1: 2012/07/03(火) 20:15:18.27 ID:Tl3lBvsg0
男「今日はいい天気だなぁ」

男「おや?泣いている女の子がいるぞ?」

男「君、どうしたんだい?」

女の子「風船が電柱に引っかかっちゃったの・・・」

男「ふむ、じゃあ俺がとってあげよう」

男「よっ」ヨジヨジ

女の子「わあ、すごい」

2: 2012/07/03(火) 20:18:55.80 ID:Tl3lBvsg0
男「ほら、とれた」

女の子「わあ。ありがとう」

男「いたしまして」

女の子「お礼にこれあげるね」

男「うん?」

男(飴?)

男「ありがとう」

男「早速食べさせてもらうよ」ヒョイッ

女の子「だめっ!!」

男「えっ」

女の子「食べちゃダメ!!」

男「どうして?」

女の子「食べる人にはあげない!」ばっ

男「あ、ちょっと!」

男「・・・・・・とられちゃった」

3: 2012/07/03(火) 20:20:43.62 ID:Tl3lBvsg0
男「なんだったんだろう」

男「今度はおばあさんが重い荷物を抱えている」

男「おばあさん、そのに持ちましょうか?」

おばあさん「あら、若い人。いいのかい?」

男「これくらい軽いもんですよ」

おばあさん「ごめんねえ」

4: 2012/07/03(火) 20:21:31.67 ID:Tl3lBvsg0
男「よっと。ここまででいいんですか?」

おばあさん「ありがとうね。今時の若い人にしては優しい方ね」

男「いえいえそんな」

おばあさん「お礼にこれあげるわ」

男「ん?これは」

男(・・・また飴か?)

男「ありがとうございます」

男「・・・」ヒョイッ

おばあちゃん「あ、あなた!どうして食べようとするの!」

男「え?だって・・・」

おばあちゃん「そんな人だとは思いませんでした!!返してください!!」

男「ご、ごめんなさい」

おばあちゃん「まったく」テクテク

男「なんなんだ一体・・・」

5: 2012/07/03(火) 20:25:23.14 ID:Tl3lBvsg0
ヤンキー「いいじゃんか。お茶しようよ」

女「嫌ですって言ってるじゃないですか!」

ヤンキー「そんなこといわずにさ」

男「女の人がからまれている」

男「おーい!待った?」

女「?」

ヤンキー「ああ?なんだてめえ」

女「あ、おそーい!」

男「ごめんごめん。電車遅れちゃって」

ヤンキー「ああん?お前知り合いか何か?」

女「そうよ、待ち合わせしてたの」

男「そういうことだ。」

ヤンキー「ちっ。男付きかよ」スタスタ

7: 2012/07/03(火) 20:29:47.01 ID:Tl3lBvsg0
男「大丈夫だった?」

女「ありがとうございます」ペコッ

男「ああいう手合いにはね、無視するのが一番だよ」

女「そうですね、見ず知らずの私にありがとうございます」

男「いいってことさ」

女「お礼にこれをあげます」

男「え?」

男(また・・・飴玉?」

女「大事にしてくださいね」

男(・・・大事に?)

8: 2012/07/03(火) 20:31:01.98 ID:Tl3lBvsg0
男「なあ、これって、食べちゃダメなのか?」

女「た、食べるだなんて!と、とんでもない!」

男「そ、そうなのか?」

女「どうしてそんな発想がでてくるんですか?」

男「だって・・・これってどうみても」

女「そんなことより、ご飯とかどうですか?」

男「いいのかい?」

女「お礼にと思ったんですが」

男「じゃあお言葉に甘えて」

9: 2012/07/03(火) 20:35:35.84 ID:Tl3lBvsg0
男「へえ、この辺の大学に通っているんだ」

女「そうなんですよ。教育学部です」

男「じゃあ将来は先生だね」

女「そうなるのかなあ」

ウエイトレス「こちら、チキンソテーとスープセットになります」

女「はーい」

ウエイトレス「そしてこちらが茸ソテーとコンソメスープセットになります」

男「どうも」

男「ってあれ?」

女「どうしたんですか?」

男「これって・・・」

男(さっきの飴玉がソテーのとなりに乗ってる・・・)

11: 2012/07/03(火) 20:38:55.37 ID:Tl3lBvsg0
女{??料理がどうかしたんですか?」

男「いやこれが乗ってるからさ」

女「え?何がおかしいんですか」

男「え、おかしくないの?だってこれって食べられないんじゃないの?」

女「・・・・・・」

男「え?」

女「おかしな人ですね」

男「え、え?」

女「それより、男さんは何をされてる人なんですか?」

男「あ、ああ・・・俺も大学生なんだよ」

女「へえ、そうなんだ」

男(俺がおかしいのか?)

16: 2012/07/03(火) 20:45:46.66 ID:Tl3lBvsg0
女「このあとどうします?」

男「そうだなあ。じゃあショッピングでもする?」

女「あ、それいいかも」

男「じゃあおあいそしようか」


受付「1782円になります」

男「あ、まとめてお願いします」

女「え?私が払うよ」

男「いいよいいよ。話して楽しめたしさ」

女「そんないいのに・・・」

受付「2000円お預かりして218円のおつりになります」

男「はーい。ってえっ?」

男(208円と・・・飴玉?」

19: 2012/07/03(火) 20:49:07.12 ID:Tl3lBvsg0
男「って、10円足りませんよ」

受付「はい?」

女「ちゃんともらってるじゃない」

男「いやいや、10円足りないって、ほら208円」

受付「あ、そうですね。間違えましたした。すいません」

受付「こちら10円になります」

男「ああ、はい」

女「・・・」

男「ん?どうかした?」

女「いやなんでもないよ」

男「お、おう。」

男(この飴玉・・・持っておくか)

21: 2012/07/03(火) 20:52:10.07 ID:Tl3lBvsg0
女「ああ!この服かわいい!」

男「いいじゃん。かわいいねこれ」

女「このプリントとかどう思う?」

男「センスあるね」

女「買っちゃおっかなあ」

男「俺も何か買おうかな」

女「じゃあこれとかどう?」

男「いいね。試着してみよう」

22: 2012/07/03(火) 20:55:14.59 ID:Tl3lBvsg0
女「ねえー、着替えたー?」

男「おう」ジャッ

女「わっ!似合う!」

男「そうかな」テレテレ

女「買っちゃいなよー」

男「そうしようかな」

男「そういえばこれがポケットに入ってたんだよ」ヒョイッ

女「あ、ラッキーじゃん」

男(ん?ラッキー)

23: 2012/07/03(火) 20:58:10.90 ID:Tl3lBvsg0
男「なあ、これってやっぱりどういう・・・」

幼女「ああ!!それ私のーーー!」

男「ん?」

親「あら、本当だわ。幼女のじゃない」

女「あら、かわいい女の子ね」

幼女「ねえ!返して!それ私の!!」

男「そ、そうなのか?」

女「ふーん。そうじゃないかと思ったわ」

親「すみません、それうちの子のものなんです。お譲りしていただけませんか?」

男「は、はあ。じゃあ」

幼女「ありがとー!」

24: 2012/07/03(火) 21:00:31.70 ID:Tl3lBvsg0

幼女「お礼にこれあげるね??」

男「え、だって君これ」

親「受け取ってもらえませんか?」

男「いやでも」

女「素直にもらったら?」

男「は、はあ。じゃあ」

男(赤い飴玉だ・・・)

28: 2012/07/03(火) 21:03:23.25 ID:Tl3lBvsg0
すんません、貼り間違えました21と22の間にこれ入ります

男「よっと、なかなか肌触りいいじゃんこれ」

男「ん?なんかポケットに入ってるな」

男「ってまた飴玉か」

男「本当になんなんだこれ」

29: 2012/07/03(火) 21:09:14.39 ID:Tl3lBvsg0
女「ねえ、聞いてる?」

男「あ、ごめんぼーとしてた。なんだって?」

女「これから雨が降るんだってね」

男「あ、そうなの?傘が必要だね」

女「私傘がないや」

男「俺もないな。どうしようか」

30: 2012/07/03(火) 21:11:32.16 ID:Tl3lBvsg0
男(そうだ・・・)

男「すみませーん!」

中年婦人「私ですか?」

男「その傘借りてもいいですか?」

中年婦人「はあ?何をおっしゃってるんですか?」

男「これと交換でどうでしょう?」ヒョイッ

中年婦人「あら、いい色ね」

男(あれ?失敗したか?)

中年婦人「懐かしいわあ。私の若い頃を思い出すわね」

男「は、はあ」

中年婦人「でもあなたそれあなたのでしょ」

男「そうですが」

中年婦人「じゃあもらうわけにはいかないわ」

男「そうですか、すみません」

中年婦人「いえいえいいのよ」

男(違ったか・・・)

32: 2012/07/03(火) 21:17:02.34 ID:Tl3lBvsg0
女「私ねーこう見えてもヘヴィメタとか好きなんだよ?」

男「へぇ、意外だな」

女「よく言われるー」

男「CDショップでもよるか」

女「さんせー」

33: 2012/07/03(火) 21:23:06.13 ID:Tl3lBvsg0
男「俺これ好きなんだよねー」

女「あ、それ知ってる!andymoriでしょ!いいんだってね!」

男「軽快なロックンロールがたまんないんだよな」

女「わたしも聞いてみよー」

男「ん?」


少年「~」ガサゴソ

少年「~」ヒョイッ

男(あ、飴玉だ)


少年「~」ポイッ

男(ん?飴玉を視聴機のCD取り入れ口の中に?)

少年「~~♪」シャカシャカ


男「・・・」

女「どうしたの?」

男「いや別に」

34: 2012/07/03(火) 21:26:50.15 ID:Tl3lBvsg0
男「・・・」ヒョイッ

男(こいつをCD試聴機に・・・)ポイッ

男「どれ」ヘッドフォン

男「再生っと」

ヘッドホン「#$%&'()'&&'fTf88))$%&&#$%&]

男「う、うわああっ」バッ

男「お、音割れしまくってるじゃないか」

女「・・・何してんの?」

男「いやあ、だって」

女「機械壊しちゃだめだよ?」

男「あ、ああ」

男「」チラッ

少年「~~♪」シャカシャカ

男「・・・」

女「いこっ?」

35: 2012/07/03(火) 21:39:42.58 ID:Tl3lBvsg0
男「一体何なんだこれは・・・」

女「まだわかんないの??」

男「え?どういうこと」

女「いい加減気づいたら?」

男「気づく?何言ってるの?」

女「こっちにきて」グイッ

男「わっ」

38: 2012/07/03(火) 21:44:09.51 ID:Tl3lBvsg0
男「どうしたんだ?こんな暗いところで」

女「・・・」グイッ

男「えっ」


女「・・・」ボソッ

男「は?え?え?」


女「わかった?」

男「いやいや。おかしいって」

女「・・・もう知らない」ダッ


男「お、おい。待ってくれよ」


男「行っちまった」

40: 2012/07/03(火) 21:51:08.87 ID:Tl3lBvsg0
男「・・・そうなのか?」


男「・・・」


男「」ヒョイッ


男「・・・」


男「・・・」パクッ


男「・・・あ」


男「ただの飴玉じゃん」

 
男「うっ・・・」グラッ

男「なん、で・・・」

男「」ドサッ

41: 2012/07/03(火) 21:54:21.64 ID:Tl3lBvsg0
男「う・・・」パチッ

女「目が覚めた?」

男「あ、ああ」

女「で、わかった?」



男「ああわかった」

男「そういうことだったんだな」

女「そういうこと」

男「馬鹿だったのは俺の方だったってことか」

女「いいえ。そんなことはないわ」


女「あなたは優しい人」

42: 2012/07/03(火) 21:58:00.44 ID:Tl3lBvsg0
少女「あ、お兄ちゃんだ」

男「やあ、またあったね」

少女「これあげるよ!」ヒョイッ


男「いや、もういらないんだ。俺には必要ない」

少女「え?いいの?」

男「ああ。ごめんな悪いんだけど」

女「代わりにこれ・・・あなたにあげるわ」



少女「え・・これって?」

男「ああ、これはね」




女「飴玉」


終わり

44: 2012/07/03(火) 22:01:17.59
夢オチだったのかな? なんかもやもやする 解説してくれると助かる

45: 2012/07/03(火) 22:06:08.14
解説頼む

46: 2012/07/03(火) 22:12:38.89 ID:Tl3lBvsg0
解釈は皆さんに任せますが、一応以下補足

47: 2012/07/03(火) 22:14:57.96 ID:Tl3lBvsg0
後日談

女「そろそろ退院ね」

後日談

女「そろそろ退院ね」

男「ああ、世話になった」

女「本当に大丈夫?」

男「ああ、そろそろいかなくちゃね」

女「・・・そう」

男「また会えるかな?」

女「さあね。会えたらいいわね」

男「手厳しいなあ」



少女「ねえねえ」

女「あ、はーい。じゃまたね」

男「ああ、また」


少女「飴玉どこー?」

終わり

48: 2012/07/03(火) 22:18:19.56 ID:Tl3lBvsg0
最後なのに貼りミスした・・・どないなっとんねん

49: 2012/07/03(火) 22:22:02.18
飴玉=魂か…?

50: 2012/07/03(火) 22:22:14.15
私にはちょっと難しい( ;´Д`)
誰か解説!

51: 2012/07/03(火) 23:28:48.50
なるほど、分からん

引用元: 男「飴玉」