1: 2013/01/29(火) 15:00:20.11
ハマーン「ミネバ様、ミネバ様」

ミネバ「どうしたのだハマーン」

ハマーン「はっ……ミネバ様、実は、本国での話ですが酒に酔ったギレン様とキシリア様が殴り合いの喧嘩をし…お互いに入院を………」

ミネバ「なに……それは大変ではないか!」

ハマーン「ですからミネバ様。酒は良くありませんので、禁酒令を出されてはいかがでしょうか」

ミネバ「うむ!任せたぞハマーン」

ハマーン「はっ!」

2: 2013/01/29(火) 15:01:07.17
―――――

ハマーン「と、言うわけだ。シャア?」

シャア「………冗談ではない!」

ハマーン「ミネバ様がお決めになったこと故、逆らえはせぬ。覚悟を決めい」

シャア「ミネバ様が?貴様が誘導を………」

ハマーン「不祥事は事実だ」

シャア「ちぃ………っ」

ハマーン「それとも、多少の我慢もならぬ、器の狭い男かな?」クスクス

シャア「や……やってみるさ!」

ハマーン「ふふふ……期待しているよ、シャア」

3: 2013/01/29(火) 15:01:40.16
ハマーン(最近コイツも夜遊びが過ぎるからな。良い薬だろう)

シャア(ハマーンめ………!)



ミネバの言いつけ通り、最初のうちは、禁酒の令は守られたのだが、そのうち………

シャア「あむろーwwwww」へべれけー

アムロ「しゃあーwwwww」へべれけー


ハマーン「シャアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」

4: 2013/01/29(火) 15:02:08.19
ハマーン「ミネバ様の耳にそんなことが入ったら貴様!」

シャア「……ミネバ様は酒を知らぬからあのようなことを言う」

ハマーン「しかし!酒での不祥事であることは変わらん!」

シャア「しかしハマーン!我々にも付き合いと言うものが」

ハマーン「ほう。では、私との夜の『つきあい』はお預けかな」

シャア「………何」

ハマーン「ふふふ……どうする、シャア」

シャア「ぐぅぅぅぅぅ!!」

5: 2013/01/29(火) 15:02:49.67
【酒屋あーがま】

シャア「……と、言うわけだが。どうにかならんか店長」

ブライト「そう言われても、うちじゃ、こうやって大尉に酒を出すのが精一杯ですよ。困っているのはお互い様でしょう」

シャア「……そこを何とかして欲しい。どうしても寝酒に一升ほしいのだ」

ブライト「………しかし、番が付けられているでしょ」

シャア「ああ。ハマーンの忠実な犬が見張っている。だからブライト店長、頼む。金ならいくらでもだそう。まずは手付け金だ。ではな!」

ブライト「ま、待て!大尉!」

カミーユ「逃げ足だけは早いんですよね。大尉は」

ブライト「全くだ……どうする………」

6: 2013/01/29(火) 15:03:22.94
ジュドー「じゃあさ!ブライトさん、俺にナイスアイディアがあるよ!」

ブライト「………なんだジュドー」

ジュドー「このデッカいカステラの箱を何個か使ってさ、中に小さい酒瓶を入れたらいいんじゃないの?」

ブライト「………そんなこどもだましで上手く行くと思うのか」

ジュドー「行くって!見張りのマシュマーってひと、間抜けだって評判だから大丈夫だって!」

ブライト「本当に大丈夫か………」

7: 2013/01/29(火) 15:03:52.01
―そして―

マシュマー「誰だ!」

ジュドー「よっ!あーがまカステラ店のジュドーだけど、シャアさんの部屋どこ?」

マシュマー「………シャア殿だと。部屋は右だが」

ジュドー「ありがと!じゃあ」

ガシッ

マシュマー「………待て」

ジュドー「な……なによ」

マシュマー「………怪しい」

ジュドー「ど……どこが」

マシュマー「シャア殿は甘いものを食さない。なのにカステラだと」

ジュドー「い……いやさ、それは……」

マシュマー「……なんだ」

8: 2013/01/29(火) 15:04:16.06
ジュドー「………贈り物というか」

マシュマー「ほぅ………」

ジュドー「………」バクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクバク
マシュマー「………」

マシュマー「……通ってよし」

ジュドー「やったね!ありがとうマシュマーさん!よいしょっと!」

マシュマー「待て!!」

ジュドー「……何よ」

マシュマー「………何故、いま『よいしょ』などと言った。カステラは軽いはずだろう」

ジュドー「………ゲッ」

9: 2013/01/29(火) 15:04:43.91
マシュマー「ジュドーとやら……中身を改めさせてもらう!」

ジュドー「あ……あちゃあ………」

マシュマー「………」ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ

マシュマー「………おい」

ジュドー「………ハィ」

マシュマー「……何故液体が入っている」

ジュドー「い……いや……まあ……」

マシュマー「何故だ!答えろジュドー!」

ジュドー「………み」

マシュマー「み?」

ジュドー「水……カステラ………です」

マシュマー「………は?」

10: 2013/01/29(火) 15:05:06.13
ジュドー「ほ、ほらさ……半熟カステラとかあったじゃない?その系統っていうか……アハハハ……」

ジュドー(………終わった)

マシュマー「よし。確かめてやる」

ゴットン「ちょ、ちょっと!マシュマーさま!まずいんじゃ……」

マシュマー「黙れ!黙れ!よし………」

トトトトト……

ジュドー「………」

マシュマー「なんだこの色は……透明で……酒の匂いがするではないか!」

ゴットン「いや、だからマシュマーさま?」

11: 2013/01/29(火) 15:05:26.86
マシュマー「……ったく、飲んではっきりさせてやる!」

ゴットン「……ですから、飲まずとも明らかです」

マシュマー「黙れ!これも騎士のつとめ!飲む!」グビッ

ゴットン・ジュドー「ああ…………」

マシュマー「………」ごくごく

ジュドー「………」

マシュマー「…………」ぷはっ

マシュマー「………あ、確かに水カステラだな」

ゴットン「マシュマーさまああああああああ!!?」

12: 2013/01/29(火) 15:06:04.04
マシュマー「と言うのは冗談!偽り者めがああああああああ!!」

ジュドー「ごめんなさあああああああああい!!」



ブライト「………と言うわけでバレた挙げ句の果てに酒も取られたと」

ジュドー「………すいません」

ブライト「なにやってんのよ………」

ブライト「酒はもういい……シャアに明日事情を……」

カミーユ「修正してやる!!」ドゴォ!

ブライト「んぬふ!?」

ブライト「か、カミーユ!何故殴る……」

15: 2013/01/29(火) 15:06:42.12
カミーユ「ブライトさんが弱気だからですよ!悔しくないんですか!」

ブライト「く、くやしいが……」

カミーユ「だったら!僕がいきます!」

ブライト「しかし……」

カミーユ「ジュドーのいけなかったところは、下手に隠したところだ。こうして堂々と液体として運べばいいんです」

ブライト「………何として」

カミーユ「その場で考えます」タッ

ブライト「カ、カミーユ!待て!!」

16: 2013/01/29(火) 15:07:42.44
―そして―

カミーユ「ごめんくださーい」

マシュマー「誰だ」

カミーユ「大尉にお届けものでーす」

マシュマー「またか……何、液体だと」

カミーユ「はい液体です。じゃあ失礼しまs

マシュマー「まーて!まてまてまてまてぇ!!!オイコラ」

カミーユ「……なんですか」

17: 2013/01/29(火) 15:08:08.46
マシュマー「………それはなんだ」

カミーユ「オイルですけど」

マシュマー「オイルの匂いはしないが。むしろ酒の匂いがプンプンするぞ」

カミーユ「………あっ」

マシュマー「なんだ、その『あっ』は」

カミーユ「………じゃあ最近流行りのオイルなんです。じゃあ僕は行きます!」

マシュマー「まーて!まてまてまてまてぇ!!!まあああああてぇ!!」

18: 2013/01/29(火) 15:08:35.10
カミーユ「なんだよ。最近のオイルは酒の匂いがするんですよ」

マシュマー「……そうか。では私が確かめてやる」

ゴットン「マシュマーさまぁ!今回だって確かめなくったって………」

マシュマー「ぷはぁ~」

ゴットン「……飲んじゃってるよ」

19: 2013/01/29(火) 15:09:05.06
マシュマー「ハマーン様に課せられた騎士のしめいらからな……しかたあるまい………ハマーン様ばんざーい!ばんざーい!ばんざーい!ばんざーい!」

ゴットン「………大義名分もいいとこですねマシュマーさま」

マシュマー「と……言うわけで……」

マシュマー「この偽り者!!酒はマシュマーが没収する!!」



――――

カミーユ「と、言うわけです」

ブライト「……何平然と話してるんだカミーユ」

20: 2013/01/29(火) 15:09:54.79
ブライト「もう酒は2升も飲まれて挙げ句の果てに出入り禁止じゃないのか……」

カミーユ「そう思って門番を5、6発修正して来ました」

ブライト「………ああ」

カミーユ「でもそれじゃあ腹の虫が治まりませんよ」

ジュドー「何か復讐してやりたいな!」

ヘンケン「話を聞いていたが、俺も腹がたったな」

アストナージ「アクシズのやつら、すかしてやがるからな」


ブライト「………お前達、もうこれ以上私を苦しめないでくれ」

22: 2013/01/29(火) 15:11:31.76
カミーユ「フフフフ………」

ジュドー「何か思いついたのカミーユさん」

カミーユ「フハハハハハハハ!!思いついたぞ!!ざまあってんだ!!!」

ヘンケン「なになに!」



カミーユ「今度はこれに……」



カミーユ「………ションベンを入れてやるってんだよ!!」





一同「 」

24: 2013/01/29(火) 15:13:09.82
ジュドー「ええっ………」

ヘンケン「ま……まずいのではないかカミーユ」

カミーユ「何がまずいんですか?僕はションベン屋として行くんです。それなら文句ないでしょ。ほらみんな出してください!フハハハハハハハ!!!」

一同(キチガイだ………)


カミーユ「あ、量的に、エマさんとレコアさんも……まずいな、女の人はやりにくいですけど……漏斗持ってきてくださいよ漏斗!」



ブライト「カミーユ………」クラッ

25: 2013/01/29(火) 15:13:51.57
カミーユ「ジュドー!なんでチョロっとしかでないんだよ!!ジャアアって勢い良く出さないと修正してやるぞ!!」

ブライト「カミーユ!」

カミーユ「次はエ……エマさん……み、見ませんから……早く……///」

ヘンケン「///」

ブライト「い………いい加減にしろカミーユ………///」

カミーユ「洗って返しますよ……」

ブライト「……そんなもの使えるか」



ちゃああああああああああああ………


ヘンケン「………」チラッ


カツ「はぁぁ………」ちゃああああああああああああ


ヘンケン「 」

26: 2013/01/29(火) 15:14:30.37
―そして―

カミーユ(変装)「ションベン屋あーがまです。クワトロ大尉に上等なションベンをお持ちしました」

マシュマー「ションベン屋だとぉ~?聞いたことがない」へべれけー

カミーユ「あるんですよ。ションベンを売ってる店が」

マシュマー「何故ションベンなど買うのら」へべれけー

カミーユ「大尉は変態ですから。ションベンを飲むか全身に浴びるんじゃないんですか」

マシュマー「バカな……そんな変態がこの世にいるものか………よこせ!とりしらべる!」パシッ

ゴットン「マシュマーさま!飲み過ぎですってば!」

27: 2013/01/29(火) 15:15:07.96
マシュマー「………なんだ。濁り酒か……ほんのり暖かいな」

カミーユ「ションベンですから」

マシュマー「燗をしてあるとは中々気が利く酒屋だな……ハマーン様のご意志を完遂させるための任務である……控えおれぇ……庶民……変わった匂いがするな……うむフルーティーだ」

カミーユ「ションベンですから」

28: 2013/01/29(火) 15:15:55.52
やだ汚い

29: 2013/01/29(火) 15:16:00.41
トトトトト……

マシュマー「控えろぅ……ハマーン様に……お、少し泡立っているが、新しいビールかなにかなのか?………ふふふ………」

カミーユ「ションベンですから」

マシュマー「控えていろ!……いまだに言い訳とは見苦しいぞ………ごく………ご……」


一同「…………」


マシュマー「…………」





マシュマー「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」

31: 2013/01/29(火) 15:18:23.14
カミーユ「だからションベンですから」

マシュマー「な、なぜこのような物を貴様は!」

カミーユ「ですからションベンだって」

マシュマー「ぐうぅ…ぅぅ…ぅぅ…………」

カミーユ「なんですか?」ニヤニヤ



マシュマー「こ、この……この……」フルフルフル





マシュマー「この正直者めがあああああああああああああああ!!!!」





その後シャアの立場が無くなったことは言うまでもない。

お後がよろしいようで。


―おわり―

32: 2013/01/29(火) 15:19:05.56
ワロタ乙

34: 2013/01/29(火) 15:22:45.91
酷すぎわろた

引用元: Z、ZZガンダムで大体学ぶ落語「禁酒番屋」