1: 2009/02/26(木) 21:08:43.60 ID:2pTCNNNwO
キョン「長門は相変わらず無口なやつだ。だがいつもあの調子なんだろうか?
 本当は俺達以外に友達がいて、そこでは俺たちに見せない顔があるのもしれない。」

キョン「もうすぐ部活も終わるし、趣味じゃないが尾行してみよう。」

パタン 長門の本をたたむ音が部室に響いた
ハルヒ「今日はこれで解散ね。」

テクテク 
長門は俺の50m程先を歩幅を変えず常に一定に歩いて行く

2: 2009/02/26(木) 21:11:28.47 ID:2pTCNNNwO
ズガッ!!!!ドガッ!!!!!  

キョン「なんだなんだおい?!    ん!?なんか声がするな・・・・。」
長門?「ダリーんだよ糞涼宮が!!!! なーーーにが唯一の無口キャラだ氏ね!!! こっちはキャラ作りでイライラしてんだっつーの!!!」
キョン「????!」
キョン「なんだこの怒声は!? 長門とはまるで声色が違う気がするが・・・・。」
キョン「・・・・・・・もしかしたら長門の友達かもしれない・・・・・!」

俺は恐る恐るボタンに指を伸ばした
ピンポーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


3: 2009/02/26(木) 21:12:56.23 ID:2pTCNNNwO
ズガッ!!!!ドガッ!!!!!  

キョン「なんだなんだおい?!    ん!?なんか声がするな・・・・。」
長門?「ダリーんだよ糞涼宮が!!!! なーーーにが唯一の無口キャラだ氏ね!!! こっちはキャラ作りでイライラしてんだっつーの!!!」
キョン「????!」
キョン「なんだこの怒声は!? 長門とはまるで声色が違う気がするが・・・・。」
キョン「・・・・・・・もしかしたら長門の友達かもしれない・・・・・!」

俺は恐る恐るボタンに指を伸ばした
ピンポーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4: 2009/02/26(木) 21:14:09.07 ID:2pTCNNNwO
長門?「誰?」
キョン「(長門の無機質な声と口調だ) 俺だ。ちょっとハルヒの事で用事があってきた。開けてくれ。」

ガチャ

長門「どうぞ。」
キョン「急にすまんな。」
長門「大丈夫。」

・・・・・チョロチョロ・・・長門が朝比奈さんばりに手慣れた手つきでお茶を注ぐ・・・・
長門「どうぞ。」
キョン「 (懐かしいな長門のお茶) おぉ、悪いな。」

8: 2009/02/26(木) 21:18:21.31 ID:2pTCNNNwO
長門「要件はなに?」

キョン「あぁ、あのだ、ハルヒは最近度が過ぎると思わ・・ないか?」

長門「特に以前と変化は見られない。私としては以前より精神が安定してきているように感じる。」

キョン「・・・・・・・・・そうだな。・・・・・
    話は変わるがさっきのは何だ? 長門の声には聞こえなかったが怒鳴り声を聞いたんだ。 誰かいるのか?」

10: 2009/02/26(木) 21:21:01.32 ID:2pTCNNNwO
長門「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


長門「私だけ。」


キョン「!?・・・そうか・・・・・・・・お前は長門・・だよな?」

長門「質問の意味が理解できない。」

キョン「ってかさっき怒鳴り声は何だ!!?」


長門「気のせい。」


キョン「廊下部分まで涼宮がどうとかとはっきり聞k」

12: 2009/02/26(木) 21:23:08.89 ID:2pTCNNNwO
ドン!!!!


長門「めんどくせーなぁ、聞かれてたのね。 聞いたまんまよ。」


キョン「 (あの口調、あの声だ) 」


長門「これが私。ずっと涼宮にはイライラされぱなしよ。 あいつが無口キャラの宇宙人を望んだ。 だから私はそれを演じてる。 

キョン「どういう事だ長門?!」

13: 2009/02/26(木) 21:25:13.22 ID:2pTCNNNwO
長門「黙りなさい。 本当の私を見られたからには、あんたには氏んでもらうしかなさそうね。
   個人的には気に入ってたんだけどさーーーー。」

キョン「おい!! 長門!!!・・・・・・・・?!!」


スーーーーーッーーーーーチャキ!

長門の持っていた湯呑がナイフに変わる・・

同時に長門の目が鋭く光った

長門「じゃあ。 氏になさい。」


タッ!

キョン「!!!??」

長門は俺の首筋にナイフ突きつけた

長門「今深さは1.2ミリ。フフこれからよ。 人間って脆いわよね簡単に壊れる。 フフッじゃあね。」
キョン「おい長門!!」

14: 2009/02/26(木) 21:26:29.02 ID:2pTCNNNwO
長門「クス・・・・アハハハハハハハハハハハハッ・・・ジョーダンよジョーーーダン。 あんたが氏ねば涼宮ハルヒの精神は間違いなく壊れる。 
   そーなると上がうるさいもん。でもねもs」



ピンポーン


長門「誰かしら? 下のインターホン。」

ハルヒ「ヤッホーー有希? ちょっと近くまで来たから寄ってみたわ。前にキョンに家聞いてたからさーーーーーって事で上げて?」

ハルヒの声が女神に聞こえる

長門「どうぞ」


ファサッ・・長門が投げたタオルが俺の頭に掛った。
長門「血ぃふいときなさい。 それとさっきの続きね。  もし私の事話せば本当に
   「殺す」  わよ。」

16: 2009/02/26(木) 21:28:47.26 ID:2pTCNNNwO
ガチャガチャ タタタッ

ハルヒ「おっじゃましまーーーす!! ってなんであんたがいんのよ!?」

ハルヒ「もしかして有希に変なことしようと来たんじゃないでしょうねぇ!!!???」

キョン「ちげーよ。 お前と一緒だ。 ただ近くまで来たから暇だし寄ってみたんだ。」

ハルヒ「ふーーーん・・・・・・・・。まぁが私が言ったのが本当だったならあんたは今頃私に百叩きにされて三途の川を渡っているところね。」

キョン「(そんなジトッとした目で俺を見るなよ)」

ハルヒ「ってか有希ん家殺風景ねーー。そういや今は親は留守なの?」

長門「そう」


ハルヒがむこうを向いた瞬間、長門のナイフのような視線が俺を刺した。 分かっているさ、言わない。 
ってか言えない。 言えるわけないだろう・・・・・・・俺は長門を見て頷いた。



無事に一時間が経過して俺とハルヒは帰路についた。  正直、その一時間の記憶が殆どない。 
何を話したかもあまり覚えていない。 

18: 2009/02/26(木) 21:31:17.56 ID:2pTCNNNwO
ハルヒと別れて俺は家に向かって帰路についた。 
そうだ・・・・・・・。あいつならなんとかしてくれるかもしれない。
携帯を握って古泉へ通話ボタンを押そうとしたが指を止めた。
長門のセリフが頭をよぎる。

急ぎ足で家へ向かう途中にある
4丁目の交差点を渡った後の小道の暗がりでいきなり声をかけられた

?「久し振りね。」

キョン「誰だ!? (どこかで聞いた声!!) 」

暗くてよく顔が見えない・・・・!!


?「私よ。朝倉。 本当に久し振りね。」

キョン「朝倉だと!!!?? (一体さっきからなんだ!!今日はろくな事がない。) 」
俺は思わず後ずさりし逃げる体制を整えようとした。

21: 2009/02/26(木) 21:34:13.56 ID:2pTCNNNwO
朝倉「安心して。もうあなたの命は狙わないから。 それとね御存知のとおり前に私は長門さんに存在を消されたわ。 
だけど上が私を再び当時の記憶をそのまま再構築したの。」

キョン「??!じゃあ何しにここへ来た?! またなんで俺の前に現れた!!?」

朝倉「落ち着いて。 今度は前と目的が違うの。 これからすべて話すわ。」


朝倉は動揺する俺をなだめて続けた。



朝倉「最近長門さんの様子がおかしいのには気づいてた?」
キョン「いや。全く気付かなかった。 (正直言うと、さっき分かったばかりだ。 いや、気づいていたから今日長門を尾行したのかもしれない。) 」

朝倉「そう。 でね、以前まで長門さんは地球時間で言うと1時間に一回は上に涼宮さんの情報を逐次送っていたの。 
それが1日に一回になり、その間隔がどんどん長くなっているの。 この意味がわかる?」

キョン「どういう事だ朝倉?」

朝倉「だからね。 率直に言うと長門さんがおかしいのよ。 その原因は上も把握できてなの。 勿論私にもはっきりと分からない。」

キョン「はっきりと? ということはなんとなくは分かるのか?」


24: 2009/02/26(木) 21:40:48.46 ID:2pTCNNNwO
朝倉「なんとなくはね。 可能性としては2つ」



朝倉はこう続けた。



1.ハルヒ消失事件の時のようなバグが長門におきている

2.長門に自我が目覚めはじめた



朝倉「どちらにしろ私達の中で涼宮さんに一番近い存在にいる長門さんがあの調子だから上が困りはてているの。 非常事態よ。」

キョン「朝倉、それを俺に話してどうするんだ?」

朝倉「あなたに力を貸してもらうの。 長門さんがこのままじゃいつか上の言う事を聞かなくなるかもしれないわ。 
いえ、それより最悪な事態も考えられるわ。」

俺はさっき実際に長門から殺されるかもしれない目にあっていた。 明らかに長門はおかしい。

朝倉にさっきの事を話していいのだろうか・・・・・。 今は頼れるヤツもいない・・・それにこの朝倉は信用できそうだ・・・・・。

俺はさっきの出来事を朝倉に話した。


25: 2009/02/26(木) 21:42:53.07 ID:2pTCNNNwO
朝倉「そんな事があったの、想像以上ね。 早めに手を打った方が良さそうだわ。」

キョン「どうするつもりだ?俺は何ができる? 俺にできる範囲で手を貸す。」

朝倉「そうね。あなたは取りあえずこの事を私以外の誰にも話さない事ね。 そしてできるだけ涼宮さんと行動して欲しいわ。 
あなた達二人が一緒にいれば長門さんは変な行動を取りにくいはずよ。 
それと長門さんと二人きりになるような状況は避けて、彼女はあなたを今警戒しているはず。 変な気を起こすかもしれない。」

キョン「分かった・・・・・・・! それとだ朝倉・・・・・・・・・・俺はお前を信用していいのか?」



朝倉「フフ。どうかしら?」 


キョン「・・・・・・・・。」

朝倉「ウーーソ☆大丈夫よ。 あなたも私を信用してくれたからその事を私に話てくれたんでしょ? 私はあなたの味方。」


朝倉は長門と比較したら宇宙人的能力は劣るだろうが、よく考えたら古泉は灰色世界でしか力を使えない。 これ程頼りになるヤツは俺の知ってる中ではいない。 

27: 2009/02/26(木) 21:45:51.84 ID:2pTCNNNwO
朝倉「少し表情が柔らかくなったわね。最後に携帯番号を交換してきましょ? そうそうメルアドも。 なにかあったら連絡してね。 
勿論私からも連絡するわ。 それじゃあね☆ 」



ーーーーーーーーーーーその夜

これ程寝つきの悪い夜は久しぶりだ。 うつぶせでブツブツ言ってると妹が部屋に入ってきた。

妹「キョーン君! ちょっと寝れないのぉ、だから一緒に寝よ。」

いつもなら親のところに行けと追い返しているところだが、今回は妹と一緒に布団に入った。 不安でつぶされそうだった。





チュンチュン

妹「キョーーーン君!!! 朝だよーーーーー!!! 遅刻するよぉ!!!!」

キョン「む・・・・・・。痛い・・・。あーーーーーッ分かったから俺の上で飛び跳ねるな!」


朝飯の味がしない。絶好の仮病日和だったが俺は脚を引きずりながら学校へ向かった。

28: 2009/02/26(木) 21:51:23.73 ID:2pTCNNNwO
谷口「おーーーっすキョン!!!  どーした浮かない顔して、涼宮と喧嘩でもしたのか?」

キョン「朝っぱらかなんてバカな事言ってやがんだアホか。」

谷口「そう怒んなよ。ハハハ、ジョーダンだって。」


そうこうしている内に教室についた。 ハルヒはもう来てるな。


キョン「おっす。」

ハルヒ「・・・・・」

キョン「えらくしかめっ面だなハルヒ。」

ハルヒ「うるさい。 平の団員のクセにだまりなさい!」

キョン「・・・悪かったな。 ハルヒ、ちょっと話があるんだ。 一字限目が終わったらちょっと渡り廊下までいいか?」

ハルヒ「なによわざわざ。ここでいいじゃない。」

キョン「頼む。」

31: 2009/02/26(木) 21:54:09.12 ID:2pTCNNNwO
ハルヒ「・・・・・・・わかったわよ。 有希の事が好きになったとか言ったらぶっ飛ばすからね!」




キーンコーーンカーーーンコーーーン 一時限目が終わった。 俺はハルヒを連れて渡り廊下へ向かった。


ハルヒ「なによ話って?」

ハルヒがジトッとした目で俺を見る

キョン「えーとだ、えーーとだな。」

ハルヒ「なによ!? さっさと話しなさい!」

キョン「これから飯を食う時、部活へ向かう時、帰宅する時、とりあえず極力一緒に行動しないか?」

ハルヒ「はァ!!? アンタ何言ってんの?!」

キョン「 (上手い口実が浮かばない・・・・) 頼むそうしたいんだ。 可愛い平の団員の頼みだ。・・・聞いてやってくれ。」


ハルヒ「・・・・・・・・・・・・・・・・」


ハルヒ「よく意味がわからないけどまぁいいわ。 そのかわり私の荷物を持ちなさい!! それが条件ね!!!!」


33: 2009/02/26(木) 21:57:10.74 ID:2pTCNNNwO
キョン「・・・・・分かった分かった。 思う存分使ってくれ。」

ハルヒ「当然よ!!!」


----------教室へ向かう途中

キョン「さっきから何をニヤニヤしてんだ?そんなに荷物運び専用の付き人ができたのが嬉しいのか?」

ハルヒ「?!?!?!?!?!!! んッ、そうよ!!!! これで私の細腕に負担をかけずに済むわ!! 
明日から滅茶苦茶な量の荷物を持ってくるから覚悟しなさい!!! 」

キョン「へーへーー。」

これで朝倉が言っていた事は守れそうだな。 
後は、長門に異常をきたしている原因をはっきりさせ治すだけだ。
朝倉が言っていた原因は二つ。
人知れず俺達の為に動いてくれている長門の事だ、バグの可能性は十分にある。
だが二つ目の自我が目覚めたという可能性・・・・・・それは多分ない。
朝倉や上の連中とやらが長門の何を知っているか知らんが、俺は長門と色々なゴタゴタを乗り越えてきたんだ。
だから分かる。
長門はあんなヤツじゃないはずだ。

35: 2009/02/26(木) 22:00:05.82 ID:2pTCNNNwO
本を読んで無機質な目で俺を見てくるあの長門が本物だ。 ただ無口なだけだ。 感情表現が下手なんだ。
それに最近はあの無機質な目の奥に感情を感じる様になってきてたんだ。
断言できる。
あれは長門の自我なんかじゃない。

授業も殆ど手に付かず朝倉の言った「一つ目の可能性」 そして「3つ目以降の可能性」を俺は考えていた。 


36: 2009/02/26(木) 22:02:21.88 ID:2pTCNNNwO
-----------------昼休み

キョン「いくぞハルヒ。」

ハルヒ「はぁ? どこへ?」

キョン「ここで二人で飯なんて食ってたら、いらぬ噂がたつだろ? 屋上にでも行こう。」

ハルヒ「・・・・・・」

キョン「 (なんでふくれっ面してんだこいつは。)」

ハルヒ「そうね。じゃあとっとと行くわよ。あーお腹すいた。」

キョン「なぁ、屋上行く前に俺今日飯を忘れたんだ、購買に先に行っていいか?」

ハルヒ「行かなくていいわよそんなとこ。」

キョン「お前は俺に飯を食うなと言うのか。 少しは団員を可愛がれよ。 」

ハルヒ「いちいちうるさいわねアンタは!! 今日は親が忙しくて私が弁当作ったの。
そんでちょっと多く作りすぎたから捨てるのもったいなくて、弁当箱に詰めてきてあげたわ。
sos団団長である私の手作りお弁当を食べれるんだから感謝しなさい!!」

キョン「(めずらしい事もあるもんだ。)弁当代が浮いた、サンキューなハルヒ。」

ハルヒ「何よそれ・・・・。」

38: 2009/02/26(木) 22:04:41.63 ID:2pTCNNNwO
ーーーーーーーーーーーーーーー屋上

モグモグ

キョン「 (・・・・・・・・・・滅茶苦茶うまい・・・。そのまま感想を言えばお調子者の団長さんの事だ、限界突破の有頂天になるに相違ない。)
まずくはないかもな。」
ハルヒ「なによその感想は!! まぁいいわ、あんたの舌には私の料理の崇高な味は分からなかったみたいね!!!」
キョン「なんとでも言ってくれ。 (それにしてもうまいなコレ)」


ーーーーーーーーーーー部室

はたから見ればいつもと変わらない。sos団の部室での光景。
他のメンツはいつもと変わらず思い思いの時間を過ごしている。
ハルヒはというと、どことなく不機嫌な顔で考え事をしている。
どうせあいつの事だ退屈をまぎらす為にとんでもない事を考えているんだろう。
古泉はどう考えてもこの局も負けが分かってるのに、飛車角
落ちの状況から番狂わせを狙ってるようでずっと次の手を考えている。
長門はというと・・・・・昨日の今日だ。俺は長門の方に視線を向けれずにいた。 ただ本をめくる音から察するに読書?をしているのは間違いないのだろう。


41: 2009/02/26(木) 22:06:50.46 ID:2pTCNNNwO
そして俺のアイドル朝比奈さんはと言うと・・・・・
みくる「お茶が入りましたぁ。どうぞ」
キョン「いつもありがとうございます。」
ズズ
キョン「新しいお茶っ葉ですか? 昨日とはまた違う深みのある味わいです。」
なんてね。俺にお茶の味の違いなど分かるわけがない。いつもより朝比奈さんが
飲んでいる所をじーーっと見ていたのが理由だ
みくる「あっ、分かってくれますかぁ!昨日帰りにおいしそうなお茶見つけちゃっ
たから買ってきたんです。」
みくる「キョン君こっちのが好きかなって思ったから。キョン君に喜んでもらいたくて。」

ジーーーーーーーーーーーーーーーッ

みくる「(っす涼宮さんっ!)あわわっ!?ごっ誤解しないで下さいね!変な意味じゃないですからっ!

みくる「それと私の勘違いなら謝りますけど何がありましたか?なんかキョン君
元気ない気がします。」
この瞬間長門の刺すような視線を感じた気がした。 いや実際に感じた。
キョン「い、いえいえ。何もありませんよ。ただテストの結果が悪かったんですよ。」

42: 2009/02/26(木) 22:09:08.71 ID:2pTCNNNwO
みくる「そうだったんですかぁ、元気出して下さいねっ! あっそうだ! もしキョ
ン君が良ければ帰りにどこかに寄って分からない所教えましょうか?」
キョン「(?今度はハルヒの刺すような視線を感じる・・・・・まぁいつもなら即
はい!と答える所だが今は状況が違う。非常に惜しい事だが断っておこう。)
いえいえ、大丈夫ですよ。自分で何とかしますから。
(それにしてもなんて愛らしいんだこのエンジェルは)」

ーーーーーーーーーーーー帰り道

ハルヒ「なんで昼ご飯もそーだけど、帰りまであんたと一緒なのよ!」
キョン「俺だってお前と下校なんてまっぴらゴメンだ。しかも登校も一緒なんて
」ボソボソ
ハルヒ「はぁ!?なんか言ったぁ!?」
キョン「なんでもない。」

ハルヒ「ねぇ・・・・。」
キョン「いきなりなんだ?」
ハルヒ「あのさ、ほんのちょーーーーっとだけ気になったんだけど、アンタ有希の事好きなんじゃないわよね!??」

43: 2009/02/26(木) 22:11:52.64 ID:2pTCNNNwO
キョン「 (いきなり唐突な事聞いてくるな) なわけねーだろ。恋愛感情なんて微塵もな」
ハルヒ「じゃあなんでこの前家にいたのよ。」
ハルヒ「・・・・・・・・・・・・・。」
ハルヒ「・・・・私の家には来た事もないのに・・・・・。」
キョン「俺はおまえん家なんか知らないだろ。だいたいなんで俺がお前ん家に行かなきゃならんのだ。」

ハルヒ「・・・・・・・・・・。」

なんでいきなり無言になってんだコイツは。

ハルヒ「一人で帰るから!!!」

ダッ!!

キョン「ちょっと待てよハルヒ!!なんでいきなり走り出すんだ!!!」

キョン「待てっていってるだろ!!!」



ズケッ!!!

キョン「はぁはぁ・・・・急に走り出すからこけたりするんだ。それより大丈夫
か?少し膝から血出てるぞ。」

45: 2009/02/26(木) 22:14:08.50 ID:2pTCNNNwO
ハルヒ「うるさい!!!」
キョン「なんだよお前さっきから。変だぞ。 あぁそうだ、これで血ふいとけよ
。」
俺はハルヒの膝にハンカチをかけた。

ハルヒ「有希ん家にはコソコソ行ってたクセに・・・・・・。
それなのに私と一緒に登下校したいとか、昼ご飯一緒に食べたいとか・・・・。
でも文句ばっか・・・・・・一体なんなのよ・・・・・・!」

キョン「(??? !コイツ長門の異常に気づきはじめてるのか?!)」

キョン「(まぁ鈍感お気楽なコイツに限ってそんなはずないよな。ってかさっきか
ら涙目だがそんなに痛いんだろうか。)」

キョン「言っただろ?雑用として団長のお供をしばらくしてみたくなったんだ。」

ハルヒ「・・・・るさい。」


帰り道はそれから二人共ずっと無言のままだった。

その後、俺はというと家でいつも通りの時間を過ごし、いつも通り布団に入った。

47: 2009/02/26(木) 22:17:06.49 ID:2pTCNNNwO
ーーーーーーーーーー翌日


キョン「今日からはハルヒと登校か・・・・・なんか憂鬱だな。 昨日あいつなんか不機嫌だったし。 おっ来たな。」
ハルヒ「なんであんたがいんのよ・・・・・?!!」
キョン「昨日言っただろ、ここで待ち合わせだって。」
ハルヒ「ふん!!」
ハルヒはそう言うと俺にアホのように重い荷物を渡してきた。
キョン「おい!これ何が入ってんだ?」
ハルヒ「何って教科書とかよ。」
キョン「それにしては重すぎだろ。」
ハルヒ「家にある教科書や辞書は一通り持ってきてみたの、これで1日勉強がたっ
ぷりできるわ。」

キョン「・・・・・・・。」

それからずっと無言のまま校門をくぐった

48: 2009/02/26(木) 22:20:44.01 ID:2pTCNNNwO
ーーーーーーー1時限目の休み時間

谷口「おーーいキョン、古泉ってヤツがお前を呼んでるぞーー。」
キョン「(いったいなんだ朝っぱらから)」

テクテク

キョン「何かようか?」
古泉「ちょっと話があって参りました。っと、ここではまずいですね、ちょっと場所を変えましょう。」

ーーーーーーーーー渡り廊下

キョン「なんだ言ってみろ。」

古泉「過去最大規模の閉鎖空間が発生しては、我々が消滅させてと昨日から4回
繰り返しています。おかげで睡眠不足ですよ。今も仲間が動いてます。単刀直入
に聞きますが昨日涼宮さんと何かありましたね?」
キョン「・・・・・別になにもねーよ。」
古泉「嘘ですね。これ程の規模の閉鎖空間が発生すると言う事はあなた絡みの可能性が非常に高い。」
キョン「やれやれ。」

俺は昨日のいきさつを話せる範囲で古泉に話した。


49: 2009/02/26(木) 22:22:46.53 ID:2pTCNNNwO
キョン「やれやれ。」

俺は昨日のいきさつを話せる範囲で古泉に話した。

古泉「なるほど。分かってはいましたが、あなたがそこまで鈍感な方だとは思い
ませんでした。夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが我々機関は食わざるおえな
いんです。」
キョン「なにが夫婦喧嘩だ。」
古泉「ハハ、冗談ですよ。とにかく今は緊急事態です。今回の件はあなたに非が
あります、早く涼宮さんに謝罪し仲直りして下さい。機関を代表しての僕からの頼みです。」


50: 2009/02/26(木) 22:24:52.28 ID:2pTCNNNwO
キョン「・・・・・分かったよ。」

古泉「ありがとうございます。それと1つ非常に気になるんですが、何故いきな
り涼宮さんと登下校をするようになったのですか?さては遂に涼宮さんと恋仲に
でもなったんでしょうか?」
キョン「悪い冗談はよせ、なんでハルヒと俺が付き合ったりしないといけないん
だ。」
古泉「ハハ、すいません、お気を悪くしないで下さい。では本当の理由はなんで
すか?」

キョン「・・・・・・・・(こいつにははぐらかしてもダメだろうな)・・・・・時
期が来たら話す。今は言えない。」

古泉「・・・・・・・・・分かりました。 ですが1つだけ言っておきます。」

キョン「なんだ?」
古泉「もしあなたが不測の事態に陥っているのなら、遠慮はせずに話て下さい。
我々は仲間ですから。」

キョン「・・・・・もしもの時は頼む。」
古泉「勿論ですとも。」


52: 2009/02/26(木) 22:28:32.07 ID:2pTCNNNwO
ーーーーーーーーーー昼休み

俺は1人で行動しようとするハルヒにブツクサいわれながらもついて行く感じで
、屋上で昼飯を食っていた。

キョン「なぁハルヒ」
ハルヒ「・・・・・何よ?」
キョン「そのーー、あれだ、昨日は悪かったな。」
ハルヒ「・・・・・なんでアンタ謝ってんのよ。」
キョン「 (何がダメだったのか古泉に聞いておくべきだった・・・・) あの・・
・あれだ・・・・今度お前ん家・・・・遊びに行ってもいいか?(何を言ってるんだ俺は・・・)」

ハルヒ「・・・・・・?!!ふ、ふん!き、来たきゃ上げてあげてもイイわねー、下
っ端と言っても栄えあるsos団の団員なんだし。」

キョン「じゃあ今度お邪魔するわ、茶菓子位出してくれよな。」
ハルヒ「あんたなんか私がお菓子作りに失敗した廃棄予定のクッキーで十分ね!!!」
キョン「おいおい、食えるのかよそれ。」
ハルヒ「ぶつくさ言わないの!!!下っ端のクセに。ってか今度っていつよ!!?」

それからというものハルヒが上機嫌になった気がした。 俺に散らかした部屋でも掃除させる気なんだろうか。 いやそんなレベルじゃない。
考えるだけで恐ろしいから止めておこう。


53: 2009/02/26(木) 22:30:54.04 ID:2pTCNNNwO
その後俺はいつも通り部室で時間を潰し、ご機嫌な団長様と下校し、考え事をしながらゆっくり家へ帰った。


ーーーーーー自室

朝倉から聞いた2つの可能性。 俺は人並の脳細胞をフルに使い考えていた。

第一の可能性

長門の自我が目覚め始めた

第二の可能性

以前ハルヒ消失事件の時と同じ、長門自身に生じたバグ

第三の可能性

・・・・・・・長門はハルヒを邪魔に考えている。 自分を偽り続けなければいけないから。
今の長門はハルヒを殺す可能性は否定できない・・・・・・誰かが長門がおかしくなるように仕組んだ?・・
・・・・ハルヒを殺す為に・・・・・・ハルヒのおかしな力を邪魔に思う存在・・・・・・
長門をはじめとした得体の知れない宇宙人連中の抵抗勢力?・・・・
朝比奈さんと同じ未来人・・・・・・古泉の所属する機関・・・・・・

根拠はないが、可能性はあるかもしれない

俺は気づいたら電話をかけていた


57: 2009/02/26(木) 22:37:21.98 ID:2pTCNNNwO
キョン「よぉ、今大丈夫か?」
朝倉「いいわよ。どうかした?」
キョン「長門の件だが、気になる事がある。」

俺は自分で考えた可能性を朝倉に話した

朝倉「ないとはいいきれないわね。それに、その可能性の方が高いかも。」
キョン「・・・・・。」
朝倉「不可能ではないのよね、長門さんの内部構成情報を書き換えるバグを外部から侵入させる事は。」
キョン「・・・続きを頼む。」

朝倉「該当するのは、長門さんの素性を知り書き換える技術と、あの長門さんの
張り巡らされた警戒網を抜けるのが可能な人物ね。」

朝倉「心あたりは?身近にいた人物のはずよ。」

キョン「ない。」

朝倉「なら、あなたの記憶を掘り起こしてみて。」

キョン「あぁ。」

朝倉「また何か分かったら連絡して。私からもするから。 そうそう、あなた思ってたより頭イイのね、見直したわ。
じゃあね☆」


キョン「まだ6時半・・・・朝倉に言えば却下されかねんから了承は取らなかっ
たが、長門の家に行ってみよう・・・!! 何か手がかりが欲しい。」


58: 2009/02/26(木) 22:39:57.00 ID:2pTCNNNwO
prrrrrr 携帯が鳴った
キョン「番号が出てない。非通知表示もない・・。何だ一体?」
キョン「もしもし。」
???「出てくれてありがとう。朝比奈みくるです。」
キョン「・・・・未来の?」
みくる「ええ、そうです。 理由あって電話しました。」
キョン「・・・・。」
みくる「長門さんの異常行動に関して出来る限りの助言をしたくて。」
キョン「・・・・・!!・・・・・助かります。」
みくる「単刀直入に言いますね。 長門さんはおかしくなったのではなく、おかしくされています。」
キョン「誰からです?!」

みくる「・・すいません、禁則にかかります・・。 それとこれ以上は言えないんです。 私が話せるのはそれだけ・・・。」
みくる「ごめんなさい。」
キョン「いえいえ、十分です。 これで可能性は外部からの攻撃だけに絞れました。 後はそいつが誰かを絞り、叩きのめしますよ。」
みくる「ありがとう。 でも気をつけて下さいね。 絶対に無理だけはしないで・・。」

キョン「分かりました、では俺行きますね。」

電話を切ると俺は長門のもとへ急いで向かった


59: 2009/02/26(木) 22:43:50.14 ID:2pTCNNNwO
ーーーーー長門のマンション

ピンポーン・・・

長門「またアンタ?何しに来たワケ?」
キョン「ちょっと近くまできたから寄ってみたんだ。上げてくれないか?」
長門「ちょうどヒマだったし、イイわよ。上がりなさい。」

ーーーーー長門の部屋

なんだこのウルサイ音は
キョン「長門、お前こんなの聞いてたか?」
長門「聞くようになったのは最近ね、totoro microphon undergroundっていうの。」
長門「こーゆーのキライでしょ?あんたj-popばっかり聞いてそー。」

キョン「っつーか音楽自体興味ないんだ。」
長門「冴えない男ねー。じゃあjazzyなの流すわ。」

俺は音楽にも驚いたが、それより更に驚いたのが長門の格好だ。


61: 2009/02/26(木) 22:46:00.34 ID:2pTCNNNwO
似合ってはいるが、今までのイメージと違いすぎる。
テコかなんかで巻いた髪。タイトなミニのワンピース。パープルのレギンス。

キョン「長門。服装も変えたのか?」
長門「けっこーカワイーでしょこの服。まぁ学校での私しか知らない人の前ではできないんだけど。」
キョン「(ハルヒが見たら卒倒するだろうよ) 」
キョン「長門、いつからそーゆーのが好きになったんだ?」
長門「なんであんたに話さないといけないのよ。んーまぁ夏位からね。」

「夏」 か なんかひっかかるな・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!
・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・だが・・・・・・・・・・・・・その時しか考えられない


63: 2009/02/26(木) 22:49:19.25 ID:2pTCNNNwO
長門「そうそう。涼宮のあの迷惑な能力の事。どう思う?」
キョン「あぁ、はっきり考えた事無いな。」
長門「涼宮ハルヒは世界を改良する力、改悪する力を持っている。」
長門「私はアイツが世界を滅ぼしかねないと最近不安なのよ。」
キョン「良くする事はないかも知れないだろうが、それは考えすぎだろ。」
長門「そう? 現にアイツの周囲ではいくつもの問題があるでしょ?」
長門「そして、自分の能力を自覚してしまえば世界は滅ぶ。 私にはそう思えて仕方ない。」
キョン「何か言いたげだな。」

長門「彼女を殺そうと思う。」

キョン「 (きたか・・・・!!!) 」
キョン「ほ、本気なのか長門?」
長門「あたりまえでしょ。それが世界を守る術でもあると思うのよね。 それにアイツが氏ねば、情報統合思念体が地球に目を向ける事はなくなるはず。」

キョン「・・・・・」

長門「それにね。 情報統合思念体との連結を切れば私はただの不思議な力を持った女子高生よ。 情報統合思念体が私に刺客を送り込んでも
   私の戦闘のレベルは情報統合思念体が創造できる最高ランクにあたるのよね。 退ければイイだけ。」

長門「綺麗事を並べたけど・・・・・・私は・・・ただ・・・・・・・・・・・・・涼宮や情報統合思念体から解放されたい・・・・・。」

長門「私は普通の女の子になりたい。」

64: 2009/02/26(木) 22:51:50.83 ID:2pTCNNNwO
キョン「・・・・。 「お前自身」がそう思っているなら、情報統合思念体に俺が直接言ってやる。」

長門「上に直接言ってやるなんてカッコイイ事言ってくれるじゃん。」

キョン「とにかく・・・・・ハルヒには手を出すな。」
長門「そんなに涼宮が好きなの・・・・・尚更殺したくなってきたわ。」
キョン「馬鹿な事言うな。」

長門「フフ。決めたわ。」

キョン「何をだ?!」

長門「情報統合思念体との情報連結を完全に解除する・・・・・・・・そして涼宮を殺して、私は普通の女の子になるの。 そしてアナタを私の物にする。」

キョン「さっきから何バカな事言ってんだ!!?? 俺は涼宮の物でもないし、好きでもない!!! お前が普通の女にないりたいのなら俺がなんとかする!!!」

長門「フフ。アンタでなんとか出来るならとっくに自分でやってるわ・・・・。」

長門「情報統合思念体との情報連結の解除を断行する・・・・・。」

キョン「おい長門?!」

長門「じゃあ、またね。」


首筋に残った痛みと共に目を開けると、長門の姿は無かった

65: 2009/02/26(木) 22:55:13.21 ID:2pTCNNNwO
慌てて俺は携帯を手に取りすぐに朝倉へ電話し事情を説明した


朝倉「あなたに言ってたでしょ!! 単独行動はしないように!!!!」
キョン「すまん。自分で長門の異常原因の手がかりが欲しかったんだ・・・・」
朝倉「もう!! まっ、過ぎたことを責めてもしょうがないのは分かってるけど・・・心配しちゃうじゃない。」 
キョン「本当にすまなかった。 それでだ分かった事があるんだ、聞いてくれ。」

俺は朝比奈さんから聞いた事、そして、推論の域を出ないが俺が心あたりのある長門をおかしくさせている可能性の高い人物の話した

朝倉「・・・・・・外部からの攻撃と分かれば更生プログラムはある程度絞れるわ!! そしてこれは首謀者を叩く前にやるべき事よ。 私は長門さんを追う。あなたは涼宮さんを頼むわ。」
キョン「ハルヒの安否の確認が出来たら、俺もお前を助ける! お前一人じゃ長門を止められないだろ!!」
朝倉「・・・ありがとう。 じゃあ安否が確認でき次第連絡して、長門さんを止めるために手伝って欲しいわ。 それと万が一の時は長門さんを破壊せざるをえない可能性
   がある事は理解して欲しい・・・・。」
キョン「・・・・・・・・・・・・。」
俺はすぐにハルヒの携帯を鳴らした


67: 2009/02/26(木) 22:57:53.24 ID:2pTCNNNwO
キョン「おいハルヒか?!」
ハルヒ「なに血相変えて。私の携帯に私以外がでるワケないでしょ。」
キョン「今、家だろ? 絶対出歩くな!!」
ハルヒ「なんであんたにそんな事言われなきゃいけな」

キョン「頼む!!!!理由は聞くな。」

ハルヒ「・・・・・分かった。 でも後で教えてよね。」
キョン「あぁ。頼んだからな!! 絶対にだぞ!!!!!」


長門のマンションを飛び出した俺はハルヒの家に向かう最短距離を朝倉と連絡を取りつつ走った。 今まで出した事のない位のスピードで。



キョン「はぁ、はぁ、ま、間に合ってくれ・・・・」


70: 2009/02/26(木) 23:01:02.21 ID:2pTCNNNwO
ーーーーー二丁目バス停前公園

朝倉「お久しぶりね、長門さん。」
長門「なんでアンタがここにいんの? 私は何も上から聞いてないんだけど。」
朝倉「フフ。驚いた? 私は情報統合思念体から再構築されたの、当時の記憶をそのままに。 あなたのバックアップとしてではなく。」
長門「じゃあなんのタメに??」
朝倉「涼宮さんではなく、あなた。 長門さんを監視する為よ。 ここ最近の異常行動は目に余るわ、遂には思念体との情報連結を解除した。」
長門「まぁ私を止めるタメにきた刺客ってとこかしら?」

朝倉「そうとも言えるわね。 それと最後に一言だけ言わせて欲しい。 涼宮さんを殺す事を考え治す事はできないわよね?」

長門「あいつから何か聞いたのね、繋がってたの・・・・。 」

朝倉「質問に答えて。」

長門「だしぬかれた気分・・・・・・!! マジでムカツクわ・・・・・・・!!!」


ヒュッッ・・!!!!!!


73: 2009/02/26(木) 23:08:21.09 ID:2pTCNNNwO
キョン「はぁ、はぁ、はぁ、間に合ったか・・・・!!!」

  
俺の目の前にはこの世の物とは思えないスピードで剣を手に切り合う二人がいた・・・

????! 目の前に何もない空間が広がっていく・・・・・・・・・・!!!! 閉鎖空間??! 何か違う・・・・・・・
長門か朝倉の能力か・・・・・・。

朝倉「周囲への配慮だけはするみたいね。 少し感心したわ。」
長門「・・????」


ザン!!!!!
朝倉の振り上げた剣が長門の左手を裂いた


朝倉「フフ、また驚いたでしょ?」
長門「アンタの力は私のバックアップクラス・・・・戦闘においてはレベルa-のはずなのに・・・・。」
朝倉「前はね。今の私の戦闘のレベルはあなたと同じs+よ、残念ね。 上に内部の精神的構造以外は全て改編されてるの。」

長門「・・・・・・・・・・・。」

朝倉「前回は私の完敗だったけど、今回はそうはいかないわよ。」


76: 2009/02/26(木) 23:12:40.90 ID:2pTCNNNwO
二人が視界から消えた瞬間、俺の手元に袋が飛んできた。
袋を開けると、緑色の液体の入った注射器とメモが入っていた

【私が長門さんを補えたら、それを注射して。 長門さんのバグを治せる可能性がある】

今回の朝倉の戦闘レベルが長門と同等というのなら、朝倉には長門を殺して止める事も可能・・・・・
最悪のケースを回避できる可能性を持った物がこれか・・・・・

キョン「!!!!」

長門の剣が朝倉の喉元をかすった・・・・・・・・・・・
朝倉「危ないとこだったわ。」
長門「ちっ・・・だけどこれならどう?」

長門の周囲を紫の球体が無数に出現し
そしてその球体は朝倉めがけて襲いかかる

轟音・・・!!!! 俺の目には朝倉に直撃したかに見えた

長門「手は緩めない。 徹底的に潰してあげる。」

長門が手をかかげた瞬間、無数の剣が長門を包む


77: 2009/02/26(木) 23:14:08.76 ID:2pTCNNNwO
朝倉「どこを向いてるの? 残念だけど外れよ。 今度はこっちの番ね。」

巨大な爆弾を抱えたモグラが地を這うかのように、地面が隆起し炸裂音を上げながら長門へ襲いかかる
更に朝倉は左手をかざし上空へ巨大な槍を作りだした

一方、長門は周囲を舞う剣と共に、隆起し爆発する地面の場所を把握しているかのような動きで朝倉へ距離をつめていく

長門「私が空へ回避したところをあの槍で攻撃したかったんでしょうけど、こんなもの地を見れば見切ってかわす事は難しくはないわ。 」
朝倉「??!!!!」


ザン・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!


朝倉「そんな・・・・・・・!!」
長門「終わったわね。やはり私は人間用インターフェイス中最強だわ。」


キョン「ウソだろ・・・・・・・?!!!!!」


俺の目にとびこんできたのは
無数の剣に突き刺され苦しむ、立っているのがやっとといった朝倉だった


80: 2009/02/26(木) 23:16:09.18 ID:2pTCNNNwO
長門「その剣は私の指示なしでは決して抜けないわ、おまけにアンタのエネルギーを吸収し続ける。」


朝倉「ふぅ・・そうみたいね、でも・・・・・・・・・・・・終わったのはあなたの方よ。 長門さん。」


長門の直下の地面が急に割れ、触手のような物が長門を捕らえた。

長門「さっきの攻撃は囮??!! くそっ!!!!!!! 離せ!!!!!!!!!!!!」

朝倉「あの地面の隆起と起爆は、あなたを攻撃するためではなく、地面に触手を張り巡らせていただけ、爆発はその目くらましね。」

長門「・・・・二重網ッ!!! 全く身動きがとれないッ・・・・・!!!!」

朝倉「今よ!!!!! キョン君!!!!!!!!!!!」

俺は動けなくなっている長門に全速力でかけよる
頼む効いてくれよ・・・・・・!!!!!!

長門「くっ!!! 何を注射しやがった??!!!」


81: 2009/02/26(木) 23:18:27.46 ID:2pTCNNNwO
朝倉「そのバグ更生プログラムがビンゴなら元に戻るはずだわ。 ここに来てからの間、総数49パターンの更生プログラムを作成した。」
朝倉「彼に渡したのは、あなたにはこれが効く確率が一番高いと判断した物よ。」
長門「・・・・・・・・・・・・・。」
朝倉「もしこれで元の長門さんに戻らなかった場合は、破壊する以外の手段はない。」

キョン「・・・・朝倉・・・・。 もしこいつが効かなくても長門を殺すというのなら俺はお前を止める・・・・。」

朝倉「何を言っているの・・・・??! あなた正気???! 長門さんに殺されたいの??!! この触手では長くは止められないのよ???!!!!」

キョン「ん???!」
ドクン・・・・・・・・・・
ドクン・・・・・・・・・・・・・

俺は長門の挙動に変化を感じた
キョン「!!!!長門!!!!??」


長門「・・・て・・・。 離して。」

うまく言えないが、今の声は本来の長門のような気がした


キョン「いつもの長門だ! 離してやってくれ!!!」


83: 2009/02/26(木) 23:20:14.65 ID:2pTCNNNwO
朝倉「まだ判断できないわね。」

キョン「俺が保障する。 こいつは長門だ。」


朝倉「・・・・・・分かったわ。」

俺は触手から解かれた長門の手を取った

キョン「大丈夫か? つらかっただろ?」
長門「もう大丈夫。 バグはすべて更生された。 私の意識は最下層に落とされ、今まで内部の構成情報を治す事に力を使っていた。 だけど結果はこのありさま。」
長門「あなた達に迷惑をかける結果となった。 本当にすまないと思っている。」

キョン「俺はお前の100倍は助けてもらってんだ。 今さら礼なんて言うな。 俺達は仲間だろ。」



長門「・・・・ありがとう。」



キョン「それと二人共だいぶ怪我してるみたいだが、大丈夫か?」
朝倉「えぇ、大丈夫。 長門さんも問題ないはずよ。」


キョン「ふぅ。 これで長門は大丈夫だな。 後はこいつをおかしくさせたヤツを叩きのめすだけだ。」


84: 2009/02/26(木) 23:21:46.19 ID:2pTCNNNwO
朝倉「長門さん。心あたりはない?」

長門「ない。」

キョン「・・・・・・・・・・・・・・・。」
キョン「・・・・・・長門・・・・。 一つだけ思い起こして欲しい。 俺はお前と行った夏合宿で俺は違和感を感じたんだ。」
長門「?・・?・・・???」
キョン「別荘で食事を取った後の部屋で、お前は柄にもなく不可解な行動を取った。」

キョン「ハルヒや俺を部屋に入れなかったのはお前なりのジョークだったのかと、その時は思っていた。」

キョン「長門・・・・・・。 あの日の夕食に、お前は違和感を感じなかったか?」


長門「言われてみると、あの辺りから私に不具合が起こった気がしないでもない。」

キョン「・・・・・・・・・・・!!!」

キョン「今、犯人は絞られたな。 俺はあの合宿中一番不可解な違和感を感じたアイツを追う。」
長門「少し待って・・・・。」
キョン「機関の人間は閉鎖空間以外では普通の人間だ。 俺でもなんとかなる。」


86: 2009/02/26(木) 23:23:45.22 ID:2pTCNNNwO
朝倉「でも一人は危険よ。 私と長門さんの外部構成再編が終了し動けるようになるまで待ってて。 20分とかからず終了するはずよ。」

キョン「すまんが待てない。 もしこの事態を事の犯人が知ったとしたら、間違いなくハルヒを殺しに向っているはず。」


キョン「俺はハルヒの家へ行く。 手をかしてもらうのは怪我が治ってからでいい。」

長門「ダメ・・・。彼女の言う通り。 あなたは私達の再編が終わるま」

キョン「俺だけでもなんとかしてみせる。 時間がないんだ。 いかせてくれ。」


俺は二人の制止を断りハルヒの家へと向かった 




ーーーーーーーーーーーーーー涼宮ハルヒ自宅前



変わった様子はないな。 間に合って良かった。 本当に・・・。

・・・・・・。 

来た・・・・・・。


91: 2009/02/26(木) 23:32:30.30 ID:2pTCNNNwO
???「あなたには驚かされましたよ。 しかも私が来るのを分かっていたような感じですね、さすがは彼女が選んだ人物だけはある。」
キョン「やはりあんただったか。」
???「フン。森から連絡を受けて、すぐに来たつもりがもう勇者様がいるとは。」
キョン「森さんとグルだったのか。 あの兄弟もか?」
???「あの二人は無関係ですよ。 二人の意向は彼女を見守る事のはず。 古泉君と同じです。」

キョン「・・・。 そうか。 なぁ、一ついいか? なぜハルヒを殺そうとする?」
???「分かりきった事を聞くんですねぇ。 まぁいい。 答えましょう。」

???「彼女は世界を無に帰す力を持っている。 もし、自分の力を自覚すれば予測不可能なとてつもない危険がある。
    勿論、世界を良い方向に導く可能性もありますが、そんなとてつもない力を持った人物をこのまま放置していいのか?」

???「神となるか邪神となるか。 そんな不安定な存在ならば。 力に自覚していない今の段階で手を打つ必要がある。
    不安定な存在のまま殺すのがこの世界の為だと思いませんか?」

キョン「邪神か・・・・。 その可能性は0だ。 ハルヒはそんなヤツじゃない。」
???「ハハハハハ!!! 何を根拠に!!!? 全くお気楽な坊やだ・・・・!」


92: 2009/02/26(木) 23:37:03.68 ID:2pTCNNNwO
キョン「なんとでも言え。 俺は何があってもハルヒを守るぞ。 新川・・・・!! お前の思惑通りにさせるか。」

新川「強気ですねぇ。 古泉の言った事を鵜呑みにしているんでしょうか?」

キョン「何が言いたい!?」

ズギャッ!!!

俺の側頭部を石が直撃した、そしてその石は俺をおちょくるかの様に周囲をグルグルと飛び回っている

キョン「くっ・・・!! まさか!!?」

新川「気づきましたか? そう。 私達、機関の能力は閉鎖空間だけに限定されたものではないのですよ。」
新川「威勢だけではどうにもならない。 彼女を守る勇者様とて一般人ではこの状況をどうする事もできない。」
新川「ですが・・・・あなたの心意気には心を打たれた。 痛みを感じぬよう、一瞬で心臓の動きを止めてあげましょう。」

さっきの攻撃で足元がふらつく・・・!! くそっ!!!!!

キョン「てめーの好きにさせるかよ。 俺は何があってもハルヒを守るッ!!!」

新川「・・・・・・。」


キョン「来やがれ・・・・!!!」


95: 2009/02/26(木) 23:39:27.28 ID:2pTCNNNwO
新川「その転がっていた木製のバットが勇者様の剣ですか・・・・。 滑稽すぎる・・・。」
新川「では・・・・。 終わりです。」

ヤツの手から出た赤い球体が俺に向かって飛んでくる・・・・!!!
キョン「こうなりゃ命賭けだッ!! うちかえしてやるよッ!!!」

球体が迫る・・・!!! だがその瞬間

ガガガガガガッ!!!!!!

キョン「!!!!!!!!!?」

いきなり目の前に現れた赤い光の球体が新川の出した球体を空へと弾き飛ばした
そしてその赤い球体は見慣れたいけすかない色男へと姿を変えた。


古泉「遅くなり申し訳ありませんでした。」


99: 2009/02/26(木) 23:42:02.12 ID:2pTCNNNwO
キョン「・・・・・・!!古泉!!!!。 ってお前俺をだしぬいてやがったな!!! 何が閉鎖空間限定の能力だっ!!!!」
古泉「フフフ。その話は後でゆっくりお茶を飲みながら致しましょう。 今は片付けるべき相手がいます。」

古泉「それと、涼宮さんの家についてからの貴方。 本当に格好良かったですよ。 彼女が見ていたらどんなに喜んでいたか・・。」
キョン「てめぇ、一部始終見ていたのかよ!!!」
古泉「フフ、申し訳ない。 本当は私は手を貸したくなかった。 それ程貴方の涼宮さんへの思いは素晴らしく感じたんですよ。」


古泉「取りあえず、戦闘要員は交替です。 貴方は後ろに下がっていて下さい。」

新川「ちっ、邪魔が入るとは思わなかった。 機関で動いているのは君だけか?」
古泉「えぇ。そうですよ。 彼が不測の事態に巻き込まれている気がしてつけていたんです。 するとこの有様。 予想していた以上の事態ですよ。」
新川「・・・・・。」
古泉「あなたは重罪を犯した。 それなりの償いをして頂く他ありません。」

新川「ハハハハハハハッ!!!! 君に私が止められるとは思えんが??!!! それに・・・・・。」

さっきの古泉の時と同じように赤い球体が現れ、おしとやかそうな女性へと姿を変えた



100: 2009/02/26(木) 23:44:51.02 ID:2pTCNNNwO
森「私もいる。 古泉君・・・。 君の状況は窮地としか言いようがないわね。」

新川「おわかりかな? 古泉君? 君はここで確実に殺す必要がある。 機関の連中にこれが漏れれば私達は氏ぬ事と同義。」

新川「これからは派手になりそうだ。 森・・・・、準備を」
森「分かりました。」

目の前にさっきのなにもない空間が広がっていく・・・・・・!!!
こいつの能力だったのか・・・・。


森「ここは完全に外部との接触を絶った空間、どんなに暴れようと外部へ漏れる事はない。 そして機関も他の何者も嗅ぎつける事はできない侵入不可の絶対的空間。」

新川「さぁ、舞台は整いました。 最終決戦といきましょうか。」

古泉「では・・・・。」
古泉は赤い球体をバレーの要領で上空に打ち上げた 
古泉「ファーストレイドッ!!」

新川が居た辺りが爆発し、砂埃が舞う・・・・・!!!!


新川「・・・・無駄だ。 力量の差は歴然としている。 私に抗うな。」
古泉「バリアですか・・レイドが直撃したはずが無傷・・・・・。 少々驚きましたが、まだですよ新川さん。」
新川「・・・・・・・。」



102: 2009/02/26(木) 23:46:48.06 ID:2pTCNNNwO
古泉「はあっ・・・!!」
新川「森。」
森「はい。」

森さんの手に鞭が現れ、古泉との距離を詰めた
まるで鞭が生きているかのような動きで断続的に古泉を狙う
古泉「くっ・・・。」
古泉の頬を鞭がかする・・・!

森「次は外さない。」
古泉「女性には危害を加えたくないのですが、事情が事情ですから御勘弁を・・・・!」

ガシッ!!
古泉が森さんの鞭を掴み、左足で蹴りのモーションに入る
その瞬間・・・

古泉の胸部に蹴りが決まった

新川「させませんよ。」
古泉「蹴りが浅いですね。 せっ!」

古泉の鋭い右フックが新川の腹部にはいる
新川「くっ・・。」


105: 2009/02/26(木) 23:48:29.38 ID:2pTCNNNwO
古泉が新川の横に立ち位置をかえ姿勢を低く構えをとる
連撃・・・・・・!
俺の目に追えたのは最後の右フックだけだった

更に古泉が追撃の姿勢をとった瞬間、森さんが背後から鞭を構える
ズギャッ!!
古泉は素早く反転し背後の森さんの腹部に左足で蹴りを入れる
そのまま左足で先刻の少し上を蹴り飛ばす
あまりに華麗な二段蹴りに俺は見とれてしまった
古泉が再び新川への攻撃に転じようと振り返った瞬間
吹き飛ぶ森さんが無理な体勢のまま鞭をふるい、それが古泉の右腕を捕らえた・・・!
新川「よし。 そのまま放すな。」
新川はそう言うと小泉の顔面に向け左ストレートを放つ
古泉はなんとか体をねじりかわすが、森さんのエルボーが古泉の後頭部に直撃した

古泉「かはッ・・・!」

続けざまに新川がボディ、顔の側面部へと拳をいれる
そして垂直に足を振り上げ
かかと落とし・・・・・・!!
流れるようなコンビネーションで古泉は崩れかかるが
寸前のところで持ち直したかに見えたその直後、古泉の左腕に血管がうっすらと浮かんだ


108: 2009/02/26(木) 23:49:51.71 ID:2pTCNNNwO
古泉「ん、んっもっふ!!」

古泉は妙な掛け声と共に鞭を思い切り引っ張り森さんを引き寄せ
体を少し後ろへ倒しその反動で引き寄せた森さんの額へ頭突きをかます
鈍い音の直後、古泉は森さんの手を蹴り上げ鞭を奪った

体の自由を確保した古泉は二人と十分な間合いを取る

古泉「ハハ・・・格闘術は自身があったんですが、二対一は少々厳しいですね。 長期戦は不利・・・・! ならばこれで決めさせてもらいます・・・・・・!!!」

古泉が更に二人と距離をとる・・・・・

古泉「ファイナルレイドッッ!!!!!!」
先刻の遥かに巨大な球体が二人に向かって、轟音と共に襲いかかった・・・!!!

新川「ほぉ・・・・・素晴らしい!! ですが蹴散らしてみせましょう 森・・・いきますよ!!!」

二人はバカでかい球体を出し、それを飛ばす。古泉と同じ様な球体だが、巨大で比較すると禍々しく重く感じた。 
そして球体同士が衝突し激しい爆音を上げる
辺りに吹き荒れる爆風と衝撃波で俺は立っているのがやっとだった


110: 2009/02/26(木) 23:52:26.79 ID:2pTCNNNwO
新川「所詮は下っ端の構成員・・・・。この程度が関の山だろうな。」
古泉「なんてレイドだ・・・・・。 押されている・・・・・。」
新川「さてと、押し合いはここまでだ。」
古泉「クッ・・・・・・・・!!!!!! 馬鹿なッ!!  押し負けるッ・・・・・・・・?????!」
新川「終わりだッ!!!!!! 氏ねぇいッ!!!!!」
古泉「まずい・・・・・ッ!! 耐えきれないッ!!!!!」

キョン「古泉いッ!!!!!!!!!!!!」
俺はバットを手に新川へ駆け寄り、振り下ろした!!!!
新川「!!!!!!」

ズギャッ!!!

森「させないわよ。外野は邪魔しないの。」
俺は彼女の回し蹴りを食らい吹き飛んだ・・・・・が・・・・・・・


116: 2009/02/27(金) 00:00:15.70 ID:mHNSpkotO
俺を柔らかい腕が優しく受け止めた

キョン「!!!!」
古泉「!!!!」
新川「!!!!」
森「!!!!」

聞き覚えのあるセリフが聞こえてくる・・・!!!



長門「一つ一つのプログラムが甘い・・・。 側面部の空間閉鎖も情報封鎖も甘い・・・。だから私達に気付かれる・・・・・!! 侵入を許す・・・・・・・!!!」



キョン「長門・・・。」
長門「大丈夫?」
キョン「 (・・・・肋骨逝った気がしないでもないが)大丈夫だ。」

朝倉「さてと・・・・・!! 仕上げね。 覚悟しなさいよ二人共・・・・・・!!!!」

森「私の絶対的空間閉鎖能力をこうも簡単に・・・!!!!」
新川「対人間用インターフェイス・・・!!! 朝倉涼子・・・・そして・・・・長門有希!!!!」


118: 2009/02/27(金) 00:06:04.19 ID:mHNSpkotO
長門と朝倉が古泉の肩に手を乗せた
長門 朝倉「必要最低量の保有量を残存させ、有機エネルギーを古泉一樹へ転送。」
古泉「これは一体・・・?!」
長門 朝倉「あなたの攻撃を倍加させる。 そして新川、森、両名の生命活動維持に必要な力のみを残存させ、牙を削ぐ。」

その瞬間古泉の赤い球体が更に膨れ上がり輝きを増した・・・・
押されていたかに見えた攻勢は一変し新川と森さんの出した禍々しい赤い球体と拮抗する・・・・・!!!!

新川「だが長門有希と朝倉の力を借りてこの程度とは・・・。先程の戦いで力を使い果たしていたと見える・・・。」
朝倉「まずいわね・・・・! 敵はまだ余力がある・・・・・・!!!」

新川「全員揃って塵となれッッッ・・・・・・・・・・・・!!!!!!!」

古泉「威力が増した・・・・。 また押し返されるッッ!!!」

キョン「くそっ!! ここまでなのかよ!!・・・・・・。」


120: 2009/02/27(金) 00:07:53.54 ID:mHNSpkotO
長門「ちょっと。」

キョン「なんだ長門?! まだ奥の手でもあるのか??!」
長門は俺のバットに手を伸ばしブツブツと呪文のようなものを唱え始めた・・・・

長門「ホーミングモードオーバーリミット・・。」
長門「奥の手はあなた」
キョン「これはあの時の強化版みたいなヤツか! 分かった・・・・・・・ぶちかましてやるッ!!!!」
俺は全速力で押し返されている球体へダッシュし

そのスピードのまま滅茶苦茶なフォームでバットを振りぬいた


ズギャッ!!!!!!!!!!! 

キョン「いッけェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!!!」


攻勢が完全に逆転していく

新川と森さんが出した球体は勢いを無くし、輝く赤い球体が二人へ近づいていく!!!!!!



長門 朝倉「ゲームオーバー。」


125: 2009/02/27(金) 00:13:18.67 ID:mHNSpkotO
古泉「そのようですね新川さん・・・・・・・・!!!!」

新川「くそっ!!!!!! くそっ!!!!!!! 何故だ!!! 何故邪魔をするっ!!!!!!!!!!!!!」

キョン「お前がハルヒを殺そうとするからだ。 ハルヒがどんなにとんでもない能力を持ったヤツだとしても、俺にとってハルヒは友達?だ。 
    それにこーやって皆が大切に思ってんだ。 それぞれ好き勝手にやってる様に見えるかもしれんが・・・・・・!!!」

キョン「SOS団を舐めるなよッ!!!!!!!!」


新川と森さんへSOS団+朝倉の攻撃が炸裂する・・・・・・!!!!!!!!!



あたりには轟音と無言が響いていた



数分後・・・・・・・・。



長門「・・・・・・・。二人共動く力は残っていない。」

キョン「ふぅ。 終わったようだな。」
古泉「えぇ。 なんとか。 ですが貴方含め、御三方の助力が無ければ私は今頃塵になっていたでしょうね。 ハハハ。」

キョン「俺は長門の力を借りてなんとか土壇場で役にたてたんだがな。 だいたいお前に褒められても何か裏があるかと思っちまう。」

古泉「いいえ。 本当に嬉しかったですよ。 一般人である貴方が我々の非常識な戦いに参戦してくれる事が。」

127: 2009/02/27(金) 00:16:14.15 ID:mHNSpkotO
キョン「・・・・・・なんだか照れるな。」
古泉「フフフ。」
キョン「その笑いをやめろ。気色悪い。」
古泉「フフ・・・。 これは申し訳ない。 」
朝倉「お取り込み中失礼するようで悪いけど、あそこで転がっている二人はどうする? 問題なければ私が処分するわよ。」

古泉「お気づかいありがとう御座います。 ですがこれは機関の問題。 こちら側で処罰致します。 先程呼び出しの連絡をしましたので
   もうすぐ仲間が駆けつけてくるはずです。」
朝倉「そう、分かったわ。 じゃあお願いね。」
古泉「ええ。」
 

朝倉「ところで・・・・・キョン君。」

キョン「なんだ?」

朝倉「いつもは冴えないと思っていたけど、今回は本当に格好良かった。 
   涼宮さんがあなたを選んだ理由が分かる気がするわ。」

キョン「・・・?」


129: 2009/02/27(金) 00:18:28.60 ID:mHNSpkotO
朝倉「私も立候補しちゃおうかしら☆」

なんで赤くなってんだ・・・俺・・・・・

朝倉「やーね、冗談よ。 フフ・・・・・。 じゃあ私は上の所へ帰るわね。」

朝倉「また会える様にと祈っているわ。 ひとまずサヨナラ・・・・・。」

キョン「おい・・・朝倉。」

朝倉「バイバイキョン君☆・・・・それとみんなも・・・・・。」



その後、俺達は別れを告げ各々の家への帰路についた
今回の事で強く思った事がある
俺は命を賭けてでもあの迷惑極まりない団長様・・・・
ハルヒを心から守りたいと思った

明日から一緒に飯を食う必要は無くなったが

しばらくは

一緒に飯を食って、登下校しても罰はあたらないよな

キョン「なぁ、いいだろハルヒ?」


ーーーーーーーーーーーーーーーー終わり

130: 2009/02/27(金) 00:20:02.06 ID:mHNSpkotO
終わった!! ちょい前に中途半端に作って途中で投げたヤツを完成させますたww 見てくれてありがとうww

131: 2009/02/27(金) 00:20:46.07

良かったよ

132: 2009/02/27(金) 00:21:08.52
乙!

引用元: 長門「だりーな」