1: 2015/10/03(土) 23:48:20.27 ID:Fx2KbiL+o
東京 某コンビニ


八幡(おいおい、ここにもサンデー置いてないのかよ)

八幡(発行部数だいぶ減ったっていうのは本当なんだな)

八幡(メジャー見たかったんだがコミックス買うしかないか)

三浦「……ヒキオ」

八幡「……三浦」

三浦「……」

八幡「…………それじゃ俺はこれで」

三浦「ちょっと待った」グイッ

八幡「な、なんですか……」

三浦「なんでそんなに怯えてるし。ちょっと聞きたいことあんだけど」

八幡「……なんだ」

 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443883700

2: 2015/10/03(土) 23:50:01.16 ID:Fx2KbiL+o
三浦「ガンガンオンラインって雑誌ってどれ」

八幡「」

三浦「彼氏に頼まれて買いにきてんだけど見当たんなくて。あーし、漫画雑誌とか詳しくないし」

八幡「いや置いてあるわけないだろ」

三浦「なんで」

八幡「Web雑誌だし」

三浦「……え」

八幡「お前の彼氏って馬鹿なの」

三浦「……」

八幡(あ、怒られる)

三浦「……そっか。売ってるわけないよね」

3: 2015/10/03(土) 23:50:58.15 ID:Fx2KbiL+o
八幡「……?」

三浦「教えてくれてありがと」

八幡「お、おう」

三浦「ていうかヒキオ全然変わってないし」

八幡「人間そうは変わらんだろ。三浦は縦ロールやめたのか」

三浦「ゆるふわウェーブだし。縦ロールとかウケるし」

八幡「いやウケないから」

八幡(このやり取り誰かさんとやってたような気がする)

三浦「ヒキオってここら辺住んでんの」

八幡「ああ。大学も近いからな。俺もってことは三浦もここら辺か」

5: 2015/10/03(土) 23:52:04.69 ID:Fx2KbiL+o
三浦「ま、まぁね……」

八幡「もしかして同じ大学だったか」

三浦「…………違う」

八幡(なんだ。聞いてほしくないような顔だな)

三浦「それより結衣に会ってんの」

八幡「そこそこな。月一で飯を食うくらいだがな」

三浦「そう。結衣、元気にしてる」

八幡「相変わらずな。なんか読者モデルしてるようだが。三浦は由比ヶ浜と会ってないのか」

三浦「うっ。そ、その、あーし、忙しくて……」

八幡「そうか。大学生となるとサークルやバイトで時間も潰れるからな」

6: 2015/10/03(土) 23:53:00.85 ID:Fx2KbiL+o
三浦「……」

八幡「なあ、三浦」

三浦「なに」

八幡「暑くないか。真夏に上下ジャージ着て」

三浦「……っ」

八幡(三浦がジャージとはギャップが凄いな。高校生の時はピンクのごほんごほん!)

三浦「ひ、日焼け対策だし!」

八幡「なるほど。女子は大変だな」

三浦「そ、それじゃ、あーしはそろそろ行くから」

八幡「おう」

7: 2015/10/03(土) 23:53:56.39 ID:Fx2KbiL+o
一週間後 居酒屋


葉山「やあ」

八幡「おう」

葉山「久しぶりだな」

八幡「二週間前にも会っただろ」

葉山「そうだったな。何飲む」

八幡「オレンジ」

葉山「わかった。俺はウーロン茶にするか」

八幡「……なあ、お互い未成年なのになんで毎回居酒屋にするんだ。サイゼでいいだろ」

葉山「個室の方が落ち着くだろ。特に人の視線に敏感な君は」

八幡「お気遣いどうも」

葉山「どういたしまして」

8: 2015/10/03(土) 23:54:51.48 ID:Fx2KbiL+o
八幡「ていうか何で俺をいつも呼び出すんだ。戸部達はどうした」

葉山「戸部は浪人だろう。大和は浪人だろう。大岡は浪人だろう」

八幡「……」

葉山「全員浪人生じゃないか!」

八幡「お、おう……」

葉山「それに大学の知り合いは少し苦手なんだ」

八幡「なんだ。俺みたいなのが沢山いるのか」

葉山「俺は君が嫌いだが苦手ではないよ」

八幡「……」

葉山「エリート意識が強くて、他人を見下す思考の持ち主が多くてね」

八幡「天下のT大だからな」

葉山「俺も君と同じK大にしとけばよかったかもな」

八幡「大学までお前と同じは勘弁だけどな」

葉山「それもそうだな」

9: 2015/10/03(土) 23:55:40.16 ID:Fx2KbiL+o
葉山「なに、優美子に会ったのか」

八幡「ああ。偶然コンビニでな」

葉山「そうか。……元気にしてたか」

八幡「どうだろうな。あまり元気には見えなかったな。一年半経ってもお前に振られたのがきいてるのかもな」

葉山「……」

八幡「いや、冗談だ。そんな落ち込むなよ……」

葉山「すまない」

八幡「由比ヶ浜とは連絡取ってないようだが、お前も当然」

葉山「ああ。M大に進学したのは知ってたんだがな」

八幡「M大。あいつ、遠いところから通ってるんだな」

葉山「家まで知ってるのか」

八幡「お互い近所に住んでるみたいだ」

葉山「なるほど。比企谷の家に泊まりに行くときは鉢合わせしないように気を付けないとな」

八幡「いや来ないでくれない」

11: 2015/10/03(土) 23:56:43.11 ID:Fx2KbiL+o
翌日 バイト先


八幡(ここでバイトを始めて一年半)

八幡(まさかこの俺がバイトでこんなに続くとはな)

八幡(物品の仕分けという単純な仕事だが案外向いてるのかもしれない)

八幡(周りは家庭教師やら塾の講師をしてる奴らが多いようだが俺には無理!)

八幡(知らない人に勉強を教えるなんて絶対無理!)

チーフ「比企谷くん」

八幡「お疲れさまです」

チーフ「お疲れだぜ。今日から一人新人さんが入るんだぜ」

八幡「新人すか」

チーフ「三浦優美子ちゃんだぜ」

八幡「」

三浦「よ、よろしくお願い、ってヒキオ!?」

12: 2015/10/03(土) 23:57:36.98 ID:Fx2KbiL+o
八幡「まさかバイト先が一緒になるなんてな」

三浦「う、うん。ヒキオはここ長いの」

八幡「一年半だ」

三浦「てことは上京してからずっと続いてんだ」

八幡「ああ。自分でも驚いてる」

三浦「K大通ってるんならもっと稼げるバイトあんじゃん」

八幡「あるが俺には向いてない。それに携帯代と遊ぶお金があればいいからここで十分だ」

三浦「ヒキオって遊ぶ人いんの」

八幡「……一人でも遊べるし」

三浦「冗談だし。ふふっ」

八幡(今日は元気そうだな。俺の気にしすぎか)

13: 2015/10/03(土) 23:58:42.69 ID:Fx2KbiL+o
>>12修正

八幡「まさかバイト先が一緒になるなんてな」

三浦「う、うん。ヒキオはここ長いの」

八幡「一年三か月だ」

三浦「てことは上京してからずっと続いてんだ」

八幡「ああ。自分でも驚いてる」

三浦「K大通ってるんならもっと稼げるバイトあんじゃん」

八幡「あるが俺には向いてない。それに携帯代と遊ぶお金があればいいからここで十分だ」

三浦「ヒキオって遊ぶ人いんの」

八幡「……一人でも遊べるし」

三浦「冗談だし。ふふっ」

八幡(今日は元気そうだな。俺の気にしすぎか)

14: 2015/10/03(土) 23:59:25.80 ID:Fx2KbiL+o
三浦「ていうかここってお喋りしてても平気なの」

八幡「ああ。仕事をこなしてれば問題ない」

三浦「そっか。いいバイト見つけたかも」

八幡「そういえば三浦ってM大に進学してたんだな。もっと近くにアパート借りればよかったんじゃないか」

三浦「……っ」

八幡(ん。なんだ、急に様子が)

三浦「べ、別に住むところなんてあーしの勝手だし!」

八幡「そうだな。すまん」

三浦「あっ。……あーしも大声出してごめん……」

八幡「とりあえず仕事しようぜ」

15: 2015/10/04(日) 00:00:42.44 ID:CPET10KEo
三浦「うん」

八幡(なんだ。大学のことになると様子がおかしくなるみたいだな)

八幡(もしかして葉山みたいに大学で交友関係が上手くいってないのか)

八幡(だから高校時代に親しくなかった俺にこうも絡んでくるのか)

八幡(そういえばコンビニで会った時、三浦から話題を振ってきまくってたな)

八幡(地元の人間が恋しかったのかもしれない。じゃなければ三浦が俺に積極的に絡んでくるわけがない)

三浦「ヒキオ、これどうすればいいの」

八幡「あー、これはだな」

八幡(バイト先が同じになった以上は高校時代よりも絡むことは確定か)

16: 2015/10/04(日) 00:04:35.16 ID:CPET10KEo
翌日


八幡「三浦、今日もシフト入ってるのか」

三浦「うん。ヒキオは週いくつ」

八幡「俺は週四だ。三浦は」

三浦「あーしも。本当は週五は入りたかったんだけど」

八幡「ここは人手が足りてるからな」

三浦「そうなん。なんで募集してたんだろ」

八幡「先月に一人辞めたんだよ。その穴埋めだろ」

三浦「ふーん。あーし、ラッキーだったんだ」

八幡「ああ。ここは働きやすくて辞める人も少ないからな」

三浦「確かにいいところだよね」

八幡「三浦、体痛むのか」

三浦「え」

八幡「さっきから腰浮かしたりしてるんだけど。座るが辛いのか」

三浦「ち、違うし! 昨日のバイトで筋肉痛になっただけだし!」

八幡「そ、そうか……」

17: 2015/10/04(日) 00:05:17.55 ID:CPET10KEo
翌日 サイゼ


結衣「ヒッキー、ここここ!!」

八幡「おい、大声出すな。恥ずかしいだろ」

結衣「あ、ごめん!」

八幡「ったく」

八幡(やっぱり居酒屋の個室の方が落ち着くかもしれない)

結衣「お腹減っちゃったからさっそく頼も」

八幡「おう。俺はミラノ風ドリアな」

結衣「もう決まってるんだ!?」

八幡「当たり前だろ。俺はサイゼリストだぞ。なめんな」

結衣「何かカッコいいし!?」

18: 2015/10/04(日) 00:05:53.04 ID:CPET10KEo
結衣「そういえばゆきのんからメール来た」

八幡「ああ。アメリカで元気そうで何よりだ」

結衣「バイトすることも言ってた」

八幡「いや、それは初耳だ」

結衣「なんかパンさんのぬいぐるみを作ってる会社の事務をやるみたいだよ」

八幡「パンさん」

結衣「凄いよね。本場のパンさんに会うためにアメリカ留学なんて」

八幡「……」

結衣「ゆきのん、バイトで結果を残してそのまま就職する気みたいだよ」

八幡「そ、そうか……」

19: 2015/10/04(日) 00:06:41.45 ID:CPET10KEo
結衣「あたしも読者モデル頑張らないと」

八幡「楽しそうだな」

結衣「うん。楽しいよ。東京に来てから喫茶店、コンビニ、薬局、本屋って長続きしなかったけど、やっとあたしにあった仕事が見つかったかも」

八幡「凄いな」

結衣「うん。自分にあった仕事が出来るなんて凄いよね」

八幡(短期間でそれだけのバイトを解雇になるなんて中々出来ることじゃないよ!)

八幡「あ」

結衣「どうしたの」

八幡「そういえば三浦に会ったぞ」

結衣「え」

八幡「お互い忙しくて会えてないみたいだな」

20: 2015/10/04(日) 00:07:38.75 ID:CPET10KEo
結衣「ヒッキー、本当!?」ガシッ

八幡「うぇ」

結衣「本当に優美子に会ったの!?」

八幡「あ、ああ。ていうかバイト同じだし」

結衣「そっか。優美子、バイトしてるんだ。……よかったぁ」ヘナヘナ

八幡「どうしたんだ」

結衣「優美子、5月に大学辞めたみたいでさ」

八幡「……なに」

結衣「それから番号もメアドも変えたみたいで急に連絡取れなくなったんだよね」

八幡「……」

結衣「姫菜も優美子の連絡先知らなくて」

21: 2015/10/04(日) 00:08:23.48 ID:CPET10KEo
八幡「家にはいかなかったのか」

結衣「一回行ったけど引っ越してたの」

八幡「……」

結衣「大学を辞めて、あたし達に会い辛かったんだと思う。ただ連絡が取れないし、引越しもしてたし心配してたの」

八幡(大学を辞めて引越しか)

結衣「でもバイトする気力があるなら大丈夫だよね。優美子、元気だった」

八幡「……ああ。バイトも順調にやってる」

結衣「よかった。……会いにいっちゃ駄目かな」

八幡「どうだろうな。ただ自分からお前たちを遠ざけたんだ。もう少し待った方がいいかもしれない」

結衣「だよね」

八幡「俺からもお前が心配してたこと伝えておく」

結衣「うん。優美子のことよろしくね」

22: 2015/10/04(日) 00:09:13.55 ID:CPET10KEo
二日後 バイト先


八幡(三浦、遅いな。もう5分前だぞ)

三浦「おはよ」

八幡「おう。今日は遅かったな……ってその顔どうしたんだ」

三浦「あ、これ。えっと、ドアに顔ぶつけちゃってさ……」

八幡「……」

三浦「大したことないし。あーし、意外とドジみたいでさ」

八幡「そうか」

三浦「やっぱ顔に湿布って目立つ」

八幡「思い切りな」

三浦「そう。すぐ治るし気にしないでくんない」

八幡「ああ」

三浦「ほら、そんなことより仕事するし」

八幡「……」

23: 2015/10/04(日) 00:11:15.35 ID:CPET10KEo
今日はここまでです
多分100レス以内で終わると思うんで気軽に読んで臭い

38: 2015/10/05(月) 00:46:58.14 ID:mUoq/Qe7o
自宅


八幡「うーん」

八幡(夏なのに長袖。顔の湿布。体を痛がる素振り)

八幡「……」

八幡(どうしてもあれしか思いつかない)

八幡「DVだよな」

八幡(いや、しかし、アブノーマルなプレイをしている可能性も……って変な妄想をするな)

八幡「……流石に本人に聞けないからな」

八幡(由比ヶ浜に三浦のことをよろしく頼まれたがどうしたものか)

八幡(三浦が現状で幸せであるのならこのまま触れない方がいいのかもしれん)

八幡「……相談するか」

39: 2015/10/05(月) 00:47:25.15 ID:mUoq/Qe7o
三日後 自宅


戸塚「それで僕に相談って何かな」

八幡「これは他言無用で頼む」

戸塚「わかった」

八幡「三浦優美子って覚えているか」

戸塚「覚えてるよ。当たり前じゃない。八幡、僕のこと馬鹿にしてる」

八幡「してないです!」

戸塚「冗談だよ。それで三浦さんがどうしたの」

八幡「実はバイト先が一緒でな」

戸塚「へー。偶然だね。元気にしてるの」

八幡「それがだな……」

40: 2015/10/05(月) 00:48:01.52 ID:mUoq/Qe7o
戸塚「そっか。大学辞めちゃったんだ。それに……」

八幡「あくまで俺の考えなんだが」

戸塚「いや、流石に八幡の考えで合ってると思うよ」

八幡「……だよな」

戸塚「それで八幡はどうすればいいのか悩んでるんだね」

八幡「ああ。三浦から助けを求められてるわけじゃない。そもそもそこまで信頼はされてないだろうが」

戸塚「難しいところだね」

八幡「しつこく本人に聞くわけにもいかない。せっかく三浦が見つけたバイト先なんだ。居辛くさせたくはない」

戸塚「相変わらず優しいね。八幡は」

八幡「俺の半分は優しさで出来てるからな」

41: 2015/10/05(月) 00:48:44.12 ID:mUoq/Qe7o
戸塚「逆に頭痛が酷くなりそうだよ」

八幡「酷い」

戸塚「……よし。僕が三浦さんに聞いてみるよ」

八幡「」

戸塚「三浦さんのバイト帰りに偶然を装って食事に誘ってみる」

八幡「……」

戸塚「僕が聞けば八幡との関係が悪くなることもないだろうし。まずは三浦さんの状況を確認して……」

八幡「戸塚さん?」

戸塚「なに」

42: 2015/10/05(月) 00:49:12.94 ID:mUoq/Qe7o
八幡「いや、話がどんどん進んでいてだな……」

戸塚「ごめん。八幡に頼られたからつい。えへへ」

八幡(やだ可愛い)

戸塚「とりあえず三浦さんがDVされてる可能性は高いけどまずは本人の口から」

八幡「聞かないとだな」

戸塚「うん。そういえば葉山くんや由比ヶ浜さんに相談しなくていいの」

八幡「葉山は自分が振ったせいだ、とか自己嫌悪に陥りそうだからな。由比ヶ浜には余計な心配はかけたくない」

戸塚「そっか。わかったよ。とりあえず三浦さんのシフトわかる」

八幡「ああ」

43: 2015/10/05(月) 00:49:39.63 ID:mUoq/Qe7o
翌日 帰り道


三浦(20時か。確か今日は飲みに行ってるって言ってたから外食して帰ろうかな)

戸塚「あれ? 三浦さん?」

三浦「戸塚?」

戸塚「うわ、久しぶりだね」

三浦「う、うん。戸塚も東京の大学なんだっけ」

戸塚「そうだよ。A学院大学。三浦さんはM大学だよね」

三浦「まあ」

戸塚「せっかく再会したんだし、この後ご飯でもどうかな」

三浦「え」

戸塚「奢るから」

三浦「…………わかった」

44: 2015/10/05(月) 00:50:24.49 ID:mUoq/Qe7o
お店


三浦「戸塚ってここら辺に住んでるん」

戸塚「ううん。今日は親戚の家に遊びに行ってきてその帰りだよ」

三浦「ふーん」

戸塚「三浦さんはバイト帰り」

三浦「まあ」

戸塚「そっか。お疲れさま」

三浦「戸塚はバイトしてんの」

戸塚「してるよ。お互い学業とバイトの両立をしながらの一人暮らしは大変だよね」

三浦「あーしは彼氏と同棲してるし」

戸塚「……そうなんだ」

三浦「戸塚は彼女出来ないの」

戸塚「僕はまだ。今は生活で精いっぱいだし」

三浦「ふーん」

45: 2015/10/05(月) 00:50:50.87 ID:mUoq/Qe7o
30分後


戸塚(八幡の言った通り結構自分から話題を振ってくれる)

戸塚(僕もそこまで親しくなかったのに誘いにも乗ってくれたし)

戸塚(さてとそろそろ仕掛けようかな)

戸塚「三浦さん」

三浦「なに」

戸塚「ここのお店あまりエアコン効いてないよね」

三浦「まあ、少し暑いかも」

戸塚「だったら上着脱いだら」

三浦「……」

46: 2015/10/05(月) 00:51:22.45 ID:mUoq/Qe7o
戸塚「暑いのに我慢するのは体に良くないよ」

三浦「そこまで暑くないし……」

戸塚「そっか。……それより顔の痣。それって殴られた後だよね」

三浦「……ッ!」

戸塚「ファンデーションで隠してるようだけどわかるよ」

三浦「ち、ちが……」

戸塚「身内に同じ目にあってる人がいたからわかるんだよ。三浦さん、彼氏に暴力を振るわれてるんじゃない」

三浦「あっ……」

戸塚「服で隠してる腕や足にも痣があるんじゃないかな」

三浦「……っ」

47: 2015/10/05(月) 00:51:51.10 ID:mUoq/Qe7o
戸塚「違う」

三浦「……だったらどうなの」

戸塚「……」

三浦「あーしが彼氏に暴力を振るわれてるとして戸塚には関係ないっしょ!」

戸塚「そうだね。でも三浦さんはこのままでいいの」

三浦「だからアンタには関係ないって言ってるし!!」

戸塚「三浦さん。もし助けてほしいなら周りの人を頼って……」

三浦「あーしの周りに人なんていないし! もう帰る!!」

戸塚「……」

三浦「二度と話しかけんな!」

戸塚「……怖かったぁ……」

戸塚(でもこれで確定したね。後は八幡に任せるよ)

48: 2015/10/05(月) 00:52:25.42 ID:mUoq/Qe7o
帰り道


三浦(あー、マジイライラするし!)

三浦(なんであんなに突っ込んでくるし!)

三浦(……ていうか戸塚ってあんな感じだったっけ)

三浦(もっとおどおどしてたような)

戸塚『助けてほしいなら周りの人を頼って』

三浦「……」

三浦(頼れる人なんていないし……)

三浦(……コンビニ寄って帰ろうっと……)

49: 2015/10/05(月) 00:52:59.27 ID:mUoq/Qe7o
コンビニ


三浦(はぁ。久しぶりにファッション雑誌でも立ち読みして)

八幡「……よう」

三浦「ひ、ヒキオ!?」

八幡「バイト帰りか。その割には遅いな」

三浦「あ、アンタには関係ないじゃん。てかヒキオは何してんの」

八幡「サンデーを探しに来た」

三浦「そ、そう。それであったん」

八幡「ない」

三浦「マイナーな雑誌なんだ」

八幡「結構メジャーだぞ。メジャーが載ってるだけにな」

三浦「……は? 意味がわかんないんだけど」

50: 2015/10/05(月) 00:53:38.80 ID:mUoq/Qe7o
八幡「何でもありません」

三浦「あっそ。あーし、もう帰るわ」

八幡「何も買わないのか」

三浦「気が変わった」

八幡「そうか。なら送ってく」

三浦「え」

八幡「夜遅いからな。女一人じゃ危ないだろ」

三浦「……」

八幡「ほら行こうぜ」

三浦「…………うん」

51: 2015/10/05(月) 00:54:05.42 ID:mUoq/Qe7o
三浦「ヒキオ、結構気が利くんだ」

八幡「俺ほど気が利く男はいないぞ。気が利きすぎてうざいと思われるまである」

三浦「なにそれ」クスッ

八幡「東京は物騒だからな。そういえば彼氏はバイト先まで迎えに来てくれたりしないのか」

三浦「え、あ、うん。忙しいみたいだし……」

八幡「そうか」

三浦「……ヒキオ、あのさ……」

八幡「なんだ」

三浦「その、あーし、実は……」

八幡「……」

三浦「ううん。何でもない。もう近いからここでいいから」

八幡「わかった。また明日な」

三浦「うん。送ってくれてありがと」

八幡「あいよ。じゃーな」

三浦「……」

72: 2015/10/06(火) 23:58:15.09 ID:iquScbE3o
自宅前


三浦「……」

三浦(ヒキオって結構優しいんだ)

三浦(バイトでも丁寧に教えてくれるし。結衣が惚れたのもわかるかも)

三浦「……ってあーし、何を言ってんだろ……」

三浦(今日のあの人が帰ってこないうちにシャワー浴びて寝よ)

三浦「……あれ。……鍵が開いてる」ガシャ

三浦(鍵かけ忘れちゃったん。やばっ)ギー

彼氏「……おかえり」

三浦「」

彼氏「随分遅かったじゃねぇか」

三浦「な、なんで……」

73: 2015/10/06(火) 23:58:50.34 ID:iquScbE3o
八幡宅


八幡「悪かったな。戸塚」

戸塚「ううん。でもやっぱり三浦さんは怒ると怖いね」

八幡「ああ。俺もいつも怖がってたよ」

戸塚「あんな気が強い三浦さんでも男には逆らえないんだね……」

八幡「……」

戸塚「それでこれからどうするつもりなの」

八幡「……戸塚に手伝ってもらったのに悪いんだが直接聞いてみる」

戸塚「え。でもそれじゃ……」

八幡「今日、三浦を送って別れるときに言おうとしてくれたんだ」

74: 2015/10/06(火) 23:59:27.41 ID:iquScbE3o
戸塚「彼氏に暴力を受けてることを」

八幡「多分。三浦は助けを求めてると思う」

戸塚「それが八幡の勘違いだったら」

八幡「俺の勘違いだったら謝るさ。もし一緒にいるのが気まずくなるならバイトを辞める」

戸塚「……わかったよ。それでこの後すぐ聞くの」

八幡「いや、三浦の連絡先は知らないからバイトの時に聞く」

戸塚「メアド交換してなかったんだ」

八幡「ああ」

八幡(……そういえば、三浦が携帯を弄ってるところ見たことがないな)

八幡(休憩の時も一切弄ってなかった。高校の時は年中弄ってたはずだ)

八幡「……」

75: 2015/10/07(水) 00:00:04.75 ID:UcObbd96o
翌日 バイト先


八幡「え。三浦、休みなんすか」

チーフ「そうなんだぜ」

八幡「理由、聞いてます」

チーフ「夏風邪引いたみたいなんだぜ。明日には出れるみたいだぜ」

八幡「そっすか」

八幡(夏風邪ね。……まさか俺と一緒にいるとこを彼氏に見られたってことはないよな)

八幡(もしそうだとしたら今頃三浦は……)

八幡「……チーフ」

チーフ「どうしたんだぜ」

八幡「三浦の住所教えてくれないっすか」

76: 2015/10/07(水) 00:00:45.43 ID:UcObbd96o
三浦宅


三浦「げほっ、ごほっ」

三浦(あーあ、まさか飲み会がキャンセルになって帰ってきてるなんてついてないし)

三浦(ドタキャンされたのと、あーしの帰りが遅かったから、いつもより長かったし)

三浦(せっかく痣が治りかけてたのに……)

三浦(バイトも休んじゃった。解雇にならなければいいんだけど……)


ピンポーン


三浦「」ビクッ

八幡『三浦、俺だ』

三浦「ヒキオっ!?」

八幡『ああ』

77: 2015/10/07(水) 00:01:12.01 ID:UcObbd96o
三浦「ち、ちょっと待って。今開けるから」ギー

八幡「……よう」

三浦「なんでここが」

八幡「チーフに教えてもらった」

三浦「勝手に個人情報教えるとかありえないし」

八幡「チーフは悪くない。俺が嘘をついて教えてもらった」

三浦「……なんでうちに来たの……」

八幡「三浦が心配だったら来た」

三浦「…………は?」

八幡「単刀直入に聞くぞ。お前は彼氏にDVを受けている。間違いないな」

78: 2015/10/07(水) 00:01:56.39 ID:UcObbd96o
三浦「……っ!」

八幡「ていうか今のお前を見れば聞かなくてもわかる。口に血がついてるぞ」

三浦「もしかして戸塚から」

八幡「そうだ。元々感づいてはいたがな。戸塚に手伝ってもらって三浦の口から聞き出したかったんだ。お前がDVを受けてることをな」

三浦「…………それで」

八幡「……」

三浦「戸塚にも言ったけど、あーしがこんな目にあってるとしてヒキオには関係ないじゃん」

八幡「……」

三浦「……確かに、たまに暴力を振るうけど、普段は優しいし。だからあーしは現状に不満なんて……」

八幡「……」

八幡「本当にそうか」

79: 2015/10/07(水) 00:02:51.42 ID:UcObbd96o
三浦「え」

八幡「お前、さっき言ったじゃないか。こんな目にあってる、ってさ」

三浦「…………あ」

八幡「俺の勘違いだったらすまない。お前は助けてもらいたいんじゃないのか」

三浦「……」

八幡「昨日、別れ際に俺に何か言いかけただろ。……助けて欲しいと言いたかったんじゃないのか」

三浦「……ッ」

八幡「三浦、言ってくれ」

三浦「……で、でも……」

八幡「俺に迷惑がかかるとか考えなくていいぞ。迷惑ごとなら部活動で慣れたからな」

三浦「……っ」

八幡「む、むしろ迷惑ごとに巻き込まれないと活躍出来ないキャラまである」

三浦「……助けて……欲しい……」グスッ

八幡「……」

三浦「あーしを助けて……」ポロポロ

80: 2015/10/07(水) 00:03:22.38 ID:UcObbd96o
30分後 八幡宅


三浦「ここがヒキオの」

八幡「シンプルな部屋だろ」

三浦「うん」

八幡「麦茶でも飲むか」

三浦「いい。口の中が切れてて痛いから」

八幡「……わかった」

三浦「それよりあーしの話を聞いて欲しい」

八幡「ああ」

81: 2015/10/07(水) 00:03:56.40 ID:UcObbd96o
10分後


三浦「……まあ、こんな感じ」

八幡「なるほど。同棲してから豹変したのか。いや、本性を現したと言うべきか」

三浦「うん。結局、あの人の言いなりになっちゃってさ。大学も辞めさせられて、携帯も解約されて……」

八幡(あいつじゃなくあの人、ね……)

三浦「本当に酷いし。専業主婦になれって命令して自分から大学辞めさせたくせに、家事してたらお前も働けって殴られてさ」

八幡「それでうちのバイト先に来たわけか。携帯は何で解約されたんだ」

三浦「お前は俺以外の人間に付き合う必要がないから携帯も不要だって……」

八幡「それで由比ヶ浜や海老名さんとも疎遠になったわけか」

三浦「うん。携帯本体も壊されちゃったから連絡先もわからなくて」

82: 2015/10/07(水) 00:04:46.82 ID:UcObbd96o
八幡「もし連絡先がわかっていれば由比ヶ浜や海老名さんに助けを求めたか」

三浦「連絡先はわからなくてもアパートは知ってたし。最初は助けてもらおうと思った。けど……」

八幡「由比ヶ浜と海老名さんに迷惑がかかると思ってやめたか」

三浦「そう。結衣や海老名にあの人を絶対関わらせたくなかった」

八幡「……そうか。お前は優しいな」

三浦「べ、別に優しくないし」

八幡「ちなみに実家に帰るつもりなかったのか」

三浦「……勘当された」

八幡「…………は」

三浦「大学、勝手に辞めちゃったから勘当された」

83: 2015/10/07(水) 00:05:14.28 ID:UcObbd96o
八幡「」

三浦「あーしの両親結構厳しくてさ」

八幡「いや、厳しいってその金髪は……」

三浦「これはテストで上位に入り続けることを条件に許してもらったし」

八幡「なるほど」

三浦「まあ、M大学に進学した時から険悪な雰囲気になってたんたけど」

八幡「なんでだよ」

三浦「両親はもっと上の大学に進学してほしかったみたい」

八幡「……」

三浦「とりあえずあーしの話はおしまい」

84: 2015/10/07(水) 00:07:08.43 ID:UcObbd96o
八幡(友達にだけでなく家族も頼れずにずっと一人で耐えてきたんだな)

三浦「ヒキオ?」

八幡(戸塚が三浦は気が強いと言っていた。確かに見た目は怖いし、気が強く見られるかもしれない)

八幡(でもそれが自分を強く見せるために虚勢を張っていたとしたら)

八幡(本当の彼女はすぐに泣いたり、恋に臆病なか弱い女の子だったんじゃないか)

八幡「……三浦」

三浦「ん」

八幡「よく頑張ったな」ポンッ

三浦「え」

八幡「偉かったな」ナデナデ

三浦「ちょっ。髪が崩れるからやめるし!」

八幡「いや、もう崩れてるから」

三浦「うるさい!」

八幡「三浦が頑張った」

三浦「……っ。そんなこと言われたらあーし……」グスッ

93: 2015/10/07(水) 11:14:24.79
DVってこれだけ殴ったりしてても警察に捕まったり刑務所に入れられたりしないの?
テレビとかで被害者が逃げ隠れしてる話を聞いていつも疑問なんだけど

95: 2015/10/07(水) 11:53:18.39
普通に逮捕されるけど懲役にはならないから報復を恐れて申告しない人が多い

96: 2015/10/07(水) 12:09:43.46
証拠がないからね
ビデオとか撮ってないと

傷だけじゃだめ

101: 2015/10/07(水) 19:47:02.98
>>93
できるよ。専門機関もある。田舎の方だと対応ガバガバだけど

>>96
余裕でおけだよ。それでだめだと誰も逃げ込んでこれなくなる

100: 2015/10/07(水) 15:16:32.73
洗脳状態になってることもあるしね

105: 2015/10/08(木) 00:02:48.60 ID:iEInBgLRo
八幡「落ち着いたか」

三浦「」コクリ

八幡「よし。それじゃこれからのことを話し合うか。まず三浦の意思を確認したい。彼氏とは別れたいってことでいいんだよな」

三浦「うん」

八幡「彼氏のDVが治ったらよりを戻したいとも思わないか」

三浦「思わない。……もう会いたくないっ!」

八幡「」ホッ

八幡(よかった。共依存にはなっていないみたいだ)

八幡「それじゃ彼氏がどうなってもいいわけだな」

三浦「どうなってもって」

106: 2015/10/08(木) 00:03:20.27 ID:iEInBgLRo
八幡「警察に被害届を出すんだ」

三浦「え」

八幡「理想は傷害罪で逮捕されればいいんだが」

三浦「え、ちょっ、警察!?」

八幡「ああ。何をそんな驚いてるんだ」

三浦「だって警察って流石にそこまで……」

八幡「三浦。お前はそこまでのことをされているんだ」

三浦「……」

八幡「こういう時こそ国家権力を使わないでどうする。これから俺たちは税金払ってくんだぜ」

三浦「……」

107: 2015/10/08(木) 00:03:48.06 ID:iEInBgLRo
八幡「それとも彼氏を前科持ちにさせたくないか」

三浦「……ううん。あいつを罰して欲しい」

八幡「だよな」

三浦「それで明日、警察に行けばいいわけ」

八幡「いや、その前に病院に行こう。保険証は持ってるよな」

三浦「持ってるけど」

八幡「とりあえず治療もだが診断書を書いてもらう。それを警察に提出するんだ」

三浦「DV被害の証拠ってこと」

八幡「効力がどれほどかはわからんがないよりマシだろ」

三浦「そっか。なら昨日、ボコられたのはちょうどよかったわけ」

108: 2015/10/08(木) 00:04:24.92 ID:iEInBgLRo
八幡「……」

三浦「いや、冗談だし。そんな顔すんな」

八幡「あ、ああ。後は三浦の避難場所なんだが……」

三浦「あーし、ヒキオ以外に頼れる人いないんだけど……」

八幡「安心しろ。お前がよければここにいていい。それとは別にシェルターってのがある」

三浦「シェルター?」

八幡「ああ。保護施設だよ。三浦と同じ目にあってる女性を保護してくれるんだ」

三浦「それって相手にばれないわけ」

八幡「そうだ。……まあ、ばれて車で引かれたって事件もあったがな……」

三浦「え」

109: 2015/10/08(木) 00:05:01.05 ID:iEInBgLRo
八幡「ただその女性は親しい知人に自分から居場所を教えてみたいでな。それが恋人まで知れ渡ってしまったのが原因だ」

三浦「つまり誰にも言わなければ安全ってこと」

八幡「そういうことだ。だから保護施設で匿ってもらうか、うちにいるか、好きな方を選んでいい」

三浦「……ヒキオが迷惑じゃなければ、ここにいさせてほしい……」

八幡「わかった。後は確認なんだが彼氏はお前のバイト先を知っているか」

三浦「……しってる」

八幡「そうか。なら間違いなく三浦を探しに来るだろうな」

三浦「」ビクッ

110: 2015/10/08(木) 00:05:27.11 ID:iEInBgLRo
八幡「三浦。このことをチーフに話して力になってもらおうと思うんだがいいか」

三浦「チーフに」

八幡「そうだ。と言っても口裏を合わせてもらうくらいだが」

三浦「……わかった。てかあーし、バイト行けなくなっちゃったし……」

八幡「それもチーフに相談してみる」

三浦「うん。あんがと」

八幡「さてと、そろそろお昼にするか」

三浦「あ、その前にシャワー借りたいんだけど」

111: 2015/10/08(木) 00:05:59.74 ID:iEInBgLRo
20分後


三浦「ふぅ。さっぱりした」

八幡「……ッ!?」

三浦「ヒキオ、どした。……ってこんな体見たら引いちゃうか」

八幡(思ったより酷いな。それにこの腕は……)

三浦「あ、これ。これは煙草を押し付けられちゃって。めっちゃ熱くて痛かったし」

八幡「……」

三浦「やっぱジャージ着たほうがいい」

八幡「いや、暑いだろ。それじゃ適当に昼飯作るか」

112: 2015/10/08(木) 00:06:26.26 ID:iEInBgLRo
三浦「ヒキオって料理出来んだ」

八幡「人並み程度にな。味は保証せん」

三浦「ならあーしが作る」

八幡「いや、安静にしてた方が」

三浦「料理位出来るし。それともあーしの手料理食べたくないわけ」

八幡「食べたいです!」

三浦「なら待ってな」

八幡「お、おう」

八幡(少しは元気になったようだ)

113: 2015/10/08(木) 00:07:11.40 ID:iEInBgLRo



八幡「それじゃそろそろ寝るか」

三浦「ほんとにあーしがベッド使っていいわけ」

八幡「ああ。布団もあるから問題ない」

三浦「布団って誰か泊まりに来んの」

八幡「葉山がたまにな。……あっ」

三浦「……」

八幡(しまった。三浦の前であいつの名前出しちまった)

三浦「なんだ。隼人となんだかんだ仲良くやってんじゃん」

八幡「……あ、ああ」

114: 2015/10/08(木) 00:07:39.19 ID:iEInBgLRo
三浦「隼人も元気してる」

八幡「元気だぞ。大学では親しい友人はいないみたいだが」

三浦「そうなんだ。意外だし」

八幡「三浦。その、葉山のことは……」

三浦「もう引きずってないし。心配しなくていいから」

八幡「そうか。ならいいんだが」

三浦「それより明日病院って近くの大学病院に行くわけ」

八幡「いや。もう少し遠い病院に行く。近隣だと彼氏に鉢合わせする可能性があるからな」

三浦「……多分、あいつに鉢合わせしたら殺されるかも……」

115: 2015/10/08(木) 00:08:08.50 ID:iEInBgLRo
八幡「そうならないために人事を尽くすのだよ」

三浦「なにそれ」

八幡「それと病院も車で行く。公共機関も使いたくない」

三浦「ヒキオ、車持ってたっけ」

八幡「免許はあるが車は持っていない。だから戸塚に送ってってもらう」

三浦「戸塚!?」

八幡「戸塚は事情も知ってるしな。嫌か」

三浦「嫌じゃないし。ただ戸塚が車を運転って想像出来ないっつーか……」

八幡「意外と運転上手いぞ。それで病院に行った帰りに警察に寄って被害届を出す」

三浦「わかった。……あーんさ、疑問に思ってたんだけど」

八幡「なんだ」

116: 2015/10/08(木) 00:08:34.79 ID:iEInBgLRo
三浦「なんでヒキオ、そんなDV被害に詳しいわけ」

八幡「……俺はDVをしたことはないぞ! むしろ被害者だ!」

三浦「いや、疑ってないし。てか被害者って……」

八幡「戸塚が身内にDV被害者がいるみたいでな。後はネットで色々調べた」

三浦「そうなんだ。昨日こと戸塚に謝らないと」

八幡「別に戸塚は怒ってないけどな」

三浦「それでもあーしがいけないんだから謝るべきっしょ」

八幡「……ふっ」

三浦「何で鼻で笑うし!」

八幡「いや、三浦は三浦だなと思ってな」

三浦「はぁ? 意味わからないんですけどぉ?」

117: 2015/10/08(木) 00:09:37.33 ID:iEInBgLRo
翌日 病院


三浦「んじゃ行ってくる」

八幡「おう」

戸塚「いってらっしゃい」

八幡「今日は車まで出してもらって悪かったな」

戸塚「ううん。それで彼氏から連絡は来てないの」

八幡「ああ。ていうか三浦に連絡の取りようがないんだがな」

戸塚「どういうこと」

八幡「彼氏に解約されて携帯を持っていないんだ」

戸塚「」

八幡「自分以外の相手と付き合う必要はないんだとさ」

戸塚「そこまで……」

八幡「ああ。相当独占欲も強いと見た」

戸塚「そうだね。後は警察がすぐに動いてくれるいいんだけど」

八幡「……そうだな」

118: 2015/10/08(木) 00:10:35.54 ID:iEInBgLRo
1時間半後


三浦「お待たせ」

八幡「おう。どうだった」

三浦「それがさ。……ふふっ」

八幡「ん」

三浦「ヒキオが彼氏と思われたみたいでさ。ヒキオ、危うく警察に逮捕されるところだったかも」

八幡「」

三浦「ちゃんと違いますって言っといたから安心しなって」

八幡「……おぅ……」

三浦「戸塚は」

八幡「戸塚はトイレにいってる」

三浦「そっか」

八幡「それより体の方はどうだったんだよ」

三浦「肋骨にヒビ入ってるって。後は打撲。全治二週間だってさ」

八幡「……」

三浦「そんな顔すんな。後はヒキオがあーしを守ってくれるんしょ」

八幡「ああ。三浦は俺が守るし」

三浦「口調真似んな!」

142: 2015/10/10(土) 00:42:03.86 ID:PFJbhxDDo
翌朝


三浦「ヒキオ、朝だよ」

八幡「」スースー

三浦「ヒキオ、起きなって。今日バイトあるっしょ」ユサユサ

八幡「……おぅ……」

三浦「凄い寝ぐせだし。朝食出来るから顔洗ってきな」

八幡「……あぁ……」

三浦(いつもより目が腐ってるし)

八幡「んじゃ起きるかぁ……」

143: 2015/10/10(土) 00:42:34.13 ID:PFJbhxDDo
八幡「三浦って本当に料理出来んだな。夕食もおいしかったし」

三浦「一人暮らししてれば嫌でも覚えるし」

八幡「由比ヶ浜は未だにまともな料理出来ないようだが」

三浦「結衣は不器用だから」

八幡「不器用で暗黒物質作っちゃうのかよ」

三浦「……ねえ、本当に大丈夫……?」

八幡「何がだよ」

三浦「あいつ、絶対バイト先に来るし」

八幡「チーフには口裏合わせてもらうし大丈夫だろ。俺と一緒にいるところを見られたこともないんだろ」

144: 2015/10/10(土) 00:43:00.39 ID:PFJbhxDDo

三浦「うん」

八幡「上手くやるさ。心配すんな」

三浦「……わかった」

八幡「しばらく引きこもり生活で暇だろうがテレビ見たり読書したり好きに寛いでてくれ」

三浦「パソコンも貸してほしいんんだけど」

八幡「いいぞ」

八幡(見られてはいけないデータはバックアップ済だから問題ない)

三浦「あ、工口動画とかあっても気にしないから安心しな」

八幡「ぶふっ!」

145: 2015/10/10(土) 00:43:26.50 ID:PFJbhxDDo
お昼頃 バイト先


チーフ「比企谷くん、たまには一緒に昼飯でも食べに行くんだぜ」

八幡「うっす」

彼氏「あの……」

チーフ「何か用だぜ」

彼氏「こちらに三浦優美子はいらっしゃいませんか」

八幡「……」

チーフ「三浦ちゃんなら昨日から風邪でお休みしてるんだぜ」

彼氏「……そうですか」

146: 2015/10/10(土) 00:43:52.61 ID:PFJbhxDDo
八幡「……もしかして三浦さんの彼氏ですか」

彼氏「ええ、まあ」

八幡「ここに訪ねてきたってことは三浦さんが何処かに行かれたってことっすか」

彼氏「……はい」

八幡「そりゃ大変だ。警察には連絡しました」

彼氏「……っ。いえ。警察なんて大げさですよ。どうせ友人の家に遊びに行ってるんでしょう。よくあるんですよ」

八幡「……そうっすか」

彼氏「それではお邪魔しました」

八幡「……」

147: 2015/10/10(土) 00:44:20.19 ID:PFJbhxDDo



八幡「今日、あいつ来たぞ」

三浦「やっぱし。どうだった」

八幡「三浦がいないか聞かれだけだ。外見は優男にしか見えんな」

三浦「まあ。いい会社に勤めてるみたいだし」

八幡「ほーん。いい会社ねぇ」

三浦「警察、動いてくれてんのか心配だし……」

八幡「まあ、熱心に聞いてくれてたし動いてくれんだろ」

三浦「……」

八幡(後は決定的な証拠が欲しい。あいつが三浦にDVをしたという決定的な何かが)

八幡「……」

八幡「三浦」

三浦「ん」

八幡「あいつの連絡先って知ってるか」

148: 2015/10/10(土) 00:45:56.86 ID:PFJbhxDDo
三日後 千葉


八幡「久しぶりだな」

戸部「久しぶりすぎっしょ!」

大和「ヒキタニが俺たちを呼び出すなんて珍しいな」

大岡「てか初めてだろ」

八幡「二浪してるところ悪いがお前たちにお願いがあるんだ」

「ぐはっ!」グサッ

八幡「三浦のことなんだが……」

149: 2015/10/10(土) 00:46:25.38 ID:PFJbhxDDo
五日後 某所


八幡「やっと来たな」

彼氏「君は確か優美子のバイト先の」

八幡「先日はどうも」

彼氏「君が優美子を連れ出したのか」

八幡「合意のもとですけどね」

彼氏「優美子はどこにいる。優美子を返してくれ」

八幡「DV彼氏に教えるわけないでしょ。馬鹿なの」

彼氏「僕はDVなんてしていない!」

八幡「いやいや、三浦本人が言ってるからね。あんな傷だらけの身体にしておいてよく言えるな」

彼氏「……っ。いいから優美子の居場所を教えろ!」

150: 2015/10/10(土) 00:46:51.79 ID:PFJbhxDDo
八幡「だから教えないって言ってんだろ。今日は取引をしに来たんだ」

彼氏「取引?」

八幡「そう。三浦に今後一切近づくな。そうすればこの後、警察に届け出は出さないでやる」

彼氏「け、警察っ!?」

八幡「ああ。何を驚いてるんだ。あれだけ暴行をすれば傷害罪で捕まるぞ」

彼氏「なっ……」

八幡「既に病院に行って診断書も書いてもらっている」

彼氏「くっ!」

八幡「三浦から聞いたけどいい会社に勤めてるんだって。こんなことが会社にばれたら解雇になっちゃうんじゃないかな~」

彼氏「僕を脅してるつもりか」

151: 2015/10/10(土) 00:47:17.81 ID:PFJbhxDDo
八幡「脅しじゃない。取引だ。アンタが三浦に暴行したことを認めて手を引けば、この後に警察に届け出は出さない」

彼氏「……」

八幡「別にいいだろ。あんたほどの男なら三浦以外にも女なんかすぐ作れるだろ」

彼氏「…………わかった。認めよう」

八幡「三浦に日常的に暴行したことを認めるんだな」

彼氏「……ああ」

八幡「よかったよ。アンタが思ったよりサイコパスじゃなくて」

彼氏「……」

八幡「それじゃ取引はこれで完了だ。それじゃーな」スタスタ

彼氏「待ってくれ。最後に優美子に会わせてくれないか」

152: 2015/10/10(土) 00:47:44.27 ID:PFJbhxDDo
八幡「何のために」

彼氏「最後に謝りたいんだ。頼む」

八幡「わかった。……とでも言うと思ったか馬鹿」

彼氏「……っ!?」

八幡「謝りたいなんて嘘だ。自分をこんな目に合わせた三浦に制裁を加えたいんだろ。自業自得のくせにな」

彼氏「ち、ちがっ……!」

八幡「バレバレなんだよ。……なあ、楽しかったか」

彼氏「……」

八幡「女に暴力で従わせてさ。なに三浦を支配したつもりだったの」

彼氏「……」

153: 2015/10/10(土) 00:48:11.59 ID:PFJbhxDDo
八幡「どうせアンタは自分より弱い奴にしか手を出せないんだ。現に華奢な俺にも殴りかかってこない」

彼氏「……」

八幡「三浦の居場所を本当に知りたいんなら俺を暴力で屈服させればいいんじゃないのか。三浦にしたみたいに」

彼氏「黙れ」

八幡「ほら、どうした。怖くて出来ないか」

彼氏「黙れぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!」


ドンッ!!


彼氏「ごっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ズシャー

八幡「……」

大和「しまった。勢いつきすぎた」

八幡「いや、ナイスだ」

154: 2015/10/10(土) 00:48:48.93 ID:PFJbhxDDo
戸部「っべー。大和の殺人タックル見たの高校生以来っしょ」

大岡「やばいな」

葉山「ちょうどラグビーブームだからな」

戸塚「それは関係ないんじゃないかな」

彼氏「な、なんだ……」

八幡「いつからここに俺一人しかいないと錯覚していた」

彼氏「……なん……だと……」

八幡「ていうかなんで葉山までいるんだよ」

葉山「戸部から今回のことを聞いてね。少しでも力になれればと思って」

八幡「戸部」

戸部「うっ。いや、隼人君だけ仲間外れもわりぃじゃん!?」

155: 2015/10/10(土) 00:50:07.64 ID:PFJbhxDDo
八幡「……まあ、いい」

戸塚「八幡、この人どうするの」

八幡「ん。警察に捕まえてもらうさ。さっきの会話も録音したしな」

彼氏「なっ!?」

八幡「これもいい証拠になるだろ。なにせ本人が認めてるんだからな」

彼氏「警察には届け出は出さないって言ったじゃないか! 僕を騙したのか!!」

八幡「騙してない。俺はこの後に警察に届け出は出さないと言ったんだ」

彼氏「……?」

八幡「だからすでに警察に被害届は出してるんだよ」

彼氏「」

156: 2015/10/10(土) 00:50:33.69 ID:PFJbhxDDo
八幡「」チラッ

戸部「」コクリ

戸部「いやいや、女に手を出す最低野郎を警察に任せるわけにはいかないっしょ」

大和「だな」

大岡「え? どういうこと?」

八幡「大岡、お前は黙ってろ」

戸部「ヒキタニくん、こいつは俺たちで片づけちゃおうよ」

八幡「そうだな。届け出を取り下げて俺たちでやっちまうか」

八幡(もう取り下げは無理だけど)

大和「それじゃ俺は佐天製の金属バットで」

157: 2015/10/10(土) 00:50:59.87 ID:PFJbhxDDo
戸部「とりあえず人相わからないように顔を火で炙っちゃう」

彼氏「ひっ」

八幡「そうだな。後は俺たちがわからないように両目も潰しておくか」

彼氏「や、やめっ……」ガクガク

八幡「まずは歪んだ性欲を治すために急所とバットで潰すか」

彼氏「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

八幡「大和、バッチを貸してくれ」

大和「ああ」

彼氏「あぅ、うぁ……」

158: 2015/10/10(土) 00:51:34.74 ID:PFJbhxDDo
八幡「それじゃ行くぞ。3,2、1……」スッ

彼氏「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」


グシャ!!


彼氏「」ピクピク

八幡「気絶したか」

戸部「……」

八幡「どした」

戸部「いや、今はマジでやると思ったわ」

八幡「やらねぇよ。俺も傷害罪で捕まっちゃうでしょ」

159: 2015/10/10(土) 00:52:00.96 ID:PFJbhxDDo
一週間後


三浦「ヒキオ、バイト行こ」

八幡「おう」

八幡(結局、あの男は傷害容疑で逮捕され拘留されている)

八幡(告訴については葉山の父親の弁護士事務所が協力してくれることになった)

八幡(そうだよね。あいつの父親弁護士だったんだよね。もっと早く思い出せばよかった)

三浦「ヒキオ、聞いてんの」

八幡「お、おう。弱虫ペダルの三期が決まったんだっけか」

三浦「はぁ!?」

八幡「すみません冗談です」

八幡(あれから三浦は俺の家に居候し続けている)

八幡(流石に元の家に戻すわけにはいかないからしばらく面倒を見るつもりだ)

八幡(まあ家事は全部してくれるから俺が面倒見てもらってるんだが)

三浦「だから今日は何を食べたいかって聞いてんの!」

八幡「そうだな。今日はハンバーグがいいな」

三浦「わかった」

八幡「それと帰りにコンビニも寄っていいか」

三浦「いいけど」

八幡「悪いな。今日はサンデーの発売日なんだ」

160: 2015/10/10(土) 00:52:46.71 ID:PFJbhxDDo
おわりです
御粗末!


引用元: 八幡「やはり俺が三浦優美子と再会するのは間違っている」