1: 2013/11/13(水) 18:49:42.59
P「しかもその子が音無さんそっくりだったんだ」

律子「親戚の子とかじゃないんですか?」

P「そんな感じじゃなくて、まるで親子みたいな・・・」

ガチャッ

小鳥「おはようございまーす」

P「お、おはようございます」

17: 2013/11/13(水) 19:16:36.81 ID:fJIJUmKE0
律子「聞かないんですか昨日のこと」ヒソヒソ

P「どう聞けっていうんだよ・・・この前だって彼氏が欲しいと泣き喚いて居酒屋追い出された音無さんに「あなたの子供ですか?」って聞けるのか?」ヒソヒソ

律子「ほ、ほら・・・言ってなかっただけで実はバツイチで昔の子だったとか」ヒソヒソ

P「それはそれでもっと聞きづらいだろ・・・」ヒソヒソ

小鳥「どうしたんですかお二人とも、そんな隅っこで?」

P律「「いえいえなんでも!」」



22: 2013/11/13(水) 19:26:39.35 ID:fJIJUmKE0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P「というわけで本日は音無小鳥を徹底追跡しようと思います!仕事はサボリました!」

律子「事務員もプロデューサー2人も事務所にいないなんて社長の胃がマッハですね!」

P「我々は外回りとうそをついて事務所を開けていますが、音無さんは本日休日です!あっ!今自宅のアパートから出てきました!」

律子「なんですかそのレポーター風なしゃべり方」

24: 2013/11/13(水) 19:30:54.71 ID:fJIJUmKE0
P「子供は連れてませんね・・・」

律子「いまさらですが、本当にそんな子いたんですか?見間違いとかあなたの想像上の存在とかじゃないんですか」

P「違います!この目でしっかりと!見ました!見たんです!」

律子「おや、電車に乗るようですね。服装は別にお洒落でもない普段着で・・・どこ行くんでしょうか」

P「後で乗り越し精算すればいいんだからとりあえず乗ってみよう」

44: 2013/11/13(水) 20:22:45.73 ID:fJIJUmKE0
P「乗り換え続けてかれこれ1時間、ずいぶん都会から離れたな」

律子「こんな山の方にいったい何があるんでしょう・・・あっ小鳥さん降りますよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・

P「こんな田舎じゃバスとかタクシーに乗られたら終わりだな」

律子「歩きでいってもらえることを祈りましょう」

48: 2013/11/13(水) 20:28:39.52 ID:fJIJUmKE0
P「どうやらあのビルに入っていくようだな」

律子「でもあのビル、なんか相当年季が入っているというか、765のビルより古いですよ」

P「ま、まさかここで鬼畜野郎どもに犯されておろすにおろせず出来てしまったのがあの子供だったというのか・・・!」

律子「なに馬鹿なこと言ってるんですか、ほら追いますよ」

P「あ、ちょっと待て律子、ここにビルの名前が書いてある・・・」


『音無研究所』


P律「「・・・・・・・・・・・・」」

49: 2013/11/13(水) 20:30:59.23 ID:fJIJUmKE0
P「なんですか音無研究所って」

律子「あれですよきっと、音響設備の研究というか防音対策というか」

P「なるほど、だから音無さんがたまたま苗字が同じだったから研究員になったと」

律子「実に面白い偶然ですねHAHAHA」


P律「「・・・・・・・・・・・・」」

P律(開けちゃいけないフタを開けようとしてる気がする・・・)ゴクリ

50: 2013/11/13(水) 20:33:41.80
量産される小鳥さんか…ふむ

51: 2013/11/13(水) 20:35:08.93 ID:fJIJUmKE0
グダグダいっていてもしょうがないので仕方なく正門から堂々と侵入した二人

そのとき特派員の見たものは!?

P「中は普通・・・というか、外見よりきれいだな」

律子「でも研究所というより普通のマンションっぽい作りになってますよ」

?「おじちゃんたちだーれ?」

P「」ビクッ

律子「」ビクッ

54: 2013/11/13(水) 20:40:01.07 ID:fJIJUmKE0
小小鳥「しらないひとー」

P「ほらいたじゃないかちっさい小鳥さん!」

律子「うわぁ本当にそっくり!というか見つかりましたよ!どうするんですか!」

小小鳥「おじちゃんたちわるいひとー?」

P「いや俺たちは音無さんの知り合い・・・いや音無さんっていっても小鳥さんのほうで」

小小鳥「ことり?ことりはことりだけどおじちゃんのことしらないよ?」

律子「この子も「小鳥」という名前だということ?まさかクローン・・・そんな非現実的な・・・」

?「もう、また勝手に部屋から出て・・・あら、あなた達は?」

55: 2013/11/13(水) 20:45:00.59 ID:fJIJUmKE0
小小鳥B「誰なの?どこから入ってきたのかしら?」

P「またちっさい音無さん!?どうなってんだこのビルは!」

律子「まずいですよプロデューサー殿、私たち社会の闇に消されるかもしれません・・・!」

小小鳥A「おじちゃんたちことりのしりあいだって、でもことりしらないよ?」

小小鳥B「私もしらな・・・「ちっさい音無さん」?ああ、あの大人の方の知り合いね、スーツなのをみると同僚かしら」

P「こっちのほうは物わかりがずいぶんいいな・・・姿は小さい方と変わらないのに」

小小鳥B「ということはまた鍵を閉め忘れたのね、まったく形だけは一番大きいのに・・・まあいいわ」

小小鳥B「ついてきてください、あなた達の知ってる「音無小鳥」のところへ案内しましょう」

59: 2013/11/13(水) 20:51:08.33 ID:fJIJUmKE0
小小鳥B「こちらです、今はこの部屋で他の小鳥たちと料理をしているかと」

P「音無さん料理できたのか!?」

律子「もっと驚くところあったでしょう!?」

小小鳥B「入るわよ小鳥ー」

小鳥「そうそう、油はねに気を付けて・・・あ、ちょっと待ってね、もうすぐ出来るから」

小小鳥B「まあ落ち着いてからでいいけど、お客さんよ小鳥」

小鳥「え?こんなところにお客さんなんてってプロデューサーさんと律子さん!?」ガビーン

P「おぉう・・・小さい音無さんが3人で料理をしている・・・」

律子「これは夢?現実?」オロオロ

60: 2013/11/13(水) 20:52:03.85
一匹もらうわ

61: 2013/11/13(水) 20:54:23.80 ID:fJIJUmKE0
小鳥「なんでこんなところにいるんですか!仕事は!?」

P「仕事は社長に押し付けたっていうかそれどころじゃないですよ!」

律子「小鳥さんが一人・・・小鳥さんが二人・・・フフ」

P「あっ律子が意識混濁状態だ!カムバック律子ー!」

小小鳥C「なになにー?騒がしいけどー」

小小鳥D「うぅ・・・大人の人・・・こわい・・・」

小小鳥B「はいはい騒がない、とりあえず食事にしましょう、お二人もご一緒にどうぞ・・・話は食べながらで」

64: 2013/11/13(水) 20:58:01.67
なにこれこわい

65: 2013/11/13(水) 20:59:12.74 ID:fJIJUmKE0
小鳥「手をあわせてください、いただきます!」

イタダキマス!イタダキマス!イタダキマス!マルデカミヘノイノリジャナイカ・・・!

小小鳥B「また誰か勝手に小鳥の本棚からハガレンとって読んだわね・・・挨拶ぐらいちゃんとしなさい」

律子「小鳥さんが38人・・・小鳥さんが39人・・・はっ!?ここはどこ!?私はメガネ!?」

P「ああお前はメガネだけどまあ落ち着け。ゆっくり話もできやしない・・・あと小鳥さんは大きいの含めて全部で7人だったよ」

律子「ああ、夢じゃなかったのね・・・なんということなの・・・」

小鳥「律子さんも気が付いたところで、ではどこから話しましょうか・・・」

小小鳥B「まずは、そうね、私たちが何なのかからお話ししましょう」

70: 2013/11/13(水) 21:05:53.57 ID:fJIJUmKE0
小鳥「まず、私たちはプロデューサーさんや律子さんのような普通の人ではないんです」

小小鳥C「鳥なんです」

小小鳥D「と・・・鳥でもないよぅ・・・」

小小鳥E「ならばわれらなんとしていきるです?」

小小鳥F「レッドブル飲めば鳥になれる、そう思っていたころが私にもありました・・・」

小小鳥B「ちょっと静かにしなさい話が進まないわ」

小鳥「私たちはその・・・なんていうか・・・一番適切な表現で言えば、『湧く』んです」

P「湧く?」

小鳥「ええ、MMORPGのアイテムように、ある時ふっと存在し始めるんです、小さい姿で」

72: 2013/11/13(水) 21:10:46.14 ID:fJIJUmKE0
小鳥「私たちは小さい姿で存在し、基本的に年を取りません、あ、私が大きくなった理由は後で話しますね」

小小鳥B「私たちがなぜふっと湧いて生まれるのかは自分たちにもわからないわ、ただ周期もなく、ある時突然生まれるのよ」

小鳥「といっても生まれたときは精神年齢は見た目どおりなので、運よく誰かに保護してもらったりしなければそのまま餓死したり、自然の掟に従います」

小小鳥B「生きるという意味では、ここにいる我々は運がよかったのよ、保護してもらえたのだから」

P(興味本位でついてきただけなのに)

律子(話しが壮大すぎて大変なことになっています)

76: 2013/11/13(水) 21:15:03.49 ID:fJIJUmKE0
小小鳥B「以前のこのビルの管理者がたまたま私をみつけて、保護してくれたのよ」

小鳥「この小鳥さん、見た目はこれですけど私より先輩なんですよ」

小小鳥B「で、私たちに「音無小鳥」という名前を与え、出来る限り保護しようと頑張ってくれた・・・生物学的な親なんていないけど、本当に親以上の存在だわ」

小鳥「そうやって成長・・・まあ中身だけですけど・・・した小鳥たちはそれぞれ特殊なルートで仕事にいったり引き取ってもらったりしています」

小小鳥B「私みたいに他の小鳥たちの世話を見るようなのもいるにはいるけどね」

78: 2013/11/13(水) 21:19:42.39 ID:fJIJUmKE0
小鳥「で、私の話なんですけど」

小小鳥B「みんなで裏の山に遊びに行ったとき、小鳥ったら適当に落ちてたキノコをかじったのよ・・・あなたもうあのとき精神年齢にして14歳ぐらいだったんじゃないの?拾い食いだなんて・・・」

小鳥「だ、だっておいしそうだったんですもん!で、かじったらいきなり体が大きく・・・」

小小鳥C「びっくりしたねー、山で遊んでたらマッパでグラマーな小鳥がいるんだもん」

小小鳥D「・・・ちじょ・・・」

小鳥「痴女じゃないです!服のサイズが一気に変わったんだからしょうがないでしょ!」

P(山奥でマッパな音無さん・・・イイ!)

律子(あ、一番小さい小鳥さん人参嫌いなんだ・・・かわいい)

82: 2013/11/13(水) 21:26:14.47 ID:fJIJUmKE0
小鳥「まあそんなこんなでなぜか私だけ大きくなってしまいまして・・・」

小小鳥B「でも大人のほうが都合がいいことってあるのよ、たとえば働き口だとか、買い物の荷物も多く運べるしね」

小鳥「というわけで私は出稼ぎに、「音無小鳥」初の表舞台へと出たのでした」

小小鳥B「休みの日にはこうやってたまに帰ってきて、私たちと遊んだり大人じゃないと対応できないことしてくれたり、いい小鳥よ彼女は」

小小鳥B「・・・こんなふうに後をつけられてなければね・・・知られてしまった以上は・・・フフ」

P「ヒッ!だっ誰にもしゃべりませんからどうか命だけは!」

律子「いやー!研究対象名目でばらばらにされるぅー!」

小小鳥C「残念だが手遅れだおじちゃんたち・・・」

小小鳥E「しょくじにクスリいれたです?どくどく?」

小小鳥F「ふっ楽にしてろぃ、なぁに目が覚めた時にはもうきれいさっぱりさ・・・」

小鳥「やめなさいって・・・小鳥まで悪乗りしないの」

小小鳥B「ふふ、小鳥以外の大人と話すのは久しぶりでつい、ね・・・」

P「死ぬかと思った・・・」

84: 2013/11/13(水) 21:30:59.33 ID:fJIJUmKE0
律子「あの・・・聞いていいのかわかりませんが、「研究所」ってのは・・・」

小鳥「ああ、あれ・・・あれはですね」

小小鳥B「ここの責任者だった人がとんでもない悪筆でね・・・「音無保育所」で表札を依頼したら・・・」

小鳥「誤植で「音無研究所」になって返ってきたんです・・・面白いからそのままでいいやって・・・」

小小鳥B「まあ、研究所のほうが他人が寄り付かなくてよかったかもね、私たち隠居する気はないけど社会的に受け入れられないことはわかってるから」

P「で、その責任者の方は今はいらっしゃらないんですか?」

小鳥「ええ、私が大人の体になって、いろいろ代わりができるようになってから置手紙を残して行ってしまいました」

小小鳥B「口座に生活費は振り込んでくれてるからどこかで元気にやってるはずだけどね」

85: 2013/11/13(水) 21:35:26.16 ID:fJIJUmKE0
P「この前街中で小さい音無さんと出歩いてませんでしたか?」

小鳥「ああ、あれを見られたからこうなったんですね・・・たまにお休みの日に時間があるときだけ、誰かと街に出るんですよ」

小小鳥B「対外的には親子で一応通りそうだからね、気晴らしがてら交代で街に連れて行ってもらうの」

小鳥「小鳥なんか私より年上のくせに「外では子供のふりしなきゃいけないからね」ってすっごい甘えてくるんですよ」

小小鳥B「だ、だってそっちのほうが自然でしょう!それにいいじゃない私だってたまには甘えてみても!」

P(微笑ましいなぁ)

律子(あ、小さい小鳥さん寝そう・・・かわいい)

87: 2013/11/13(水) 21:37:52.43 ID:fJIJUmKE0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小鳥「じゃあまた今度のお休みにね」

小小鳥B「たまには彼氏と過ごしててもいいのよ?」

小鳥「いないの知ってるくせに・・・」

小小鳥B「ふふ、早く作ればいいのに、じゃあまたね」

91: 2013/11/13(水) 21:42:50.87 ID:fJIJUmKE0
P「それにしても驚きましたよ・・・」

小鳥「やっぱりそうですよね、あの、できたらこれからも普通に接していただけると」

P「音無さん料理できたんですね」

小鳥「そっちですか!?・・・もう、ふふっ」

律子「いいじゃないですか、あんなにかわいい家族がいた、それだけで十分ですよ」

小鳥「ええ、ありがとうございます」

P「・・・ところで、音無さんって見た目と年齢が一致しないんですよね?本当は何歳なんですか?」

小鳥「ええと、湧いてからの年齢でいうと・・・19歳ですね」

P「年下!?」

律子「同い年!?」

P「っていうか未成年!?」

律子「お酒飲んでましたよね!?」

小鳥「あ、あれはその、大人になった時に作ってもらった身分証明は成年ですし、肉体年齢も成年ですから・・・」

93: 2013/11/13(水) 21:50:11.39 ID:fJIJUmKE0
数日後

P「あー腹減ったーさみー」

律子「確かに急に冷えましたね最近」

小鳥「あ、駅前に新しいラーメン屋が出来たらしいですよ、行ってきたらどうですか?」

P「んじゃちょっと行ってきますねー」


P「ここか・・・って、何だこの人だかり」

オイミロヨアレ・・・アンナチイサイコガ・・・モウ5ハイメダゾ・・・

P「ちょっとすいません・・・って、あの銀髪は貴音か?なんだいつもの大食いか。おーい貴音・・・?」


そこにいたのは、貴音にそっくりの少女でした。

見た目が3、4歳であることを除けば・・・

そして、店の外からはいつもの大人の貴音の姿が・・・


貴音「やはりここにいたのですか貴音・・・と、あなた・・・様・・・?」



完!

100: 2013/11/13(水) 22:04:52.21
ヴぁい!!

引用元: P「昨日街中で音無さんが3、4歳の子供と歩いてたんだ」