1: 2011/02/25(金) 23:08:19.94 ID:6RLmKZJb0
みくる「よし、報告終了」

上司「お疲れ様」

みくる(…また今日も、顔見せてくれなかったなぁ)

上司「? どうしたの?」

みくる「い、いえ なんでもないです」

上司「そう?来週の報告も楽しみにしているわ」

みくる「は、はい」

上司「それじゃあね?」

みくる「お、お疲れ様でした」

みくる(いけないいけない……プライベートはアウトなんだよね。うんうん、私には私の日常があるし)


15: 2011/02/25(金) 23:14:30.94 ID:6RLmKZJb0


もしも、みくる=キョン妹だったら というIFなSSです 過度な期待はしないでください
あと、どんな結末を迎えるのかなんて俺にも分からん
即興で書いてるから、ぐちゃぐちゃになっても知らん、と投げやりなので了承ください

2: 2011/02/25(金) 23:09:06.07 ID:6RLmKZJb0
翌日。

みくる(あ、キョン君だ)

みくる「キョ……」

ハルヒ「朝から、バカ面下げてるわね、キョン」

キョン「生憎、朝から妹にとんでもない起こされ方をして鬱だ」

ハルヒ「とんでもない?超ストロングバスターでも撃たれたの?」

キョン「お前のとんでもないは、俺のとんでもないより遥かに超越しているぞ」

ハルヒ「当たり前じゃない、キョン程度に私のとんでもないが分かってもらっちゃ困るわ」

キョン「…そうか」




みくる(…楽しそうだなぁ……私どんな起こし方したんだろう。とんでもない?)


4: 2011/02/25(金) 23:09:43.22 ID:6RLmKZJb0
ハルヒ「あ!みくるちゃーん!おはよー!」

みくる「ふぇ!?お、おはようございます」

ハルヒ「朝から、可愛いわねー このこの。あ、マフラー新しくしたんだ。似合ってるわ、また可愛いポ

イントが500万くらい上昇したんじゃないかしら?」

キョン(…朝比奈さんは、既にカンストだろうが)

みくる「そんな事無いですよー」

ハルヒ「いんや、私があるって言うんだからあるのよ!」

みくる「ふぇえ……」

みくる(……やっぱ面白いなぁ)


放課後、部室。

古泉「あ、朝比奈さん」

みくる「あ、古泉くん。今来たの?」

古泉「はい、今日は特に用事も無かったので」

みくる「そうなんだ、あの…着替えるから、その…」

6: 2011/02/25(金) 23:10:36.42 ID:6RLmKZJb0
古泉「これは失敬、すぐに部屋から出ますよ。失礼しました」

みくる「ありがとうございます」

みくる(……でもやっぱり慣れないなぁ、古泉くんだけは。苦手、長門さんの次に苦手だなぁ)

みくる「……長門さん?」

長門「何?」

みくる「寒くないんですか?」

長門「別に」

みくる「……ヒーターつけますね」

長門「……」

みくる「お茶……いります?」

長門「……」コクン

7: 2011/02/25(金) 23:11:11.08 ID:6RLmKZJb0
みくる(……なんだかなぁ、考えてる事とか見抜かれてるのかなぁ。私以上に知っているし、上司よりも

……それは無いかな)

長門「……」

みくる「着替え終わったー 古泉くーん」

ガチャ

古泉「いつもの朝比奈さんですね」

みくる「うふふ、お茶いれますね」



ダダダダダダッ

ハルヒ「みんな!?居る!?」

みくる「……」ビクッ

古泉「これはこれは、涼宮さんにしては遅かったですね」

ハルヒ「担任が掃除サボるなって五月蠅くてね、私は冤罪だっていうのに」

10: 2011/02/25(金) 23:11:56.75 ID:6RLmKZJb0
キョン「嘘をつくな、お前は真っ先にドンテホータに行こうとしたじゃないか?」

ハルヒ「それは特別却下されたのよ、何故ならば今は部室に行くのが最優先事項だったからよ」

キョン「…はぁ、そうかよ」

古泉「して、涼宮さん、その最優先事項というのは?」

ハルヒ「よくぞ聞いてくれたわね!!今日は何の日だか、分かるかしら!?」

キョン「……今日か?担任の誕生日じゃなかったか」

ハルヒ「よく、そんなどーでもいい事覚えてるわね。担任に惚れてるの?」

キョン「俺はホOじゃねぇ!!」

ハルヒ「それはともかく、そんな事じゃないわよ!みくるちゃんは分かる!?」

みくる「ふ、ふぇ!?えっと・・・…その……わ、分かりません」

ハルヒ「有希は!?」

長門「分からない」

ハルヒ「はぁ、みんな駄目ねぇ、古泉君は分かるかしら?」

古泉「…申し訳ないです、僕にもさっぱりで」

12: 2011/02/25(金) 23:12:35.37 ID:6RLmKZJb0
キョン(胡散臭いんだよ、お前の場合は)

ハルヒ「まったく、しょうがないわね それじゃあ教えてあげるわ」

みくる(何の日だろう?上司からは何も聞いていないけど……)

ハルヒ「ずばり!今日はSOS団を結成!……というと、ちゃんと5人が揃った日の事ね。から!100日たったのよ!」

みくる「わー」

古泉「…なるほど、そんなにたっていたんですね、時が過ぎるのは速いですねぇ」

キョン「はぁ……まだそれしかたってないのか」

ハルヒ「ふふん、まぁまぁ言いたい事は分かるわ?100日とは素晴らしい数字だものね」

みくる(早いなぁ……)

ハルヒ「そこで!今日はこの100日たったという意味をこめてこの部室を大掃除するわよ!」

キョン「…なんだって?」

ハルヒ「大掃除よ!大掃除!」

キョン「年末年始にやればいいだろ、そんなの」

13: 2011/02/25(金) 23:13:03.79 ID:6RLmKZJb0
ハルヒ「年末年始は神社にお参りしたり、餅をついたり、年越し蕎麦を作ったりと大変なんだから!無理よ!無理!」

キョン「はぁ……どうして、こうお前は行事には貢献するんだよ」

古泉「それでしたら、掃除用具を借りてきましょうか?」

ハルヒ「流石古泉君、行動が早いわ!みくるちゃん!」

みくる「は、はい!」

ハルヒ「メイド服……それは、メイドとしての嗜み。メイドとは……掃除においてはプロフェッショナルなのよ!」

みくる「ふぇー……」

14: 2011/02/25(金) 23:13:15.52 ID:6RLmKZJb0
ハルヒ「つまり!今回においては、みくるちゃん!貴女に掃除リーダーを授けるわ!」

キョン「どこから出したんだよ、その腕章は」

ハルヒ「どこにでもあるじゃない」

キョン(こいつは持ち歩いてるのかよ)

みくる「そんな大役私には……」

ハルヒ「たまにはそういう役も引き受けないと!メイドなんだから!」

みくる「うぅー……分かりました」

ハルヒ「それじゃあ、よーい初め!!」

キョン「はぁ……」

19: 2011/02/25(金) 23:26:25.07 ID:6RLmKZJb0
ハルヒ「みくるちゃん!このホコリは何!?」

みくる「す、すみません…」

キョン「お前は姑か!!」

ハルヒ「ふふん、一度やってみたかったのよね」

キョン「朝比奈さんをそんな事に使うんじゃない!」

ハルヒ「あ、有希は本の整理お願いね」

長門「分かった」

キョン「聞いちゃいねぇ……」

みくる(漫才みたい)


数分後。

ハルヒ「うんうん、大分綺麗になってきたわね」

みくる「お掃除は楽しいですね」

ハルヒ「!! 今の台詞メイドっぽいわ!メイドポイントがまた上昇しちゃったわね!みくるちゃん本当にメイドになったらどうかしら?あー…でも、主人のセクハラに耐えられないわよね。みくるちゃん可愛いから」

みくる「メ、メイドはたいへんそうですから」

キョン「朝比奈さん、真面目に相手しなくて大丈夫ですよ」

20: 2011/02/25(金) 23:27:10.56 ID:6RLmKZJb0
みくる「あはは、大丈夫だよ キョン君」

ハルヒ「……むー」

古泉「涼宮さん、このノートパソコンはどこに?」

ハルヒ「ああ、テキトーに置いておいて」

キョン「…おいおい、コンピ研からパクったものだろ。せめて大事にしてやれよ」

ハルヒ「パクって無いわよ!ちゃんとした、条件の元手に入れた物よ!不平等条約なんて結んでないわ!」

キョン(お前の言い分が不平等だよ)

みくる(どこから、その自信は出るんだろう…)

ハルヒ「さ、最後は はい!みくるちゃん」

みくる「……?なんですか、これ」

ハルヒ「この部室にお礼をするのよ、いつも使わせて貰ってありがとうございますってね。一応、部室だって部員なんだから」

キョン「凄い言い分だな」

ハルヒ「当たり前でしょ?キョンなんて、部室以下なんだから、目上の人には土下座級の感謝をしないとね」

キョン「俺は部室以下かよ!!」

みくる「こ、これって神社とかによくある白くてふさふさした……」

21: 2011/02/25(金) 23:27:36.21 ID:6RLmKZJb0

キョン「和風も洋風もあったもんじゃないな、メイド服でそれを振るって」

ハルヒ「和洋折衷よ」

キョン「意味が違うような気がするぞ…」

みくる「これをどうすればいいんですか?」

ハルヒ「振って『部室さま、いつもありがとうございます。これからも宜しくお願いします』って言えばいいのよ」

みくる「……ぶ、部室さまぁ、いつもありがとうございます……。これからもぉ、宜しくお願いします…」ふさふさ

ハルヒ「完璧よ!」

古泉「なかなか、様になっていましたね」

キョン「はぁ……」

みくる「あはは…」

22: 2011/02/25(金) 23:33:33.07 ID:6RLmKZJb0
帰り道。

みくる「……はぁ、みんなと別れて家に帰ろうってね…うふふ。今日のアレには意味があったのかな?」

みくる「……あるんだろうなぁ」


上司「大変な事になったわ」

みくる「やっぱりですか」

上司「……?分かっていたの?」

みくる「……なんとなくですけど」

上司「そう、慌てないのね」

みくる「あ、えっと・・・…慣れました」

上司「うふふ、そう 大人になったのね」

みくる「…そうでしょうか?」

上司「そうよ、まぁいいわ。大変な事、っていうのは…時間軸がズレはじめているのよ」

みくる「え!?それって……」

23: 2011/02/25(金) 23:33:45.06 ID:6RLmKZJb0
上司「そう…今日行った出来ごと、というのは確定された未来には無かった事なのよ。つまり、イレギュラーな行為だったの」

みくる「…そうだったんですか」

上司「あなたの居た未来から、あなたが居る未来への時間軸がズレている これはどういう意味だか分かるかしら?」

みくる「み、未来へ帰れないって事ですかぁ!?」

上司「そういう事、だから……これから、時間軸がズレる前に貴女にはやってほしい事がいくつかあるの」

みくる「分かりました」

上司「こちらとしても、今までに無い本当にイレギュラーな事だから慌てているの。だから、急に連絡する事もあるかもしれないから、注意して?」

みくる「了解です」

上司「……正直に言うと、これは貴方と私に関わる事だから」

みくる「…?私と上司にですかぁ?」

上司「ううん、なんでもないわ。それじゃあ、また連絡するわね」

みくる「は、はい。お疲れ様です」

25: 2011/02/25(金) 23:44:15.38 ID:6RLmKZJb0
みくる「……これは前に学んだバタフライエフェクトかな……ちょっとした事で、未来が変わる。あの部室での行為には全て意味があったって事なんだぁ……よく覚えておかないと、紙に書き出しておこう」

・部室で掃除をした
・部室でメイド服を着て祈祷した

みくる「あとは…」

・パソコンをテキトーな場所に置いた
・長門さんの本の位置が変わった?

みくる「これくらいかなぁ……あの部屋を再構築しろって言われてもホコリ一つ戻すっていうのは難しいし……そもそも、この掃除を無かった事にするっていうのも……」

みくる(いろいろ考えても始まらないし、今日は素直に寝よう)

26: 2011/02/25(金) 23:44:29.44 ID:6RLmKZJb0
翌日。

キョン「ふぁあ」

ハルヒ「ちょっとキョン!聞いた!?」

キョン「あ?なんだ」

ハルヒ「みくるちゃんが休みらしいのよ!鶴屋さんから聞いたんだけど」

キョン「…本当か?」

ハルヒ「嘘なんてつかないわよ。だから、お見舞いに行こうと思って」

キョン「…そうだな、そうしよう」

ハルヒ「ふふ、もちろんよ。私が特製のおかゆをごちそうしてあげるわ」

キョン「…だが、ハルヒ?朝比奈さんの家を知っているのか?」

ハルヒ「……知らないわ」

27: 2011/02/25(金) 23:44:39.95 ID:6RLmKZJb0
キョン「先生に聞いてみるか」

ハルヒ「無理にでも聞くわ。それが絶対だから」

キョン「そうだな」

谷口「おーい、キョン」

キョン「なんだ、今日はよく呼ばれる……」

キョン(これは……俺の全直感が訴えている!絶対何かがあったのだと!)

谷口「Aマイナーの長門有希が呼んでるぞ」


キョン「……長門が?」

ハルヒ「有希が?珍しいわね、私も…」

キョン「いや、来ないでくれ、長門は俺を呼んだんだ」

ハルヒ「私だって行く権利はあるわよ!!」

キョン「…頼む、ハルヒ」

ハルヒ「……はぁ、何かしたら許さないからね?」

キョン「助かる」

28: 2011/02/25(金) 23:44:57.91 ID:6RLmKZJb0
長門「朝比奈みくるがこの時間平面上から消えかけている」

キョン「…やっぱり、何かがあったんだな」

長門「原因は現在検索中」

キョン「長門でもすぐには見つからないのか」

長門「今回はイレギュラーが発生している。確定された未来とは違う未来が構築されようとしている」

キョン「…つまり、パラレルワールドって事か?」

長門「そう」

キョン「確定された未来、っていうのは朝比奈さん達の未来って事だよな?」

長門「そう」

キョン「…なるほど、だから朝比奈さんが消えかけているんだな。いわゆる、タイムパラドックスだな」

29: 2011/02/25(金) 23:45:09.29 ID:6RLmKZJb0
長門「今の状態で、朝比奈みくるとコンタクトを取るのは難しい」

キョン「…どうすればいい?」

長門「…ナノマシーン」

キョン「またか」

長門「今ここで」

キョン「人の目があるんだが」

長門「……昼休み、部室へ」

キョン「分かった」

30: 2011/02/25(金) 23:56:25.70 ID:6RLmKZJb0
長門「……」カプッ

キョン「うっ……」

みくる「キョンくん?私の声届いてますか?」

キョン「え、あ、朝比奈さん!?」

みくる「よかったぁ……ありがとうございます、長門さん」

長門「イレギュラーだから」

キョン「…もしかして、ずっと居たんですか?」

みくる「…ううん、朝普通に学校へ来て、私無視されてて……おかしいなって思ったら、長門さんに呼ばれて…やっぱりなってなって……禁則事項で、ぐすっ……禁則事項なんです…」

キョン「終盤よくわかりませんけど……緊急事態なんですね?」

みくる「はい…このままだと、私存在しなくなっちゃいます」

キョン「……それは絶対に止めないと」

古泉「なるほど」

31: 2011/02/25(金) 23:56:42.15 ID:6RLmKZJb0
キョン「いつから居た」

古泉「先ほど、長門さんと貴方が部室塔へ行く所を見たので、つい」

キョン「はぁ……古泉、お前はどう思っている?」

古泉「どう、と言いますと朝比奈さんですか?」

キョン「正直、自体がつかめない上に朝比奈さん大とも会っていない」

古泉「なるほど、貴方はまだ何も考えていないと?」

キョン「遠まわしに言いやがれ」

古泉「これは失敬、僕も何も 時間関係は専門外ですから」

キョン「お前もじゃねぇか……朝比奈さん、どうしてこうなったんですか?」

みくる「……ぐすんっ、昨日の出来事…大掃除は私の未来ではやらなかった事なんです」

キョン「やらなかった事?」

みくる「…はい」

32: 2011/02/25(金) 23:57:09.81 ID:6RLmKZJb0
キョン「……やっぱりタイムパラドックスなんですね」

みくる「そういう事になります」

キョン「つまり、過去へ戻ってあの大掃除をやらなかった事にすれば朝比奈さんは元に戻るんですか?」

みくる「はい」

長門「でも、それは現在不可能」

キョン「…何故だ」

みくる「TPDDが無いんです……」

キョン「はぁ…どうしてこう都合が悪く」

みくる「ごめんなさい、ごめんなさい」

長門「朝比奈みくるの考えていた、部屋を再構成する事は可能。しかし、あった事を無くすというのは、現時点においては不可能。やったとしても、時間軸が元に戻るとは限らない」

キョン「なるほどな……だが、長門。何か秘策はあるのか?」

長門「………ある」

みくる「本当ですか!?」

33: 2011/02/25(金) 23:57:28.07 ID:6RLmKZJb0
長門「しかし、今回は貴方は含めてはいけない」

キョン「…俺か?」

長門「あと、古泉一樹も」

古泉「僕もですか?」

みくる「…もしかして」

長門「そう、これをここで言えば、時間軸は消滅する恐れがある」

みくる「それは駄目です!ここに居る人達が禁則事項で、禁則事項で……」

キョン「わ、分かりました!とりあえず、まだ未来と繋がっているから禁則事項も有効になっているんですし」

みくる「…あ、そうだ。確かにそうです」

古泉「首の皮ほどなら、繋がっているという事ですね」

長門「そう。今回は、二人でなんとかする。貴方達には涼宮ハルヒの監視をお願いしたい」

キョン「そういう事なら、分かった。今日ハルヒは朝比奈さんのお見舞いに行くそうだ。阻止したほうがいいか?」

長門「家に朝比奈みくるが居ないという事を知られては困る。よって、阻止を推奨とする」

古泉「これは大仕事ですね」

キョン「…はぁ、どうすりゃいいんだまったく」

35: 2011/02/26(土) 00:10:34.25 ID:jtDiIJ1W0
長門宅

みくる「つまり、キョン君の妹……過去の私が干渉しているという事なんですね?」

長門「そう」

みくる「……いつから知っていたんですか?」

長門「私が生み出されてから既にその事はインプットされていた」

みくる「……隠すつもりは無かったんです」

長門「言わなくても良い、あなたが言う時というのはこういう緊急時のみ」

みくる「ありがとうございます…」

長門「過去の貴方にナノマシーンを打ちこむ」

36: 2011/02/26(土) 00:10:47.40 ID:jtDiIJ1W0
みくる「……?」

長門「この状況下において、あなたは上司……×××と連絡は取れない」

みくる「…え?今…なんて」

長門「エラー、うまく言語化出来ない。これは貴方が禁則事項と言うのと同じ物」

みくる「なるほど」

長門「ナノマシーンの内容は記憶の改竄」

みくる「記憶……」

長門「本当の昨日は涼宮ハルヒは部室へは行かずに、そのままドンテホータへ行くのだった。しかし、教師に見つかり、その説教後に昼休みに考えていた事を涼宮ハルヒは思い出した」

みくる「それで部室へ…」

長門「それだけではない。あの時の、儀式」

みくる「やっぱり」

長門「あれが時間軸を変えた大きな行為。それは貴女がやったから、という意味も含めている」

37: 2011/02/26(土) 00:10:58.28 ID:jtDiIJ1W0
みくる「断るべきだったんですね」

長門「このズレた時間軸においては、確定事項だから断る事は出来ない」

みくる「なるほど」

長門「……現在、あなたの未来は消えつつある。時間平面上貴女は最後に消滅する存在、時間はあまりない」

みくる「未来の私は消えているという事ですか?」

長門「そう」

みくる「………」

長門「0があなた、1~∞は消えている」

みくる「!? その考え方は…おかしいです。私は有限的存在であり…」

長門「……情報統合思念体においては、こちらの考え方が優先される」

みくる「はぁ……そうなんですか」

長門「一刻も早く、行動へと移る。そろそろ時間」

みくる「…私が学校終わる時間ですね」

長門「そう、場所は県立北小学校」

38: 2011/02/26(土) 00:21:47.99 ID:jtDiIJ1W0
キョン妹「ばいばーい、お腹が鳴くから帰りましょー♪真っすぐおうちに帰りましょー♪」

みくる「……元気だなぁ、昔の私」

長門「………」

みくる「行きましょう」

キョン妹「明日はキョン君をーどうやって起こそうかなー」

みくる「…こんにちは」

長門「……」

キョン妹「? あー!みくるお姉ちゃん!?」

みくる(どうして、この子には見えているんだろう……異時間同位体だから?)

みくる「学校帰り?」

キョン妹「うん、これからおうちへ帰る所ー。今日はねー寄り道しないで真っすぐ家に帰るんだ」

みくる「そう、偉い偉い」なでなで

キョン妹「えへへー、みくるお姉ちゃんは?何をしているの?」

みくる「……実はね、貴方にお話しがあるんです」

39: 2011/02/26(土) 00:22:04.28 ID:jtDiIJ1W0
キョン妹「え、私にー?」

みくる「……」こくん

長門「……」

キョン妹「? 何かな?」

みくる「え、ええっと・・・ゲームしようかぁ」

キョン妹「ゲーム!?」

みくる「じゃんけんじゃんけん、ポン!って」

キョン妹「いいよー 私強いよー」

みくる「負けたら、この……長門お姉ちゃん、から 噛みつかれちゃうんですよぉ?」

キョン妹「噛みつかれるのー?痛い?」

みくる「あまがみだから、い、痛くないですよぉ?」

キョン妹「分かったー さいしょーは……」

みくる「じゃんけん……」

長門「まずい」

カプッ

40: 2011/02/26(土) 00:22:13.16 ID:jtDiIJ1W0
キョン妹「ゆ、有希お姉ちゃ……」バタッ

みくる「……危なかったぁ」

長門「……ぷは」

みくる「あと数秒で?」

長門「あなたが消える所だった。徐々に、時間軸はズレを戻し始めている。1から…∞へと」

みくる「それじゃあ、この世界軸は元に戻ったんですね?」

長門「……そう」

みくる「よかったぁ」

みくる(…でも、なんで……自信無さそうなんだろう?)



――――――
―――



41: 2011/02/26(土) 00:35:16.45 ID:jtDiIJ1W0
ハルヒ「で、なんで行っちゃ駄目な訳?」

キョン「初日だろう?そっとしておいたほうがいいに決まってる」

ハルヒ「さっきまであんたも乗り気だったじゃない!!」バンッ

キョン「考えが変わったんだ」(くそう、古泉め……俺に押し付けやがって)

古泉『あなたのほうが適任かと』

キョン(ふざけんな、畜生が)

ハルヒ「はぁ、そうやって都合のいいように考え変える奴って最低よね」

キョン(お前が言うな!!)

ハルヒ「あんたがなんて言おうと行くから」

キョン「……鶴屋さんから聞いたんだ。面会も難しいって」

42: 2011/02/26(土) 00:35:25.36 ID:jtDiIJ1W0
ハルヒ「…え?」

キョン「頼む、そっとしておいてくれ」

ハルヒ「………鶴屋さんに聞いてきてもいい?」

キョン「駄目だ、俺にも教えてくれなかったからな」

ハルヒ「……はぁ」

キョン(さ、古泉 ここからはお前の仕事だぞ)



古泉「はぁ……閉鎖空間ですか。久しぶりですね」


43: 2011/02/26(土) 00:35:37.50 ID:jtDiIJ1W0
放課後。

キョン「……?」

みくる(大)「こんにちは、キョン君」

キョン「これはこれは、久しぶりで……じゃないですね、貴女は」

みくる大「バレちゃった?」

キョン「前にもこんな事あったような気がしましたから」

みくる大「うふふ……今回私が出てきたという事は分かっていますか?」

キョン「いんや、今回の件につきましては長門と朝比奈さん…小のほうが頑張ったみたいで」

みくる大「ふふ、そうなんです。私が今ここに居るのも、あの子たちのおかげなんですよ?」

キョン「と言う事は成功したんですね」

みくる大「……だったらよかったんだけどね」

キョン「……はぁ、駄目だったんですね」

みくる大「うん、確かに私は完全に元通り。姿も見えるようになった。だけど、時間軸が……変に元に戻ってしまったのよ」

44: 2011/02/26(土) 00:35:55.52 ID:jtDiIJ1W0
キョン「はぁ」

みくる大「この時間軸はすでに痛んでいる、これ以上何かをすれば……崩壊、もあり得るのよ」

キョン「……それって、危ない事じゃないですよね?」

みくる大「……だったらよかったんだけど」

キョン「はぁ……ハルヒめ」

みくる大「貴女には酷かもしれない…けど…お願いがあるんです」

キョン「なんでも聞きますよ、未来ですか?過去に飛びますか?」

みくる大「過去へ飛んで、きっかけを潰さないといけないの」


45: 2011/02/26(土) 00:36:01.89 ID:jtDiIJ1W0
キョン「つまり、ハルヒに部室を掃除させるなと?」

みくる大「それが大きな原因の一つ……それだけじゃないんだけど、そっちはあの子たちに任せるから」

キョン「分かりました…朝比奈さん小達はもう過去へ?」

みくる大「うん、これは同時に行わないといけないから待機状態」

キョン「電話とか繋がるんですか?」

みくる大「繋がります、だって私……あの子の上司だから」

キョン「…Wow」

みくる大「それじゃあ行くから、眼をつぶって……酔いは緩めにいくから」

47: 2011/02/26(土) 00:53:14.30 ID:jtDiIJ1W0
―――――――
――――
――


キョン「うっ……ぐぁ」

みくる大「大丈夫?」

キョン「ここは……」

みくる大「体育館裏、過去を変える、というのは難しい上に時間軸の崩壊を招くかもしれないから、規定事項を済ませておいてから、ナチュラルに変えます」

キョン「……なるほど。でも、俺はあの時俺に会っていないから」

みくる大「かなり難しいです」

48: 2011/02/26(土) 00:53:24.62 ID:jtDiIJ1W0
キョン「ふむ……それでどうすれば?」

みくる大「今現在あなたは、この世界に二人居ます……まず、あっちのキョン君を消さないといけないんです」

キョン「物騒ですね」

みくる大「今ここに居るキョン君と、この時代のキョン君をすり替えるんです。疑似タイムリープって言うんですけどね」

キョン「なるほど、記憶は元のままですからね」

みくる大「この時代のキョン君は私がなんとかします。ナチュラルに、自然の法則にのっとります。大丈夫、消えてもまた元に戻るだけですから」

キョン「分かりました。やりましょう」

みくる大「お願いします」


49: 2011/02/26(土) 00:53:53.70 ID:jtDiIJ1W0
キョン「よう、ハルヒ どこへ行くんだ?掃除はどうした」

ハルヒ「掃除よりドンテホータよ!!今日は、絶対に限定コスチュームをGETするんだから!!」

キョン「…そうか」(まだ、駄目だ。ここで行かせたら捕まる…いや、捕まっていいのか?それが規定事項とやらなのか…?)

ハルヒ「まったく、こんな所で足止めしないでよ!」

キョン「あ、待てハルヒ!!」

教師「おい、涼宮!!」

ハルヒ「ゲッ……」

キョン(こ、これでいいんですかぁ!?朝比奈さん!?)

教師「掃除をサボって何をするって?」

ハルヒ「うっさい、1日は2日くらい掃除しなくても大丈夫よ!」

教師「何を根拠に言ってるんだ、お前は。回れ右、掃除しろ」

ハルヒ「限定コスチュームが!!」

キョン「先生、すみません。俺が代わりにやっておきますんで……こいつ、病院の用事があるんで、時間間に合わないと」

教師「そうなのか?」

50: 2011/02/26(土) 00:55:03.02 ID:jtDiIJ1W0
ハルヒ(たまにはやるじゃない!!GJキョン!)「そうなのよ、早くしなさい」

教師「……ほら、行った行った。代わりにお前がやるんだっけか?」

キョン「はぁ、あはは……」



みくる大「大成功です、これで涼宮さんはドンテホータへ向かいます」

キョン「これで、俺が未来へ変えれば…?」

みくる大「いや、まだです。この時代の私が何をしたか覚えてますか?」

キョン「……あの儀式みたいな」

みくる大「あれは、涼宮さんがあの部室に行かなくてもやった確定事項なんです。それと・・・長門さんの本の整理。それは長門さん自身が同期する事により、解決するみたいですけど……」

キョン「…頭が混乱してきました」

みくる大「もう少しだから、頑張って……さん」

キョン「え?」

みくる大「なんでもない、ほら 部室へ行きましょう」

51: 2011/02/26(土) 00:55:27.57 ID:jtDiIJ1W0
古泉「おや?あなた一人ですか」

キョン「ああ、ハルヒはドンテホータへ行った」

古泉「おやおや、買い物ですか?」

キョン「そうみたいだって…お前は何をやってるんだ?」

古泉「いやぁ、ノートパソコンでテーブルゲームが出来ると聞いたので」

キョン「勝手に使ったら怒られるんじゃないか?」

古泉「そうでしょうか、でも部員に一つずつ、と言ってもいましたし」

キョン「……」
―――――――


みくる「やっぱり…ですか」

長門「朝比奈みくるの存在は確定した、しかし時間軸は元には戻っていない」

みくる「……TPDDは手元にあります」

長門「………リンクした」

みくる「え?」

52: 2011/02/26(土) 00:55:38.34 ID:jtDiIJ1W0
長門「これから、それを使って掃除をした日に戻す。時間軸を元に戻すにはその方法しかない」

みくる「やっぱりですか」

長門「そう、協力者も居るから注意」

みくる「誰ですか?」

長門「×××と………」

みくる「え?」

長門「………」

みくる「あ、キョン君ですか?でもTPDDも無いのに……」

長門「禁則事項」

みくる「…分かりました、手を握ってください。少し酔いますから、気をつけて。目をつぶって……」

53: 2011/02/26(土) 00:55:50.21 ID:jtDiIJ1W0
みくる「はい、到着です」

長門「これから、私はこの時間の私と同期する」

みくる「出来るんですか?」

長門「あの時違和感はあった」

みくる「なるほど」

長門「……あの時、私からの同期信号だったのならば……あの時に私たちは居たのかもしれない」

みくる「それを無視してしまった未来でもあったんですね」

長門「そう、それについては解明出来ない」

みくる「なるほど」

長門「同期した、現在朝比奈みくるは着替えをしている」

みくる「祈祷するのが最優先事項とするのなら……早く潰さないと」

54: 2011/02/26(土) 00:56:02.86 ID:jtDiIJ1W0
長門「大丈夫、私達がするのはそっちじゃない」

みくる「え?」

長門「……もう一人のあなたのほう」

みくる「って事は……」

長門「真に居るこの時代のあなた」

みくる「小学校の私ですか」

長門「そう」

みくる「きっかけがあったという事なんですね」

長門「そう、きっかけは朝比奈みくるの異時間同位体が、同じく『祈祷』をしたことにある」

55: 2011/02/26(土) 00:56:10.94 ID:jtDiIJ1W0
みくる「この時代の私もしていたんですか?」

長門「そう…。今回は、賭けに近いものがある」

みくる「賭け……」

長門「どちらかが祈祷をしなければ、時間軸が変わる事が無い」

みくる「なるほど、つまり……私達が成功するか。キョン君達が成功するか…なんですね」

長門「そう」

みくる「……」


56: 2011/02/26(土) 01:09:37.51 ID:jtDiIJ1W0
――――
キョン「はぁ、どうすりゃいいんだ……」

みくる「はい、お茶です」

キョン「あ、ありがとうございます」

みくる「元気無いみたいですけど、大丈夫ですかぁ?」

キョン「え、あ、あはは 大丈夫ですよ。すみません、何分体育後なので身体が痛くて」

みくる「運動不足ですか?」

キョン「そんなもんです」

みくる「駄目ですよぉー運動しないとー 怠け者になります」

キョン「……善処します」



―――――

長門「まずい」

みくる「え?」

長門「……時間が早まっている。少しだけ、急ぐ。掴まって」

みくる「ふぇ、ふぇえええええええ」

57: 2011/02/26(土) 01:09:50.70 ID:jtDiIJ1W0
キョン妹「祈祷?」

巫女「そう、体験出来るんですよ」

キョン妹「ふりふりーってするの?」

巫女「そうなんですよ、貴女似合いそうで」

キョン妹「やってもいいの?」

巫女「是非!」

長門「……」

みくる「ふぇえ……うぅ……」

キョン妹「わー!みくるお姉ちゃん!?有希お姉ちゃんもー!」

みくる「…ハッ、ここは」

長門「矢井頭神社」

みくる「……ここで祈祷を」

長門「そう」

58: 2011/02/26(土) 01:10:10.57 ID:jtDiIJ1W0
みくる「止めればいいんですね」

長門「……それでもいいし、私がナノマシンを打って貴女がやってもいい。むしろ、そのほうが成功率はあがる。この原因の原点が貴女だから」

みくる「そうしましょうか、はい」

長門「……」カプッ

みくる「うっ……ふぁ」

長門「……ぷは」

キョン妹「? 何やってるのー?」

みくる「ふふ、ちょっとした遊びですよ?貴女は何をやっているの?」

キョン妹「んとねー きとうっていうのをやらせてもらうのー」

59: 2011/02/26(土) 01:10:19.59 ID:jtDiIJ1W0
―――――

キョン「はぁーお茶が美味い」

古泉「今日のお茶はいつにもまして格別ですね」

キョン「はん、分かっていないな。朝比奈さんのお茶は、安定した美味しさが良いんじゃないか」

みくる「……ふりふりーっと、うふふ」

キョン「なっ!?」

みくる「? こうやると美味しくなるって」

キョン「い、今…願いました…?と言うかどこから出したんですか!?それ!?」

みくる「? 巫女服を着た時に……」

キョン「ま・・・ずい…」


―――――

60: 2011/02/26(土) 01:10:36.46 ID:jtDiIJ1W0
長門「まずい」

みくる「え?」

長門「あなたが祈祷するしか方法が無くなった」

みくる「ふぇぇええ!?キョン君失敗ですかぁ!?」

長門「そう」

みくる「……やります」

巫女「…?あなたがやるんですか?」

みくる「はいぃ……」

キョン妹「私お姉ちゃんがやるの見てるー!」

みくる「うふふ、お願いね」




みくる「……」

巫女「これを、こうして……はい!大丈夫ですね。それでは振ってみてください。祈りをこめて!」

みくる(……時間軸よ……お願いだから……戻ってえええ!!)

61: 2011/02/26(土) 01:10:50.14 ID:jtDiIJ1W0
―――――――――――――――――━

みくる「!?」

キョン「…あ、おはようございます、朝比奈さん」

みくる「あ、あれ……ここは」

キョン「部室です」

みくる「ふえ!?私、あれ……神社で」

キョン「え?さっき眠いって言って、うつ伏せになって……」

みくる「……夢って事ですかぁ!?」

キョン「変な夢でも見てたんでしょう、魘されてましたよ」

みくる「うぅー……どうして」

キョン「まぁまぁ、夢なんですから」


62: 2011/02/26(土) 01:11:01.98 ID:jtDiIJ1W0
みくる大「ありがとうね、キョン君」

キョン「いやぁいいですよ、猿芝居でしたけど」

みくる大「…あの子は、あんまり覚えていて欲しくない事だから……」

キョン「疑われる、からですか?」

みくる大「そうね…これからも、上司としてあの子を育てる…っておかしな言い方だけどね」

キョン「大変ですね」

みくる大「キョン君よりは平気だから」

キョン「ちょ、さりげなく怖い事言わないでくださいよ」

みくる大「うふふ、それじゃあ 本当にありがとうね」

キョン「では……また、ですかね」

みくる大「……またね。……さん」



終わり

63: 2011/02/26(土) 01:16:11.37 ID:jtDiIJ1W0
即興だから雑でサーセン
時間軸の表とかつくらなかったから、メチャクチャ 最初の伏線一覧しか役に立たなかったなぁ

時間系は難しい、けどやってた楽しいですね

それではまた

引用元: みくる「元気だなぁ、昔の私」