1: 2017/07/29(土) 19:34:21.613 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「今テレビをつけると、どの番組もお笑い芸人ばかり出ているわ!」

ガヴリール「そうだな」

サターニャ「つまり、世界を統べるためにはお笑い芸人になるのが近道というわけよ!」

ガヴリール「いや、どういう理論だよ?」

サターニャ「というわけで、ヴィネットと漫才コンビを組んだから、ちょっとネタを見て頂戴!」

ガヴリール「行動早いな!」

3: 2017/07/29(土) 19:35:35.461 ID:2nGfGg1b0NIKU
サタ&ヴィネ「「はいどーもー」」パチパチ

サターニャ「サターニャです」

ヴィーネ「ヴィネットです」

サタ&ヴィネ「「二人合わせて」」

サターニャ「サタニキアブラザーズです!」

ヴィーネ「違うでしょ! サターニャ&ヴィネットです!」

サターニャ「えー? 絶対こっちの方が格好良いのに!」

ヴィーネ「はいはい、馬鹿な事言ってないで漫才するわよ」

サターニャ「みんな笑いなさい!」

ヴィーネ「強要しないの!」

4: 2017/07/29(土) 19:36:45.210 ID:2nGfGg1b0NIKU
ヴィーネ「私、最近悩みがあるんだけど」

サターニャ「聞いてあげるわ!」

ヴィーネ「悪魔なのに全然悪いことができなくて……」

サターニャ「なるほど。つまり氏にたいのね?」

ヴィーネ「そこまで深刻じゃないわよ!」

サターニャ「悪いことなら私に任せておきなさい!」

ヴィーネ「不安しかないわ……」

5: 2017/07/29(土) 19:38:08.023 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「手頃な悪事といえば落書きよ!」

ヴィーネ「なるほど、落書きね」

サターニャ「お店のシャッターにスプレーで盛大に落書きしてやるのよ!」

サターニャ「そうすればお店の人は困るし、街の景観もブチ壊せるし一石二鳥よ!」

ヴィーネ「さすがサターニャ! ……いや、でもなぁ」

サターニャ「何よ?」

ヴィーネ「その落書きがあまりにも格好良くて、雑誌の取材とか来ちゃわないかしら?」

サターニャ「どういうことよ!?」

ヴィーネ「グラフィティアートっていうの? アメリカなんかじゃ有名なストリートカルチャーよ」

ヴィーネ「取材が来てお店が繁盛して、街全体が活性化しちゃう恐れがあるわ!」

サターニャ「考えすぎよ!」

6: 2017/07/29(土) 19:40:09.192 ID:2nGfGg1b0NIKU
ヴィーネ「他の案はない?」

サターニャ「じゃあ、街中で大声で歌いながら踊りまくるってのはどう?」

ヴィーネ「どうなるの?」

サターニャ「人通りの多い中でそんなことをすれば、通行の妨げになって白い目で見られるわ!」

サターニャ「騒音を出せば大勢の人に迷惑をかけられる。とっても悪魔的よ!」

ヴィーネ「さすがサターニャ! ……いや、でもなぁ」

サターニャ「何よ?」

ヴィーネ「そんなことしたら、周りの人たちも一緒に踊りださないかしら?」

サターニャ「どういうことよ!?」

ヴィーネ「フラッシュモブっていうの? アメリカなんかじゃ有名な路上パフォーマンスよ」

ヴィーネ「踊りに乗じて、誰かがプロポーズして成功しちゃったら、私は愛のキューピッドになってしまうわ!」

サターニャ「考えすぎよ!!」

7: 2017/07/29(土) 19:42:05.565 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「あんたさっきからポジティブなことばっか言ってるけど、悪魔の自覚あるの?」

ヴィーネ「もちろん! 私もサターニャみたいに人間を火あぶりにしたり、ハラワタを引き摺り出したりしたいわ!」

サターニャ「そんなことしてないわよ! 怖いこと言わないでちょうだい!」

ヴィーネ「あ、ごめんなさい。これは言っちゃいけないやつだったわね……」

サターニャ「マジなトーンで言うのやめなさい! 本当にやってるみたいに聞こえるじゃない!」

10: 2017/07/29(土) 19:44:27.545 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「こうなったら最終手段よ。ガヴリールを襲うのよ!」

ヴィーネ「ええ? ガヴを襲う!?」

サターニャ「天使に直接危害を加えれば、悪魔指数も急上昇間違いなしよ!」

ヴィーネ「そんな、襲うだなんて……サターニャって大胆なのね♪」

サターニャ「何を言っているの? とりあえず練習してみるわよ」

サターニャ「私がガヴリールをやるから、あんた襲ってきなさい」

ヴィーネ「待ってました!」ハアハア

サターニャ「鼻息荒いわよ!」

13: 2017/07/29(土) 19:47:27.008 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「じゃあ、道を歩いてるわね」

トコトコ

ヴィーネ「ガヴウウウウ! はあはあはあはあ!」

サターニャ「カット! 襲い方が気持ち悪い!」

ヴィーネ「そ、そう? 普通だと思うけど……」

サターニャ「あんたの普通って何よ? もう一回やるわよ」

トコトコ

ヴィーネ「ガヴウウウウ! パンツちょうだい!」

サターニャ「カット! 悪化してるじゃない!」

ヴィーネ「うーん、道は難しいわね」

16: 2017/07/29(土) 19:49:49.194 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「じゃあ家で寝てる設定ね。これなら襲いやすいでしょ?」

ヴィーネ「ええ。よだれがでそうよ」ジュルリ

サターニャ「きもっ! じゃあやるわね」

グーグー

ヴィーネ「ガヴウウウウ! 既成事実を作りましょう!」

サターニャ「カット! 最高に気持ち悪いわ!」

ヴィーネ「そんな! 全身全霊を注いだのに!」

サターニャ「力の入れどころ間違ってるわよ!」

20: 2017/07/29(土) 19:52:01.976 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「もうこれで最後よ? ちゃんとやりなさい!」

グーグー

ヴィーネ「……おはようございまーす。さあ、私は今、ガヴのお部屋に来ていまーす」

ヴィーネ「見てください。これ、ガヴの歯ブラシ。これはこうしちゃいます!」

シャカシャカシャカシャカ♪

ヴィーネ「うーん、ガヴの味がたっぷり染み込んでますね~」

ヴィーネ「あ! 床に靴下が。うわぁ、なんだか酸っぱい臭いがしますね~」

ヴィーネ「これはこうしちゃいます!」

ハムハムハムハムハム♪

ヴィーネ「あ~、とっても美味しいです! はあはあ!」

サターニャ「さっさと襲いなさいこの変態悪魔っ!」バキィ!

ヴィーネ「ぎゃふん!」

22: 2017/07/29(土) 19:53:52.918 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「あなた全然できてないじゃない!」

サターニャ「これじゃあ立派な悪魔になれないわよ!?」

ヴィーネ「そうね……普段やってるままのことをしても意味ないわよね」

サターニャ「いや、本当にやってるんかーい!」ビシッ

サタ&ヴィネ「「どうもありがとうございましたー!」」

25: 2017/07/29(土) 19:55:30.968 ID:2nGfGg1b0NIKU
サターニャ「どうかしら? 面白かった!?」

ガヴリール「え? 笑うところあったか?」

サターニャ「なんですって!? 抱腹絶倒大爆笑のはずだったのに!」

ヴィーネ「やっぱりお笑いって難しいわね」

ガヴリール「ていうか聞きたいんだが」

ヴィーネ「何?」

ガヴリール「私の家に忍び込んでるって本当か?」

サターニャ「そんなのネタに決まってるじゃない。ねえヴィネット?」

ヴィーネ「えっと……その……」

サターニャ「え? まさかあんた!?」

26: 2017/07/29(土) 19:57:22.971 ID:2nGfGg1b0NIKU
ヴィーネ「ごめんなさい、ガヴ。どうしても気持ちが抑えられなくて……」

サターニャ「あんた、そんな気持ち悪いことしてたの!?」

ヴィーネ「そうよね。気持ち悪いよね? やっぱり私は頭の狂った変態なのよ」シクシク

ガヴリール「……そんなことない」

ヴィーネ「え?」

ガヴリール「私のことを想っての行動だろ? ヴィーネの気持ちに気付けなかった私が悪いよ」

ヴィーネ「ガヴ……許してくれるの?」

ガヴリール「ああ。私もヴィーネが好きだ! だからもう苦しまないでいいんだぞ?」

ヴィーネ「ガヴウウウウ……ありがとう……大好きよ」ポロポロ

ガヴリールドロップアウト

『本当の気持ち』

ー完ー



サターニャ「なにこれ?」

チャンチャン♪

28: 2017/07/29(土) 19:58:06.764 ID:2nGfGg1b0NIKU
終わりです。読んでくださってありがとうございました。

35: 2017/07/29(土) 20:15:26.974

引用元: 【ガヴドロ】ガヴリール「漫才?」