1: 2017/03/09(木) 21:37:41.879 ID:uoBgeAQdx
キーンコーンカーンコーン

ガヴ「ふわあ…今日もだるいけど、学校様に貴重な時間をささげますかね」

ガヴ「おはようヴィーネ」

ヴィーネ「……」

ガヴ「……?ヴィーネ?」

ヴィーネ「………」ぷい

ヴィーネ「…………」

ヴィーネ「(…ふん、今日という今日は、思い知るがいいわ…ガヴリール…!)」

2: 2017/03/09(木) 21:38:48.035 ID:uoBgeAQdx
さかのぼること昨日

ヴィーネ「ええ!?行けないって…、今週末は私と街に遊びに行く約束、前からしてたじゃない…なんで突然!?」

ガヴ「あーそうだっけ…ごめんヴィーネ…実は急用ができてさあ」

ヴィーネ「ま、まあ…用事ができたなら仕方ないけど…ちなみに用事って何よ」

ガヴ「いや実はさあ…かなりピンチなんだよね…ヴァルハラ王国がさあ」

ヴィーネ「おいちょっと待て」

4: 2017/03/09(木) 21:40:57.956 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「急用って、ネトゲのこと!?なんでゲームが急用になんのよ!?」

ガヴ「いやそんなの運営に言ってよ…その日だけの限定クエストなんて突然言うんだからさあ…」

ヴィーネ「んな…、アンタそんなこと言って、いつもいつも私の用事をないがしろにして!私、前から楽しみにしてたのよっ!?」

ガヴ「えー、じゃあさあ…ヴィーネ一人で行って来たら?」

ヴィーネ「」ぷっちん

ガヴ「ええっと、あ、くそ…おま…ヒールしろってばか…って、え?ヴィーネ…さん?」

ヴィーネ「がヴりいいいいいいるううううううあああ……」

ガヴ「ひっ……、あ、あのお…」

ヴィーネ「あんたいい加減にしなさいよおおお!!」

7: 2017/03/09(木) 21:44:29.662 ID:uoBgeAQdx
回想終わり

ヴィーネ「(ったく…ガヴのばか…もう知らないわ…少なくとも今日一日は、アンタのこと無視してやるんだから…

ヴィーネ「(あれ……そういえば、友達を無視なんて、私初めてだけど…思うにかなりの悪魔的行為よね…これって減ってた仕送りもかなり増えちゃうんじゃあないかしら)」

ヴィーネ「(なんだか、友達を利用するようで悪いけれど、ガヴも少しは反省するだろうし、これは、一石二鳥よね)」

ガヴ「………」

9: 2017/03/09(木) 21:45:56.498 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「(あ、なんかガヴの視線感じるわ…ま…そうよね、あいさつ無視したし…、ちょ、ちょっと、かわいそうだったかしら…朝の挨拶くらいは常識として…、い、いや…けど無視っていったらやっぱり…)」

ガヴ「……、ふわあ」

あくびしながらそのまま席につくガヴリール

ヴィーネ「」

ヴィーネ「(んな…!あ、あいさつを無視したってのに……!!あんなだらしない顔して…、こ、このアホ天使、全然こたえてないのね!?
も、もういいわよ!そっちがその気なら、もう徹底的に無視してやるんだからっ!)」

10: 2017/03/09(木) 21:47:59.578 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「(…あ、そういえば…一時間目の数学、もうちょっとではじまるわね…、いけない準備しないと)」

ガヴ「あー、やべ…筆記用具忘れたわ……あー…」

ヴィーネ「………」

ヴィーネ「(は、はああ!?ひ、筆記用具を忘れたあ!?それじゃどーやって、ノートとんのよ、ほんと学校に何してきてんのよ、このおバカ天使はあ!!)」

ガヴ「……あ。そういやヴィーネ」

ヴィーネ「……」ぷいっ

ガヴ「………」

ヴィーネ「(ふ、ふん、私に筆記用具を貸りようとしたんでしょうけど…甘いわよガヴ…今日はアンタのこと徹底的に無視してやんだからっ!
筆記用具なんて、貸さないわ…サターニャにでも借りればいいのよ)

ガヴ「………、」

13: 2017/03/09(木) 21:50:07.139 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「………、まー筆記用具はいっか、別に使わないし」

ヴィーネ「(何いってんのこのアホ天使!??)」

ヴィーネ「(いや使うでしょうが!?一番使うわよ!??授業の板書どーすんのよっ!…このアホ、周りの人に借りる様子もないし…!こいつ授業どうするつもりなのよぉ!!)」

ガヴ「ふわああ…」

ヴィーネ「(寝る気かあ!ほんとアホ天使ねっ!あきれた……!!)」

ヴィーネ「(はんっ……いつもなら、貸してあげるところだけど…今日は無視するんだからっ、もう知らない)」ぷい

14: 2017/03/09(木) 21:52:45.804 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「ふわああ………………、ん?あれ」

気づいたら、机の端におかれてる鉛筆と消しゴム

ガヴ「……あれ、この筆記用具…あれ?いつの間に…あれえ?」

ヴィーネ「………」

ヴィーネ「(ふん……、まあ…これは仕方ないわ…)

ヴィーネ「(だって、このバカ、このままじゃあ、授業寝る気なんだもん……
まあ、別に会話はしてないし…、筆記用具も私が置いたってバレてないだろうし…、無視してることにはなってるわよね…、まあ、これくらいはね…別に)」

ガヴ「……………」

16: 2017/03/09(木) 21:54:32.651 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「………え、えと、その…ヴぃー…」

サターニャ「はん、ずいぶんと余裕そうな顔してるけどガヴリール、その間抜け面、いつまでもつのかしらね」

ガヴ「あ…?なんだよお前、急に。てか何の話だよサターニャ」

サターニャ「は!やっぱり気づいてないのね!だって今日はアンタの出席番号の日付じゃない、アンタ絶対今日、授業中、当たるわよ」

ガヴ「……っ、げ!そういえば」

サターニャ「ま、アンタのことだろうから、予習なんてしてないだろうし?せいぜいあのグラサンに絞らせることね…私は、今日あたる心配はないだろうから、高見の見物をさせてもらうわね」


ガヴ「ぐぬぬ…コイツ、これを言いにわざわざ予鈴ギリギリになって私のとこまで…」

ヴィーネ「………」

17: 2017/03/09(木) 21:58:14.876 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「(…………ふん)」ぷい

ヴィーネ「(ざまあないわねガヴ……、ネトゲばっかして、勉強しないからよ…普段なら仕方ないから助けてあげるところだけど…今日は、無視よ無視…)」

ヴィーネ「(ガヴが悪いんだからね…せいぜい、授業中恥をかくといいわ…私もサターニャと一緒にあんたのこと…高見の見物させてもらうんだから…)」

ガヴ「………」

ガヴ「まあいいか…怒られるくらい」

ヴィーネ「(いやよくないわよ!?)」

ヴィーネ「(ほんとアホ天使ね!?どんな頭の構造してんのよ!?あの数学の先生にサターニャ何回泣かされてると思ってんのよっ!ホントアホね、アホ天使っ!ばーか!もう知らないわっ!)」

18: 2017/03/09(木) 22:00:06.813 ID:uoBgeAQdx
そして授業中

グラサン「この問題を……天真…答えてみろ」

ガヴ「……え、ええっと…」

ヴィーネ「ご、ごほっ…!!」

ガヴ「え?」

グラサン「どうした、月乃瀬…かぜか?」

ヴィーネ「あ、す、すいません…ちょ、ちょっと、この間のカゼがまだ……ごほっ、ごほっ、ご、ご、5、ごほ、5ごほっ、ごほ…!5…」

ガヴ「………」

20: 2017/03/09(木) 22:03:00.737 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「え、ええっと…その…答え…5、ですかね」

グラサン「…正解だ…座れ」

ヴィーネ「………」

ヴィーネ「(……………、ま、まあ…これも仕方ないわ…)」


ヴィーネ「(だ、だってホントにセキしたくなっちゃったわけだし…それで、せき込む音と、答えの5がたまたまマッチしただけの話だわ……、
いやいやガヴが怒られるのかわいそうで見てられなかっから、それとなく答えを教えたわけじゃあ全然ないし…、

そもそも私今ガヴのこと無視してる最中だしね…

悪魔的行為してる最中だもの…、全然違うわね…

っていうか、ガヴ…今日、自分が当たる番だって忘れてたみたいだし…?なんかフェアじゃないわよね…

気づいてたら、流石のガヴも予習くらいしてきただろうし…本来は、自分の力でなんとかしてただろうから…、
別に手を貸したことにはならないわね…そうだわ…うんうん)」

21: 2017/03/09(木) 22:03:58.430 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「え、ええっと、あの…ヴィー」

グラサン「天真、私語をつつしめ。では次の問題を、胡桃沢」

サターニャ「ふぁ!?」

ヴィーネ「(ふんだ…ガヴなんて、知らないんだから。次の時間は体育だけど、私が無視することで、ひどい目に合えばいいんだわ!)」

24: 2017/03/09(木) 22:08:01.558 ID:uoBgeAQdx
体育の時間

先生「では、まずは準備運動だ。2人組になってペアを組め」

ヴィーネ「サターニャ、一緒にやりましょ、準備運動」

サターニャ「え、いいけどヴィネット。あんた普段はガヴリールと組んで…」

ヴィーネ「いいから、今日はいっしょに組みましょ」

サターニャ「うん、わかったわ」

ヴィーネ「(………普段はガヴと組むところだけど、今日はサターニャと組んでやるんだから)」

25: 2017/03/09(木) 22:10:59.318 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「(けど……、いつも一緒に組んでる人に裏切られるとやっぱりショックよね…
だけど、無視するっていうのは、こ、こういうことなんだからね、ガヴ…も、もうガヴなんて知らないって、ことなんだからっ!ばーか)」

ヴィーネ「(それに、分かってるのかしら………今日は欠席してる人が一人いて、2人組をつくれば、一人余る、ということを
…つまり、1人は余って、先生と準備運動することになるわ…、ふんだ…私がいなくて、せいぜい相手探しにあせればいいわ…)チラ

ガヴ「ふわああ」


ヴィーネ「(って、何アイツ余裕ぶっこいてんのよっ!っていうか、寝ぼけて全然話すら聞いてなかったわね……相手探ししなきゃ、このままじゃあ、先生と組むことになるわよ…え、そ、それでいいの!?ちょっと!)」

26: 2017/03/09(木) 22:12:46.392 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「」ぷるぷる…

サターニャ「…ねえヴィネット…、どしたのアンタなんか様子が」

ヴィーネ「サターニャ…ご、ごめんお願いがあるんだけど」

サターニャ「…?」


ガヴ「ふわああ…ん?」

サターニャ「ガヴリール…一緒に準備体操するわよ…」

ガヴ「はあ…お前…普段は委員長とかと組んでんじゃん…どーいう風の吹き回しだよ」

サターニャ「知らないわよもう…ほら、さっさと一緒するわよ」


…………

ヴィーネ「先生…、一緒に準備体操、お願いします!」

先生「あ、ああ…」

27: 2017/03/09(木) 22:17:18.105 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「……」

ヴィーネ「(……まあ、仕方ないわ…)」

ヴィーネ「(だって、だって、ガヴったら、背ちっさいし…この先生と準備体操しようと思っても背丈に差がありすぎてうまく準備体操できないもの…

別にガヴが一人ぼっちになって、クラスでハブられたみたいな感じになるのが嫌だったわけじゃないし…

っていうかガヴはやさぐれてるけど、別にクラスでハブられてるわけじゃあないし。顔可愛いし、なんだかんだで、優しいところもあるしね……私がカゼのとき、見舞いに来てくれたしね…

…悔しいけど、別にハブられて1人ぼっちになる要素なんて全然ないんだから、

…別に私が手を貸したことには全然ならないわね…

それに、本来、私が組みに行くはずのところをサターニャに行かせたわけだし、会話も全然してないし…悪魔的な無視行為は全然継続中だものね…うんうん)」


………

サターニャ「あんた、ヴィネットとなんかあったの?」

ガヴ「…あー」

29: 2017/03/09(木) 22:21:59.502 ID:uoBgeAQdx
昼休み

ヴィーネ「(お昼…、いつもなら、ガヴ達と一緒に食べるところだけど…今日は一緒になんか食べてあげない…

サターニャとラフィとは喧嘩したわけじゃないけど……、今日は、人気のないところで、一人で食べるんだからっ)」

ガヴ「あ、あのさヴぃー…」

ヴィーネ「(知らないわ、ふん)」

ガヴリールを無視し、自分の弁当を持って教室を出ようとするヴィーネ

31: 2017/03/09(木) 22:23:05.632 ID:uoBgeAQdx
ラフィ「ガヴちゃん、御昼一緒に食べましょ」

サターニャ「仕方ないから、一緒に食べてあげるわよガヴリール」

ガヴ「え、ああ…」

ラフィ「ガヴちゃんの昼食はなんですか」

ガヴ「あ、わたしは売店に……、あー、やべー、財布家に忘れた…」

ヴィーネ「!?」

32: 2017/03/09(木) 22:25:24.446 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「仕方ない…今日は、昼食抜きで…って、あれ?」

ガヴの机の上におかれている500円

ガヴ「………なにこれ」

サターニャ「………いや、さっきものすごい勢いでヴィネットがあんたの机の上において教室から出て行ったわ」

ラフィ「それはもう、俊足でした」

3人「………」

33: 2017/03/09(木) 22:29:05.491 ID:uoBgeAQdx
校舎裏で一人で昼食をとるヴィーネ

ヴィーネ「………」

ヴィーネ「………(仕方ない…仕方ないわよ……)」

ヴィーネ「(だってだって…、ガヴ普段、財布とか忘れないし!?

本来食べれるはずの昼食なんだから、別に手を貸したことにはならないわよね…

ってか、昼食抜くことになったりして、昼すぎから貧血とかになったら、大変だし!?

あ、いや…別にガヴがどうなろうと、今の私には、関係ないわけどっ、っていうか、500円で足りたかしら…

ガヴったら小食だし大丈夫だとおもうけれど…、

あ、いや、これは別にガヴを心配してるわけじゃあなくて)」ぶつぶつ…

………

様子を見に来た3人

サターニャ「ヴィネットのやつ、一人でご飯食べてるわよ…なんか話かけづらい感じかもしだしながら」

ラフィ「ガヴちゃん…ヴィーネさんと何かあったんですか?」

ガヴ「…あー…」

………

34: 2017/03/09(木) 22:33:01.456 ID:uoBgeAQdx
そして放課後

ヴィーネ「(……なんか、つかれたわ…)」

ヴィーネ「(人を無視するって、なんだかんだ…つかれることなのね…、
けどまだ、私の悪魔的な無視行為は、終わっていないわ…最後の仕上げがある…)」

ヴィーネ「(そう…、ガヴを置いて、一人で下校する…)」

ヴィーネ「(普段、たいていの日は一緒に帰っているし…たまに別々で帰る日も、一言断ってから帰ってるっていうのに…今日は完全無視でかえるわ…、
かなりひどい行為だとおもうけれど…

ふん、私だって悪魔なのよ…これくらいのことできるわ…ガヴなんて、もう知らないもの)」

ガヴ「………」

37: 2017/03/09(木) 22:35:41.309 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「………」

ヴィーネ「(なんか、ガヴがこっちみてるような気がするけど、もう、無視よ無視!……)」

ヴィーネ「(……)」

ヴィーネ「(……、けど……、なんかもう…今日一日でかなりガヴのこと、無視したような気もするし…、そこまでしなくてもいいかしら…、そろそろ仲直りしてもいいような…)」

ヴィーネ「(正直いうと………、ガヴと一緒帰りたいな)」

ヴィーネ「(………)」

ヴィーネ「あ、あのガ」

上野「天真さーん」

ヴィーネ「え…」

38: 2017/03/09(木) 22:36:46.854 ID:uoBgeAQdx
田中「今日も調理部に遊び来ない?」

上野「今日は、ハンバーグ作るよ!?まち子も来るし、今日も試食してよ」

ガヴ「あ、ええっと…」

ヴィーネ「………」

そのまま教室を後にするヴィーネ

39: 2017/03/09(木) 22:39:34.076 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「はあ…」

ヴィーネ「ガヴ…、ほんと、ずいぶんいろんな人と仲良くなったなあ…下界に来て間もないころは、教室でも2人でばっかり行動してたのに…」

ヴィーネ「ちょっとさびしいけど…まあ…いいことよね」

ヴィーネ「…ん、もしかして…、今日、私が一日無視してたのも…ガヴ、ひょっとして、全然気づいてないんじゃあ……、だってもう、あれだけ周りに話す人もいるんだし…、今や私と一日話さないくらいじゃあ、何も違和感感じないのかも……」

ヴィーネ「そういえば今日もなんか、ガヴったら、あくびばっかして…全然堪えてる感じじゃなかったわ…はあ…」

ヴィーネ「…なんか私…ひとり相撲…よく考えたら、友達を無視なんて、小学生みたいだし…」

ヴィーネ「帰ろ…」

42: 2017/03/09(木) 22:45:28.132 ID:uoBgeAQdx
ざー…

ヴィーネ「…あー雨じゃない、私としたことが…傘持ってきてない…ガヴを無視するとか、変なことずっと考えてて…
…朝、天気予報、みないで登校してきちゃったんだわ…」

ヴィーネ「仕方ない、今日は濡れて帰りますか…」

くいっ

ヴィーネ「えっ?」

ガヴ「………」

ヴィーネのそでをつかむガヴリール

ヴィーネ「え…?が、ガ…」

ガヴ「ヴぃ、ヴィーネ……その…」

ガヴ「い、一緒に、かえろっ、傘…あるから」

44: 2017/03/09(木) 22:47:53.941 ID:uoBgeAQdx
あいあい傘で帰るガヴリールとヴィーネ

ヴィーネ「………(ど、どうしよう)」

ヴィーネ「(一緒に帰ってるのに…何も会話してない…、もう、無視したいわけじゃあ、ないんだけど…なんか、今日一日避けてたこともあって、なんか気まずい…)」

ヴィーネ「(ガヴも何にもしゃべらないし…どうしたのかしら…体調でも悪いとか…?)」

ガヴ「あ、あのっ」

ヴィーネ「え?」

ガヴ「あ、あのさ…ヴィーネ……、今週末のことなんだけどさあ…や、やっぱ行こうか…、街に遊びに」

ヴィーネ「は?」

45: 2017/03/09(木) 22:49:12.898 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「ま、まあ……あの…確かに限定クエストあるんだけど、まあ…、よくよく考えたら、大したやつじゃあないし、
その、今回は、ヴィーネと前々から約束してた面もあるし、やっぱね、あの…ドタキャンはよくないかなって、思った次第でして…その…あの」

ガヴ「だ、だからその…、………そろそろ、機嫌、治してくれると、うれしいんですけど…ヴィーネさん」

ヴィーネ「………」

50: 2017/03/09(木) 22:51:57.337 ID:uoBgeAQdx
ガヴ「え、ちょ、まだ無視かよ!?おこ、おこなの?!まだおこなのヴィーネ!?」

ヴィーネ「え、いや…ガヴ…気づいてたの?私が怒ってること…無視してたこと」

ガヴ「ははあああ!?分かるよ、気づかないわけないじゃん!だって、朝だって挨拶したのに全然返してくれなかったし!?
授業前に筆記用具おいたり、問題あてられた時、咳き込んでプレッシャーかけてくるしさ!?

体育は、私と組むくらいなら、先生と組んだほうがマシ的な感じだしてくるし!?

極め付けは昼休み!?なんか無断で500円おいて、消え去るってなに!?悪魔的な呪詛的な何か!?
めちゃくちゃ怒ってたじゃんか!!」

ガヴ「だ、だから、昨日のことは、ほんとごめん…私が悪かったから…
…だ、だから、もう怒るのやめて…ヴィーネ……な、仲直りしようよ」

ヴィーネ「…………」

52: 2017/03/09(木) 22:54:08.904 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「………ぷ」

ヴィーネ「あははははっ」

ガヴ「な、な、なんだよっ、何笑ってんだよヴィーネ!!」

ヴィーネ「あ、いや、ごめん、ごめんねガヴ…
私のほうこそ、無視なんて、小さい子供みたいな真似、ほんと悪かったわ…
けど、ガヴったら、いつもと変わんない態度だったし、ひょっとしたら気づいてないんじゃ、っておもってたから」

ガヴ「いやなにいってんだよ…、すっげー怖かったし…今日のヴィーネ、
いやまあ…そろそろ付き合いも長いし…気づかないわけないじゃん」

ヴィーネ「ふふ…そーね、それじゃ、仲直りしますか」

ガヴ「そーしていただけると助かります…ヴィーネさん」

53: 2017/03/09(木) 22:55:18.062 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「あれ……ところで、帰り、調理部の子達に誘われてたみたいだけど、そっち行かなくてよかったの?」

ガヴ「…ばーか…だれの所為だとおもってんだよ……行けるわけないよ…」

ヴィーネ「……え??」

………

54: 2017/03/09(木) 22:58:27.024 ID:uoBgeAQdx
………

それから数日後……

魔界通帳を手にもつヴィーネ

ヴィーネ「はあ…」

ヴィーネ「この間のガヴにした悪魔的な無視行為……、まだ通帳はみてないけれど、あれのせいで、当然仕送りは上がってるわよね」

ヴィーネ「けど…、だめだわやっぱり…ガヴを無視して、怖がらせておいて、そんなお金受け取れないわ…」

55: 2017/03/09(木) 23:00:08.036 ID:uoBgeAQdx
ヴィーネ「決めたわ!あれで、どれくらい増えてるか知らないけど、
…先月より増えてる分のお金は、魔界に返すことにするわ…!」

魔界通帳を開くヴィーネ

ヴィーネ「…………あれ」

ヴィーネ「………………、増えてない……」



おしまい

57: 2017/03/09(木) 23:00:40.029
素晴らしいね

60: 2017/03/09(木) 23:02:29.187
なんだよガヴィーネってかっこいいな

引用元: ヴィーネ「ガヴリールを無視しつづけたらどうなるか」