1: 2011/09/01(木) 15:23:04.00 ID:LmaZNexb0
マミ「あ、あなたは風紀委員の牛尾くん!?」

ほむら「(誰!?)」

牛尾「今いじめと聞こえたが……。」

マミ「いえ……なんでもないわ。暁美さん、この話はまたの機会にしましょう」タタタッ

暁美「と、巴マミ!?」

牛尾「いじめはよくねえぜ!」

2: 2011/09/01(木) 15:27:19.71 ID:LmaZNexb0
ほむら「い、行ってしまった……。」

牛尾「君はたしか二年生で……最近転校してきた暁美ほむらくんだね?」

ほむら「え、えぇ……。」

牛尾「話を聞く限り、君は特定の生徒からの『いじめ』を受けているのではないか?」

ほむら「い、いえ私は」

牛尾「隠すことはない!この牛尾がボディガードを買って出よう!」

ほむら「(……面倒くさいことになったわね)」

6: 2011/09/01(木) 15:33:53.13 ID:LmaZNexb0
ほむら「……それじゃあ、明日の放課後私についてきて。事情があってある場所に行かなければならないの」


牛尾「(放課後か……他校生からの呼び出しか?少々面倒だが、やっと見つけた金づるだ)いいだろう」

ほむら「(どうしてもボディガードを申し出ると言うなら、危険だけど魔女の結界に連れて行って見せつけるしかないわね……。)お願いするわ」

9: 2011/09/01(木) 15:40:28.29 ID:LmaZNexb0
──放課後、廃ビル

牛尾「しかし、こんな人気のない廃ビルに一体なんの用だ?」

ほむら「……一つだけ忠告するわ。私のボディガードをするというのは、とても危険なことよ」

牛尾「言ってることがよく解らないんだが」

ほむら「これから解るわ……入るわよ」


まどか「マミさん、あれ……中に誰か入っていきます!」

マミ「あの後ろ姿……もしかして暁美さんと牛尾くんじゃない!?このビルは魔女の結界があるというのに……なぜ牛尾くんを連れてきたの!?」

11: 2011/09/01(木) 15:45:47.15 ID:LmaZNexb0
牛尾「しかし、いじめの現場どころか誰もいないではないか?これは一体……?」

ほむら「……来たわ」

グニャアアア……!


牛尾「何、空間が歪んでいく……何が起きてんだ、こりゃあ!?」

ほむら「魔女の結界よ」

牛尾「ま、魔女ぉ?」

ほむら「私が戦っているのはいじめっこでもなんでもない……人智を越えた存在よ」

牛尾「……わけがわからねえ」

ほむら「怖くなった?」

牛尾「……チッ、後でボディガード料はきっちり払ってもらうぞ!」

12: 2011/09/01(木) 15:47:19.54
初代の牛尾さんはメンタルカスだからなぁ

13: 2011/09/01(木) 15:47:31.65
闇のゲームの始まりだ…!

14: 2011/09/01(木) 15:48:36.55
ゴッズの牛尾さんは最終話までカッコよかった至高の存在
最後の遊星との会話は名シーンだと思う

19: 2011/09/01(木) 15:55:25.84 ID:LmaZNexb0
牛尾「来るんじゃねえ!この化けモンが!」バキッ!

アーデルベルト「ギャース!」
ほむら「(素手で使い魔を叩き落としてる……。)」

牛尾「おい!キリが無えぞ!出口はねぇのかよ!」

ほむら「奥にこいつらの親玉の魔女がいるはずよ、魔女を倒せばこの空間は消えるわ」

牛尾「チッ、親玉までいるのか……走るぞ!」
ほむら「(それにしてもこの男、最初の紳士的な態度は消えてずいぶん粗野な言動になってきたわね。こっちが本来の姿かしら)」

24: 2011/09/01(木) 16:02:28.03 ID:LmaZNexb0
ゲルトルート「ギョアー」ドン☆


牛尾「でけぇ……あいつが親玉か!?」

ほむら「えぇ。あとは私が戦うわ」

牛尾「待ちやがれ!」

ほむら「!?」

牛尾「ここでお前が出てきたらボディガード料を請求できねぇだろうが!そこで見てろ!」ババッ

ほむら「ボディガード料って……あなた死ぬわよ!」

牛尾「おらぁ!」ボゴァ

ゲルトルート「ギャアアアアア!」グラ……

ほむら「ぱ、パンチ一発で魔女が怯んだ……!?」

28: 2011/09/01(木) 16:09:34.45 ID:LmaZNexb0
牛尾「うら!!」ゲシィ

ゲルトルート「アァー!!」ズズゥ……ン

ほむら「ま、魔女が倒れた……!」

ゲルトルート「……!」ググ……

牛尾「クク……寝てりゃいいのによ……お前マゾかよ」

ス……

牛尾「ククク、今度は本当の痛みを教えてやるぜ……このナイフでなぁ」ザッ……ザッ……

ほむら「駄目よ!そんな物じゃ魔女にダメージは……!」

牛尾「あぁ?」ドスッ

ゲルトルート「ホギャアアアアア!」

ほむら「魔女が……死んだ……。」

43: 2011/09/01(木) 16:21:34.12 ID:LmaZNexb0
牛尾「空間が元通りになっていく……なんでぇ、親玉って割に対したことなかったな」

ほむら「(あなたが異常なのよ……。)」

シュウウウウ……

マミ「暁美さん、牛尾くん!やっぱりあなた達だったのね……!」

牛尾「む、同じクラスの巴武蔵くん、それに二年生の鹿目くんと美樹くん」

マミ「マミよ!あなたわざとやってるでしょ!」

まどか「あの、なんで私たちの名前を?」

牛尾「風紀委員だからな」

さやか「いや、そのりくつはおかしい」
マミ「だいたいなんであんな危険なところにいたのよ……暁美さん!?」

ほむら「……彼は私のボディガードだからよ」

マミ「ボディガード?」

ほむら「彼はナイフ一本で魔女を倒してのけたわ。ただの人間にもかかわらずよ」

マミ「!?」

47: 2011/09/01(木) 16:29:35.27 ID:LmaZNexb0
マミ「一体どういうことよ!?」

牛尾「学校の平和のために普段から身体を鍛えているからな。あの程度の相手はどうということはない」

マミ「(鍛えてなんとかなる相手じゃないと思うけど……。)」


牛尾「それでは失礼させて貰おう。暁美くん、行くぞ」スタスタ

ほむら「え、えぇ……。」スタスタ



マミ「行ってしまったわ……。」

まどか「マミさん、私たちも身体を鍛えれば魔女を倒せますか?」

マミ「絶対ムリだからやめときなさい」

49: 2011/09/01(木) 16:39:44.16 ID:LmaZNexb0
──路地裏

牛尾「……さて、分かっているな?暁美くん」

ほむら「……何?」

牛尾「ボディガード料!しめて20万だ!きっちり耳揃えて払ってもらうぜ!」

チャキッ

ほむら「……鉛でいいかしら?」

牛尾「拳銃……も、モデルガンだろ?」
ほむら「……試してみる?」バアァン! チュイン!

牛尾「うおぉ!あぶねぇ!わかったから足元に撃つな!」

ほむら「……とはいえ、確かにあなたの働きは凄かったわ。そこで、取り引きといきたいのだけれど」

牛尾「取り引きだぁ?」

ワーワー

一般人「なんだなんだ今の銃声は!」「上から来るぞ!気をつけろ!」「警察呼べ警察ー!」

ほむら「あ……!」
牛尾「……ったく!とりあえず別のところで話すぞ!」

51: 2011/09/01(木) 16:53:38.30 ID:LmaZNexb0
──ほむホーム

牛尾「……んで、取り引きってのは一体……?」

ほむら「今回と同じように、これから魔女と戦って欲しいの。」

牛尾「あんだって?魔女ってのはあいつだけじゃないのかよ」

ほむら「ええ、魔女はたくさん存在しているわ……その中でも特に強大な魔女、『ワルプルギスの夜』が見滝原にやってくる。それを倒すまで、私に協力してほしいの。」

牛尾「……いくらだ?」

ほむら「え?」

牛尾「報酬だよ。いくらだね?暁美くん」

ほむら「ほむらでいいわ。報酬は……そうね、1000万出すわ」

牛尾「1000万!本当に出せるのか!?」

ほむら「……ええ」
牛尾「金だ!ヒャッホー!」

53: 2011/09/01(木) 17:02:56.37 ID:LmaZNexb0
ほむら「それともうひとつ、魔法少女についても教えておかなければならないわね」

牛尾「魔法少女だぁ?」

ほむら「えぇ、願いを一つ叶える代わりに魔女と戦う宿命を負ったもの。それが魔法少女よ」

牛尾「ほぉ……願いが叶うんなら安い代償じゃねぇか」

ほむら「……いえ、うまい話には裏があるものよ。あなたは男性だから魔法少女になる心配はないと思うけど、もし白くて赤い眼をした喋る獣を見たら気をつけなさい」

牛尾「あ?ああ……それにしてもそんだけ魔法少女に詳しくって、魔女と戦ってるってことはまさかアンタも……?」

ほむら「魔法少女よ」

牛尾「目の前にそんなメルヘンな存在がいるたぁな……。」

55: 2011/09/01(木) 17:12:19.37 ID:LmaZNexb0
ほむら「……そんなにメルヘンチックなものでもないわ。それと、これを受け取って」スッ

牛尾「拳銃……こんなモン必要ねぇぞ?」

ほむら「そのうち必要になるかもしれないから持っていなさい。それにその銃は強力すぎて私じゃ肩が外れてしまうのよ。あなたなら片手で撃てるでしょうけど」

牛尾「なんでそんなモン持ってんだよ……まあいい、貰っとくぞ」ゴソッ

58: 2011/09/01(木) 17:27:02.96 ID:LmaZNexb0
──翌日、病院の魔女結界

マミ「孵化寸前のグリーフシードを見張るなんて……無茶しすぎよ。でも今回は冴えた手だったわ、あとは奥に閉じ込められてる美樹さんとキュウべえを助ければ……!」ハッ


ほむら「手を引きなさい、巴マミ」

牛尾「君も魔法少女だったんだな、巴くん」

まどか「ほむらちゃん!風紀委員の人!」
牛尾「牛尾だ」

ほむら「今回の魔女は今までとわけが違うわ、あなたは手を引いて」

マミ「そういうわけにもいかないわ、美樹さんキュウべえを迎えに行かなきゃならないしね」

ほむら「あの二人の安全は保証するわ」
マミ「……信用すると思って?はっ!」シュルルルル

牛尾「!」シュルル

ほむら「リボンが……!やめなさい!こんなことしている場合じゃ……!」

マミ「大人しくしていればあとで解放してあげるわ。行きましょう、鹿目さん」まどか「は、はい」タタタ

ほむら「行ってしまった……くっ!」ギリギリ

牛尾「ふん!」ブチブチブチィ

ほむら「」

59: 2011/09/01(木) 17:33:20.50 ID:LmaZNexb0
ほむら「な……魔法でできたリボンを引きちぎった!?」

牛尾「身体を鍛えているからどうということはない、いま解放してやる」ブチブチブチィ

ほむら「た、助かったわ……はやく巴マミを追いましょう、このままでは取り返しのつかないことになるわ」

牛尾「ああ」ダダダッ

65: 2011/09/01(木) 17:48:12.30 ID:LmaZNexb0
──シャルロッテ部屋

マミ「せっかくのところ悪いけど……今日という今日は速攻で決めさせて!」ドカァ!

シャル「……。」ビタァン

マミ「ティロ・フィナーレ!」ボオォォォン!
まどさや「やった!!」

マミ「ふふ……!」ニコ

シャルロッテ「パファ」ヌッ

マミ「!?」

まどか「え……まだ生きてる!?」

さやか「あ……マミさん!」

ズダァァァァン! ズダァァァァン!

シャルロッテ「ギャッ!?」バチュッ!

牛尾「やれやれギリギリだったな……銃なんてはじめて撃つから当たるか不安だったけどよ」

ほむら「どちらにしても私の銃は当たっていたわ」

QB「暁美ほむら!それに……誰だい!?」

67: 2011/09/01(木) 17:57:14.04 ID:LmaZNexb0
ほむら「今のうちに下がりなさい、巴マミ」


マミ「あ……私、私」

ほむら「まったく……安心しなさい、あの魔女は彼がなんとかするわ」


牛尾「さあ、かかってきたまえ」

シャルロッテ「グギャー!」バクッ!

まどか「え……!?」

さやか「あ……!!」

マミ「た……食べられちゃったじゃない!」

ほむら「いえ……。」

シャルロッテ「ガ!?アガ!?」パキパキ……

マミ「ま、魔女の歯にヒビが……!」

シャルロッテ「アガアァァァ!!」バキィィィィン!!

まどか「は、歯が全部折れちゃった!」
牛尾「カルシウムが足りん」

70: 2011/09/01(木) 18:08:23.38 ID:LmaZNexb0
牛尾「よっ、と」パカ
シャルロッテ「グァ」

牛尾「悪いがとっとと死んでくれやぁ!」タタタタタタ……!

さやか「魔女の周りを回って……何やってるのさ!?」

ほむら「……ガソリンを撒いているのよ」

まどか「え!?」

牛尾「さてと……!」シボッ

マミ「マッチ……!みんな逃げてー!」
QB「なにが始まるんだい!?」

牛尾「一撃必殺!スフィアデサイド!」ポイッ

シュボ……ドドォォォォォォォン!!!

シャルロッテ「ホンギャアアアアアア!!」

QB「ガソリンで魔女を爆殺するなんて……まったく滅茶苦茶だよ」

74: 2011/09/01(木) 18:18:52.76 ID:LmaZNexb0
シュウウウウウウ……。

ほむら「……まったく、やりすぎよ牛尾」

牛尾「そうか?俺からしたらまだ地味すぎるくらいだぜ」


マミ「……。」ドンヨリ
まどか「マミさん……。」

マミ「……カッコ悪いところ、見せちゃったわね」

さやか「そんな事ないです!マミさんはカッコ良くて──」

マミ「……慰めはいいわよ、あの時暁美さんと牛尾くんが助けにこなかったら私は今ごろ……っ」ジワ……。

まどか「マミさん……。」

マミ「……やっぱり私、ダメな子だ。」
さやか「そんな事──」

マミ「ごめん、先に帰るわね。魔法少女体験コースは……今日で終わりよ」タタタッ
まどか「マミさん! ……行っちゃった」

77: 2011/09/01(木) 18:27:26.87 ID:LmaZNexb0
ほむら「……牛尾、追うわよ」

牛尾「ああ?何でだよ、確かに落ち込んだ様子だったが……。」

ほむら「いいから早く」

牛尾「あ、ああ」ダッダッダッ

まどか「あの二人も行っちゃった……。」

さやか「大丈夫かな……マミさん」

QB「(魔女を爆破した彼はいったい何者なんだ?またイレギュラーが現れたみたいだ……。)」

80: 2011/09/01(木) 18:36:28.27 ID:LmaZNexb0
──マミ家

ピンポーン

ほむら「話があるの、開けてちょうだい」

マミ「……悪いけど今はそんな気分じゃないの、帰って」

牛尾「鍵も閉められちまってるな、こりゃ日を改めてまた──」

ほむら「これくらいなら開けられるわ」カチャカチャカチャ ガチャン!

牛尾「おいおい、しょっぴかれても知らねえぞ……。」

ほむら「あなたに言われたくないわ」

82: 2011/09/01(木) 18:49:00.65 ID:LmaZNexb0
ほむら「入るわよ巴マミ」ガチャリ
マミ「な……!?」
牛尾「悪いな、上がらせてもらうぞ巴くん」

マミ「か、帰ってちょうだい!」

ほむら「そういう訳にもいかないの。このまま放っておいたら死ぬより酷い目に遭うわよ」

マミ「……何ですって?」

ほむら「……自分のソウルジェムを見てみなさい」

マミ「え?」ス……

ゴポ……。

マミ「な、何これ!?さっきまではこんなに濁ってなかったはず……!」

ほむら「精神の疲弊はソウルジェムの穢れを引き起こすわ。それくらい知らないあなたじゃないでしょう?」

マミ「そ、そうだけど……。」

ほむら「でも、それは前兆でしかない。ソウルジェムが限界まで濁りきったとき、魔法少女は……。」

マミ「魔法少女は?」

ほむら「(これを巴マミに打ち明けるのは一つの賭け。以前のループでは真実を知ったマミが発狂したこともある……しかし早期にマミに魔法少女の真実を伝えてしまえばまどかが勧誘される危険は激減する!)」

ほむら「魔法少女は……魔女になるわ。」
マミ「──!!」

84: 2011/09/01(木) 18:59:40.60 ID:LmaZNexb0
マミ「そんな……魔法少女が魔女を産むですって?そんなことが……!」

ほむら「信じられないかもしれないけど紛れもない真実よ。魔法少女は自分が引き起こした奇跡と同じだけ呪いを産まなければならない……その形が魔女なのよ」

マミ「そ、そんな……魔法少女が魔女を産むのなら……みんな死ぬしかないじゃない!」チャキ!

ほむら「巴マミ!(やはり今回も駄目なの!?)」

牛尾「まあ待ちたまえ」ガシ

マミ「牛尾くん!離して!」

牛尾「呪いだかなんだか知らないが……その話、この牛尾が引き受けようじゃないか!」

ほむら「あなた正気なの!?これはなんの事情も知らない一個人に何とかなる問題じゃ……!」

牛尾「風紀委員に不可能はない」

87: 2011/09/01(木) 19:04:31.17 ID:LmaZNexb0
牛尾「まあちょっとその濁った宝石を貸してみなさい」ガシ

マミ「あ!ちょっと!」

牛尾「ふん!」グァッ
ピカァァァッ!

ほむら「うおっまぶし!」

牛尾「こんなものだな……見たまえ巴くん」

マミ「ソ……ソウルジェムの穢れが……消えてる……!」

牛尾「浄化料……しめて20万だ!」

マミ「え!?」

ほむら「牛尾!」

91: 2011/09/01(木) 19:14:27.64 ID:LmaZNexb0
ほむら「それはあんまりにも横暴……というかあなた今何したのよ!?」

牛尾「なに、身体を鍛えていれば呪いを掻き消すくらいわけない」

ほむら「(めまいがしてきた……。)」

牛尾「さて、20万払ってもらおうか」

マミ「ええ……はい」バサッ

牛尾「金!」

ほむら「払うの!?そんなにあっさりと!」

マミ「あら、グリーフシードはお金で買えないし……ソウルジェムの浄化は20万円出すほどの価値はあると思うけど?」

ほむら「あの、そういうことでは……。」

マミ「よかったら今度またお願いするわ、牛尾くん」

牛尾「あら~金だ!嬉しいー楽しいー!金カネー!」

ほむら「……聞いてないわね」

牛尾「金だーヒャッホー!カネカネー!」

94: 2011/09/01(木) 19:23:31.53 ID:LmaZNexb0
ほむら「……それで、これからどうするの?巴マミ」

マミ「……どうするって?」

ほむら「一度死の恐怖を経験したあなたは……戦えるの?魔女を前にして……身体が動くの?」

マミ「私は……。」

牛尾「金だー!20万!」

マミ「……引退するわ、魔法少女を」

ほむら「巴マミ、正気!?グリーフシードを得られなければあなたは……!」

マミ「大丈夫、ソウルジェムの穢れは牛尾くんになんとかしてもらうわ」

牛尾「20万でな」

ほむら「……もう好きにしなさい」

99: 2011/09/01(木) 19:40:55.40 ID:LmaZNexb0
──帰り道

ほむら「(ふう……これでひとまず巴マミは安心ね)」

牛尾「ククク……!」ホクホク

ほむら「(それにしても一体何者なのよ彼は……!)」

牛尾「ん?どうした?」

ほむら「いえ……なんでもないわ」

牛尾「そうか……1000万円は忘れるなよ」
ほむら「(もし本当にワルプルギスの夜を倒しちゃったら銀行でも忍びこまなきゃならないわね……まあ1000万円は安いものかもしれないけど)」

101: 2011/09/01(木) 19:47:35.60 ID:LmaZNexb0
杏子「マミの奴が魔法少女少女を引退!?」

QB「ああ、彼女自身が言っていたことだ」

杏子「なに考えてんのさ……魔法少女に引退なんてあるわけないじゃん、日和っちゃったの?マミの奴は」

QB「僕にも彼女の考えは理解できないよ」

QB「(グリーフシードを得られない魔法少女に未来はない……まあ、僕にとっては好都合なんだけどね)」

104: 2011/09/01(木) 19:54:32.37 ID:LmaZNexb0
──上条恭介の病室

上条「治らないんだよこの腕は!奇跡でもないかぎり!」

さやか「……あるよ、奇跡も、魔法も、あるんだよ!」



──ほむホーム

ほむら「(……そろそろ美樹さやかが魔法少女になろうとする頃合いかしら)」
ほむら「牛尾、10万円で受けて欲しい依頼があるのだけれど」

牛尾「10万!任せなさい!」

106: 2011/09/01(木) 20:03:59.85 ID:LmaZNexb0
さやか「キュウべえを見つけて契約しよう……どこだ?」

牛尾「美樹さやかくんだね?」

さやか「わ!あなたはたしか風紀委員の……!」

牛尾「牛尾だ。話は聞いているぞ?君が特定の人物のために魔法少女になろうとしていることを」

さやか「な……どうしてそれを!」

牛尾「だが安心するがいい!私がその人物……上条恭介の腕の治療を引き受けよう!」

さやか「何言ってるんですか!医者だって見放して……だから私しかいないんですよ!」

牛尾「風紀委員に不可能はない」

さやか「なんですかそれ!」

牛尾「安心するがいい……君の恋のキューピッドもしっかり引き受けよう!」ガシッ

さやか「え……///」

113: 2011/09/01(木) 20:20:23.85 ID:LmaZNexb0
──上条恭介の病室
ガラガラガラ

牛尾「失礼するよ、上条くん」

上条「あ、あなたは……!?」

牛尾「風紀委員の牛尾だ」


さやか「恭介、この人が、この人が奇跡を起こしてくれる人かもしれないんだよ!」

上条「え……!?」

牛尾「どれ、少し失礼するよ」ガシ

上条「わっ、いきなり腕を掴んで……なにするんですか!」
牛尾「ふん!!」グワアアアッ

上条「ウワアアアアッ!!」シュゴォォォォッ!!!

さやか「光が……恭介!?恭介ーッッ!」

上条「あ……動く!腕が動く!!医者ですらさじを投げたのに……!」

牛尾「風紀委員に不可能はない」

119: 2011/09/01(木) 20:33:36.97 ID:LmaZNexb0
上条「あ、ありがとうございました!このご恩は一生……!」

牛尾「礼は私ではなく美樹くんに言うのだな」

上条「え?」

牛尾「美樹くんの君を想う気持ちがなければ、私は君を治療することはなかっただろう。奇跡を起こしたのは美樹くんの真心だ」

上条「さやか……ありがとう」

さやか「……////」

牛尾「さあ美樹くん、言うなら今しかないだろう。私はお暇することにしよう」

ガラガラガラ

さやか「……あの、私、恭介のことが──」



牛尾「……ふう、柄にもないことすると疲れるぜ」

ほむら「真心で動いたなんてよく言うわね。私欲で動いたくせに……報酬よ」パサッ

牛尾「金!」

120: 2011/09/01(木) 20:41:14.84 ID:LmaZNexb0
牛尾「……ん!?」キュピーン

ほむら「どうしたの?牛尾」

牛尾「俺の風紀委員としての勘が反応している……魔女が現れたな!」

ほむら「な……!?なんでそんなことが分かるの!?」

牛尾「どうにも魔女を見慣れて感覚が敏感になったみたいだな……こっちだ!」ダダッ

ほむら「(どういうことよ……。)」

122: 2011/09/01(木) 20:50:37.86 ID:LmaZNexb0
──廃工場

まどか「(ああ……どうしよう!魔女の結界に閉じ込められちゃった!ほむらちゃんの連絡場所は知らないし……!)」
使い魔「ケケケケケケ!!」ビョーン

まどか「いやああああ!」

パアァン! パアァン!パアァン!

使い魔「ギャ」「グェ」「オ゙ー!」

まどか「きゃ!」ドタ
ほむら「大丈夫?まどか」チャキッ

まどか「ほむらちゃん!助けてくれたの?」

ほむら「えぇ……牛尾のおかげで魔女の居場所がわかったから」

牛尾「報酬に上乗せしてほしいぜ」

125: 2011/09/01(木) 21:02:36.21 ID:LmaZNexb0
エリー「……。」


牛尾「あれが魔女だな、一気に片付けてやるぜ!」

エリー「……!!」ズキューン
牛尾「……!!」

ほむら「牛尾!?」

牛尾「……お、おかーちゃあ~ん」ガタガタ

ほむら「(あのテレビに何かされたわね……。)」

ガ チ ャ ン

エリー「」ピタ

まどか「」ピタ

ほむら「(まさかあの牛尾が戦意を失うなんて……念のため時間を止めて片付けましょう)」

牛尾「おかーちゃぁん」ブルブル

ほむら「(……なんで牛尾だけ動いてるのかしら?)」

131: 2011/09/01(木) 21:10:37.97 ID:LmaZNexb0
ほむら「(とりあえずRPG-7で……)」バシュ! バシュ! バシュ!

牛尾「こわいよおかーちゃぁん」ガタガタ

ほむら「そして時は動き出す」ガチャン

ボシュウウウウ!!

エリー「!!」チュドォォォォォン!

まどか「倒した!」
ほむら「ふう……。」ファサッ

牛尾「はっ……俺は今まで何を!?」

ほむら「悪い夢を見てたのよ」

133: 2011/09/01(木) 21:25:08.24 ID:LmaZNexb0
──翌日、路地裏

マミ「久しぶりに遭ったと思ったらこんなところに呼び出して……どういうつもり?杏子」

杏子「マミ、てめー、魔法少女を引退するとかバカなこと言ってんのは本当か?」

マミ「ええ……今の私はもう戦えないわ。魔法少女はこれ以上続けられない」

杏子「……フザけたこと言ってんじゃねェ!」バキッ!

マミ「ぐっ!」ドタッ
杏子「自分が何言ってるかわかってんのか!?魔法少女が戦いを放棄するなんて……許されるハズねぇだろ!」

マミ「えぇ……私は臆病なの。弱いのよ。だから逃げたの」ヨロ……

杏子「そうかい……ならあんたの縄張りは頂くよ。この町から出ていきな」

マミ「……なぜ私が町を出ていく必要があるの?」

杏子「魔法少女が何人もいると面倒だからな。それに今のアンタは気にくわねー」

マミ「……そう。生憎だけど私はこの町を出ていく気はないわ」

杏子「ちっ、弱いものイジメみたいで気が進まないけど……力ずくで追い出させてもらうよ!」ジャキン!

牛尾「お前……『いじめ』がなんだって?」

杏子「!?」

139: 2011/09/01(木) 21:35:24.11 ID:LmaZNexb0
マミ「う、牛尾……くん?」

牛尾「今いじめと聞こえたが……。」

杏子「なんだよ、おっさんには関係ねーだろ!」

牛尾「風紀委員の中学三年生だ」

杏子「くっ……マミの知り合いか?邪魔するなら怪我じゃ済まないよ」ジャキン

牛尾「俺の喉元に槍を突きつけるとはな……。」

マミ「逃げて! ……杏子!」

牛尾「いじめはよくねぇぜ!」シュン

杏子「消えた!?」
牛尾「ふん!」ボゴォ
杏子「あっ……かっ……!」バタッ

マミ「し、死んだように倒れてる……。」

牛尾「峰打ちだ」

142: 2011/09/01(木) 21:41:33.72 ID:LmaZNexb0
マミ「……また、牛尾くんに助けられちゃったわね」

牛尾「……ところでこいつは?」

杏子「」バタンキュー

マミ「……佐倉杏子、知り合いの魔法少女よ。私が魔法少女を引退したのがどうも気に食わなかったみたい」

牛尾「そうか……巴くん」

マミ「な、何?」

牛尾「ボディーガード料……しめて20万だ!」

マミ「もう……わかったわよ」

144: 2011/09/01(木) 21:51:29.99 ID:LmaZNexb0
牛尾「マミは行ったか……さて、後はこいつをどうするか」

杏子「」バタンキュー

牛尾「『ほむら、聞こえるかほむら』」

ほむら「『聞こえるけど……あなたいつの間にテレパシーなんて使えるようになったの?』」

牛尾「『風紀委員に不可能はない。それよりも佐倉杏子という魔法少女を知っているか?』」

ほむら「『えぇ、まあ……なぜ?』」

牛尾「『実はその魔法少女と交戦、気絶させてしまってな』」

ほむら「『何してるのよあなた……とりあえず私の家まで連れ込んでちょうだい』」

牛尾「『わかった』」

149: 2011/09/01(木) 22:02:18.68 ID:LmaZNexb0
──ほむホーム

杏子「うーん……はっ!」ガバッ

ほむら「目が覚めたようね」

杏子「誰だお前!ここはどこだ!」

牛尾「まあ待て、説明してやるから落ち着け」

杏子「お、お前……!」


ほむら「私は暁美ほむら、魔法少女よ、そしてここは私の家」
杏子「なんだと……!ってことは、実質この土地の魔法少女はアンタってことか」

牛尾「俺は牛尾、風紀委員だ」

杏子「だからそれはどういうことなんだよ!」

ほむら「どういう理屈かわからないけど、牛尾は魔法少女何十人かが束になってもかなわない戦闘力を持ち合わせてるわ」

牛尾「風紀委員に不可能はない」

杏子「どういうことだオイ……!」

150: 2011/09/01(木) 22:12:08.27 ID:LmaZNexb0
ほむら「本題に移るわ、佐倉杏子」

杏子「な、どうしてあたしの名前を……!」

ほむら「簡潔に話すわ。数日後に町に現れるワルプルギスの夜を倒すのに協力してちょうだい」

杏子「ワルプルギスの夜!?大物じゃねぇかよ……本当にこの町に来るのか?」
ほむら「確実よ」

杏子「でもあたしにメリットがひとつも……。」

牛尾「……。」ズズズズズ

杏子「ぅ……わかったよ、協力するよ」

ほむら「話がわかるようで助かるわ」

153: 2011/09/01(木) 22:20:30.91 ID:LmaZNexb0
杏子「ところで、ワルプルギスの夜が来るまでに準備とかあるかい?」

ほむら「特にないわ」

杏子「何!?魔女を狩ってグリーフシード集めるとか……!」

ほむら「必要ないわ」

杏子「正気か!?」
ほむら「ええ……牛尾」

牛尾「ちょっとソウルジェムを借りるぞ」ガシ

杏子「あ、なにすんだ!」

牛尾「ふん!」シュゴォアア

杏子「うわぁぁぁぁ!」ピカアアアア!!

ほむら「どう?」

杏子「そ、ソウルジェムがピカピカになってやがる……どうなってんだよ」

ほむら「彼が呪いを掻き消したのよ」

牛尾「20万でな」

ほむら「く……立て替えておくわ」

166: 2011/09/01(木) 22:34:48.54 ID:LmaZNexb0
──ある日

杏子「……なあ、本当に何もしなくていいのか?」ズルズル

ほむら「ええ。意外と心配性なのね」

杏子「う、うるせー!カップ麺もう一個貰うよ!」

──またある日

牛尾「はっ!」ピカアアアァァァ!

マミ「いつもありがとう、はいお礼」パサ
牛尾「金!」

マミ「……いつも気になってるんだけど、なんでそんなにお金を集めてるの?」
牛尾「俺は金が大好きなんだ」

──またある日

まどか「『ほむらちゃん、ほむらちゃん!』」

ほむら「『まどか?何でテレパシーを?』」

まどか「『牛尾さんに20万で教わったらできるようになっちゃった!わたし来期は風紀委員に入ろうかな!』」

ほむら「……ぅ」クラッ

174: 2011/09/01(木) 22:46:30.64 ID:LmaZNexb0
──そして、なんだかんだでワルプルギスの夜襲来

ワルプルギス「キャハハハハハ!!」

ほむら「あいつがワルプルギスの夜よ」
杏子「でけぇ……!」

牛尾「こいつをやれば1000万……!」


ワルプルギス「キャハハハハハ……ハ!?」ゾクッ
牛尾「へへへ……」ゴゴゴゴゴゴゴ


ワルプルギス「キャアアアア!!」ゴゴゴ……!

杏子「おい!いきなり逆さまからちゃんとした向きになったぞ!」

ほむら「いきなり本気で殺しにかかってきてるわね……でも一体なんで?」

牛尾「1000万……!」

179: 2011/09/01(木) 23:03:19.33 ID:LmaZNexb0
ワルプルギス「キャアアアア!!」ブワァ!
杏子「く……すげー風だ!」

ワルプルギス「イヤアアアア!!」ゴォォォ!!ガラガラガラガラ
ほむら「火の玉……瓦礫まで!」

ズドドドガシャアアアン!!
ボウッ! ガラガラ……ズドォン!!

ほむ杏「ああああああああっ!!」ドグシャアアアア

杏子「め、滅茶苦茶だ……!」バタ
ほむら「うぅ……牛尾……!」バタ

牛尾「へへ、カネ……ん?」

杏子「……。」
ほむら「……。」
牛尾「しまった、俺としたことが……!」

ワルプルギス「アアアアアア!!」ゴォォォ!!
牛尾「瓦礫!なに──」

『ティロ・フィナーレ!』ズドォォォォン!!

マミ「牛尾くん、大丈夫!?」
牛尾「……お前、引退したはずじゃ」

マミ「こんな一大事に一人だけ逃げてられないわよ!」
牛尾「……フフッ、余計な事を」

181: 2011/09/01(木) 23:13:27.40 ID:LmaZNexb0
マミ「もう一発いくわよ!ティロ……」ジャキ

牛尾「待て、迂闊だ──」

使い魔「キャハハハハハハハハ!!」ギュン!

マミ「え!?きゃあああああ!!」バキィ!!

牛尾「巴くん!」

マミ「う……く……。」バタ

牛尾「く……よくも」

ワルプルギス「!?」ゾク

牛尾「よくも三人をやってくれたな」

ワルプルギス「ア……ア」ガタガタガタ

牛尾「この礼はたっぷりしてやる……いじめはよくねぇぜ!」ピキィィィィン!

──そのとき、ふしぎなことがおこった

187: 2011/09/01(木) 23:23:07.89 ID:LmaZNexb0
ピカアアアッ!!

牛尾「俺の手の中にM&Wのカードが……これを使えってことか?ジュッテ・ナイト(☆2)を召喚!」

ジュッテナイト「ター!!」

牛尾「さらに!場のソウルジェムからホムラ・ソウル(☆1)マミ・ソウル(☆1)キョウコ・ソウル(☆1)を特殊召喚!」
QB「な、何が起こっているんだい?これは……!」

牛尾「……場のホムラ・ソウル、マミ・ソウル、キョウコ・ソウルと今来たインキュベーター(☆1)を、ジュッテ・ナイトにチューニング!」チュイーン

QB「な、なにが始まって……うわー!」チャリリリリン

☆1+☆1+☆1+☆1+☆2=☆6

牛尾「艱難辛苦乗り越えて……見せてやろうか男道!シンクロ召喚!出会え!ゴヨウ・ガーディアン!」

イヨー!ポンポンポンポンポン!ヨオォー!ポン!

ゴヨウ「ポアッ!!」

195: 2011/09/01(木) 23:31:45.49 ID:LmaZNexb0
ワルプルギス「アアアアアアアア」ガタガタ

牛尾「ゴヨウ・ガーディアンの攻撃!ゴヨウ・ラリアット!」

ゴヨウ「トアァッ!!」シュルルルルルル!!

ワルプルギス「ギァアアアアアア!!」ベキバキバキバキバキ!!

牛尾「ゴヨウ・ガーディアンには効果がある……戦闘破壊に成功したモンスターを自分フィールドに特殊召喚する効果が」

ワルプルギス「ア……アア」バキバキバキ

牛尾「だが、お前にその効果は発動しない!とっとと成仏しやがれ!ワルプルギスの夜を……破壊!」

ゴヨウ「トアァッ!」シュルルル

ワルプルギス「ホギャアアアアアア!!」ボシュウウウウ

牛尾「終わった……。」

196: 2011/09/01(木) 23:35:32.04 ID:LmaZNexb0
牛尾「おい、終わったぜほむら、起きろよ」

ほむら「……。」

牛尾「おい、なんの冗談だよ……お前が起きなかったら1000万はどうなるんだ、おい!なんとか言ってくれ巴くん!杏子!」

マミ「……。」

杏子「……。」


牛尾「みんな……死んじまってる……。」

198: 2011/09/01(木) 23:40:02.54
それでも牛尾さんなら…牛尾さんなら何とかしてくれるはずだ!!

201: 2011/09/01(木) 23:44:16.49 ID:LmaZNexb0
牛尾「クソ……!」ダン!

牛尾「何が金だ……何が風紀委員だ!何もできないじゃねぇか……こんな時に!」

──そのとき、ふしぎなことがおこった

ゴヨウ「牛尾よ」

牛尾「な……喋れるのかアンタ!?」

ゴヨウ「諦めるな牛尾よ、今は太陽が輝いている」

牛尾「それがどうかしたのかよ」

ゴヨウ「お前の身体の中に埋め込まれた『風紀ングストーン』が太陽の光を浴びたとき、奇跡を起こすこともできるだろう」

牛尾「なに!?」

ゴヨウ「しかし、それには貴様の貯金を犠牲にする必要がある」

牛尾「な……なんだと」

ゴヨウ「どうするのだ、牛尾よ」

牛尾「俺は……!」

206: 2011/09/01(木) 23:50:42.91 ID:LmaZNexb0
牛尾「……貯金なんざくれてやる!とっとと奇跡を起こせよ!」

ゴヨウ「……ほう、いいのか?」

牛尾「惜しいがな……勘違いすんじゃねぇ、俺は金を手に入れるのが好きなんだ、ずっと持ってんのが好きなわけじゃねえ」

ゴヨウ「そういう事にしておこう」

牛尾「(それに助けなきゃ1000万がパーだぞ!)」


ゴヨウ「それでは……未来で会おう、ネオドミノで」スウ……

牛尾「な、それってどういう……消えちまった」


牛尾「……さて、奇跡を起こせ!風紀ングストーン!」

ピキィィィィィン!!

207: 2011/09/01(木) 23:53:02.38
イイハナシダナー

208: 2011/09/01(木) 23:58:46.72 ID:LmaZNexb0
ほむら「う……ん……。」

牛尾「気がついたかよ」

杏子「あれ?あたし達……?」

牛尾「……自分の身体をよく見てみな」
マミ「ソウルジェムがない……私達、魔法少女じゃなくなってる!」

ほむら「解放……されたの?私……!」
杏子「なんだか……実感湧かないな」

マミ「やっと、普通の女の子に戻ったんだ、私ぃ……!」ポロポロ

ほむら「もう、繰り返さなくていいのね……まどかぁ」ポロポロ

牛尾「へへ……報酬のほうもよろしく頼むぜ」

ほむら「あ……。」サァー

牛尾「……どうした?」

ほむら「ごめん、いま、1000万、無理」ポロポロ

牛尾「な、泣くなよ」

210: 2011/09/02(金) 00:09:48.76 ID:dZSqgHg/0
牛尾「……つまり、魔法少女の能力で1000万集めようとしてたわけだな」
ほむら「う゛ん゛」ズビッ

牛尾「はぁー……仕方ねぇな……20万にまけてやるよ」

ほむら「ほ、ほんとう!?」

牛尾「1000万ってのも俺が言い出した額じゃないしな……魔法少女でもないただの少女からそんな額むしり取るほど外道じゃねぇよ」

ほむら「……ありがとう」

牛尾「あー……礼を言う程のことでもないだろ」

ほむら「ううん、ワルプルギスの夜を倒してくれたこと、それと私たちを魔法少女の宿命から解放してくれたの……あなたなんでしょう?ほんとうに……ありがとう」

牛尾「よ、よせよ」
杏子「あたしからも言わせてもらうよ、まさか魔法少女から普通の人間に戻れるなんと思ってなかった。ありがとう」

マミ「私も、ありがとう。牛尾くんには命を助けてもらって、ソウルジェムの浄化もしてもらって……そして魔法少女から解放もしてくれた。私の恩人よ」

牛尾「だ、だからよせってよ!こっちだって金貰ってやってたんだからよ」

212: 2011/09/02(金) 00:16:16.23
誰だよこの原作の面影欠片もないイケメンはw

213: 2011/09/02(金) 00:17:35.94 ID:dZSqgHg/0
牛尾「……ったく、慣れてないんだよなこういうの」ポリポリ

牛尾「全部解決して、俺の懐には20万が入る。それでいいじゃねぇか」

ほむら「……ふふ、そうね」


牛尾「(実際はスカンピンなんだけどな……。)」

杏子「……それにしても、普通の女の子か。どうすっかな、これから」


牛尾「心配するな、君達の人生は……きっとこれから薔薇色になる」


マミ「……ええ!」

杏子「そうだな……時間はたっぷりあるしな!若いんだし!」

220: 2011/09/02(金) 00:31:19.21 ID:dZSqgHg/0
──数ヶ月後

ほむら「……そう、県外の童実野高に進学するのね」

マミ「私は市内の高校だからみんなと一緒だけど……寂しくなるわね」

杏子「たまには遊びに帰ってこいよな!」

さやか「キューピッドの風紀委員さん……あの恩は一生忘れません!」

上条「あのとき治してもらった腕は今も健康そのものだし、さやかとも仲良くやってます!」

まどか「今までありがとうごさいました牛尾先輩!先輩は……風紀委員の誇りです!」

牛尾「みんな……!」

ほむら「……牛尾」
牛尾「ほむら……。」

──最初は、みんな只の金づるのハズだったんだけど、な。

牛尾「そんな顔すんな、また会えるさ」
ほむら「……本当に?」

牛尾「ああ、仲間……だろ?」

ほむら「……うん!」グス

227: 2011/09/02(金) 00:40:51.29 ID:dZSqgHg/0
──十数年後、ネオドミノシティ

牛尾「仲間は離れても仲間……だよな」
遊星「……どうしたんだ?牛尾」

牛尾「……なに、ちょっと昔の仲間を思い出しただけさ」

遊星「仲間?」

牛尾「ああ、今度ゆっくり話してやるよ……」チラッ

遊星「……時計を見て、どうかしたのか?」


牛尾「悪い、遊星……もう見滝原に出発する時間だ」

遊星「見滝原?」


牛尾「ああ……。」


牛尾「これから仲間に会いに行くんだ」



228: 2011/09/02(金) 00:41:27.90
乙っちまどまど!

230: 2011/09/02(金) 00:42:55.54

牛尾がこんなにカッコいいなんて…

231: 2011/09/02(金) 00:43:43.76
暗黒期の牛尾さんはカットかww


234: 2011/09/02(金) 00:45:08.64 ID:dZSqgHg/0
終わりです
スレタイだけ思いついたので即興で書いてみたらこんなことになってました

原作の牛尾さん出番少ないってレベルじゃねーぞ!というわけでゴッズの成分が強い牛尾さんになってしまいました

なんにせよ読んでくださった皆様、ありがとうございました!

引用元: マミ「いじめられっこの発想ね」牛尾「『いじめ』がなんだって?」