2: 2012/04/28(土) 22:22:06.13 ID:2kY5CpRn0
とある冬の日/18:30/P邸
美希「ハニー! 今日はハンバーグでいいかなあ?」
P「ああ。ありがとうな。美希」
美希「ううん。美希ね? ハニーのためなら何でもできるよ」テレテレ
P「でも美希、本当に大丈夫だったのか? 親御さんには……」
美希「ママには、友達のトコで遊んでるーってメールしといたの」
P「なんだか申し訳ないな。わざわざ俺のためにそんなウソまでつかせちゃって」
美希「だーかーらー! 美希が好きでやってるコトなんだから、ハニーは気にしちゃだめ! いーい?」プクー
P「はは。わかったよ。それじゃ、俺は仕事してるからなー」
美希「りょーかいなのー」コネコネ
…………
……
美希「ハニー! 今日はハンバーグでいいかなあ?」
P「ああ。ありがとうな。美希」
美希「ううん。美希ね? ハニーのためなら何でもできるよ」テレテレ
P「でも美希、本当に大丈夫だったのか? 親御さんには……」
美希「ママには、友達のトコで遊んでるーってメールしといたの」
P「なんだか申し訳ないな。わざわざ俺のためにそんなウソまでつかせちゃって」
美希「だーかーらー! 美希が好きでやってるコトなんだから、ハニーは気にしちゃだめ! いーい?」プクー
P「はは。わかったよ。それじゃ、俺は仕事してるからなー」
美希「りょーかいなのー」コネコネ
…………
……
1: 2012/04/28(土) 22:20:50.86 ID:2kY5CpRn0
この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。
また、アイドルマスターのキャラクター、美希のSSですので、ご了承の上お読みください。
また、アイドルマスターのキャラクター、美希のSSですので、ご了承の上お読みください。
4: 2012/04/28(土) 22:25:45.98 ID:2kY5CpRn0
20:30/P邸
美希「ねえハニー? 明日久しぶりにお休みでしょ?」
P「ん? ああ。近頃は忙しかったからなあ」
美希「美希ね? 行きたいところがあるんだあ」
P「へえ、それはどこなんだ?」
美希「プラネタリウム!」パアア
P「えー意外だな。美希って星座に興味があったのか?」
美希「うーん、行ったコトないから……ハニーと一緒に観たいなって」
P「まあ、構わないぞ。ただし、午後からな。午前中は寝てないと体力が持たない」
美希「あはは。ハニーは頑張り屋さんなの!」
美希「ねえハニー? 明日久しぶりにお休みでしょ?」
P「ん? ああ。近頃は忙しかったからなあ」
美希「美希ね? 行きたいところがあるんだあ」
P「へえ、それはどこなんだ?」
美希「プラネタリウム!」パアア
P「えー意外だな。美希って星座に興味があったのか?」
美希「うーん、行ったコトないから……ハニーと一緒に観たいなって」
P「まあ、構わないぞ。ただし、午後からな。午前中は寝てないと体力が持たない」
美希「あはは。ハニーは頑張り屋さんなの!」
5: 2012/04/28(土) 22:30:18.19 ID:2kY5CpRn0
P「だれの為だと思ってるんだよ」
美希「ミキたちのためだよね。いつもお世話してくれてありがとお」
P「ま、今世話されているのは俺の方なんだけどな。ハンバーグ、美味しかったよ」
美希「うん! 喜んでもらえて嬉しいの!」
P「おう。そんじゃ、そろそろ帰るか? 駅まで送るよ」
美希「ええ~、今日は帰りたくないなあ」バタバタ
P「それいつも言ってるじゃないか。駄目なものはダーメ」
美希「もお……仕方ないなあ。じゃあ、明日お昼に駅で待ち合わせね。遅れちゃやだよ?」
P「わかったわかった。それじゃ、行こう」
…………
……
美希「ミキたちのためだよね。いつもお世話してくれてありがとお」
P「ま、今世話されているのは俺の方なんだけどな。ハンバーグ、美味しかったよ」
美希「うん! 喜んでもらえて嬉しいの!」
P「おう。そんじゃ、そろそろ帰るか? 駅まで送るよ」
美希「ええ~、今日は帰りたくないなあ」バタバタ
P「それいつも言ってるじゃないか。駄目なものはダーメ」
美希「もお……仕方ないなあ。じゃあ、明日お昼に駅で待ち合わせね。遅れちゃやだよ?」
P「わかったわかった。それじゃ、行こう」
…………
……
6: 2012/04/28(土) 22:35:08.43 ID:2kY5CpRn0
翌日/12:00/駅前
美希「ハニー! お待たせなのー!」タタタ
P「おはよ。美希。こういう日は遅刻しないんだな」
美希「むうー、そんなこと言うハニーはキライ!」プイ
P「ごめんごめん。今日の服、似合ってるぞ。今冬の新作か?」
美希「えへへ。そうでしょ? ね、美希可愛い?」
P「ああ。可愛いよ。でもスカートは寒くないか?」
美希「ハニー! お待たせなのー!」タタタ
P「おはよ。美希。こういう日は遅刻しないんだな」
美希「むうー、そんなこと言うハニーはキライ!」プイ
P「ごめんごめん。今日の服、似合ってるぞ。今冬の新作か?」
美希「えへへ。そうでしょ? ね、美希可愛い?」
P「ああ。可愛いよ。でもスカートは寒くないか?」
8: 2012/04/28(土) 22:39:04.15 ID:2kY5CpRn0
美希「ハニーの前ではスカートで居たいの! それに、ニーソ履いてるからヘーキだよ」
P「そういうもんかね。男の俺から見れば、こっちまで寒くなっちまうよ」
美希「そーれーよーりー、早く行こう? まずはお昼ご飯だよ、ハニー」ギュッ
P「お、おい美希。手を握るなよ」
美希「いーでしょ? 今日はデートなの!」
P「きょ、今日だけだぞー」
美希「うん! ありがとハニー」パチン
…………
……
P「そういうもんかね。男の俺から見れば、こっちまで寒くなっちまうよ」
美希「そーれーよーりー、早く行こう? まずはお昼ご飯だよ、ハニー」ギュッ
P「お、おい美希。手を握るなよ」
美希「いーでしょ? 今日はデートなの!」
P「きょ、今日だけだぞー」
美希「うん! ありがとハニー」パチン
…………
……
10: 2012/04/28(土) 22:42:21.17 ID:2kY5CpRn0
12:30/レストラン
P「さーて、メニューはっと……結構高いなここ」
美希「ちょっとくらい高くっても、今日は美味しいのが食べたいのー」
P「ま、いいか。美希が楽しいならそれで良いよ」
美希「えへへ。ハニーは何を頼むの?」
P「んー、そうだな。無難にナポリタンかなあ」
美希「ミキはねー、これっ! おにぎり定食!」
P「ちょいっ。ここまで来ておにぎりかよ。ていうか、それお子様用じゃないのか?」
P「さーて、メニューはっと……結構高いなここ」
美希「ちょっとくらい高くっても、今日は美味しいのが食べたいのー」
P「ま、いいか。美希が楽しいならそれで良いよ」
美希「えへへ。ハニーは何を頼むの?」
P「んー、そうだな。無難にナポリタンかなあ」
美希「ミキはねー、これっ! おにぎり定食!」
P「ちょいっ。ここまで来ておにぎりかよ。ていうか、それお子様用じゃないのか?」
11: 2012/04/28(土) 22:46:10.66 ID:2kY5CpRn0
美希「違うもん。おにぎりが美味しいトコは、他のもおいしいって決まってるの」
P「それで、次に来るときは違ったメニューを頼むのか?」
美希「うん! おにぎりの後には、このストロベリーパフェね」
P「よく食べるよなあ美希は。まあ、育ち盛り? だもんな」
美希「そうだよ。ミキはね、まだまだ磨けば光るオンナなの!」テヘ
P「はは。そっか。それじゃ、注文しよう」
…………
……
13: 2012/04/28(土) 22:49:43.57 ID:2kY5CpRn0
美希「はい。ハニー! あーん」スッ
P「それは流石に恥ずかしすぎるだろう……」
美希「いーじゃん。パフェ甘くておいしいよ?」
P「そうは言ってもなあ……」
美希「ね、ハニー。お願い、なの」ウルウル
P「そ、その顔はやめろ」アセアセ
美希「えー、なんでー?」キョトン
P(か、可愛すぎるだろ……)
美希「は・に・い?」
P「わ、わかったから。んじゃ」アーン
美希「えへ。あーん」スッ
P「…………」パクッ
P「それは流石に恥ずかしすぎるだろう……」
美希「いーじゃん。パフェ甘くておいしいよ?」
P「そうは言ってもなあ……」
美希「ね、ハニー。お願い、なの」ウルウル
P「そ、その顔はやめろ」アセアセ
美希「えー、なんでー?」キョトン
P(か、可愛すぎるだろ……)
美希「は・に・い?」
P「わ、わかったから。んじゃ」アーン
美希「えへ。あーん」スッ
P「…………」パクッ
14: 2012/04/28(土) 22:52:38.35 ID:2kY5CpRn0
美希「ねっ? とっても甘いでしょ?」
P「そう、だな。美味しいよ」
美希「……ね、間接ちゅーしちゃったね」
P「ば、バカ! なに言ってんだ」
美希「えへへ。うれしいな」モジモジ
P「お、大人をからかうもんじゃないぞ、美希」
美希「からかってなんかないの。ミキ、本気だもん」
P「まったく……美希は変わらないな」
17: 2012/04/28(土) 22:55:42.01 ID:2kY5CpRn0
美希「だって、ミキはミキなの。当然だよ」
P「……そっか。よし、食後にコーヒーでも頼もう」
美希「あ、ミキはミルクたっぷりね」
P「知ってるよ。いつも、美希はいつもカフェオレだろ」
美希「うん! ずっと憶えててね。ハニー」
P「それはどうかなあ」
美希「ハニーってば、ひどいの。約束してくれなきゃ、や」プイ
P「はいはい。仕方ないなあ、美希は」
…………
……
P「……そっか。よし、食後にコーヒーでも頼もう」
美希「あ、ミキはミルクたっぷりね」
P「知ってるよ。いつも、美希はいつもカフェオレだろ」
美希「うん! ずっと憶えててね。ハニー」
P「それはどうかなあ」
美希「ハニーってば、ひどいの。約束してくれなきゃ、や」プイ
P「はいはい。仕方ないなあ、美希は」
…………
……
19: 2012/04/28(土) 22:59:30.95 ID:2kY5CpRn0
13:30/レストラン
P「ふー、食ったくった」
美希「ごちそーさまでした」パチン
P「満足したか?」
美希「うん。とっても美味しかったの」
P「よかったな。それじゃあ、そろそろ出ようか」
カランカラン……、キイイ……。
P「ふー、食ったくった」
美希「ごちそーさまでした」パチン
P「満足したか?」
美希「うん。とっても美味しかったの」
P「よかったな。それじゃあ、そろそろ出ようか」
カランカラン……、キイイ……。
20: 2012/04/28(土) 23:02:38.00 ID:2kY5CpRn0
P「んで、プラネタリウムはどこなんだ?」
美希「えーっとね……あっちなの」ビシッ
P「おし。じゃ、行こうか」
美希「ハニー?」
P「ん?」
美希「…………」ダキッ
P「自然に腕を組むな」
美希「だって、ミキが転んじゃったらどおするの?」
P「美希は運動神経が良いから転ばない」
美希「えーっとね……あっちなの」ビシッ
P「おし。じゃ、行こうか」
美希「ハニー?」
P「ん?」
美希「…………」ダキッ
P「自然に腕を組むな」
美希「だって、ミキが転んじゃったらどおするの?」
P「美希は運動神経が良いから転ばない」
21: 2012/04/28(土) 23:06:20.30 ID:2kY5CpRn0
美希「じゃあ春香は運動神経が悪いの?」キョトン
P「いや、春香は単に注意力が散漫なだけだ……じゃ、なくて」
美希「いーでしょ? ハニーとくっついてたいの!」スリスリ
P「……特別だぞ」ハア
美希「わーいっ。ハニー大好き!」ピョン
P「こーら、あんま引っぱるなよ美希」
美希「いーの! 早く行かなきゃ日が暮れちゃうよ?」
P「……そうだな。急ごう。美希」
美希「うんっ!」
…………
……
P「いや、春香は単に注意力が散漫なだけだ……じゃ、なくて」
美希「いーでしょ? ハニーとくっついてたいの!」スリスリ
P「……特別だぞ」ハア
美希「わーいっ。ハニー大好き!」ピョン
P「こーら、あんま引っぱるなよ美希」
美希「いーの! 早く行かなきゃ日が暮れちゃうよ?」
P「……そうだな。急ごう。美希」
美希「うんっ!」
…………
……
22: 2012/04/28(土) 23:10:29.56 ID:2kY5CpRn0
14:10/プラネタリウム・ロビー
P「へえ、結構広いなー」
美希「あーっ! 見てみてハニー、星の写真がたっくさんあるの」
P「おおー。綺麗だな。なんていうか、宇宙とか星座とか、ロマンあるよな」
美希「マロン? よくわかんないケド、早く入場券買いに行こ」オー
P「そうだな。えーと、券売機でいいのかな」キョロキョロ
美希「あ、あそこにあるの」トテテ
P「へえ、結構広いなー」
美希「あーっ! 見てみてハニー、星の写真がたっくさんあるの」
P「おおー。綺麗だな。なんていうか、宇宙とか星座とか、ロマンあるよな」
美希「マロン? よくわかんないケド、早く入場券買いに行こ」オー
P「そうだな。えーと、券売機でいいのかな」キョロキョロ
美希「あ、あそこにあるの」トテテ
24: 2012/04/28(土) 23:14:54.41 ID:2kY5CpRn0
P「だーから、くっついたまま走らないでくれよ」アセアセ
美希「もう、オジサンっぽいよハニー。ミキ、いつまでもハニーには若々しく居て欲しいなあ」
P「そんな事言ってもな。俺と美希がいくつ離れてると……」
美希「そんなのカンケーないの! ほら、上映時間までもうすぐだよ? 行こ」グイ
P「はいはい。走ると転ぶぞー美希」
美希「春香じゃないんだから、ヘーキだよ!」
P「なんで『転ぶ』と言えば春香なんだよ……。まあ、あいつはしょっちゅうコケてるけど」
25: 2012/04/28(土) 23:19:25.99 ID:2kY5CpRn0
同時刻/如月邸
のワの「!?!?」ハッ
千早「どうかしたの? 春香」
春香「な、なんでもないよ。何か、誰かに噂をされているような気がして……。それも、ちょっとバカにされてる……」
千早「気のせいじゃない? それより、このCDなんかどうかしら?」
春香「へぇ~、千早ちゃんって、ジャズとかも聞くんだー」カンシン
千早「あまりハードなものでなければ、大体のジャンルはね。いろいろな曲を聴く事で、歌唱力の幅も広がると思うの」
春香「ほんと、千早ちゃんは努力家だねっ」ニコッ
千早「そんなことないわ。じゃあ、ちょっと聴いてみて」ガチャ
サー……、♪、♪、♪……
…………
……
のワの「!?!?」ハッ
千早「どうかしたの? 春香」
春香「な、なんでもないよ。何か、誰かに噂をされているような気がして……。それも、ちょっとバカにされてる……」
千早「気のせいじゃない? それより、このCDなんかどうかしら?」
春香「へぇ~、千早ちゃんって、ジャズとかも聞くんだー」カンシン
千早「あまりハードなものでなければ、大体のジャンルはね。いろいろな曲を聴く事で、歌唱力の幅も広がると思うの」
春香「ほんと、千早ちゃんは努力家だねっ」ニコッ
千早「そんなことないわ。じゃあ、ちょっと聴いてみて」ガチャ
サー……、♪、♪、♪……
…………
……
26: 2012/04/28(土) 23:23:54.53 ID:2kY5CpRn0
14:30/プラネタリウム
P「暗いから、足元気をつけろよ」
美希「ミキはそんなにドジじゃないもん。春香じゃあるまいし」
のワの「!?」ビクッ
P「春香が怒るぞー」
美希「あはは。こんど謝っておけば大丈夫なの! それより……」
P「ん? どうした美希。キョロキョロして」
美希「あー!」パアア
P「な、なんだ?」
P「暗いから、足元気をつけろよ」
美希「ミキはそんなにドジじゃないもん。春香じゃあるまいし」
のワの「!?」ビクッ
P「春香が怒るぞー」
美希「あはは。こんど謝っておけば大丈夫なの! それより……」
P「ん? どうした美希。キョロキョロして」
美希「あー!」パアア
P「な、なんだ?」
27: 2012/04/28(土) 23:28:18.73 ID:2kY5CpRn0
美希「ハニー! あの席見て?」ビシ
P「へ? あれ、あの2席だけシートが赤いな」
美希「きっと、カップル用なんだよ! ハニー、あそこ座ろ?」ワクワク
P「ええ、ちょっと恥ずかしくないかあ?」
美希「すーわーるーの! 初めてハニーと来た記念なんだよ?」
P「まあ、今日は美希の好きなようにしていいよ」
美希「やたー! それじゃ、行こ」トテテ
P「…………ふう」
」
28: 2012/04/28(土) 23:32:38.27 ID:2kY5CpRn0
P(美希も、こうして見るとまだまだ子供だよなあ)
P(テレビには引っ張りだこ。CMの仕事も増えて、最近ではドラマの出演、女優としての才覚も発揮して……)
美希「あー、かわいいの! 2人くっついて座れるみたいだよ」
P(どんどん、俺の手から離れていくような気がする)
美希「わあ。ここ、周りの席から隠れてるみたいなの。何かイケナイことしてるみたいだね! ハニー! はにー?」
P「ん……、すまん。考え事してた」
美希「もうっ! デートなんだから、美希のことだけ見てくれなきゃや!」プン
P(いや、美希のことを考えてたんだがな……)
P(テレビには引っ張りだこ。CMの仕事も増えて、最近ではドラマの出演、女優としての才覚も発揮して……)
美希「あー、かわいいの! 2人くっついて座れるみたいだよ」
P(どんどん、俺の手から離れていくような気がする)
美希「わあ。ここ、周りの席から隠れてるみたいなの。何かイケナイことしてるみたいだね! ハニー! はにー?」
P「ん……、すまん。考え事してた」
美希「もうっ! デートなんだから、美希のことだけ見てくれなきゃや!」プン
P(いや、美希のことを考えてたんだがな……)
30: 2012/04/28(土) 23:36:21.15 ID:2kY5CpRn0
美希「さ、座ろ? そろそろ始まっちゃうの」チョコン
P「そうだな。ま、ゆったり楽しもうか」
美希「……」ピトッ
P「くっつきすぎ」
美希「これくらいがカップルとしての正しい距離なの! ほら、始まるよハニー」コソコソ
P「……」
ホール内アナウンス「これより、プラネタリウム『星の奇跡』を上映致します。上映中は……」
…………
……
P「そうだな。ま、ゆったり楽しもうか」
美希「……」ピトッ
P「くっつきすぎ」
美希「これくらいがカップルとしての正しい距離なの! ほら、始まるよハニー」コソコソ
P「……」
ホール内アナウンス「これより、プラネタリウム『星の奇跡』を上映致します。上映中は……」
…………
……
33: 2012/04/28(土) 23:41:00.71 ID:2kY5CpRn0
『あなたは、これまで、いくつの星を見てきましたか? 夜空を見上げたとき、ふと……懐かしさを感じたことは、ありませんか?』
『これからあなたにお見せする、太古より光を放つ、星たちの奇跡。それらは、きっと、あなたを幻想的な星空の世界へお招きすることでしょう』
『それでは星々の間を飛び、ひとつひとのつ軌跡を追って行きましょう。どうか、心ゆくまで、お楽しみくださいませ……』
…………
……
『これからあなたにお見せする、太古より光を放つ、星たちの奇跡。それらは、きっと、あなたを幻想的な星空の世界へお招きすることでしょう』
『それでは星々の間を飛び、ひとつひとのつ軌跡を追って行きましょう。どうか、心ゆくまで、お楽しみくださいませ……』
…………
……
34: 2012/04/28(土) 23:44:11.44 ID:2kY5CpRn0
15:20/エレベーター前
P「いやー、綺麗だったなあ」
美希「ほんとに、すっごいの! もう美希ね、感動しちゃった」テヘ
P「良いもの観れたと思うよ。ありがとな、美希」
美希「ハニーこそ。美希に付き合ってくれて、ありがとうございました、なの」ペコリ
P「ははは。『なの』は要らないだろ。それより、これからどうする?」
P「いやー、綺麗だったなあ」
美希「ほんとに、すっごいの! もう美希ね、感動しちゃった」テヘ
P「良いもの観れたと思うよ。ありがとな、美希」
美希「ハニーこそ。美希に付き合ってくれて、ありがとうございました、なの」ペコリ
P「ははは。『なの』は要らないだろ。それより、これからどうする?」
35: 2012/04/28(土) 23:47:31.84 ID:2kY5CpRn0
美希「ん~、そだね。まずは……」ムムム
P「まずは?」
美希「ショッピングかな! 美希がハニーに似合う服、たっくさん選んであげるね?」エヘヘ
P「ちょ、ちょっと待て。あまり高いものは……」
美希「れっつ、ごー! なの!」オー
P「だ、だから引っ張るなー。袖が伸びる~」
…………
……
P「まずは?」
美希「ショッピングかな! 美希がハニーに似合う服、たっくさん選んであげるね?」エヘヘ
P「ちょ、ちょっと待て。あまり高いものは……」
美希「れっつ、ごー! なの!」オー
P「だ、だから引っ張るなー。袖が伸びる~」
…………
……
36: 2012/04/28(土) 23:51:59.98 ID:2kY5CpRn0
15:40/男もの洋服店
美希「ねえ、ハニー? 身長っていくつくらいなの?」ハテナ
P「そうだな。最近測ってないが……美希が161cmだから、俺は少なくとも175cm以上はあるんじゃないか?」
美希「ひゃくななじゅうご……ね。ねえハニー? ちょっと美希、一人で洋服みててもいいかな?」
P「ああ。構わないぞ。じゃあ、俺はそこのベンチで座ってるから」
美希「うん! それじゃあ、ちょっと行ってくるねっ」タタタ
P「ふう」ドカ
P「ほんとに美希は、元気だなあ」
美希「ねえ、ハニー? 身長っていくつくらいなの?」ハテナ
P「そうだな。最近測ってないが……美希が161cmだから、俺は少なくとも175cm以上はあるんじゃないか?」
美希「ひゃくななじゅうご……ね。ねえハニー? ちょっと美希、一人で洋服みててもいいかな?」
P「ああ。構わないぞ。じゃあ、俺はそこのベンチで座ってるから」
美希「うん! それじゃあ、ちょっと行ってくるねっ」タタタ
P「ふう」ドカ
P「ほんとに美希は、元気だなあ」
40: 2012/04/28(土) 23:56:04.07 ID:2kY5CpRn0
16:00/男もの洋服店
美希「ハニー、お待たせなの!」トテテ
P「おう。おかえり美希。っていうか、それ……」
美希「えーと、この人にプレゼントしたいの」
スーツの女性店員「かしこまりました。サイズを測らせていただきますので、こちらへ……」スッ
P「ちょ、ちょ、ちょっと待て美希! どういうことだ?」
美希「だから、このコートを、美希がハニーにプレゼントするの。オーダーメイドだよ?」
P「み、美希……そんな上等そうな服、いくらするんだ。受け取るわけにはいかないよ」
美希「ハニー、お待たせなの!」トテテ
P「おう。おかえり美希。っていうか、それ……」
美希「えーと、この人にプレゼントしたいの」
スーツの女性店員「かしこまりました。サイズを測らせていただきますので、こちらへ……」スッ
P「ちょ、ちょ、ちょっと待て美希! どういうことだ?」
美希「だから、このコートを、美希がハニーにプレゼントするの。オーダーメイドだよ?」
P「み、美希……そんな上等そうな服、いくらするんだ。受け取るわけにはいかないよ」
41: 2012/04/28(土) 23:59:58.72 ID:2kY5CpRn0
美希「美希のお金なんだから、好きに遣わせて」ニコッ
P「し、しかし……」
美希「いーのっ! ね、フィッティングルーム行こ?」グイッ
P「ま、待て! まだ俺は」
美希「ミキの気持ちだから、受け取ってほしいの!」
P「け、けど……」
美希「…………!」
P「っ…………!」
スーツの女性店員(歳の差カップル……? ていうか、わたしも彼氏ほしいなあ……)
…………
……
P「し、しかし……」
美希「いーのっ! ね、フィッティングルーム行こ?」グイッ
P「ま、待て! まだ俺は」
美希「ミキの気持ちだから、受け取ってほしいの!」
P「け、けど……」
美希「…………!」
P「っ…………!」
スーツの女性店員(歳の差カップル……? ていうか、わたしも彼氏ほしいなあ……)
…………
……
43: 2012/04/29(日) 00:03:22.14 ID:0WOa9apu0
店員「ありがとうございました」ペコリ
P「ま、マジですか……」
美希「まじ、だよ! これでこの冬は暖いでしょ? ハニー」
P「ほんとにもらっちゃって良いのか?」
美希「うん! 美希だと思って、大事にしてね」パチン
P「……なら、俺も美希にプレゼントするよ」
美希「そんなの、要らないよお」
P「ま、マジですか……」
美希「まじ、だよ! これでこの冬は暖いでしょ? ハニー」
P「ほんとにもらっちゃって良いのか?」
美希「うん! 美希だと思って、大事にしてね」パチン
P「……なら、俺も美希にプレゼントするよ」
美希「そんなの、要らないよお」
44: 2012/04/29(日) 00:07:09.42 ID:0WOa9apu0
P「俺が納得できないよ。美希みたいな若い子に大金遣わせて」
美希「……今まで、たくさんいろんな事してもらったもん」
P「……美希?」
美希「ね? なら、安いのでいいから、アクセ買って?」
P「……な、なんでもいいからな」
美希「うん! れっつごー!」ギュッ
…………
……
45: 2012/04/29(日) 00:10:22.44 ID:0WOa9apu0
同時刻/〇NIQLO某店
小鳥「な、な700円? こ、これは買いねっ!」サッ
小鳥「これも可愛い! なのに、1000円! さすが〇ニクロ、懐への優しさはピカイチだわ~」
小鳥「…………」
小鳥「……」
小鳥「彼氏とか、居たらな」シュン
小鳥「お昼に待ち合わせして、オシャレなお店でお昼ご飯食べて……。そうだわ!」
小鳥「プラネタリウムなんか観ちゃったりして。その後はショッピングね。お互い、プレゼントし合ったり……。そして……その後は……」
小鳥「な、な700円? こ、これは買いねっ!」サッ
小鳥「これも可愛い! なのに、1000円! さすが〇ニクロ、懐への優しさはピカイチだわ~」
小鳥「…………」
小鳥「……」
小鳥「彼氏とか、居たらな」シュン
小鳥「お昼に待ち合わせして、オシャレなお店でお昼ご飯食べて……。そうだわ!」
小鳥「プラネタリウムなんか観ちゃったりして。その後はショッピングね。お互い、プレゼントし合ったり……。そして……その後は……」
46: 2012/04/29(日) 00:14:01.44 ID:0WOa9apu0
カップル女「な、なんかあの人、ブツブツ言ってない?」
カップル男「ホントだ。まああれだろ? 今晩の献立とか考えてるんじゃない? 見たとこ30くらいだし、当然、結婚してるだろ」
カップル女「そっか。って〇ニクロでメニューは考えないでしょ」アハハ
カップル男「それもそうだなー」スタスタ
小鳥「…………」
小鳥「……ぐすん」
小鳥(独身は、罪じゃないもーーん!!!)><
…………
……
カップル男「ホントだ。まああれだろ? 今晩の献立とか考えてるんじゃない? 見たとこ30くらいだし、当然、結婚してるだろ」
カップル女「そっか。って〇ニクロでメニューは考えないでしょ」アハハ
カップル男「それもそうだなー」スタスタ
小鳥「…………」
小鳥「……ぐすん」
小鳥(独身は、罪じゃないもーーん!!!)><
…………
……
47: 2012/04/29(日) 00:18:10.69 ID:0WOa9apu0
19:00/エレベーター前
P「ほんとに、それで良かったのか?」
美希「うん! とっても可愛いの」キラリ
P「ペンダントっての? 俺はそういうの詳しくないからさ」
美希「それなら、美希がこれからどんどん教えてあげるの」
P「はいはい。さ、これからどうしようか? もう遅くなって来たぞ」
美希「…………」
P「……美希?」
P「ほんとに、それで良かったのか?」
美希「うん! とっても可愛いの」キラリ
P「ペンダントっての? 俺はそういうの詳しくないからさ」
美希「それなら、美希がこれからどんどん教えてあげるの」
P「はいはい。さ、これからどうしようか? もう遅くなって来たぞ」
美希「…………」
P「……美希?」
48: 2012/04/29(日) 00:21:15.49 ID:0WOa9apu0
美希「ね。上行こ?」
P「上? ああ、展望台か?」
美希「ハニーはここの夜景、見たことあるの?」
P「いや、ないぞ。来たこと自体、初めてなんだから」
美希「そっか。それじゃ、ハニーの初めては、美希が貰うねっ」パアア
P「まあ、今日は快晴だったしな。ちょっと夜景でも見てみるか」
美希「展望台行きのエレベーターは……あっちなの!」トテテ
…………
……
50: 2012/04/29(日) 00:24:18.29 ID:0WOa9apu0
エレベータ「ティン……」
美希「あっ。エレベーター来たの……わあっ!」
P「おお。って、すごいなこれ」
美希「キレイ……なの……」
P「ほんと洒落てるな。星座のイメージで内装がデザインされてる」
美希「こんなに素敵なエレベーター、見たことないよ」
P「ああ。さ、美希。乗るぞ」
美希「う、うん!」ワクワク
美希「あっ。エレベーター来たの……わあっ!」
P「おお。って、すごいなこれ」
美希「キレイ……なの……」
P「ほんと洒落てるな。星座のイメージで内装がデザインされてる」
美希「こんなに素敵なエレベーター、見たことないよ」
P「ああ。さ、美希。乗るぞ」
美希「う、うん!」ワクワク
51: 2012/04/29(日) 00:27:25.44 ID:0WOa9apu0
19:10/展望台
美希「わあー!」タタタ
P「美希ー、他のお客さんに迷惑かけないようにな」
美希「わかってるよお。ミキ、もう子供じゃないもん」
P「それにしても、すごい景色だな」
美希「ホントだね。でも……」チラリ
P「……東京って、星見えないよなあ」
美希「ね、他のトコならもっと見える?」
P「俺の実家があるとこは、結構な田舎だったし、子供の頃はよく外で星をぼーっと眺めたもんだよ」
美希「そっかー。美希も行きたいなあ」
美希「わあー!」タタタ
P「美希ー、他のお客さんに迷惑かけないようにな」
美希「わかってるよお。ミキ、もう子供じゃないもん」
P「それにしても、すごい景色だな」
美希「ホントだね。でも……」チラリ
P「……東京って、星見えないよなあ」
美希「ね、他のトコならもっと見える?」
P「俺の実家があるとこは、結構な田舎だったし、子供の頃はよく外で星をぼーっと眺めたもんだよ」
美希「そっかー。美希も行きたいなあ」
52: 2012/04/29(日) 00:30:46.37 ID:0WOa9apu0
P「はは。美希は都会の方が性に合ってるだろ」
美希「むうー。いつかハニーのパパとママに挨拶しに行くの」
P「アホか」
美希「本気なの」
P「大人をからかうもんじゃありません」
美希「ぶー、子供扱いしちゃや!」
P「…………」
美希「…………」
美希「むうー。いつかハニーのパパとママに挨拶しに行くの」
P「アホか」
美希「本気なの」
P「大人をからかうもんじゃありません」
美希「ぶー、子供扱いしちゃや!」
P「…………」
美希「…………」
54: 2012/04/29(日) 00:33:59.01 ID:0WOa9apu0
美希「ミキね? ハニー」
P「ん?」
美希「ハニーにはとっても、感謝してる」
P「……うん」
美希「これまで、ミキって、何でも思うように出来たでしょ?」
P「自分で言うな」
美希「えへへ。でもね。ハニーと出会って、いろんなお仕事をして、たくさんの人とお話して……」
P「…………」
美希「ミキね、変わったんだなあって思うの。なんてゆーか、頑張るって、どういう事かわかったの」
P「それはいいことだ。会った頃は事務所でも寝てばっかだったもんな」
P「ん?」
美希「ハニーにはとっても、感謝してる」
P「……うん」
美希「これまで、ミキって、何でも思うように出来たでしょ?」
P「自分で言うな」
美希「えへへ。でもね。ハニーと出会って、いろんなお仕事をして、たくさんの人とお話して……」
P「…………」
美希「ミキね、変わったんだなあって思うの。なんてゆーか、頑張るって、どういう事かわかったの」
P「それはいいことだ。会った頃は事務所でも寝てばっかだったもんな」
55: 2012/04/29(日) 00:37:34.46 ID:0WOa9apu0
美希「今も寝てるよ。でね? ミキ……ミキね?」
P「……うん」
美希「……ハニーの事も、頑張りたいの」
P「…………」
美希「ね、ハニー? ミキのコト、きらい?」
P「そんなわけ、ないだろう」
美希「よかったあ。じゃあ……好き?」
P「……ノーコメント」
美希「そ、それはずるいの」ムー
P「好きも嫌いも、事務所のアイドルに対して言えるはずないだろ」
P「……うん」
美希「……ハニーの事も、頑張りたいの」
P「…………」
美希「ね、ハニー? ミキのコト、きらい?」
P「そんなわけ、ないだろう」
美希「よかったあ。じゃあ……好き?」
P「……ノーコメント」
美希「そ、それはずるいの」ムー
P「好きも嫌いも、事務所のアイドルに対して言えるはずないだろ」
57: 2012/04/29(日) 00:41:26.67 ID:0WOa9apu0
美希「プロデューサーだから?」
P「そうだよ。人には取り巻く環境やしがらみがあるもんだ。特に、大人になってからはなあ」
美希「ハニーがプロデューサーじゃなければイイのにな」
P「それじゃ、誰が皆の仕事取ってくるんだよ。今の765プロは、律子だけでは持たないほど成長してる」
P「俺と律子、小鳥さんと社長、そしてアイドルの皆が居て、初めてなり立っているんだ」
美希「そんなの……わかってるの」
P「わかればそれで良し」
美希「でも美希、ハニーのコト好きだよ?」
P「だから……あまりそういう事を言うなって」
美希「だってホントの気持ちだもん。ミキがハニーのコトを好きでなくなったら、もうミキじゃなくなっちゃう」
P「……美希」
美希「ミキね? 今日は帰りたくないの」
P「……っ」
P「そうだよ。人には取り巻く環境やしがらみがあるもんだ。特に、大人になってからはなあ」
美希「ハニーがプロデューサーじゃなければイイのにな」
P「それじゃ、誰が皆の仕事取ってくるんだよ。今の765プロは、律子だけでは持たないほど成長してる」
P「俺と律子、小鳥さんと社長、そしてアイドルの皆が居て、初めてなり立っているんだ」
美希「そんなの……わかってるの」
P「わかればそれで良し」
美希「でも美希、ハニーのコト好きだよ?」
P「だから……あまりそういう事を言うなって」
美希「だってホントの気持ちだもん。ミキがハニーのコトを好きでなくなったら、もうミキじゃなくなっちゃう」
P「……美希」
美希「ミキね? 今日は帰りたくないの」
P「……っ」
58: 2012/04/29(日) 00:44:12.23 ID:0WOa9apu0
美希「ね? いいかな」
P「だ、ダメだ。断固拒否します」
美希「えー! ハニーのケチんぼ」シュン
P「今日は遅いし、またいつでも付き合ってやるから。な?」
美希「……しょうがないなあ」タタタ
美希「ハニー」クルリ
P「ん?」
美希「ハニーのクリスマスイブ、ミキが予約してもいーい?」
P「……まあ、予定はないしどうせ仕事だけど」
美希「終わってからでいいの。ミキも仕事頑張って終わらせるから」
P「……わかった」
美希「それじゃ、今日は帰ろ」
P「おう」
…………
……
P「だ、ダメだ。断固拒否します」
美希「えー! ハニーのケチんぼ」シュン
P「今日は遅いし、またいつでも付き合ってやるから。な?」
美希「……しょうがないなあ」タタタ
美希「ハニー」クルリ
P「ん?」
美希「ハニーのクリスマスイブ、ミキが予約してもいーい?」
P「……まあ、予定はないしどうせ仕事だけど」
美希「終わってからでいいの。ミキも仕事頑張って終わらせるから」
P「……わかった」
美希「それじゃ、今日は帰ろ」
P「おう」
…………
……
62: 2012/04/29(日) 00:47:47.69 ID:0WOa9apu0
12月23日/22:30/P邸
P「ふー、今日も疲れたっと」ゴロン
携帯「ブルル、ブルルル」
P「お、メールか。美希から……」
美希『明日の約束覚えてるよね? ミキお仕事頑張って早く終わらせるから、ハニーもファイトだよ><……』
P「明日……イブか」
P「俺は……どうすればいいんだろうな」
P「ふー、今日も疲れたっと」ゴロン
携帯「ブルル、ブルルル」
P「お、メールか。美希から……」
美希『明日の約束覚えてるよね? ミキお仕事頑張って早く終わらせるから、ハニーもファイトだよ><……』
P「明日……イブか」
P「俺は……どうすればいいんだろうな」
63: 2012/04/29(日) 00:50:15.26 ID:0WOa9apu0
P「テレビでも観よう」
リモコン「ぽちっ」
テレビ「真珠の雪を~リングにして~♪」
P「おお。千早が出てる。ん……一緒に歌ってるのは?」
テレビ「指に飾って~♪」
P「うおっ! 松田聖子。千早……すごいな」
テレビ「今夜私は~あなたのものよ~素顔のままで~」
P「こなゆ~き~の~イブ~」
P「…………。さ、風呂でも入るか」
…………
……
リモコン「ぽちっ」
テレビ「真珠の雪を~リングにして~♪」
P「おお。千早が出てる。ん……一緒に歌ってるのは?」
テレビ「指に飾って~♪」
P「うおっ! 松田聖子。千早……すごいな」
テレビ「今夜私は~あなたのものよ~素顔のままで~」
P「こなゆ~き~の~イブ~」
P「…………。さ、風呂でも入るか」
…………
……
64: 2012/04/29(日) 00:53:19.75 ID:0WOa9apu0
P「ふう。さっぱりした。あれ? 着信入ってるな」
P「えーと、律子からだ。こんな時間にどうしたんだ?」
P「ま、掛けなおしてみようか」ポチポチ
携帯「プルルル」
律子「も、もしもし? プロデューサーですか?」
P「まあ、俺の携帯だからなあ。んで、どうした?」
律子「そ、それが美希の事なんですけど……」
P「ん? 美希?」
律子「実は……」
P「…………」
P「えええ!? あの映画に主演大抜擢!? 海外ロケ!?」
律子「そうなんです……。それで明日……」
…………
……
65: 2012/04/29(日) 00:56:40.37 ID:0WOa9apu0
12月24日/15:30/765プロ事務所
春香「ええ!? あの映画にですか!?」ガタン
亜美「ちょっとはるる~ん。驚きすぎっしょ→」
響「そうだぞ。美希なら頷けるさー」
貴音「まこと、素晴らしきことです。きっと、美希は海外でもその名を轟かすことでしょう」
小鳥「とうとう、765プロも大物女優を持つようになったわね~」
ガヤガヤ……、ざわざわ……。
扉「がちゃり」
春香「ええ!? あの映画にですか!?」ガタン
亜美「ちょっとはるる~ん。驚きすぎっしょ→」
響「そうだぞ。美希なら頷けるさー」
貴音「まこと、素晴らしきことです。きっと、美希は海外でもその名を轟かすことでしょう」
小鳥「とうとう、765プロも大物女優を持つようになったわね~」
ガヤガヤ……、ざわざわ……。
扉「がちゃり」
66: 2012/04/29(日) 00:59:34.39 ID:0WOa9apu0
美希「おはよーございます! なのー」
真「あっ! 美希! って、もう午後だよ……。仕事、お疲れさま。そ、それより聞いたよ! 主演の話!」
伊織「あんたに海外デビューを先越されるなんて、悔しいけど……。ま、まあ今はおめでとうと言っておくわ」フンッ
雪歩「あ、わたしお茶を淹れてきますね~」タタタ
やよい「すごいです~。わたしも、頑張らなくっちゃあ」グッ
あずさ「本当に、美希ちゃんが努力した結果よね~すごいわ~」パチパチ
千早「…………」
美希「……へ? みんな、何の話してるの?」キョトン
真「あっ! 美希! って、もう午後だよ……。仕事、お疲れさま。そ、それより聞いたよ! 主演の話!」
伊織「あんたに海外デビューを先越されるなんて、悔しいけど……。ま、まあ今はおめでとうと言っておくわ」フンッ
雪歩「あ、わたしお茶を淹れてきますね~」タタタ
やよい「すごいです~。わたしも、頑張らなくっちゃあ」グッ
あずさ「本当に、美希ちゃんが努力した結果よね~すごいわ~」パチパチ
千早「…………」
美希「……へ? みんな、何の話してるの?」キョトン
67: 2012/04/29(日) 01:02:23.53 ID:0WOa9apu0
春香「へっ? 美希、聞いてなかったの?」
真「ボクは朝律子さんに聞いたよ?」
伊織「ていうか、律子はまだ帰ってこないの?」
響「今日は遅くなりそうだって、言ってたぞ」
真美「てゆーか、ミキミキ、知らなかったの?」
亜美「え? そなの? ミキミキ」
美希「…………海外? 映画って?」
貴音「……」
真「ボクは朝律子さんに聞いたよ?」
伊織「ていうか、律子はまだ帰ってこないの?」
響「今日は遅くなりそうだって、言ってたぞ」
真美「てゆーか、ミキミキ、知らなかったの?」
亜美「え? そなの? ミキミキ」
美希「…………海外? 映画って?」
貴音「……」
68: 2012/04/29(日) 01:05:35.06 ID:0WOa9apu0
やよい「え……あの、嬉しくないんですかあ?」
あずさ「美希ちゃん? 顔色、悪いわよ~?」
千早「……」ズイ
美希「千早……さん?」
千早「美希。あなた、映画の主演に抜擢されたんだって。ロケ先はヨーロッパの……」
美希「……っ!」タタタ
小鳥「あっ! 美希ちゃん!? 行っちゃった……」
春香「美希……どおしたんだろ……?」
雪歩「お茶……淹れてきました~。って……あれ~?」キョトン
…………
……
あずさ「美希ちゃん? 顔色、悪いわよ~?」
千早「……」ズイ
美希「千早……さん?」
千早「美希。あなた、映画の主演に抜擢されたんだって。ロケ先はヨーロッパの……」
美希「……っ!」タタタ
小鳥「あっ! 美希ちゃん!? 行っちゃった……」
春香「美希……どおしたんだろ……?」
雪歩「お茶……淹れてきました~。って……あれ~?」キョトン
…………
……
69: 2012/04/29(日) 01:07:29.15 ID:0WOa9apu0
美希(イヤ、いや……)ダダダ
美希(ハニーと離れるなんて、ゼッタイに……)
美希(やっと……、近づけると思ったのに……!)
美希(ハニー! ハニー! どこに居るの)
美希(会って……話がしたいよ!)
美希(でも……こわいよお)
…………
……
美希(ハニーと離れるなんて、ゼッタイに……)
美希(やっと……、近づけると思ったのに……!)
美希(ハニー! ハニー! どこに居るの)
美希(会って……話がしたいよ!)
美希(でも……こわいよお)
…………
……
70: 2012/04/29(日) 01:10:16.00 ID:0WOa9apu0
16:00/765プロ事務所
千早「音無さん」
小鳥「千早ちゃん」
千早「やっぱり、美希何か変でした」
小鳥「そうねえ……。千早ちゃん、何か悩みとか、聞いてる?」
千早「いえ……。でも、予想はつきます」
小鳥「ふふっ。私もよ」
千早「美希、きっと混乱していると思うんです。どんどん仕事も増えて、大きくなって。それと、プロデューサーの事も……」
千早「音無さん」
小鳥「千早ちゃん」
千早「やっぱり、美希何か変でした」
小鳥「そうねえ……。千早ちゃん、何か悩みとか、聞いてる?」
千早「いえ……。でも、予想はつきます」
小鳥「ふふっ。私もよ」
千早「美希、きっと混乱していると思うんです。どんどん仕事も増えて、大きくなって。それと、プロデューサーの事も……」
71: 2012/04/29(日) 01:13:25.29 ID:0WOa9apu0
小鳥「本来なら許しちゃいけない事だと思うんだけどねえ……。美希ちゃんが自分で答え見つけなきゃ、だもんね」
千早「はい。音無さん、プロデューサーに、連絡を入れてもらってもいいでしょうか?」
小鳥「わかったわ。それじゃ、千早ちゃんもレコーディング、頑張ってね」
千早「はい……。行ってきます」タタタ
小鳥「……あまり感情を表に出さない子だけれど」
小鳥「千早ちゃんって良い子だわ」ピヨ
…………
……
千早「はい。音無さん、プロデューサーに、連絡を入れてもらってもいいでしょうか?」
小鳥「わかったわ。それじゃ、千早ちゃんもレコーディング、頑張ってね」
千早「はい……。行ってきます」タタタ
小鳥「……あまり感情を表に出さない子だけれど」
小鳥「千早ちゃんって良い子だわ」ピヨ
…………
……
73: 2012/04/29(日) 01:16:07.62 ID:0WOa9apu0
19:10/タクシー車内
律子「ふー。疲れましたねプロデューサー」ヘタリ
P「あ、ああ。しかし、監督さん。えらい気に入り様だったな。美希のこと」
律子「ええ。彼女には光るモノがある……とか、もう絶賛でしたね。他のスタッフの方々も……」
P「本当にな。やっぱりすごい逸材だよ。美希は……」
律子「あ、そだ。携帯、携帯っと」スッ
P「そういや俺も電源切ったままだったな……」
律子「ふー。疲れましたねプロデューサー」ヘタリ
P「あ、ああ。しかし、監督さん。えらい気に入り様だったな。美希のこと」
律子「ええ。彼女には光るモノがある……とか、もう絶賛でしたね。他のスタッフの方々も……」
P「本当にな。やっぱりすごい逸材だよ。美希は……」
律子「あ、そだ。携帯、携帯っと」スッ
P「そういや俺も電源切ったままだったな……」
74: 2012/04/29(日) 01:19:12.61 ID:0WOa9apu0
P「ん……小鳥さんから?」
小鳥『プロデューサーさん。お疲れ様です。実は、映画の件で……』
『美希ちゃん、海外ロケのこと聞いた途端、事務所を飛び出してしまったんです……』
『レッスンやお仕事のない子に近所を捜してもらっているんですけど……』
律子「ぷ、プロデューサー……メール見ました?」
P「美希が出ていったってヤツだよな? 理由は分からないが、心配だから俺も捜してくるよ」
律子「は、はい! じゃあ私は事務所に戻って、仕事しながら待機してます。美希……何か悩んでいるかもしれません。よろしくお願いします。プロデューサー」
P「ああ。任せておいてくれ。運転手さん、ここで降ろしてもらえますか……」
…………
……
小鳥『プロデューサーさん。お疲れ様です。実は、映画の件で……』
『美希ちゃん、海外ロケのこと聞いた途端、事務所を飛び出してしまったんです……』
『レッスンやお仕事のない子に近所を捜してもらっているんですけど……』
律子「ぷ、プロデューサー……メール見ました?」
P「美希が出ていったってヤツだよな? 理由は分からないが、心配だから俺も捜してくるよ」
律子「は、はい! じゃあ私は事務所に戻って、仕事しながら待機してます。美希……何か悩んでいるかもしれません。よろしくお願いします。プロデューサー」
P「ああ。任せておいてくれ。運転手さん、ここで降ろしてもらえますか……」
…………
……
75: 2012/04/29(日) 01:22:44.38 ID:0WOa9apu0
19:30/路上
P「美希……どこに居るんだ」タッタッタ
P「そうだ……家に帰って……。いや、たぶん律子か小鳥さんが確認しているはずだ」
P「事務所の周りは一通り当たってみたが……」
携帯「ブルルルル……ブルルル……」
P「……メール? う、うわ」
携帯「ブルルル……」「ブルル……」「ブルルルル……」
P「いったい誰からこんなにメールが……?」パカッ
伊織『あんた、美希のこと頼んだからねっ!』
真『プロデューサーさん! 男を見せる時ですよ!』
亜美『兄C! ミキミキが呼んでるよー!』
真美『にーちゃん! 急いでいそいで~!』
P「美希……どこに居るんだ」タッタッタ
P「そうだ……家に帰って……。いや、たぶん律子か小鳥さんが確認しているはずだ」
P「事務所の周りは一通り当たってみたが……」
携帯「ブルルルル……ブルルル……」
P「……メール? う、うわ」
携帯「ブルルル……」「ブルル……」「ブルルルル……」
P「いったい誰からこんなにメールが……?」パカッ
伊織『あんた、美希のこと頼んだからねっ!』
真『プロデューサーさん! 男を見せる時ですよ!』
亜美『兄C! ミキミキが呼んでるよー!』
真美『にーちゃん! 急いでいそいで~!』
77: 2012/04/29(日) 01:25:17.72 ID:0WOa9apu0
響『美希ならきっと大丈夫さー! プロデューサーがそばに居れば……』
貴音『あなた様でしか、美希を救うことはできません……』
あずさ『焦らずゆっくりと……話を聞いてあげてくださいね~』
やよい『プロデューサーさん! ふぁいとです! うっうー!』
雪歩『今日は寒いですから、どうか風邪には気をつけて下さいね。あ、美希ちゃんにも言っておいて下さい~』
千早『美希を支えてあげあれるのは、きっとプロデューサーだけなんです。だから頑張ってください』
春香『美希から、みんなにこんな写真が送られてきました。プロデューサーさんにも、添付しますね』
―添付ファイル1―
P「こ、これは……」
P「…………夜景、か」
P「……行こう!」タタタ
…………
……
貴音『あなた様でしか、美希を救うことはできません……』
あずさ『焦らずゆっくりと……話を聞いてあげてくださいね~』
やよい『プロデューサーさん! ふぁいとです! うっうー!』
雪歩『今日は寒いですから、どうか風邪には気をつけて下さいね。あ、美希ちゃんにも言っておいて下さい~』
千早『美希を支えてあげあれるのは、きっとプロデューサーだけなんです。だから頑張ってください』
春香『美希から、みんなにこんな写真が送られてきました。プロデューサーさんにも、添付しますね』
―添付ファイル1―
P「こ、これは……」
P「…………夜景、か」
P「……行こう!」タタタ
…………
……
78: 2012/04/29(日) 01:32:50.10 ID:0WOa9apu0
20:00/展望台
「ミキ……何やってるんだろ」
東京の夜景はあいかわらず明るくて、ぼんやりとした、たくさんの光がふわふわ浮いているみたいだった。
「海外なんて……ミキ、やだよ」
好きになった人と、同じ景色を見ていたいと思った。
ハニーが喜んでくれるから、仕事だって頑張れたのに……。
「星……光ってるの」
数日前に観た、プラネタリウムの夜空を思い浮かべる。
散りばめられた、こんぺいとうのような星たち。
それぞれに名前があって、結びついて一つの星座が生まれることを知った。
「ハニー。星、少ないよ」
東京の空は星が見えないという、ハニーの言葉は正しいと思った。
小さな煌きがいくつか見留られるだけで、お世辞にも満天の星とは言えない。
それがちょっとだけ、寂しかった。
「ミキ……何やってるんだろ」
東京の夜景はあいかわらず明るくて、ぼんやりとした、たくさんの光がふわふわ浮いているみたいだった。
「海外なんて……ミキ、やだよ」
好きになった人と、同じ景色を見ていたいと思った。
ハニーが喜んでくれるから、仕事だって頑張れたのに……。
「星……光ってるの」
数日前に観た、プラネタリウムの夜空を思い浮かべる。
散りばめられた、こんぺいとうのような星たち。
それぞれに名前があって、結びついて一つの星座が生まれることを知った。
「ハニー。星、少ないよ」
東京の空は星が見えないという、ハニーの言葉は正しいと思った。
小さな煌きがいくつか見留られるだけで、お世辞にも満天の星とは言えない。
それがちょっとだけ、寂しかった。
80: 2012/04/29(日) 01:35:46.81 ID:0WOa9apu0
「みんな、心配してるかなあ」
急に飛び出してきてしまったんだから、当然だと思う。
でも、ハニーと離れることを考えると、怖くて、落ち着いては居られなかった。
「海外ロケ……かあ」
映画やドラマに出演すること自体は、初めてじゃない。
自信だってあるし、役者としての仕事も好きだった。
それでも。これが大きなチャンスだとしても。
「近くに居たいよ……ハニー」
「俺ならここにいるぞ、美希」
「へ……? は、ハニー!? どうしてここがわかったの?」
「だって……春香たちに写真送ったんだろ? ここから撮った写真を。みんなからメールが来たよ。見つけてあげてって」
「そ、そっか……」
自分でもわかっていた。本当は、見つけてもらいたくて、遠まわしに春香たちに写真を送ったんだ。
みんなからいっぱいメールも来てたし、返信しなきゃいけないと思ったから。
急に飛び出してきてしまったんだから、当然だと思う。
でも、ハニーと離れることを考えると、怖くて、落ち着いては居られなかった。
「海外ロケ……かあ」
映画やドラマに出演すること自体は、初めてじゃない。
自信だってあるし、役者としての仕事も好きだった。
それでも。これが大きなチャンスだとしても。
「近くに居たいよ……ハニー」
「俺ならここにいるぞ、美希」
「へ……? は、ハニー!? どうしてここがわかったの?」
「だって……春香たちに写真送ったんだろ? ここから撮った写真を。みんなからメールが来たよ。見つけてあげてって」
「そ、そっか……」
自分でもわかっていた。本当は、見つけてもらいたくて、遠まわしに春香たちに写真を送ったんだ。
みんなからいっぱいメールも来てたし、返信しなきゃいけないと思ったから。
81: 2012/04/29(日) 01:38:19.70 ID:0WOa9apu0
「美希……。何を怖がる必要があるんだ。海外って言ったって、ただ場所が変わるだけだろ? いつもどおり、自分の最高の演技をしていれば……」
「……っ。違うの、ハニー」
「え……? 映画の件で悩んでたんじゃ……」
「そうだけど! 違うの……」
ハニーのそばに居たい。ミキのわがままだって、言われると思うけど。
好きで好きで、いつも一緒にいたい。2ヶ月も、3ヶ月も会えないなんて、堪えられない。
「ハニー? 今日は、クリスマスイブ……だよ?」
「……ああ。約束、してたな」
デートの約束。ミキが逃げ出して、反故にしちゃったけど。
今日、あらためて言いたいコトがあった。
「……っ。違うの、ハニー」
「え……? 映画の件で悩んでたんじゃ……」
「そうだけど! 違うの……」
ハニーのそばに居たい。ミキのわがままだって、言われると思うけど。
好きで好きで、いつも一緒にいたい。2ヶ月も、3ヶ月も会えないなんて、堪えられない。
「ハニー? 今日は、クリスマスイブ……だよ?」
「……ああ。約束、してたな」
デートの約束。ミキが逃げ出して、反故にしちゃったけど。
今日、あらためて言いたいコトがあった。
82: 2012/04/29(日) 01:41:26.75 ID:0WOa9apu0
「ねえ……ハニー? 星がキレイだよ」
「そう、だな。でも、この前のプラネタリウムと比べたら、全然だな」
「東京だもん。仕方ないよ。でしょ?」
「まあな。子供のころはもっと見えていたような気がするよ」
きらきら、輝いている星。
アイドルになって、ずっと、たくさんの人の前で輝きたい、笑顔を届けたいと思って頑張ってきた。
そのお願いは、叶えてもらった。ミキは幸せ者だと思う。それでも……。
「ミキね? 星みたいに、きらきらしたかったの。でね、そのお願いは、ハニーが叶えてくれた」
「いや、俺は何もしてないよ。美希が頑張った結果だ」
「ううん。ほんとに、いろいろなモノ、くれたよ。今のミキの気持ちも」
「…………」
「そう、だな。でも、この前のプラネタリウムと比べたら、全然だな」
「東京だもん。仕方ないよ。でしょ?」
「まあな。子供のころはもっと見えていたような気がするよ」
きらきら、輝いている星。
アイドルになって、ずっと、たくさんの人の前で輝きたい、笑顔を届けたいと思って頑張ってきた。
そのお願いは、叶えてもらった。ミキは幸せ者だと思う。それでも……。
「ミキね? 星みたいに、きらきらしたかったの。でね、そのお願いは、ハニーが叶えてくれた」
「いや、俺は何もしてないよ。美希が頑張った結果だ」
「ううん。ほんとに、いろいろなモノ、くれたよ。今のミキの気持ちも」
「…………」
83: 2012/04/29(日) 01:44:06.62 ID:0WOa9apu0
緊張で足に力が入らなくて、ガラス際の手すりにつかまる。
ちゃんと、もう一度気持ちを伝えたい。そして、安心させて欲しかった。
『好きだよ』って、言って欲しかった。
「ミキね? ハニーのコト、好き」
「…………」
「大好きだよ。ハニー」
「……っ! 美希!」
「……!?」
突然、身体が心地良いぬくもりに包まれた。
展望台の中は寒くないけど、それでも、胸のうちから何か熱いものが込み上げてくるようだった。
「ハニー? あったかい」
「……ごめんな、今まで」
ちゃんと、もう一度気持ちを伝えたい。そして、安心させて欲しかった。
『好きだよ』って、言って欲しかった。
「ミキね? ハニーのコト、好き」
「…………」
「大好きだよ。ハニー」
「……っ! 美希!」
「……!?」
突然、身体が心地良いぬくもりに包まれた。
展望台の中は寒くないけど、それでも、胸のうちから何か熱いものが込み上げてくるようだった。
「ハニー? あったかい」
「……ごめんな、今まで」
85: 2012/04/29(日) 01:47:31.86 ID:0WOa9apu0
涙が止まらなかった。目尻から頬を伝う滴が、ぽたぽたと落ちる。
「はにー、はにぃっ」
「俺だって、本当はこうしたかった。安心させてやりたかった」
「うんっ……うん」
「でも、俺はプロデューサーで、美希はアイドルなんだ。そんな事が許されるはずがない」
「……ぐすん、わかってるもん」
「だから、待っててほしい」
「……いつまで?」
「美希が大人になるまでだ」
「……もし、ミキがハニーの事好きじゃなくなっちゃったら……?」
「その時は……泣く」
「そんなコト……あるわけないケド」///
ハニーに抱きしめられたまま、ガラスの外へと視線を向ける。
さっきまで、小粒だった星たちが、今は夜空を覆い尽くすように大きく広がっているように見えた。
「はにー、はにぃっ」
「俺だって、本当はこうしたかった。安心させてやりたかった」
「うんっ……うん」
「でも、俺はプロデューサーで、美希はアイドルなんだ。そんな事が許されるはずがない」
「……ぐすん、わかってるもん」
「だから、待っててほしい」
「……いつまで?」
「美希が大人になるまでだ」
「……もし、ミキがハニーの事好きじゃなくなっちゃったら……?」
「その時は……泣く」
「そんなコト……あるわけないケド」///
ハニーに抱きしめられたまま、ガラスの外へと視線を向ける。
さっきまで、小粒だった星たちが、今は夜空を覆い尽くすように大きく広がっているように見えた。
87: 2012/04/29(日) 01:49:54.43 ID:0WOa9apu0
「ねえ? ハニー。星、見て?」
「ああ。綺麗だなあ。なんでだろうな」
「きっと、ミキのお願いを叶えてくれたせいで、星が落っこちてきちゃいそうなんだと思うな」
「そしたら、朝刊の一面を飾る大惨事になるな」
「じゃあ、東京は、今日から星の降る街なの」
今日の夜空は透き通っているような気がした。
ホワイトクリスマスにはなりそうもないけど、眼下に広がる街の灯がホタルみたいに、いっそう輝いて、それもまたキレイだった。
外は寒いけれど、今はすごくあたたかい。
「ああ。綺麗だなあ。なんでだろうな」
「きっと、ミキのお願いを叶えてくれたせいで、星が落っこちてきちゃいそうなんだと思うな」
「そしたら、朝刊の一面を飾る大惨事になるな」
「じゃあ、東京は、今日から星の降る街なの」
今日の夜空は透き通っているような気がした。
ホワイトクリスマスにはなりそうもないけど、眼下に広がる街の灯がホタルみたいに、いっそう輝いて、それもまたキレイだった。
外は寒いけれど、今はすごくあたたかい。
88: 2012/04/29(日) 01:51:20.35 ID:0WOa9apu0
「ミキ、映画がんばるね」
「おう。日本から応援してるよ」
「ただし、条件が一つあるの」
「言ってみ?」
「ミキに、『好き』って言って」
「…………」
「美希」
「なあに? ハニー」
「大好きだよ」
…………
……
90: 2012/04/29(日) 01:54:01.54 ID:0WOa9apu0
86日後/19:10/空港到着ロビー
美希「ハニー……どこに居るかなあ?」
ガヤガヤ……ゾロゾロ……
美希「もお、飛行機が遅れるなんて、ついてないの」プンプン
美希「外、雪積もってたな。ハニー、寒がりだから凍えてるかも……」
美希「……あっ」
P「美希」
美希「ハニー!」トテテ
P「おわっ! いきなり飛びつくな。コートにしわができるだろ」
美希「ハニー……どこに居るかなあ?」
ガヤガヤ……ゾロゾロ……
美希「もお、飛行機が遅れるなんて、ついてないの」プンプン
美希「外、雪積もってたな。ハニー、寒がりだから凍えてるかも……」
美希「……あっ」
P「美希」
美希「ハニー!」トテテ
P「おわっ! いきなり飛びつくな。コートにしわができるだろ」
91: 2012/04/29(日) 01:55:36.81 ID:0WOa9apu0
美希「ミキがあげたコート、ちゃんと着てくれてるんだ! うれしいの!」
P「ミキこそ。そのペンダント、気に入ってるみたいでよかったよ」
美希「えへへ。ハニーからの贈り物だもん! お墓の中まで持ってくの」
P「なんだそりゃ。ああそうだ、美希。ほれ」
美希「わっ! あったかいの……これ、カフェオレ!」
P「それ飲んだら、さっさと帰ろう。久しぶりに、事務所にも行こう。みんなが待ってる」
美希「うんっ! ねえ、ハニー?」
P「ん?」
美希「ただいま。大好きなの」ギュッ
美希「プラネタリウムで好きして」―sweet merry christmas―
FIN
P「ミキこそ。そのペンダント、気に入ってるみたいでよかったよ」
美希「えへへ。ハニーからの贈り物だもん! お墓の中まで持ってくの」
P「なんだそりゃ。ああそうだ、美希。ほれ」
美希「わっ! あったかいの……これ、カフェオレ!」
P「それ飲んだら、さっさと帰ろう。久しぶりに、事務所にも行こう。みんなが待ってる」
美希「うんっ! ねえ、ハニー?」
P「ん?」
美希「ただいま。大好きなの」ギュッ
美希「プラネタリウムで好きして」―sweet merry christmas―
FIN
92: 2012/04/29(日) 01:56:00.45
乙
元ネタあるの?
元ネタあるの?
95: 2012/04/29(日) 02:00:31.01 ID:0WOa9apu0
>>92
元ネタと言いますか……。
美希がカバーした『星の降る街』という曲を聴いていたときに、インスピレーションが湧いて書いた作品です。
あと、作中のプラネタリウムのカップルシートは池袋に実在します。
元ネタと言いますか……。
美希がカバーした『星の降る街』という曲を聴いていたときに、インスピレーションが湧いて書いた作品です。
あと、作中のプラネタリウムのカップルシートは池袋に実在します。
96: 2012/04/29(日) 02:09:12.07
乙乙
引用元: 美希「プラネタリウムで好きして!」
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