1: 2014/07/20(日) 00:07:18.16 ID:QeXPDyHH0
八幡「うーす」ガラ

雪ノ下「あら比企谷君、いらっしゃい」

八幡「おう、依頼は何かきてたか?」

雪ノ下「いいえ、今日は何もきていないわ」

八幡「そうか・・・まあ、毎日のように依頼がきてたら大変だしな」

雪ノ下「そうね、平和が一番よ、比企谷君」

八幡「そ、そうだな」

八幡「(最近、雪ノ下の悪態が皆無になったような気がする・・・)」

八幡「(何か裏でもあるのか?)」



https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405782428

4: 2014/07/20(日) 00:23:28.69 ID:QeXPDyHH0
雪ノ下「・・・ところで比企谷君。今丁度紅茶を淹れようとしていたところなの」

八幡「そうか、俺のも頼む」

雪ノ下「ええ・・・いいわよ・・・」ニヤニヤ

八幡「!?」ゾク

八幡「(何なんだ、今のは!? 最近こいつは妙な笑顔をする)」


雪ノ下「~♪」


八幡「(一体何なんだ・・・?)」


雪ノ下「・・・はい、どうぞ」コト

八幡「お、おう、悪いな」

雪ノ下「良いのよ。さあ、冷めないうちにどうぞ」ニヤニヤ

八幡「・・・・・・」ズズ

八幡「(うん・・・美味い。美味いのだが、何か独特な風味がする。このフルーツのような香りは・・・?)」

雪ノ下「どうかしら、お味は」ニヤニヤ

八幡「・・・美味いよ。いつも悪いな」

雪ノ下「良いのよ、そんなこと。私と比企谷君の仲じゃない」ニヤニヤ

八幡「どういう仲だよ。それよりさっきからニヤニヤしてどうした?」

雪ノ下「・・・何のことかしら? どうして私が三白眼の顔を見ながら不敵な笑みを浮かべなくてはならないのかしら?」

八幡「人様の身体的特徴を批判するのは道徳的にどうかと思うぞ?」

八幡「(ホッ・・・やはり気のせいか)」

5: 2014/07/20(日) 00:36:12.61 ID:QeXPDyHH0
由比ヶ浜「やっはろー!」ガラ

八幡「Hello, F**king Bitch.」

由比ヶ浜「酷い! 私ビッチじゃないもん!」

八幡「プチギャルみたいな容姿をしているのが悪い」

由比ヶ浜「こういうのが流行なの! ヒッキーは時代錯誤だよ!」

八幡「節操があると言ってくれ」


雪ノ下「・・・・・・チッ」


八幡「!?」

由比ヶ浜「・・・? ヒッキーどうしたの?」

八幡「あ、いや、なんでも・・・」

八幡「(今・・・雪ノ下舌打ちしたよな?)」

由比ヶ浜「ゆきのんもやっはろー!」

雪ノ下「・・・ええ、いらっしゃい・・・由比ヶ浜さん」

雪ノ下「先程紅茶を淹れたのだけれど、由比ヶ浜さんもいかがかしら?」

由比ヶ浜「ありがとう! いただくね」

雪ノ下「良いのよ、少し待っていてね・・・」

6: 2014/07/20(日) 00:58:19.66 ID:QeXPDyHH0
雪ノ下「・・・はい、どうぞ」

由比ヶ浜「ありがとう、ゆきのん! 何かいつも悪いね」

雪ノ下「良いのよ、私が好きでやってるのだから」


八幡「(由比ヶ浜におかしな様子はみられないな。雪ノ下は一体どうしちまったんだ・・・?)」


平塚「失礼するぞ。比企谷はいるか?」ガラ

八幡「どうしましたか?」

平塚「この前提出した進路希望書について話がある。今すぐ職員室に来い」

八幡「ああ・・・はいはい、今行きますよ。という訳でちょっと行ってくるわ」パタン


由比ヶ浜「・・・先生とヒッキーってなんだかんだ言って仲良いよね」ズズ

雪ノ下「・・・そうね」

由比ヶ浜「何かヒッキーも満更でもないって感じ」

雪ノ下「そう・・・」

由比ヶ浜「まったく・・・ちょっと美人だからってすぐ鼻の下伸ばしt」

由比ヶ浜「っ!? っ! ・・・っ!」

由比ヶ浜「・・・・・・」


由比ヶ浜「」


雪ノ下「へへへ・・・」ニヤニヤ



7: 2014/07/20(日) 01:07:43.95 ID:QeXPDyHH0
平塚「まったく、以降気を付けるように!」

八幡「はい、すいませんでした」


八幡「戻ったぞー」ガラ


雪ノ下「・・・・・・」ニヤニヤ

由比ヶ浜「・・・・・・」ニヤニヤ


八幡「ひっ!?」ビク


雪ノ下「どうしたの・・・? 比企谷君・・・」ニヤニヤ

由比ヶ浜「そうだよ・・・はやく座りなよ・・・」ニヤニヤ


八幡「あ・・・そ、そうだ! 今日の夕飯係りは俺だった! 今日はもう帰るぞ、じゃあな!」ピシャ



雪ノ下「・・・・・・」ニヤニヤ

由比ヶ浜「・・・・・・」ニヤニヤ


10: 2014/07/20(日) 01:21:57.58 ID:QeXPDyHH0
八幡「何なんだよ!? 由比ヶ浜までおかしくなっちまった・・・」

八幡「はぁ、はやく家に帰ろう」


陽乃「おや、君は」


八幡「げぇっ!?」


陽乃「げぇって・・・お姉さんショックだなぁ~」

八幡「うぜぇ・・・俺、今急いでいるんで、失礼します」タッ


陽乃「・・・いつでも君のことを見ているからね」ボソ


八幡「えっ?」


陽乃「・・・・・・」ジー


陽乃「・・・・・・」ニヤ


八幡「ひぃ!?」ビク

八幡「畜生! どうなってんだ!?」タッ


陽乃「・・・・・・」ニヤニヤ

13: 2014/07/20(日) 01:36:38.52 ID:QeXPDyHH0
八幡「昨日の雪ノ下達・・・俺は夢でも見ていたのか?」

八幡「俺、疲れているのかな・・・」

いろは「先輩!」

八幡「・・・何の用だ」

いろは「何ですか! 別に用がなくても良いじゃないですか!」

八幡「俺は疲れているんだよ。放っておいてくれ」

いろは「・・・何かあったんですか?」

八幡「・・・幻覚が見えてな」

いろは「うわ・・・先輩脱法ハーブなんかやってるから目が腐るんですよ」

八幡「せめてカンナビスにしてくれよ、おっかねぇ」

いろは「・・・本当に困ったら、いつでも相談してくださいね」

八幡「・・・おぅ」

八幡「(結構良い奴じゃねぇか)」

17: 2014/07/20(日) 01:53:33.43 ID:QeXPDyHH0
八幡「(昨日あんなことがあったから少ししか寝られなかった)」ウトウト

八幡「(ああ、眠い・・・)」カク


平塚「・・・比企谷、起きろ」


八幡「うわっ! 捕虜に暴行を加えることは国際条約違反ですよ!」


平塚「・・・後で職員室・・・いや、進路相談室に来い」

八幡「(・・・? 今日は鉄拳制裁がないぞ? しかも何で進路相談室?)」


平塚「・・・・・・」ニヤニヤ


八幡「!?」ビク

八幡「(せ、先生まで・・・!)」ガタガタ



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



八幡「失礼します」ガラ

平塚「来たか。まぁ・・・そこに座ってくれ」

八幡「はい・・・」

平塚「比企谷、授業中に寝るとは良い度胸だな」

八幡「すいません・・・」

平塚「・・・何か眠れないほどの悩み事でもあるのか?」

八幡「いえ、別に大したことでは・・・」

平塚「そうか。でも本当に困ったらいつでも私に相談するんだぞ。私はいつでも君の味方だ」

八幡「先生・・・ありがとうございます」

八幡「(な、なんだ・・・いつもの優しい先生じゃないか)」

平塚「でもな、比企谷」

八幡「・・・?」

平塚「次授業中に寝たりしたら・・・」


平塚「 お 前 の 首 を 絞 め て 殺 し て や る 」ニヤニヤ


八幡「ひっ!? うわあぁぁ!!」ダッ


平塚「おい、今のは軽い冗談だ。まだ私の話は終わっていない。戻ってこい、比企谷」ニヤニヤ


18: 2014/07/20(日) 02:02:25.31
怖い怖いなんかもう怖い

20: 2014/07/20(日) 02:13:26.21 ID:QeXPDyHH0
八幡「(やっぱりみんな変だ! 一体どうしたら良いんだ!?)」

めぐり「あれ、君は」

八幡「先輩!」

めぐり「ど、どうしたの? そんなに慌てて」

八幡「さっき平塚先生が俺のことを頃すって・・・!」

めぐり「えぇ~! そ、そんなぁ、どうしよう・・・」

めぐり「とりあえず私も他の先生とかに事情を話してみるから、君はもう早退しなよ」

八幡「はい・・・そうします」

めぐり「無理はしないでね?」

八幡「ありがとうございます・・・」



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由比ヶ浜「えぇ~、ヒッキー早退するの?」ニヤニヤ

八幡「あ、ああ・・・」

三浦「あっ、ヒキオ! 丁度あーし咽乾いてたから自販機でジュース買ってきてよ」

八幡「・・・聞いてなかったか? 俺は今具合悪いんだ」

三浦「そんなのあーし知らないし。ほら、さっさと行く!」

由比ヶ浜「そうだよヒッキー・・・優美子も咽乾いているんだし・・・ほんのちょっとの時間だけでしょ?」ニヤニヤ

八幡「わ、わかったよ・・・」

三浦「ライフガードだからねー!」


由比ヶ浜「・・・・・・」ニヤニヤ


23: 2014/07/20(日) 02:25:40.05 ID:QeXPDyHH0
八幡「ほらよ・・・」

三浦「遅い! もっと早く買ってきなさいよ!」

八幡「へいへい・・・俺はもう帰るぜ」

三浦「ングング・・・・・・待って」

八幡「あ? まだ何かあるのか?」

三浦「あんたも飲みなよ、これ」スッ

八幡「はっ?」

三浦「だーかーらー! あんたもこれ飲みなって言ってんの!」

八幡「いや、いらん」



三浦「 ど う し て ? 」ギラギラ



八幡「いぃっ!?」

三浦「ヒキオも咽乾いたでしょ・・・? ねぇ、そうでしょ? じゃあ」ジー



三浦「 私 の 口 の 付 け た 飲 み 物 、飲 ん で よ 」ニヤニヤ

八幡「い、いらねぇよ! 俺は帰る!」ピシャ



三浦「へへ・・・へへへ・・・」ニヤニヤ

由比ヶ浜「・・・・・・えへへへ」ニヤニヤ


25: 2014/07/20(日) 02:33:23.83
いいぞ、がんばれ

28: 2014/07/20(日) 02:50:16.99 ID:QeXPDyHH0
八幡「うぅ・・・ううう」ガタガタ

八幡「(一体みんなどうしちまったんだよ・・・)」

小町「おにいちゃーん、ご飯だよ!」

八幡「ああ! 今行く」


小町「・・・・・・」シュリーン・・・シュリーン・・・


八幡「小町、今日の夕飯は何だ?」


小町「・・・ステーキだよ」シュリーン・・・シュリーン・・・


八幡「そうか・・・ところで、もう焼いているのか?」


小町「・・・実はまだなんだ。今から下処理をするところなの」シュリーン・・・シュリーン・・・


八幡「何だよ・・・まだできていないんじゃないか、小町はうっかり屋さんだなぁ・・・」


小町「・・・ごめんね、今度のお肉はとっても処理が大変なの」シュリーン・・・シュリーン・・・


八幡「なぁ、小町。さっきから何をやっているんだ・・・?」


小町「・・・肉切り包丁を研いでいるの」シュリーン・・・シュリーン・・・


八幡「それにしては研ぎ過ぎじゃないか・・・?」


小町「だってよく研がないと」シュリーン・・・




小町「 こ れ か ら お に い ち ゃ ん を 切 り 刻 む こ と が で き な い じ ゃ ん 」ニヤニヤ




八幡「うわあああああっ!!」ドタドタ


小町「ねぇ・・・どこに行くのぉ・・・?」ニヤニヤ



小町「 わ た し の お に い ち ゃ ん 」ニヤニヤ


30: 2014/07/20(日) 03:02:11.56 ID:QeXPDyHH0
八幡「はぁ・・・はぁ・・・!」

八幡「(誰か助けてくれ・・・!)」


沙希「あ・・・」


八幡「川崎! 助けてくれ!」ダキ

沙希「ちょ、ちょっと///」

八幡「みんなおかしくなっちまったんだ! 雪ノ下も小町もみんな・・・! もう家に帰りたくねぇよ・・・」ポロポロ

沙希「あんた・・・」

沙希「よし、じゃあ私の家に来な」

八幡「・・・良いのか?」

沙希「へ、変なことしたら承知しないからね///」

八幡「ありがとう・・・ありがとう・・・!」

沙希「・・・・・・」ナデナデ

35: 2014/07/20(日) 03:17:18.69 ID:QeXPDyHH0
沙希「・・・はい」コト

八幡「ああ、すまねぇ」ズズ

沙希「・・・それで、つい最近からみんなの様子がおかしくなって」

沙希「それで、あんたを殺そうとしてくる、ってことだね?」

八幡「ああ・・・これは幻覚でもない。現実だ」

沙希「警察には連絡しないのかい?」

八幡「・・・変な話だがな、話したとしても意味がないような気がするんだよ」

沙希「へぇ・・・それはどうして?」

八幡「わからねぇ・・・だけど、俺が言っても通じないっていうか・・・そんな気がするんだ」

沙希「・・・あんたがそういうなら、強要はしないけど」

沙希「この先どうしていく気だい? 一度精神科に診てもらったらどうだい?」

八幡「・・・その気になったらな」

沙希「大丈夫、私が一緒について行ってあげるから」ニコ

八幡「ありがとう・・・川崎、愛してるぜ」

沙希「またあんたはそんなことを・・・///」

沙希「(そう・・・私はいつでもあんたの傍にいるよ)」




沙希「(あんたが・・・もう自分が氏んでいることに気づくまで)」





――――――――――― 完 ――――――――――――


37: 2014/07/20(日) 03:23:22.63 ID:QeXPDyHH0
補足 : 最後の川崎さんとのやり取り以外は、八幡自身の生前の記憶がごちゃごちゃになって形成されている。
    ニヤニヤしている人物は、実際は悲しみのあまり日々泣きじゃくり、八幡の氏を受け入れていない状態。
    冷静な対応をする人物は、既に八幡の氏を受け入れている状態。

47: 2014/07/20(日) 18:20:39.48
どこかでタモリが様子を見ていそう

引用元: 八幡「最近みんなの様子がおかしい」