1: 2012/01/30(月) 22:30:48.98 ID:kGLYxuYd0
「起きて、ほむらちゃん」

ほむら「……」

「ほむらちゃんっ」

ほむら「ん……」

「もー……起きてってばっ」

ほむら「もう……ちょっと……」

「ほーむーらーちゃんっ!」

4: 2012/01/30(月) 22:34:00.73 ID:kGLYxuYd0
ほむら「ん……」

まどか「あ、おはよ!ほむらちゃんっ」

ほむら「……まど……か……?」

まどか「てひひ。そうだよ、まどかだよ」

ほむら「どう……して……?」

まどか「どうしてって……待ち合わせの約束してたでしょ?」

まどか「てひひっ!忘れちゃったの?」

ほむら「……」

ほむら「……ああ……」

ほむら「そう……ね。そうだったわね」

ほむら「ごめんなさい、うたた寝してしまっていたわ」

7: 2012/01/30(月) 22:40:15.26 ID:kGLYxuYd0
まどか「あ、もしかして……疲れてる?今日、遊びに行くの止める?」

ほむら「いえ。疲れてなんかいないわ」

ほむら「今日が楽しみ過ぎて、昨日ちょっと眠れなかったのよ」

まどか「てひひっ!そうなの?」

ほむら「ええ」

まどか「てひひ。私とおんなじだ」

ほむら「まどかも?」

まどか「うん。昨日からワクワクしちゃってっ」

まどか「おそろいだねっ!」

ほむら「……ふふっ。そうね」

12: 2012/01/30(月) 22:46:22.16 ID:kGLYxuYd0
まどか「さ、それじゃいこっかっ!」

ほむら「ええ」

まどか「あ、その前に……」

ほむら「え?」

まどか「えいっ!」ピタ

ほむら「ま、まどか?」

まどか「てひひ、やっぱりほむらちゃん、ほっぺ冷たい」

まどか「こんなところで寝てるからだよ?」

ほむら「……ふふ。そうね、これからは気をつけるわ」

まどか「うんっ」

13: 2012/01/30(月) 22:52:20.66 ID:kGLYxuYd0
ほむら「まどか」

まどか「え?」

ピタ

ほむら「ふふ。まどかのほっぺも冷たいわね」

まどか「……あ……」

ほむら「これでおそろい」

まどか「……てひひ。うんっ」

まどか「ほむらちゃん手、すっごくあったかい」

ほむら「まどかの手もね」

まどか「てぃひひっ!」

ほむら「ふふっ」

15: 2012/01/30(月) 22:58:37.82 ID:kGLYxuYd0
ほむら「さ、頬も暖まった事だし……行きましょうか?」

まどか「うんっ!」

まどか「あ、ほむらちゃん、手、冷たくない?」

ほむら「……いえ。大丈夫よ」

まどか「でも、手も真っ赤……」

ほむら「これくらい大丈夫よ。だから気にしなくていいわ」

まどか「でも……」

まどか「あ、そうだっ」

まどか「ほむらちゃん。私の手袋貸してあげるっ」

ほむら「でも、そうしたらまどかが……」

まどか「いいのっ!はいっ!」

17: 2012/01/30(月) 23:04:52.33 ID:kGLYxuYd0
ほむら「そんな……って、片方だけ?」

まどか「うんっ!いいから着けてつけてっ!」

ほむら「え、ええ……」

ほむら「……着けたわ」

ギュッ

ほむら「……あ……」

まどか「てひひっ!」

まどか「こうやって着けてない方で繋ぎ合えば、あったかいでしょ?」

ほむら「……ええ。そうね」

まどか「てぃひひっ、いこ?ほむらちゃん」

ほむら「ええ」

19: 2012/01/30(月) 23:11:32.63 ID:kGLYxuYd0
ほむら「最初はどこに行く?」

まどか「うんとね、最初はマミさんのとこがいいかな」

ほむら「マミさんの?」

まどか「うんっ!まずはあったかい所で、何か食べてからの方が良いかなって思ったから」

ほむら「そうね。それが良いわ」

ほむら「丁度お腹も空いてきたことだし」

まどか「てひひっ。それじゃあマミさんの所で決定っ!」

まどか「それじゃあしゅっぱーつっ!」

ほむら「ふふ。しゅっぱーつ」

21: 2012/01/30(月) 23:18:15.34 ID:kGLYxuYd0
カランカラン

マミ「あ、いらっしゃいませ……って、鹿目さんと暁美さんか」

まどか「こんにちは、マミさんっ!」

ほむら「こんにちは」

マミ「ええ。いらっしゃい。二人とも」

マミ「……あら?手、繋いじゃって……」

マミ「今日はデート?」

まどか「はいっ。そうなんです!」

まどか「今日はほむらちゃんとお友達デートなんですっ」

ほむら「ふふっ」

マミ「あら、良いわね。羨ましい」

まどか「てぃひひっ!」

26: 2012/01/30(月) 23:26:05.14 ID:kGLYxuYd0
マミ「私もそんな相手が欲しいわ」

まどか「マミさんならすぐ出来ますよっ」

まどか「マミさん。すっごく綺麗ですもん!」

ほむら「そうね。マミさんならすぐに出来ると思うわ」

マミ「ふふ。ありがとね。鹿目さん、暁美さん」

まどか「てひひっ」

マミ「ふふ。……えっと、注文はどうする?」

マミ「飲み物はいつもので良い?」

まどか「はいっ!注文は……何にしようかな……」

ほむら「私はサンドイッチで」

ほむら「飲み物はいつものでいいわ」

マミ「はい。ご注文承りました」ニコ

28: 2012/01/30(月) 23:32:35.83 ID:kGLYxuYd0
まどか「あ、ほ、ほむらちゃん早いよっ」

ほむら「ふふ。もう決まってたから」

マミ「暁美さん、いつもこれだもんね」

マミ「でも、たまには他のを頼んでくれたら、料理のし甲斐があるんだけどなぁ」

ほむら「考えておくわ」

マミ「考えるつもりないでしょ?」

ほむら「あら、どうして解ったの?」

マミ「解らないと思って?」

ほむら「……ふふ」

マミ「ふふふっ」

32: 2012/01/30(月) 23:39:40.67 ID:kGLYxuYd0

まどか「むーっ」

ほむら「まどか?」

まどか「ほむらちゃんマミさんと仲良しだ」

まどか「私とのデートなのに」

ほむら「ふふ。ごめんね、まどか」

まどか「もーっ」

マミ「あらあら、ごめんなさいね、鹿目さん」

まどか「知りませんっ」

マミ「許して、ね?鹿目さん」

マミ「ホットケーキ一枚サービスするからっ」

34: 2012/01/30(月) 23:47:00.32 ID:kGLYxuYd0
まどか「え?良いんですかっ?」

マミ「ええ。鹿目さんの暁美さんを取っちゃったお詫びに、ね」

まどか「やったぁっ!ありがとうございますっマミさんっ!」

マミ「ふふふっ」

ほむら「ふふっ」

まどか「な、なんで笑ってるのっ?」」

マミ「ふふ、それで、注文はどうする?」

まどか「うー……ええと……それじゃあ私もほむらちゃんと一緒で!」

マミ「はい。かしこまりました」ニコ

マミ「それじゃあちょっと待っててね?」

まどか「はーいっ」

ほむら「ええ」

38: 2012/01/30(月) 23:57:04.04 ID:kGLYxuYd0
カランカラン

杏子「おーあったけぇっ!」

さやか「早く入んなさいよっ杏子!寒いでしょっ」

恭介「まぁまぁさやか……」

マミ「いらっしゃいませ……ってあら?」

まどか「さやかちゃんっ!それに杏子ちゃんも上条君もっ」

ほむら「久しぶりね」

杏子「おっす。まどか、ほむら、マミさん。久しぶり」

さやか「おーまどかにほむら、あんたたちも来てたんだ!」

恭介「こんにちは」

42: 2012/01/31(火) 00:07:45.80 ID:PYanwn0T0
マミ「あらあら、大所帯ね」

さやか「ちわっす!マミさんっ!」

マミ「こんにちは。佐倉さんもだいぶ久しぶりね」

さやか「さっきばったりと出くわしたんですよっ!ね、杏子」

杏子「ああ。……デート中のこいつらとな」

杏子「見せ付けてくれちゃって、うざったいたらなかったよ」

恭介「いやぁ……」

さやか「へっへっへ……」

杏子「いや、褒めてねーからな?」

さやか「わかってるわよー」

マミ「ふふふっ。やっぱりあなたたち仲良いわよね」

杏子「はっ誰が」

さやか「はっはっは!照れんなよ杏子ー!」

杏子「照れてねぇよ!」

43: 2012/01/31(火) 00:08:53.37 ID:PYanwn0T0
>>41
残念。それは他人のお稲荷さんだ

48: 2012/01/31(火) 00:18:32.58 ID:PYanwn0T0
杏子「ったく……」

マミ「ふふ。注文はどうする?」

杏子「飲みもんはいつもの、あと、ハンバーガーちょうだい」

杏子「肉は大きくな!」

マミ「別途料金が付くわよ?」

杏子「あー?けちけちしないでよマミさーんっ」

マミ「だーめ」

杏子「ちっ」

さやか「あたしはBTBサンドの飲み物はいつものでっ!」

さやか「恭介はホットドッグとコーヒーで良いよね?」

恭介「うん。ありがとう。さやか」

さやか「へへ。以上でおねがいしまーすっ!」

マミ「はい。かしこまりました」ニコ

50: 2012/01/31(火) 00:26:48.53 ID:PYanwn0T0
まどか「さやかちゃんも上条くんとデートなの?」

さやか「うん。これからクラシックのコンサートに行くことになってんの」

さやか「まどかもほむらとデート?」

まどか「うんっ!お友達デートっ」

さやか「おおーお熱いねぇお二人さんっ!」

まどか「てぃひひっ!」

ほむら「貴女に言われたくないわね」

さやか「そ、そう?そう見えちゃう?」

さやか「いやーそう見えちゃうんだって恭介っ!困ったなぁ!」

恭介「照れるな……」

ほむら「……」

杏子「な?さっきまでのあたしの気持ちが解ったろ?」

ほむら「ええ……」

57: 2012/01/31(火) 00:37:43.34 ID:PYanwn0T0
ほむら「今回は旅から比較的早く戻ってきたわね」

杏子「あー……なんか、戻ってきたくなってな」

まどか「マミさんに会いたくなったの?」

杏子「ち、ちげーよっ!」

マミ「あら?そうなの?」

杏子「ちげーっつうのっ!」

マミ「ふふ。うれしいわっ」

杏子「聞けよ人の話っ!」

ほむら「あら?あなたはマミさんに会えて嬉しくないの?」

杏子「な……」

マミ「そうなの……?佐倉さん」

杏子「う……」

59: 2012/01/31(火) 00:45:55.31 ID:PYanwn0T0
マミ「私は佐倉さんに会えてこんなに嬉しいのに……酷いわっ」およよ…

まどか「杏子ちゃん酷い……」

ほむら「最低ね」

さやか「あーあ。杏子、そんな奴だったんだ」

恭介「……佐倉さん……君は……」

杏子「……くっ……くう……!」

杏子「……あー嬉しいよ!マミさんに会えて嬉しいよ!」

杏子「これで良いんだろ!」

マミ「ふふふっ!」ほむら「ふふ」まどか「てぃひひっ!」さやか「あははっ」恭介「ははっ」

杏子「あー!最低だこいつら!ありえねぇ!」

62: 2012/01/31(火) 00:51:28.48 ID:PYanwn0T0
マミ「……でも、本当に会えてうれしいわ」

マミ「お帰り。佐倉さん」

杏子「……」カァ

杏子「い、いいから!さっさと料理作れよ!」

マミ「はーい」

杏子「ったく……」

まどか「杏子ちゃん」

杏子「あ?何だよ!」

63: 2012/01/31(火) 00:52:41.71 ID:PYanwn0T0
まどか「お帰り」

ほむら「お帰りなさい。杏子」

さやか「お帰り。杏子」

恭介「お帰り。佐倉さん」

杏子「……」

杏子「お前らってホント……」

杏子「……」

杏子「……ただいま」ボソ

マミ「……」クス

66: 2012/01/31(火) 01:04:31.39 ID:PYanwn0T0
マミ「はい。いつもの飲み物四つと、コーヒーお待ちどうさま」

さやか「おー!来た来た!」

杏子「お、サンキュ」

まどか「やっぱりマミさんのお店って言ったらこれだよねっ!」

ほむら「ええ」

さやか「だねー」

杏子「ああ」

まどほむあんさや「マミさんの紅茶っ!」

マミ「ふふ。冷めないうちにどうぞ」ニコ

「「「「「いっただきまーすっ」」」」」

67: 2012/01/31(火) 01:11:31.86 ID:PYanwn0T0
―――――

まどか「ふぅ。ごちそうさまでしたっマミさんっ!」

まどか「料理も紅茶も、とっても美味しかったです!」

ほむら「ええ。とても美味しかったわ」

マミ「ふふ。ありがとうございました」

さやか「ん?まどかとほむらもう行くの?」

ほむら「ええ」

まどか「うん。これから色々廻りたいからっ」

さやか「そっか。それじゃあお幸せにっ」

まどか「てひひ。さやかちゃん達もね」

さやか「当然よっ!」

恭介「ありがとう。鹿目さん」

69: 2012/01/31(火) 01:17:29.99 ID:PYanwn0T0
杏子「行くのか」

まどか「うんっ」

杏子「そっか。それじゃあ達者でな」

ほむら「貴女もね」

杏子「わーってるっての」

まどか「てぃひひっ!……あ、マミさんお代」

マミ「今日は良いわ。私のおごり」

まどか「え、でも……」

マミ「いいの。その代わりそのお金をお互いの為に使ってあげて?」

まどか「……ありがとうございますっ!」ペコ

ほむら「ありがとう」ペコ

杏子「じゃあアタシもマミさんのおごり……」

マミ「あなたはダメ」

杏子「なんでだよっ!

70: 2012/01/31(火) 01:22:36.74 ID:PYanwn0T0
まどか「てぃひひっ!」

ほむら「ふふ」

マミ「ふふふっ」

杏子「……ははっ」

ほむら「……それじゃあね。皆」

マミ「ええ。それじゃあ」

杏子「おう。じゃあな」

さやか「じゃーにー」

恭介「さよなら」

まどか「……いこ?ほむらちゃん」

ほむら「ええ。まどか」


カランカラン

73: 2012/01/31(火) 01:31:45.37 ID:PYanwn0T0
まどか「おいしかったねーっ!やっぱりマミさんの料理は最高だよっ」

ほむら「ええ」

ほむら「……次はどこに行く?」

まどか「お買いもの!」

ほむら「買い物?」

まどか「うん。これからもっと寒くなるから、何か暖かいもの買いたいなって思ってたの」

ほむら「そうね……確かにこれから寒くなるものね」

まどか「でしょっ!じゃあ服屋さんにいこっ!」

ほむら「ええ。そうね」

まどか「あ、ほむらちゃんっ」

ほむら「……ええ」

ギュッ

まどか「てぃひひっ」

ほむら「ふふっ」

75: 2012/01/31(火) 01:39:46.95 ID:PYanwn0T0
服屋

まどか「とうちゃくっ!」

ほむら「沢山あるのね……」

まどか「うんっ。よりどりみどりだよっ!ほむらちゃんっ!」

ほむら「ふふっ そうね」

まどか「ね、ほむらちゃんに似合いそうなもの、選んであげる!」

ほむら「いいの?」

まどか「うん。任せてっ!」

ほむら「ありがとう。私、こういうのには疎いから助かるわ」

まどか「いいよ。全然っ!」

まどか「それじゃあまず帽子売り場にゴーだよ!」

78: 2012/01/31(火) 01:54:36.95 ID:PYanwn0T0
帽子売り場

まどか「やっぱり冬の帽子の定番と言えば、ニット帽だよ!」

ほむら「……そうなの?」

まどか「うんっほむらちゃんにはー……白が似合うかなっ」

ほむら「白?……派手じゃない?」

まどか「それぐらいが丁度いいんだよっ」

まどか「女はなめられたらお終いなんだよっほむらちゃんっ!」

ほむら「そうなの?」

まどか「……ママがそう言ってた」

ほむら「ふふっ。そっか」

カブリカブリ

ほむら「……どう?」

80: 2012/01/31(火) 02:04:33.10 ID:PYanwn0T0
まどか「……」じー

ほむら「へ、変……かな?」

まどか「……」じー

ほむら「あの、まど」

まどか「すっっっごく似合ってるよっ!!」

ほむら「……そ、そう?」

まどか「うんっすっごく可愛いよっ!!」

まどか「やっぱりほむらちゃん美人さんだから、こういうのも似合うねっ!」

ほむら「あ、ありがと……」テレ

81: 2012/01/31(火) 02:16:26.46 ID:PYanwn0T0
ほむら「……私に似合うんだったら、これ、まどかにも似合うんじゃないかしら」

まどか「え?わ、私はいいよっ!」

まどか「私、ほむらちゃんみたいに綺麗じゃないし……多分、似合わな」

かぶり

まどか「わっ!ほ、ほむらちゃん?」

ほむら「……」

まどか「に、似合ってないでしょ……やっぱり……」

ほむら「ううん」

ほむら「とっても似合ってて、可愛いわ」

まどか「そ、そう?」

ほむら「ええ」

まどか「……え、えへ……」

83: 2012/01/31(火) 02:21:23.58 ID:PYanwn0T0
ほむら「うーん……」

まどか「ど、どうしたの?」

ほむら「人に何か着せるのってなかなか面白いのね」

まどか「それは……うん」

ほむら「……私もまどかの帽子、選んでみていい?」

まどか「いいの?」

ほむら「ええ。選んでくれっぱしていうのも悪いし」

ほむら「選ぶのも、なかなか面白いもの」

まどか「そっか……てぃひひ」

まどか「そしたら、えらびっこだねっ」

ほむら「選びっこ……そうね」

84: 2012/01/31(火) 02:29:35.12 ID:PYanwn0T0
まどか「うんっ!あ、そうだっ」

まどか「どっちがお互いに似合ってるのを見つけ出すか、競争しない?」

ほむら「ええ、いいわよ」

まどか「それじゃあ……スタートっ!」


まどか「ほむらちゃんに黒はあんまり似合わないね」

ほむら「うーん……」


ほむら「うさ耳ニット帽」

まどか「そ、それは恥ずかしいよ……」

ほむら「そう?まどかなら似合うと思うんだけど……」


まどか「イー!」(目と鼻と口だけ出ているやつ着用

ほむら「なにやってるの……」


………

86: 2012/01/31(火) 02:34:34.11 ID:PYanwn0T0
まどか「結局決まらなかったねー」

ほむら「そうね……色々ありすぎたのが問題だったわ」

まどか「てひひ、目移りしちゃったね」

まどか「でも何か買いたいなぁ……あ」

ほむら「まどか?」

まどか「ちょっと待っててっ!すぐ戻るからっ!」

ほむら「あ、まどかっ」

ほむら「行っちゃった……」

87: 2012/01/31(火) 02:38:07.34 ID:PYanwn0T0
―――――

まどか「お待たせ!ほむらちゃんっ」

ほむら「お帰り。……あら?何買ってきたの?」

まどか「てぃひひっ!なーいしょっ!」

まどか「それより、次いこ?」

ほむら「え、ええ……」

まどか「それじゃあしゅっぱーつ!」

89: 2012/01/31(火) 02:45:38.03 ID:PYanwn0T0
――――――――



まどか「わぁ……いつの間にか、外暗くなってたんだ」

ほむら「結構色々廻ったものね」

まどか「うん。……ね、ほむらちゃん」

ほむら「うん?」

まどか「ちょっと行きたいところあるんだけど、いい?」

ほむら「いいけど……まどか、時間は大丈夫なの?」

まどか「うんっ!今日は大丈夫っ」

ほむら「そう。なら、行きましょうか」

ほむら「……ところで、どこにいくの?」

まどか「それは着いてからのお楽しみっ!」

まどか「いこっ。ほむらちゃんっ」

ほむら「え、ええ……」

91: 2012/01/31(火) 02:50:28.21 ID:PYanwn0T0
ほむら「バスに乗るの?」

まどか「うん。行きたい所、ちょっと遠くだから」

まどか「でも、すぐに着くから大丈夫だよ」

ほむら「……」

ほむら「……そう」

まどか「うん。てぃひひっ!」

ほむら「……楽しみ」

まどか「……」

まどか「あ、バス来たよ」

まどか「乗ろ?ほむらちゃん」

ほむら「……ええ」

92: 2012/01/31(火) 02:54:08.52 ID:PYanwn0T0
バスの中

ほむら「私たち以外、誰もいないのね……」

まどか「てひひ。貸し切り状態だねっ」

まどか「あ、ほむらちゃん、一番後ろに座ろ?」

ほむら「……ええ」


まどか「よいしょっと」

まどか「ほむらちゃん、隣、どうぞっ」

ほむら「ええ」


発車します。ご注意ください

95: 2012/01/31(火) 03:02:06.92 ID:PYanwn0T0
まどか「今日はとっても楽しかったね」

まどか「マミさんにも、さやかちゃんにも、杏子ちゃんにも、上条君にも会えたし」

ほむら「ええ。皆、元気そうで良かったわ」

まどか「うん。それに幸せそうだった」

まどか「……その後、ほむらちゃんと、着せ替えごっこしたり」

ほむら「まどかのかぶった帽子、とっても似合ってたわ」

まどか「てぃひひっ!ありがと」

まどか「ほむらちゃんの帽子もすごく似合ってたよっ」

ほむら「そう?ありがとう」

ほむら「あ、でも、……ふふっ!まどかのあの覆面は可笑しかったわ」

まどか「あーうん……あれねっ」

まどか「……今になってちょっと恥ずかしくなってきたよ……」

ほむら「ふふふっ!」

96: 2012/01/31(火) 03:08:01.35 ID:PYanwn0T0
まどか「その後も、色々廻ったよね……とっても、楽しかった」

ほむら「……うん」

まどか「……」

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん……寒くない?」

ほむら「ううん。寒くないわ」

ほむら「……こんなに近くにまどかがいてくれるんだもの」

まどか「……うん」

ほむら「まどかは……寒くない?」

まどか「うん。私も……寒くないよ」

まどか「こんなにほむらちゃんの、近くにいるんだもん」

まどか「寒いわけ、ないよ」

ほむら「……そう」

98: 2012/01/31(火) 03:11:22.48 ID:PYanwn0T0
まどか「……」

ほむら「……」

まどか「あ、もうすぐ、着くよ」

ほむら「ホントにすぐだったわね」

まどか「てぃひひっ。でしょ?」

ほむら「……ええ」


終点。終点

バスが完全に止まってから、席をお立ちください

101: 2012/01/31(火) 03:22:39.31 ID:PYanwn0T0
終点

本バスはこれより回送運転となります

本日は、ご利用、誠にありがとうございました


まどか「着いたねぇ……うう……寒い……」

ほむら「ふふ。そうね」

ほむら「……」

ほむら「……ここが、まどかの来たかった、場所?」

ほむら「なにも……無いのね……」

まどか「……」

まどか「あのね、もうちょっと歩くんだけど、いいかな?」

ほむら「……」

ほむら「ええ。構わないわ」

ほむら「貴女の行く所なら、何処へでも」

103: 2012/01/31(火) 03:28:47.09 ID:PYanwn0T0
まどか「……ありがと。ほむらちゃん」

ほむら「ふふっ」

まどか「あ、ねぇ、ほむらちゃん」

ほむら「……ええ」

ギュッ

まどか「てぃひひっ」

ほむら「ふふっ」


サクサク

105: 2012/01/31(火) 03:37:26.19 ID:PYanwn0T0
終点 雪原の真中

まどか「ここだよ。ほむらちゃん」

ほむら「ここ?」

まどか「うん」

ほむら「そう……」

ほむら「……ふふ。本当に何もないわね」

ほむら「あるのは……足元に積もる雪だけ」

まどか「あるよ」

ほむら「……え?」

まどか「ここには沢山の物があるよ」


そう言ってまどかは微笑みながら、頭上へと指を差した


ほむら「……上?」

ほむら「……あ……」

108: 2012/01/31(火) 03:47:43.24 ID:PYanwn0T0
彼女の指の示す先、そこには、零れおちんばかりの、満点の星があった

まどか「ね?」

ほむら「……」

ほむら「……ふふ。そうね」

まどか「てひひっ」

まどか「ね、ほむらちゃん。一緒に星、見ない?」

ほむら「勿論。喜んで」


ほむらは深く頷いて見せる

まどかはそれに浮かべていた笑みを濃くすると、雪積もる丘に、そっと腰を降ろした


まどか「てぃひひっ冷たい」


腰を降ろしたと同時に、困ったような笑みを見せる

それにほむらも笑みを返すと、冷たい雪に怯むことなく、まどかの隣に腰を降ろした


112: 2012/01/31(火) 03:54:00.87 ID:PYanwn0T0
ほむら「ふふ。冷たい」

まどか「てひひっ」

まどか「ね、ほむらちゃん」

ほむら「何?」

まどか「じゃーんっ」

ほむら「それって、さっき買ってた……」

まどか「うんっ。ながーいマフラーだよっ」

まどか「ほむらちゃんもうちょっとこっちに来て貰っていい?」

ほむら「ええ……」

まどか「ありがと。それで、これを……こうして……」

ほむら「あ……」

まどか「てぃひひっ!こうやって二人で巻けば、暖かいでしょ?」

114: 2012/01/31(火) 04:06:12.38 ID:PYanwn0T0
ほむら「……ええ。……とっても、暖かいわ」

まどか「てぃひひ、私もっ」

ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「綺麗ね……」

まどか「うんっ」

まどか「ほむらちゃん。星座とか、わかる?」

ほむら「ええ。わかるわ」

ほむら「……ずっと空を見上げていたもの」

まどか「……そっか。なら、教えて貰っていい?」

ほむら「ええ。もちろん」

ほむら「……あれがね、オリオン座。それでその近くのペテルギウス、シリウス、プロキオンを繋げると……」


115: 2012/01/31(火) 04:14:07.37 ID:PYanwn0T0
ほむら「……それで、あの赤い星が、アルデバラン。そこからもう少し上に行くと、プレアデス星団があるわ」

ほむら「知ってるのはこんなところ……かしらね」

まどか「凄いなぁ……ほむらちゃん。物知りだね」

ほむら「ふふ。ありがと」

ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「まどか、もうちょっと、傍に寄っていい?」

まどか「うんっ。どうぞ」

ほむら「……ありがと」

ほむら「……」

ほむら「……まどか、暖かい」

まどか「……ほむらちゃんも、暖かい」

118: 2012/01/31(火) 04:18:00.36 ID:PYanwn0T0
ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「ねぇ、まどか」

まどか「……」

ほむら「これは、夢なの?」

まどか「……」

まどか「どうして?」

ほむら「……」

ほむら「だって……さやかも、杏子も、マミさんも」


ほむら「皆とっくに氏んじゃってるんだもん」



119: 2012/01/31(火) 04:22:00.59 ID:PYanwn0T0
ほむら「皆だけじゃない」

まどか「……」

ほむら「……あなただって……いない……」

まどか「……」

ほむら「ねぇ、まどか」

まどか「……」

ほむら「これは、夢なの?」

まどか「……」

ほむら「それとも、もう、私は……」

まどか「……」

121: 2012/01/31(火) 04:28:50.93 ID:PYanwn0T0
まどか「ほむらちゃんはどっちがいい?」

ほむら「……え?」

まどか「どっちがいい?」

ほむら「……」

まどか「ここを夢とするか」

まどか「そうしないのか」

ほむら「……」

122: 2012/01/31(火) 04:32:11.05 ID:PYanwn0T0
まどか「私としてはね。ほむらがちゃんがここを、夢じゃないって思ってくれた方が……うれしいの」

まどか「そうすれば、私たちはマミさんのお店に戻れるから」

まどか「あの、皆で笑い合えてた場所に」

まどか「でも、ここを夢とするなら……」

ほむら「……」

まどか「……どっちがいい?」

まどか「ほむらちゃんは、どっちがいい?」

124: 2012/01/31(火) 04:36:22.09 ID:PYanwn0T0
ほむら「……」

ほむら「……ここは……」

まどか「……」

ほむら「ここは」


ほむら「夢よ」


まどか「……残念」

―――――――

125: 2012/01/31(火) 04:37:50.87 ID:PYanwn0T0
ほむら「……」

ほむら「……ここは……」

まどか「……」

ほむら「ここは」


ほむら「夢よ」


まどか「……」

まどか「そっか……」





まどか「……残念」

―――――――

126: 2012/01/31(火) 04:46:15.65 ID:PYanwn0T0
ほむら「……ん……」

ほむら「……ここ……」

ほむら「……」

ほむら「……寝ちゃったんだ……私……」

ほむら「……あれ?」

ほむら「こんなマフラー、私……」



うんっ。ながーいマフラーだよっ



ほむら「……あ……」

ほむら「……」

ほむら「……そっか……」

127: 2012/01/31(火) 04:51:35.30 ID:PYanwn0T0
ほむら「……ごめんね。まどか」

ほむら「私は、やり遂げなくちゃいけないの」

ほむら「貴女を救えなかった、罰として」

ほむら「そして、何より……」

ほむら「これが私の、意志だから」

ほむら「……」

ほむら「あ……」


ほむら「……雪……」


128: 2012/01/31(火) 04:52:03.41 ID:PYanwn0T0


―――うん。これからもっと寒くなるから


そうね……確かにこれから、寒くなるものね


129: 2012/01/31(火) 04:52:27.31 ID:PYanwn0T0
おわり

130: 2012/01/31(火) 04:54:12.86 ID:PYanwn0T0
一人の戦いとはかくも辛いものか……

もう見てる人いないと思うけど、見てくれた人はありがとう。そして、お疲れさまでした

131: 2012/01/31(火) 04:54:56.05
最高に乙

132: 2012/01/31(火) 04:57:46.81

引用元: ほむら「……雪……」