1:2020/03/19(Thu) 18:01:20
とあるドラッグストア。
男「マスクありませんか?」
店員「いやー、お客さんツイてますよ!」
男「え」
店員「実は最後の一個が残ってましてね」
男「ホントかい? やったーっ!」
男(俺がマスクを欲するのは、もちろん自分のためなんかではない)
男(家で待つ、可愛い一人娘のためなのだ!)
男(これで娘を新型コロナウイルスから守れる!)
男「マスクありませんか?」
店員「いやー、お客さんツイてますよ!」
男「え」
店員「実は最後の一個が残ってましてね」
男「ホントかい? やったーっ!」
男(俺がマスクを欲するのは、もちろん自分のためなんかではない)
男(家で待つ、可愛い一人娘のためなのだ!)
男(これで娘を新型コロナウイルスから守れる!)
2:2020/03/19(Thu) 18:04:34
男(さて、家に帰るか)
町民A「へっへっへ、いいもん持ってんじゃねえか」
町民B「おっさん、そのマスク俺らにくれよ」
町民C「でなきゃ、ウイルスでなく、俺らに頃されることになっちまうぜぇ?」
男「……」
男「悪いが……お前たちなどに譲るつもりはない」
町民A「だったら……氏ぬしかねぇなァ!!!」
町民A「へっへっへ、いいもん持ってんじゃねえか」
町民B「おっさん、そのマスク俺らにくれよ」
町民C「でなきゃ、ウイルスでなく、俺らに頃されることになっちまうぜぇ?」
男「……」
男「悪いが……お前たちなどに譲るつもりはない」
町民A「だったら……氏ぬしかねぇなァ!!!」
3:2020/03/19(Thu) 18:07:15
町民A「氏ねッ!」シュッ
男(ナイフか……)ガシッ
すかさず、腕を取り――
ボキィッ!
ヘシ折る。
町民A「ぎぃやぁぁぁぁぁ!」
町民B「く、くそっ!」バチバチッ
男「ふん」バキッ!
スタンガンをかわし、右ストレートでノックアウト。
男(ナイフか……)ガシッ
すかさず、腕を取り――
ボキィッ!
ヘシ折る。
町民A「ぎぃやぁぁぁぁぁ!」
町民B「く、くそっ!」バチバチッ
男「ふん」バキッ!
スタンガンをかわし、右ストレートでノックアウト。
4:2020/03/19(Thu) 18:10:07
町民C「うおおおおおおっ!」
メリケンサックをつけて殴りかかるも――
グシャァッ!
アッパーで顎を粉砕される。
町民C「あうう……」ドサッ
男「悪いが、オーソドックスな武器じゃ俺は殺(と)れんよ」
メリケンサックをつけて殴りかかるも――
グシャァッ!
アッパーで顎を粉砕される。
町民C「あうう……」ドサッ
男「悪いが、オーソドックスな武器じゃ俺は殺(と)れんよ」
6:2020/03/19(Thu) 18:11:52
TUEEEEE!
7:2020/03/19(Thu) 18:13:39
男「……」スタスタ
会社員「おや、あなたが持っているのは……マスクですね?」
男「それが何か?」
会社員「私は毎日満員電車で通勤していましてね。マスクは必需品なのです」
会社員「なにしろ、マスク無しで咳などしようものなら、袋叩きにされてしまいますからねえ」
男「事情は察するが、マスクは渡せん」
会社員「そうですか……ならば私の名刺を受け取ってもらいましょうッ!」
シュババッ!
会社員「おや、あなたが持っているのは……マスクですね?」
男「それが何か?」
会社員「私は毎日満員電車で通勤していましてね。マスクは必需品なのです」
会社員「なにしろ、マスク無しで咳などしようものなら、袋叩きにされてしまいますからねえ」
男「事情は察するが、マスクは渡せん」
会社員「そうですか……ならば私の名刺を受け取ってもらいましょうッ!」
シュババッ!
8:2020/03/19(木) 18:15:10.206 ID:XmyfNdqv0.net
デッドラ2かよ
9:2020/03/19(木) 18:16:45.138 ID:6JKyrMLS0.net
会社員の投げた名刺は、電柱を切断した。
男「な……ッ!」
会社員「名刺とは“命刺”……本来、相手の命を絶つ道具なのです」チャッ
会社員「マスクはあなたの命を奪ってから頂くッ!」
ビュババババババッ
男「ちいっ!」
会社員「いつまで避けられますかねえ!?」ビュババババババッ
雨あられと名刺を投げつける。
会社員「袋小路です! もう避けられませんよォ!」シュッ
男「な……ッ!」
会社員「名刺とは“命刺”……本来、相手の命を絶つ道具なのです」チャッ
会社員「マスクはあなたの命を奪ってから頂くッ!」
ビュババババババッ
男「ちいっ!」
会社員「いつまで避けられますかねえ!?」ビュババババババッ
雨あられと名刺を投げつける。
会社員「袋小路です! もう避けられませんよォ!」シュッ
10:2020/03/19(Thu) 18:19:05
男「避けられないのなら――」
パシッ!
男「キャッチすればいい!」
会社員「なにっ!?」
一瞬の動揺。このスキを見逃す男ではなかった。
ザンッ!
会社員「が……ッ!」ブシュゥゥゥゥゥゥ…
男「あんたの名刺で頸動脈を切断した。致命傷ではないが、しばらく動けないはずだ」
会社員「ぐおぉっ……!」
パシッ!
男「キャッチすればいい!」
会社員「なにっ!?」
一瞬の動揺。このスキを見逃す男ではなかった。
ザンッ!
会社員「が……ッ!」ブシュゥゥゥゥゥゥ…
男「あんたの名刺で頸動脈を切断した。致命傷ではないが、しばらく動けないはずだ」
会社員「ぐおぉっ……!」
11:2020/03/19(Thu) 18:21:44
会社員「しかし……危機が去ったわけでは……ありませんよ……」
男「……」
会社員「そのマスクを持っている限り……あなたは狙われ続ける……!」
男「分かってるよ」
男「だが、俺はマスクを守り切る! 娘のために!」
会社員「ふふ……いい目をしている……。あなたなら、やれる、かも……」ガクッ
男「……」
会社員「そのマスクを持っている限り……あなたは狙われ続ける……!」
男「分かってるよ」
男「だが、俺はマスクを守り切る! 娘のために!」
会社員「ふふ……いい目をしている……。あなたなら、やれる、かも……」ガクッ
12:2020/03/19(Thu) 18:24:23
ブロロロロ…
男(タクシーだ)
男(タクシーなら、安全に家まで帰れるかも……)
男「ヘイ、タクシー!」サッ
ブロロロロロロロ…
男「お、気づいてくれたみたいだ」
ブオオオオオオオオオオオオッ!!!
男「突っ込んでくるッ!」
男(タクシーだ)
男(タクシーなら、安全に家まで帰れるかも……)
男「ヘイ、タクシー!」サッ
ブロロロロロロロ…
男「お、気づいてくれたみたいだ」
ブオオオオオオオオオオオオッ!!!
男「突っ込んでくるッ!」
13:2020/03/19(Thu) 18:27:18
シュゥゥゥ…
運転手「よくかわしたな……」
男「何しやがる! 乗車拒否よりタチ悪いぞ!」
運転手「むろん、そのマスクを手に入れるためだ」
運転手「貴様にはこのタクシーのサビになってもらう!」
男「轢(や)れるもんなら……やってみろ!」
運転手「ではマスクをかけて勝負だ!」
運転手「よくかわしたな……」
男「何しやがる! 乗車拒否よりタチ悪いぞ!」
運転手「むろん、そのマスクを手に入れるためだ」
運転手「貴様にはこのタクシーのサビになってもらう!」
男「轢(や)れるもんなら……やってみろ!」
運転手「ではマスクをかけて勝負だ!」
14:2020/03/19(Thu) 18:30:16
ブオオオオオオオオオオッ!!!
男「うわぁっ!」
男(なんという迫力! 名刺みたいに受け止めるってわけにはいかないな……)
運転手「ククク、このタクシーは重機以上のパワーとF1カー以上のスピードを併せ持つ、モンスターマシンなのだ!」
運転手「受けることはもちろん、かわし続けることも不可能ッ!」
ギャルルルルッ ギュルルルルッ
巧みなハンドルさばきで、男を追い詰めていく。
運転手「もらったァ! アクセル全開ッ!」グンッ
ブオオオオオオオオッ!!!
男(くっ……! やられる……!)
男「うわぁっ!」
男(なんという迫力! 名刺みたいに受け止めるってわけにはいかないな……)
運転手「ククク、このタクシーは重機以上のパワーとF1カー以上のスピードを併せ持つ、モンスターマシンなのだ!」
運転手「受けることはもちろん、かわし続けることも不可能ッ!」
ギャルルルルッ ギュルルルルッ
巧みなハンドルさばきで、男を追い詰めていく。
運転手「もらったァ! アクセル全開ッ!」グンッ
ブオオオオオオオオッ!!!
男(くっ……! やられる……!)
15:2020/03/19(Thu) 18:30:59
もうやだこの町
16:2020/03/19(Thu) 18:33:21
怖い街
17:2020/03/19(Thu) 18:33:25
男の脳裏に、愛娘との思い出が蘇る。
娘『お父さん、“将を射んと欲すればまず馬を射よ”ってよくいうけど……』
娘『いきなり将をやっちゃった方が早くない?』
男『ま、まあそうかもしれないね……』
男「……」
男(これだッ!)
娘『お父さん、“将を射んと欲すればまず馬を射よ”ってよくいうけど……』
娘『いきなり将をやっちゃった方が早くない?』
男『ま、まあそうかもしれないね……』
男「……」
男(これだッ!)
19:2020/03/19(Thu) 18:36:39
男はあえて車を避けず、ボンネットに飛び乗った。
運転手「こ、こいつ!?」
男「“将を射んと欲すれば……いきなり将を射よ”!!!」
ガシャァンッ!!!
男の正拳突きが、ガラスを突き破って運転手を打ち抜いた。
運転手「ぐは……ッ!」
運転手「み、見事だ……!」
ブロロロロロ…
ドガシャァンッ!
男(派手に事故ったが、氏にはしないだろう。モンスターマシンだし)
運転手「こ、こいつ!?」
男「“将を射んと欲すれば……いきなり将を射よ”!!!」
ガシャァンッ!!!
男の正拳突きが、ガラスを突き破って運転手を打ち抜いた。
運転手「ぐは……ッ!」
運転手「み、見事だ……!」
ブロロロロロ…
ドガシャァンッ!
男(派手に事故ったが、氏にはしないだろう。モンスターマシンだし)
21:2020/03/19(Thu) 18:39:11
主婦「あら、それはマスクね」
男「ええ、そうですが」
主婦「よく買えたわね~」
男「最後の一つがたまたま残っていたんですよ」
主婦「うちのマスクももうなくなりそうなの……譲って下さらない?」
男「それはできません」
主婦「ならば、あなたを料理してあげましょう!」バッ
男「……来いッ!」ババッ
戦いが始まる……。
男「ええ、そうですが」
主婦「よく買えたわね~」
男「最後の一つがたまたま残っていたんですよ」
主婦「うちのマスクももうなくなりそうなの……譲って下さらない?」
男「それはできません」
主婦「ならば、あなたを料理してあげましょう!」バッ
男「……来いッ!」ババッ
戦いが始まる……。
22:2020/03/19(Thu) 18:42:44
主婦「あなた、“料理のさしすせそ”ってご存じ?」
男「もちろんだ。砂糖、塩、酢、醤油、味噌だろう?」
主婦「当たり。だけど、人間を料理する場合はそうじゃないの」
男「なに……?」
主婦「まずは……“サバ折り”!」ギュッ
男「ぐおおおっ……!?」メキメキ…
男「もちろんだ。砂糖、塩、酢、醤油、味噌だろう?」
主婦「当たり。だけど、人間を料理する場合はそうじゃないの」
男「なに……?」
主婦「まずは……“サバ折り”!」ギュッ
男「ぐおおおっ……!?」メキメキ…
23:2020/03/19(Thu) 18:45:34
主婦「“シャイニングウィザード”!」
ガゴォッ!
主婦「“スープレックス”!」
ドゴォンッ!
主婦「“背負い投げ”ッ!」
ズドンッ!
主婦「ラストはぁ……“ソバット”よ!」ブオンッ
バキィッ!
男「ぐはぁぁぁっ!」ドザァッ
ガゴォッ!
主婦「“スープレックス”!」
ドゴォンッ!
主婦「“背負い投げ”ッ!」
ズドンッ!
主婦「ラストはぁ……“ソバット”よ!」ブオンッ
バキィッ!
男「ぐはぁぁぁっ!」ドザァッ
24:2020/03/19(Thu) 18:48:39
男「……」シーン
主婦「調理完了」
主婦「――む?」ピクッ
男「ぐっ……!」ヨロヨロ…
主婦「ぬうっ!? まだ息があるというのかッ!」
男「“料理のさしすせそ”……たしかに効いたが、五つも違う技をかけるからか」
男「それぞれの練度はそこまででもなかった」
男「さてはあんた……料理が下手なんじゃないか?」
主婦「ぬわぁんですってぇぇぇぇぇ!?」
主婦「調理完了」
主婦「――む?」ピクッ
男「ぐっ……!」ヨロヨロ…
主婦「ぬうっ!? まだ息があるというのかッ!」
男「“料理のさしすせそ”……たしかに効いたが、五つも違う技をかけるからか」
男「それぞれの練度はそこまででもなかった」
男「さてはあんた……料理が下手なんじゃないか?」
主婦「ぬわぁんですってぇぇぇぇぇ!?」
25:2020/03/19(Thu) 18:51:28
主婦「ならば、“真の料理のさしすせそ”見せたるわァ!」ジャキンッ
よく研がれた出刃包丁を取り出す。
主婦「まずは……“刺す”!」ビュオッ
パキィンッ!
男は手刀で包丁を砕いた。
主婦「なにィィィィィ!?」
男「男の料理に包丁は不要……」
よく研がれた出刃包丁を取り出す。
主婦「まずは……“刺す”!」ビュオッ
パキィンッ!
男は手刀で包丁を砕いた。
主婦「なにィィィィィ!?」
男「男の料理に包丁は不要……」
26:2020/03/19(Thu) 18:54:26
男「今度は俺の料理を見せてやろう……」
男「男の料理はいたってシンプルッ!」
男「味付けなんざ一切しない……渾身の生拳(なまこぶし)だァッ!」ギャルルルルッ
ゴッ!
コークスクリュー気味のパンチがヒット。
主婦「ぐおわぁぁぁ……ッ!」ドザァッ
男「はぁ、はぁ、はぁ……」
主婦「もっと腕を上げたら……また料理に付き合ってくれる?」
男「いいとも……。ただし、その時は食べる料理で頼むよ」
男「男の料理はいたってシンプルッ!」
男「味付けなんざ一切しない……渾身の生拳(なまこぶし)だァッ!」ギャルルルルッ
ゴッ!
コークスクリュー気味のパンチがヒット。
主婦「ぐおわぁぁぁ……ッ!」ドザァッ
男「はぁ、はぁ、はぁ……」
主婦「もっと腕を上げたら……また料理に付き合ってくれる?」
男「いいとも……。ただし、その時は食べる料理で頼むよ」
28:2020/03/19(Thu) 18:57:58
ジュルル… ジュルルル…
不気味な音とともに現れたのは……。
男「む……」
患者「よこせ……」ジュル…
男「なんだ、こいつ……」
患者「マスク……よこせぇ……」ジュルル…
男「こいつまさか……花粉症ッ!?」
患者「マスクよこせぇぇぇぇぇ!!!」ドバァァァァァッ
男「うわっ、涙と鼻水を――」
不気味な音とともに現れたのは……。
男「む……」
患者「よこせ……」ジュル…
男「なんだ、こいつ……」
患者「マスク……よこせぇ……」ジュルル…
男「こいつまさか……花粉症ッ!?」
患者「マスクよこせぇぇぇぇぇ!!!」ドバァァァァァッ
男「うわっ、涙と鼻水を――」
30:2020/03/19(Thu) 19:00:24
ジュワァァァァァ…
男「地面が……溶けた……!」
患者「ボクの涙や鼻水は、強い酸性でね……何でも溶かす」
男「なんだと……!?」
患者「しかも、免疫を操ることで、いくらでも放出できるんだッ!」
患者「ほら、もういっちょ!」ドバァァァァァッ
強酸の波が男を襲う。
男「くっ……!」バッ
男「地面が……溶けた……!」
患者「ボクの涙や鼻水は、強い酸性でね……何でも溶かす」
男「なんだと……!?」
患者「しかも、免疫を操ることで、いくらでも放出できるんだッ!」
患者「ほら、もういっちょ!」ドバァァァァァッ
強酸の波が男を襲う。
男「くっ……!」バッ
31:2020/03/19(Thu) 19:03:18
患者「ええい、今度こそォ!」
男「だあっ!」バッ
患者「跳んだ!?」
男「花粉症なのは気の毒だが……マスクを渡すわけにはいかんッ!」
ドゴォッ!
脳天にエルボーを突き刺した。
患者「ぎゃぶあぁぁぁ……!」ベチャッ…
男「だあっ!」バッ
患者「跳んだ!?」
男「花粉症なのは気の毒だが……マスクを渡すわけにはいかんッ!」
ドゴォッ!
脳天にエルボーを突き刺した。
患者「ぎゃぶあぁぁぁ……!」ベチャッ…
32:2020/03/19(Thu) 19:05:49
患者「あうう……マスクがないと……ボクは……」ジュルジュルジュル…
男「一つアドバイスしておこう」
患者「……?」
男「免疫を操れるなら、花粉症もコントロールできるのでは?」
患者「た、たしかに……」ガクッ
男「一つアドバイスしておこう」
患者「……?」
男「免疫を操れるなら、花粉症もコントロールできるのでは?」
患者「た、たしかに……」ガクッ
33:2020/03/19(Thu) 19:08:54
老人「ふぉふぉふぉ……」
男(おじいさんだ。さすがにこの人とはバトルにならないだろう)
老人「新型コロナは老人にとって恐ろしいウイルス……ここは黙ってマスクを譲って下さらんか」
男「残念ですが、譲れません。これは娘のものです」
老人「なるほど……」
老人「おぬしのような敬老精神を持ち合わせていないクソ若造は――」
老人「地獄に送ってくれるわ!」ボンッ!!!
男(筋肉が膨れ上がった!?)
男(おじいさんだ。さすがにこの人とはバトルにならないだろう)
老人「新型コロナは老人にとって恐ろしいウイルス……ここは黙ってマスクを譲って下さらんか」
男「残念ですが、譲れません。これは娘のものです」
老人「なるほど……」
老人「おぬしのような敬老精神を持ち合わせていないクソ若造は――」
老人「地獄に送ってくれるわ!」ボンッ!!!
男(筋肉が膨れ上がった!?)
35:2020/03/19(木) 19:12:27.175 ID:6JKyrMLS0.net
老人「カアアアアアッ!!!」
ドゴォンッ!!!
地面に直径10メートルほどのクレーターができる。
男「な……マジか!」
老人「こんなか弱い年寄りにマスクを譲らぬとは、なんたる非人情……」
老人「これだから最近の若者はッ! 万死……否、億死に値するぞよッ!」
ガゴォッ!!!
老人のラリアットで、男が数十メートル吹っ飛ぶ。
ドゴォンッ!!!
地面に直径10メートルほどのクレーターができる。
男「な……マジか!」
老人「こんなか弱い年寄りにマスクを譲らぬとは、なんたる非人情……」
老人「これだから最近の若者はッ! 万死……否、億死に値するぞよッ!」
ガゴォッ!!!
老人のラリアットで、男が数十メートル吹っ飛ぶ。
36:2020/03/19(Thu) 19:15:19
男(なんてパワーだ……! ガードしたのに……!)ビリビリ…
老人「覇ァァァァァッ!!!」
ボボボボボッ!!!
老人の猛ラッシュ。
丸太がマシンガンの弾になったようなド迫力。
男(一発でもまともに受けたら……意識を持ってかれる!)
老人「勢ァァァッ!!!」
ブオンッ!
男(あの体格で蹴りも放てるのか……!)
老人「覇ァァァァァッ!!!」
ボボボボボッ!!!
老人の猛ラッシュ。
丸太がマシンガンの弾になったようなド迫力。
男(一発でもまともに受けたら……意識を持ってかれる!)
老人「勢ァァァッ!!!」
ブオンッ!
男(あの体格で蹴りも放てるのか……!)
38:2020/03/19(Thu) 19:19:07
老人「トドメじゃああああああッ!!!」ドドドドドッ
男(だが、付け入るスキはある!)
男(このパワーをそっくりそのまま、爺さんにブチ込んでやるッ!)
老人の右ストレートをかわし――
メキィッ!
男は左拳を顔面の人中に打ち込んだ。
老人「ぐ……ほぁぁっ!」
巨大な老体が、地面に崩れ落ちた。
ズゥゥン…
男(だが、付け入るスキはある!)
男(このパワーをそっくりそのまま、爺さんにブチ込んでやるッ!)
老人の右ストレートをかわし――
メキィッ!
男は左拳を顔面の人中に打ち込んだ。
老人「ぐ……ほぁぁっ!」
巨大な老体が、地面に崩れ落ちた。
ズゥゥン…
40:2020/03/19(Thu) 19:21:52
老人「や、やるのう……。まさかカウンターとは……」
男「ミスってたら、俺の命がなかったですけどね……」
男「あいにく俺がお年寄りにあるのは……」
男「敬老精神ではなく、KO精神です!」
老人「ふぉふぉふぉ……日本の若造もまだまだ捨てたものではないということか……」
男「ミスってたら、俺の命がなかったですけどね……」
男「あいにく俺がお年寄りにあるのは……」
男「敬老精神ではなく、KO精神です!」
老人「ふぉふぉふぉ……日本の若造もまだまだ捨てたものではないということか……」
41:2020/03/19(木) 19:25:14.919 ID:6JKyrMLS0.net
男(あと少しで家だけど――)
医者「マスク……発見」
男「あなたは……お医者さん?」
医者「今は病院でもマスクが不足していてねえ……大人しく譲ってくれる気はないかね?」
医者「君とて医療崩壊を起こしたくはないだろう?」
男「俺のマスクは絶対やらん!」
医者「バカにつける薬はないようだ……ならばせめて楽にあの世に送ってやろうッ!」
医者「マスク……発見」
男「あなたは……お医者さん?」
医者「今は病院でもマスクが不足していてねえ……大人しく譲ってくれる気はないかね?」
医者「君とて医療崩壊を起こしたくはないだろう?」
男「俺のマスクは絶対やらん!」
医者「バカにつける薬はないようだ……ならばせめて楽にあの世に送ってやろうッ!」
42:2020/03/19(木) 19:28:56.100 ID:6JKyrMLS0.net
医者「ちゃっ!」シュッ
男「はっ!」ブオッ
医者「でやっ!」ブンッ
男「そこだっ!」バキィッ!
激しい攻防を繰り広げる。
ドカッ!
医者「ぐ……ッ!」
男(よし……イケる!)
男(今までの戦いを経て、俺は強くなっているんだッ!)
男「はっ!」ブオッ
医者「でやっ!」ブンッ
男「そこだっ!」バキィッ!
激しい攻防を繰り広げる。
ドカッ!
医者「ぐ……ッ!」
男(よし……イケる!)
男(今までの戦いを経て、俺は強くなっているんだッ!)
43:2020/03/19(木) 19:31:34.243 ID:6JKyrMLS0.net
男「あんたを倒して……娘にマスクを渡すッ!」
男「だあああああッ!」タタタタッ
医者「……」ニヤッ
チクッ
男「うっ!?」
男「な……なにをした!?」
医者「注射したのさ……」
男「だあああああッ!」タタタタッ
医者「……」ニヤッ
チクッ
男「うっ!?」
男「な……なにをした!?」
医者「注射したのさ……」
44:2020/03/19(Thu) 19:34:28
医者「エボラ・天然痘・ノロ・狂犬病、その他諸々のウイルスをブレンドして作った最凶最悪のウイルス!」
男「混ぜすぎだろ……」
医者「むろん、即効性も抜群だ」
男「ぐ……!?」
男「ガハァァァァァッ!」ゲボォォォォォッ
大量に血を吐き出す。
医者「効いてる効いてる」
男(なんてウイルスだ……。ここまで、か……)
男「混ぜすぎだろ……」
医者「むろん、即効性も抜群だ」
男「ぐ……!?」
男「ガハァァァァァッ!」ゲボォォォォォッ
大量に血を吐き出す。
医者「効いてる効いてる」
男(なんてウイルスだ……。ここまで、か……)
45:2020/03/19(木) 19:37:24.981 ID:6JKyrMLS0.net
医者「さて、マスクを頂いていくぞ」
男「ぐ……!」
男(情けない……ここまできて……たかがウイルス如きに負けるなんて……)
男(いや……負けてたまるか!)
男(俺は……娘に……マスクを届けるんだァァァァァッ!!!)
男「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!」ガバッ
医者「な、なんだと……!? 立ち上がった……!?」
男「ぐ……!」
男(情けない……ここまできて……たかがウイルス如きに負けるなんて……)
男(いや……負けてたまるか!)
男(俺は……娘に……マスクを届けるんだァァァァァッ!!!)
男「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!」ガバッ
医者「な、なんだと……!? 立ち上がった……!?」
46:2020/03/19(木) 19:40:07.035 ID:6JKyrMLS0.net
男「はあああああああ……!!!」シュゥゥゥゥゥ…
医者「注入したはずのウイルスが……消滅している!」
医者「まさか……体内で抗体を作り出したというのか!?」
男「ああ……娘への愛があれば造作もないことだ!」
医者「く、くそう!」シュババババッ
メスを投げるが、もはや今の男には通用しない。
男「だりゃあああああッ!!!」
ドゴォンッ!!!
噴火のようなアッパーカットが炸裂した。
医者「注入したはずのウイルスが……消滅している!」
医者「まさか……体内で抗体を作り出したというのか!?」
男「ああ……娘への愛があれば造作もないことだ!」
医者「く、くそう!」シュババババッ
メスを投げるが、もはや今の男には通用しない。
男「だりゃあああああッ!!!」
ドゴォンッ!!!
噴火のようなアッパーカットが炸裂した。
47:2020/03/19(木) 19:43:31.175 ID:6JKyrMLS0.net
医者「う、ぐ……!」
男「あんたのウイルス……たしかに恐ろしい性能だった……」
男「だが、それをいい方向に生かせば、あんたはもっとすごい医者になれるんじゃないか……?」
医者「その通りだ……」
医者「私はマスクに目がくらむあまり、なんということを……」
男(どうやら反省してくれそうだな)
男(あとは家に帰るだけ……)
ズドンッ!
男「うぐっ!?」
男「あんたのウイルス……たしかに恐ろしい性能だった……」
男「だが、それをいい方向に生かせば、あんたはもっとすごい医者になれるんじゃないか……?」
医者「その通りだ……」
医者「私はマスクに目がくらむあまり、なんということを……」
男(どうやら反省してくれそうだな)
男(あとは家に帰るだけ……)
ズドンッ!
男「うぐっ!?」
49:2020/03/19(Thu) 19:46:39
男「これは……銃弾……!?」
店員「クックック……」
男「あんたは……ドラッグストアの……! なんで……!?」
店員「すいませんねえ。やっぱり売るの惜しくなっちゃいましてね。取り返しに来たんですよ」
店員「そしたら、すでに弱り切ってくれていて、助かりましたよ」チャッ
銃口を額に向ける。
店員「恨むんなら、マスク不足の今の世を恨んで下さい……」
男「くうっ……!」
店員「クックック……」
男「あんたは……ドラッグストアの……! なんで……!?」
店員「すいませんねえ。やっぱり売るの惜しくなっちゃいましてね。取り返しに来たんですよ」
店員「そしたら、すでに弱り切ってくれていて、助かりましたよ」チャッ
銃口を額に向ける。
店員「恨むんなら、マスク不足の今の世を恨んで下さい……」
男「くうっ……!」
50:2020/03/19(Thu) 19:49:13
トンッ
店員「!」
店員「うっ……」ドサァッ
男「……!?」
男(店員が勝手に倒れた……!?)
娘「大丈夫? お父さん」
男「あ……」
娘「ふと外を見たら、ボロボロのお父さんが銃で撃たれかけてるんだもん。ビックリしたよ」
男「おおっ……!」
店員を倒したのは、娘の手刀であった。
店員「!」
店員「うっ……」ドサァッ
男「……!?」
男(店員が勝手に倒れた……!?)
娘「大丈夫? お父さん」
男「あ……」
娘「ふと外を見たら、ボロボロのお父さんが銃で撃たれかけてるんだもん。ビックリしたよ」
男「おおっ……!」
店員を倒したのは、娘の手刀であった。
51:2020/03/19(Thu) 19:52:16
娘「いったい何があったの?」
男「……」
男(今こそ、マスクを渡す時……!)
男「これを……お前に渡したかったんだ……」
娘「なにこれ? マスク?」
男「そう、だ……」
娘「えぇっと……別にいらないんだけど」
男「え」
男「……」
男(今こそ、マスクを渡す時……!)
男「これを……お前に渡したかったんだ……」
娘「なにこれ? マスク?」
男「そう、だ……」
娘「えぇっと……別にいらないんだけど」
男「え」
52:2020/03/19(Thu) 19:55:25
娘「マスクはお母さんとたくさん手作りしたし、他の予防法も十分やってるし」
娘「あとはもう、天に任せるって感じ」
娘「ていうか、こんな血とホコリにまみれたマスク、不衛生すぎて使えないっての!」
男「トホホ、もうマスク探しはこりごりだよ~!」
おわり
娘「あとはもう、天に任せるって感じ」
娘「ていうか、こんな血とホコリにまみれたマスク、不衛生すぎて使えないっての!」
男「トホホ、もうマスク探しはこりごりだよ~!」
おわり
53:2020/03/19(木) 20:01:25.023 ID:mfjBGDCmr.net
乙
この町から感染者は絶対出ないと思う
この町から感染者は絶対出ないと思う
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1584608480
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