110: 2011/06/13(月) 14:23:48.82 ID:0xxfQYZ30
C.C.は可愛い

115: 2011/06/13(月) 15:20:02.93 ID:0xxfQYZ30
C.C.「おい、ルルーシュ」

ルル「なんだ」

C.C.「暇だ」

ルル「そうか、俺は忙しい」

C.C.「だからどこかへ連れて行け」

ルル「人の話はちゃんと聞け。俺は黒の騎士団に関する事で手がいっぱいだと…」

C.C.「そうだな、どうせ連れて行かれるなら今日はショッピングモールあたりがいいか」

ルル「おい」

C.C.「そうと決まれば善は急げだ。 20分後にはしっかりエスコートの準備を整えておけ」

ルル「一人で勝手に行ってこい。 押し切られる前に言っておくが俺は行かんぞ」

C.C.「玄関前で待っているぞ、ルルーシュ」

ルル「………」

116: 2011/06/13(月) 15:27:08.15 ID:0xxfQYZ30
~20分後~


ルル「遅いぞ、C.C.」

C.C.「なんだかんだで付き合ってくれるんだな、お前」

ルル「……ふん」

C.C.「それで、どこへ行くつもりなんだ?」

ルル「どこへ行くも何も、お前がショッピングモールに行きたいと言っていただろうが」

C.C.「なんだ、私の用件を叶えてくれるのか」

ルル「俺は別に行きたいところなぞ無い。
   だとすればさっさと望みを叶えて、お前が満足したらすぐにでも家路に着けばいいだけだろう」

C.C.「ふん、私とデートが出来る照れ隠しか?」

ルル「馬鹿を言うな。 合理的思考の結果論だ」

C.C.「全く…素直じゃないな、童O坊やは」

ルル「放っておけ」

118: 2011/06/13(月) 15:31:16.80 ID:0xxfQYZ30
~ショッピングモール~


C.C.「相変わらずここは大きいな」

ルル「お目当ての場所には着けただろう、さっさと用件を済ませてこい」

C.C.「ルルーシュ、そう焦るな。
   せっかくここまで来たんだ。お前も日頃の業務など忘れてしっかり楽しめばいい」

ルル「まるで自分が今日の分の金は持つ、みたいな言い草だな」

C.C.「何を言う。 そこはしっかりお前持ちに決まっているだろう」

ルル「……魔女め」

120: 2011/06/13(月) 15:37:20.20 ID:0xxfQYZ30
ルル「そろそろ本題に入ろう」

C.C.「ん?」

ルル「C.C.、何が目的でショッピングモールに行きたいなどと言い出したんだ」

C.C.「なんだ、お前の頭の軽さは体重に比例しているのか?
   ショッピングモールに来て物見遊山というわけがないだろう」

ルル「一般的にはそれをウインドウショッピングと言うんだが」

C.C.「小さな事に五月蝿いぞ。
   ココに来た理由はだな、お出かけ用の服が欲しかったからだ」

ルル「……出不精のお前がか?」

C.C.「何を言う。 淑女たるもの、こういう部分の女子力向上には余力を惜しまないものだぞ」

ルル「部屋をピザの空箱まみれにするお前の口から『女子力』という言葉が出てきたことに驚きだ」

122: 2011/06/13(月) 15:42:11.91 ID:0xxfQYZ30
ルル「そもそもだな、お前の服は俺が通販で取り寄せているだろう」

C.C.「お前の趣味のおかげでゴス口リに身を包んだこともあったな」

ルル「不服だったか?」

C.C.「阿呆か貴様、着慣れるまで私がどれだけ恥ずかしかったと思っているんだ」

ルル「けっこう平然と着ていたような気がするんだが…」

C.C.「平然を装っていただけだ」

ルル「C.C.、それはダウトだ。
   俺はしっかりと目撃しているぞ、お前があのゴス口リ服を着て鏡の前でニヤニヤしていたのを」

C.C.「おやおや…淑女のプライベートを覗き見とは趣味が悪いな」

ルル「上手くはぐらかしたつもりだろうが、そうはいかんぞ」

124: 2011/06/13(月) 15:48:37.88 ID:0xxfQYZ30
C.C.「とにかく、私は通販でお前からもらう服ではなく
   ちゃんと自分の意思で洋服を選びたいんだ」

ルル「…なるほど。 お前の望みは伝わった」

C.C.「ふん、分かればいい」

ルル「ではカードを渡しておくから、限度を考えつつ好きなものを買って来い。
   俺は買い物が終わるまで適当にこの辺りをうろついておく」

C.C.「おい」

ルル「ん?」

C.C.「何を言っているんだ、お前も一緒に着いてくるに決まっているだろう?」

ルル「なっ…!」

C.C.「ルルーシュ、今日のこの場でのお前の任務は三つ。
   一つ、私が選んだ服に全て『似合っている』と答えること。
   一つ、今日買った分の衣服における荷物持ち。
   一つ、私を楽しませろ」

ルル「………暴君すぎるだろう、貴様」

127: 2011/06/13(月) 15:53:46.18 ID:0xxfQYZ30
ルル「それに従うメリットは?」

C.C.「ん? 私と一緒に居れるんだぞ。お前は嬉しくないのか?」

ルル「驚くほど喜びの感情が湧いてこないんだが」

C.C.「むぅ…確かに何もメリット無しで貴様に尽くされるのは存外気味が悪いな」

ルル「そこまで言うか貴様」

C.C.「では、屋敷に帰ったら膝枕でもしてやろう」

ルル「何故そこで渋々了承したような表情を浮かべるんだ」

C.C.「童O坊やには至高の喜びだろう? んんぅ?」

ルル「その『こういうのが好きなんだろうお前』感をかもし出す顔はやめろ」

129: 2011/06/13(月) 16:04:46.93 ID:0xxfQYZ30
――ショッピングモール内 洋服店――


ルル「随分と歩いたが、結局この店舗にするのか」

C.C.「大体を見て歩いてみたが、ここが一番私の趣味に合っている」

ルル「それは良かったな」

C.C.「さて、何を試着してみようか」

ルル「好きなものを選べ。 ゆっくり待っていてやる」

C.C.「言われずともそうさせてもらう」


C.C.「ルルーシュ」

ルル「なんだ?」

C.C.「これだけあると目移りするから、折角ならお前も一緒に選んでくれ」

131: 2011/06/13(月) 16:09:37.70 ID:0xxfQYZ30
C.C.「これはなかなか可愛いな」

ルル「そうか? 俺にはよく分からん」

C.C.「この可愛さが分からないとは…まだまだだな、ルルーシュ」


C.C.「なぁ、こういうのはどうだ?」

ルル「お前の趣味にしてはまた随分とファンシーだな」

C.C.「別にいいだろう、私の勝手だ」

ルル「……気に入ったなら買ってやる」


C.C.「うわ、最近のはこんなにも大胆なのか…ルルーシュ、お前はこういうのをどう思う?」

ルル「下着は知らん。 これ見よがしに俺に見せてくるな」

C.C.「ほれほれ、紫の透けブラだぞ」

ルル「……」 プイッ

C.C.「ウブいな、お前…」

132: 2011/06/13(月) 16:15:50.64 ID:0xxfQYZ30
C.C.「目ぼしいものは買い終えたな」

ルル「それは何よりだ」

C.C.「これでまた私の女子力は一段と格を上げただろう」

ルル「あとは俺の部屋で下着の格好のまま眠らなければ、その女子力とやらも飛躍的に上がるだろうな」


ルル「………ん?」

C.C.「なんだ、何か問題でもあったのか?」

ルル「いや、別にこれといった問題は無いのだが」

C.C.「えらく歯切れが悪いな」

ルル「C.C.、お前が選んだ服は上着ばかりだな」

C.C.「パンツは幾つか種類が屋敷にあるから、買うのは問題無いだろう」

ルル「……そうか」

135: 2011/06/13(月) 16:21:51.46 ID:0xxfQYZ30
ルル「おい、C.C.」

C.C.「?」

ルル「これを着てみろ」

C.C.「これは…スカート?」

ルル「スカート以外の何かに見えるか?」

C.C.「これはまた…随分とフリルのついたスカートだな。
   どうせ着たら着たでからかう気だろう、お前」

ルル「からかうつもりは全く無い」

C.C.「……ふん。 童O坊やの仕立ては信用ならんが、一応着てやる。 ちょっと待っていろ」

136: 2011/06/13(月) 16:24:47.46 ID:0xxfQYZ30
C.C.「ルルーシュ見ろ、スカートをはいてみたぞ」

ルル「……」


ルル「C.C.」

C.C.「なんだ、もう着替えてもいいだろう」

ルル「似合っているぞ」

C.C.「……」

ルル「よく、似合っている」

C.C.「……ふん」

137: 2011/06/13(月) 16:28:49.14 ID:0xxfQYZ30
ルル「さて、そろそろ帰るとしよう」

C.C.「気晴らしにはなったか?」

ルル「……まぁまぁだな」

C.C.「素直じゃない奴だな、これだから可愛げの無い男は」

ルル「可愛げの無い女から言われては形無しだな」

C.C.「なんだと、私が可愛くないとでも言うつもりか?」

ルル「可愛いと言ったらどうするんだ?」

C.C.「適度に喜んでやる」

ルル「…素直じゃない奴だな」

C.C.「当然だろう、私はC.C.だからな」


―END―

引用元: C.C.「ルルーシュ見ろ、スカートをはいてみたぞ」