1: 2016/01/09(土) 01:49:50.810 ID:fF2JEmJP0
八幡「どっちか選ぼうとするから苦しむんじゃないのか?」

結衣「!?」

雪乃「あら比企谷君、それはどういう意味かしら?」

八幡「いや、俺は由比ヶ浜か雪ノ下どちらかを選ぼうとしているから、苦しい思いをしているんだ。それなら、どっちも取ればいい。」

結衣「取るってどういうこと…?」

雪乃「つまり比企谷君、あなたは、由比ヶ浜さんと私、どちらとも付き合いたいということかしら?」

八幡「まあ、そういうことになるな」

結衣「!?」

2: 2016/01/09(土) 01:50:30.248 ID:fF2JEmJP0
雪乃「ついに目だけでなく脳味噌まで腐ってしまったのかしら、ゲス谷君。」

八幡「まあ、落ち着け。お前らが動揺するのも分かる。だが、落ち着け。」

結衣「ぐすん…」

雪乃「あら、由比ヶ浜さんはあなたの馬鹿さ加減に嫌気がさして泣き出してしまったわ…」

八幡「じゃあ由比ヶ浜。お前は俺と付き合いたくないのか?」

由比ヶ浜「//!?そんなこと急に言われても…」

八幡「大事なことなんだ。はっきり言ってくれ。」

由比ヶ浜「…付き合いたい!でも…そんな二股みたいな事やだよ…」

4: 2016/01/09(土) 01:51:16.627 ID:fF2JEmJP0
八幡「そうだろうな。俺もお前とは付き合いたいと思っている。でもそれは難しい。なぜなら俺は雪ノ下とも付き合いたいからだ。」

雪乃「…」

結衣「…」

八幡「そして俺はこの3人でいるのが好きだ。この放課後が好きだ。かけがえのない時間だ。変えることのできない貴重な時だ。捨てたくないんだ…」

雪乃「だからってあなたは二股かけたいっていうの?」

八幡「…」

6: 2016/01/09(土) 01:53:33.294 ID:fF2JEmJP0
雪乃「そんなのはゲスの発想だわ。ゴミ屑が考がえそうなことね。結局あなたは自分が傷つきたくないだけじゃない。」

八幡「…それの何が悪いんだ?」

雪乃「あら、開き直りかしら?」

八幡「一人の女性と付き合わなくてはならないと誰が決めた?二股したら何がいけないんだ?誰が決めた?世間か?俺が最も忌み嫌っている世間が決めた価値観だ。それに縛られて動けなくなって時だけが過ぎて貴重な場所が失われていく…。俺はもうそんなのは嫌なんだ。」

雪乃「…」

結衣「でもだからって2人の人間を愛するなんて…おかしいよ…」

八幡「本当におかしなことなのか?」

結衣「…どういうこと?」

8: 2016/01/09(土) 01:56:09.979 ID:fF2JEmJP0
八幡「すでに俺は2人の人間を愛してしまっている。そしてお前らもそうなんじゃないのか?お前らも俺の事を好きでいる。その事実は確かにそこにある。ただ付き合うという行為をしてないだけだ。」

雪乃「確かにそれは、そうかもしれないわ。でもそれはそうするしかないものなの。その行為をしてしてしまえば全てが壊れてしまうわ。一度狂い始めた歯車はそのまま二度と元には戻らないわ。」

八幡「俺が主張したいのはここなんだ。」

八幡「それは全てクソみたいな世界が決めたことだ。世間が決めたことだ。それは俺たちが決めた事じゃない。そんな常識に俺らは踊らされているんだ。」

雪乃「…」

八幡「見つけよう。俺ら3人で見つけよう。この3人で。世間は許さないかもしれない。世界は俺らを否定するかもしれない。でも関係ねえ。俺はお前らのどっちも失いたくないんだ!」

結衣「ヒッキー…」

雪乃「比企谷君…」

9: 2016/01/09(土) 01:57:25.522 ID:fF2JEmJP0
八幡「完璧な所じゃなくていい。誰かから祝福されようとも思わない。お互いが考えあって支えあっていけばいい。思ってることは言えばいい。言いたいことがあれば言えばいい。……俺はやっぱり本物が欲しいんだ!」

結衣「……確かにそうかもしれないね」

雪乃「由比ヶ浜さん!?」

結衣「私、今までヒッキーが自分のものにならないと嫌だって思ってた…。でも、ゆきのんがもう一人だったらそれもいいかなって思えるもん。」

雪乃「それは…あまりにも非現実的だわ…」

結衣「あんまり難しいことは分かんないけどさ、私もヒッキーと付き合いたいのと同じくらい、この3人でいる時間がすきだもん!」

八幡「由比ヶ浜…」

雪乃「…」

10: 2016/01/09(土) 01:58:22.490 ID:fF2JEmJP0
八幡「雪ノ下…お前はどう思うんだ?」

雪乃「…」

八幡「欲しい物を全部取ろうとするのは傲慢か?」

雪乃「…」

八幡「自分の気持ちに嘘を付いて妥協点を見つけるのが幸せか?」

雪乃「…私は…」

八幡「3人で見つけよう。新しい本物を。」

雪乃「…………」

雪乃「……うん」

11: 2016/01/09(土) 02:00:26.210 ID:fF2JEmJP0
こうして俺たちは3人で付き合うことになった
今までと特に変わったことはない
放課後に集まって特にすることもなく、由比ヶ浜はせっせと世間話をし、それに雪ノ下が応対し、俺が隅で本を読むといういつも通りの放課後だ。
俺は見つける事が出来たのかもしれない。
誰も傷つくことのなくみんなが笑える未来を。
そりゃこれから困難は色々あるだろう。そんなのは分かっている。でもそれは今考える事じゃないだろ?


完!!!!

12: 2016/01/09(土) 02:01:07.963 ID:fF2JEmJP0
もっと伸びろや

引用元: 比企谷八幡「いや、どっちか選ぶ必要なくね?」