1: 2012/09/15(土) 02:18:33.02
さやか「そういえば気になったんだけどさあ、杏子の年齢ってあたし知らないや。あんた学校に通ってないから学年とかもわからないしね」

杏子「別にあたしが何歳かなんてどうでもいいだろ」

さやか「まあ、確かにそうなんだけどさ。やっぱ友達としては知りたいわけなのよ。別に秘密にしてるわけじゃないでしょ?」

杏子「うーん…、というよりあたし自分が何歳か覚えてないんだよなあ…」

さやか「マジ!?それはヤバいよ。もしかして、もうボケが始まってる年齢なの?」

杏子「なわけねえだろ!!」

6: 2012/09/15(土) 02:21:30.50
さやか「それとも杏子ちゃんは自分が何才か覚えられないほど子供でちゅか?」

杏子「ふざけんな!!ちゃんと小学校は卒業してる!!」

さやか「ほほうー、という事はちゃんと学校に通ってたら中学生なわけね」

杏子「まあ、そうなるな」

さやか「そこまで来たらわかるんじゃない?小学校卒業してから何年経ってるの?」

杏子「うーん…、半年ぐらいかな…」

さやか「え!?という事はピカピカの中学1年生!?」

さやか「杏子ってあたしより年下だったの!?」

7: 2012/09/15(土) 02:22:21.69
杏子「え!?さやかってあたしより年上なの!?」

さやか「まあ、中学2年生だからね」

杏子「マジかよ…なんか実感わかねぇ…」

さやか「あたしもだよ…。あたしより魔法少女としてはベテランだから、同い年か年上だと思ってたよ…」

さやか「しかし、これは良い事を知ったぞ…」

さやか「杏子、最初に会った時、『口の利き方がなってないよね、先輩に向かってさぁ』って言ったよね…」

杏子「なんだよ、魔法少女としてはあたしの方が先輩なのは事実だろ…」

さやか「確かにそうだが、人生の先輩としてはあたしの方が上だ!」

8: 2012/09/15(土) 02:24:04.97
杏子「はあ!?半年や1年じゃ大して変わんないだろ」

さやか「確かに生物学上はそう見える…。だが、学校という社会の中では学年の差というのは実に大きなものなのだ!!」

杏子「いや、そもそもあたし学校行ってないし」

さやか「口答え無用!!というわけで杏子は今日からあたしに対しては『さん』か『先輩』を付ける事!!」

杏子「ふざけんじゃねぇ!!」

さやか「口の利き方がなってないよね、先輩に向かってさぁ」ニヤニヤ

杏子「ぐっ…!」

10: 2012/09/15(土) 02:26:47.53
さやか「それじゃあ、まずは肩で揉んでもらおうか、いやパンでも買ってもらおうかなー?」

杏子「付き合ってられるか!!」

さやか「あ、逃げんな!!」

杏子「万引きで鍛えた逃げ足の速さを舐めるなよ!!あっ、もちろん今は改心してそんな事やってないからな!!」

さやか「くそー…、本当に逃げるのが速い…」

さやか「でも、まあいいや。それよりもみんなに言いふらしに行こっと♪」

11: 2012/09/15(土) 02:27:24.71
杏子「くそ、さやかの奴、今まで普通に接してたのに先輩面しやがって…」

杏子「ああもう!むしゃくしゃする!!ゲーセンでも行こ!」

12: 2012/09/15(土) 02:30:58.93
杏子「ほっ!やっ!とっ!」←ダンスゲーム中

ほむら「やっぱりここにいたのね杏子」

杏子「ほむらじゃん、どういう風の吹きまわし?」

ほむら「ちょっとあなたに忠告をしようと思って。いや忠告なんてもんじゃないわね、注意程度のものかしら」

杏子「何だよ?」

ほむら「無駄使いは、ほどほどにしなさいよ」

杏子「!!」

13: 2012/09/15(土) 02:34:05.44
ほむら「そうでなくても、あなたはお金が無いんだから」

杏子「何でお前にそんな事言われないくちゃいけないんだよ!!あたしのお金なんだから、どう使おうが勝手だろ!!」

ほむら「だってあなたの先輩ですもの。注意ぐらいするのが先輩の義務よ」

杏子「!!」

杏子「ま、まさか…さやかが何か言ってたのか?」

ほむら「ええ、あなたがまさかピカピカの一年生だったなんて(学校に通ってたら)」

14: 2012/09/15(土) 02:39:26.13
ほむら「それと、遅くまでゲームセンターにいない事。女の子が夜遅くまでゲームセンターにいるなんて感心できないわ」

杏子「うるせー!!」

杏子「気分悪い!もー帰る!!」

ほむら「ちゃんと先輩の言う事を聞くなんて…、偉いわ」

杏子「違うわ!!お前がうぜぇからだ!!」

ほむら「それともう一つ、ちゃんと夜更かしせずに寝るのよ」

杏子「あたしは子供かー!!」

18: 2012/09/15(土) 02:43:43.45
杏子「あいつ、本当はからかいに来ただろ…」

まどか「あっ!杏子ちゃんだ!!」

杏子「ゲッ、まどか!」

杏子「えーと、さやかの奴がなんか言ってなかったか?」

まどか「うん。杏子ちゃん、私達より年下だったんだね、ちょっと驚いちゃったよ」

杏子「やっぱりまどかも、あたしを年下扱いすんのか…?」

まどか「杏子ちゃんはそれが嫌なのかな?」

杏子「うん、まあね…」

まどか「じゃあ今までどおりに接するよ。私も、急に立場が変わるのってなんか慣れないし…」

杏子「おお、流石まどか!!あいつらとはやっぱ器が違うな!」

19: 2012/09/15(土) 02:45:32.62
まどか「でも、一回でいいからお願いがあるんだけど…」

杏子「なんだよ?」

まどか「私の事を一度でいいから、『先輩』って呼んで!」

杏子「え!?」

20: 2012/09/15(土) 02:49:42.34
まどか「お願い杏子ちゃん!!後輩に『まどか先輩』って呼ばれるのが夢なの!!」

杏子「いやいや、お前学校はどうしたんだ!学校じゃ後輩いないのかよ?」

まどか「何だか私ってば、後輩からはあんまり年上に見えないらしくて先輩扱いしてもらえないの。だから、お願い!」

杏子「ええー、嫌だよ。あたしもやっぱ、まどかが年上には見えないし…」

まどか「お願い、こんなチャンス滅多に無いの。一生のお願い!!」

杏子「こんなんで一生のお願い使うなよ!長い人生の中で一度だけなんだぞ!」

23: 2012/09/15(土) 02:52:48.81
杏子「はあ…、わかったよ。一回だけだからな」

まどか「やったー!!杏子ちゃん、今度ロッキーおごるよ!!」

杏子「それじゃあ、言うぞ…」

まどか「うん…」ゴクリ

杏子「ま…まどか先輩…」

24: 2012/09/15(土) 02:56:34.88
まどか「うわあああああああああ!!!!」

杏子「ビクッ!!」

まどか「良いよ!!良いよ!!杏子ちゃん!!もう最高!!!!」

杏子「そ、そうかそりゃあ良かった…(叫ぶほど良かったのか…)」

まどか「それじゃあ次は『お姉ちゃん』って呼んで!!」

杏子「なっ!?」

26: 2012/09/15(土) 03:01:25.07
まどか「私、一度でいいから年下の女の子に『まどかお姉ちゃん』って呼んでもらうのが夢だったんだ!!」

杏子「夢多いな!!っていうか、何であたしがそこまでしなくちゃいけないんだよ!!」

まどか「ね!お願い杏子ちゃん!一生のお願い!」

杏子「一生のお願いはさっき使っただろ!!」

まどか「次の時間軸の分の一生のお願い!」

杏子「わけわかんない事言うな!!」

27: 2012/09/15(土) 03:05:45.91
杏子「さすがに調子に乗りすぎだろまどか!そろそろ怒るぞ!」

まどか「ううっ…」ウルウル

杏子「え!?」

まどか「ごめんね、杏子ちゃん。そうだよね、わがままだよね…ぐすっ」

杏子「泣くなよ…、ちょっときつく言ったのは謝るから」

まどか「やっぱり私って、幼児体型で顔も幼いから、年上なんかに見えないよね。なのに、何馬鹿な事言ってんだろ…」

杏子「あああもう!!わかった!これっきりだからな!!」

まどか「わあ!ありがとう杏子ちゃん!!ロッキーにうんまい棒追加するよ!!」

28: 2012/09/15(土) 03:06:51.79
流石まどか腹黒い

32: 2012/09/15(土) 03:10:22.86
杏子「それじゃあ言うぞ…」

まどか「うん…」ゴクリ

杏子「ま…まどかお姉ちゃん///」

まどか「ぐはっ!!」

杏子「大丈夫かまどか!!鼻血が凄いことになってんぞ!」

まどか「はあ…はあ…、本当にありがとう杏子ちゃん…。これが藍と悠木が勝つストーリーなんだね…」

杏子「字が違うぞ、字が」

33: 2012/09/15(土) 03:14:17.66
たつや「(´・ω・`)」

34: 2012/09/15(土) 03:15:17.63
杏子「鼻血は止まったか?」

まどか「ありがとう杏子ちゃん。鼻血は止まったよ…」

まどか「それよりも素晴らしい『お姉ちゃん』だったよ。やっぱり魔法少女の中で先輩にするならマミさん、恋人にするならほむらちゃん、結婚するならさやかちゃん、妹にするなら杏子ちゃんだね」

杏子「そ、そうなのか…」

まどか「それじゃあ次は『お姉さま』で」

杏子「はぁ!?」

35: 2012/09/15(土) 03:18:18.65
まどか「お願い!ロッキーとうんまい棒に、たい焼きも付けるから!」

杏子「もうつきあい切れるか!」

まどか「ああん!逃げないで杏子ちゃん!」

杏子「置引きで鍛えた逃げ足の速さを舐めるなよ!!あっ、もちろん今は改心してそんな事やってないからな!!」

まどか「逃げるの速っ!!」

37: 2012/09/15(土) 03:25:20.77
杏子「まったく、どいつもこいつもあたしが年下だって知ったら、後輩扱いしやがって…」

マミ「みんな後輩ができたのが嬉しいのよ」

杏子「マミ!」

マミ「私も、佐倉さんと初めて会って、いっしょに魔法少女をやる事になった時は嬉しかったな」

マミ「魔法少女の友達ができたという事もそうだけど、後輩ができたというのも嬉しかったわ。先輩として頑張らなきゃって張り切ってたのよ」

杏子「あん時とはだいぶ違うだろ。あいつらとは、前まではずっと同じ立場だったのに…」

38: 2012/09/15(土) 03:30:39.28
マミ「佐倉さんは不安なのね、もしかしたら今までと関係が変わってしまうんじゃないかって…」

杏子「はは、やっぱりマミさんは凄いな。あたしが何言いたいかわかるなんて…」

マミ「え?今、『マミさん』って!」

杏子「はっ!」

マミ「…」

杏子「やっぱり、マミはあたしにとって、『師匠』であり『先輩』なんだよ!だから、たまにそれらしい事言ったりしたりすると『マミさん』って言いたくなるんだよ!悪いか!」

マミ「ふふっ、どこも悪いとこなんて無いわよ」

さやか「ほほー、マミさんには『さん』付けできても、あたしにはできないんだー?」

40: 2012/09/15(土) 03:36:21.77
杏子「ゲッ!さやか!」

さやか「人によって態度を変えちゃいけないって先生から教わらなかったのかなあ杏子ちゃ~ん?」

杏子「うるせー…」

さやか「え!?(何、このマジギレっぽい雰囲気!?)」

杏子「お前なんか『さん』付けできるほど尊敬できる人間じゃない!!」

さやか「なっ、そこまで言う!?」

41: 2012/09/15(土) 03:38:22.74
杏子「尊敬できる人間っていうのはマミみたいなやつの事を言うんだ!」

杏子「マミはなあ、マミさんはなあ…、少し話すだけであたしの気持ちをすぐにわかってくれた!なのにお前は…」

さやか「杏子…」

マミ「佐倉さん…(そんなに面と向かって尊敬できるとか言われたら恥ずかしいわ///)」

42: 2012/09/15(土) 03:41:43.35
杏子「さやかのバカー!!アホ―!!ボケー!!」

さやか「待ってー杏子!って、やっぱり逃げるの速っ!」

マミ「佐倉さん、前より速くなってるわ。流石、私の特訓から逃げて鍛えた逃げ足の速さね…」

さやか(マミさん、昔そんな事してたんだ…)

43: 2012/09/15(土) 03:45:53.27
さやか「どうしようマミさん…。杏子泣いてた…」

マミ「ちょっとからかいすぎたわね、美樹さん」

さやか「あたし、そんなに杏子を怒らすような事言ったかな?」

マミ「そうじゃないのよ。佐倉さんはこれまでの美樹さん達との関係が変わってしまうんじゃないかって、怖がっているのよ」

さやか「え!あたしが年上だってわかったぐらいでそう思うんですか?」

マミ「佐倉さんはね、ずっと同い年の友達がいなかったわ。だから、あなた達と友達になれて嬉しかったの。だけど、今回で美樹さん達と年齢が1つ違う事がわかったわ」

マミ「それだけなら問題なかったんだけど、美樹さん達がいたづらのつもりでも佐倉さんが年下である事を強調したから、それを本気にしてしまったんでしょうね」

さやか「そっかー…、杏子はあたし達との関係が変わってしまう事が嫌だったんだ…」

45: 2012/09/15(土) 03:51:39.15
マミ「美樹さんは佐倉さんが年下だとわかってどう思ってる?」

さやか「何も変わりませんよ!年齢が違うくても、あたしとあいつは友達です!」

マミ「そう…。それじゃあその事を佐倉さんに伝えてあげて。安心すると思うわ」

さやか「はい!」

さやか「あ、それとマミさん」

マミ「え?」

さやか「やっぱりマミさんは杏子が言ってたとおり尊敬できる先輩です!」

マミ「ふふっ、ありがとう」

47: 2012/09/15(土) 03:59:18.84
教会

さやか「やっぱりここにいた」

杏子「なんだよ…」ぷいっ

さやか「ごめんね杏子…、あたし杏子の気持ちもわからず先輩扱いしろだの、さん付けしろだの言って」

杏子「ふん!口では何とでも言えるさ!」

さやか「杏子はさあ、年齢が違う事がわかったからってあたしが今までと関係を変えると思う?」

杏子「え?」

49: 2012/09/15(土) 04:03:04.61
さやか「ねえ、どう思う?」

杏子「…」

さやか「…」

杏子「ずるいぞ、さやか!こうなったら変えるわけないって言うしかねぇじゃねぇか!」

さやか「ふふっ…、信じてくれてありがとう。でも、そういう答えが出るならどうして怖がったりしたの?」

杏子「だって、あたしってば人づきあいとか下手だし経験少ないから…」

50: 2012/09/15(土) 04:11:22.18
さやか「じゃあ、これからあたし達とずっと人づきあいすればいいよ!だってあたし達は友達なんだから」

杏子「さやか…」

杏子「今、思うとあたし馬鹿みたいだな…、こんな事でうじうじしていたなんて」

さやか「まあ誰だってそういう時はあるよ」

杏子「なんかさ、初めてさやかが尊敬できる人間に思えてきた」

さやか「なら、さやかさんって言ってごらん」

杏子「それは絶対嫌だね」

51: 2012/09/15(土) 04:20:57.56
マミ「良かったあ、仲直りできたみたいで」

QB「年上がどうとか、年下がどうとか、そういう事で格差をつけるかと思えば、対等に見てほしいと要求したり、関係が変化する事を怖がったりと、人間は不思議だね」

QB「ますます人間の感情ってものを理解できなくなってきたよ」

マミ「私たち人間でさえ、全部理解できているわけじゃないし、時には感情をコントロールできない事もあるのよ。そうたやすく理解してもらっちゃ困るわ」

QB「まったくだね。まあ、こんな困難なものだから大量のエネルギーを秘めているのかもしれないね」

52: 2012/09/15(土) 04:23:36.68
数日後

杏子「お願ぁいさやか!お金が今無くて困ってるんだ。このままじゃ食事もままならない。お金を借して!なっ!後輩を助けてくれるのが先輩だろ!さやかさん!さやか先輩!」ズルズル

さやか「あたし先輩でも何でもない対等な友達だから、お金は借せないなー。ちょっと服引っ張らないでくれる?」

まどか「杏子ちゃん!お金なら私が借すから『お姉さま』って呼んで!」

ほむら「その必要はないわ、まどか。そんな事をしては杏子のためにならないわ」

マミ「あらあら」

QB「本当に人間ってのは、わけがわからないよ」

終わり

54: 2012/09/15(土) 04:26:41.63
無駄に時間かかってすんませんでした

もちろん杏子がさやか達より年下なのはフィクションです
結局のところ杏子って何歳なんすかね

55: 2012/09/15(土) 04:30:52.83

56: 2012/09/15(土) 04:31:10.66
まどかさん黒いわ

引用元: さやか「えっ!?杏子って実は年下だったの!?」