1: 2012/03/13(火) 00:09:36.42 ID:FfCt8eGn0
伊織「いきなり話があるって言いだしたと思ったらどうゆうことよそれ!?」

亜美「相手は兄ちゃん!? それとも亜美達が知らない誰か!?」

律子「…プロデューサーよ。一応、式の方は来月の中頃に……」

あずさ「あらあらまぁ! 律子さん、おめでとうございますー」

律子「ありがとう、ございます……あずささん」

伊織・亜美「………」ポカーン

3: 2012/03/13(火) 00:10:46.16 ID:FfCt8eGn0
伊織「…アンタ、それ事務所の皆は知ってるの?」

律子「社長と小鳥さんには話してあるわ。それ以外では貴女達が最初。
  …やっぱり一番初めに話すべきなのは竜宮の皆だと思ってね……」

亜美「んじゃあ他のみんなには兄ちゃんから話すってこと?」

あずさ「あら? でも確かプロデューサーさんは出張で海外にいるんじゃ……」

律子「…そうよ。だから私が全員に直接話そうと思ったの」

5: 2012/03/13(火) 00:11:33.02 ID:FfCt8eGn0
伊織「…それってどうなの? 普通なら男の方が皆に挨拶回りするでしょ」

律子「帰ってきてから式まで数日しかないのよ……
  だから直前で驚かせるよりも、早めに言っておいた方がいいと思って……」

亜美「まぁ確かに結婚式前にいきなり言われたらびっくりしちゃうかもねー」

律子「………」

あずさ「…律子さん、もしかして、震えてる……?」

律子「っ!」ビクッ

6: 2012/03/13(火) 00:12:06.49 ID:FfCt8eGn0
伊織「はぁ? もしかして律子、結婚するの嫌なの?」

律子「違う! 違うの……これはそういうんじゃなくて……」

伊織「そういうんじゃなくて?」

律子「………」

伊織「何よ、言いたいことがあるならはっきり言いなさいよもう!」

律子「…事務所の皆の反応が、怖いのよ……」

7: 2012/03/13(火) 00:12:45.81 ID:FfCt8eGn0
あずさ「皆の反応が……怖い?」

律子「…竜宮小町は私のユニットだから、プロデューサーはあまり関わってこないでしょう?」

亜美「言われてみれば、そりゃああんまり繋がりはないけど……」

律子「でもあの子達は違う。全員がプロデューサーが抱えるアイドルだから……
…私は、あの子達からプロデューサーを奪うことになる……」

亜美「どゆこと?」

伊織「………」

8: 2012/03/13(火) 00:13:33.10 ID:FfCt8eGn0
律子「…プロデューサーは事務所の皆に尊敬されてるし、慕われてもいるわ。
だから、美希みたいに恋愛感情を持っている子も少なくないと思うの……」

あずさ「つまりプロデューサーさんと結婚したら恨まれるんじゃないか、と?」

律子「…ええ、まぁ……」

伊織「バッカじゃないの!?」

律子「…伊織」

9: 2012/03/13(火) 00:14:04.36 ID:FfCt8eGn0
伊織「アイツらはそんな胆の小さい奴らじゃないわ!
ぐちぐちと後から文句言うような人間がいるなんて、
アンタだって思ってないでしょう!?」

律子「…そうね。ごめんなさい、馬鹿なこと言って」

あずさ「あらあら、うふふ」

亜美「さすがいおりん、いいこと言うねー」

10: 2012/03/13(火) 00:14:32.08 ID:FfCt8eGn0
伊織「…律子、今日の仕事は午前中で終わりだったわよね?」

律子「え、ええ。だから午後から皆に報告に回ろうかと思って……」

伊織「それ、私たちも同行するわ。2人ともいいわね?」

律子「え!? でもこれは私の問題で――」

亜美「ラジャー!」

あずさ「一緒にお供しますー」

律子「…勝手にしなさいよ! まったくもう……」

11: 2012/03/13(火) 00:15:12.27 ID:FfCt8eGn0
――ラジオ局

伊織「最初は響と貴音ね」

律子「そうよ。収録もちょうど終わったころだわ」


あずさ(あの2人ならそれほど怖いことにはならなそうね……)ヒソヒソ

亜美(どうだろ……ひびきんは結構兄ちゃんに絡んでたし)ヒソヒソ

あずさ(そういえば貴音ちゃんも時々一緒に食事に行ってたわね……)ヒソヒソ


律子「なに2人してコソコソしてるの? 早く控室に行くわよ」

12: 2012/03/13(火) 00:16:14.70 ID:FfCt8eGn0
コンコン

貴音「開いていますよ、どうぞお入りください」

律子「失礼するわ」ガチャ

貴音「おや、皆揃ってどうしたのです? 今日の仕事は終わったのですか?」

響「律子に伊織達じゃないかー。何しにきたんだー?」

律子「…ちょっと話があるのよ、2人に……ね」

貴音・響「?」

13: 2012/03/13(火) 00:16:56.52 ID:FfCt8eGn0
貴音「なんと! ぷろでゅーさーと婚姻……!」

響「いつのまにそんな関係になってたの!?
…いやー全然気づかなかったさー」

律子「半年くらい前から……かしら」

貴音「そうなのですか……
それはこの私の眼を持ってしても見抜けませんでした……」

響「貴音で気づかないんじゃ自分が気づくはずもないなー。ハム蔵はどうだー?」

律子「…2人とも怒らないの?」

15: 2012/03/13(火) 00:17:32.80 ID:FfCt8eGn0
響「…怒るって何が?」

貴音「ぷろでゅーさーとの関係を隠していたことについてですか?
…ふふ、それでしたらまったく。人には誰でも一つや二つ秘密があるものですから」

律子「いや、そういうことじゃないんだけど……」

伊織「だから言ったじゃない。文句言うやつなんていないってね」

響「文句ってなんのことだ?」

伊織「…まぁ馬鹿な話よ――」

16: 2012/03/13(火) 00:18:25.17 ID:FfCt8eGn0
伊織説明中・・・


響「なるほど、そういう風に思うのもいるかもなー」

貴音「確かに皆、少なからずぷろでゅーさーを慕っているでしょうから……」

亜美「ひびきんとお姫ちんは違うの?」

響「えっ!」

貴音「むぅ……」


亜美(あ、これ地雷だったかも……)

18: 2012/03/13(火) 00:19:32.10 ID:FfCt8eGn0
響「うーん。自分はプロデューサーをそういう目で見たことはない……と思うぞ。
ただ沖縄にいる兄貴に似てるから一緒にいると楽しかったって感じで……」

貴音「…私は……さて、どうなのでしょうね。
あの方と一緒に月を見ていると、なんとも言えぬ気持ちになるのは確かですが」


伊織(こりゃ問題なさそうね……まぁこの2人はそういうの疎そうだし)

伊織「じゃあ挨拶も終わったし、次行きましょ、律子」

律子「そ、そうね……じゃあね、2人とも」

19: 2012/03/13(火) 00:20:10.98 ID:FfCt8eGn0
響「あ、ちょっと待って律子!」

律子「え?」

響「…おめでとう律子。幸せになるんだぞ!」

貴音「今日は本当に良き日です。律子嬢、お幸せに……」

律子「…ありがとう、貴音、響。それじゃあまた……」

ギー…バタンッ

22: 2012/03/13(火) 00:21:25.97 ID:FfCt8eGn0
響「行っちゃったなー」

貴音「行ってしまいましたね」

響「…正直さ、貴音はプロデューサーのことどう思ってたんだ?」

貴音「…やはり見抜かれていましたか……」

23: 2012/03/13(火) 00:22:09.37 ID:FfCt8eGn0
貴音「…それはもう、慕っておりましたよ……
告白もしたのですが、あの方には届きませんでした」

響「マジでっ!? 貴音はなんて言って告白したんだ!?」

貴音「それは無論、『月が綺麗ですね』……と」

響「…それ、多分プロデューサーには伝わってなかったと思うぞ……」

貴音「なんと!」

24: 2012/03/13(火) 00:22:48.35 ID:FfCt8eGn0
――テレビ局

あずさ「次はやよいちゃんと真美ちゃんですねー」

亜美「やよいっちも真美もめっちゃ驚くと思うよー」

伊織「まぁあの2人なら普通に喜んでくれるでしょ」

律子「そうね。そうだといいんだけど……」

25: 2012/03/13(火) 00:23:19.21 ID:FfCt8eGn0
スタッフ「収録OKです! お疲れさまでしたー!」

やよい・真美「お疲れ様でした(ですー)!」


律子「2人ともお疲れさま」

やよい「え、律子さん? なんでここに?」

真美「どしたの? 亜美達この後収録だったっけ?」

律子「2人に話しておきたいことがあるの。驚くかもしれないけど――」

27: 2012/03/13(火) 00:24:05.05 ID:FfCt8eGn0
真美「りっちゃんと兄ちゃんが結婚!? マジで! すごいじゃん!!」

やよい「うっうー! おめでとうございますー律子さん!」

律子「…ふふ、ありがとう2人とも」


あずさ(あらあら……律子さん、途端に安心した顔になっちゃって……)

伊織(現金ねぇ律子も)

28: 2012/03/13(火) 00:25:04.25 ID:FfCt8eGn0
やよい「でもびっくりしました。私お二人の関係には全然気づかなかったですー」

真美「さーてさて、ではりっちゃんさん! 今のお気持ちを一つ」ズズイッ

律子「もうっ茶化さないの!
  …その話なら、いずれしてあげるから……」

真美「はい、のろけ頂きましたー!」

亜美「りっちゃん顔赤くなってるよー♪」

ワイワイキャッキャッ

スタッフ達(どうしようこの空気、すごく居づらい)

29: 2012/03/13(火) 00:25:35.27 ID:FfCt8eGn0
やよい「式には必ず呼んでくださいね、律子さん!」

律子「そんなの当たり前でしょ? 私達の関係者は全員呼ぶつもりだもの」

真美「あ、スピーチなら真美が亜美と一緒にやってあげてもいいよー」

律子「それは社長に任せてあるからダメ」

亜美「ぶー! りっちゃんのケチー」

律子「ケチで結構。じゃあ私達は次行くから。
  また後でね、やよい、真美」

やよい・真美「はーい!」

30: 2012/03/13(火) 00:26:24.68 ID:FfCt8eGn0
やよい「…結婚かー、すごいよね、真美」

真美「うん……そうだね……」

やよい「…どうしたの真美?」

真美「ん? あーちょっとね……
  …りっちゃんも兄ちゃんもやっぱ大人なんだなーって思って」

31: 2012/03/13(火) 00:27:04.63 ID:FfCt8eGn0
やよい「…真美は早く大人になりたいの?」

真美「わかんない……自分でも結構大人になったとは思ってたんだけどさ。
  …でもやっぱし本物の大人には敵わないねー」

やよい「…お仕事終わったし、もう帰ろっか」

真美「…そだね! よし、帰りにゲーセンでも寄って遊びまくっちゃおう!
  そうと決まればレッツらゴー!」グイッ

やよい「え、ちょっと待ってよ真美! 私お金がぁぁぁ……」

32: 2012/03/13(火) 00:27:38.05 ID:FfCt8eGn0
――ダンスレッスン施設

亜美「次はゆきぴょんとまこちんだね!」

律子「今は休憩時間だから、手早く済ませてしまいましょ」

伊織(雪歩と真か。さすがに心配はしてないけど、ちょっと不安ね……)

あずさ(真ちゃんはともかく、雪歩ちゃんは泣いちゃうかもしれないわね……)

34: 2012/03/13(火) 00:28:32.29 ID:FfCt8eGn0
真「だからね雪歩、ここのステップでは右手を――」

雪歩「えっと……こう、かな?」


律子「お疲れ様。真、雪歩」

真「あれ? 律子じゃないか、どうしたの?」

雪歩「竜宮の皆も……今からレッスンですか?」

律子「2人とも聞いてほしいことがあるの、少し時間いいかしら」

35: 2012/03/13(火) 00:29:37.12 ID:FfCt8eGn0
真「け、けけけ……結婚んんんんんっ!?」

雪歩「プロデューサーと……律子さんが……?」

律子「驚くのも無理はないわ。でも本当のことなの……」


亜美(まこちんは普通に驚いてるだけに見えるけど……)

伊織(雪歩は……結構ショックを受けてるみたいね……)

36: 2012/03/13(火) 00:30:17.66 ID:FfCt8eGn0
真「えっと……突然のことだからボクもうまく言えないんだけど……
おめでとう律子! ボクも嬉しいよ!」

律子「ありがとう、真」

雪歩「………」

律子「…雪歩はやっぱり……怒ってる?」

雪歩「え……?」

37: 2012/03/13(火) 00:31:04.17 ID:FfCt8eGn0
律子「…プロデューサー、初めてまともに話せる男の人だったんでしょう?
そんな人を私が横から奪っていく形になってしまって――」

雪歩「う、奪っていったなんてそんなことないですよぅ!
別にプロデューサーはそういうんじゃ……そういうんじゃなくて……」

ポタッ…ポタ…

雪歩「うっ、ううっ……」ジワッ

真「雪歩……」

38: 2012/03/13(火) 00:31:47.46 ID:FfCt8eGn0
律子「…ごめん、雪歩……」

雪歩「あ、謝らないでください……律子さんは、何も悪くないですから……」グスッ

真「雪歩、あっちで休んでようか……」

雪歩「…うん、ありがとう真ちゃん」

律子「………」

40: 2012/03/13(火) 00:32:29.24 ID:FfCt8eGn0
伊織「…行きましょう律子。もうここに用はないわ」

律子「でも雪歩が……」

あずさ「律子さん。こういう時はそっとしておくのも優しさですよ?」

亜美「そうそう! まこちんがなんとかしてくれるって」

律子「…わかったわ。車に戻りましょう……」


伊織(真、あとは任せたわ……)

44: 2012/03/13(火) 00:33:27.58 ID:FfCt8eGn0
雪歩「うぇええん……真ちゃぁぁぁぁん……」グスグスッ

真「はいはい雪歩、とりあえず鼻をかんで」ハイ チーン

雪歩「ありがとう……うっ……グスッ……」

真「…やっぱり雪歩はプロデューサーのこと、好きだったの?」

雪歩「…多分、そうなのかな……
  律子さんの話を聞いて……本当はおめでとうって言いたいのに……
  泣きたくなって……私って本当にダメだよね……」

真「…そんなことないよ。ボクも少し……悔しいからね」

雪歩「…えっ?」

46: 2012/03/13(火) 00:34:36.35 ID:FfCt8eGn0
真「こんなボクでもさ、一流のアイドルにまでプロデュースしてくれたしね。
 それに、初めてボクを女の子として扱ってくれた大切な人だから……」

雪歩「真ちゃん……」

真「…なんか柄にもなく恥ずかしいこと言っちゃったね……
…よし! 気持ちを切り替えて午後のレッスン頑張ろうよ雪歩!」

雪歩「うん……そうだね……あ、真ちゃん」

真「何だい、雪歩?」

雪歩「レッスン終わったら甘味処行かない?
  いいお店知ってるんだー」

真「いいね、それすっごく女の子っぽい感じだ!
 …よーし、レッスン頑張っちゃうぞー!」

49: 2012/03/13(火) 00:35:04.96 ID:FfCt8eGn0
――千早のマンション

伊織「ここ、千早が住んでるとこ?」

律子「…今日はオフだから自宅にいるって言ってたわ。
  …話があると言ったら、直接来てほしいって……」

あずさ「…律子さん、雪歩ちゃんのことならあまり気にしない方が……」

亜美「そうだよー。ゆきぴょんならすぐ立ち直るって!」

律子「…だといいのだけど……」

50: 2012/03/13(火) 00:36:11.59 ID:FfCt8eGn0

千早「――はーい」

ガチャ

千早「律子、いらっしゃい……ってあら、皆もいるのね。
  どうぞ上がって。あまり広い部屋ではないけれど」

律子「うん、ありがとう……」

伊織・亜美・あずさ「おじゃましまーす」

53: 2012/03/13(火) 00:37:02.69 ID:FfCt8eGn0
千早「今日はどうしたの? 大事な話があるって言っていたけど」

律子「うん……そのことなんだけど……その……」

千早「?」

伊織「…律子、不安なら私が説明するけど?」

律子「…ダメ。これは私が言わなきゃいけないことだから……
  あのね千早……実は私――」

54: 2012/03/13(火) 00:37:59.08 ID:FfCt8eGn0
千早「結婚……律子がプロデューサーと……」

律子「ええ……それで今日は皆に直接挨拶をしに回っているの」

千早「そうなの……2人が……」


伊織(千早はウチの事務所の中でも一番多く仕事をしてるアイドル……)ドキドキ

あずさ(恋愛感情があってもおかしくはないはずだけど……)ゴクリ

55: 2012/03/13(火) 00:38:48.23 ID:FfCt8eGn0
千早「……律子」

律子「な、なに……?」

千早「おめでとう」

律子「! ありがとう……千早」

57: 2012/03/13(火) 00:39:52.43 ID:FfCt8eGn0
千早「本当にお似合いだと思うわ、貴女とプロデューサーは。
  一緒に仕事し始めてから、ずっとそう思ってた」

律子「千早……」

千早「……律子、私が事務所に入った時のこと、覚えてる?
  あの時はアイドル活動なんてしないで歌だけに専念したい。
  そう言って貴女とプロデューサーを困らせていたわね……」

律子「ええ、そうだったわね……
  才能があるのにストイックで、周りともあまり関わろうとしないで……
  どうやったら千早と上手く接することが出来るか、正直悩んでいた時期もあったわ」

千早「…随分と正直に言うわね?」

律子「私と貴女の仲じゃない。もしかして気に障った?」

千早「ふふ……いえ、まったく。私と律子の仲、だものね……」

59: 2012/03/13(火) 00:40:45.32 ID:FfCt8eGn0
千早「今でもはっきりと覚えているわ。律子が私にかけてくれた言葉を」


『千早、アンタはアイドルとして、いえ……人として固すぎるわ。
だからもっと砕けた感じにするために、今度から私のことを「律子」と呼びなさい』

『あと悩みとかもバンバン相談しなさいよ? 話さなければなにも始まらないわ』


律子「…あったわね、そんなことも。私も若かったわね……」

千早「今でも十分若いでしょ? 年寄りぶるのはやめなさい」クスクス

60: 2012/03/13(火) 00:41:18.07 ID:FfCt8eGn0
千早「…だからね律子。私は貴女の幸せを心の底から祝福するわ」

千早「…本当におめでとう」

律子「うん……うんっ!……」ポロ…ポロ…

亜美(りっちゃんも千早お姉ちゃんも色々とあったんだねー)ヒソヒソ

あずさ(うふふ……まるで妹に祝福されて泣く姉のようね)ヒソヒソ


伊織(でもこれで残りは春香と美希だけ……一番心配なのが残ったわね……)

62: 2012/03/13(火) 00:41:55.32 ID:FfCt8eGn0
亜美「じゃーねー千早お姉ちゃん」

あずさ「おじゃましましたー」

伊織「今度はちゃんと手土産持ってお邪魔するわ」

律子「じゃあまた明日ね、千早」

千早「ええ、また明日」

バタンッ

千早「………」

66: 2012/03/13(火) 00:43:09.07 ID:FfCt8eGn0
「…律子……ごめんね……私、嘘をついたわ……」

「…プロデューサーは私をここまで導いてくれた大切な人だから……」

「2人におめでとうって言いたい……幸せを願ってあげたい」

「でも……心の底から『おめでとう』なんて……本当は言えないの」

「…『おめでとう』……律子……それにプロデューサー……」

「…ふふ。私、嫌な女ね……」

70: 2012/03/13(火) 00:44:09.75 ID:FfCt8eGn0
――765プロ事務所

伊織「なんだかんだで事務所に戻ってきちゃったわね」

亜美「はるるんは今日事務所に来てるんだって?」

律子「ええ、小鳥さんに聞いたら来てるって言ってたから引きとめてもらったわ」


あずさ(春香ちゃん……プロデューサーが一番最初に担当した子……)

伊織(春香なら全て受け入れてくれると思うんだけど……)

73: 2012/03/13(火) 00:45:00.74 ID:FfCt8eGn0
ガチャ

律子「ただいま戻りました」

小鳥「あらお帰りなさい律子さん。電話の通り、今日は早いんですね」

律子「ええ、まぁ。春香はいます?」

小鳥「応接室で雑誌読んでましたよ。暇だからって」

律子「そうですか。ではもうしばらく応接室借りますね」

75: 2012/03/13(火) 00:45:36.50 ID:FfCt8eGn0


律子「春香、入っていい?」

春香「律子さんですか? はいはい、どうぞー」

ガチャ

律子「ごめんね、待たせてしまって」

春香「いえ、ずっと雑誌読んでましたから気にしないでください。
  それで話って……あれ? 伊織たちも一緒なの?」

伊織「まぁね。付き添いみたいなもんよ」

律子「…驚くなって言うのも無理な話なんだけど……
  …春香、落ち着いて聞いてね。実は――」

77: 2012/03/13(火) 00:46:29.13 ID:FfCt8eGn0
春香「…律子さんとプロデューサーさんが……」

律子「今まで黙っていてごめんなさいね、春香……」

春香「…プロデューサーさんはそんな素振り一つも見せていませんでした……
  思い返してみれば、女の子の喜ぶものとか、接する心得とかよく聞かれた気がします。
  そうかぁ……そういうことだったのかぁ」

律子「…ゴメンね春香。そのうち話すつもりだったのよ。
  でも皆に話すことで仕事に悪影響が出るんじゃないかと思って……」

春香「…いえ、その気持ちは私も理解できますよ。
  多分、美希なんかはすごく取り乱すと思いますから……」

78: 2012/03/13(火) 00:47:48.79 ID:FfCt8eGn0
春香「…それで? 事務所のみんなにはもう話したんですか」

律子「美希以外には話してあるわ。大体はお察しの通りね……」

春香「…つまり、美希の次くらいに私には言いづらかったというわけですね」

律子「う……まぁその通りよ……」


あずさ「あのね春香ちゃん……律子さんも色々と悩んでて」

春香「そんなの……私にだってわかってますよ……」

80: 2012/03/13(火) 00:49:40.96 ID:FfCt8eGn0
春香「多分気づいてると思いますけど……私はプロデューサーが好きです。
  でも付き合いたいとかそういうんじゃなくて……一緒にいるだけで幸せで」

律子「…ごめん春香」

春香「…謝らないでほしいです。ずっと一緒にいられたらなー、
  なーんて思って何もしてなかった私が馬鹿だっただけですから……」

律子「…春香」

春香「まぁそれでプロデューサーに告白しても、多分無理だったと思います」

律子「…え?」

83: 2012/03/13(火) 00:51:19.90 ID:FfCt8eGn0
春香「…プロデューサーさんが自分のアイドルに手、出すわけないですから。
  あの人は本当に真面目で……でも不器用で、おっちょこちょいで――」


春香「だから、律子さんみたいにしっかりした人がお似合いなんですよ」ニコッ

律子「………」

85: 2012/03/13(火) 00:52:12.48 ID:FfCt8eGn0
春香「…だから私はすっぱり諦めます! だから律子さん……
プロデューサーのこと、よろしくおねがいします……!」ペコリ

律子「…ええ、任せてちょうだい」

春香「じゃあ私はこれで……失礼しますね!」

タッタッタッ…


律子「…ありがとう、春香」

87: 2012/03/13(火) 00:53:18.39 ID:FfCt8eGn0
律子「…さ、行きましょう。美希のところでこの挨拶回りも終わりよ」

あずさ「そうですねー。そろそろ夕方ですし」

亜美「ミキミキならちゃんと分かってくれるっしょ! さぁレッツゴー!」

バタバタバタ…


伊織「………」チラッ

伊織(春香……アンタ、本当に凄いやつだわ)

89: 2012/03/13(火) 00:53:52.19 ID:FfCt8eGn0
ガチャ…

小鳥「あら春香ちゃん。律子さんの話はもう終わったの?」

春香「………」

小鳥「春香ちゃん?」

春香「…小鳥さん……私……うう……」ジワッ

小鳥「ど、どうしたの春香ちゃん!? 律子さんにお説教でもされたの!?」

春香「…ぷ、ぷろでゅーさーさんが……りつこさんと……うっ……
  うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん…………!!!」

93: 2012/03/13(火) 00:55:11.20 ID:FfCt8eGn0
ヒグッ……グスッ……

小鳥「落ち着いた、春香ちゃん?」ナデナデ

春香「…はい……とりあえずは……グスッ……」

小鳥「律子さんから全部聞いたのね……」

春香「…こ、小鳥さんは……知ってたんですか?」

小鳥「ええ。社長と一緒に聞いたわ。
  2人から直接、ね……」

99: 2012/03/13(火) 00:57:03.67 ID:FfCt8eGn0
小鳥「聞いた時は不思議と驚かなかったわ。本当にあの2人はお似合いだったもの。
  …だから私も、ああこの2人なら仕方ないなー、って思ったの」

春香「小鳥さんも……プロデューサーのことを……?」

小鳥「さぁ、もしかしたらそうだったのかもしれないわね……
  でも私はいいなー、と思うだけで自分から何もしなかった」

春香(私と同じだ……)

小鳥「だから今更悔やんだり、悲しんだりする気は一切ないのよ。
  私に出来ることは、あの2人の幸せを願ってあげることだけ……」

春香「………」

100: 2012/03/13(火) 00:59:24.98 ID:FfCt8eGn0
春香「…もう大丈夫です小鳥さん。ありがとうございました……」

小鳥「そう。ふふふ……辛くなったらまた撫でてあげるわよ?」ニヤニヤ

春香「もう…子供扱いしないでくださいよー」

小鳥「うふふ、ごめんね春香ちゃん」

春香「…小鳥さん。私も悔やんだり、悲しんだりはもうしません。
  そんなものは全部振っ切って今まで以上にアイドル活動頑張っちゃいますよー!」

小鳥「その意気よ、春香ちゃん!」


春香(くよくよなんてしてたら、2人に笑われちゃいます……
  私の魅力は元気だって……プロデューサー、言ってましたもんね!)

103: 2012/03/13(火) 01:00:07.96 ID:FfCt8eGn0
――事務所近くの公園

伊織「美希のやつ、こんなところに本当にいるの?」

律子「電話したらそうだって言ってたわ。
  なんか、先生を見てるの、とか訳のわからないことも言ってたけど」

あずさ「先生、ですか? レッスンの先生でしょうか?」

亜美「まぁ言ってみればわかるっしょ。暗くなる前にゴーゴー!」

105: 2012/03/13(火) 01:00:50.68 ID:FfCt8eGn0
グワァー…グワァー…

美希「…カモ先生は今日もマイペースなの……あふぅ」

律子「見つけた。こんなところでなにしてるのよ美希」

美希「あ、律子…さん。こんにちはなのー」

律子「そろそろこんばんはの時間だけどね」

107: 2012/03/13(火) 01:01:40.46 ID:FfCt8eGn0
美希「ミキに話ってなーに? デコちゃん達も一緒だし……
  あ! もしかして竜宮小町の新メンバーとしてミキを?」

律子「違うわよ! その話はもう終わったことでしょが!」

美希「あふぅ。律子…さんはすいみん不足だから怒りっぽくなってるの?」

律子「すいみん不足は事実だけど怒りっぽいってなによ!」


亜美(なんかいつも通りって感じだねー)

伊織(これで結婚の話をしたら、美希……どうなるのかしら)

あずさ(何も起こらなければいいのだけれど……)

108: 2012/03/13(火) 01:02:31.03 ID:FfCt8eGn0
美希「それで律子…さん。結局話ってなんなの?」

律子「…そうだったわね……
…正直に話すわ。それをどう受け止めてもらってもかまわない」

美希「むー? 難しい話なの?」

律子「いえ、シンプルな話よ。事実だけ伝えるわ」


律子「私、プロデューサーと結婚するの」

110: 2012/03/13(火) 01:03:10.52 ID:FfCt8eGn0
美希「……え?」

律子「驚くのも無理はないと思うの。でも事実よ」

美希「えっ……え? 何かの冗談だよね、律子……
  ミキを驚かせるためのドッキリとかなんでしょ……?」

律子「………」

美希「ねぇ! なんとか言ってよ律子!」

114: 2012/03/13(火) 01:04:47.44 ID:FfCt8eGn0
美希「律子はミキがハニーのこと好きなの知ってたよねぇ!?
  それなのに……律子はミキからハニーを奪ったの……?」

律子「…私は美希がプロデューサーを好きになる前から……
  そう、ずっと前から……プロデューサーのことが好きだったの」

美希「………」

律子「それにその頃には私とプロデューサーはもう……」

美希「何それ……何それなにそれナニソレっ!?
  …じゃあミキ一人で舞い上がって、ハニーに迫って――」


美希「美希……バカみたいなの」

116: 2012/03/13(火) 01:05:45.25 ID:FfCt8eGn0
律子「ごめんなさい……隠しておかないといけないことだったのよ……」

美希「…謝ればなんでも許してもらえると思ってるの……?」

律子「………」

美希「…律子はいつもそう。自分が悪いと思ったらすぐに謝って……
  ミキは律子のそういうところ……大ッ嫌いなのっ!!」

律子「…っ!?」ビクッ

120: 2012/03/13(火) 01:07:09.77 ID:FfCt8eGn0
美希「大人っていつもそうなの……
本音とかみんな隠して……なんでミキには何も教えてくれないのっ!?」

律子「………」

あずさ「…あ、あのね美希ちゃ――」

バッ

あずさ「伊織ちゃん……?」

伊織「あずさ、口出ししちゃダメよ。
…亜美も、いいわね?」

亜美(言われなくても口出しなんてできないよぉ……)

123: 2012/03/13(火) 01:08:35.18 ID:FfCt8eGn0
美希「…なんとか言ってみたらどうなの……?
  黙ってたら何も分からないの……」

律子「………」ギュッ

美希「…そうやって苦しい顔してれば、ミキが引き下がると思ってる。
  ホントウに大人って卑怯なの……大体律子は――」

律子「…た……だ……ねぇ……」

美希「…え?」

律子「私だってねぇ! 隠したくて隠してたわけじゃないのよっ!!」

全員「!?」

125: 2012/03/13(火) 01:09:31.38 ID:FfCt8eGn0
律子「皆のモチベーションに関わるからって表では普通を装って!
  …でも裏では貴女達に気づかれないようにコソコソと付き合ってた!
  皆に悪いって思ってても……これも皆のためだからって自分に言い聞かせて……」

伊織「…律子」

律子「事務所の子達がプロデューサーのことを好きなのもそりゃ気づいてたわよ!
  いつか絶対に言わなきゃって思ってたのに……でも……言えなくて……」

あずさ「律子さん……」

127: 2012/03/13(火) 01:10:31.58 ID:FfCt8eGn0
律子「大人だから、プロデューサーという立場だから我慢しようって……
  そんな風に考えてたけど……もう心の底では限界だった……」

亜美「りっちゃん……」

律子「もう謝っても許してもらえるなんて思ってない……
  皆を傷つけてしまったことも認めるわ……でもね……」


律子「…私が一番、プロデューサーを愛しているんだからっ!」

美希「…っ!」

130: 2012/03/13(火) 01:11:42.52 ID:FfCt8eGn0
美希「………」

律子「はぁ……はぁ……」

美希「…もういいの」

律子「え…?」

美希「あとは律子の勝手にすればいいの……
  それでハニーと末長く幸せになって、勝手にどこかで隠居すればいいの」プイッ

律子「美希……」

133: 2012/03/13(火) 01:13:03.45 ID:FfCt8eGn0
律子「…美希……ありがとう……・」

美希「むー……お礼を言われる筋合いなんてないの!
  じゃあミキはもう帰るからねっ!」

律子「…じゃあね美希。また明日」

美希「…ふーんだ。明日からは律子にさん付けはしないからねー」プンプン


伊織「美希らしいといえば美希らしいシメだったわね……」

律子「…そうね」

135: 2012/03/13(火) 01:13:59.02 ID:FfCt8eGn0
ホーホー…ホーホー

美希「………」pipipi…

美希「………」prrrrr…prrrrr…

『もしもし?』

美希「久しぶりなの、ハ…『プロデューサー』」

『お? その声は美希かー? 久しぶりだなー』

美希「…今お話したいことがあるんだけど、いい?」

138: 2012/03/13(火) 01:15:09.34 ID:FfCt8eGn0
『そういや時差から考えると……そっちは七時くらいか?』

美希「そんな世間話はいいの。今はプロデューサーに聞きたいことがあるの」

『ああ、かまわないけど』

美希「…律子から聞いたの。プロデューサーと律子の……関係について」

『っ!? …そうか。律子が言ってた通り、本当に一人で話したんだな……』


美希「…プロデューサーはさ……律子のどこがよかったの?」

141: 2012/03/13(火) 01:16:35.04 ID:FfCt8eGn0
『うっ……いきなり核心を突いてくる質問だなぁ……』

美希「いいから答えて」

『そうだなぁ。いつも仕事熱心で、それでいて手も抜かなくて』

美希「………」

『困った時には助けてくれるし……
 お、そうだ。ああ見えて意外と打たれ弱いとこも――』

美希「…もういいの」

『あー……やっぱ怒ってるよなぁ……黙ってたこと』

美希「それも……もういいの」

143: 2012/03/13(火) 01:17:31.49 ID:FfCt8eGn0
美希「プロデューサーが律子を好きなら、美希はもう諦めるの」

『本当……黙っててごめんな……』

美希「ゴメンなんて言わないで またねって言って~♪」

『リ、relations……』

美希「…大人はそんな簡単に謝っちゃいけないの。
…でも、この曲の歌詞の通りになる気はないから……安心して?」


美希「だからプロデューサー……律子と幸せになるの」

145: 2012/03/13(火) 01:18:57.79 ID:FfCt8eGn0
『あ、ああ! そりゃあもちろんだ! ありがとな、美希!』

美希「どういたしまして……じゃあお土産よろしくなの。
  お土産は美味しいおにぎりかイチゴババロアじゃないと許さないの」

『え? いやハリウッドにババロアはともかくおにぎりは無いと思――』

ブツッ


美希「ふん……プロデューサーなんて律子と孫に囲まれて老衰すればいいの」プイッ

148: 2012/03/13(火) 01:20:04.41 ID:FfCt8eGn0
―――次の月
――結婚式場控室

春香「おめでとうございます、律子さん! プロデューサーさん!」

雪歩「おめでとうございますぅ! 私、感動で涙が……」ホロリ

P「おいおい、まだ始まってもいないのに泣くなよ……」


千早「とっても似合っているわ律子……」

美希「…ミキ的にはもう少しおなかまわりを絞ったほうがいいと思うの」

律子「余計なお世話よ! いつもレッスンで鍛えてるアンタと一緒にしない頂戴!」

152: 2012/03/13(火) 01:21:53.02 ID:FfCt8eGn0
P「そういえば他の皆はどうしたんだ?」

春香「皆なら披露宴の会場の方にいますよ」

雪歩「私たちもそろそろ戻ります。それじゃあ頑張ってくださいね」

律子「ええ、ありがとう。皆も楽しんでいってね」

美希「ミキたちも楽しみなの。だから2人ともじっくり楽しんでねー」

千早「ふふ。それじゃあ失礼しますプロデューサー、律子」


P・律子「じっくり……楽しんで……?」

154: 2012/03/13(火) 01:22:57.97 ID:FfCt8eGn0
――結婚式場披露宴会場

貴音「しかし見渡してみると予想以上に多く参列者がいるのですね……」

真「律子の従兄弟の涼がいる876プロだけならまだしも
 音楽プロデューサーやテレビ局の局長までいますもんね」

真美「いやーこれもりっちゃんと兄ちゃんのジントクのおかげですなー」

響「うう……なんか周りが偉い人ばっかりで自分まで緊張してきたぞ……」

やよい「うー……料理が美味しそうですー」グー

真「相変わらずだなぁやよいは……」

157: 2012/03/13(火) 01:23:50.87 ID:FfCt8eGn0
??「――お前たちも相変わらずだな」

真「あ! お前は……!」

??「よう、久しぶりだな」

真「天ヶ崎竜馬!」

貴音「鬼ヶ島羅刹……!」

響「えっと……ピピン板橋だったっけ?」

真美「あまとうじゃーん!」


冬馬「天ヶ瀬冬馬だっ! どれ一つとして合ってねぇーぞ!?」

160: 2012/03/13(火) 01:25:09.63 ID:FfCt8eGn0
真「で? なんで冬馬がここにいるのさ?」

冬馬「あー? そりゃお前、呼ばれたからに決まってんだろ」

貴音「呼んだ……? はて、ぷろでゅーさーと律子のどちらに……」

冬馬「どっちもだ。俺達ジュピターは961を離れた後、
  竜宮ともIUで対決したからな。あの眼鏡とも少しは関わりあるのさ」

真「へぇ……じゃあ他の2人も会場にいるの?」

冬馬「ああいるぜ。……そういや、さっきなんて不機嫌そうな黒井のおっさん見たぜ。
  ありゃお前らのとこの社長に呼ばれてしぶしぶ出て来たんだろうな」プクク…

真「あはは……社長もやるなぁ」

161: 2012/03/13(火) 01:26:00.78 ID:FfCt8eGn0
冬馬「そういや天海や竜宮の奴らはどこにいんだよ?
  もちろんここには来てるんだろ?」

真「春香達は控室に行ってるよ。伊織達は……まぁ、ね」

貴音「とっぷしーくれっと故に、まだ教えることは出来ません」

真美「う~ふ~ふ~♪ あまとうにもすぐ分かるよー」

響「まぁそういうことだから楽しみにしてるさー!」

冬馬「…ふーん?」


やよい「モグモグ……美味しいですー!」ムシャムシャ

164: 2012/03/13(火) 01:27:22.91 ID:FfCt8eGn0
―――数十分後

司会「会場の皆さま、長らくお待たせいたしました!
  さぁ新郎新婦の入場です!」

オオー!!

春香「綺麗……」

美希「うわぁ……ハニー超かっこいいの!」

千早「…2人とも少し表情が硬いわね」

真(それ千早に言われたらなー……)

166: 2012/03/13(火) 01:28:35.44 ID:FfCt8eGn0
高木「えー只今ご紹介に与りました765プロの高木です。
  皆様、本日はわが社の自慢の――」

ツーツー…

小鳥(…準備はいい、皆)

『にひひっ♪ こっちは準備万端よ』

小鳥(社長が合図したらお願いね。他の皆も成功を祈っているからね)

『任せてピヨちゃん! イタズラなら亜美の本領発揮だよん!』

『うふふ……こういうのってドキドキして楽しいわねー』

168: 2012/03/13(火) 01:29:27.66 ID:FfCt8eGn0
高木「――えーそれでは皆様、私の長い話はこの辺で切り上げるとして……」

パチンッ

高木「本日は我が765プロが誇るアイドルユニットにして、
新婦、秋月律子の子とも言える竜宮小町の特別ライブをお楽しみください!」

オォォォォォー!!

P「え?」

律子「は?」

169: 2012/03/13(火) 01:29:59.08 ID:FfCt8eGn0
「知らぬが仏ほっとけない くちびるポーカーフェイス」

「Yo 灯台 もと暗し Do you know!?  噂のFunky girl!」


P「あはは……こいつはやられたな」

律子「あの子たち……どうりで見ないと思ったわ……」

172: 2012/03/13(火) 01:30:35.52 ID:FfCt8eGn0
「――ギリギリで おあずけ Funky girl」ジャン!

オオオオォォォ!! パチパチパチパチ!!
ヒューヒュー!! イイゾーモットヤレー!!

伊織「如何だったでしょうか皆様。竜宮小町のSMOKY THRILL」

あずさ「この曲は竜宮小町のデビュー曲であり、
新婦である律子さんとの思い出の曲でもあります」

亜美「この曲を歌うとりっちゃんの鬼のような指導を思い出しますなー」

ワハハハハハハ!!

律子「あ、亜美のヤツ……後で覚えてなさいよ……」プルプル…

175: 2012/03/13(火) 01:31:10.36 ID:FfCt8eGn0
伊織「さてお次は竜宮小町のセカンドシングルからこの曲!」

あずさ「この曲はこの日のために存在していた曲なのかもしれませんねー」

律子(竜宮のセカンドシングルって……ああ、なるほどね……
  ふふ……あの子たちもなかなか粋な事をするわね……)

亜美「なんと今回は元アイドルであり、現プロデューサーである――」

律子「ん?」

亜美「新婦・秋月律子さんとの特別ユニットでこの曲をお送りしまっす!」


律子「……ハァァァッ!?」

176: 2012/03/13(火) 01:31:51.06 ID:FfCt8eGn0
765プロ一同(ニヤニヤ)

P「あはは! こりゃやられたな、律子!」

律子「…もうプロデューサーまでっ!」

P「ほら、竜宮の皆が待ってるぞ。行ってこい」ポンッ

律子「あ、ちょっと……」

178: 2012/03/13(火) 01:32:52.17 ID:FfCt8eGn0
オオオオォォ…!

律子「え、あの……その……ですね」

伊織「ほーら律子、マイク持って」ポイッ

律子「え、あ、うん……」

あずさ「ダンスはそのドレスでは無理でしょうから、前に出ててくださいね」

律子「あ、はい、わかりました……」

亜美「パートは曲作った時の特別編成のやつだかんねー!」

律子「……なんなのよもぅ! わかったわよ!
  やればいいんでしょうやればっ!」

181: 2012/03/13(火) 01:34:41.45 ID:FfCt8eGn0
亜美「んじゃみんな! 次の曲行っちゃうよー!」

律子「えー……この会場で歌うのはすごく恥ずかしい曲なんですが……聞いてくださいっ!」

伊織「それでは! 新婦・秋月律子と――」

あずさ「竜宮小町で――」


『ハニカミ!ファーストバイト』!!

-fin-


186: 2012/03/13(火) 01:35:49.63 ID:FfCt8eGn0
はい、終わりました。長い時間お疲れさまでしたー

187: 2012/03/13(火) 01:36:12.00

189: 2012/03/13(火) 01:37:07.85
りっちゃんスレは少ないからうれしい

199: 2012/03/13(火) 01:43:18.45 ID:FfCt8eGn0
>>190
楽しんでいただけたのならなによりです。おやすみなさいー

>>193>>195
美希は言葉遣いが難しいんですよねぇ.
書くとしたらみきりつになるのかなぁ……

>>195
秘書「961プロに勤めているのですが、もう私は限界かもしれない」
すみません、これしか書いてない初心者です。申し訳ない……

201: 2012/03/13(火) 01:44:23.77 ID:FfCt8eGn0
あ、>>195じゃなくて>>194でしたね…・・重ね重ね申し訳ないです

207: 2012/03/13(火) 01:52:22.51 ID:FfCt8eGn0
皆さん本当にありがとうございましたー

次会うとしたら書き溜めている高木社長と黒井社長の話か
冬馬(♀)とかモバマスの話とか誰得なニッチな奴が完成したときになると思いますー

それでは皆さんおやすみなさーい

引用元: 伊織・あずさ・亜美「結婚っ!?」律子「うん・・・」