1:2019/12/22(日) 00:20:58.617 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「えっ?」

シャミ子「えっ?」

桃「…えっと、今までせっかくいい雰囲気でお互いの気持ちを確かめるようにキスして、もう完全にそういうことをする流れだったのに、なんで水を差しちゃうのかな?シャミ子」

シャミ子「だってこういうのって普通桃が私のことを押し倒す流れですよね?」

桃「…普通って何?」

シャミ子「なんで桃が自分から後ろに倒れるんですか?」

桃「あの…恥ずかしいから私の行動を言語化するのやめてくれないかな」

シャミ子「起きて下さい」

桃「え、うん…」
2:2019/12/22(日) 00:21:58.994 ID:FiNTrikPa.net
もんも...♡
3:2019/12/22(日) 00:23:04.006 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「大体こういうのって桃が『シャミ子が悪いんだよ…』って言いながら半ば強引に私のことを押し倒して手籠めにするんですよ」

桃「私たちこういう雰囲気になるの今日が初めてだよね…?統計があるわけでもないのに『大体』なの…?」

シャミ子「良が言うには大体そんな感じらしいです」

桃「どこの世界の話なんだろう…」
5:2019/12/22(日) 00:23:43.159 ID:+s5wlvPa0.net
シャミ子が悪い流れなんだよ
8:2019/12/22(日) 00:25:15.090 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「それに私、自分の行動をシャミ子のせいになんてしないよ。さっきだって、シャミ子に私の体を委ねても良いって私自身が思ったからこそああしたわけで…」

シャミ子「うーん言われてみれば確かに桃はそういう人間な気もします」

桃「むしろシャミ子の方が『桃が悪いんですよ』とか言いそうだよ」

シャミ子「失礼な!そんなこと言いません!桃は私のことなんだと思ってるんですか!?」

桃「こっちのセリフだよ」
10:2019/12/22(日) 00:28:11.336 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「とにかく、私の方から行くのは違くないですか?」

桃「そうかな…」

シャミ子「だって桃の方が私より身長高いじゃないですか」

桃「それ関係あるの?」

シャミ子「それに筋肉も凄いです」

桃「確かに筋肉量には自信あるけどやっぱりそれも関係ないと思う」

シャミ子「胸も小さい」

桃「酷い!」

シャミ子「あと喋り方も淡泊です」

桃「まさか口調にまで言及されるとは…」
11:2019/12/22(日) 00:30:46.907 ID:LdMK4zKG0.net
ムードぶち壊していくシャミ子
12:2019/12/22(日) 00:31:43.610 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「あと桃はいっつも私にぐいぐい来るじゃないですか」

桃「それはシャミ子にもっと強くなって欲しくて…」

シャミ子「それなのにこういう時はしおらしくなるの桃らしくないです!」

桃「らしくないって言われても、それが私だからどうしようもないよ」

シャミ子「じゃあもっとトレーニングも優しくしてください!」

桃「それは無理」
13:2019/12/22(日) 00:34:02.458 ID:LdMK4zKG0.net
こだわりの多いシャミ子
14:2019/12/22(日) 00:36:06.653 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「それに桃は私が自分の悪夢の中で迷ってしまった時に助けに来てくれましたよね」

桃「あの時は苦しんでるシャミ子の前で何もしないでいることなんて出来なかったから」

シャミ子「ほら、やっぱり私が桃に押し倒されなきゃおかしいですよ」

桃「なぜ!?」

シャミ子「だってあんなの完全に桃が主人公じゃないですか」

桃「主人公って助けた相手のこと押し倒したりするものかな…」
15:2019/12/22(日) 00:37:07.558 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「というか、シャミ子がそんな訳のわからない主張をしてくるなら、私にだって言い分はあるよ」

シャミ子「何ですか?言ってみてくださいよ」
18:2019/12/22(日) 00:38:50.615 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「私、シャミ子とデートする時はいつも自分なりに精一杯の可愛い服を着て行ってたよね?それはシャミ子に魅力的に思ってもらいたかったからだよ」

シャミ子「でもいつもはだるだるのズボンとかじゃないですか」

桃「いつものことは持ち出さなくていい」

シャミ子「みんなで動物園に行こうとした時も、せっかくフリフリのワンピ着てたのに、急にデニムに履き替えちゃいましたし」

桃「それはシャミ子以外にはそういう私をなるべく見せたくなかったからだよ。…特になぜか急に来ることになったあの狐には」

シャミ子「えっと…リコさんのことですよね…?」
20:2019/12/22(日) 00:42:05.631 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「あとシャミ子、私には華があるって言ってくれてたんだよね?杏里ちゃんから聞いたよ」

シャミ子「でも花にはおしべもあるじゃないですか」

桃「私にはめしべしかないんだけど」
44:2019/12/22(日) 01:11:03.046 ID:Bh8lkn7T0.net
>>20
ワロタ
23:2019/12/22(日) 00:44:07.989 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「それにシャミ子はいつも私のお腹触ろうとしてくるよね」

シャミ子「それがどうかしましたか?」

桃「…いや、『それがどうかしましたか?』じゃなくて、へんたいまぞくだよね」

シャミ子「なんて失礼な!」

桃「シャミ子、お腹って人体の弱点なんだよ?すぐ下に内臓があるんだよ?」

シャミ子「確かにそうですけど、それで変態は言いがかりです」

桃「それだけじゃないよ。お腹にはすぐ近くにもっと大事な所があるよね?少し手を下に動かされたらって意識しちゃうよね?」

シャミ子「その発想は全く無かったです」

桃「無自覚セクハラまぞく…」
26:2019/12/22(日) 00:46:58.150 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「それにシャミ子、私がうっかり闇堕ちした時、突然私のパンツ脱がそうとしたよね?」

シャミ子「あっ、やっぱりあのヒモを引っ張るとぱんつが脱げるんですか!?」

桃「それは教えない」

シャミ子「けちくさいです!桃がはっきり教えてくれないなら、私は確かめるために何度でも挑戦しますよ!」

桃「その度にシャミ子の関節が極められることになるけどいいの?」

シャミ子「ごめんなさいです」
28:2019/12/22(日) 00:50:03.207 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「でも…」

シャミ子「でも?」

桃「他の人がいない所なら…二人っきりなら…今なら。私、シャミ子にお腹触られてもいいよ。パンツだって脱がされてもいい。…というかしてほしい」

シャミ子「!」

桃「ね、ねえ…私ここまで言ったんだけど、まだダメ?…シャミ子?」

シャミ子「…」
31:2019/12/22(日) 00:52:30.088 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「きさま…本当に桃か?」

桃「えっ」

シャミ子「桃はそんなこと言わないと思います!」

シャミ子「桃ってこんなに素直じゃないですし、人につけ入る隙を見せるような迂闊な魔法少女でもありません!」

シャミ子「それに私の下にいる桃ってなんか違うと思います!桃は私にとってずっと上にいる、打倒すべき宿敵です!」

シャミ子「何か小倉さんに変なものでも食べさせられましたか?それとも、もしかしてリコさんが化けてますか?」
33:2019/12/22(日) 00:55:52.822 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「…酷いよ」

シャミ子「え?」

桃「酷いよシャミ子!私、今日凄く勇気を出してシャミ子を誘って、こんなにたくさん恥ずかしいことを言ったのに!」

桃「私、姉がいなくなってからずっと寂しかった!誰にも弱みを見せられなかった!一人でこの町を守らなきゃって使命感にずっと駆り立てられて、心穏やかになれる時なんて無かった!」

桃「私、シャミ子が思ってるほど強くなんかないよ。普段はついそう見せちゃうけど、そんなの嘘だよ、見栄だよ。本当はすっごく弱くて、寂しくて、誰かに抱きしめて欲しかった」

桃「でも、シャミ子に出会って、シャミ子を好きになって、やっと本当の私を見せられる人が出来たと思った」

桃「それなのに…シャミ子はそんな私のこと全然分かってくれてない!本当の私と違う、勝手な私像なんか押し付けられても、応えられないよ!」

シャミ子「桃…」
34:2019/12/22(日) 00:59:19.359 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「…もういいよ」

シャミ子「え」

桃「もういい!シャミ子が私のこと分かろうとしてくれないなら、もう分かってくれなくていい!もう私に何もしてくれなくていいよ!」

シャミ子「ど、どこ行くんですか!待ってください」ガシッ

桃「っ!」ドタッ

シャミ子「わっ!」ドサッ

桃「…うっ、ぐすっ…」

シャミ子(泣いてる…?)
35:2019/12/22(日) 01:00:14.993 ID:LdMK4zKG0.net
これはシャミ子が悪い
36:2019/12/22(日) 01:01:34.093 ID:u5LAd2JK0.net
やっぱりシャミ子が悪かった
37:2019/12/22(日) 01:02:26.424 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「…見ないで」グスッ

シャミ子(なんででしょう、涙の粒のキラキラがとっても甘美なデザートのようにでも見えて、私の中の何かを強く惹きつけます…!)ゾクゾク

シャミ子「ぺろっ」

桃「!?」

シャミ子「やっぱり涙から桃の味がします。桃は桃です」

桃「嘘…信じてないくせに…」

シャミ子「今の桃は今までで一番触りたくなるお腹をしています」サワサワ

桃「…やめて、触らないでよ」グスッ

シャミ子「嫌です。やめてと言われてもまさぐってやります。…桃はお腹を触られるとき、ここを触られることまで連想してしまうんですよね」スッ

桃「ひゃっ…!シャミ子、そこダメ…っ!やめてって言ってるのに…!」

シャミ子「桃が悪いんですよ」

桃「!?」
38:2019/12/22(日) 01:06:16.581 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「やっぱり私はありのままの桃が大好きです」

桃「…!」

シャミ子「桃の可愛いさを私は見誤ってました。こんなにいじらしい魔法少女を目の前にして、嗜虐心を抑えられるほど理性の強いまぞくでは私はありません」

桃「…シャミ子は勝手だよ」

シャミ子「はい、まぞくは好き勝手に生きるんです。でもまぞくだから、他人の勝手は許しません。桃がさっき、私のことをあんなにいやらしく誘った罪はもう取り消せませんよ。今更撤回しても無駄です」

桃「…っ!酷いよシャミ子、私のことをこんなに振り回して…」

シャミ子「ごめんなさい」

桃「…責任、取ってよ」

シャミ子「…はい!」
41:2019/12/22(日) 01:07:42.893 ID:KW5/6ZXH0.net
桃「シャミ子。シャミ子起きて」

シャミ子「おかーさん、あといちじかん…」ムニャムニャ

桃「もう朝だよ」ユッサユッサ

シャミ子「あれ、なんで桃…?」

桃「ほら、今日は休日だから一日中トレーニング出来るんだよ。いつまでも寝てたら勿体ないよ。早速朝フルに行こう」

シャミ子「朝からフルマラソンは無理です!いや昼でも夜でも無理ですけど!」

桃「じゃあ4キロでいいよ」

シャミ子「まあ4キロぐらいならなんとか…」

桃(…たやすい)

桃「ほら、シャミ子の体操着も持ってきておいたからすぐ着替えて」

シャミ子「えっあっはい」

シャミ子(なんだか昨日凄い夢を見てたような気がするんですけど、記憶があやふやです…)
42:2019/12/22(日) 01:10:19.140 ID:KW5/6ZXH0.net
シャミ子「ふう、はあ、つ、辛いです…」タッタッタッタッ

桃「今のシャミ子ならキロ7分ぐらいは行けるはずだよ。もうちょっとペースを上げよう。ほら、私についてきて」

シャミ子「えぇ~!待ってくださーい!」タッタッタッ

桃「…ねえ、シャミ子」

シャミ子「はい!?というか前向いたまま喋られても聞き取りづらいです!」タッタッタッ

桃「トレーニングが終わったら今夜もさ」

シャミ子「なんですか!?」タッタッタッ

桃「…して?」

シャミ子「…っ!はい!」

シャミ子(やっぱり夢じゃなかったです!!!!!)


頑張れシャミ子!魔族の嗜虐性を存分に発揮し、魔法少女の面倒くさい心と体を満足させるんだ!

おわり
43:2019/12/22(日) 01:11:01.402 ID:RTOPE+kbM.net
乙乙乙
45:2019/12/22(日) 01:12:11.921 ID:LdMK4zKG0.net
たしかに桃めんどくさいなw
おつ
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1576941658