7: 2012/10/07(日) 18:06:21.67 ID:ilAZhxJKP
P「響、ちょっといいかー?」

響「何?プロデューサー」

P「この前の番組、結構良かったみたいでさ、またやってくれないかって話が来たんだ」

響「ほ、本当……あ、そうなんだ。まあ、自分は完璧だからな、当たり前さー」

P「それで、どうだ?やってくれるか?」

響「もちろ……ま、まあプロデューサーがどうしてもっていうならやってあげてもいいけど?」

P「そ、そうか。それじゃ頼む」

響「わかった。まあ、自分に任せておけばいいさー!」

P(……なんかいつもの響と違う。この感じ、どこかで……まさか)

P「まあ響だからな。期待してるぞ!」

響「なっ!あ、当たり前さー!」

P「ありがとな」

響「べ、別にプロデューサーのためじゃないからっ!も、もういいでしょ!それじゃ!」

P「……なるほど」

36: 2012/10/07(日) 19:43:08.65 ID:ilAZhxJKP
律子「……で、私ですか」

P「あれはどうみても”ツンデレ化”してると思うんだ」

律子「いや知らないですけど、だとしてどうして響が」

P「俺が聞きたいよ。でも、ギャップがあってよかった、というかめちゃくちゃ可愛かった。もう抱きしめたい」

律子「……ふーん」

P「なんだよ、そういうことなら律子も可愛いぞ?俺、ツンデレ好きだし」

律子「なっ!?きゅ、急に何言っちゃってるんですか?」

P「いやだって、律子もツンデレっ気が入ってるじゃん」

律子「入ってません!私を伊織とかと一緒にしないでください!」

P「可愛いのになぁ」

律子「とにかく!今は響の話でしょ!」

P「おぉっとそうだった。どうしたものか……」

律子「もし本当にそうなら……伊織に聞いてみる、とか?」

P「なるほどその手があったか!」

律子「でも……伊織自身自覚してないから微妙ですけど」

40: 2012/10/07(日) 19:57:32.03 ID:ilAZhxJKP
――
響「伊織、ちょっといい?」

伊織「響?どうしたのよ」

響「その……伊織みたいになるにはどうしたらいいんだ!」

伊織「……は?」

響「だ、だから……プロデューサーにちょっと強気で話す、みたいな……」

伊織「……どうしたのよ急に」

響「なんか、普通に話すのが、恥ずかしい、っていうか……ドキドキしちゃって」

伊織「あんたそれ、プロデューサーのこと好きってこと?」

響「えぇ!?な、なんでわかったんだ!?」

伊織「あんたねぇ……それで?ごまかすために私みたいな話し方にしようって言うの?」

響「う、うん……最初はにぃにみたいだって思ってたのに、気が付いたら意識しちゃってて」

伊織「なるほどね……って、だから私みたいにってなんだか複雑なんだけど……」

響「ダ、ダメか……?」

伊織「わ、わかったわよ!でも、この伊織ちゃんの技術を盗もうってんだから、それなりな覚悟はしなさいよねっ!」

44: 2012/10/07(日) 20:10:38.70 ID:ilAZhxJKP
響「よし!伊織ありがと!」

伊織「別に……でも、ここまでしたんだから頑張ってきなさいよ!」

響「うん!あ、えっと……わかってる、さー。そんなこと言われなくたって」

伊織「ま、そんな感じよね……でも、どうして私なのかしら。ま、自信を持つには一番向いてる、と言えば……」

響「それは、伊織もプロデューサーのことが好きだと思ったからだぞ!じゃあ行ってくる!」

伊織「あぁ……ってはっ!?ちょ、ちょっと響!今のどういうことよ!ちょっと、響ぃ~!!!」

――
響(どうだったかな……うまくしゃべれてたかな……)

響(でも、流石伊織さー。あんまり緊張しないで、というかプロデューサーの方を見なくて済んだし!)

響(早速伊織にお礼を言いに行くぞ!……ってあれ?)

P「おぉ、伊織こんなところに」

伊織「ぷ、プロデューサー。……何よ」

P「何よとはなんだ、会いに来たっていいじゃないか」

伊織「あ、会いにって……!」

P「いやーちょっと話がしたくなってさ」

伊織「……何よ、一体」

45: 2012/10/07(日) 20:15:21.48 ID:ilAZhxJKP
P「響のこと、何か知らないか?」

響(えっ!?じ、自分のこと?)

伊織「あー……えぇ、そうね。来たわよ」

P「やっぱりそうか。なんか伊織っぽくなってたんだよな」

響(わっ、やっぱりプロデューサー気が付いてくれてたんだな!)

伊織「ま、そりゃ私が直々に教えてあげたんだし?」

P「ほう、それはまた珍しいな。というか、なんでそんなことしたんだ?伊織の真似っ子なんて」

伊織「え?それは……」

『伊織もプロデューサーのこと好きだと思ったから!!』

伊織「っ~~!!!し、知らないわよそんなの!わ、私って言ったら誰もが憧れるアイドルなんだから、考える必要もないわ!」

響(あはは、あんなこと言っちゃって。伊織もやっぱりプロデューサーのこと……伊織も……?)

P「あはは、確かにそうかもな。でも、伊織的にどう思う?響の」

伊織「え?」

響(そっか……伊織も好きなら……ライバル、ってことになっちゃうのかな)

P「なんていうか……響らしくない、というかさ」

47: 2012/10/07(日) 20:25:05.50 ID:ilAZhxJKP
伊織「そうねぇ……まあ、いつもがあんなキャラだから最初は違和感あったわよね。真似されるってのも」

P「そうなんだよな。俺としてはツンデレ響もいいとは思うんだが……」

伊織「……ツンデレってあんたね」

P「俺は伊織のツンデレ好きだけどな」

伊織「はっ?あんたいきなり何言い出すのよ!」

P「というかやっぱり俺は」

響(ってそれは後でいいさ!今は二人の会話を……)

P「伊織の方が好きかな」

伊織&響「えっ?」

P「まあツンデレとしてはってことだし、さほど差はないけ「ど、どういうことさ!プロデューサー!」

伊織「え?響?」

響「あっ!い、いや……その……別にな、なんでもないさー……」

P「響、いたのか。いや、俺は別にどっちがってそういう意味でいったわけじゃないんだぞ?例えば」

響「別に気にしてないから!勝手に伊織とイチャイチャしてればいいさ!」

伊織「あっ、ちょっと響!……はぁ」

50: 2012/10/07(日) 20:34:22.52 ID:ilAZhxJKP
P「えっと……これは」

伊織「追いかけてあげなさいよ……」

P「えっ?いやでもさ……」

伊織「もう、こんなお約束やってる場合じゃないでしょ!響が私になろうとして理由、少し考えたらわかるじゃない……」

P「……」

伊織「あーもうじれったいわねぇ!わからなくても行く!ほらっ!」

P「あっ、ちょ、伊織!」

伊織「いい!今すぐ追いかけること!そうじゃなきゃ明日は……家まで歩いて迎えに来なさい!」

P「えっ、それは……悪い伊織。話はまた後で!」

伊織「はぁ……全く。別に私はあいつのことなんでどうとも思ってないんだから……バカ」


響「……」

P「……響」

響「……プロデューサー?」

P「あぁ、俺だ。……なんか、さっきは悪かったな」

響「……ううん」

51: 2012/10/07(日) 20:38:44.41 ID:ilAZhxJKP
P「もうやめたのか?さっきの。今のだったら、別にあやまってもらわなくても~ってカンジだろ?」

響「……ツンデレは」

P「ん?」

響「ツンデレでは、伊織の方がいいんだろ?」

P「あー……いや、そりゃだって伊織の専売特許みたいなところあるだろ?」

響「……」

P「もちろんそのコピーがダメってわけじゃないし、俺はめちゃくちゃ好きだ。けど、響には響のいいところがあるだろ?」

響「……自分の」

P「動物好きなところとかさ、元気なところ、眩しい笑顔って挙げてたらキリがないけど」

P「俺は少なくとも、そういう響の方が、我那覇響としては好きだ」

響「そ、っか……って、す、好きって!?」

P「おっと……でもまあ、今のはノーカウントだよな?」

響「……プロデューサー?」

P「……ん?」

響「自分も、同じ気持ちだから……ちゃんと、聞くから。もう一回言ってほしい……」

54: 2012/10/07(日) 20:47:02.79 ID:ilAZhxJKP
P「……俺は響のことが好きだ!」

響「……そっか。別に……」

P「えっ?響?」

響「別に……嬉しくなくないぞ!そこまで言われたら、付き合ってやらなくもないさ!!」

P「なんだそれ……ツンデレにもなってないぞ?」

響「う、うるさい!これでいいの!自分らしく、でしょ?」

P「ん~まあいいか!響らしいと言えば、らしいな」

響「えへへ……あっ!でも、伊織は……?」

P「伊織……あっ!」


伊織「……おかえり」

P「只今帰りましたー……」

響「伊織……」

伊織「その様子だと……成功したみたいね。よかったじゃない」

響「あの、伊織……その」

56: 2012/10/07(日) 20:52:38.53 ID:ilAZhxJKP
伊織「その響の方が、らしいわよ。どうせ、だから成功したんでしょうけど」

響「ご、ごめん!伊織!でも、伊織のおかげで自分……」

伊織「わかったわよ。うん、それは。でも勘違いしないで?私は別に、なんとも思ってなかったから」

響「伊織……」

伊織「おめでとう、響。……私がこんなこと言うの、ないんだから」

響「……ありがとう、な」

伊織「別にあんたたちのためじゃないんだから!早く行きなさいよね!」

響「……いこっか、プロデューサー」

P「……伊織」

伊織「何よ……早く行きなさいって言ったでしょ!」

P「俺はお前のことだって……」

伊織「それ本気で言ってるの?」

P「……」

伊織「勘違いさせるようなことなら、言わないで!さっさと行きなさいよ!」

P「……ごめんな。ありがとう」

59: 2012/10/07(日) 21:03:30.12 ID:ilAZhxJKP
伊織「……」

伊織「……私が、響になってたら。……なんて」

伊織「私らしくもない……」



響「……プロデューサー!」

P「ど、どうした?」

響「オレンジジュースが飲みたい!」

P「え、あぁ、おぉ」

響「プロデューサー!!」

P「いや、ちょっとどうしたんだ響……」

響「……好き?」

P「……あぁ」

響「別に、自分はそう思わないけどね……」

P「……なんだそれ」

響「自分の方が、もっともっと好きだから!」
――

60: 2012/10/07(日) 21:08:59.01 ID:ilAZhxJKP
律子「あら?伊織じゃないこんなところで……って」

伊織「……」

律子「……あの二人の仕業、ね」

伊織「……」

律子「ただでさえ素直じゃない癖に、馬鹿ねこの子は」

伊織「……」

律子「大丈夫よ、あの子も”らしさ”が輝いたんでしょ?伊織だって……」

伊織「……」

律子「……やっぱり、私たち似てるのかしらね。私ももっと素直に……」

伊織「……ぷろ、でゅー……」

律子「今はゆっくり休みなさい……泣いて、寝て、起きたらまた……後で迎えにくるから」


伊織「……律子ぉ……ぐすっ」

伊織「ぷろで、でゅー……うわぁぁん……」

――

62: 2012/10/07(日) 21:11:23.76 ID:ilAZhxJKP
P「おはようござ……伊織」

伊織「……」

P「……その」

伊織「……オレンジジュース」

P「えっ?」

伊織「わかってるでしょうね?私の言ってるオレンジジュースは……」

P「わかってる!100%のやつだろ?待ってろ今買って……」

響「プロデューサー!自分も!あ、でも自分は100%じゃない方がいいな~」

P「はっ!?なんでそんな面倒くさい……」

響「ダメなのか……?」

P「わ、わかったよ……それじゃ待ってて……」

伊織「ちょっと響!私の方が先に頼んだのよ!」

響「ふふーん!プロデューサーは今自分の方が大切だからな!」

P「い、いやそういうわけじゃ……」

響「えっ!?違うのか!プロデューサー!」

63: 2012/10/07(日) 21:13:58.18 ID:ilAZhxJKP
伊織「いいから早く買ってきなさいよ!二人分、5分よ!」

P「えぇ!?な、なんでこんな……」


響「あはは……っと、伊織」

伊織「……まだよ」

響「え?」

伊織「まだ勝負はついてないんだから!」

響「なっ!?」

伊織「にひひっ!覚悟してなさいよ?伊織ちゃんのこの魅力は、私にしかだせないんだから!」

響「そ、それなら自分だって!」

P「か、買ってきたぞ……あ、あれ?」

伊織「あ、お疲れ。でも私、100%じゃない方がいいわ」

P「は、はぁ!?一つずつしか買ってきて……」

響「あ、自分100%が飲みたくなってきなぁ」

伊織「あら、ちょうどいいわね。交換しましょうか」

響「おぉ、いいアイデアだぞ」

65: 2012/10/07(日) 21:15:43.76 ID:ilAZhxJKP
P「なんだか知らんが……二人が仲良くなってよかった……」

「「別にアンタ(プロデューサー)のためじゃないんだから!!」」

P「えっ?あ、は、はい……」

響「……あはは!」

伊織「……にひひっ!」


P「……なんだよ結局」

P「響もツンデレか!!」


66: 2012/10/07(日) 21:17:10.02
乙かわいかったさー

67: 2012/10/07(日) 21:18:29.84

響ちゃんが幸せそうなんで僕は満足です

引用元: P「響がツンデレになった」