男君が不安なの・・・だから黙らないで」
252:2015/04/27(月) 00:48:29.58 ID:kKo1uVV60.net
幼馴染み「男君は男君でいてよ・・・」

幼馴染み「私の知ってる男君で・・・ずっとずっと」

幼馴染み「だから黙ってないで?喋って」

幼馴染み「わ、私の知らない男君でいないで」

男(元々俺の考えなんて都合が良いだけの考えだったんだ)

男(幼馴染みの想いは真剣なのに)

男(嘘の恋人を作って諦めさせるなんて)

男(言うべきじゃ無い)
253:2015/04/27(月) 00:50:00.04 ID:kKo1uVV60.net
男「・・・な」

幼馴染み「何かな?」

幼馴染み「は、早く喋って欲しいかな」

男「何でもない」

幼馴染み「え?」

男「何でもないんだ・・・」

男「何でも・・・なかった」

幼馴染み「・・・」
254:2015/04/27(月) 00:51:11.30 ID:kKo1uVV60.net
幼馴染み「・・・」

幼馴染み「・・・・」

幼馴染み「・・・・・・」

幼馴染み「・・・・・・・そう」

幼馴染み「そ、そっか・・・」

幼馴染み「そっかそっか」

幼馴染み「なら・・・ならいいよ」

男「うん」
255:2015/04/27(月) 00:52:25.96 ID:kKo1uVV60.net
男「泊まっていくの?」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「そ、そうしたいな」チラ

幼馴染み「良い・・・かな?」

男「ん」

幼馴染み「良いよね?」

幼馴染み「男君、次は良いっていったもん」

男「そうだな」

男「良いよ」
256:2015/04/27(月) 01:00:05.75 ID:F0nVXzUO0.net
男(勘違いしてた)

男(幼馴染みの想いはずっと深くて真剣で)

男(それを楽をして避けようとして)

男(でも幼馴染みの好意からの行動には甘えに甘えて)

男(甘えに甘えて、なお幼馴染みからの好意を無かったことになんて)

男(そんな事できる訳ないんだ)

男(俺には否定する言葉を言う資格さえも無いのかもしれない)

幼馴染み「や、やったー嬉しいな」

男「そっか。良かった」
257:2015/04/27(月) 01:01:34.79 ID:F0nVXzUO0.net
幼馴染み「ん」

男「入れるぞ・・・?」

幼馴染み「い。良いよ」

幼馴染み「ん!・・・」

幼馴染み「んん・・・・ふぅ」

男「痛いか?」

幼馴染み「・・・ううん平気だよ」

幼馴染み「したいようにして良いよ」

男「うん」
258:2015/04/27(月) 01:03:25.12 ID:F0nVXzUO0.net
幼馴染み「もう一回キスして欲しいな」

幼馴染み「ねぇキスして」

男「うん」

チュ

幼馴染み「ふふ・・・嬉しい」

男「お前が嬉しいなら良かった」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「男君とこのままくっつかないかな」ギュウ

男「・・・・」
259:2015/04/27(月) 01:04:19.52 ID:F0nVXzUO0.net
バイト友「おい」

男「あ」

バイト友「何してるのさ。バイト終わったわよ」

男「そ、そうだな・・・そうだそうだ」

バイト友「はぁ。元々おかしいのに」

バイト友「さらにおかしくなってる」

バイト友「ポンコツの次はスクラップ?」

男「・・・」

バイト友「あん?」
260:2015/04/27(月) 01:05:31.69 ID:F0nVXzUO0.net
バイト友「なぁ」

男「何だ」

バイト友「・・・終わるの結構早かったね。今日」

男「そうだな・・・そういえば」

バイト友「私お、お腹減ったな」

バイト友「ん・・・」カァ

男「・・・」

男「飯か」
261:2015/04/27(月) 01:07:48.50 ID:F0nVXzUO0.net
バイト友「うん」

男「はは」

男「・・・お前って優しいな」

バイト友「気持ち悪い事言うな」

バイト友「私は優しいけど」

男「聞かないんだなって」

バイト友「ん」

男「・・・」
262:2015/04/27(月) 01:10:19.47 ID:axjfuAQH0.net
男「今日は俺腹減ってなから飯はいいや」

バイト友「・・・へ」

男「・・・飯は良い」

男「あ、約束だったよな」ガサガサ

男「これ」

男「ちょうど約束通りの分が食える金」

男「ラーメン行ってこい」

バイト友「・・・あっそ」
263:2015/04/27(月) 01:11:23.71 ID:axjfuAQH0.net
幼馴染み「今日・・・早かったね終わるの」

男「うん。早く終わったから」

幼馴染み「そっか」

幼馴染み「ふふ」ピト

男「どうした?」

幼馴染み「ううん・・・良いなって」

男「良い?」

幼馴染み「うん」

幼馴染み「とっても良い」

男「変な奴だな」


end
264:2015/04/27(月) 01:11:47.23 ID:axjfuAQH0.net
終わりです長引かせてすいませんでした
278:2015/04/29(水) 01:06:15.45 ID:Z6Rgs2tQ0.net
引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news4viptasu/1428613198