1: 2012/05/19(土) 22:48:28.50 ID:E2Sc8SQB0
響「ゴメン。このSSは続き物なんだ

前回までのあらすじはなー

・この765プロにはイケメン、ブサメン、後輩の3人のプロデューサーがいたんだ
・でも、イケメンが美希、貴音、自分を連れて勝手に独立しちゃったぞ
・イケメンになついてたアイドルたちは不満顔だぞ
・絶体絶命の765プロ!でも、休養中だったあずさが復帰したぞ!
 これからどうなるんだろうなー?

え?自分今回出番これだけ?もっと出番欲しいぞー!!」

前回
P「イケメンPとブサメンPか……」

2: 2012/05/19(土) 22:49:12.90 ID:E2Sc8SQB0
―朝―

社長「えー、三浦あずさ君が今日から復帰することになった」

社長「元Cランクまで上った実力者だ。皆もいろいろと

  刺激になるだろう」

社長「それから、しばらくはレッスン中心になると思う。

  ブランクがあるからいろいろと変わったこともあるだろう。

  皆もいろいろ教えてあげてくれ」

4: 2012/05/19(土) 22:49:43.46 ID:E2Sc8SQB0
あずさ「よろしくお願いします」

伊織「よろしくー!!」パチパチ

皆「……」パチパチ

ブサメンP「……(みんな固いなあ)」パチパチ

6: 2012/05/19(土) 22:50:59.81 ID:E2Sc8SQB0
あずさ「伊織ちゃん」

伊織「ふふふ、これで一緒にアイドルできるわね」

あずさ「……伊織ちゃん、教えたの、伊織ちゃんね?」

伊織「ななななななんのことかしら?」

あずさ「……良かった、と思う……きっとこれで」

7: 2012/05/19(土) 22:52:51.84 ID:E2Sc8SQB0
伊織「……ごめんなさい……」

伊織「私……どうしてもあずさとアイドルやりたくて」

あずさ「……気にしなくていいのよ」

伊織「……」

あずさ「うん……よろしくお願いね」

8: 2012/05/19(土) 22:54:28.77 ID:E2Sc8SQB0
―外―

社長「よくやってくれたよ君!」

ブサメンP「はあ……正直言いまして私も何が何やら」

社長「ブランクはあるが、彼女はとても才能がある」

社長「引き続き、よろしく頼むよ」

ブサメンP「はあ……本当に私で大丈夫だと思いますか?」

9: 2012/05/19(土) 22:55:14.62 ID:E2Sc8SQB0
―事務所内―

律子「さーて、新しい担当プロデューサーを発表するわ!!」

皆「……」ドンヨリ

小鳥「皆暗いわよー」

ブサメンP:あずさ、伊織、春香、亜美、真美、やよい

後輩P:律子、真、雪歩

律子(ブサメンP氏ぬかも)

10: 2012/05/19(土) 22:56:49.62 ID:E2Sc8SQB0
後輩P「いいいいままで皆さんと絡み少なかったけど、

  ぷぷぷプロデューサーとして精一杯頑張るっす!よろしくっす!!」

律子(こっちも大丈夫かしら……)

真「ちょっといいですか?」

小鳥「何かしら?」

真「あの三浦あずさって人、本当に大丈夫なんですか?」

律子「……どういうことかしら……?」

13: 2012/05/19(土) 22:58:51.70 ID:E2Sc8SQB0
真「……スキャンダルにはならなかったけど、男性絡みで辞めたって聞きました」

真「そんな人をまた呼び戻して、大丈夫なんですか?」

小鳥「……そんな話、どこで聞いたの?」

小鳥「あずささんは、しばらく体調を崩してただけ」

小鳥「もう体調もいいみたいだし、心配いらないわ」

真「……そうですか……」

後輩P(何が何だかわからねー)

14: 2012/05/19(土) 22:59:58.09 ID:E2Sc8SQB0
―外―

ブサメンP「さて、そろそろ戻るか。今日は早速あずささんのレッスンだな

   やよいと一緒に」

やよい「プロデューサー……」

ブサメンP「お、やよい、どうした?」

やよい「うー、ちょっと相談が……」

15: 2012/05/19(土) 23:02:33.62 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「ん?」

やよい「今日……ダンスのレッスンですよね……?」

ブサメンP「おう、そうだぞ」

やよい「うー、あのー、その……」

……

16: 2012/05/19(土) 23:03:55.91 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「なるほどなあ」

やよい「……」

ブサメンP「今日は俺が一日付いてるから、それで様子見て、

  不当に厳しいようなら抗議するよ」

やよい「はい……」

ブサメンP「そろそろ時間だからな。準備しておいで」

やよい「はい……」トボトボ

18: 2012/05/19(土) 23:06:30.40 ID:E2Sc8SQB0
あずさ「きゃっ」

やよい「あ、ご、ごめんなさい!前見てなくて!」

あずさ「あらあら~いいのよ~。えーっと……お名前は……」

やよい「た、高槻やよいでーす」

あずさ「やよいちゃん、よろしくね」

19: 2012/05/19(土) 23:07:57.80 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「うーーん……」

あずさ「どうされたんですか?やよいちゃんも難しい顔してましたけど」

伊織「キモッ!何不細工な顔で考え込んでんのよ?」

ブサメンP「あ、あずささん、こりゃどうも」

ブサメンP「今日は、さっきのやよいと一緒にダンスレッスンです」

ブサメンP「あと伊織。あんまりキモッって言わないで傷つくから」

20: 2012/05/19(土) 23:09:25.44 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「それがなー……やよいがなー」

伊織「?」

……

あずさ「ダンスレッスンに行きたくない……ですか」

伊織「あのやよいがレッスン拒否するなんてよっぽどね」

ブサメンP「まあ確かに厳しい先生ではある」

21: 2012/05/19(土) 23:10:56.89 ID:E2Sc8SQB0
伊織「でもやよいは相当我慢強いわよ……。

  セクハラでもされたんじゃないの?」

ブサメンP「そういう人じゃないぞ」

ブサメンP「ここのところレッスンの様子をきちんと見てなかったからな……

  今日はきちんと様子を見てみるか」

伊織「アンタがサボってたのが悪いんじゃないの!」

ブサメンP「すんません」

24: 2012/05/19(土) 23:13:01.34 ID:E2Sc8SQB0
あずさ「……」

ブサメンP(あ、しまった。復帰の初っ端から不安にさせてしまったか)
  
ブサメンP「あのー、あずささん?」

あずさ「とっても心配です……やよいちゃん……」

ブサメンP(やよいの心配か……)

ブサメンP「そろそろ時間ですね。行きますか」

25: 2012/05/19(土) 23:14:40.81 ID:E2Sc8SQB0
―レッスンスタジオ―

ダンス講師「……では、今日も始めるか」

ダンス講師「今日は二人だな」

ダンス講師「ついてこいよ、お前ら」

やよいあずさ「よ、よろしくおねがいします~」

26: 2012/05/19(土) 23:16:18.95 ID:E2Sc8SQB0
―レッスン中―

オイコラナメテンノカ! ヤメチマエ! ナンカイイワセンダ!

スイマセン… ゴメンナサイ…

ブサメンP「これは酷い……。罵声と謝罪しか聞こえてこない」

―レッスン後―

やよい「」

あずさ「」

27: 2012/05/19(土) 23:18:19.64 ID:E2Sc8SQB0
やよい(あ、ちゃんと言ってくれるんだ……)

あずさ「久しぶりに踊ったわ~もう足が上がらないわね」

やよい「あずささん、あの先生、怖くないですか……?」

あずさ「う~ん、私がいた頃から、厳しくて有名だったから、

  覚悟はしてたわ」

やよい「……」

あずさ「……毎回、こんな様子だったのね。やよいちゃんはよく頑張ってるわ」

29: 2012/05/19(土) 23:20:25.72 ID:E2Sc8SQB0
あずさ「大丈夫。プロデューサーさん、きちんと言ってくれるわよ」

やよい「はい……」

ブサメンP「えーっと、お待たせしました……」

あずさ「お帰りなさい。先生と何をお話に?」

ブサメンP「はい……、しばらくここのダンスレッスンは

  このメンバーで来ます」

30: 2012/05/19(土) 23:21:31.69 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「それから……次は何故か俺も参加することになりました……

  ダンスレッスン……」

やよいあずさ「はい?」

やよい「プロデューサー、ダンスできるんですか?」

ブサメンP「あ、いや、それが全く。というわけで、ステップ教えて(涙)」

やよいあずさ「はあ……」

31: 2012/05/19(土) 23:23:00.85 ID:E2Sc8SQB0
―事務所―

伊織「あのバカ何考えてるのよ!」

亜美「まーまー、そんな怒んないで」

真美「そーそー、オデコ広がっちゃうよー」

やよい(あ、伊織ちゃんもっと怒った)

マチナサイ マタナイヨー

あずさ「きっと何か、プロデューサーさんなりの考えあってのことだと思うわ」

やよい「うー……」

32: 2012/05/19(土) 23:24:12.35 ID:E2Sc8SQB0
―次の日―

ブサメンP「さー早速教えて貰いましょう」

あずさ「私は初回で完全に覚えきれてないので(筋肉痛だし……)」

亜美「そういうわけで」

真美「私たちがサポートするよ」

やよい(何が何だかよくわからないです)

伊織「じゃあ、やよいのを見ながら皆で振りを憶えましょう」

34: 2012/05/19(土) 23:25:49.42 ID:E2Sc8SQB0
やよい「……、じゃあ一回踊りまーす」

亜美「ミュージックスタ→ト!!」

―タリラン Turn it up! 無敵!
チカラ 無から 無限 yeah! yeah!―

伊織(!)

亜美真美「おお!すごーい」

ブサメンP(ふむ……)

―野望 陰謀 レインボー―

35: 2012/05/19(土) 23:27:25.14 ID:E2Sc8SQB0
やよい「ふー、これで終わりです」

亜美真美「やよいっちすごーい!!」

伊織「ホント、デビュー前のレベルじゃないわよ」

やよい「え……?本当……?」

あずさ「本当よ~。やよいちゃんすごいわ~」

ブサメンP「最初の頃はダンス苦手って言ってたけど、

  今となってはとてもそうは見えないなあ」

36: 2012/05/19(土) 23:29:21.56 ID:E2Sc8SQB0
やよい「いつも先生にすごく怒られるから、本当に上手になってるのかなーて……」

伊織「デビューオーディションに受かってる連中でも

  ここまで仕上がってるのはなかなかいないわよ」

ブサメンP「じゃーちょっと振りを教えて貰えるか?」

やよい「はい、ここは……」

38: 2012/05/19(土) 23:31:01.64 ID:E2Sc8SQB0
―レッスン当日―

ブサメンP(何とか振りは憶えたけど……)

ダンス講師「さて、始めるか。ついてこいよ、オッサン!」

ブサメンP「お願いします!(前のめりに氏んでやる!)」

やよい(大丈夫かな……?)

あずさ「よろしくお願いします~!」

39: 2012/05/19(土) 23:32:01.97 ID:E2Sc8SQB0

ダンス講師「おい、オッサン、舐めてんのか!」

ブサメンP「はいいいえ、舐めてはいません!」

ダンス講師「その上っ面なぞったダンスは何だ?」

ダンス講師「振りが合ってりゃいいってもんじゃねーぞ!」

41: 2012/05/19(土) 23:33:14.51 ID:E2Sc8SQB0
やよい(あ、今の……)

ダンス講師「おい高槻、今の!そうじゃねえって何回言わせンだ!」

やよい「は、はい、ごめんなさい」

ダンス講師「三浦あずさ!寝てんのかお前は!」

あずさ「い、いいえ、もう一回お願いします~」

42: 2012/05/19(土) 23:35:45.60 ID:E2Sc8SQB0
―レッスン終了―

あずさ「」

やよい「」

ブサメンP「」

ダンス講師「……おい、オッサン。お前追加レッスンだ。

  舐めたダンスしやがって」

あずさ「!そんな、プロデューサーさんが氏んでしまいます!」

43: 2012/05/19(土) 23:37:28.48 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「なーに、望むところですよ……」

やよい「プロデューサー、よろけてます……」

ダンス講師「さ、始めるか」

―1時間経過―

オイコラ フザケテンジャネエ ソコノカイシャクガナッテネエ

あずさ「プロデューサーさん、顔色が……土気色に」

やよい「……私も……私も追加レッスンやります!」

44: 2012/05/19(土) 23:38:36.86 ID:E2Sc8SQB0
ダンス講師「おう上等だ!」

ツラソウナカオスンジャネエ! ツネニエガオ! ダカラソウジャネエ!

あずさ「……私もやります!」

―さらに3時間経過―

あずさ「」

ブサメンP「」

やよい「」

46: 2012/05/19(土) 23:40:45.48 ID:E2Sc8SQB0
ダンス講師「」

ブサメンP「これは久々に氏ぬかもなー俺」

ダンス講師「久々に氏ぬって何か変だぞオッサン」

あずさ「ふふふ、プロデューサーさん、どうしたんですか?」

やよい「えへへ」

ダンス講師「おい高槻」

やよい「は、はい……」

48: 2012/05/19(土) 23:43:33.00 ID:E2Sc8SQB0
ダンス講師「……最後の方は、なかなか出来てきてたじゃねえか」

やよい「!は、はい、ありがとうございます!」

ダンス講師「この段階はクリアだな……次もビシビシいくぜ」

やよい「はい、よろしくおねがいしまーす!」

ブサメンP(おお、例のお辞儀が出たか)

ブサメンP「さて、随分遅くなったな……。

  あずささん、やよい、帰りの準備をしてきてくれ」

あずさやよい「はーい」

49: 2012/05/19(土) 23:45:15.48 ID:E2Sc8SQB0
ダンス講師「こんな感じで良かったのかな?」

ブサメンP「ええ、いい感じでした」

ダンス講師「おいおい、一回り年下に敬語使うなって言ってるだろ」

ブサメンP「そうかい?じゃあ遠慮なく」

ダンス講師「しかしアンタも芸が無いな。如月千早のときと一緒の手とは」

ブサメンP「それを言うなら、お前さんも千早と同じメニュー

  やらせてるとはね」

50: 2012/05/19(土) 23:46:56.70 ID:E2Sc8SQB0
ダンス講師「765プロさんの仕事だからな。専用メニューだ

   ちょっと厳しすぎたか?」

ブサメンP「いや厳しいだけならやよいは付いてくよ

  未だに女の子につっけんどんな対応してちゃ駄目でしょ

  あれじゃ普通の子は怖がるよ」

ダンス講師「あー、それでか。最近野郎の仕事しかこねーわけだ」

ブサメンP「おいおい……」

52: 2012/05/19(土) 23:48:55.50 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「ここまでお膳立てしないと褒め言葉一つ出てこないとは、

  アイドルやってた頃とちっとも変ってないな」

ダンス講師「うるせー、俺は俺だ」

ブサメンP「ま、これからもよろしく頼むよ。優しくな」

ダンス講師「ああ、高槻は才能がある。ありゃ伸びるぜ。やりがいある」

ブサメンP「下の名前で呼んでやりなよ。喜ぶよ」

ダンス講師「そ、そんなことできねーよ」

54: 2012/05/19(土) 23:49:59.27 ID:E2Sc8SQB0
ブサメンP「……ところで、あずささんは……?」

ダンス講師「三浦あずさか……」

ダンス講師「ありゃ化けモンだな」

56: 2012/05/19(土) 23:51:33.50 ID:E2Sc8SQB0
―次の日、事務所―

やよい「プロデューサー、おはようございまーす!!」

ブサメンP「おう、おはよう。今日も元気だな」

あずさ「おはようございます~」

やよい「うっうー、あずささん、いきますよー!」

やよい「ハイ、ターッチ!イエイ!」

57: 2012/05/19(土) 23:54:01.91 ID:E2Sc8SQB0
亜美「やよいっち、いい感じだねー」

真美「付き合ったかいがありましたなー」

伊織「……本当ね」


律子「やよい、元気になりましたね」

小鳥「何でも、ブサメンPさんが言うには、

  体育会系は一回地獄を見れば分かり合えるって」

律子「はあ……?まあ何にしても、元気になればいいけど」

58: 2012/05/19(土) 23:55:05.51 ID:E2Sc8SQB0
真(やってらんないよ)

雪歩(本当……)

春香(……)

60: 2012/05/19(土) 23:56:26.54 ID:E2Sc8SQB0
―某所―

黒井「第一段階は上手く行ったようだね」

イケメンP「はい……」

黒井「3人ともよく連れてこれられたねえ」

イケメンP「正直申し上げまして、美希一人だけ連れてこれればいいと

  私は思っていました。嬉しい誤算です」

黒井「ほほう……」

61: 2012/05/19(土) 23:57:54.88 ID:E2Sc8SQB0
イケメンP「上手く行ったら、新レーベルの統括プロデューサーのお話……」

黒井「ウィ、全ては君の働き次第だがね」


美希「ハニー……」

貴音「……」

響「……まあ、なんくるないさー……」


第2話おわり

63: 2012/05/19(土) 23:59:09.68 ID:E2Sc8SQB0
このまますぐ次の話行きます

65: 2012/05/20(日) 00:01:58.29 ID:zDojSCb30
第3話

小鳥「後輩Pさんはバンドやってたんですよね?」

後輩P「はい、ベースやってました」

律子「へー」

ブサメンP「相当ハイレベルなバンドだったな

  メジャーデビューもしてたしな」

後輩P「解散しちゃいましたけどね」

67: 2012/05/20(日) 00:03:47.29 ID:zDojSCb30
律子「へえ……どうしてまた?」

後輩P「表向きは、音楽の方向性の違いってことになったんですけど

  実際はボーカルとギターのギャラの取り分っすね」

後輩P「そいつらがリーダー格で、何でも決めてましたね

  俺も曲書いてたんですけど、採用されたことありませんでした」

68: 2012/05/20(日) 00:05:56.44 ID:E2Sc8SQB0
―事務所―

後輩P「えーっと次は……」

ブサメンP「真を現場まで送って、雪歩をスタジオまで迎え」

ブサメンP「それから、律子の仕事に同行」

後輩P「ひぃー」

ブサメンP「まあ段取りが掴めないうちは氏ぬほど忙しく感じるもんさ」

小鳥「ブサメンPさん、亜美ちゃんと真美ちゃんを

  ボーカルレッスンに連れてって下さい」

69: 2012/05/20(日) 00:07:34.55 ID:zDojSCb30
ブサメンP「え?そんな時間?間に合うかな……」

律子「……」

―事務所前―

後輩P「真ちゃーん、お待たせ」

真「……どうも」

後輩P「あれー?テンション低いよー」

真(うざったいなあ)

真「そうですか?そうでもないですけど」

70: 2012/05/20(日) 00:09:01.04 ID:zDojSCb30
―雪歩のレッスンスタジオ―

後輩P「お、お疲れ~、雪歩ちゃん」

雪歩「……どうもですぅ……」

後輩P(遠い……)

律子「お疲れー」

雪歩「あ、お疲れ様ですー」

後輩P「……」

72: 2012/05/20(日) 00:11:21.91 ID:zDojSCb30
―社長室―

社長「……本当にいいのかね?」

律子「ええ、元々私はプロデューサー志望でしたし

  今、2人で事務所を回すのは不可能ですしね」

社長「しかし……」

律子「アイドルとしての人気ももう頭打ちですから。

  ノウハウを身に着けた今なら、きっとプロデューサーとして

  事務所のお役にたてると思います」

73: 2012/05/20(日) 00:13:41.18 ID:zDojSCb30
社長「……これまで、あまり満足にサポートしてあげられなくて、

  済まなかったね」

社長「しかし、君のアイドルとしての才能は、

  まだまだ発掘され尽くしてはいないと、私は思うよ」

律子「……ありがとうございます。ですが……」

社長「……私は、君の意志を尊重するよ」

74: 2012/05/20(日) 00:15:32.32 ID:zDojSCb30
―事務所―

ブサメンP「最後に確認するけど、本当にいいのか?」

律子「はい」

ブサメンP「分かった……。まずマスコミに連絡して……」

律子(これで、いいのよね……)

あずさ「律子さん……」

亜美「りっちゃん……」真美「さびしいよ~」

春香「本当です……」

75: 2012/05/20(日) 00:17:24.48 ID:zDojSCb30
律子「大げさね。引退って言っても、

  別に事務所からいなくなるわけじゃないのよ?」

雪歩「でも……」

真(イケメンPさえいてくれたら……。あの馬鹿2人が悪いんだ)


ブサメンP(そして、次の日、律子引退の小さな記事が掲載された)

77: 2012/05/20(日) 00:19:05.20 ID:zDojSCb30
律子「さーて、今日からはプロデューサーとしてガンガン行くわよー」

ブサメンP「アイドルの仕事もひと段落つくまではやってもらうぞ

 まあ、後輩Pにいろいろ叩き込むのがメインになるかもしれんが」

後輩P「よろしくお願いしますっす!」

律子「ふふ、ビシビシ行きますよ。今日は真の仕事と雪歩のレッスンですね

  私は仕事でいっしょに行けないけど、あとで合流しますよ」

後輩P「はい!よろしくりっちゃんさん!!」

78: 2012/05/20(日) 00:20:45.99 ID:zDojSCb30
―事務所近く某所―

???「舐めやがって……舐めやがって……」ブツブツ

子供「ママー、あの人……」

母親「見ちゃいけません」

79: 2012/05/20(日) 00:21:58.77 ID:zDojSCb30
―事務所―

ブサメンP「さて、そっちはそろそろ時間かな?」

ブサメンP「今日は社長もいないし、事務所は俺と小鳥さんだけか」

後輩P「変な気を起こさないで下さいよー」

ブサメンP「変な気って何だよ……

 後からあずささんも来ることになってんだしよ」

後輩P(あずささんが来るから何なんだ……?)

80: 2012/05/20(日) 00:23:27.67 ID:zDojSCb30
後輩P「えーっと、じゃあ真ちゃん、雪歩ちゃんそろそろ出ようかー」

雪歩「……はい」

真「……はーい」

???「おいコラ!秋月律子を出せや!!」

ブサメンP「えっと、あのーアポイントメントの方は……」

???「うるせえ!!刺されてえのか!!」

ブサメンP「へ……?」

雪歩(ナイフ……?ナイフ……!!)

83: 2012/05/20(日) 00:25:14.13 ID:zDojSCb30
雪歩「キャー!!!!!!」

???「うるせえうるせえ!!」

真(くっ……)

真「雪歩、下がって!!」

雪歩「真ちゃん……」

後輩P「真ちゃん、雪歩ちゃん、俺の後ろに」

???「大人しくしやがれ!!!」

……

85: 2012/05/20(日) 00:27:36.98 ID:zDojSCb30
後輩P「全員縛られたっすね……」

ブサメンP「ああ……」

雪歩「……怖いよう……」

真「……雪歩」

ブサメンP「心配するな」

真「……気休めはやめてください……」

86: 2012/05/20(日) 00:28:44.90 ID:zDojSCb30
ブサメンP「いざとなったら俺が盾になる

  次はコイツが盾になる」

後輩P「せ、先輩~」

ブサメンP「何、とりあえず、今買い出しに出てる小鳥さんが、

  この異常事態に気付いて警察呼んでくれるさ」

87: 2012/05/20(日) 00:29:59.58 ID:zDojSCb30
小鳥「すいませーん、買い出し遅くなっちゃいましたー

  別にサボってたわけじゃないですよー

  ちゃんとおみやげにジャンプSQ買ってきましたよー」

あずさ「そこでばったり会っちゃって……」

???「何だお前ら!!」

88: 2012/05/20(日) 00:31:09.36 ID:zDojSCb30
小鳥「ピヨッ?!!」

あずさ「あら?」

真「ぁ……」

雪歩「ひい……」

ブサメンP「……」

後輩P「……」

ブサメンP「あのさー、盾になる順番だけど……」

後輩P「……先輩、俺、ですね」

89: 2012/05/20(日) 00:32:15.54 ID:zDojSCb30
……

小鳥「ピヨ……」

???「チッ……」イライラ

ブサメンP「いい感じに縛られましたね……」

後輩P「なんか言い方が工口いんすよ……」

ブサメンP「あずささん、心配いりませんよ

  いざとなったらコイツと俺が盾になりますから」

後輩P「順番……」

91: 2012/05/20(日) 00:33:40.57 ID:zDojSCb30
真「……おい、こんなことをして、何が目的なんだ!」

雪歩「ま、真ちゃーん……」

???「ああん?」

???「秋月律子を出せっつってるじゃねーか!!」

ブサメンP「あのー律子の関…」

???「うるせえ、糞おやじが!!」

ブサメンP(俺、まだ30代……)

92: 2012/05/20(日) 00:34:54.58 ID:zDojSCb30
後輩P「あのー、りっちゃんは今日仕事で出てますけど……」

???「りっちゃん……だとお!!!」

後輩P「はひ?」

???「テメエか?テメエのせいなのか?」

あずさ「あの~、もしかして……」

あずさ「律子さんのファンの方ですか?」

???「あ~?……もうファンじゃねえよ糞!」

93: 2012/05/20(日) 00:36:12.29 ID:zDojSCb30
???「で、だ。テメエがアレだな?男だな?」

後輩P「断じて違います」

真「律子はそこのだらしない2人が真面目に仕事しないから

 プロデューサーになるために辞めるんだよ」

???「はあ?プロデューサー……?」

ブサメンP「なんかすんません……」

???「お前らゴチャゴチャうるせえんだよ!!早く呼べよ!!」

96: 2012/05/20(日) 00:37:14.17 ID:zDojSCb30
雪歩「ひい……」

ブサメンP「では、私が……」

???「警察に電話しやがったらタダじゃおかねえぞ」

ブサメンP「肝に銘じます」

97: 2012/05/20(日) 00:38:16.89 ID:zDojSCb30
ブサメンP「あの~、律子?ごめんごめん。で、ちょっと
  
  今から事務所来れない?急ぎの用があって……

  うん、小鳥さんがサンデー買ってきたし。伊織も読みたがるでしょ

  ああ、うん、できるだけすぐ来てほしい。うん、よろしく」

???「テメエ……馴れ馴れしいんだよ不細工のくせによ!!」

ブサメンP「す、すいません」

99: 2012/05/20(日) 00:39:25.48 ID:zDojSCb30
……

後輩P「雪歩ちゃん、真ちゃん、あずささん大丈夫?」

真「ボクは……大丈夫だけど……」

雪歩「ふえーん……」

あずさ「大丈夫よ雪歩ちゃん……」

後輩P(雪歩ちゃんがそろそろ限界か……)

小鳥「大丈夫、大丈夫、きっと助けが来るわ」

101: 2012/05/20(日) 00:40:38.79 ID:zDojSCb30
後輩P(それまで持たないよな……)

後輩P「あのさ……、あの……」

後輩P「雪歩ちゃん、これからどんな歌歌いたい?」

雪歩「へ?」

後輩P「歌だよ、歌」

雪歩「それは……」

102: 2012/05/20(日) 00:42:03.44 ID:zDojSCb30
真「こんな時何言い出すんですか?」

後輩P「真ちゃんはさ……シンプルな衣装が似合うよね」

真「な……」

後輩P「無地のワンピースとかさ……下手にゴテゴテさせないほうが

  かわいいよね。割としっとり目の曲なんかいけると思うんだ」

真「……」

103: 2012/05/20(日) 00:43:13.72 ID:zDojSCb30
後輩P「俺さ……ロックバンドのベースやっててさ……

  でも、打ち込み多用したフワフワした曲が好きなんだよね」

後輩P「曲何曲か作って持ってったんだけど、仲間はいい顔しなくてさ」

後輩P「そうこうしてるうちに、勝手にギャラで揉めて、勝手に解散」

後輩P「俺歌下手だし、誰かに俺の歌を歌って欲しいんだよね」

104: 2012/05/20(日) 00:44:15.19 ID:zDojSCb30
雪歩「私……元気でかわいくて……真ちゃんみたいな曲が歌いたい……」

後輩P「お、いいねえ」

真「ボクだって……ダンスナンバーもいいけど、

  雪歩みたいなかわいい曲も……」

後輩P「うんうん、いっそユニット組んじゃおうか

  俺さ、すげえかわいい曲つくったんだ」

105: 2012/05/20(日) 00:45:14.86 ID:zDojSCb30
あずさ「……後輩Pさん……縄が……」

小鳥「外れてる……」

後輩P「俺、一か八か突っ込みます。時間稼ぎしてる間に逃げてください

  皆の縄、緩めていきますんで」

……

107: 2012/05/20(日) 00:46:27.03 ID:zDojSCb30
???「まだかよお!!」

ブサメンP「いやなに、もうすぐです、もうすぐ」

???「テメエは喋るんじゃねえよ!」

ブサメンP(えー……)

後輩P「良い様だな」

???「あーーん?」

109: 2012/05/20(日) 00:47:42.94 ID:zDojSCb30
後輩P「好きなアイドルが引退するんで事務所に乗り込むなんて

  良い様だなって言ってんだよ」

後輩P「お前、超カッコ悪いな」

???「もう好きじゃねえって言ってんだろコラァ!!!」

ブサメンP「おい、止めろ!!」

後輩P「どれ、かかってきな」

???「ああーーー畜生!ぶっ頃す!!」

110: 2012/05/20(日) 00:49:05.53 ID:zDojSCb30
ブサメンP「この大馬鹿野郎!」

???「ぁ…ぁ…刺しちまった……」

後輩P「先輩、早く逃げて……グフッ……」

???「バカにしやがって……オメエが悪いんだ……」

新堂「隙有り!!」ドカッ

???「な、何だ、糞、離しやがれ!」

111: 2012/05/20(日) 00:50:12.42 ID:zDojSCb30
伊織「これは何事?」

律子「なんでこんな……」

ブサメンP「と、とりあえず110番で救急車、119番で警察を早く!!」

伊織「え、な……」

ブサメンP「おい、氏ぬんじゃない!」

113: 2012/05/20(日) 00:51:31.06 ID:zDojSCb30
雪歩「プロデューサー!!」

真「プ、プロデューサー!!」

小鳥「後輩Pさん!!」

あずさ「ハイ、○○区~丁目××の向かい、たるき亭の上です!!早く!!」

114: 2012/05/20(日) 00:52:44.24 ID:zDojSCb30
―数日後―

後輩P「いやーハッハッハ」

ブサメンP「お前俺心臓止まるかと思ったんだからな」

後輩P「いやーすいません」

社長「危ないことは止めてくれよ君!」

後輩P「いやー危なかったっす。腹に仕込んだSQのおかげですね」

ブサメンP「お前、ちょうど雑誌の所だったからよかったものの……」

115: 2012/05/20(日) 00:53:52.28 ID:zDojSCb30
後輩P「いやー、でも、よくあそこで伊織ちゃんの執事が来ましたね」

律子「ブサメンPのおかげよ」

ブサメンP「うわびっくりした!」

律子「ウチの事務所…いえ、小鳥さんが今のサンデーを買ってくるなんて

  99%あり得ないわ。唐突に伊織の名前出したし……

  トラブルだと思って、腕っぷし強そうな黒服連れてきてって」

ブサメンP「よく読み取ってくれたよ……」

後輩P「しかしあいつ超泣いてましたね」

117: 2012/05/20(日) 00:55:09.71 ID:zDojSCb30
―当日―

警官「暴れるな、大人しくしろ」

???「うるせー、離せよお!!」

律子「……もしかして……???さん」

???「……」

律子「???さんでしょ!バカ!こんなことして!!」

118: 2012/05/20(日) 00:56:15.91 ID:zDojSCb30
???「う、ぐ……ちくしょお…なんで辞めんだよお……

   ちくしょー……」

警官「危険ですから、近寄らないで」

???「なんで辞めんだよおおー!!!」


……

律子「……」

120: 2012/05/20(日) 00:58:49.07 ID:zDojSCb30
律子「……???さん、いっつもライブでは最前列に来て」

律子「とっても熱心に応援してくれて……」

律子「……」

小鳥「ピヨ、ピヨ……お手紙多すぎます~」

122: 2012/05/20(日) 01:00:00.41 ID:zDojSCb30
あずさ「あらあら~ダンボール箱が~」

小鳥「こっち側全部律子さんの手紙です」

あずさ「葉書沢山ありすぎて……やめないでっていう内容ばっかり……」

律子「……社長……」

社長「何かね?」

律子「しばらくは、アイドル兼プロデューサーでいきます」

社長「うむ!!」

123: 2012/05/20(日) 01:01:21.98 ID:zDojSCb30
真「今日はどんな仕事ですか?プロデューサー」

後輩P「あ、えっとね……」

雪歩「プロデューサー、詩を書いてみたんです……

  見ていただけますか……」

後輩P「あ、うん」

亜美「おうおうおう」

真美「いきなり仲良くなってびっくりですなー」

春香(居づらい……)

124: 2012/05/20(日) 01:02:34.55 ID:zDojSCb30
ブサメンP「あずささんが無事で良かったですよ

 あの時事務所に入ってきたときは心臓飛び出そうになりました」

あずさ「あらあら、私も包丁持った人がいた時はびっくりしました」

ブサメンP「でも大丈夫、アイドルだけは絶対に守ります」

ブサメンP「命に代えても」

あずさ「ダメです!!」

126: 2012/05/20(日) 01:03:37.93 ID:zDojSCb30
ブサメンP「へ?」

あずさ「……絶対に、私の前からいなくならないで下さい」

あずさ「ずっと、私のプロデューサーでいて下さい……」

ブサメンP「あ、あの……」

あずさ「約束!」

ブサメンP「は、はい」

ブサメンP「未来永劫、私はあずささんのプロデューサーです」

あずさ「はい……」

129: 2012/05/20(日) 01:05:10.00 ID:zDojSCb30
―某所―

黒井「いよいよだね」

イケメンP「はい、デビュー曲は素晴らしい仕上がりです」

黒井「そうかそうか、期待してるよ」

イケメンP「ところで、高木社長は……」

黒井「ん?ああ、なーんにも動きが無い」

イケメンP「それは妙ですね……。いろいろと準備してたんですけど」

イケメンP「泳がされているとか……?」

130: 2012/05/20(日) 01:06:46.96 ID:zDojSCb30
黒井「いや、それは無いな」

黒井「高木のことなら何でも分かる。奴は動かんよ」

イケメンP「はあ……」

黒井「だがな」

黒井「動かないからといって警戒を怠るな!高木は、目的のためなら、

  どんなに不合理に見えることでも平気でやる男だ!」

イケメンP(あの男が、それほどとは思えないが……)

第3話おわり

132: 2012/05/20(日) 01:08:09.11 ID:zDojSCb30
とりあえず、今日はここまでなんだ。すまない

133: 2012/05/20(日) 01:10:52.78

あずささんはやっぱり天使

134: 2012/05/20(日) 01:11:46.38

もう後輩Pが主人公でいいよ

引用元: P「101回目のプロデュース」