1: 2021/06/18(金) 18:08:57.143
父「いい加減働け!」

息子「やだ!」

母「あなたはやれば出来る子なのよ」

息子「働きたくない!」

弟「兄さんを見てると、ボク恥ずかしくなってくるよ」

息子「うう……」

父「どうする、母さん」

母「仕方ないわね。こうなったら……」

4: 2021/06/18(金) 18:11:33.887
父「着いたぞ」

息子「なに? ここ……」

母「≪シゴキ学園≫、引きこもりやニートの更生施設よ」

息子「えっ……」

父「お前にはしばらくこの学園に入学してもらう」

母「これもあなたのためなのよ」

息子「や、やだぁ!」

父「いいから来るんだ」

母「やれば出来る子なんだから……」

6: 2021/06/18(金) 18:15:31.224
学園長「初めまして」ニコニコ

父「不肖の息子ですが、よろしくお願いします」

母「お手数をおかけします」

学園長「お任せ下さい。我が学園の教官たちが息子さんを生まれ変わらせます」

大男「息子さんを一から鍛え直します!」

角刈り「シゴキ学園の名にかけて!」

父「じゃあ、しっかりな」

母「頑張ってね」

息子「うう……」

8: 2021/06/18(金) 18:18:09.593
大男「さっそく生まれ変わるための授業を始める」

息子「……はい」

大男「返事が小さい!」バシッ!

息子「うぐっ……。は、はいっ!」

大男「じゃあ、走れ」

息子「え?」

大男「いいから走れ!」

息子「分かりました!」タッタッタ…

大男「おせぇんだよ! もっと全速力だ!」

息子「ひいいっ!」ダダダッ

9: 2021/06/18(金) 18:21:22.088
タッタッタ…

息子「あ、あの……」

大男「なんだ」

息子「なんで走らなきゃいけないんですか……?」

大男「てめえみたいな甘ったれを鍛え直すにはな、体を動かさせるのが一番だからだよ!」

大男「ていうか誰が喋っていいっていった! 走れ走れ走れぇ!」

息子「は、はいぃ!」

10: 2021/06/18(金) 18:24:14.146
一時間後――

息子「ぜはっ、ぜはっ、ぜはっ……」

大男「そろそろいいだろう」

息子(やっと休める……)ガクッ

大男「おい、誰が休んでいいといった! 立てぇ!」

息子「えっ!」

大男「こっちへ来い!」ガシッ

息子「いたたたた……!」ズルズルズル

14: 2021/06/18(金) 18:27:20.557
息子「ここは……湖?」

大男「ここをあっちの岸まで泳げ。それっ!」ポーイッ

息子「わぁっ!」

ザバァンッ!

息子「そんな……ずっと走ったばかりで……」

大男「うるせえ、てめえみたいなクズの性根を叩き直すにはこれぐらいしなきゃダメなんだ!」

大男「泳がねえと湖に沈めんぞ! 魚の餌になりたくなきゃ泳げ!」

息子「ひいい……!」

15: 2021/06/18(金) 18:28:17.748
どこぞの相撲部屋のようだ

16: 2021/06/18(金) 18:30:31.440
バシャバシャバシャ…

ザバァッ!

息子「はぁ、はぁ、はぁ……!」

大男「どうだ、氏ぬ気になりゃ、湖だって泳ぎ切れるんだ!」

大男「ちったぁ甘ったれが直ったろ!」

息子「は、はい……」

大男「ガッハッハッハッハッハァ!」

17: 2021/06/18(金) 18:33:26.164
息子(まるで独房みたいな部屋だ……)

大男「メシだ」

ムワァァァ…

息子「!」

息子「これ、腐ってませんか?」

大男「贅沢いってんじゃねえ!」バキッ!

息子「うぐっ!」

大男「てめえみたいなクズにゃこれぐらいのメシでちょうどいいんだよ!」

18: 2021/06/18(金) 18:37:08.578
翌日、5時――

角刈り「起きろォ!」

バキッ!

息子「ぐっ……!」

角刈り「今日の担当は俺だ。すぐ飯食って支度しろ」

息子「は、はい……」

角刈り「早くしろ!」ドカッ!

息子「す、すみません……」

19: 2021/06/18(金) 18:40:07.729
息子「ここで、なにを……?」

角刈り「穴を掘れ」

息子「え、なぜ――」

角刈り「ゴミクズのくせに理由を聞くな! いいから掘れ!」

息子「は、はいっ!」

ザクザク…

角刈り「もっと深くだ! 手を止めたらスコップでブン殴るぞ!」

20: 2021/06/18(金) 18:43:08.513
角刈り「よーし、その辺でいいだろう」

息子「ふぅ、ふぅ……」

角刈り「今度は埋めろ」

息子「え、せっかく堀ったのに……」

角刈り「いいから埋めろ!」バキッ!

息子「ぎゃふっ!」

息子「う、埋めます!」

角刈り「午前中はこれをずっと繰り返す!」

角刈り「穴掘りと穴埋めを繰り返し、自分にゃなんの生産性もないんだって自覚しろ!」

21: 2021/06/18(金) 18:44:53.157
こういう刑罰あるらしいな

22: 2021/06/18(金) 18:47:29.589
角刈り「午後は柔道だ」

息子「あの、もうヘトヘトで……」

角刈り「甘ったれるな! いいからかかってこい!」

息子「は、はいっ!」ガシッ

角刈り「なんだこのへっぴり腰はァ!」

ズダァンッ!

息子「ぐはっ!」

23: 2021/06/18(金) 18:49:25.302
角刈り「やる気あんのか!?」

ドダァッ!

角刈り「どうしたどうした!?」

ドザァッ!

角刈り「受身ぐらい取ってみろ!」

ズガァッ!

息子「げほっ、げほっ、はぁ、はぁ……」

角刈り「立てコラァ! 踏みつけるぞ!」ドガッ!

25: 2021/06/18(金) 18:52:10.774
角刈り「オラ、どうしたァ! 一回も投げれねえのかァ!」

息子「くっ!」グイッ

角刈り「え?」ドザッ…

息子「な、投げましたけど……」

角刈り「て、てめえええええええ!!!」

角刈り「ゴミの分際で俺を投げてんじゃねえぞ! くたばれゴラァ! 柔道着真っ赤にしてやろうか!?」

ドカッ! バキッ! ドゴッ! ガッ! ドガッ!

息子「すっ、すみま……!」

26: 2021/06/18(金) 18:55:11.705
息子「……」ボロッ



大男「おいおい、ボコボコじゃねえの。やりすぎだろ」

角刈り「いいんだよ、あれぐらいやって。社会のゴミなんだからよ」

大男「まぁな。どうせ、最後には……」

角刈り「おいおい、喋りすぎだ」

大男「おっと、すまねえ」

29: 2021/06/18(金) 18:58:26.025
この調子で更生プログラムは進み……

三日目――

大男「ウサギ跳びで頂上まで行け!」

息子「はいぃ!」ピョンピョン



四日目――

角刈り「今日は空手だ! 正拳突き!」バキッ!

息子「ぐはぁっ!」



五日目――

六日目――

30: 2021/06/18(金) 19:01:45.858
そして七日目――

息子「……」

大男「へへ、すっかりやつれたなぁ」

角刈り「そりゃそうさ。この一週間、動きっぱなし、残飯みたいな飯しか食ってないからな」

大男「じゃあ、連れてくか」

角刈り「オラ立てぇ!」

息子「ど、どこへ……?」

大男「学園長んところさ」

31: 2021/06/18(金) 19:05:18.377
学園長「おお、よく来たね」ニコニコ

息子「な、なんですか……」

学園長「今から君を生まれ変わらせるよ」

息子「……?」

学園長「私はね、君のように傷つき抵抗も出来ない軟弱な青少年を“好き放題”するのが大好きでねえ」

息子「え……」

学園長「君をじっくりオモチャにさせてもらうよ」ジュルリ

息子「……!」

息子「や、やだっ!」

大男「大人しくしろ!」ガシッ

角刈り「クズが!」ガシッ

32: 2021/06/18(金) 19:08:34.172
息子「ここは……ニート更生施設じゃなかったのか……?」

学園長「表向きはね」

学園長「だが、ここに連れてこられる奴は、親も持て余し見捨てたごく潰しのクズだ」

学園長「社会復帰のためというより、厄介払いのつもりで入学させる親ばかりだ」

学園長「つまり、どうしようと我々の自由なわけ」

学園長「今までも何人も事故として……おっと失敬」

大男「ちょっとやりすぎちまって」

角刈り「柔道の時、つい首の骨を……」

学園長「そういうわけだ。諦めなさい。大人しくしていれば氏ぬことはないから、多分」

息子「い、いやだぁぁぁぁぁっ!」

大男「往生際が悪いんだよ!」

33: 2021/06/18(金) 19:11:21.337
大男「このクズ――」

ズブッ

大男「え?」ブシュゥゥゥゥゥゥ…

息子「……」

大男「こいつ……俺の……首を……指で刺し、て……」

ドチャッ…

学園長「な……!?」

角刈り「貴様ァァァァァッ!!!」

35: 2021/06/18(金) 19:14:28.383
角刈り「よくも俺の大男を!」ガシッ

息子「わっ!」

角刈り「受身も取らせん! 投げ頃して――」

グルンッ

角刈り「あれ?」

角刈り(なんで、床が上に――)

グチャッ!

息子「はぁ、はぁ……」

学園長(武道の達人である角刈りを逆に投げて、頭から叩き落としただと!?)

36: 2021/06/18(金) 19:17:14.907
学園長「おのれぇ!」チャッ

息子(銃……!)

学園長「私は海外で軍に所属していたこともある……。この距離なら絶対外さん」

学園長「氏ねえええええっ!」

パンッ! パンッ! パンッ!

息子「……」バババッ

学園長「な……当たらん!? なぜぇ!?」

38: 2021/06/18(金) 19:20:31.363
息子「……」ガシッ

学園長「あっ」

学園長「(首を――)や、やめっ――」

グイイッ

ボキッ!

ドサッ…

息子「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

息子「三人とも……頃してしまった……」

40: 2021/06/18(金) 19:23:33.349
パチパチパチ…

父「見事だ」

母「よくやったわ」

息子「父さん! 母さん!」

父「いい仕事っぷりだ」

息子「仕事……?」

父「実は今回、俺たちは≪シゴキ学園≫の学園長と側近二人を始末するよう依頼を受けていたんだ」

母「依頼人は、シゴキ学園のせいでお子さんを亡くした方だそうよ」

父「本来なら、俺たちがやるべきだったんだが……」

母「せっかくだし、今回はあなたが標的を仕留めるよう仕向けてみたの」

息子「そうだったのか……」

父「それにしても、この三人はいずれも格闘技や軍隊経験者で、まともにやり合えば俺たちでも手強かった」

母「それを流れるように始末しちゃうなんて……やっぱりあなたは“殺れば出来る子”ね!」

息子「はぁ……」

41: 2021/06/18(金) 19:26:33.749
弟「兄さーん!」

息子「君も来てたのか」

弟「兄さんのお手並み拝見させてもらったよ」

弟「鮮やかに三人を仕留めて……ボクじゃもっと手こずってたと思う」

弟「兄さんを見てると、ボク自分が恥ずかしくなってくるよ!」

息子「そんなことないって……」

父「ほとんど訓練してない上、だいぶ消耗していたのに、あっさりと三人を倒したからなぁ」

母「本能的に知ってるんでしょうね。人を氏なせる方法を。すごい才能だわ」

42: 2021/06/18(金) 19:29:36.802
父「どうだ……頃しって楽しいだろ?」

母「やりがいある仕事でしょ? 働きたくなったでしょ?」

息子「いや……僕はやっぱり頃しは楽しくないし、頃し屋として働きたくもない」

父「うーん、ダメか」

母「この子が頃し屋をやってくれるようになるのは、まだまだ時間がかかりそうね」







おわり

43: 2021/06/18(金) 19:32:04.080
わろた

44: 2021/06/18(金) 19:36:40.633

最強のニートだな

48: 2021/06/18(金) 20:16:15.604
ゾルディック家の話か

引用元: 息子「働きたくない!」母「仕方ないわね。こうなったら……」