2: 2016/07/31(日) 18:36:19.54
今日は聖グ口リアーナの健康診断の日


ダージリン「我が校もこの日に限っては落ち着きがなくなるわね」


アッサム「華も恥じらう思春期ですから」


ペコ「はぁ……」


ダージリン「あらペコ。元気がありませんね」


ペコ「うぅ……実は中等部の頃より太っちゃいまして……」


アッサム「そういえば一年生の検査は午前中でしたね」


ペコ「2キロですよ2キロ!? うぅぅ……このままでは持ってる服着れなくなってしまいます……」


ダージリン「慌ててはいけません。気落ちしているから体重も増えてしまうのです。心を軽くすれば自然と体も軽くなるのですよ?」


アッサム「またそんな屁理屈を……」ボソボソ


ダージリン「あらなにか?」


アッサム「いえ……」

3: 2016/07/31(日) 18:36:52.03
ペコ「お二方が羨ましいです。身体のラインが美しくて……」


アッサム「私は毎朝ジョギングしてますから」

ペコ「ダージリン様は?」


ダージリン「ふふふっ こんな格言を知ってる? 情熱はすべての美の鍵であると」


アッサム「どなたの言葉でしたっけ?」


ペコ「クリスチャン・ディオールですね」


ダージリン「私達が来ているタンクジャケットは情熱の赤。常日頃戦車や紅茶に情熱を掲げていれば太るなんてことはないのよ」


ペコ「はぁ」


アッサム「ダージリン様、そろそろ私達も」


ダージリン「ええ、じゃあねペコ」


ペコ「いってらっしゃいませ」

4: 2016/07/31(日) 18:37:18.68
………

……




体重測定のコーナー


ダージリン「ゴクリッ」ダラダラ


アッサム「ゴクリッ」ガタガタ


アッサム「ダージリン様、冷や汗が出ておりますよ?」


ダージリン「アッサムこそ、身体が震えてますわよ……?」


アッサム「なんで貴方はペコの前では見栄を張るんですか!?」


ダージリン「だ、だって可愛い後輩に悟られたくないじゃありませんの……。本当は体重計が怖いだなんて……」


係りの人「お待たせいたしました。次の方、お入りください」

6: 2016/07/31(日) 18:39:16.80
検査済みの人「ああああ、ああ……そんな……嘘ですわ……こんなのこんな……あああああああッ」


アッサム「ひっ」


ダージリン「もうダメですアッサム。先に行きなさい」ブルブル


アッサム「ちょっ……こんな時だけ譲らないで下さい!!普段の優雅さはどこ行ったんですか!?」


ダージリン「こういう時こそ隊長を気遣うのが隊員じゃありませんの!?」


アッサム「さては自信がないのですね?このお腹のお肉が物を言っていますわ!」ムンズッ


ダージリン「ひゃんッ! こ、この! 貴方こそ最近胸のお肉が全部背中に周ってるんじゃありませんの!?」ツマミッ


アッサム「あぁ! 言いましたわね! 実はちょっと気にしておりましたのにぃ!」ウルウル


ダージリン「もういいです。アッサム、先に行かないというのであれば貴方をチャーチルから降ろします!」ビシッ


アッサム「なッ!? 横暴です!職権乱用です!知ってますのよ。大洗とのエキシビジョンマッチの時、外の空気を吸いたいと称してバンカーでおしkk」


ダージリン「ああ!!ああああ!!こんな所でなんてことを言いますの!アッサムのあたんこなす!でこっぱち!」カァァァァ


アッサム「ひ、ひどい……! ダーちゃん小学校の時から私に我儘ばっかり……もう沢山です! 休み時間にお漏らしした貴方なんか助けなきゃよかった!」←このSSだけの設定です


ダージリン「まだ言いますか……!!あれは紅茶を溢しただけだと何度も言ってるでしょう!」


係りの人「あ、あのー……」


ダジアサ「「なんですの!?」」


係りの人「2つ体重計が空いたので」


ダジアサ「「……」」


係りの人「あと後ろの方も詰まっておりますので……」

7: 2016/07/31(日) 18:40:04.47
………

……





~放課後 戦車車庫~


ペコ「あ、お帰りなさいダージリン様、アッサム様」


ダージリン「……」ボーゼン


アッサム「……」ズーン


ペコ「あ、あの?」


ダジアサ「「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」」


ペコ「ひッ!?」


ダージリン「もう終わりですの!この世の終わりですの!」


アッサム「計算しなきゃ……ええっと朝食と夕飯を抜くとして……」


ダージリン「アッサムぅ……」ウルウル


アッサム「ダージリン様ぁ……」ウルウル


ダジアサ「「どうしましょおぉおおおおおおおおおおお~~~~~~」」ダキッ


カチャ カチャ


ダジアサ「「?」」

8: 2016/07/31(日) 18:40:35.51
ペコ「お二人ともまずは落ち着いて下さい。こういう時こそティーブレイクです」


ダージリン「あぁぁペコ!今ほど貴方が後輩でよかったと思ったことないわ!」


アッサム「良くできた後輩です!聖グロを任せるのはやはり貴方ね!」


ペコ「はぁ……(できれば戦車の中で言って欲しかったなぁ)」


ダージリン「ズズズッ……」


アッサム「ズズズッ……」


ダジアサペコ「はぁ~」


ダージリン「気分が荒れた時にはこれに限りますわ」


アッサム「本当ですね。心が洗われるようです」

9: 2016/07/31(日) 18:41:03.95
ダージリン「……ごめんなさいアッサム。先程はその……酷いことを」


アッサム「そ、そんな!私こそ無礼な事を……申し訳ありません!」


ペコ「どうかなさったのですか?」


ダージリン「測定室で喧嘩を少し・・・・・・」


ペコ「何やってるんですかもう・・・・・・それで、結果はどうだったのですか?」


ダージリン「……」ジー


アッサム「……」ジー


ペコ「?」

10: 2016/07/31(日) 18:41:35.93
ダージリン「少し耳よろしいかしら?」


ペコ「え?」


アッサム「私も失礼しますね」


ペコ「え、え?」


ダージリン「~~~~○○キロ」ゴニョゴニョ


アッサム「~~たしは△△キロ~~」ゴニョゴニョ


ペコ「ひゃぁ/// 耳はやめて下さい!」


ダジアサ「(耳が弱いのか……)」


ペコ「そもそもこの部屋3人しかいないのですから耳打ちの必要はないでしょう!」

11: 2016/07/31(日) 18:42:21.16
ダージリン「はぁ、なんで太っちゃったのかしらポリポリ」


アッサム「検討も尽きませんね……ポリポリ」


ペコ「うーん……ポリポリ」


【大量の茶菓子】


3人「「「……」」」


ダージリン「どう考えても」


ペコ「原因は」


アッサム「これですよね」


ダージリン「……そもそもお茶菓子が美味しいのがいけないんです。ペコ。もう少し不味く作りなさい」


ペコ「ひどい無茶ぶりです……」


アッサム「流石に1日5回のお茶会はまずかったかしら……」


ダージリン「装填手のペコが体重増えてるのですから当然と言えば当然……あぁぁ!糖分が憎いですわ!!」


アッサム「いえそれ以外にも……」

12: 2016/07/31(日) 18:43:10.34
みほ『今度大洗戦車道の皆であんこう鍋パーティするんです。宜しければダージリンさん達も如何ですか?』


アンチョビ『毎年恒例のアンツィオ大感謝祭だぁ!是非食べに来てくれ!』


ケイ『今度ウチのアリサが誕生日なの!まぁついでにタケシに振られた励まし記念も兼ねてね!戦車道の皆呼ぶから来て頂戴!』


カチューシャ『お茶会するわよ!私がしたいんじゃなくてノンナがどーしてもっていうからよ!拒否権はないから』


まほ『妹の学校を助けてくれた聖グロの働きに改めて感謝したい。大したもてなしは出来ないが、是非来てほしい』

13: 2016/07/31(日) 18:43:43.36
ダージリン「ああああ……そういえば思い出しました。確かサンダースのパーティーの時……」

14: 2016/07/31(日) 18:44:19.42
ケイ『ねぇ。三年生は皆進路決まってるみたいだし、パァッとクリスマスパーティでもしない?』


アンチョビ『あー悪いけどウチこの前の感謝祭で金なくなっちゃって……』


ダージリン『あら?でしたら聖グ口リアーナが受け持ちますわよ』


アンチョビ『おー気前良いなぁ!いやでもイギリス料理……』


ダージリン『ご心配なく。今はいざ知らず、かつてはイギリスも外交・貿易大国だったのです。中華料理からフレンチまで美味しいものを提供できますわ』


まほ『カレーはあるのか?』


ダージリン『もちろん。楽しみにして下さいまし』


カチューシャ『だったら着るのはドレスね!ノンナに仕立てて貰うから!』


ケイ『あ!いいじゃなーい!皆でドレス着て写真撮りましょ!』


まほ『わ、私はあまりそういうのは……』ワタワタ


………

……


15: 2016/07/31(日) 18:44:46.86
アッサム「クリスマスって……」バッ


ペコ「あと1ヶ月……」


ダージリン「ああああ……」ガクッ


ペコ「ま、まだ大丈夫ですよ!きっと!」


ダージリン「終わったわ……きっと『チャーチルがデブなら乗る人間もデブなのね』とか『聖グロの鉄壁(脂肪)』とか言われるのよ……」


ペコ「あぁぁ!あのダージリン様が隅っこで膝を抱えて……」


アッサム「ダージリン様!もうあの作戦しかありません!以前仰ってたアレ!」


ダージリン「あんなの冗談に決まってるでしょう!第一きゅうりなんてお茶に合わないですわ!」


ペコ「あ……でしたらこれはどうですか?」

16: 2016/07/31(日) 18:45:40.77
………

……




~後日~


ダージリン「全車停止。ふぅ……練習は切り上げてそろそろティータイムにしましょう。ペコ。アッサム」


アサペコ「「はい」」


【きゅうり】【はちみつ】


ダージリン「こんな格言は知ってる。きゅうりに蜂蜜を付けて食べるとメロンの味がすると」


ペコ「自分で提案して難ですが、それはもはや眉唾です……」


アッサム「いいですか? 蜂蜜はなるべく少なくです。サッとつけてそっと口に入れるのです。あとよく噛んで」


ダージリン「分かっていてよアッサム。では頂きましょう皆さん」


全隊員「「「「はーい」」」←ダイエットに巻き込まれた人々


チャーチル「「「「「ボリボリボリボリ」」」」」 


マチルダ隊「「「「ボリボリボリボリ」」」」


クルセイダー隊「「「「ボリボリボリボリ」」」」


ルクリリ「なんだこれ」←あまりお茶会やらない人


ローズヒップ「ウマッ!きゅうりに蜂蜜んまいですわッ!!!」←四六時中走り回ってる人



しばらくの間、聖グロの戦車の中はきゅうりの咀嚼音で響き渡ったという。

17: 2016/07/31(日) 18:47:07.08
終わりです。ダジ様好きなんだけどお嬢様言葉って難しい。

関係ないけどダージリン様の苗字は大道寺とかかな?って思ってたり。お金持ちっぽそうだし。

依頼出してきます。

18: 2016/07/31(日) 18:48:00.56
キュウリのサンドイッチは駄目なん?


19: 2016/07/31(日) 19:00:36.08
乙!

引用元: 【ガルパン】ダージリン様はきゅうりを欲している