1: 2011/01/15(土) 00:17:08.80
池面「えっと…ここどこ?」キョロキョロ

喪女「あ、あたしのへやです」シドロモドロ

池面「あなたは誰?」チラッ

喪女「も、喪女です」キョドキョド

2: 2011/01/15(土) 00:19:21.98
池面「喪女さんね。ところで、なんで俺、喪女さんの部屋に居るの?」

喪女「え、えと、それはですね、き、昨日の夜、あたしの部屋に池面さんが突然来てですね」アタフタ

池面「はぁ?俺が?喪女さんの部屋に?」

喪女「そ、それでですね、風邪ひくといけないから、とりあえじゅ部屋の中にですね、は、入ってもらってですね」シドロモドロ

池面「そういえば…昨日仲間と飲みに行って…あれ?あんま記憶ねーや」

喪女「と、とりあえず、へ、部屋に入った途端、カーペットの上で寝てしまった池面しゃんにですね、布団をかけたんです」ドキドキ

池面「…あー」

喪女「ほほ、他には何もしてませんよ!」アタフタ

池面「…とりあえずありがとう」

喪女「へ?…なな、なんで…」キョトン

池面「まあ、喪女さんのおかげで風邪ひかずに済んだしね」ニコッ

喪女「あ、いいい、いえ」カァァァ///

4: 2011/01/15(土) 00:21:53.26
池面「でもなんで面識のない俺を部屋にあげたの?危ないとか思わなかったの?」

喪女「い、池面さんのことは、大学で時々見かけてるし」カァァァ///

池面「そうなの?」

喪女「そ、それにあたしなんか…襲われるわけないし…」シュン

池面「あー…なんかごめん…」

喪女「いいい、いえ!謝らないでくだしゃい!!」アセアセ

グゥゥゥ~

池面「あ…」

喪女「あ、朝御飯、あります」キョドキョド

池面「へ?」キョトン

喪女「み、味噌汁と卵焼きなら」チラチラ

池面「あー…せっかくだけど遠慮しとく。迷惑かけっぱなしだし」

喪女「め、迷惑なんて思っていませんから。いっぱい作ったから、その…食べていただいたほうが助かりましゅ」アタフタ

池面「はぁ…」

6: 2011/01/15(土) 00:24:21.74

~朝食中~

喪女「…いただきます」ペコリ

池面「…」ジー…

喪女「…」モソモソ

池面「…………………………………」パクッ

池面「!?うまい!」

喪女「ほほ、本当ですか?」パァ

池面「うん、この卵焼き、出汁が効いててうまいよ!」パクパク ズズー

喪女「…よかった」ボソッ

池面「うん!こっちのみそ汁もうまい!!」ズズー

喪女「り、料理は、小さいころから…母といっしょに作ってたから…」フヘッ

池面「そうなんだ。すごいね」ニコッ

喪女「あっ…」カァァァ///

9: 2011/01/15(土) 00:27:09.35


~喪女の部屋・玄関~

池面「ありがとう、朝飯うまかったよ」ニコッ

喪女「い、いえ、そんな…」カァァァ///

池面「じゃあ、お世話になりました」ガチャ

喪女「あっ」

パタン

喪女「…」ハァ…

10: 2011/01/15(土) 00:29:37.39
~喪女の部屋の前・廊下~

池面「…あれ?ここって…」キョロキョロ

ガチャ

?「あれ?池面じゃない?どうしたの、こんなところで?」

池面「あー、思い出した。昨夜自分の部屋まで帰るのが面倒だったからお前の部屋に泊めてもらおうと思ってここに来たんだっけ」

?「なあに?僕の部屋に来るつもりだったの?」キョトン

池面「あれ?ってことはお前の部屋って喪女さんの隣だったのか?」

?「喪女さん?ああ、お隣さんのこと?…え?じゃあ、昨夜はお隣さんの部屋に泊まったの?」

池面「うん、まあその…酔っ払ってお前の部屋と間違えてさ、あがりこんで寝込んじまったらしい」ポリポリ

?「なにそれ~。ちゃんとここに書いてるでしょ?『男』ってさ。それも読めないくらい酔ってたの?」ジトー

池面「あー、うん。どうやらそうらしい」ポリポリ

?改め男「もう!二十歳になったからってそんな無茶飲みして…知らないよ?彼女さんにばれても」ニヤニヤ

池面「なっ!お前勘違いしてるだろ!!なんにもなかったんだって!!」アタフタ

男「あははは。わかってるよ。お隣さん、池面のタイプじゃないもんね」クスクス

池面「アレに手を出すくらいならお前に手を出すほうがマシだって!」

13: 2011/01/15(土) 00:31:54.99
男「やめてよ、気持ち悪い!僕はノンケなんだからね!!」プンプン

池面「…その見るからに可愛らしい恰好で言われても説得力がないんだが」

男「あらぁ?もしかしてその気になってる?」クネクネ

ゾワワッ

池面「…やめろ、鳥肌が立った」

男「あ、ひど~い!」プンプン

ガチャ

喪女「あ…」

池面「あ…」

男「あ、おはようございます♪」ペコリ

喪女「お、おはようございます」ペコリ

男「喪女さんだっけ?昨日は池面が迷惑かけちゃったみたいで、ごめんね」ペコッ

喪女「い、いえ!」アタフタ

男「池面、ちゃんとお礼言った?」チラッ

池面「ああ、ちゃんと言ったよ」

15: 2011/01/15(土) 00:36:00.98
喪女「あ、あの!」

池面・男「「はい?」」

喪女「お、お二人はその…つ、付き合っているのですか?」キョドキョド

池面「ぷっ」

男「あははは、それはないよ。だって僕、♂だもん」

喪女「…へ?………ええー!?」パニック

池面「ぶはははははははは!!」

男「もー、池面笑いすぎ!」ペシペシ

池面「はははは、悪い悪い。でも喪女さんが勘違いするのもわかるな」

男「なんでさ?」キョトン

池面「…男、ちょっとは自覚しろ」ポン

喪女「で、では、池面さんはその…い、いわゆるBLですか?」キョドキョド

池面(男、BLってなんだ?)コソコソ

男(Boy’s Love。男好きってことじゃない?)コソコソ

池面「断じて違う!あのね喪女さん、俺と男は幼馴染なんだよ」

16: 2011/01/15(土) 00:40:27.23
喪女「お、幼馴染でBL…ですか」

池面「いやだから違うって!…親が友達同士で家も近所で…」

男「あははは。でも学年は僕のほうが一つ下なんだよぉ」ニコニコ

池面「昨日は男の部屋に泊めてもらおうと思ってここに来たんだけど、間違えて喪女さんの部屋に上がり込んじゃったってことらしいんだ」ポリポリ

喪女「…そ、そうだったんですか」

男「喪女さん、池面が何か失礼なことしなかった?」ワクワク

喪女「!?い、いえ!なな、なにもありませんですた!!」アタフタ

男「あははは、喪女さん、面白~い♪」ケラケラ

喪女「あぅ…」シュン

池面「お前のほうが失礼だろ、男…じゃ、俺はそろそろ帰るわ」ノシ

男「は~い、気をつけてね~♪もうよその女の部屋に上がるんじゃないよ~♪」クスクス

池面「おまっ!それはシャレにならないって…」

男「あははは。冗談だよ~♪それじゃあねー」ノシ

喪女「さ、さようなら…」ノシ

18: 2011/01/15(土) 00:44:25.64
クルッ

男「さて…と。喪女さん?」

喪女「は、はい!」

男「これも何かの縁だね。これから仲良くしようね♪」ニコッ

喪女「えええ!?」キョドキョド

男「あー、傷つくなあ。やっぱり僕みたいなのと仲良くするのは嫌なのかなぁ…」ショボーン

喪女「い、いえ!そ、そうではなくてですね、男さんに迷惑なのではないかと」キョドキョド

男「そんなことないよー。僕のほうこそこんなだし迷惑じゃないかな?」チラッ

喪女「い、いえ!そ、そんなことはありません!!」

男「じゃあ、よろしくね♪」ニッコリ

喪女(リア充によろしくされた…)

19: 2011/01/15(土) 00:48:27.52
~数日後・大学・学食~

喪友1「…どう?髪切ったんだけど」モソモソ

喪友2「…わかんなかった…」モソモソ

喪女「…」モソモソ

カタン

喪女「…ごちそうさま」ペコリ

喪友1「ん…」

喪友2「はい…」

ガヤガヤ

喪女(あ、池面さんだ)

池面「今日はB定かな♪」

池面カノ女「あたしはC定食にしよっと♪」

池面「じゃあ先に買ってきなよ。席とっとくからさ」

池カノ「はーい♪」

池面「えーっと、空いてる席は…」キョロキョロ

20: 2011/01/15(土) 00:51:54.10
喪女(!?池面さんがこっちにくる!)

池面(!?喪女さんがいる!…気付かないフリして離れよう…)

喪女(あ…いっちゃった…気付かなかったのかな?)

喪友1「…喪女、どうしたの?」

喪女「ん、ううん、なんでもない…」キョドキョド

喪友1「…そう」

喪友2「…喪女、キョドってる」

喪女「い、いま、池面さんがこっちに近づいてきてたから…」ドキドキ

喪女1「…池面さんがあたしらを見るわけないよ」フッ

喪女2「…世界が違うからね」フッ

喪女「そ、そうだね…」シュン

23: 2011/01/15(土) 00:56:44.80
~サークル・家庭料理研究会~

先輩女「今日も出席率悪いわねぇ…」

喪女「そ、そうですね…」

先輩女「幽霊部員は多いんだけどねぇ…」ハァ

喪女「そうなんですか?」

先輩女「春頃は一人暮らしを始めたばかりで自炊しようって子が多かったからね」

先輩女「…でも、この時期になると殆んどの子が面倒になって自炊やめるから…」フゥ

ガチャッ

池カノ「あら?」

先輩女「あ、池カノさん」

喪女(!?)

先輩女「ああ、面識なかったっけ?彼女は2回生の池カノさん。こっちは今年入学した喪女さん」

池カノ「池カノで―す♪」ペコッ

喪女「も、喪女です」ペコッ

25: 2011/01/15(土) 00:58:56.42
池カノ「今日は二人しかいなかったんですかぁ?」ニコニコ

先輩女「よく言うわね。あんたも幽霊部員のくせに」フゥ

池カノ「あははは。そうだ、先輩女さん。簡単に作れる家庭料理のレシピってもらえます?」ニコニコ

先輩女「そこのファイルに綴じてるけど?どうしたの?」

ガサゴソ ペラペラ

池カノ「んー、なんかね、彼が急に手料理を食べたいって言いだして」フムフム

先輩女「あー、そういうこと。で、参考になりそうなレシピは有りそう?」

池カノ「んー、それがどれも作ったことのあるレシピで…あとは魚料理ですねぇ」フゥ

先輩女「そう…そうだ、喪女さん?」クルッ

喪女「ひゃ、ひゃい!」ドキッ

27: 2011/01/15(土) 01:00:08.69
先輩女「あなた、料理上手じゃない?池カノを手伝ってやってよ」ニコッ

喪女「ええーっ!」

先輩女「池カノさん、喪女さんは今年の新人の中でも一番料理が上手なの」ニコッ

池カノ「そうなんですかぁ?じゃあ、お願いします」ペコッ

喪女「そそそ、そんな!先輩が手伝えばいいじゃないですか!!」キョドキョド

先輩女「あたしはこれからゼミがあるし、あなた今日はもうやることないでしょ?」

池カノ(うわぁ。先輩、何気にひどいことをさらっと…)

喪女「…そ、そうですが…」シュン

先輩女「じゃ、あとは任せたわよ。よろしく~」ノシ フリフリ

29: 2011/01/15(土) 01:04:02.52

~池カノの部屋への道中~

テクテク

池カノ「…ごめんねぇ、喪女さん」ペコッ

喪女「い、いえ。ところで、何を作るんですか?」

池カノ「ん~、肉じゃがは自信があるからメインにしてぇ、煮魚、味噌汁ぐらい欲しいかな?あんまり欲張ってもしかたないしねぇ」

喪女「じゃ、じゃあ、材料を買って…」

池カノ「そうだね、私の部屋の近くにスーパーがあるから寄っていこう♪」ニコッ

喪女(池カノさんって…綺麗なうえにかわいいんだなぁ…ずるいなぁ…)

30: 2011/01/15(土) 01:07:22.96
~池カノの部屋~

ドサドサ

池カノ「あ~、重かったぁ」フリフリ

喪女「か、彼氏さん、何時頃こられるんですか?」

池カノ「ん~、バイトが終わってからだから、9時頃かなぁ?」

喪女「じゃ、じゃあ、先に作っておいて、温めなおせばいいですね」

池カノ「そうだね。それじゃあ喪女さん、御指導よろしくお願いしまぁす♪」
  ・
  ・
  ・
池カノ「うぅ…疲れたよう」シクシク

喪女「で、でも殆んど池カノさんの力で完成しましたよ?」

池カノ「だってぇ、自分で作らないと手料理っていえないでしょ?協力してくれてありがとね、喪女さん♪」ニコッ

喪女「い、いえ、あ、あたしは手順と分量を言ってただけですから…」

池カノ「そのおかげでおいしく出来ました♪」ニコニコ

喪女「そ、それは池カノさんの力ですから…。あ、あとは彼氏さんが来たら、温めなおせばいいです」

池カノ「ありがとう。…池面、気に入ってくれるかな…?」ボソッ

31: 2011/01/15(土) 01:11:30.91
喪女(!?)ドキッ

池カノ「ん?喪女さん、どうしたの?」キョトン

喪女「い、池カノさんの彼氏さん、池面さんなんですか?」キョドキョド

池カノ「そうだよぉ、池面と知り合い?」ニコッ

喪女「い、いえ!学食で時々見かけりゅ程度です」キョドキョド

池カノ「あははは、喪女さんも女なんだぁ♪」ニコッ

喪女「あぅ…」カァァァ

池カノ「でもあげないよ?」クスッ

喪女「!?いいい、いえ!あああ、あたしなんか全然相手に…されませんから…」シュン

池カノ「あああ!そんなに落ち込まないでよぉ」アタフタ

喪女「い、いえ、自分のことは…自分が一番よく…知ってますから…」ズーン…

池カノ「う~ん、困ったなぁ…そうだ!喪女さん、ちょっとメイクしてみない?」ニコニコ

喪女「え?」キョトン

33: 2011/01/15(土) 01:16:32.16
池カノ「喪女さん、それってナチュラルメイク?」ジー

喪女「は、はあ…」

池カノ「喪女さんって体型は普通だし顔にもお肉ついてないからさぁ、ちょっと気合入れてメイクすればそこそこいい感じになるんじゃない?」ジー

喪女「ええーっ!むむむ、ムリムリムリムリ!絶対ムリです!!」アタフタ

池カノ「今日のお礼もしたいしさぁ、ちょっとこっちに来て♪」ニコニコ

ズルズルズル

喪女(や、やめてー!)ジタバタ
  ・
  ・
  ・
池カノ「やっぱり♪いい感じだよ♪ほら、鏡みて?」ニコニコ

喪女(これ…だれ?…あたし?)

池カノ「これだったらちょっと頑張れば彼氏もできるんじゃない?」ニコニコ

喪女「かかかか、彼氏!?」ドキマキ

池カノ「そうだよぉ、喪女さん、丁寧にメイクすれば普通に可愛いよぉ」ニコッ

喪女「そ、そんな…」カァァァ

池カノ「だからさぁ、もうちょっと自分に自信持ちなよぉ♪」ニコッ

36: 2011/01/15(土) 01:20:05.96
~池カノの部屋・玄関~

池カノ「それじゃあ、今日はありがとう♪」ニコッ

喪女「い、いえ。あ、あの、温めるときは焦げ付かないように中火で…」

池カノ「はーい、先生♪」ニコッ

喪女「…そ、それじゃ、失礼します!」ペコッ

池カノ「バイバーイ、またねー♪」ノシ

ガチャ バタン

喪女(メイク落とせなかった…早く帰ろう…)



~喪女の部屋の前~

喪女(鍵は…と)

チャラン ガチャガチャ

トコトコトコ

男「あ、喪女さん」ニコッ

喪女「え?あ、男さん」ペコッ

39: 2011/01/15(土) 01:26:48.20
男「!?どうしたの、その顔!」

喪女「え?…あ!」アタフタ

男「へぇー、喪女さん、メイクすると雰囲気が全然違うね♪」ニコッ

喪女「うぅ…」カァァ

男「…そうだ!喪女さん、ちょっと協力してくれないかな?」ワクワク

喪女「…へ?」キョトン

男「だからさ、僕の練習に付き合って欲しいんだけど」ワクワク

喪女「え、えっと、それは具体的にはどういうことをするんでしょうか?」

男「んーっとね、ヘアセットとかメイクとかの練習台になって欲しいんだ♪」ニコッ

40: 2011/01/15(土) 01:30:21.59
喪女「れ、練習台!?」キョトン

男「そ。僕が通ってる美容学校の課題ってさ、普通は仲のいい同級生を練習台にして仕上げていくんだけどさ、僕の場合協力してくれる同級生の子なんていないし…」

喪女「は、はあ」

男「でね!喪女さんさえよかったらってことなんだけどさ♪」ニコニコ

喪女「ええーっ!むむむ、ムリムリムリムリ!絶対ムリです!!」アタフタ

喪女(あれ?デジャヴ?)

男「いいからいいから♪ちょっと僕の部屋に来て♪」ニコニコ

ズルズルズル

喪女(や、やめてー!)ジタバタ

43: 2011/01/15(土) 01:34:25.15
~男の部屋~

男「うん、いい感じだよ♪」

喪女(これって…リア充?)

男「喪女さんってさ、カラーリングもブリーチもしてない栗毛だからさ、ボサボサだった髪をまっすぐに伸ばしてポニーテールにして、白黒のシュシュでまとめてみたんだけど、どうかな?」ニコッ

喪女「え、えっと…」ドキマキ

男「せっかく綺麗にメイクしてるんだからさ、それに似合う髪形にしなきゃもったいないもんね♪」ニコニコ

喪女「あ…う…」キョドキョド

男「あとは…っと」

ガチャ ゴソゴソ

男「じゃーん!喪女さん、これ着てみてよ」バサッ

喪女(これって…男さんの服?)ジー…

男「僕の服だけどさ、体型は似たようなものだし、たぶん着れると思うからさ」

喪女「…こ、これ、男物…ですか?」ジー…

男「あははは。気にしない気にしない♪」

喪女(この人、つかみどころがない…)

45: 2011/01/15(土) 01:38:34.44
喪女「…ど、どうですか?」キョドキョド

男「うーん…白のシャツに赤のチェックのベストだと、もうちょっとかわいい系のメイクのほうが…」ブツブツ

喪女(…男さん、真剣な顔してる…)「…お、男さん?」チラッ

男「あ、ゴメンゴメン。ちょっと写メ撮らせてね」ニコッ

喪女「ええーっ!」アタフタ

男「課題の確認用にさ、上半身だけでいいんだけど」

喪女(あ、そっか。美容学校の課題のために練習台になったんだっけ…)「あ、あの…手早くお願いします」キョドキョド

男「おっけー。じゃあ、そこの椅子に腰掛けて…」
  ・
  ・
  ・
男「えーっと、うん。これが一番きれいに取れてるね」ニコッ

喪女(すごい…普通だけどかわいく見える…これ、ホントにあたし?)

男「…喪女さん、コスメとか服とか、見せてもらってもいいかな?」チラッ

喪女「え、え?ど、どうしてですか?」アタフタ

男「うん、これから練習に付き合ってもらうのにさ、足りないものを買い足しておきたくってさ」

喪女「は、はあ」

47: 2011/01/15(土) 01:42:08.90
~喪女の部屋~

喪女「こ、これです」

男「あー…うん、このクローゼットの中ので全部?」

ガラーン…

男「…10着もないんだね」

喪女「あ、その…すみません…」ウツムキー

男「うん、服は分かったよ。コスメのほうは?」ニコッ

喪女「こ、このポーチの中に…」ゴソゴソ

男「はいはーい、ちょっと中見るね」ゴソゴソ

カタン コロコロ…(ファンデとルージュが1個ずつ)

男「…」

喪女「…」

男「…ホントにこれだけなの?」チラッ

喪女「あ、あとは洗面所にスキンローションとメイク落としが…」

男「じゃあ、そのメイクはどうしたの?」

49: 2011/01/15(土) 01:45:40.11
喪女「さ、サークルの先輩が…その…料理のお礼だって言って…無理矢理…」

男「そうなんだ…」ブツブツ

喪女(男さん、また悩んでる…)

男「よし!喪女さん、買い出しに行こう!」クルッ

喪女「え?」キョトン

男「まずはコスメだね。それから服と、アクセも…」アレコレ

喪女「ちょちょちょちょ、ちょっと待ってください!そんなに買ってもあたしじゃ使えませんよ!」アタフタ

男「大丈夫♪だって僕の練習に使うものだからさ、お金も僕が出すしね」ニコッ

喪女「あ…で、でも!あ、あたしなんかにそんなにお金かけても」アタフタ

男「いいのいいの。僕の練習のためなんだからさ、喪女さんは気にしないで♪」ニコニコ



~ドラッグストアのコスメコーナー~

男「…コスメも大体そろったし、あとは服とアクセかぁ」

喪女(すっかり男さんのペースに乗せられてます…)

男「もう時間が遅いし、服とアクセは明日にしよっか」ニコッ

51: 2011/01/15(土) 01:49:28.00
喪女「は、はい…」ホッ…

男「じゃ、今日は戻ろ♪」

喪女(やっと帰れる…)

男「あ、そうだ。喪女さんの写メ、知り合いに送ってみていいかな?」チラッ

喪女「え?」キョトン

男「うん、課題の出来についてね、率直な意見を聞きたくてさ」ニコッ

喪女「あ、そ、そういう事でしたか…はい。で、でも!出来るだけ少ない人数でお願いします」ペコッ

男「はいはーい。ありがとね♪」

  From : 男
  To   : 池面
  Sub  : この子どう?
  本文  : 今一緒にいるんだけどさ、どうかな?
         画像あり

男「送信…と」Pi

54: 2011/01/15(土) 01:51:55.96
~喪女の部屋の前~

喪女「きょ、今日はありがとうございました」ペコリ

男「ううん、僕のほうこそ、ありがとうございました♪」ペコリ

喪女「ま、またいつかお礼しますので」

男「あー、うん。でも僕のほうがお礼しなくちゃいけないのにね」クスクス

喪女「そ、それでは、おやすみなさい」ペコッ

男「はーい、おやすみなさーい♪」ノシ

ガチャ ガチャ バタン バタン

喪女(あ、男さんの服着たままだった…返すのは明日でいいか)



~その頃・池カノの部屋~

池面「うん、うまいよ!」モグモグ

池カノ「よかったぁ♪がんばったんだよぉ」ニコニコ

池面「正直、池カノは魚料理は出来ないんだと思ってたわ」パクッ

池カノ「え~!?」パチクリ

55: 2011/01/15(土) 01:55:27.59
池面「でもすごく旨いよ!この鯖の味噌煮!!」ナデナデ

池カノ「うわ~い、やったぁ♪」ニコニコ

池面(でもこの味噌汁の味、どこかで…)

♪I WISH I WISH♪

池面「ん?あ、メール…男から?」Pi

池面(あー、うん。中の中…いや上…ギリギリか?普通にかわいい子だな)

池カノ「…だれから?」チラッ

池面「あー、男からだよ。今、女の子と一緒にいるらしい。見るか?」ポイッ

池カノ「あ、男君から?いいの?あ、あれ?この子…」マジマジ

池面「ん?どうした?」パクッ

池カノ「間違いないよぉ、サークルの後輩だよぉ」マジマジ

池面「そうなの?世間は狭いなぁ」パクパク

池カノ(髪型が変わってる…それにこの服…着替えたんだ…うん!喪女さん、ふぁいとぉ!!)

池面「ちょっと返して。返信するわ」

57: 2011/01/15(土) 01:58:58.83
  返信  : 池面
  Sub  : Re: この子どう?
  本文  : 中の中かギリギリ上に入るかもな。普通にかわいいんじゃね?

池面「ほい送信っと」Pi



~男の部屋~

♪“ありがとう”って伝えたくてー あなたをー見つーめるーけどー♪

男「あ、池面から返信だ」Pi

男「…普通にかわいい…かぁ。池面の評価は結構信用できるからなぁ」ニコニコ

男「でもこれが喪女さんだって気付いてないみたい」クスクス

男「よし、しま○らのをチェックして…」カサカサ

男(最初は喪女さんの普段着から考えてあんまり派手なのは避けて…何セットか用意して…)ブツブツ
  ・
  ・
  ・
男「こんなもんかな?」ニコニコ

男(でも喪女さんが自分で全部できるようにしないとねぇ…)ブツブツ

男「…喪女さん、気に入ってくれるといいなぁ…」ボソッ

60: 2011/01/15(土) 02:03:16.41


~喪女の部屋・鏡の前~

喪女「…」フゥ

喪女(お風呂に入ってメイクを落としたらいつものあたし…今日みたいなメイクができたらなぁ…)ショボーン

喪女「…もう寝よう」

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

喪女「メール?」Pi

  From : 男
  To   : 喪女
  Sub  : 明日の練習
  本文  : 明日は何時頃ならおっけー??

喪女「…明日…ですか」

  返信  : 男
  Sub  : Re: 明日の練習
  本文  : 昼までは講義です。14時以降なら空いてます。

喪女「…返信」Pi

64: 2011/01/15(土) 02:09:11.26
>>61 www

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

喪女「またメール?」Pi

  From : 男
  To   : 喪女
  Sub  : Re2: 明日の練習
  本文  : 了解で―す♪14時にお邪魔しますね。明日はし○むらに服を買いに行きましょう♪お金はもちろん僕が持ちます♪」

喪女「…しま○らですか…」



~翌日の14:00・喪女の部屋~

コンコン

喪女「はい」

男『男でーす』

ガチャ

男「やっほー♪」ニコニコ

喪女「こ、こんにちは」ペコッ

69: 2011/01/15(土) 02:13:37.96
男「じゃあ、早速行こうか♪」

喪女「は、はい」

バタン ガチャ

男「♪ファッションセンター しー○ーむーらー♪」フンフン

喪女「あ、あの。お、お金、出しますから」

男「え?いや、いいよ。これは僕の課題のための投資だからね♪」ニコッ

喪女「で、でも!し○むらってことはその…あまりお金をかけれないってことじゃ…」

男「あのね、お金もそうだけどさ、流行なんてさ、毎年変わるからし○むらとかユニ○ロで十分だし」ニコッ

喪女「そ、そうなんですか…?」

男「いいからいいから♪早く行こうよ♪」

グイッ ギュッ

喪女「あっ」カァァ

男「♪~」トコトコ

喪女(…しょ、小学校以来の…手繋ぎ…)カァァ

71: 2011/01/15(土) 02:19:31.04
~し○むら~

店員「ありがとうございましたー」

ウィーン トコトコ

男「思ったより安くあがったねぇ♪」ニコッ

喪女「は、はあ…」

男「あれ?どうしたの?」キョトン

喪女「い、いえ。なんだか申し訳ないです…」

男「まだ気にしてるの?あははは。もういいってば」ニコッ

喪女「で、でも!今回買った服とかアクセサリーって、練習のあとはその…」キョドキョド

男「だってさー、僕が女物の服を持ってたら、女装趣味のヘンタイさんだよ?」クスクス

喪女(男さんは男装した女性にしか見えませんよ…)

男「それより!早く帰って練習練習♪」ニコニコ

ギュッ トコトコトコ

喪女(手!手を引っ張られてます!)

75: 2011/01/15(土) 02:23:19.60

~男の部屋~

男「今日はね、最初に着替えちゃおう」

喪女「は、はい」

男「じゃあ、早速今日買ってきた服に着替えよう♪はいこれ。僕は外に出てるから、終わったら呼んでね♪」ノシ

喪女「はい」

ガサゴソ

喪女(ライトブルー&ホワイトのボーダーシャツ、グレーのワンピース、ライトベージュのコート、黒タイツ…これは…ネックレスとベルト?)

喪女「こんなの似合うわけないのに…」グスッ
  ・
  ・
  ・
喪女「お、男さん。着替えました…」

男『はーい』

ガチャ

77: 2011/01/15(土) 02:27:05.09
男「うわぁ♪思ったよりいい感じだよ、喪女さん。ちょっと回ってみてくれる?」ワクワク

クルクル

喪女「…」ウツー

男(喪女さん、俯いたままだなぁ…よし!)「それじゃ始めますからここに座ってください、喪女さん」ポンポン

喪女「はい…」ボスン

男「はい、この手鏡を持っててね」ニコッ

喪女(…なぜに手鏡?)

男「これからメイクをします。喪女さん、手順を覚えてくださいね♪」ニコッ

喪女「え?ええ?むむむ、ムリムリムリムリ、ムリですよ!」アタフタ

男「ごめんねぇ。僕ね、出来るだけヘアメイクに時間を使いたいの。だから喪女さんが自分でメイクしてくれるとすごく助かるんだぁ」ニコッ

喪女「そ、そんな…」キョドキョド

男「だからさ、お願い!このとおり!!」パンッ! ペコッ

喪女「で、でも…1回や2回じゃ…覚えられませんよ…」

男「大丈夫。毎日やれば覚えるよ♪」ニコッ

喪女「ままま、毎日!?」キョドキョド

81: 2011/01/15(土) 02:29:49.33
男「じゃ、そろそろメイクするよー♪まずはファンデから」パフパフ

喪女「ままま、待ってください!ここ、心の準備が!!」アタフタ

喪女(普段ニコニコしてる男さんが真剣な顔であたしを見て…)ドキドキ
  ・
  ・
  ・
男「はーい、メイク終了♪」パタパタ

喪女「…」マジマジ

男「喪女さん、いつまで鏡と睨めっこしてるの?」クスクス

喪女(…あ、あたし…か、かわいい)ポッ

男「昨日のメイクは綺麗系だったけど、今回はかわいい系にして見ました」ニコッ

喪女「お、男さん…すごいです」マジマジ

男「あはははは♪気に入ってくれたんなら嬉しいよぉ」ニコニコ

喪女「…で、でも、なんでこんなにメイクが上手なんですか?」

男「あー、僕の実家が美容院なんだけどね、メイクセットや着付けセットなんていうのもあってね」

男「僕も中学の頃からさ、お客さんにメイクするために練習したりしてたんだぁ」ニコッ

喪女「は、はあ」

82: 2011/01/15(土) 02:33:29.35
男「それからさ、ヘアメイクする時って服装やメイクに合わせるからさ、結構、出来が左右されるんだよ?」

喪女「そうだったんですか…」

喪女(じゃあ、あたしの髪型がいつも同じだったのは…パーカーとジーンズで美容院に行ってたせい?)

男「よし!じゃあ、次はヘアセットだね♪」ニコッ
  ・
  ・
  ・
男「できたよー♪」ニコニコ

喪女「…これって…」マジマジ

男「うん、髪は基本ストレート。前髪は軽く前に下ろして、両サイドは先を軽く巻いて見ました♪」

喪女(これならあたしでも出来そう…)

男「喪女さんってさ、髪をストレートにして下ろしたほうが似合いそうだったからね」ニコッ

喪女「あ、ありがとうございます」ペコッ

84: 2011/01/15(土) 02:36:30.25
男「じゃあさ、外に出てみない?」ニコニコ

喪女「…え?」キョトン

男「せっかく可愛くなったんだしさ、外で写メしたいんだけど…ダメ?」チラッ

喪女「ええーっ!」アタフタ

男「ブーツもあるしさ、行こうよ♪」ニコッ

ズルズルズル

喪女(や、やめてー!…でもちょっとぐらいなら…)



~ショッピングモール~

喪女「な、なんでショッピングモールなんですか?」キョドキョド

男「うん、し○むらでバッグのいいのが見つからなかったからね。今の恰好だとちょっとお洒落なバッグが欲しいかなってさ」キョロキョロ

喪女(まだ買うんですか…)

?「あれぇ?喪女さん?」

喪女「へ?」ドキッ

池カノ「やっぱり喪女さんだぁ♪見違えちゃったよぉ」ニコニコ

86: 2011/01/15(土) 02:40:51.21

男「あ、池カノさん。こんにちは」ペコッ

池カノ「男くんも一緒だったんだぁ。もしかしてデート?」ニコニコ

喪女「そそそ、そんなことn」

男「あはははは。そうだよー♪」ニコッ

喪女(ええーっ!)

池カノ「そうなんだぁ。やったね、喪女さん!」ニッコリ

喪女「ちちちち、違います!」アタフタ

池カノ「照れない照れない」ニコニコ

喪女「だだだだ、だからデートじゃありませんってば!」キョドキョド

男「あはははは。そうだ池カノさん、バッグのお店でお勧めあるかな?」

池カノ「なあに?プレゼント?」ニコニコ

男「そう♪ブラウンのショルダーなんか似合うと思わない?」

池カノ「あは♪じゃあいっしょに行こうか?」ニッコリ

男「時間があるならお願いします」ペコッ

89: 2011/01/15(土) 02:43:55.70
池カノ「じゃあ行きましょう♪」ニコッ

喪女(完全に蚊帳の外です…)
   ・
   ・
   ・
男「いいのが買えてよかった♪」ニコニコ

池カノ「似合ってるよ、喪女さん♪」クスッ

喪女「そ、そうですか?」カァァ

男「うんうん、似合ってる似合ってる」ニッコリ

池カノ「じゃあ、待ち合わせの時間だからそろそろ行くね?」

男「うん、ありがとねー」ノシ フリフリ

喪女「あ、ありがとうございました」ペコッ

男「僕たちはもうちょっとお店見てまわろっか」ニコッ

喪女「何か買うんですか?」キョトン

男「あははは、違うよぉ。何か掘り出し物がないか見て回るだけだよぉ」ギュッ

喪女(!?また手を繋いで…)ドキドキ

喪女(…あ、あれ?あたし、なんでこんなにドキドキワクワクしてるの?…)

91: 2011/01/15(土) 02:45:48.25
~帰り道~

喪女(今日も疲れました…)

男「あ、公園だ。喪女さん、寄ってかない?」ニコッ

喪女「え、は、はい」

男「そういえばまだ写メ撮ってなかったね」

喪女「あ、はい」

男「じゃあ、あの公園でとろうよ♪」ニコニコ

喪女(そういえば写メするために外出したんだっけ…)

喪女「…はい」

男「あ、ブランコ♪」タタタタ…

喪女(男さん、同じ年だけど子供みたいです。かわいいなぁ)

キーコ キーコ

男「喪女さんも一緒に乗ろうよ♪」ニコニコ

喪女「は、はい」トコトコトコ

キーコ キーコ

94: 2011/01/15(土) 02:50:38.71

カシャ

喪女「!?」

男「あはは、ごめんね、いい顔してたから写メしちゃった♪」

喪女「は、恥ずかしいです!ひ、一言断ってからにしてください…」

男「ごめんごめん」ニヤニヤ

キーコ キーコ

男「…僕さぁ、小さいころさぁ、よくいじめられたんだぁ」

キーコ キーコ

喪女「へ?」

キーコ キーコ

男「僕ってさ、子供のころからこんな感じだったからね。女男って言われてさぁ」

キーコ キーコ

男「でも、そのたび池面が助けてくれてさぁ」

キーコ キーコ

96: 2011/01/15(土) 02:54:19.49
男「…池面はいいオトコだよ」ニコッ

キーコ キーコ

喪女「…でも、池カノさんっていう素敵な彼女がいます…」

キーコ キーコ

男「そうだけど…好きになるのはしょうがないと思うよ?」ピタッ

喪女「!?」ピタッ

男「覚悟がいるとは思うけどさ、一度気持ちをぶつけてみるのも」

喪女「やめて!」

男「も、喪女さん?」

喪女「や、やめてください…見た目がちょっとぐらい可愛くなったからって…性格は変わりません…リア充は…性格まで可愛いんです…今のあたしじゃ…池カノさんの足元にも及びません…」

男「………そっか。ごめんね、へんなこと言って」ペコッ

喪女「い、いえ…」

男「もうこの話題は終わり!それー!!」

キーコ キーコ キーコ キーコ

喪女(男さんの言ってることはわかります…けど…まだ勇気がありません…)

102: 2011/01/15(土) 03:05:57.43
PC再起動…orz

~数日後・学食~

モソモソモソ…

喪友1「…喪女、最近変わったね」ジー…

喪女「そ、そう?」ギクッ

喪友2「髪型とか…メイクとか…服も変わった」ジー…

喪女「そ、それは…隣の部屋の人の練習台になってるから…」アタフタ

喪友1「練習台?」

喪女「と、隣の部屋の人、美容学校に行ってて…その…あたしを練習台にしてるの」キョドキョド

喪友2「ふーん…」

喪女「け、化粧は自分でできるようになれって言われてて…」キョドキョド

喪友1「…その人って…オトコ?」ジー…

喪女「あ、男さんはオトコだけど…見た目はオンナで、その…」キョドキョド

ガタン

106: 2011/01/15(土) 03:08:46.17
喪友1「…喪友2、いこ?」

喪友2「…うん」ガタッ

喪女「あ…二人とも、どこに行くの?」アセアセ

喪友1「…今のアンタさぁ、あたしらから見たらリア充なんだよ」フッ

喪女「…え?」

喪友2「もうあたしらといっしょに居るべきじゃないよ…」フッ

トタトタトタ…

喪女「あ…行かないでよぉ」グスッ

喪女(数少ない友達だったのに…また一人っきり…)ポロポロ

?「…あれぇ?喪女さん、泣いてるのぉ?」ヒョコッ

喪女(!?池カノさん?)

喪女「な、なんでもないです…」ゴシゴシ

池カノ「ダメだよぉ、擦ったらメイクがはげちゃう。ハンカチで押さえて拭かなきゃ」スッ

喪女「だ、大丈夫です!自分のがありますから…」ゴソゴソ

キュッ

110: 2011/01/15(土) 03:12:13.70
喪女(!?池カノさん、優しく抱きしめてくれて…)

池カノ「何があったか知らないけど…良かったら相談に乗るよ?」

喪女「…ウグッ…ヒック…エグッ…」

ワイワイガヤガヤ…

池カノ「…ここは騒がしいから、部室に行こう?」

喪女「…ヒック…」コクン



~家庭料理研究会の部室~

喪女「ウッ…エグッ…」

池カノ「…大丈夫?」ナデナデ

喪女「…は、はい…」グズッ

池カノ「…言いたくないなら、言わなくていいからね?」ナデナデ

喪女「…い、いえ…さっき…友達と…別れちゃったんです…」グスッ

池カノ「友達と?」

113: 2011/01/15(土) 03:15:13.34
喪女「…あ、あたしは…もともと根暗で…だから友達も少なくて…」ヒック

池カノ「…」ナデナデ

喪女「…だ、だけど最近…あたしの雰囲気が変わったから…彼女達が離れて行ったんです…」グスッ

池カノ「そうなんだ…」ナデナデ

喪女「…あ、あたし…もう…友達がいないんです…」ズビッ

池カノ「…そっか」ナデナデ

喪女「…す、すみません。こんな話…聞かせちゃって…」グスッ ヒック

池カノ「…喪女さんさぁ、彼女たちを誤解してるかもだよ?」スッ

喪女(!?池カノさんがまっすぐあたしを見ています!)ドキッ

池カノ「彼女達ってさぁ…喪女さんが変わったことをどう思っているのかな?」ジー

喪女(そんなに見つめないでください)

喪女「…や、やっぱり…その…裏切り者とか…」

池カノ「ううん、違うよ?」フッ

喪女「…へ?」

池カノ「…彼女達はさぁ、喪女さんの新しい出会いのために身を引いたんじゃないかな?」ナデナデ

118: 2011/01/15(土) 03:20:56.13
喪女「…」

池カノ「じゃないとさぁ、そんなに簡単に別れられるものじゃないよ?」ナデナデ

喪女「…ウッ…ヒック…ヒック…」

池カノ「…声を出して泣いてもいいんだよ?ここなら二人っきりだからね」ナデナデ

喪女「ううう、うわぁぁぁぁん!うわぁぁぁ…」ギュッ

池カノ「よしよし」ナデナデ
  ・
  ・
  ・
喪女「…ヒック…グスッ…」ギュー

池カノ「落ち着いた?」ナデナデ

喪女「…はい…ヒック…ありがとうございます」グスッ

池カノ「喪女さん、彼女達の行為に報いるためにもさぁ、新しい出会いを見つけなきゃね」ニコッ

喪女「…はい」ヒック

池カノ「うん、がんばろうね♪」ニッコリ

喪女(やっぱり池カノさんには敵わないな…)グスッ

120: 2011/01/15(土) 03:22:35.08
池カノ「まずはサークルの女の子達と仲良くしてみたら?」ニコッ

喪女「…でも…キッカケが…」

池カノ「ここは家庭料理研究会だからね、料理の話をキッカケにすればいいと思うよ?喪女さん、料理得意だしさぁ」ニコニコ

喪女「…はい、やってみます…」

池カノ「うん、とにかくやってみないとね♪」ニコッ

池カノ「よし!じゃあ、まずはメイクを直して行動開始だぁ♪おーっ!」

ガチャ

池面「おー、やっぱりここに居たか」

池カノ「あれえ?池面、どうしたの?」

池面「いや、講義も終わったし、一緒に帰ろうかと思ってさ」ニコッ

喪女(池面さん!?…)

池面「ん?その子、どうしたんだ?」チラッ

池カノ「あ、紹介するね、といっても男君のメールで見たことあるよね?後輩の喪女さん。料理が得意なんだよぉ♪」ニコニコ

池カノ「実はね…この間の料理の時も手伝ってもらったんだぁ」ペロッ

池面「喪女さん?…え?あ!?」ドキッ

123: 2011/01/15(土) 03:24:35.73
喪女「…も、喪女です」ペコッ

池面(そうか!それであの味噌汁の味に覚えがあったんだ…)

池カノ「?どうしたの、池面?」キョトン

池面「イヤナンデモナイヨ」ドキドキ

喪女(この間のことは…言わないほうがいいですね…)

池カノ「そう?じゃ、いこっか♪」ニコッ

池面「そ、そうだな」ドキドキ

池カノ「喪女さんも一緒に行こ♪」クイクイ

池面「!?」

喪女「…い、いえ。…ここでサークルの人が来るのを…待ちます…」

池面(ホッ…)

池カノ「んー、今の喪女さん、放っておけないなぁ。ね、いいでしょ?池面」チラッ

池面「あー、ウン。イイヨ」シドロモドロ

池カノ「…池面、さっきから何か変だよ?どうしたの?」ジー…

池面・喪女「「…」」チラッ チラッ

125: 2011/01/15(土) 03:26:18.85
池面「えー、じ、実はさ…前から知ってたんだ、喪女さんのこと」ドキドキ

池カノ「ん?ああ、男君から写メが来たときからでしょ?」ニコッ

池面「いや、その前からなんだけど…」キョドキョド

池カノ「…えーっとぉ…」ウーン

ガタッ

喪女「あ、あの!」

池面「いや、喪女さん。これは俺の問題だから」

池カノ「…池面、もうちょっと詳しく話してくれるかな?」ジー…

池面「…ちょっと前にさ、飲み会に行ったろ?そのときにさ、飲みすぎて男の部屋に泊めてもらおうとして、間違って隣の喪女さんの部屋に上がりこんで朝まで爆睡して…朝飯までご馳走になった…」

池カノ「…」ジー

池面「ゴメン!もっと早く言えばよかった!!」ドゲザー

池カノ「…それでかぁ。ようやく繋がったよぉ」ニコッ

池面・喪女「「え?」」キョトン


ね、眠い…

127: 2011/01/15(土) 03:28:03.79
池カノ「喪女さんさぁ、二人で一緒に料理作ったとき、池面のこと知ってたでしょ?」

喪女(!?ばれてました…)

池カノ「で、ちょっと池面の話題を振ったら本気で落ち込んでさぁ。でもそのすぐあとからメイクや服装に気を使うようになったし、どうしたんだろうなぁって思ってたんだぁ♪」ニコッ

喪女「あ…そ、それは、男さんが練習台になってくれって言うから…」シドロモドロ

池カノ「そうなの?でもさぁ、男君に協力したってことは、喪女さんも綺麗になりたかったんじゃない?」ニコッ

喪女(!?)

池カノ「それにさぁ、メイクは最近自分でしてるでしょ?」ジー

喪女(そ、そこまでばれてるとは…)

池カノ「メイクし始めの頃ってさぁ、気になるところは念入りにするからムラになりやすいんだぁ」クスッ

喪女(まだメイクし始めてそんなに経ってないし…)

池カノ「それに服装もヘアースタイルもコーディネートできてるし」チラチラ

喪女「そ、それも…男さんのチョイスです…」ウツムキー

池カノ「でも、着こなしてるのは喪女さんだからさぁ」ジー

喪女「そ、そんな風に言われると…恥ずかしいです」カァァァ

池カノ「…その照れ方…ずるいなぁ…私には出来ないもの…」フゥ…

128: 2011/01/15(土) 03:31:37.52
喪女「え?」キョトン

池カノ「で、池面?」ジロリ

池面「は、はい!」ビクッ

池カノ「間違いとはいえ他の女性の部屋に泊まった罰です。今回はイ工口ーカードです!」ジロリ

池面「ううう…はい」ショボーン

池カノ「と、言いたいところだけど、自分から正直に話したので今回だけは見逃してア・ゲ・ル♪」

池面「あ、ありがとうございます!」パァァ

池カノ「それから…喪女さん、池面はあげないよ?」クスッ

喪女「いいいい、いえ!そそ、そんな恐れ多いことは!!」アタフタ

池カノ「…この前は冗談で言ったけど…今のは本気だよ?」ジー

喪女「…え?」

池カノ「今の喪女さんなら…池面の好みの中に十分入ってるからさぁ。ねえ、池面?」ジロッ

池面「いやいやいや!俺は池カノひと筋だって!!」アセアセ

池カノ「ふーんだ!」ツーン

池面「ゴメン、ゴメンってば!」アセアセ

130: 2011/01/15(土) 03:34:06.89
喪女(池面さんも池カノさんも…お互いのこと、本当に好きなんだな…)

喪女(ふたりともいい人だもん…)グスッ

喪女「…お似合いですよ、二人とも…」ボソッ



~某スイーツ店~

池カノ「あはぁ~、もうおなかいっぱーい♪」ナデナデ

喪女「あ、あたしももう…」ケポッ

池面「うぅ…財布が…」シクシク

喪女「だだ、大丈夫ですか、池面さん?」キョドキョド

池面「あ、いや、大丈夫だよ。ATMで下ろせばいいし」トホホ…

池カノ「よーし、次はカラオケだぁ♪おーっ!」ニコニコ

池面「えぇーっ!?」

池カノ「文句ある?」ジロッ

池面「…ないです」ガクッ

喪女(池面さん、ちょっとかわいそう…)クスッ

132: 2011/01/15(土) 03:36:31.87
~カラオケ店・出口~

池カノ・池面「「…」」ジー

喪女「し、視線が痛いんですが…」キョドキョド

池カノ「…喪女さん、歌うまいね♪」ニコッ

池面「ホントホント。びっくりしたよ」ニコッ

喪女「そ、そんな!…恥ずかしいです…」カァァ

池カノ「でもさぁ、静かな曲ばっかりじゃなくて楽しい歌を聴いてみたいなぁ♪」ニコッ

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

池カノ・池面「「!?」」ビクッ!

喪女「あ、メール…」Pi

  From : 男
  To   : 喪女
  Sub  : 今日はどうしたの?
  本文  : 連絡待ってたんだけど、何かあったの?

池カノ(…今の着メロ…)コソコソ

池面(…ああ、怖すぎだろ…)コソコソ

136: 2011/01/15(土) 03:38:29.84
喪女(あー、連絡するの、すっかり忘れてた)

  返信  : 男
  Sub  : Re: 今日はどうしたの?
  本文  : ごめんなさい。今日はいろいろなことがあって、連絡するのを忘れてました。

喪女「とりあえず…返信っ」Pi

池カノ「メール?誰から?」ニコニコ

喪女「あ、お、男さんからです。今日は練習台の日だったんですが、連絡するのを忘れてて…」

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

池カノ「!?」ビクッ!

喪女「相変わらず早いなぁ」クスッ

  From : 男
  To   : 喪女
  Sub  : Re2: 今日はどうしたの?
  本文  : 大丈夫?何かあったの?

喪女(あ、気を使わせちゃってます…)

  返信  : 男
  Sub  : Re3: 今日はどうしたの?
  本文  : いえいえ、今日は池カノさん、池面さんと3人で食事したりカラオケに行ったりしてたんです

137: 2011/01/15(土) 03:40:20.52
喪女「送信っ」Pi

喪女「男さんに心配かけたみたいです。」

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

喪女「はやっ!」

  From : 男
  To   : 喪女
  Sub  : Re4: 今日はどうしたの?
  本文  : ずるーい!次は僕も誘ってよね!プンプン

喪女「ふふ、男さん、子供みたい」フワッ

池カノ(!?…なに?今の表情、すごくいい!)

  返信  : 男
  Sub  : Re5: 今日はどうしたの?
  本文  : 分かりました。今度埋め合わせします。おやすみなさいませ

喪女「送信っと」Pi

140: 2011/01/15(土) 03:42:31.00
池カノ「…」ジー

喪女「どうかしました?」キョトン

池カノ「ううん、なんでもないよー♪」ニコッ

池面(…なあ、喪女さんって男のこと…)コソコソ

池カノ(本人は気付いてないみたいだけど…うん、きっと、ううん、間違いなくね…)コソコソ

喪女(?)

池カノ「喪女さん、今度は男君も誘って4人で遊ぼうねぇ♪」ニッコリ

喪女「は、はい、そうですね」クスッ

池面「もう奢らないぞ!」シクシク

池カノ「ヤマシイことしなきゃ奢らせたりしないよぉ♪」ポンポン

池面「ううう…」

142: 2011/01/15(土) 03:43:49.34
~翌日・喪女の部屋~

喪女(昨日のお詫びに、男さんを夕食に誘いますか…)

  From : 喪女
  To   : 男
  Sub  : 今夜空いてますか?
  本文  : 昨日の埋め合わせに夕食を御馳走しますので、19時にあたしの部屋まで来ていただけますか?

喪女「送信っ♪」Pi

♪うらみーまーす うらみーまーす あんたのーことー 氏ぬまでー♪

喪女(この着メロ、そろそろ変えたほうがいいかな…)

  返信  : 喪女
  Sub  : Re: 今夜空いてますか?
  本文  : ごめんきょうはねつがあるみたいでむり

喪女(!?)ガタッ

ガチャ バタン

喪女「男さーん!生きてますかー!!」ドンドンドン ドンドンドン

カチャッ

男「…生きてます…だから…寝かせてください…」フラフラ

146: 2011/01/15(土) 03:46:30.00
喪女「あああ!すすす、すみません!!すぐに横になってください!!」ダキッ

男「…あははは…喪女さんに抱きかかえられてる…」ニヘラ

喪女「ななな、なに言ってるんですか!こんなに熱い体してるくせに!!ほら、ベッドに着きましたよ!!」ドサッ

男「あはは、ごめんねぇ…」ゴロン

喪女「体温計はありますか?」キョロキョロ

男「あー…枕元…かな?」フラヘラ

ゴソゴソ

喪女「あ、ありました!熱を測ってください!!その間に飲み物とか買ってきます!!」バタバタ

ガチャ バタン

喪女(男さん、熱かった。ひどい病気かもしれない!どうしよう…)ウルウル
  ・
  ・
  ・
ガチャ

喪女「男さーん、失礼しますよー…」コソコソ

男「…はーい」

喪女「あ、起きてました?」トタトタトタ

149: 2011/01/15(土) 03:48:58.48
男「…はい、体温計…喉が渇いたよぉ・・・」フラフラ

喪女「はい、冷やしてないアクエリアスです。体温は…38.8℃!?」パチクリ

男「あははぁ…インフルエンザかなぁ…」ヘラヘラ

喪女「男さん、私の部屋からマスクを取ってきますから今すぐ病院に行きましょう!」

男「はーい…助かるよぉ。喪女さん、ありがとねぇ」ニヘラ

喪女「タクシーを呼んで…近くの病院は…男さん、いきつけの病院とか、あります?」

男「そんなのないよぉ」フラッ

喪女「分かりました。保険証はどこにありますか?」

男「そこのテーブルの上だよぉ」フラッ

喪女「あ、はい。ありました。」ガサゴソ
  ・
  ・
  ・
♪ひーとのー 不幸をー 祈ーるよーにだけはー なりたくーなーいーと ねーがってーきーたがー♪

喪女「あ、着信…タクシーが来たみたいです。マスクをつけて…さ、行きましょう、男さん」ダキッ

男「…お世話になりますぅ」ニヘラ


おいらも眠い・・・

151: 2011/01/15(土) 03:50:09.19
~病院~

先生「インフルエンザですね」

喪女「は、はあ」

先生「ですので、貴女も発症する可能性が高いです」チラチラ

喪女「はあ…」

先生「まあ、発症したら今度は彼に連れてきてもらいなさい」ニコッ

喪女「へ?」キョトン

先生「あら?彼氏じゃないんですか?」ニヨニヨ

喪女「えっ?あ、いや…その…ち、ちがいます」キョドキョド

先生「うふふ、薬を処方しているので、薬局に持っていってください。それからしばらくは高熱が続くから、水枕なんかで頭を冷やしてあげてください」

喪女「は、はい」

先生「それから、高熱時には奇行の報告がありますから、できるだけ一緒にいてあげてください」

喪女「わ、分かりました…」

先生「あ、それから外出時はマスクを忘れないようにね」ニコッ

喪女「あ、ありがとうございました」ペコッ

154: 2011/01/15(土) 03:53:27.38
~男の部屋~

男「…スー…スー…」

喪女(男さん、よく寝てる…呼吸も落ち着いてるし…よかった…でも…今日のあたし…なんでこんなに行動できたんだろ…?)

喪女(男さんのメールを見たら…考えるより先に体が動いちゃってた…あたしは…池面さんが好き…でも…男さんは…大切な…)チラッ

男「…んー…ん…スー…スー…」

フッ…

喪女(…今は男さんの看病に専念しましょう。男さんち、食料品はどれぐらいあるんでしょうか?)トタトタ…

ガチャ

喪女(冷蔵庫は…アイスと調味料と…ジュース…おかずになるようなものはありません…)ゴソゴソ

喪女(米は…10kgの半分ぐらいはあるからまだまだ大丈夫です)ズシッ

喪女(うーん、ご飯以外はあたしの部屋で作ったほうがよさそうですね)

喪女「となれば…まずは食料品の買い出しです…男さん、ちょっと出掛けてきますね…」ナデナデ

男「…んぅ…スー…スー…」

喪女(男さん、子供みたいです)クスッ

ガチャ バタン

155: 2011/01/15(土) 03:56:07.45

喪女(葱と卵の雑炊…塩分補給は梅干しと焼きアジの身を解したものをタタキにしました)

男「…スー…スー…」

喪女(よく寝てる…熱は…)

ピトッ

喪女(まだ熱いですね…冷えピタを新しくしなきゃ…)

ペリペリ ピタッ

男「ん…うーん…あ、喪女さん?」ボー…

喪女「あ、起しちゃいましたか。すみません」

男「ちょっと…トイレ…」モゾモゾ

フラフラ…

喪女「大丈夫ですか?ほら、捕まってください」ギュッ
  ・
  ・
  ・
喪女「はい、ベッドに横になって」

ゴロン バサッ ポンポン

157: 2011/01/15(土) 03:58:03.36
男「ごめんねぇ…迷惑かけちゃってるねぇ」ニヘラ

喪女「いえ、いいんです。男さんには随分助けてもらいましたから」ニコッ

男「え?…そんなぁ…僕は何もしてないよぉ」ニヘラ

喪女「…男さん、美容学校の課題なんで嘘でしょ?」クスッ

男「…え?」

喪女「だって、課題ならテーマがあるはずです。でも、いつもあたしに合うヘアースタイルばかりで…いくらあたしが鈍感でも気がつきますよ」クスッ

男「あは、ばれてたんだぁ」ニヘラ

喪女「でも、何であたしなんかにそこまでしてくれるんですか?今まで男の人に相手にされたことのない…不細工な女なのに…」シュン…

男「喪女さんは不細工じゃないよぉ…ただ…自分の魅せ方を知らなかっただけだよぉ」ニヘラ

喪女「…自分の…魅せ方…?」キョトン

男「そう。僕はそのお手伝いをしただけだよぉ…初めて会ったとき、気になったからさぁ」

喪女「…え?」

男「僕はね…女の人にはいつでも笑ってて欲しいんだぁ。…だからさ…池面を見てる喪女さんを見たときにさぁ…ほっとけなくて声かけたんだぁ」フワッ

喪女「!?」ドキッ

160: 2011/01/15(土) 03:59:54.50
男「でもさぁ…そのうちにさぁ…どんどん可愛くなっていく目の前の女の子をさぁ…意識するっていうか…ううん、やっぱなんでもないや」ニヘラ

喪女「…途中でやめないで下さいよぉ」グスッ

男「あは、熱のせいかなぁ…余計なことまで喋っちゃってるよぉ」クスッ

喪女(男さん…)

男「あはは…こんな女男、誰も見向きもしないって分かってるしね」ニヘラ

喪女「…そんなことないですよぉ」グスッ

男「…お喋りしたらおなかすいちゃった」ニヘラ

喪女「…雑炊作ってますけど、食べます?」ニコッ

男「…うん。ありがとね、喪女さん」ニヘラ

164: 2011/01/15(土) 04:02:16.00

~10日後・喪女の部屋~

喪女(インフルエンザも治ったし、ようやく外にでれます…)

コンコン

男『喪女さーん、もーいーかい?』

喪女「はーい、今あけます」トタトタトタ

ガチャ

男「やっほー♪」ニコッ

喪女「いらっしゃいませ。中にどうぞ」ニコッ

トタトタトタ

男「久しぶりだね、喪女さんの部屋に上げてもらうのってさ」

喪女「そうですね、あ、そこの座布団にどうぞ」

男「はーい、遠慮なく」バフッ

喪女「ふふ…お茶、入れますね」コポコポ

166: 2011/01/15(土) 04:04:00.77

男「ごめんね、インフルエンザ、うつしちゃってさ」ペコッ

喪女「い、いえ。あたしが男さんの部屋に押しかけたから…」アセッ

男「でも、ホント助かったよぉ。あのままだったら氏んでたかもね」クスッ

喪女「冗談でもそんなことは言わないでください!!」キッ

ビクッ

男「ご、ごめんなさい…喪女さん、すごい迫力…」ドキドキ

喪女「あ、そそ、その…驚かせてごめんなさい」ペコッ

男「あははは、いいよ。それよりさぁ、お願いって?」ズズー

喪女「あ、はい。男さんにメイク…だけじゃなくて、トータルコーディネートして欲しいんです」

男「お茶おいしー♪ トータルコーディネート?何で?もう喪女さん一人でも出来るでしょ?」ズズー

喪女「…これから池面さんに会いに行きます」

ブーーーーーッ!

男「ゴホッゲホッガハッ…ご、ごめん。お茶吹いちゃった…」

ポタポタポタ…

170: 2011/01/15(土) 04:05:18.50
喪女「…大丈夫です。まだメイク前ですしスウェットですから」ビショビショ

男「あああ!ごめんなさい!!」アセアセ

喪女「…大丈夫ですって」フキフキ

喪女「で、トータルコーディネート、引き受けてくれますか?」

男「…池面に会いに行くんだよね…?」チラッ

喪女「はい。だから一番魅力的なあたしを見てもらいたいんです」

男「ってことは…告白するの?」ジー

喪女「はい」ニコッ

男・喪女「「……………」」

喪女「…この十日間、考える時間は十分にありました」

男「!?」

喪女「どんな結果であれ…受け入れる覚悟も出来ました」

男「…」ジワァ

喪女「だから…お願いです。一番魅力的なあたしにしてください」ペコリ

ゴシゴシ

171: 2011/01/15(土) 04:07:52.46
男「…わかったよ。精一杯やらせてもらうよ」グスッ ニコッ

喪女「ありがとうございます!」パァァ



~喪女の部屋の前~

男「…池面とどこで待ち合わせてるの?」

喪女「サークルの部室です。普段殆んど人がいませんから」

男「二人っきりで?」

喪女「池カノさんも一緒でかまいませんってメールしておきました」

男「…そっか」

チラッ

喪女「…そろそろ…」

男「…うん、いってらっしゃーい」ノシ

喪女「行ってきます」ノシ

カッコッカッコッ…

男「………」グスッ

174: 2011/01/15(土) 04:08:46.01
~サークル・家庭料理研究会の部室~

ガチャ

池面・池カノ「「…」」ソー…

ガタッ

喪女「…御呼び立てしてすみません、池面さん」ペコリ

池面「あ…いや、いいんだけど、ちょっと…その…雰囲気が…」ドキドキ

喪女「…池カノさん」チラッ

池カノ(今日の喪女さん…透明感があってすごくかわいい…)ジー…

喪女「…」ジー

池カノ「…」ジー

喪女「…」フワッ

池カノ「!?」ドキッ

池面「…どうした?」キョトン

池カノ「…池面、私、外で待ってる…」

池面「え?」

177: 2011/01/15(土) 04:09:48.57
池カノ「喪女さんの話、ちゃんと聞いて。誤魔化さないで、ちゃんと答えてあげてね?」ニコッ

池面「ん?…ああ」キョトン

池カノ「じゃあねぇ、喪女さん」ニコッ

喪女「ありがとうございます、池カノさん」ペコリ

ガチャ バタン

喪女「…池面さん」ジー

池面「は、はい!」ビクッ

喪女「今のあたし、どう思いますか?」ジー

池面「あー、うん。かわいい。素直にかわいいと思う」ドキドキ

喪女「…女としてではなく…池面さんの彼女としては…どうですか?」ジー

池面「えっ?」ドキン!

喪女「…」ジー

フゥ…

池面「…正直に言うよ。もしフリーだったら告白を受け入れただろうな」

喪女「でも…」ジー

178: 2011/01/15(土) 04:11:17.38
池面「…池カノは俺にとって一番大事な人だ。池カノ以外の恋人なんて今は考えられない」

喪女「…」ジワッ

池面「…だから…喪女さんとは付き合えない」

喪女「…わかりました。ありがとうございます」ペコリ

池面「あ、いや…お礼なんていわれる筋合いはないんだが…」アセアセ

喪女「これですっきりしました。あーあ、やっぱり池カノさんには適わないなぁ」クスッ

池面「あいつは特別だよ。今まで付き合った女の中でも飛び切りの…な」ニコッ

喪女「お惚気ですか?」クスクス

池面「喪女さんの話にちゃんと答えたんだ。惚気の一つや二つ、聞いてもらわないと割に合わない」ククク…

喪女「あはは、はぁ…池面さん、お願いがあります」

池面「ん?どんな?」

喪女「池面さんがこの部屋を出るのは、あたしが部屋を出てから5分以上経ったあとにしてください」ペコッ

池面「…ああ、いいよ」

喪女「…それじゃあ…失礼します」ノシ

181: 2011/01/15(土) 04:12:33.37
ガチャ バタン

池面「…いい女になったよ、喪女さん」ボソッ



~部室の外~

ガチャ バタン

池カノ「あっ」

喪女「…」ペコッ

池カノ「…胸、貸そっか?」

喪女「…」フルフル

喪女「…池面さん、いい人ですね。池カノさんとお似合いです」ニコッ

池カノ「…ありがと。もういいの?」

喪女「はい…けじめは…つきました」ニコッ

池カノ(すっきりした顔…もう迷いはないみたいね)

喪女「池カノさん、ありがとうございました」ペコリ

池カノ「…喪女さん、私たち、友達でいられるよね?」

182: 2011/01/15(土) 04:13:51.67
喪女「え?」キョトン

池カノ「だってぇ、私は喪女さんを振ったわけじゃないし…ね?」ニコッ

喪女「…グスッ…いいんですかぁ?…ヒック…」

池カノ「ぜーんぜんおっけー♪」ニコニコ

ダキッ

喪女「ヒック…あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ずぅぅ…グズッ…」ギュー…

池カノ「ほらほら、せっかくの綺麗なメイクが剥げちゃうよ?」ナデナデ

喪女「こ、これは…ヒック…男さんにしてもらった…ヒック…池面さんのためのメイクですから…グスッ…もう落とすつもりです…ズビッ」

池カノ「…そっか…じゃあ、メイクし直すんだね」ナデナデ

喪女「…はい、今度は…自分の力だけで…行ってきます」

池カノ「そっちのほうが何倍も怖いんでしょ?」ナデナデ

喪女「…はい。考えただけで…足が震えます」ギュッ

池カノ「…大丈夫だよぉ。私たちがついてるから♪」

喪女「…はい」

ドアの向こうの池面 『5分経ったが…出るに出られん…』

185: 2011/01/15(土) 04:15:48.30
~男の部屋の近所の公園~

キーコ キーコ…

男「…♪化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど♪」

キーコ キーコ…

男「…♪今夜氏んでもいいから きれいになりたい♪」

キーコ キーコ…

男「…♪こんなことならあいつを捨てなきゃよかったと♪」

キーコ キーコ…

男「…♪最後の最後に あんたに思われたい♪」

キーコ キーコ…

喪女「…中島みゆきの『化粧』ですね…男さんが知ってるなんて…意外です…」

キーコ… ピタッ

男「…喪女さん、帰ってきてたんだ…」

喪女「男さんの部屋に行っても返事がなかったので…たぶんここだと…」

男「あはは、せいかーい♪」

187: 2011/01/15(土) 04:16:54.92
喪女「男さん、そのまま…振り向かずに聞いてもらえますか?」

男「…なあに?」

喪女「…今日、池面さんに…ちゃんと振られてきました。…けじめ…つきました」

男「…そっかー、辛かったね…」

喪女「…いいえ…大丈夫です」

男「…そうなんだ…強いねぇ、喪女さんは」ニコッ

喪女「覚悟は出来てましたから。それに…男さんのおかげです。男さんがいなかったら…ここまで強くなれませんでした」

男「あはは、嬉しいねぇ…でも、池面に振られちゃったんじゃあさぁ、役に立てなかったのと同じでしょ?」フゥ…

喪女「相手が池カノさんじゃあ…勝てる人なんていませんよ」クスッ

男「…そっか…」グスッ

喪女「…男さん、あたしの話、聞いてください。お願いします」

男「…はーい」

喪女「…男さん、あたしは池面さんのことが好きでした」

男「…」コクッ

喪女「でも、男さんにメイク、ヘアメイク、コーディネートの仕方を教えてもらっているうちに…男さんのことが気になっていました」

188: 2011/01/15(土) 04:19:05.75
男「…」

喪女「男さんはどうして…嘘をついてまであたしのためにいろんなことをしてくれるのか…」

喪女「そんな事を考えながらも、一方では池面さんたちと一緒に過ごしながら…男さんの行為に甘え続けました。あたしはずるい女です」

喪女「でも、男さんが病気になった時…全身に鳥肌が立つような不安を感じて、考えるより先に男さんの部屋に向かっていました」

喪女「あたしはあの時、男さんを失いたくないと心から思ったんです…」

喪女「そして熱にうなされた男さんから聞いた気持ち…途中まででしたが…すごく嬉しかったです」

男「…」

喪女「男さんの気持ちと、あたしの男さんへの気持ちに気がついたとき、もうひとつの気持ちにけじめをつけなきゃいけないと思いました」

喪女「中途半端では悔いが残るので、男さんに手伝ってもらって…一番きれいな自分で…けじめをつけに行きました」

喪女「男さん、あたしのほうを見てくだい」

…クルッ

193: 2011/01/15(土) 04:20:56.72
男「!?…喪女さん、その格好…」

喪女「…もう池面さんを追いかけてたあたしはいません」

喪女「今度は男さんに見てもらうために、あたし自身で出来る限りのお洒落をしてみました」

喪女「男さんのコーディネートにはかないませんが…これがあたしの精一杯の姿です」

喪女「メイクもヘアーも頑張って…これがやっとです」ニコッ

男「…喪女さん、よくここまで出来るようになったね」ニコッ

喪女「男さんのおかげです」ニコッ

男「…ううん、喪女さんが頑張ったからだよぉ」グスッ

喪女「…男さん、今のあたし…どうですか?」ジー…

男「…うん、すごく可愛いよ、喪女さん」ニコッ

喪女「…男さんの彼女としては…どうですか?」ジー…

男「えっ?」ドキン!

197: 2011/01/15(土) 04:23:57.37
喪女「…」ジー…

男「…ぼ、僕、こんなだよ?女男だよ?」アタフタ

喪女「関係ありません」ジー

男「い、一緒にいると…その…恥ずかしい思いをするかも知れないし…」ドキドキ

喪女「そんなの平気です」ニコッ

男「……………そっか。喪女さん、もう気持ちは決まってるんだね?」フワッ

喪女「はい」ニコッ

男「…喪女さん、僕は甘えん坊だからさ、恋人にはずっと傍にいて欲しいんだ」

男「喪女さんは今まで僕の傍にいてくれた。そして…これからもずっと傍にいて欲しい」

男「…どうかな、喪女さん?」チラッ

喪女「…ずるいです。大事な台詞が抜けてますよ?」ニコッ

男「…へ?」

喪女「だから…」

喪女「…“好きだよ”って…ね?」チュッ


~END~

201: 2011/01/15(土) 04:25:29.02
スレタイエンド

>>1

204: 2011/01/15(土) 04:27:02.56

205: 2011/01/15(土) 04:27:02.67
よかった!乙!

210: 2011/01/15(土) 04:28:39.49
やっとおわったー♪

最初はBadEndにするつもりが、キャラに感情移入してしまった…orz
で、結局GoodEndかよーwww

今回2作目ですが、何とかまとまってよかったwww

支援、保守、コメくれたすべてのみんなに感謝です!

217: 2011/01/15(土) 04:33:32.69
>>215 前作もGoodEndだったし…手遅れか?

ちなみに前作は”男「…へ?」 姉「だからさ」”ですwww

219: 2011/01/15(土) 04:37:25.08
>>218 前作はログ速でまとめられてたかと…

なんか、池面と池カノのミニSSも書きたいかも…

220: 2011/01/15(土) 04:39:45.84

223: 2011/01/15(土) 04:48:10.91
>>222 
ごめん、意識がなくなってた…もう寝るノシ
スレが残ってたらまた明日の夜中に書きます…

245: 2011/01/15(土) 12:40:42.18
自分で☆

258: 2011/01/15(土) 20:21:44.56
自分で☆
これから晩飯

259: 2011/01/15(土) 20:24:47.75
>>1です

しかし、最初は池面の弱みを握った喪女が将来安泰な男をモノにするために
池面と池カノを操って、

喪女「デキちゃった♪」
男「…へ?」
喪女「だから…」
ニヤッ
喪女「もう逃げられないよ」クスクスクス…
男\(^o^)/

をイメージしてスレ立てしたのに、どうしてこうなった?

268: 2011/01/15(土) 23:09:49.97
>>1です
とりあえずいってみる

Title:池面「…え?」 池カノ「だからぁ」



池面「今日から大学生か…」

池面(高校のときは女の子に取り囲まれて落ち着けなかったからなぁ…大学では出来るだけ静かに過ごしたいなぁ…)

モブ女’s「「「あ、あの!」」」モジモジモジモジ

池面(…早くも希望は潰えた…)ハァ…


※本SSは“男「…へ?」 喪女「だから…」”の番外編です
  登場人物の名称等は“男「…へ?」 喪女「だから…」”から引き継いでます

271: 2011/01/15(土) 23:14:04.86
~6月・講義室~

ガヤガヤガヤ

池面(講義中だけは静かにして欲しいなぁ…)チラチラ

モブ女1「池面さん、今日この後、どこか行きませんか?」ニコニコ

モブ女2「あー!女1が抜け駆けしてるー!!」パタパタ

モブ女3「えー!?ずるいー!」

他の学生「「「…チッ」」」

池面「…みんな、ちょっと静かにしてくれるかな?」ニコッ

モブ女達「「「はいっ!」」」ピタッ

池面(他の学生の視線が痛い…い、居辛い…)

キーンコーン…

池面(ほっ…)ガタッ

273: 2011/01/15(土) 23:17:31.15
モブ女達「あ、池面さーん、どこに行くんですかー?」バタバタバタ

池面「あ、ごめん。ちょっとトイレに…」ニコッ

モブ女達「じゃ、トイレの前で待ってますねー♪」ノシノシノシ

池面(…窓から逃げよう…)

ガッ シュッ ズササッ

池面「おっし、脱出成功♪」パンパン

池面(へぇ…裏庭ってこうなってたんだ…殆んど人がいない…静かでいいかも…)ブラブラ…

?「…」ジー

池面(ん?あの人、なにしてるんだ?)

ブラブラ ピタッ

?「…」ジー

池面「…」ジー

?「…ん?」クルッ

池面「…」ジー

?「…何してるんですかぁ?」キョトン

274: 2011/01/15(土) 23:25:05.29
>>272 まとめサイト?どこ?? ってか、これ、載ってもいいのか?((((゜Д゜;))))ガクブル


池面「ああ、あなたが何かをじーっと見てたから、何があるのかなーって」ニコッ

?「あはは♪…あれです、私が見てたのは…」スッ

池面(ん?木の枝が邪魔でよく見えない…)ニジリニジリ

コツン

?・池面「「!?」」

池面「ご、ごめんなさい!頭ぶつけちゃって…」アタフタ

?「あは、そんな気にしなくてもいいですよぉ♪」サスリサスリ

?「それより…見えました?」ジー

池面(………あ、リス!?)ジー

池面「へぇー、こんなところにもリスがいるんだ…」ジー

?「ええ、そうなんですよぉ。ここを歩いてたら、目の前を横切って木に登って行ったんですよぉ♪」フワッ

ドキン!

277: 2011/01/15(土) 23:30:05.81
>>275>>276 ㌧クス


池面(あ…俺、この子と一緒にいたい…)ドキドキ

?「ん?どうしたんですかぁ?」ニコッ

池面「あ、自己紹介が遅れました。俺は今年入学した池面って言います。よろしく」ニコッ

?「あたしは池カノって言います。同じく今年入学しましたぁ♪」ニコニコ

池面「…池カノさん、このあと時間、あるかな?」

?改め池カノ「…ごめんなさい、私、サークルに行く途中だったんですよぉ」

池面「何のサークルに入ってるの?」

池カノ「家庭料理研究会ですぅ♪」ニコッ

池面「そうなんだ、そのうち御馳走して欲しいな♪」ニコッ

池カノ「あははは♪まだ入ったばかりだから何にも作れませんよぉ?」

池面「じゃあ、作れるようになったら、ね?」ニッコリ

池カノ「んー、気が向いたら、ね♪」ニッコリ

278: 2011/01/15(土) 23:32:03.50
池面「あははは。期待せずに待ってるよ。あ、そうだ。メアドとTEL番、交換しようよ」チャキッ

池カノ「うーん、どうしよっかなぁ…」フリフリ

池面「信用できないならいいよ」スッ

池カノ「あ、うそうそ!交換しましょう♪」ニコッ

池面「はは、ありがとう♪」Pi

池カノ「いえいえ、どういたしまして♪」Pi

池カノ「それじゃあ、いってきまーす♪」ノシ フリフリ

池面「いってらっしゃーい」ノシ

池面(さて…と。モブ女達に見つからないうちにバイトに行かなきゃ)コソコソコソ

279: 2011/01/15(土) 23:37:41.78
~バイト先・小洒落たレストラン・PM8:00~

店長「そろそろ交代の時間だよ」

池面「はい、じゃあゴミ出ししてから上がります」テキパキ

店長(…真面目だなー♪)

池面「店長、今度の夜のシフト、AM0:00のフルで入りますね」

店長「うん、すまないね」ニコニコ


~帰り道・コンビニ~

池面(お茶と…晩飯は買い置きのククレカレーで…トッピングにハンバーグでも…)

ポイッ ガサッ
トタトタ ゴトッ

池カノ「いらっしゃいませー」ニコッ

池面「!?池カノさん、ここでバイトしてるの?」

池カノ「あ、池面さんだぁ♪そうなんです。うちから近いところでバイトできるから助かってますぅ♪」ニコニコ

池面「あはは、じゃあ、部屋はこの近くなんだ?」

池カノ「うーん、教えたらストーキングしません?」チラッ

282: 2011/01/15(土) 23:43:56.24
池面「あははは、そんな暇ないよ。貧乏学生だからね」

池カノ「あははは、全部で286円になります」ニコッ

池面「ん…はい」ジャラ

池カノ(…池面さん、ひょっとして晩御飯、ハンバーグだけですか?)コソコソ

池面(あ、いや。そうじゃないけど…)コソコソ

後の客「早くレジしてくれー」

池カノ「あ、はーい」バタバタ

池面「あとでメールするよ」ノシ

池カノ「…」コクッ


~池面の部屋~

ガチャ バタン

池面「ただいまー」ガサッ

パチン

池面「さて、晩飯晩飯…と」ゴソゴソ

284: 2011/01/15(土) 23:49:00.86
>>280 mgd? ありがたい限りです( _ _)人アリガタヤ


池面「ごっそーさん」パチン ガチャガチャ

ジャージャバジャバジャバ キュッ ピッピッ

池面「洗い物終了っと」フキフキ

ドサッ

池面「しかし…独り言が増えたなぁ」クククク…

池面(あ、池カノさんにメールしとかなきゃ)

  From : 池面
  To   : 池カノ
  Sub  : こんばんは♪
  本文  : 今夜の献立はハンバーグカレーです♪
         画像あり

池面「送信っと」Pi

池面「さて、風呂沸かさなきゃ」ストン

285: 2011/01/15(土) 23:54:56.57
♪ぴろりろぴろりろ  ぴろりろぴろりろ♪

池面「お、メール」カチャ PI

  返信  : 池カノ
  Sub  : Re: こんばんは♪
  本文  : たすけて

池面「!?」ガタッ

池面(TEL!)Pi Pi Pi プルルル…プルルル… ガチャ

池カノ『い…いけめんさぁん…ヒック…ヒック』

池面「!どうした!」

池カノ『…へ…へやが…部屋が…』ヒック

池面「わかった!今から行くから場所、教えてくれ!!」バッ タタタタ…

引用元: 男「…へ?」 喪女「だから…」