1: 2013/01/03(木) 20:46:48.29 ID:6EWaT1fD0
あずさ「あら、なぞなぞ?」

亜美「うん! 髪型は黒いモジャモジャで、チョビヒゲはやしてて」

あずさ「うんうん」

亜美「実はスポーツがチョー得意な人だよー」

あずさ「う~ん、難しいわねぇ。もうちょっとヒントが欲しいわぁ」

亜美「じゃあねー、大ヒント! その人は、沖縄出身だよっ!」

あずさ「わかったわ。答えは響ちゃんね~」ピンポーン

亜美「あずさお姉ちゃん、最後のヒントだけで答えちゃダメだよ」

2: 2013/01/03(木) 20:47:50.65 ID:6EWaT1fD0
あずさ「うふふ、そんなことないわよ? 響ちゃん、スポーツが得意じゃない」

亜美「その前に言ったことを覚えてて欲しかったなぁ」

あずさ「『いつもヘンなこと言って皆に笑われてる人』よね?」

亜美「ひびきんと答えた以上、そこはむしろ忘れてて欲しかったなぁ」

あずさ「んもう、覚えててって言ったり忘れててって言ったり、亜美ちゃんはワガママねぇ」

亜美「ちなみに、答えは具志堅用高だよ」

あずさ「ちょっちゅね~」

3: 2013/01/03(木) 20:48:29.41 ID:6EWaT1fD0
亜美「そんじゃ、気を取り直して第二問いくよー」

あずさ「はーい♪」

亜美「んっとね、なんか家族にゴリラがいそうでね」

あずさ「うんうん」

亜美「てゆーか、むしろその人自身がゴリラみたいでね」

あずさ「あらあら」

亜美「そんでねー、なんか『ナントカ牧場』ってよく言ってるよ」

あずさ「う~ん、難しいわねぇ。もうちょっとヒントが欲しいわぁ」

亜美「えーと、たまに日本語とは思えない意味不明なことを言い出す人だよ」

あずさ「わかったわ。答えは響ちゃんね~」ピンポーン

亜美「だからあずさお姉ちゃん、最後のヒントだけで答えちゃダメだってば」

響「ちょっと待つんだ」

6: 2013/01/03(木) 20:49:14.47 ID:6EWaT1fD0
…………

あずさ「私ね、意味不明っていうのは、響ちゃんの沖縄言葉のことを指してると思ったのよ」

亜美「うんうん」

あずさ「決して響ちゃんの頭がアレって意味で言ったんじゃないわ」

亜美「だよねー」

あずさ「それに、響ちゃんって実家で牧場とか経営してそうじゃない?」

亜美「そうそう! この前、実家で彦摩呂飼ってるって言ってたもんね!」

あずさ「だから、なぞなぞの答えが響ちゃんだと思っても仕方ないと思うの」

亜美「亜美の問題の出し方も悪かったし、答えの人物と被ってるひびきんにも
   問題があったってことだね」

あずさ「だから、お互い悪かったということで」





あずさ「そろそろ正座を崩してもいいかしら?」

響「絶対に騙されないぞ」

7: 2013/01/03(木) 20:50:06.87 ID:6EWaT1fD0
亜美「お願いだよひびきーん、このままじゃ亜美たちのスネが
   千早お姉ちゃんみたいにペッタンコになっちゃうよー」

響「またそうやって千早の胸をバカにして……」

あずさ「ところで亜美ちゃん、さっきのなぞなぞの答えはなんだったのかしら?」

亜美「ガッツ石松だよ」

あずさ「OK牧場~」

響「言っとくけど、自分の実家は牧場なんてやってないぞ」

9: 2013/01/03(木) 20:50:37.60 ID:6EWaT1fD0
亜美「えっ、じゃあ彦摩呂は?」

響「飼ってないよ! ウチで飼ってるのはコケ麿だよ!」

亜美「えっ、そうなの?」

響「そうだよ……。人間なんて飼ってたらそれこそ頭がアレな人じゃないか」

あずさ「でも、伊織ちゃんは家で新堂さんを飼ってるわよ?」

亜美「あずさお姉ちゃん、新堂さんは羊さんだから大丈夫だよ」

あずさ「あらあら、それならOK牧場ね~」

響「どっからツッコめばいいんだ」

10: 2013/01/03(木) 20:51:15.97 ID:6EWaT1fD0
あずさ「というわけで、もう正座はいいかしら?」

響「いいわけないぞ」

亜美「お願いだよひびきーん、このままじゃ亜美たちのスネが
   千早お姉ちゃんみたいにカチカチになっちゃうよー」

響「またそうやって千早の胸をバカにして……」

亜美「さっきもそうだけど、亜美は千早お姉ちゃんの『胸』とは一言も言ってないよ」

響「えっ?」

あずさ「千早ちゃ~ん、ちょっと来てくれる~?」

響「ちょ、ちょっと待ってあずささん!」

11: 2013/01/03(木) 20:52:17.39 ID:6EWaT1fD0
千早「なんですか、あずささん? 事務所の床に正座なんかして」

あずさ「新しいアンチエイジングよ」

千早「あずささんはともかく、亜美はこれ以上若返ってどうするんですか……」

あずさ「そこは『あずささんはそんな必要ないですよ』って言って欲しかったわ」

千早「あずささんはともかく、亜美はこれ以上若返ってどうするんですか……」

あずさ「千早ちゃんひどいっ」

千早「(あ、ちょっとかわいい)」

12: 2013/01/03(木) 20:52:50.44 ID:6EWaT1fD0
亜美「ひびきんどうする? ここでさっきの話をもっかいしてもいいけど」

響「うっ……しょうがないなぁ。正座崩していいけど、一つだけいいか?」

あずさ「なにかしら?」

響「今度は自分からなぞなぞを出させて欲しいんだ」

亜美「おっ、ひびきんのシーサーなぞなぞだねっ!」

あずさ「わおーん♪」

響「いや、シーサー関係ないし。ていうかシーサーは犬じゃないぞ」

13: 2013/01/03(木) 20:53:21.60 ID:6EWaT1fD0
亜美「じゃあゴーヤーなぞなぞだねっ!」

あずさ「ごやごやごやー♪」

響「ゴーヤーも関係ないから……あとゴーヤーは鳴かないぞ」

千早「じゃあ、オスプレイなぞなぞ……」

響「もういいよっ!」

あずさ「オスプレイ、オスプレイ……えーと」

響「オスプレイも鳴かないよ!」

15: 2013/01/03(木) 20:54:01.03 ID:6EWaT1fD0
亜美「ひびきん、おふざけはいいから早くなぞなぞ出してよ」

千早「そうよ我那覇さん。みんな待ってるのよ?」

響「自分は全然ふざけてないんだけど……まぁいいや」

響「えっと、その人は、ダンスがすっごく得意なんだ」

あずさ「うんうん」

響「それで、歌もうまくてスタイルもよくって」

亜美「おー」

千早「……くっ」

響「とにかく完璧な人なんだぞ!」

16: 2013/01/03(木) 20:54:53.75 ID:6EWaT1fD0
あずさ「う~ん、難しいわねぇ。もうちょっとヒントが欲しいわぁ」

響「じゃあ、大ヒント! その人は、沖縄出身だぞっ!」

あずさ「わかったわ。答えは具志堅用高ね~」ピンポーン

亜美「あっ、ホントだー!」

千早「すごいですね、あずささん」

あずさ「うふふ、まだまだ若い子には負けないわよ」

千早「亀の甲より年の功ですね」

あずさ「そこは『あずささんもまだ若いですよ』って言って欲しかったわ」

千早「亀の甲より年の功ですね」

あずさ「千早ちゃんひどいっ」

千早「(やっぱりかわいい)」

響「いや、答え違うんだけど……みんな聞いてる?」

17: 2013/01/03(木) 20:55:32.02 ID:6EWaT1fD0
亜美「えっ、違うのー?」

あずさ「そうなると、他に完璧な人なんて思いつかないわ」

響「えっ、そうなの……? ほら、もっと身近に、そういう人いるでしょ?」

千早「皆目見当もつかないわ」

響「うっ……。じゃあ、その人は動物をいっぱい飼ってるぞ。これで分かる?」

亜美「ガッツ石松!」ピンポーン

響「違う!」

千早「ムツゴロウさん!」ピンポーン

響「最後のヒントだけで答えないで!」

あずさ「いぬ美ちゃん!」ピンポーン

響「い、いぬ美!? いぬ美は飼い主じゃなくてペットだぞっ!」

18: 2013/01/03(木) 20:56:37.53 ID:6EWaT1fD0
亜美「うーん、ゼンゼンわかんないよー」

千早「いい面ばかりでなく、もっと悪い面のヒントも欲しいわ」

響「えー……。じゃあ、その人は活動的に見えて結構インドア派なんだ」

亜美「それからそれから?」

響「えっと、最近おっOいが縮んじゃって……」

あずさ「もうひとこえ~」

響「うー……なんだか、その人はいつも周りの皆にいじられてばっかりだぞ……」

亜美「わかった! ひびきんだ!」

あずさ「これは響ちゃんね~」

千早「我那覇さんで間違いないわね」

響「皆わざとやってるでしょ?」

19: 2013/01/03(木) 20:57:09.51 ID:6EWaT1fD0
亜美「それじゃー気を取り直して、第四問いくよっ」

響「よーし、自分はなぞなぞでも完璧なところを見せてやるっ」

亜美「個性……」

千早「春香ね」ピンポーン

響「えっ」

亜美「せ、正解……」

20: 2013/01/03(木) 20:57:56.30 ID:6EWaT1fD0
あずさ「千早ちゃんすごいわ~」

千早「『個性がない』と言えば春香しかいないじゃないですか」

亜美「亜美は『個性』までしか言ってないよ」

千早「でも、言おうとしたでしょう?」

亜美「まぁそうだけど」

響「千早。千早は春香のことが好きなんじゃなかったのか?」

千早「そうだけど?」

あずさ「響ちゃん。世の中には、色んな形の愛があるのよ」

亜美「亜美たちがひびきんをいじるのも、愛情の表れなのさっ」

千早「我那覇さんはたくさんの愛に囲まれて幸せね」

響「そんな歪んだ愛情いらないよっ!」

21: 2013/01/03(木) 20:58:58.92 ID:6EWaT1fD0
ガチャ

P「おーい、みんないるかー?」

亜美「あっ、兄ちゃん」

あずさ「お帰りなさい、プロデューサーさん」

P「よかった、みんないるな。午後から収録だから、そろそろ出発するぞ」

千早「あっ、もうそんな時間なんですね」

亜美「えー、亜美ゼンゼン遊び足りないよー」

響「自分はもう十分過ぎるくらいツッコんだから満足だぞ」

23: 2013/01/03(木) 21:00:07.02 ID:6EWaT1fD0
亜美「じゃあさ。最後にもう一問だけ、なぞなぞ出していいかな?」

P「なぞなぞ?」

千早「特徴を挙げていって、その人が誰か当てるんですよ」

亜美「ねーねー兄ちゃん、いいでしょ?」

P「まぁ、手短に頼むぞ」

亜美「やったぁ!」

24: 2013/01/03(木) 21:00:45.82 ID:6EWaT1fD0
あずさ「それじゃあ、その人はどんな人なのかしら?」

亜美「えっとね、その人は亜美より年上でね」

響「うんうん」

亜美「すっごくスタイルがよくてね」

千早「……くっ」

亜美「雰囲気も大人っぽいんだけど、ちょっぴり抜けてるところがあるんだ」

あずさ「あらあら」

26: 2013/01/03(木) 21:01:31.39 ID:6EWaT1fD0
亜美「それで、事務所の皆に愛されてて」

響「ってことは、765プロの人か」

亜美「亜美、その人のことが大好きなんだっ!」

千早「もしかして、その人って……」

P「……俺だな」

亜美「は? 何言ってんの?」

P「ミョギェェェェェ!」ドロドロ

響「プ、プロデューサーが溶けてる」

千早「自信満々で答えただけに、ダメージも大きかったのね」

28: 2013/01/03(木) 21:02:27.28 ID:6EWaT1fD0
あずさ「うふふ。誰かしらねぇ、その幸せな人は」

亜美「あずさお姉ちゃん、わかんないの?」

あずさ「うーん、わからないわ」

亜美「えー、ホントにわかんないの?」

あずさ「そうねぇ、もう降参。亜美ちゃん、答え教えてくれる?」

亜美「しょうがないなぁ。正解は……」

あずさ「あら、そうじゃないわ亜美ちゃん」

亜美「えっ?」

29: 2013/01/03(木) 21:03:02.17 ID:6EWaT1fD0
あずさ「好きなら態度で示さないと。言葉だけじゃ伝わらないわ」

亜美「えっ、それって……」

あずさ「それじゃあ、正解の人に思い切り抱きつく、なんてのはどうかしら?」

亜美「えっ、ええっ!?」

響「あずささん、大胆だなぁ」サッ

千早「我那覇さん? どうして身構えてるの?」

響「万が一ということもあるかもしれないからな」

千早「その発想はそこのベトベトンと同レベルよ」

P「」ドロドロ

30: 2013/01/03(木) 21:04:15.75 ID:6EWaT1fD0
あずさ「それじゃあ、発表をどうぞー」

亜美「あー、えっと、その」

響「がんばれ亜美ー!」

千早「亜美、頑張って!」

亜美「えーと……正解は……」

あずさ「うふふ」

亜美「……あずさお姉ちゃんだよっ!」ダキッ

あずさ「きゃっ♪」

31: 2013/01/03(木) 21:04:56.34 ID:6EWaT1fD0
千早「ふふっ。よかったわね、亜美」

響「めでたしめでたし、だな」

千早「どうしたの我那覇さん? ちょっとがっかりした顔して」

響「が、がっかりなんてしてないぞっ!」

千早「(我那覇さんかわいい)」

P「ふぅ、ようやく回復してきた」

千早「プロデューサー、あれを見てください」

P「あれ?」

あずさ「よしよし」

亜美「は、恥ずかしいから頭なでないでよっ……」

P「パウワァァァァァ!」ドロドロ

響「ま、また溶けてる」

32: 2013/01/03(木) 21:06:36.53 ID:6EWaT1fD0
ガチャ

律子「みんなー、もう出発するわよー」

亜美「わわっ!」

あずさ「きゃっ!」

律子「……どうしたんですか、二人とも? 顔真っ赤ですよ?」

あずさ「新しいアンチエイジングよ」

律子「やだなぁ、あずささんはそんな必要ないですよ」

あずさ「うふふ、やっぱり律子さんは分かってるわ~」

亜美「亜美だって! アンチエイジングなんて、あずさお姉ちゃんには必要ないよっ!」

千早「亜美、それはあなたが言うと嫌味にしか聞こえないわよ」

33: 2013/01/03(木) 21:07:40.67 ID:6EWaT1fD0
亜美「えっ、そうなの? ごめん、あずさお姉ちゃん……」

あずさ「いいのよ、亜美ちゃんの気持ちは伝わったから」

亜美「……えへへ」

律子「まぁなんでもいいけど、時間もないし、もう行きましょう」

千早「律子、プロデューサーはどうするの?」

P「」ドロドロ

律子「あら、今日はいつにも増してよく溶けてるわね」

響「そんな頻繁に溶けてるの?」

律子「あなたたちがライブで転んだ時とかね」

響「また知りたくもない知識が一つ増えてしまったぞ」

35: 2013/01/03(木) 21:08:45.85 ID:6EWaT1fD0
千早「律子。今日はゲロゲロキッチンの収録よね?」

律子「ええ、そうよ」

千早「じゃあ、プロデューサーをバターの代わりに使うというのはどうかしら?」

響「どうかしらって……。千早の頭がどうかしてるぞ」

律子「あら、それは名案ね」

あずさ「バターを使ったお料理と言えば……」

亜美「ホットケーキだねっ!」

千早「ふふっ。今日の対決、楽しみね」

律子「これは高視聴率間違い無しだわ!」

響「もしもし、貴音? いや、ただ声が聞きたくてな。ここにいると頭がおかしくなりそうで……」

36: 2013/01/03(木) 21:11:21.87 ID:6EWaT1fD0
こうしてその日のゲロゲロキッチンは

あずささんと亜美のアマガエルさんチームと、我那覇さんと私のガマガエルさんチームの

ホットケーキ対決となりました。

どちらのチームのホットケーキも、とってもおいしかったです。

アイドルは誰一人として試食しなかったけれど

とってもおいしかったです。

収録中の我那覇さんの、何かを諦めたような表情が

とってもかわいかったです。

収録後、春香にホットケーキを持って帰ったら

「おいしい! 千早ちゃん、いいお嫁さんになるよっ!」と言いながら食べていたので

とっても面白かったです。

P.S.

プロデューサーはなぜか翌日普通に出社していました。



終わり

37: 2013/01/03(木) 21:12:18.77
乙!

引用元: 亜美「いつもヘンなこと言って皆に笑われてる人、だーれだ?」