1: 2015/12/04(金) 21:36:20.437 ID:0mFWENjt0
小町「はい、小町はフルハウス!」

八幡「ワンペア……」

小町「うわー微妙」

八幡「うるせー、やっぱりホントはイカサマしてるんじゃないだろうな」

小町「かっこ悪いなあ、お兄ちゃんだってもう2回勝ったじゃない」

八幡「でも7回負けてるからな」

小町「お兄ちゃんは運のからむ勝負事に向いてないねえ」

八幡「やかましい、ほら今回の罰ゲームはなんだよ」

小町「じゃあねえ、小町の肩を10回叩く」

八幡「ん」

4: 2015/12/04(金) 21:37:24.486 ID:0mFWENjt0
小町「あーそこそこ、気持ちいいー」

八幡「よし、もう一勝負やろう」

小町「えー、じゃあこれで最後ね、ちょうど10回でキリが良いし」

八幡「分かった、じゃあ最後は5ポイントな」

小町「ポイント制とかじゃないし……ちっさいなー、じゃあ切るよ」

八幡「おう」

小町「……んー、お兄ちゃんも切る?さっき小町のズル疑ってたし」

八幡「じゃあちょっと切るか……ほい」

小町「んじゃ配るね」

5: 2015/12/04(金) 21:37:48.940 ID:0mFWENjt0
八幡「つ、ツーペア……」

小町「はい、小町はストレート」

八幡「マジかよ……」

小町「じゃあ最後の罰ゲームはー」

八幡「んだよ」

小町「お兄ちゃん、明日話しかけられたら相手の下の名前呼んで返事して」

八幡「…………は?」

小町「最後は5ポイント分だしね、じゃあ頑張って!」

八幡「いやいやいや無理だろ無理無理ていうか普通に気持ち悪いって」

小町「そんなに拒絶反応出ちゃうこのお兄ちゃん、本当にまずいなー」

八幡「いや、だって、なあ……?」

6: 2015/12/04(金) 21:38:13.980 ID:0mFWENjt0
小町「だーいじょうぶだよ、お兄ちゃんに話しかけてくるってことはその時点で結構仲良しでしょ?」

八幡「うーん、そうかなぁ、どうかなぁ……あ、でも戸塚が相手だったら……いやでも」

小町「戸塚さんねー……いや、でも小町は甥っ子姪っ子の顔を見る夢を捨てきれない……」

八幡「つーかマジで紙一重で俺の高校生活が終わるんだが」

小町「いやお兄ちゃんさ、終わるって言うけど、具体的にどうなる訳?」

八幡「まず、キモイって思われるだろ」

小町「うん」

八幡「……で、距離を置かれるだろ」

小町「うん」

八幡「…………ぼっちになる…………あれ?これ今とあんまり変わらねえな」

小町「でしょ」

8: 2015/12/04(金) 21:38:33.893 ID:0mFWENjt0
八幡「問題なさそうな気がしてきた」

小町「うんうん、まぁ一応、明日夜になったらお兄ちゃんの知り合い一通りに小町からネタばらししとくから」

八幡「ふむ」

小町「それで大体笑って許してくれるよ」

八幡「ふーむ……わかった、まぁ、本当に話しかけられたら、な」

小町「最低でも部活はちゃんと出てね」

八幡「うぐ」


八幡(まぁ教室では誰かが俺に話しかけてくることはまずない)

八幡(由比ヶ浜も基本教室の外でしか話さないし……まぁ戸塚くらいか)

八幡(で、部活も挨拶さえしのげば後は読書に没頭してればなんとかなる)

八幡(よし、いける)

9: 2015/12/04(金) 21:38:58.828 ID:0mFWENjt0
朝のHR後

平塚「比企谷、ちょっと来い」

八幡「うっ」

平塚「なんだその反応は」

八幡「……ちょ、ちょっとこっちへ」

平塚「む?」

八幡(くっ、流石に教室では無理だ)

平塚「おい比企谷、どうしたんだいったい」

八幡「な、なんですか、し、静……先生」

平塚「なっ!?」

11: 2015/12/04(金) 21:39:58.739 ID:0mFWENjt0
八幡(敬称はセーフだろ……呼び捨てとは言われてねえ)

平塚「な、なんだいきなり……ね、熱でもあるのか?」

八幡「は、はは、やっぱ変ですよね」

平塚「ああ、変だな」

八幡「じゃ、じゃあやっぱ止めます」

平塚「そうだな、しかし比企谷が卒業した後なら良いぞ」

八幡「え?」

12: 2015/12/04(金) 21:40:35.813 ID:0mFWENjt0
平塚「流石に今は教師と生徒としてのラインを守らなければならんからな」

八幡「あ、ああ、そうっすよね」

平塚「それにしても、ふふ、まさか年下の男に下の名前で呼ばれるとは……なかなか新鮮で良いものだな」

八幡(あれ、意外と好感触……?)

平塚「しかしまさか君がなあ、陽乃の影響でも受けたのかね?」

八幡「い、いやそういう訳じゃないんですがね……はは、あ、そういえば何か御用だったんじゃ」

平塚「ああ、そうだったな、いや放課後用事があるから奉仕部へ行くので帰らず待っててくれたまえ」

八幡「は、はぁ、了解っす」

平塚「はは、頼むぞ」

13: 2015/12/04(金) 21:41:12.467 ID:0mFWENjt0
結衣「ね、ねえヒッキー、先生なんだって?」

八幡(うわお前マジかよ……)

八幡「い、いや、なんでもないぞ、ゆ、ゆい」

結衣「……ふぇっ!?」

八幡「……がはま……」

結衣「!?……!?」

八幡「なんか放課後用事があるんだと……それだけ」

結衣「……」

15: 2015/12/04(金) 21:41:44.259 ID:0mFWENjt0
八幡「お、おい?ゆ、ゆ、ゆい………………がはま?」

結衣「う、うん、なに!?」

八幡「いや、話聞いてたか?先生は放課後用事があるからちゃんと部活行けって行ってたんだよ」

結衣「あ、そ、そっかー、わ、わかったー」

三浦「……」

葉山「……」

戸塚「……?」

姫菜「……」

八幡(あれ、なんかクラスの雰囲気が……)

16: 2015/12/04(金) 21:42:04.300 ID:0mFWENjt0
八幡(あれから休み時間の度に左後ろからいやに視線を感じる……自意識過剰すなぁ)

八幡(という訳で昼休みはさっさと逃げることにした、俺のベストプレイスだ)

戸塚「あ、こんなところにいたんだ、八幡」

八幡「お、おお、彩加」

戸塚「えっ?」

八幡「な、なんだ?」

戸塚「ううん、八幡、今、名前で呼んでくれた?」

17: 2015/12/04(金) 21:42:26.416 ID:0mFWENjt0
八幡「あ、ああ、やっぱりおかしいよな」

戸塚「ううん、僕嬉しいよ」

八幡(俺の戸塚がこんなに天使なんかじゃない訳ない何を言ってるのかわからねーかもしれねーが俺もわからん)

戸塚「えへへ、八幡」

八幡「……彩加」

戸塚「えへへ」

八幡(守りたいこの笑顔)

19: 2015/12/04(金) 21:42:50.230 ID:0mFWENjt0
八幡(さて部活だ……幸いにも雪ノ下には由比ヶ浜と同じ手が通じる、しのげるはずだ)

八幡「うっす」

雪乃「あら、ごめんなさいゴミかと思ったら比企谷君だったのね、こんにちは」

八幡「ご挨拶だな、ゆきの」

雪乃「……!?」

八幡「……した」

雪乃「…………?」

八幡(よしあとは読書だ、自分の世界に埋没している雰囲気でやり過ごす!)

雪乃「あの、比企谷君? 今、貴方、私の事……」

八幡(聞こえない聞こえない、読書に集中してるよー)

雪乃「……ちょっと比企谷君、聞いているのだけれど」

20: 2015/12/04(金) 21:43:24.752 ID:0mFWENjt0
八幡(くっそ……)

八幡「なんだよ、ゆきの」

雪乃「っ!? や、やはり貴方」

八幡「した」

雪乃「……貴方、私をからかっているのかしら?」

八幡「いやそういうつもりじゃねえよ……悪かったな、気を悪くしたんなら謝る」

雪乃「そうではなくて」

結衣「やっはろー!」

雪乃「由比ヶ浜さん……」

21: 2015/12/04(金) 21:43:42.622 ID:0mFWENjt0
結衣「あー、やっぱりヒッキーいた! もう、なんで先行っちゃうし」

八幡「いや、お前なんか喋ってたし良いかなって」

結衣「そうかもしんないけどさあ、ちょっとくらい……」

八幡「はいはい、俺はこの本の続き読むからまた今度な」

結衣「むう」

雪乃「はぁ……まぁ良いわ、お茶を淹れるわね」

結衣「わーい」

八幡(精神的にきっつい……早く今日終われ……このままが良いッ!)

葉山「ちょっと良いかな」

三浦「結衣、いる?」

姫菜「はろはろ~」

八幡(神は俺を見捨てたもうた……)

23: 2015/12/04(金) 21:44:11.572 ID:0mFWENjt0
結衣「あれ、みんな、どうしたの?」

葉山「いや、ちょっと優美子がさ」

三浦「ん……」

結衣「?」

三浦「いや、その、なに、こないだ結衣と、その……雪ノ下さん?に世話になったから、これ」

結衣「え、すごい、チョコクッキーだ! これ優美子が作ったの?」

三浦「う、うん、まぁ」

24: 2015/12/04(金) 21:44:45.837 ID:0mFWENjt0
結衣「わー美味しそう、ね、ゆきのん!」

三浦「……」

雪乃「……そうね、これだけ綺麗にできてたら十分なんじゃないかしら」

三浦「ふふん」

結衣「むむ、優美子がゆきのんに認められてる……良いなあ……なんかお菓子作ってこよっかな」

雪乃「それは止めて頂戴」

結衣「ひどっ!?」

姫菜「あはは」

25: 2015/12/04(金) 21:45:05.920 ID:0mFWENjt0
葉山「……やぁ」

八幡「んだよ、俺は忙しいんだ、向こうのキラキラしたやつらで話してれば良いだろ」

葉山「君は、変わらないな」

八幡「さあな」

葉山「だからかな、なんだか安心するよ、君はいつでもそうだから」

八幡「何言ってんだよお前……海老名さんが興奮気味の視線をさっきから向けてきてるから早めにあっち行け」

葉山「はは……そうだな、そうするよ、じゃあな比企谷」

八幡「……ああ、じゃあな、隼人」

葉山「!?」

姫菜「ぶはぁっ!!」

28: 2015/12/04(金) 21:45:41.155 ID:0mFWENjt0
三浦「ちょ、え、姫菜!? なんかいろんなとこからいろんなもの出し過ぎ!」

結衣「ど、どうしたの、姫菜!?」

姫菜「デレが……ついにデレが……ぐ腐ぅっ」

雪乃「はぁ、とりあえず拭くもの持ってくるわ……むしろ水場に行った方が良いかもしれないわね」

三浦「は、隼人手伝って」

葉山「あ、ああ……」

八幡(破壊力ありすぎだろ……ガチすぎるわあの人)

31: 2015/12/04(金) 21:46:33.226 ID:0mFWENjt0
結衣「優美子のクッキー美味しいね」

雪乃「そうね、少し甘いけれど、紅茶に良く合うわ」

結衣「だよねー、それにしても姫菜にはびっくりしたなあ、どうしたんだろ」

雪乃「さあ……」

八幡「……」

川崎「ちょっと良い?」

八幡(俺が望んでいたのは平穏な日々だけだったのに……)

32: 2015/12/04(金) 21:47:04.316 ID:0mFWENjt0
結衣「あ、さきさきだーやっはろー」

川崎「あ、うん」

雪乃「こんにちは」

八幡「……」

結衣「どうかしたの? 依頼?」

川崎「いや、依頼ってほどじゃないんだけど、こないだなんか世話になったし、お礼と思ったんだけど」

川崎「でも先越されてたみたいね、さすがにもういらないか」

結衣「いるいる! 超いるよ! ね、ゆきのん!」

33: 2015/12/04(金) 21:47:54.902 ID:0mFWENjt0
雪乃「ええ、ありがたく頂くわ……それに今日中にということもないのでしょう?」

川崎「まぁね……それじゃ……これ」

結衣「わーい、ありがとう、さきさき」

川崎「いや、お礼に来たのはこっちなんだけど」

結衣「あれ? そっかー」

川崎「あ、あと……ちょっと」

八幡「……あん?」

川崎「これ、けーちゃんから」

八幡「お、おう」

川崎「じゃあ渡したからね」

34: 2015/12/04(金) 21:48:14.888 ID:0mFWENjt0
八幡「京華にありがとって言っといてくれ」

川崎「は?」

八幡「け、京華さん……」

川崎「……それアタシも手伝ったんだけど」

八幡「そ、そうか……ありがとな、えーと……ヵゎ……さき」

川崎「っ!?」

結衣「!!」

雪乃「!?」

八幡(顔を真っ赤にして去ってしまった……激おこだったかな、やっぱり)

35: 2015/12/04(金) 21:48:47.372 ID:0mFWENjt0
結衣「……今日のヒッキー……変」

八幡「え」

雪乃「そうね、いつにもまして異常さが際立っているわね」

八幡「一周まわって正常になってるんじゃないか」

雪乃「どうかしらね」

一色「こんにちわー、あ、先輩いたいた、すみません、ちょっと先輩お借りして良いですか?」

結衣「え、ど、どうかしたの?」

一色「はい、ちょっと生徒会室で男手が必要なんですよー、箱が重くて」

雪乃「そういうことなら仕方ないわね」

八幡(やべえ、面倒臭いのが来ちまった)

36: 2015/12/04(金) 21:49:26.451 ID:0mFWENjt0
一色「ほら行きますよ、副会長が腰痛めちゃったんですから」

八幡「え、マジで? そんな重たいの?」

一色「中身は書類らしいんですけどねー」

八幡「段ボールいっぱいの紙とかやべえだろ……」

一色「そんなの私たちだけじゃ無理じゃないですかー?」

八幡「そこは葉山とか戸部使った方が良いんじゃね?」

一色「戸部先輩はともかく葉山先輩にそんな大変なことさせられないっていうかー」

八幡「えぇー……」

38: 2015/12/04(金) 21:50:09.355 ID:0mFWENjt0
結衣「あはは……」

一色「雪ノ下先輩の許可も頂きましたし、ほらほら行きますよ、先輩!」

八幡「はぁ、わーったよ、いろは」

一色「!?」

結衣「!?」

雪乃「!?」

一色「えっ、ちょ、せんぱ」

八幡「ほらほら行くぞ」

一色「ひ、引っ張らないでくださいよぉ!」

39: 2015/12/04(金) 21:50:29.557 ID:0mFWENjt0
雪乃「いったい何が彼に起こったというの……」

結衣「雪降ったりしてね……でも、あたしはちょっと嬉しかったな、ゆきのんは?」

雪乃「……ノーコメントよ」

結衣「ふーん……ふふ」

雪乃「何笑ってるのよ」

結衣「気持ち悪いとか嫌とか言わないってことは、そういうことなんだろうなーって思って」

雪乃「ちょっと、由比ヶ浜さん、貴女何か勘違いしてるわよ」

結衣「してないもーん、えへへ」

雪乃「全く……」

41: 2015/12/04(金) 21:51:13.555 ID:0mFWENjt0
一色「先輩ちょっ、ちゃんと歩けますから!」

八幡「ん」

一色「あ……え、えっと、さっきのどういうつもりですか?」

八幡「何が」

一色「で、ですからその……きゅ、急に私の事……えっと、下の名前で、呼び捨て……」

八幡「さぁなぁ、なんでだろうなぁ」

一色「ええっ、はっきり言ってくださいよ先輩! 男らしくないです!」

八幡「男にはいろいろ秘密があるもんだ」

一色「は? 何言ってるんですかキモイです」

八幡「はぁ……まぁそのうち分かるから……」

一色「!? ま、まさか先輩からこっ、ここここっこくっ」

八幡「にわとりかお前は……ちーっす、ほら生徒会長、指示出せよ」

一色「えっ、あ、ああ、ええーと、えーと、は、はい、じゃ、じゃあこの箱を……」

43: 2015/12/04(金) 21:52:04.870 ID:0mFWENjt0
八幡「……こんなもんか、あー腰いてえ」

一色「そ、そうですね、助かりました、ありがとうございます先輩」

八幡「まぁ、奉仕部だからな……」

一色「す、素直にそう言われるとなんか怖いです」

八幡「あっそ……まぁこれで終わりだろ、帰るわ」

一色「は、はい、ありがとうございました、先輩」

八幡「おう」

一色「あ、あの先輩」

八幡「あん?」

一色「も、もう名前で呼んでくれないんですか?」

八幡(恥ずかしいんだよ察せよ……お前は雪ノ下や由比ヶ浜と違ってマジで下の名前を呼ばなきゃイカンでしょ)

45: 2015/12/04(金) 21:52:53.814 ID:0mFWENjt0
八幡「どうだろうな」

一色「先輩先輩先輩!」

八幡「なんだよ」

一色「ちゃんと名前呼んで返事してくださいよぉ!」

八幡「葉山にでも頼めよ……」

一色「んー、葉山先輩はいつでも誰でも基本下の名前呼んでますし」

八幡「じゃ良いじゃん、そういやお前も下の名前で呼ばれてたな」

一色「それはそれ、これはこれ」

八幡「は?」

一色「先輩に! 私が! 下の名前で! 呼ばれたいんです!」

48: 2015/12/04(金) 21:53:09.832 ID:0mFWENjt0
八幡「ち、ちかい」

一色「早く呼ばないと……もっと近づいちゃいますよ……?」

八幡「お、おい、これ以上は……」

一色「………………」

八幡「………………」

一色「…………先輩?」

八幡「…………いろh」

結衣「やっはろ~、そろそろ終わった~?……って……あれ?」

雪乃「一色さん、比企谷くん……貴方たちこんなところで何やってるのかしら?」

八幡「い、いやこれはあれだそのなんだそうそれだよ」

雪乃「面白いほど動転してるわね……」

49: 2015/12/04(金) 21:53:22.130 ID:0mFWENjt0
結衣「ヒッキー……何してたの……?ほんとに仕事してたの……?」

八幡「バッ、おま、ふざけんなよ超重労働だったわ、この俺が1時間以上段ボール運ぶとか天変地異の前触れだぞ」

結衣「それだけで世界が終わっちゃうの!?」

八幡「あー疲れた疲れたさーて帰るか」

結衣「あ、これヒッキーの荷物」

八幡「お、ああ、ど、ども」

雪乃「はぁ、まったく……行きましょうか、由比ヶ浜さん、それじゃあね、一色さん、ちゃんと戸締りするのよ」

結衣「うん! またね、いろはちゃん! ほらいこ、ヒッキー!」

一色「……はっ、ちょ、ちょっと待ってください! 私も帰りますからぁ!!」

八幡「おう、早くしろよ」

51: 2015/12/04(金) 21:53:33.355 ID:0mFWENjt0
八幡「……疲れた……仕事も疲れたが精神的な疲れマジぱねえわ」

小町「お兄ちゃんおっかえり~戦果はどうだった?」

八幡「俺はリア充にはなれないことが良く分かった……下の名前は無理だわ」

小町「え、呼べなかったの?」

八幡「いや、一応呼んだぞ……大抵驚くか引くかどっちかだったけど」

小町「引かれちゃったかー流石に急だったかな」

八幡「あ、でも彩加だけは喜んでくれてたみたいだったぞ」

小町「さいか……あぁ、戸塚さんか……戸塚さんだけか……どうしよう、お兄ちゃんの業が深まる」

八幡「まぁネタばらしのメールは頼むわ……今日はマジで疲れちまった」

小町「う、うん、ご飯準備してるから早く降りてきてね」

八幡「おう」

小町「うーん、この様子じゃまだまだ道は険しいかな……小町の挑戦はこれからも続く!」

53: 2015/12/04(金) 21:53:53.454 ID:0mFWENjt0
翌日

結衣「ヒッキー」

八幡「ん、おお、どした」

結衣「小町ちゃんからメールきたよ」

八幡「ああ、なんかそのすまんかった」

結衣「う、ううん、大丈夫! ……結構びっくりしたけど、なるほどって感じだし!」

八幡「ははは……」

結衣「で、でもあの、たまになら、良いからね?」

八幡「え」

54: 2015/12/04(金) 21:54:12.484 ID:0mFWENjt0
結衣「……人前でだと、ちょっと恥ずかしいけど……」

八幡「……ぜ、善処する」

結衣「……うん……えへへ……あのさ、ヒッキー……じゃなくて」

八幡「?」

結衣「八幡」ポソッ

八幡「っ?!」

結衣「おかえしっ!」

八幡「……まいったな……」

八幡(クラスの雰囲気が妙にアレな気がするがそれは無視しよう)

八幡(それにしても……いや、確かにこれは心臓に悪いわ)

57: 2015/12/04(金) 21:54:59.998 ID:0mFWENjt0
一色「せ~んぱい」

八幡「なんだ一色来たのか」

一色「来たのか、じゃないですよ」

八幡「じゃあなんか用か」

一色「用と言いますか、その、昨日は良いところで邪魔されたので……」

八幡「へ?」

一色「や、やっぱりほら、最初はこう二人きりで耳元で優しく囁くように呼んでほしいといいますか!」

八幡「え」

一色「な、なんですかその反応、だ、だめですか?」

八幡「い、いや、その、えっと……お前、昨日うちの妹からメール来なかった?」

一色「いえ、妹さんとはまだお会いしたことありませんし、連絡先も知りませんけど?」

八幡「…………………………Oh」

一色「そんなことより、ほらほら、呼んでくださいよぉ」

八幡(どうしようねこれ)

おわり

58: 2015/12/04(金) 21:55:52.414
乙乙
おまけがあってもいいんだよ

60: 2015/12/04(金) 21:56:35.163
乙はす