1: 2012/08/01(水) 00:13:54.46 ID:9nS6pL8z0
美希「ねー」

P「なーに?」

美希「Pちゃんって、何なの?」

P「何って言われても……」

美希「お化け?」

P「そのようなものかもね」

美希「やっぱりお化けなの。でもちっともこわくないの」

P「それはよかった」

Pちゃんはヘビっぽいニョロニョロのお化けみたいです
でもちっともこわくありません

3: 2012/08/01(水) 00:16:32.56 ID:9nS6pL8z0
―出会い―

P「やあ」

美希「ひゃっ、な、なに?」

P「ボクPちゃん。よろしく」

美希「……」

P「怪しいものじゃないよ」

美希「ミキは……、星井ミキって言うの。9さい」

P「よくできました」

P「じゃあ、一緒に遊ぼうか」

美希「……えー?」

P「何その嫌そうな表情。いいじゃない、暇そうだし」

5: 2012/08/01(水) 00:19:20.17 ID:9nS6pL8z0
美希「怪しい人とは遊んじゃ駄目って」

P「失敬な。ボクのどこが人間に見えるっていうんだい」

美希「あ、それもそうなの」

美希「じゃあ一緒に遊ぶの!わーい!!」

P「今更ながら、ミキの頭の軽さにちょっと頭痛がしてきたよ」

美希「ミキはねー、ぼーっとして、あふぅってなるのが好き」

P「人の話はよく聞きましょうね」

6: 2012/08/01(水) 00:22:47.53 ID:9nS6pL8z0
美希「じゃあねー、砂場で遊ぶの」

P「ミキくらいの年だと、そういうの恥ずかしいんじゃないの?」

美希「……ダメ……?」

P「さあやろう、いますぐやろう、さあやろう」

美希「やったあ!なの!」

Pちゃんはあんまり物に触れないので、ほとんど見てるだけでした。

美希「でも、とっても楽しいの!」

P「それはよかった」

7: 2012/08/01(水) 00:25:23.76 ID:9nS6pL8z0
―美希の部屋―

美希「というわけで二人は出会ったの」

P「お、なにやら難しい言葉づかい」

美希「あ、Pちゃん」

Pちゃんはいつでも見えるわけではありません
いつの間にやらひょっこり現れます

P「今日は何して遊ぼうか?」

美希「じゃあ公園に行くの」

9: 2012/08/01(水) 00:27:59.58 ID:9nS6pL8z0
―公園―

P「何をするんだい?」

美希「虫取りなのー!!」

P「ボク、虫は苦手だなあ」

美希「Pちゃんにいっぱいエサ取ってあげるのー!!」

P「ボク、虫は苦手だなあ」

11: 2012/08/01(水) 00:32:09.30 ID:9nS6pL8z0
オッサン「ぐへへ……お嬢ちゃん、ひとりかい?」

美希「ひとりじゃないもん」

オッサン「ひとりじゃないか。どーれ、おじさんと遊ぼうか」

美希「ヤっ!遊ばない!」

オッサン「このガキが!」

P「このクソ親父が!」

というと、Pちゃんは一瞬でとても大きく膨らみました
そして、オッサンを飲み込んでしまいました

オッサン「……ん?何か変だな……?」

そう言うが早いか、オッサンの頭をどこからともなく飛んできたバールのような
ものが直撃し、オッサンは気を失ってしまいました

P「さ、逃げようか」

美希「うん!」

13: 2012/08/01(水) 00:36:05.02 ID:9nS6pL8z0
美希「Pちゃんは不思議なことができるんだね」

P「そうみたいだね」

美希「これからも、ミキを守ってね」

P「それはもう、望むところです」

美希「じゃあ、一緒に帰るの」

その日の夜はなぜかおにぎりがお供えされたそうです

P「うーん、あんまり嬉しくない」

14: 2012/08/01(水) 00:41:06.48 ID:9nS6pL8z0
―お盆―

美希「今日から、おぼん?らしいの」

P「そうだね」

美希「親戚の人がたくさん来たり、親戚の人の所にたくさん行ったりしないと
  いけないから、めんどくさくてミキ、お盆キライ!」

P「そんなことを言っちゃいけないよ」

P「お盆は、亡くなった人が帰ってくると言われているからね」

美希「……なんだか怖いの……」

P「怖がることはないんじゃないかなあ。普段あの世で見守ってるご先祖様
 が、たまに帰ってくる日なんだから」

美希「あ、そういうことならあんまり怖くないの」

P「手を合わせて、ありがとうございますとでも言っておけば、
 ご先祖様涙流してこれからもがんばると思うよ」

その日、ミキはずーっと手を合わせていました

15: 2012/08/01(水) 00:43:40.13 ID:9nS6pL8z0
―習い事―

P「どうしたの?」

美希「ダンスの習い事行きたくないの……」

P「キラキラしたいって、頼み込んで始めたやつじゃない」

美希「でも……」

P「うーん、じゃあボクもついて行ってあげるから」

美希「ホント?じゃあ行くの!」

P「?」

17: 2012/08/01(水) 00:47:29.74 ID:9nS6pL8z0
P「むう、結構本格的なスタジオだね」

美希「えへへ、そうでしょ」

先生「ああ、美希ちゃん、待ってたわ!」

P「へ?」

先生「さ、今日も一杯レッスンしましょうね!楽しみだわー!!」

どうもミキは、ダンスの先生に気に入られているみたいで
ほとんどマンツーマンで指導されていました

生徒「センセイ、また美希ちゃんだけひいきして……」

18: 2012/08/01(水) 00:51:11.68 ID:9nS6pL8z0
先生「すごいわー!美希ちゃん、また一回で憶えたのねー!」

美希「……」

先生「じゃあこういうステップはどう?」

ミキにとっては、別にどうということもないステップで
一回で再現して見せると、また先生は喜ぶのでした

生徒たち「……ヒソヒソ……」

P「……なるほど……」

美希「……」

P「すごいじゃない?ミキ」

19: 2012/08/01(水) 00:53:30.80 ID:9nS6pL8z0
美希「……凄くないの……」

P「……」

P「ミキのダンス、凄くキラキラしてたよ」

P「ボクはもう少し見ていたいな」

美希「……ホント……?」

P「うん」

美希「Pちゃんがそう言うなら……、もう少しだけ見せてあげるの……」

P「うん、ありがとう」

20: 2012/08/01(水) 00:55:17.61 ID:9nS6pL8z0
美希「先生、もう少しだけ踊りたいの」

先生「あら!ほんと?じゃあ、この振りを……」

美希(見ててね……、Pちゃん)

P「ずっと見ていますとも」

23: 2012/08/01(水) 00:58:17.14 ID:9nS6pL8z0
―美希の部屋―

美希「……やっぱり、お部屋であふぅってしてる方が落ち着くの」

P「こらこら、落ち着く年じゃないでしょ」

美希「……ずーっとダラダラしてたいのー!」

P「……じゃあ、ボクもダラダラしようかな」

美希「……」

美希「Pちゃん、これからもずっと一緒にいてね」

P「もちろん」

25: 2012/08/01(水) 01:02:33.61 ID:9nS6pL8z0
―お部屋でテレビ―

たまに、Pちゃんは怒って膨れます

P「このやろう!このアイドルにバラエティの仕事取って来てどうすんだ!」

P「ここのプロデューサーはアホか?!!」

Pちゃんは怒るとちょっと怖いです

P「あー、怒りで分裂しそう……」

美希「あ、Pちゃん分裂してるの」

P「へ?」

28: 2012/08/01(水) 01:06:21.09 ID:9nS6pL8z0
P「いやー、まさか分裂できるとは」

美希「怒りが収まると元に戻るんだね」

P「そうみたいだね」

美希「膨れたりするし」

P「うん」

美希「やっぱりお化け?」

P「そうみたいだね」

美希「アイドル好きの?」

P「……それはどうかなあ?」

美希「Pちゃん、アイドル見るときだけ目がちばしってるの」

P「難しい言葉をご存じで」

美希「お化けなヘンタイさん?」

P「……せめてヘンタイさんなお化けにしてくれるかな?」

29: 2012/08/01(水) 01:09:39.73 ID:9nS6pL8z0
―ショッピング―

美希「お母さんからおこずかいもらったから、買い物に行くのー!」

P「おー!」

美希「おっきな道の向こうのおっきなお店に行くのー!」

P「え……、あっち……?危ないから近所でいいんじゃないかなあ?」

美希「えー、ミキ、キラキラしたの買いたいから、おっきなお店に行くの!」

P「わかったよ」

30: 2012/08/01(水) 01:12:26.46 ID:9nS6pL8z0
P「……」ガクガク

美希「……それでねー、学校でねー」

P「……」ブルブル

美希「もうっ!ちゃんと聞いてくれないとヤっ!」

P「そうおっしゃられましても……」

ブッブー

P「うひゃあ!!」

美希「……もしかして、Pちゃん、トラックが怖いの?」

P「そ、そんなことないんじゃないかなあ?」

ブッブー

P「うひゃあ!!」

美希「やっぱり」

32: 2012/08/01(水) 01:14:52.80 ID:9nS6pL8z0
P「人間、一つや二つは怖いものがあってもいいんじゃないかなあ」

美希「Pちゃん、人間じゃないの」

P「あ、そうか」

美希「もうっ、しっかりするの」

P「あ、あのブレスレットちょーかわいくない?」

美希「え、どれどれ?」

P「……」

34: 2012/08/01(水) 01:18:36.73 ID:9nS6pL8z0
―秋―

美希「寒くなってきたの」

P「芸術の秋だね」

美希「……落ち葉がたくさんなの……」

P「芸術の秋だね」

美希「……ここにマッチもあるの……」

P「……芸術の秋だね……」

美希「……あと、おいももあるの……」

P「……子供は火を使っちゃいけません……」

結局、オーブントースターで焼いて食べました

36: 2012/08/01(水) 01:22:48.85 ID:9nS6pL8z0
―習い事―

美希「おはようございまーす……」

先生「あらー!!やっぱりあなた凄いわー!!本格的にやってみない?」

真「へへー、そうですか?」

生徒達「……カッコイイ……」

P「……」

先生「あらー、美希ちゃん。いらっしゃい。今日も一杯レッスンしましょうね」

真「?」

先生「あ、そうそう、この子は美希ちゃん。ウチのホープよ」

美希「よ、よろしくなの……」

真「へへっ、よろしくね!!」

37: 2012/08/01(水) 01:26:36.30 ID:9nS6pL8z0
先生「あ、でも、こちららの真ちゃんも凄いのよ?一緒に練習してみる?」

美希「……でも……」

P「いいじゃん、やっちゃおうよ」

美希「……うん」

真「じゃ、早速始めようか」

と言って、真がステップを踏み始めるや否や、ミキはその凄さに気付いたみたいです

美希「凄い……!」

美希「とってもキラキラしてる……」

美希「美希も……!」

真「……!!凄い!ボクより年下だなんて信じられないな」

38: 2012/08/01(水) 01:28:43.63 ID:9nS6pL8z0
美希「今日はとっても楽しかったの」

真「ボクもだよ」

美希「これからもよろしくね!真クン!」

真「……へ?」

P「ミキ、真は女の子だよ」

P「……でも、よかったね」

39: 2012/08/01(水) 01:32:12.25 ID:9nS6pL8z0
―冬―

美希「寒いのー!!」

P「だから家でコタツに入ってようって」

P「あ、ボク凍っちゃう、たすけて」

美希「ミキのセーターの中に入っていいよ」

P「ぐ、それはできないなあ」

P「しょうがない、分裂して、自分とおしくらまんじゅうしながら行くよ」

美希「えー?」

41: 2012/08/01(水) 01:36:01.93 ID:9nS6pL8z0
P「でもまさか美希が初詣に行きたがるなんてね」

美希「お願い事があるの」

P「へー?何だい?おにぎり100個食べたいとか?」

美希「あ、それも捨てがたいの」

P「あ、これでもいいんだ?」

美希「でも、もっと大事なお願い事があるの」

P「何だい?」

美希「……秘密なの!」

P「ここまで引っ張ってそれはないなあ」

43: 2012/08/01(水) 01:38:28.66 ID:9nS6pL8z0
美希「Pちゃん」

P「何だい?」

美希「ずーっと、一緒にいてね!」

P「もちろん」

44: 2012/08/01(水) 01:40:51.73 ID:9nS6pL8z0
―ちょっと昔 出会いの前―

P「どこだここは……」

P「……確か俺は……」

P「って、俺?」

P「俺ええええええええ!!!!!」

P「服は?つーか手は?足は?」

P「何だ?このヘビみたいな……」

45: 2012/08/01(水) 01:42:30.28 ID:9nS6pL8z0
P「はっ!そういえば」

P「美希は?」

P「美希はどうなった?」

P「美希に会わないと……」

P「くっ、移動が難しい」

49: 2012/08/01(水) 01:46:06.10 ID:9nS6pL8z0
―ちょっと後 美希11歳の誕生日―

P「おめでとう」

美希「……」黙々

P「あれ?おーい、ミキ、おめでとうってばー」

美希「……」黙々

P「あれ?ケーキじゃないの?お赤飯?」

美希「……ケーキは後なの」

P「どうしたんだい?」

美希「Pちゃんはデリカシーがないの」

P「あれ?ナチュラルに誹謗中傷?ボク泣いちゃうよ」

51: 2012/08/01(水) 01:49:34.31 ID:9nS6pL8z0
―ちょっと昔 出会う前―

P「……」

P「かなり長いこと這ってきたけど、あんまり疲れないもんだな」

P「この辺に確か家が……」

P「いたっ!!」

P「って、あれ?小さくないか?」

P「……まさか、ここは……」

53: 2012/08/01(水) 01:55:16.85 ID:9nS6pL8z0
―さらにちょっと後―

美希父「ううう……」

美希母「そ、そんなに泣かないで……」

美希「卒業式くらいでそんなに泣かなくてもいいと思うな」

P「我が子の晴れ舞台は嬉しいものなんだよ、きっと」

P「まあボクはよくわからないけど」

美希「ふーん……」

P「来月から、ミキも中学生だね」

美希「なんだか実感わかないの」

P「えー、中学生と言えば、買い食いしたり、コンビニ寄ったり、
 学校帰りにコロッケ買って食べたりするじゃん?」

美希「そういうもんなの?」

P「そういうもんさ。あと、恋したりね」

55: 2012/08/01(水) 01:58:45.73 ID:9nS6pL8z0
―さらにちょっと後―

P「ミキ、ミキ」

美希「あれ?Pちゃん、久しぶり。最近あんまり出てきてくれないね」

P「そりゃあね。中学になって得体のしれない物体と話をしていたら
 ちょっと痛い子さ」

P「そんなことより、ちょっと出かけようよ」

美希「え?いいの?やったあ!久しぶりのお出かけなの!」

56: 2012/08/01(水) 02:01:19.09 ID:9nS6pL8z0
美希「おっきなお店の方でいいの?」

P「うん」ガクガク

美希「辛いなら近所でもいいよ?」

P「いや、大丈夫」

美希「本当かなあ……?」

??「ティンと来た!!」

?「今の子ですよね?俺もティンと来ました!」

60: 2012/08/01(水) 02:05:24.46 ID:9nS6pL8z0
?「や、やあ」

美希「……誰?」

?「ぼ、僕は、えっと、こういう者で……」

?「あの、アイドルに興味ないかな?」

美希「え?」


―ちょっと昔―

P「うーん、一人称が俺だと怖がらせるかもなあ」

P「よし、精一杯紳士的に話しかけよう」

P「やあ」

63: 2012/08/01(水) 02:09:54.77 ID:9nS6pL8z0
美希「あ、真クンと同じ事務所なの」

?「あ、真と同じダンススクールに通ってる天才児って……」

美希「?よくわからないけど、真クンはお友達だよ?」

??「これはついてるかもねえ!君ィ!」

?「ええ!」

?「是非事務所に見学に来てくれないか?あ、親御さんにも挨拶しないと」

美希「……」

美希「ミキ、キラキラできる?」

?「へ?」

P「うん、ミキはキラキラできるよ」

65: 2012/08/01(水) 02:15:42.32 ID:9nS6pL8z0
美希「いってきまーす!!」

それから、Pちゃんが出てくることはなくなりました
それでも、ミキは楽しく毎日を過ごしています
なぜなら……

美希「プロデューサー!おはようなの!」

プロデューサー「おはよう……って、あんまりくっつくな」

美希「むー、プロデューサーはいけずなの」

プロデューサー「あれ?難しい言葉をご存じで」


プロデューサー「よーし、レッスン行くぞ」

美希「いやなのー!」

66: 2012/08/01(水) 02:18:01.57 ID:9nS6pL8z0
プロデューサー「まったく、困ったもんだ」

真「でも、嫌だ嫌だいいながら、割と真面目にやってますよ」

真「美希は、やる気にムラがありますからねー」

プロデューサー「おい、逃げるな」

美希「捕まっちゃったのー」

67: 2012/08/01(水) 02:22:42.84 ID:9nS6pL8z0
―美希宅―

P「来たか……」

美希「……Pちゃん!」

美希「どうしてずっと出てきてくれないの?心配したんだよ?」

P「ミキにはボクはもう必要ないんじゃないかなあ」

美希「そんなことない!ずっと一緒って言ったの!」

P「ああ、ボクと美希はずっと一緒だよ」

P「それはそれとして、いいかい?」

P「今日は、車に気を付けて。なるべく車道沿いは歩かないようにするんだ」

美希「え?」

P「分かったね?」

そう言うと、またPちゃんは消えてしまいました。

70: 2012/08/01(水) 02:32:09.63 ID:9nS6pL8z0
プロデューサー「美希、最近頑張ってるな」

美希「え?そう?」

プロデューサー「嫌だ嫌だ言ってるのは変わらないけど、明るくなった」

プロデューサー「楽しそうに仕事してるよ」

美希「そ、そうかな?あ、あんまり道路の方あるいちゃ駄目なの」

プロデューサー「ん?おう」

72: 2012/08/01(水) 02:34:57.57 ID:9nS6pL8z0
P「……超えた……?」

子供「あ、ママー!」

美希「!!危ないの!!飛び出しちゃダメー!!」

プロデューサー「美希!!うおおおおおおお!!」

キキーッ!!

74: 2012/08/01(水) 02:37:44.94 ID:9nS6pL8z0
美希「プロデューサー!!プロデューサー!!」

美希「早く、早く救急車を……」

P「ダメか……」

P「いや、ダメじゃないか」

P「美希は助かってた。そしてここには俺がいる」

76: 2012/08/01(水) 02:42:37.88 ID:9nS6pL8z0
P「トラックに激突される瞬間」

P「俺は確かに思った」

P「ここでは氏ねない。ずっと俺は美希の傍に」


―病室前―

美希「プロデューサー……」

社長「美希クン……、気をしっかり持つんだ」

社長「……私は、事務所に連絡を入れてくるよ」

社長「……彼はきっと助かるさ」

77: 2012/08/01(水) 02:45:55.26 ID:9nS6pL8z0
P「やあ」

美希「P……ちゃん……?」

美希「こうなることが……分かってたんだね……」

P「何とか回避しようと頑張ったんだけど」

P「ボクの力不足で済まない」

美希「ううん……」

P「一つ、聞いていい?」

P「アイツのこと、好き?」

美希「……うん……」

78: 2012/08/01(水) 02:48:12.07 ID:9nS6pL8z0
P「それは良かった」

美希「……」

P「さて、しょうがない」

P「美希、さよなら」

美希「……え?……」

80: 2012/08/01(水) 02:54:30.86 ID:9nS6pL8z0
―病室―

P「あーあ、魂が割と吹っ飛んでるじゃないか」

P「これは遅かれ早かれ氏んでしまうな」

P「で、ここには不完全な魂の俺がいる、と」

P「神様だか仏様だかは、いったい何がしたいんだろうね」

P「さ、美希が悲しんでるんだ。さっさと起きて、俺」

ミキ、君の恋はきっと上手くいくよ
ボクが保証する
だって、
ボクは最後に、君に恋をした

82: 2012/08/01(水) 02:56:48.42 ID:9nS6pL8z0
プロデューサー「ん……?」

プロデューサー「どこだ?ここは?」

プロデューサー「腕……はあるな……。足もある」

プロデューサー「あいててて……」

看護師「……!!先生!先生!!!」

83: 2012/08/01(水) 02:58:17.12 ID:9nS6pL8z0
P「ねえ、何をお願いしたのさ?」

美希「……Pちゃん、鈍感なの」

P「そうかなあ?」

美希「Pちゃん」

P「何だい?」

美希「ずーっと、一緒にいてね!」

P「もちろん」


終わり

94: 2012/08/01(水) 03:43:36.87

引用元: 美希「Pちゃんとミキ」