…葛城邸…

シンジ「天気いいですね」ハタキ

綾波「そうね」ソウジキ

アスカ「…で?」ゴミブクロ

マリ「私たちはなぜ?」センタクモノ(フトンカバー&シーツ)

カヲル「こんなものを?」ビニールヒモ

ミサト「持っているのかしら?」バケツ&クルマヨウシャンプー&ワックス


シンジ「そりゃ、年末年始だし。大掃除ですよ」

アスカ・マリ・カヲル・ミサト「ですよね~…」メンドクサ

綾波「みんな元気ない」

シンジ「指定エリア+自分の部屋を掃除してください」

シンジ「普段からきちんと掃除していれば何も問題ないはずですよ?」

アスカ・マリ・カヲル・ミサト「はーい…」

622: 2012/12/28(金) 19:46:51.08
シンジ「珍しくミサトさんも休み。年末年始休みで休みが重なってますし、ちょうどいいじゃないですか」

ミサト「そりゃそーだけどさ…」

カヲル「葛城さんの部屋は汚いからね…」

ミサト「君、大人の女のプライベートを除くとは何事よ?」

カヲル「前日飲みまくって、次の日の朝部屋に起こしに行ったことが何回あったかなんて」

カヲル「いちいち記憶してないですが?」

ミサト「oh…」orz

シンジ「掃除をしない汚い部屋で年は越せません。きちんときれいにしましょう」

ミサト「…ハイ」

シンジ「そっちの二人もね」

アスカ「失礼ね!」

マリ「私はきれいにしてるもん!!」

シンジ「…ならいいけど」

アスカ(…確かに衣類の整理はあまりできてないけど)

マリ(買ったばっかでまだ開けてないCDとかもあるし、今回まとめて整理しよ…)

623: 2012/12/28(金) 19:53:43.13
シンジ「掃除機は順番にね」イチダイシカナイノデ

マリ「私は先に洗濯機を使ってこいつら干すわ」フトンカバー&シーツ

ミサト「アスカ、後であんたの部屋掃除手伝うから私の部屋の掃除先に手伝って…」

アスカ「え~。…しょうがないわね」

ミサト「アリガト♪ あ、私は車の洗車もあるんだった…」1ニチデオワルカシラ…?

カヲル「リビングなんかの共有スペースは最後にしよう。全員そろってやればすぐ終わるし」

綾波「わかった」

シンジ「自分の部屋の掃除が終わった人は他の人の分手伝ってくださいね」

一同「はーい」

624: 2012/12/28(金) 20:00:20.98
…マンション屋上(洗濯物干しエリア)…

マリ「さて、これでラスト…っと!」センタクバサミ

マリ「はー。とりあえず、これが乾くまでは自分の部屋の掃除を…」


カゼニナビクシロイシーツルイ、キラキラーナタイヨウ、マッサオナソラ


マリ「…いい天気だにゃ~」

マリ「こんな良い空模様の日には日向ぼっこに限る」

マリ「」シアンチュウ

マリ「」シアンチュウ

マリ「」シアンチュウ

マリ「………チョットだけ、休ませてもらうにゃ♪」


…15分後…

マリ「………………ニャ~」バクスイ

625: 2012/12/28(金) 20:03:21.66
…綾波自室(掃除中)…

綾波「」ハタキパタパタ

綾波「」マドフキフキ

綾波「」イルイセイリ

綾波「」ベッドメイキング

綾波「」ユカソウジキ

綾波「」イヤクヒンセイリ

綾波「」ゴミマトメ


綾波「終わった」

626: 2012/12/28(金) 20:15:56.02
…ミサト自室(整理&掃除中)…

アスカ「…ねぇミサト」

ミサト「何?」イイタイコトハヨソウツクケド…

アスカ「あんたって、普段からこれなの?」


サンランシタビールカン、ツマミノフクロ、ヌギチラカサレタイルイ&シタギ、etc…


ミサト「ここのところ忙しくてね…」

アスカ「あたしが最後に見たとき比1.5倍ぐらい汚いんだけど…」

ミサト「ま、まぁまぁ、二人でやればすぐ終わるわよ♪」

アスカ「…ったく。でも確かに、そんなのが散乱した部屋にバカシンジ入れられないわよね…」つシタギ

ミサト「シンちゃんにはチョッチ刺激が強いからね…」

アスカ「あいつのことだから何に使うかわからないわよ、こんなの見つけたら…」

ミサト「シンちゃんも健全な男の子だし」ソノシンパイアンマリフダンシテナイケド

アスカ「つーか」

ミサト「ん?」

アスカ「ミサトってサイズいくつよ、これ」つブラジャ○

ミサト「知りたい?」


…リビング…


ジツハネ…
エ、ソンナニ…!


シンジ「…掃除してよ(汗)」

627: 2012/12/28(金) 20:25:02.29
…カヲル自室(整理&掃除中)…

カヲル「…さて」

カヲル「最近あまり整理してなかったし、チョットこれも整理しますか…」PCキドウ

カヲル「」ガゾウフォルダ、シンジクンフォルダ、クリック


シンジノアラレモナイデジタルガゾウイッパイ


カヲル「これはこっちで。…これは新しくフォルダを作るか…」

カヲル「これはこれに。これは…またなかなか…」

カヲル「えっとこれは…? え、こんなのいつ撮ったっけ?」ハァハァ…

カヲル「これは…? これは? こっちは!?」ハァハァハァハァハァハァ…


…5分後…

カヲル「シンジクンハァハァハァハァハァハァハァ」チマナコ

628: 2012/12/28(金) 20:34:14.99
…シンジ自室(掃除中)

シンジ「」ハタキパタパタ

シンジ「たまに掃除しておかないとショートしちゃうんだよね…」コンセントプラグフキフキ

シンジ「これの整備もたまにしないと…」ウォークマンメンテ

シンジ「教科書はこんなもんかな…」ホンダナセイリ


ポロリ…(何か落ちる)


シンジ「?」ツマミアゲ

シンジ「なんだろこれ? レンズ付いてるけど…」

シンジ「…NERVの諜報員が仕掛けた監視カメラかな?」

シンジ「………」ソレイガイトナルト…

シンジ「…いや、まさか、ね…」カヲルクンナワケガ…

シンジ「………」ミサトサンハナイ

シンジ「………」アスカモナイ

シンジ「………」アヤナミハロンガイ

シンジ「………」マリサンモ…タブンナイ

シンジ「………」

シンジ(言い切れないなぁぁぁぁ…(涙))

629: 2012/12/28(金) 20:45:30.77
綾波「碇君」

シンジ「ああ、綾波掃除終わった?」

綾波「ええ」

シンジ「すごいな、僕はまだかかると思うけど…」

綾波「物、少ないから。整理に時間かからない」

シンジ「そっか。他のみんなは?」

綾波「葛城三佐と弐号機の人は三佐の部屋の掃除中」

綾波「ホ〇の人もまだみたい」

綾波「メガネの人は姿がない」

シンジ「そう」マリサンドコイッタ…?

綾波「碇君」

シンジ「な、何?」

綾波「ブ○ジャーって、大きいほうがいいの?」

シンジ「え? ええ?」

綾波「葛城三佐と弐号機の人、○ラジャー片手に何か話しこんでた」

シンジ「…綾波」

綾波「何?」

シンジ「この話は今すぐきれいさっぱり忘れて」

シンジ「年越しする必要のない情報だから」

綾波「?」

630: 2012/12/28(金) 21:00:43.54
綾波「それから」

シンジ「え、まだ何かあるの?」

綾波「碇君はホ〇の人のモデルなの?」

シンジ「え゛?」

綾波「ホ〇の人のパソコン、碇君の画像がいっぱいだった」

シンジ「そ、それホント?」マサカサッキノカメラ…

綾波「ええ。寝顔、着替え、お風呂…」

シンジ「…綾波」

綾波「何? 碇君顔怖い…」

シンジ「チョット協力してほしい」

綾波「?」

シンジ「綾波にしかできない」

綾波「あ、…わ、わかった」///


シンジ(この際だし見つけられるだけ見つけてやる…)

631: 2012/12/28(金) 21:14:19.42
…1時間後…

シンジ「いっぱいあったね」

綾波「ええ」


カメラドッサリ


シンジ「さて…」

綾波「?」

シンジ「チョット、これからカヲル君のところに行ってくるよ」

綾波「なぜ?」

シンジ「今までずっと黙ってたけど、今回は限度を超えてるから」

綾波「そう」


マリ「はーッ! よく寝た~! お?」

シンジ「マリさん? どこに行ってたんですか?」

マリ「いやー、天気が良くてちょっと屋上で休憩を」

マリ「ってか、なんで私の隠しカメラ持ってるの?」

シンジ「…"私の"?」

マリ「そそ、実はさ、チョットお小遣いに困って」テヘ

シンジ「綾波、ミサトさんたち呼んできて…」

綾波「わかったわ」

632: 2012/12/28(金) 21:24:48.95
…家族会議…

シンジ「…というわけです」ジョウキョウセツメイシュウリョウ

ミサト「」

綾波「」

アスカ「」

マリ「ゴメンね♪」セイザ

カヲル「僕はシンジ君の写真が撮りたくて…」セイザ

ミサト「盗撮は立派な犯罪よ」

マリ・カヲル「…ハイ」

アスカ「ったく、信じらんないわ!!」

綾波「ひどい人たち」

マリ「そんなドSな目線を向けられると興奮しちゃう♪♪」

カヲル「僕は君たちには興味はないよ」

アスカ「い・い・か・げ・ん・し・ろってぇぇのぉぉぉっ!!!」ダイゲキド

マリ「ひ、姫落ち着いて、そんなんじゃ」

カヲル「どっかの某ガ○ダムのアスカさんになってしまうぞ」クワッ

アスカ「あんたはいったい!! なんなんだぁぁぁぁぁぁっ!!!」


シンジ(結局掃除、終わらなかったなぁ)トオイメ

633: 2012/12/28(金) 21:26:03.34
26話完


大掃除…自分もしなきゃな…

637: 2012/12/29(土) 19:19:50.17
アスカ「ねぇバカシンジ」

シンジ「な、何?」

アスカ「アンタこの間ケーキあたしらに作らせたわよね?」

シンジ「作らせたっていうか、僕が作ろうとしてたらアスカ達が」

アスカ「言い訳無用! アンタ、お節料理作りなさいよ!」

シンジ「お、お節料理!?」

アスカ「そうよ! 日本人はお正月にお餅とおせち料理と七草粥を食べるって話じゃない」

シンジ「な、七草粥はちょっと時期が…」

アスカ「と・に・か・く!! 外国人のあたしが」

アスカ「日本人のアンタに言ってるの! それとも何? 日本人にはそういう御持て成しの心がないの?」

シンジ「い、いやあのさ」

アスカ「特別に、あたしがあんたの作業手伝ってあげるわ。感謝しなさいよ!」

シンジ「おせち料理なんだけど」

アスカ「まさかあんた、作れないっていうの!? このあたしの頼みでも!?」

シンジ「買ったほうが」

アスカ「あたしは、アンタが作ったおせちが食べたいって言ってるの!! わかった!? なら今すぐかかれ!」

シンジ「わ、わかったよ…」ソコマデイワレタラヤラナイワケニハ…


シンジ(素直に最初からそういえばいいのに…。僕が作った料理が食べたいって)

638: 2012/12/29(土) 19:32:42.95
シンジ「ところでアスカ」

アスカ「何よ」

シンジ「おせち料理ってどんなのか知っているの?」

アスカ「これでしょ?」つスーパーノチラシ
※おせちby帝国ホテル大阪↓
no title


シンジ「……うん、これだね」チラシカクニン

アスカ「知ってて当然よ」

シンジ「でもね、一般的に自分たちで作る場合はこんなに豪華じゃないよ」

アスカ「え?」

シンジ「アスカがどんなのを想像しているか知らないけど、こういう売り物のやつって」

シンジ「必要以上に豪華になっているパターンが多いんだ」

アスカ「そ、そんなの知ってるわよ(汗)」

シンジ「うん、だから僕が今から作るおせち料理ってこれに比べるとかなり地味になると思う」

アスカ「それがなんだっていうの!? おせちはおせちでしょ!?」

シンジ「気にしないならいいけど…」


アスカ(アンタが作るとどうなるかっていう興味半分と、(料理の)技術を盗む為なんだから!)

639: 2012/12/29(土) 19:44:52.47
シンジ「じゃあまず黒豆からやろうか…」

アスカ「黒豆?」

シンジ「黒豆のシロップ漬けと言ったらわかりやすいかな?」

アスカ「豆のシロップ漬けって… おいしいの?」

シンジ「昔の人たちの知恵がすごくいんだよ」

アスカ「へー」ボタン

シンジ「ただ調理に時間もかかッて、大変だよ」オオナベジュンビ

アスカ「ただ豆をシロップに漬けこむだけなのに?」

シンジ「下処理しないとうまくできないんだ」ナベニマメin

アスカ「下処理しないとどうなるのよ?」

シンジ「きれいな黒豆ができないんだよ。皮が割れて中身が見えるのは駄目だからね」ナベニミズイッパイ

アスカ「で、ここからどうするの?」

シンジ「これについては今日は終わり」

アスカ「はぁ? ただ水につけただけじゃない!?」

シンジ「十分に水をしみこませないと皮が割れるし、身も柔らかくならないんだ」

シンジ「水につける時間は約一晩」

アスカ「…下処理だけで一晩って…」


シンジ(アスカに失敗したやつ食べさせるわけにいかないよ…)

640: 2012/12/29(土) 19:56:00.03
アスカ「というか、お節料理ってどういう構成なのよ? さっきのチラシじゃなんかいろいろ入ってたけど…」

ミサト「おせち料理はね」ニュッ

アスカ「ウオォワッ!? ミ、ミサト?」

ミサト「料理ができないアスカに、お姉さんがレクチャーしてあげる♪」

アスカ「ミサトだってできないじゃない!」

ミサト「ハゥッ!? シンちゃ~んアスカがいじめる~(泣)」コトバノナイフガザックリト

シンジ「由緒を知っているってことですよね」

アスカ「由緒?」

ミサト「そそ、お節料理は祝い肴三種、煮しめ 酢の物、焼き物で構成されて」

ミサト「その料理その料理に由緒があるのよ」

アスカ「じゃあさっきの黒豆は?」

ミサト「"マメ"に働けるように無病息災を願って」

アスカ「何そのダジャレ…(汗)」

ミサト「語呂合わせといって! 後焼き物で鯛を使ったり」

アスカ「めで"タイ"ってわけね」

ミサト「うまい! シンちゃん座布団一枚!」

アスカ「○点やってるんじゃないわよ!」

641: 2012/12/29(土) 20:19:02.44
ミサト「ところでシンちゃん、祝い肴後2つは何にするつもり?」

シンジ「伊達巻きとかまぼこにしようかと」

ミサト「学業大成と縁起物ね」

アスカ「結局卵焼きとかまぼこじゃない…。他に選択肢なかったの?」

シンジ「後のやつの由緒はお金と子宝だよ? 僕ら関係ないじゃい」

シンジ「子宝関係でまたアスカ達がもめるのもヤだし」

アスカ「あ、あたしがいつもめるのよ!?」

シンジ「マリさんがアスカにからんで、カヲル君がそれに乗っかって、綾波が冷静につっこむ」

シンジ「最近このパターンばっかりだからね」

アスカ「」イイカエセナイ…

642: 2012/12/29(土) 20:40:37.78
シンジ「焼き物はあんまり日持ちしないから大みそかまで取っておくとして…」

アスカ「次は?」

シンジ「そうだね、次は昆布巻きを作ろうか」

アスカ「昆布巻き、ねぇ…。由緒は?」

ミサト「よろ"こ(ん)ぶ"!」

アスカ「だからダジャレかっつーの!!」

シンジ「ところでミサトさんは、なんで仕事着でここに立ってるんですか?」

アスカ「…そう言えはそうね。時間も時間だし(午後8時半過ぎ)」

ミサト「あ、しまった! 呼び出しされて急いでたんだった!!」ダッシュ

シンジ「…行っちゃった」

アスカ「騒々しいわね…」

643: 2012/12/29(土) 20:54:52.11
アスカ「でもただ昆布巻くだけなら簡単なんじゃないの?」

シンジ「昆布巻きっていってもただ昆布を巻くだけじゃないよ」

アスカ「じゃあ何を巻くのよ?」

シンジ「もともとはニシンを巻いてたらしいよ」

アスカ「ミシン?」

シンジ「ミシンじゃなくてニシン。魚だよ」

アスカ「魚~? 肉じゃないの?」

シンジ「海水魚だったらしいけど、全滅してしちゃってるから」

シンジ「今は肉同様人工物だけど…」

アスカ「…ある意味人間の技術の結晶ね…」

シンジ「ホント、この国の人の食事へのこだわりはすごいよね…」コメノヒンシュカイリョウモソウダシ…

644: 2012/12/29(土) 21:06:40.71
アスカ「ドイツじゃジャガイモばっかりなのよね…」

アスカ「こうしてみると日本人って、手近で食べられそうなものは何でも食べてる感じね」

シンジ「豆、米、イモ翌類、野菜は特にそうだね。稲作が始まってからは完全に農耕民族だし」

アスカ「ドイツ北部はもともと土地も肥えてなかったから仕方ないわ…」

アスカ「ここだけの話、ドイツじゃジャガイモでフルコース作れないとお嫁にいけないのよ」

シンジ「ジャガイモでフルコースってそれはまた…」

アスカ「そんな土地に生まれなかったことを感謝しなさい!」

シンジ「そ、そうだね。でもそれだとさアスカはおミョメ!?」ハナツママレル

アスカ「あたしの聞き違いかしら? バカシンジ、アンタ今スッゴイ失礼なこと言おうとしなかった?」

シンジ「」フルフルフルフル

アスカ「そっかー、あたしの聞き間違いか」

アスカ「そうよね、アンタがあたしにそんなこと言える根性持ってないわよね?」ニヤニヤ

シンジ「」


シンジ(…その性格じゃ、どの道お嫁にもらってくれる人いないと思うな)

646: 2012/12/29(土) 21:44:12.49
シンジ「アスカはドイツと日本とどっちが好き?」

アスカ「んー…。正直日本にいる期間がまだ短いから何とも言えないわね」

シンジ「そっか…」

アスカ「文化にしたって、料理にしたって一部しか知らなんだもの。そりゃ比べようがないわよ」

シンジ「アスカの食事って、ほとんど僕が作ってるよね…」

アスカ「アンタがスタンダードなんて思ってないわよ! 思い上がりも甚だしい!!」

シンジ「そうそう、僕よりもよっぽどおいしい物を作れる料理人はいっぱいいるよ」

アスカ「だ、だったら…」

シンジ「?」

アスカ「あ、アンタが一流になるまで、あたしがアンタの料理味見してやるわよ」///

シンジ「え、僕将来コックにならなきゃならないの?」

アスカ「そ、そうよ! 私専属の料理人よ! 不満!?」

シンジ「ア、アスカがいいっていうならいいけど…」

アスカ「そ、そう…」///

シンジ(…この空気、ヤダ…(涙))

647: 2012/12/29(土) 21:47:01.30
シンジ「」

アスカ「」

シンジ「あのさ」

アスカ「何よ」

シンジ「これだけのボリュームで話してるのに、他のみんなが来ないのって、珍しいね」

アスカ「…言われてみればそうね」


…マリ自室…

マリ「フガー!!(部長さんのアホー!!)」スマキ

…カヲル自室…

カヲル「フガフガー!(結局こんなオチかー!!)」スマキ

…綾波自室…

綾波「葛城三佐、任務完了しました」ケイタイデンワ

ミサト『助かったわレイ、埋め合わせはまた今度ね♪』

綾波「了解」///

648: 2012/12/29(土) 21:50:45.27
27話完

正月といえばおせちですね…
海産物の宝庫である日本ですが、ニシンとかかまぼこってこの世界の人たちどうしてんでしょうね?
おせち料理も海産物(昆布、ニシン、数の子等々)をいっぱい使っているわけだし…

やっぱリアルにあるように肉を入れてるのかな? チョット考えてしましました。
そしてなんだかんだで初めてのシンジ×アスカ… なんか新鮮だな、二人だけで話進めるのって…

674: 2012/12/30(日) 22:57:10.68
アスカ「年末年始ってろくなテレビ番組ないわね…」リモコンポチポチ…

マリ「どのチャンネルつけてもバラエティーばっかり」

綾波「もしくは何かの特番…」

カヲル「ま、テレビ局の人たちも休みたいだろうし…」

シンジ「出ている俳優さんたちも海外に行ったり帰省したりするしね…」

ミサト「いいじゃないの。あなた達の場合正月早々仕事ってわけでもないわけだし…」

アスカ「新年早々仕事するところってあるの?」

シンジ「コンビニなんかは年中無休だし」

ミサト「物作ってる工場だって場所によってはそうだし、電気を管理する電力会社だって休みないわよ」

マリ「日本人働き者だにゃ~」

カヲル「日本人の場合、働くわりには生産性が上がらないらしいよ」

綾波「無駄」

マリ「君はバッサリ切りすぎ…」

675: 2012/12/30(日) 23:03:25.11
ミサト「後は、デパートなんかよね」

マリ「お? 部長さん眼の色が変わった」

ミサト「私、昔から福袋に目がないのよ♪」

アスカ「福袋?」

ミサト「七福神の大黒っていう神様が持っている袋のこと」

ミサト「それになぞって、商店が色々な物の詰め合わせを年始に売る習慣があるのよ」

シンジ「デパートなんかだと、1万円の福袋にそれ以上の物を入れて販売するんだ」

シンジ「ただ、中身がなんなのかは開けてみてからのお楽しみだけど…」

ミサト「当たればラッキー、外れればがっかりっていうスリルが…」ジュルリ

アスカ「何よ、結局博打じゃない(汗)」

ミサト「それが以外といいもの入れてるのよ。店側を客を呼び込むためにやるわけだしね」

マリ「へー」

676: 2012/12/30(日) 23:30:10.72
カヲル「でもそういうのって、店側が勝手にいろんなものを詰めるわけですよね?」

ミサト「ん~、私もそういうところで働いたことないから何とも言えないけど…たぶんそうでしょうね」

カヲル「自分で詰めた福袋を買った他人がどんな反応するかって意外に面白そうだなと思いましてね…」

ミサト「フム…ちなみにカヲル君だったらどんな福袋をつくる?」

カヲル「そうですね…」

…福袋verカヲル…

・ドビュッシー全集(CD)
・ショパン全集(CD)
・シューベルト全集(CD)
・リスト全集(CD)


カヲル「って感じですかね」

シンジ「音楽CDばっかり」ピアノノ

アスカ「しかもすべて全集って…」クニバラバラ…

マリ「ピアノを習わせている親にはちょうどいいかもしれないけど…」

綾波「趣味丸出し」

カヲル「なんならゲイ丸出しにしようか?」

シンジ・アスカ・マリ・ミサト「お願いだからやめて!!」

677: 2012/12/30(日) 23:44:25.82
カヲル「それじゃ逆に聞きますけど葛城さんは」

アスカ「んなもん聞かなくてもわかるでしょ」

マリ「お酒の詰め合わせ。しかも高級なやつばっかり」

綾波「高級なお酒って?」

シンジ「さ、さぁ…?」

ミサト「酒もピンからキリまであるしねぇ…」

ミサト「1ボトルでもン十万ッてのザラよ?」

マリ「酒飲みの部長さんにはたまらないっすなwww」

ミサト「あのね、私にも飲みたい酒飲みたくない酒ってあるのよ?」

シンジ「そうなんですか?」

綾波「見えない」

アスカ「日本酒にビールにウイスキーに…酒蔵に色々あったじゃないの!?」

ミサト「そうね、テキーラ、スコッチ、ウォッカ、コニャック、バーボン…」

マリ「は飲みたくないと?」

ミサト「いやいや、酒蔵にある酒の種類を数えてるだけ」

カヲル「あなた、絶対将来肝臓悪くしますよ…」

678: 2012/12/30(日) 23:56:49.68
マリ「ん~私なら」

…福袋verマリ…

三毛猫の子猫
ロシアンブルーの子猫
アメリカンショートヘアーの子猫
それぞれの首輪、家、キャットウォーク一式
餌1年分
猫用トイレ


綾波「猫いっぱい」

シンジ「猫好きの人には嬉しいかもしれませんね」

アスカ「あんたバカぁ? 猫ってプライドが高いから、飼い主になつかない場合もあるのよ?」

マリ「ほほう?」」

アスカ「なつかない猫と生活して、楽しいわけないじゃないの!」

マリ「チッチッチッ! 姫はわかってないにゃ~」

アスカ「何よ?」

マリ「そういう猫はね、実はとっても甘えん坊なんだよ?」

マリ「"私はあんたなんか嫌いなんだから!"」

マリ「"ま、まぁアンタが構ってほしいならかまってやらないこともないけど…"」///

マリ「"アンタが構ってくれないから怒ってるんだなニャー!! わかったら構ってよー!"」

マリ「ってパターンだね」フフン

アスカ「」

シンジ(まるで誰かを見ているようだ…)

679: 2012/12/31(月) 00:08:07.95
シンジ「綾波ならどうする?」

綾波「………」カンガエチュウ

綾波「………」カンガエチュウ

綾波「………」カンガエチュウ

綾波「………ほしいものがない」

シンジ「綾波らしいね」

アスカ「ったく…」

シンジ「アスカだったらどう」

アスカ「あたし? あたしなら…」

…福袋verアスカ…

高級ブランドの服
高級ブランドのバッグ
高級ブランドの靴
高級ブランドのアクセサリー


アスカ「って感じかしらね…」

ミサト「まさに福袋の王道ね…」

マリ「つかその年でそういうのほしいの?」

カヲル「品性に欠けるね」

マリ「この年でそんなものほしがるなんて、ママ心配!!」

アスカ「アンタはあたしのママじゃないでしょ!!」

680: 2012/12/31(月) 00:21:17.52
ミサト「シンちゃんならどうする?」

シンジ「僕ですか? 僕なら…」

…福袋verシンジ…

・魚沼産コシヒカリ
・米沢牛(天然肉)
・アユ(天然)
・新鮮な野菜詰め合わせ
・その他全国各地のおいしい物各種


シンジ「かなぁ…」

アスカ「」

マリ「」

カヲル「」

ミサト「」

シンジ「な、なんですか?」

綾波「食べ物ばかり」

ミサト「レイ、侮っちゃいけないわ」

アスカ「そうよ、バカシンジのくせになんてものをチョイスしてるのよ」ヨダレガデルジャナイ…

マリ「実用性100%だにゃww」

カヲル「まさに主夫(婦ではない、断じて)の鏡だね」

シンジ「な、なんだよもう!!」///

681: 2012/12/31(月) 00:24:44.71
28話完

正月には福袋商戦が始まります。
しかし私の場合、中に何が入っているか分からないものを買う気にはなれないわけで…
最近は福袋と称して中身を公開しているところもあるみたいですが、それじゃ
ギャンブル性がないのではと思ったり…

まぁ一番いいのは、ほしい物をきちんと探して買うのが一番ですが

686: 2012/12/31(月) 22:47:18.90
…葛城邸 玄関…

シンジ「おせち料理全部作り終えたよ」ホオヅエ

カヲル「お疲れ様だね、シンジ君」ホオヅエ


エ、エコヒイキヒッパリスギ!
ゴメンナサイ
ヒメモウエストホソイモンネー


シンジ「御雑煮も後はお餅入れるだけのところまで作ったよ」

カヲル「昨日も言ったけどますますもって主夫の鏡だよ」

シンジ「その褒め方はあんまり嬉しくないよ…」


ミサト、コンナカンジデドウ?
ン~、ヤッパリチョッチタオルトカイレテウエストマワリタシタガイイワ
ウヘ、マタオビホドクンノ?


シンジ「女の子って、毎回準備が大変だね…」

カヲル「化粧したり髪をいじったり服を着こなしたり、淑女の営みなんだよ…」


綾波・アスカ・マリ⇒着付け中
ミサト⇒着付け手伝い中
シンジ・カヲル⇒準備万端、初詣出発待ち

687: 2012/12/31(月) 23:02:49.57
カヲル「着物を常時着ていたころの日本人は寸胴体型だからね…」

シンジ「昔の人はアスカ達みたいなスタイルじゃなかったんだね…」


チョ、ナンマイタオルタスキヨ!
コレグライシナイトタリナイッテ、ドウセイオビデシボルンダシ
ガマンシテ


カヲル「これは日本女性に限った話だけど、ここ最近の統計データでは」

カヲル「日本の女性たちは昔に比べてスラッとして、バストのサイズは大きくなっているらしいよ」

シンジ「じゃあ昔ながらの和服は似合わなくなる傾向にあるんだね…」


ギャー! シヌー! コネメガネニオビデシメコロサレルー!
ホドケデハダカサラスノイヤナラガマンシテッテバ!!
ンー、ソノクライカナー


シンジ「でも今3人が来てるのって着物じゃないよね?」

カヲル「夜とはいえ、夏場に普通の和服を着るのは狂気の沙汰だと思うよ」

カヲル「葛城さんの話じゃ、"和服のように見える浴衣"らしい。しかもNERVの特注品」

シンジ「…技術の無駄づかいだよね」

カヲル「そうだね」

688: 2012/12/31(月) 23:20:54.98
キ、キツイ…
イイジャン、ワタシハムネモアッパクサレテクルシインダシ
グゥ-…!
…ツギワタシ

カヲル「しかし日本人は変わってるね」

シンジ「何が?」

カヲル「クリスマスはキリスト教、神社は神道、お寺は仏教」

カヲル「なんでこんなにいろいろな宗教の出来事に手を出しているんだろうって思ってさ」

シンジ「…そう言えばそうだね…」

カヲル「もともと日本はキリスト教やイスラム教なんかの一神教とは違う特殊な価値観を持っていたけど」

カヲル「だからってこんな風に柔軟に受け入れるのもちょっとどうかと思うけど」

シンジ「それを僕に言われても…」

689: 2012/12/31(月) 23:29:27.47
キミクルシクナイ?
ダイジョウブ
ガマンズヨインダニャ、ソレニクラベテ
アンタネェ!


シンジ「キリスト教が日本に受けれられはじめたのって室町から戦国時代にかけてだよね?」レキシデナラッタキガ

カヲル「フランシスコ・ザビエルだっけ? それから江戸時代までは割と広まったけど」

カヲル「そこから一気に弾圧が始まった」

シンジ「でも結局は今も残ってる」

カヲル「第二次世界大戦のアメリカ統治の影響もあるんだろうけどね…」

シンジ「そういう意味じゃすごいね」

カヲル「日本の文化は懐が深いよ…」ガイコクノモノヲキュウシテジブンタチナリニシンカサセテ

690: 2012/12/31(月) 23:34:43.73
ヒメソッチモッテ
ハイハイ
イクヨ、セーノ!
ッ!
チョットガマンシテネ!!


シンジ「これだったら僕らも和服にすればよかったかな?」

カヲル「この場合和服というより浴衣は甚平になるね」

シンジ「持ってないし着たことないけど」

カヲル「涼しげでいんじゃない?」

カヲル「何よりシンジ君の足がさらけ出されるし…」

シンジ「な、何を期待してるの…?」

カヲル「君は体毛が濃いほうではないからね」

カヲル「服を脱いでもそれなりに見れるからだなんだよ」ニジリヨリ

シンジ「カ、カヲル君顔が怖いよ…!」ニゲ

691: 2012/12/31(月) 23:41:38.45
ン、レイオッケー
アトハワタシカ
カクゴシナサイコネメガネ…!
ヒメコワイッテバ!?


カヲル「僕はいつも言ってるよね? 僕はゲイだって」ニジリヨリ

シンジ「じ、冗談だよ、ね?」ニゲ

カヲル「いいや、君は僕の性欲を刺激するに十分すぎる姿をしているよ」ニジリヨリ

シンジ「え、ええと…」ニゲ

カヲル「か細い声、無駄な肉がない体、きれいな鎖骨…」

シンジ「こ、こわいって」ニゲ

ドン(壁に接触)

カヲル「さあこれで逃げられないね」ニジリヨリ

シンジ「カ、カヲル君…!?」ニ、ニゲラレナイ!?

692: 2012/12/31(月) 23:49:14.14
グホー!キツイッテー!
ワカッタカアタシタチノクルシミガ!?
メガネノヒト、モウスコシノガマン

カヲル「僕は君の事、好きだよ」ミギテヲカベニツク

シンジ「ええっ?」

カヲル「もちろん、友人として、そして性欲を感じる相手として」ヒダリテヲカベニツク

シンジ(う、腕で顔の両側をふさがれた…!)

カヲル「普段はセカンドたちが守ってくれるけど」

シンジ(これって…)

カヲル「今回は、本懐を遂げられそうだね♪」

シンジ(絶体絶命の大ピンチってわけですかー!?!?(涙))

693: 2012/12/31(月) 23:56:39.26
ズイブンジカンカカッタネ
イカリクンタチマッテル
オ、モウスグトシコスワネ

カヲル「もうすぐ新年」ジリ

シンジ「カ、カヲル君!」

カヲル「新しい年に新しい世界を見せよう」ジリジリ

シンジ「チョ、ちょっとまって!」

カヲル「愚問だね、ここまで来て獲物をを逃す狩人はいないよ!」ジリジリジリ

シンジ「顔が違いってば!!」

カヲル「さあ、これが君の心を補完するカギグハァァァァッ!?!?!?!」



アスカ「ったく!! 油断も隙もあったもんじゃない!!!」カラタケワリチョップ

マリ「こりゃまた今回は積極的に行ったにゃw」

綾波「碇君大丈夫?」

シンジ「…た、助かった」

アスカ「アンタも少しは自己防衛しなさいよ!!」

694: 2013/01/01(火) 00:02:17.89
アスカ「せっかく着替えてきてみれば!」

カヲル「僕は悪くない!」

マリ「そうだね、ワンコ君がかわいいのが問題なんだよね」

シンジ「…マリさん、その理屈はおかしい」

綾波「」

シンジ「それにしても、三人ともやっぱり雰囲気変わるね」

アスカ「これ、おなか周りかなりパンパンなのよ?」

マリ「内臓がつぶれる~」

綾波「和服着こなすの難しい」

シンジ「みんなそれぞれにきれいだよ」

アスカ「と、当然よ!」フン

マリ「アリガトニャ」

綾波「初詣、行こう」

シンジ「そうだね。あ、でもその前にあいさつを」


一同「新年、明けましておめでとうございます!」

シンジ「今年もよろしく」

綾波「よろしく」

アスカ「仕方ないわね」

マリ「あいかわずの素直じゃないパターンw」

アスカ「うっさい」

カヲル「…よろしく」

695: 2013/01/01(火) 00:07:01.18
29話完

新年明けましておめでとうございます

結局更新中に年越ししちゃったよ…(予定通りですが)
とりあえず彼らはこれから初詣へ行くんでしょうね…
自分は今から寝ますが

それから参考画像についてい一言、この画像は大本は"エヴァンゲリオンと日本刀展"の画像らしいんですが、
なんでわざわざ日本刀とエヴァを絡めたのかがいまいち自分にはわからない…

699: 2013/01/01(火) 20:17:44.99
ミサト「さてさて初詣も無事終わりまして」

アスカ「きつかった…」ユカタヌイダ

綾波「おなかたホッとした感じ」オナジクヌイダ

マリ「女の子はお腹大事にしなきゃね」オナジク

カヲル「ようやくシンジ君の作ったメインディッシュにありつけるわけだ…」

シンジ「そんな…。別に大層なものじゃないよ…」

アスカ「そうそう。バカシンジに作れたんだもの、大したことないわよ」

マリ「んじゃ姫は、ワンコ君が作ったおせち作れるんだ?」

アスカ「なんで私が作らなきゃないけないのよ!?」

カヲル「君が大したことないなんて言うからだろ?」

ミサト「アスカの今年の目標はもう少し素直になることね」

アスカ「う~」

ミサト「ま、そんなことはひとまずおいて置いといて」

ミサト「シンちゃんの作ったおせち、いただきます!」

パイロット一同「いっただきま~~す!」

700: 2013/01/01(火) 20:27:02.34
アスカ「おせちってこんな味なんだ…」モクモク

マリ「あー伊達巻きおいしー」ムグムグ

綾波「昆布巻き…」モグモグ

カヲル「黒豆も芯まで柔らくなってるね、皮も破けてないし」

シンジ「あ、ありがとう。初めてだからうまくできたか不安だったんだけど…」

ミサト「まったく、一家に一人シンちゃんて感じ?」つオトソ

アスカ「ッて、正月早々酒浸り?」

ミサト「やーねぇ、これは"おとそ"って言ってこれも正月特有のものなのよ?」

マリ「そうなの?」

シンジ「…確か邪気払いでしたっけ?」

カヲル「おとそは"蘇("蘇"は悪魔の名前)"を"屠る"って書くからね」

カヲル「"一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し"っていうくらい重宝されているものだよ」

綾波「そう」

ミサト「何なら、あなた達も飲んでみる?」

701: 2013/01/01(火) 20:35:47.56
アスカ「あたしら未成年よ!」

シンジ「保護者が子供にお酒を進めるのはどうかと思いますけど…」

ミサト「これ漢方薬の成分も含まれてるの。ま、それも気休め程度だけどね」

カヲル「つまり一口飲んでも大したことはないと?」

ミサト「そそ、酒は万病のもとって言って取り過ぎは確かにNGだけど」

ミサト「適度に飲む分にはむしろ体にいいんだから」

マリ「そりゃそうかもしれないけど…」

ミサト「どの道、あなた達だって大きくなったら飲む機会があるんだから、試したって罰は当たらないわよ♪」

綾波「ダメな保護者」

ミサト「まぁまぁ、そう言わずに」つオトソ

綾波「」ウケトリ

ミサト「何事も経験♪」

綾波「…ん」ノミコミ

702: 2013/01/01(火) 20:47:13.81
シンジ「あ、綾波…?」

綾波「………」

アスカ「………ちょ、大丈夫あんた?」

綾波「………ん」ギラリ

シンジ「え?」

タチアガリ

綾波「碇君は」ゴゴゴ…

シンジ「あ、綾波?」

ドン(机をたたく)

綾波「碇君は私のことどう思ってるのぉぉぉぉぉぉっ!?!?」ボウソウカイシ!
※ここからの彼女の声のイメージはTV番最終話の転校生綾波レイのイメージで再生ください

アスカ「へ?」

綾波「だってだってだって! 碇君はいつも私には気を使ってるじゃん!?」

綾波「でも弐号機の人や眼鏡の人にはあんまり気を使ってないじゃん!?」

綾波「それは私よりも二人のほうが話やすくて! 可愛くて!! スタイルがいいから」

綾波「私よりも恋人候補として先を行ってるってことじゃない!!!」

シンジ「あ、綾波落ち着いて」

綾波「落ち着けるわけないでしょ!?」

綾波「私は碇君といるとポカポカする!! でも他の女の子と話してるとモヤモヤする!!」

綾波「私は碇君と一緒にいたいの!!」

シンジ「」


ミサト(あちゃ~、酒でリミッターが外れたっぽいわ~)

703: 2013/01/01(火) 20:57:29.75
アスカ「ちょっとエコヒイキ」

綾波「なによ! ドイツとアメリカのハーフだか何だか知らないけど」

綾波「きれいな金髪で! 胸が私より大きくて! エヴァの操縦がうまいからって」

綾波「調子に乗らないでよね!!」

アスカ「あ、アンタねぇ! あたしがいつ調子に乗ったっていうのよ!?」

綾波「調子に乗ってるじゃない!! ドイツで10年訓練した? 零号機と初号機は所詮試作型?」

綾波「世界初の本物のエヴァンゲリオンのパイロット? それがなんだっていうのよ!?」

綾波「あなたが乗ってる弐号機だって、零号機と初号機の実験データがなければ存在すらしてないのよ!!」

綾波「その実験データを集めたのは誰!? 実際に使徒と戦って実戦データを集めたのは誰!?」

綾波「ドイツから着た初日に使徒が来てとび蹴り一発で使途を倒したからって、そんなことを得意げに語るなんて」

綾波「度量が小さいってことを証明しているようなものよ!!!」

アスカ「! アンタは軍の訓練受けたことあるの!? 14歳で大学でるためにどれだけ勉強してきたと思ってるの!?」

アスカ「アンタが生まれてのほほんとしてる間に、こっちはこっちでずっと苦労しっぱなしだったんだからね!!!」


マリ(姫が)

カヲル(セカンドが二人いる…)

704: 2013/01/01(火) 21:07:36.68
シンジ「ふ、二人とも落ち着いて」

アスカ「アンタは黙ってて!!」

綾波「そうよ! 碇君も碇君よ!!」

シンジ「え、えぇ?」

綾波「最初会った時に碇指令のこと嫌いって言ってたから引っぱたいてやったけど」

綾波「あれから結局仲直りできてないんでしょ!? なんで仲直りしないの!?」

シンジ「そ、そんなこと言われても」

綾波「碇指令はね、色つきメガネかけてひげ生やした強面の中年男だけど!!」

綾波「やさしいところもあるんだから!! 断じて"まるで駄目な男"、略して"マダオ"なんかじゃないわよ!!」

シンジ「ぼ、僕はそんなこと思ってないよ!」

綾波「碇君の態度がそう言ってるの!!」

綾波「碇指令は碇君の実の父親でしょ!! だったら仲よくしてよ!! 仲直りしてよ!!」

綾波「そしたら私はウルトラハッピーになれるんだから!!!」

シンジ「な、仲直りしようにも父さん忙しいし…」

綾波「また言い訳? 連絡つけようと思えば携帯でもメールでもできるじゃない!!」

綾波「碇君は何が何でも碇指令と連絡つけようとした? そのために行動した!?」

綾波「成功するまで行動しなきゃその行動はすべて失敗よ!! なんであきらめるのよ!!!」

705: 2013/01/01(火) 21:16:48.03
綾波「………!!!」

シンジ「………」

綾波「………!!!」


マリ「普段何も言わない子がここまでしゃべるのもなかなか無いにゃ」タイヒチュウ

カヲル「暗黒面の露呈、ってやつだね」オナジク

ミサト「いやーお酒って怖いわー」チビチビ

マリ・カヲル「主犯のあなたが何を言うか」

ミサト「てへっ♪」

カヲル「可愛くいっても駄目です」

マリ「しっかし、こりゃ彼女の活動限界を待つしかないね…」


綾波「それからそこの3人!!!」クルットカイテンシテビシィットユビサシ!!

マリ・カヲル・ミサト「は、はい!!」コッチキター

706: 2013/01/01(火) 22:00:55.35
綾波「まずメガネの人!! 胸デカすぎ!! 反則じゃないのそのサイズ!!」

綾波「おまけにニーソにド近眼の真正メガネっ子ォ!? 手広くやり過ぎなのよ!!」

綾波「まだあるわ! LCLの臭いがいい臭いならこの家はLCLの充満しまくりじゃない!!」

綾波「アンタの鼻はLCLの臭いに反応しているの? それとも碇君のにおいに反応してるの!? どっちよ!?!?」


綾波「それからホ〇の人! アンタの感性はどうしてそんな方向に行っちゃってるのよ!!」

綾波「その顔だったら女の子からのラブレターの一つや二つ貰ってるはずじゃない!?」

綾波「それでもなお男の人が好きなの? あなた頭のねじはずれまくってるわよ!!!」

綾波「それにピアノが得意? 一度聴いたら完全耳コピペ? ドンダケ音楽の才能があるのよ!!」

綾波「そんなのだったらエヴァのパイロットなんか目指さずにピアニスト目指しなさいよ!!」

綾波「そっちのほうがこっちは碇君をとられる心配なくなって万々歳なんだから!!」


綾波「あと葛城三佐!! 碇君がいないと食事はレトルトってどんな食生活ですか!!」

綾波「29歳でその生活能力はありえないですよ!! そんなんだから今でも独身なんじゃないですか!?!?」

707: 2013/01/01(火) 22:08:36.22
アスカ「いい加減にしなさいよエコヒイキ!!」

綾波「何よ、自信過剰女! そんなに腕に自信があるなら本国に戻って戦闘機にでも乗りなさいよ!!」

アスカ(バカシンジもコネメガネもホ〇ルもミサトも頼りにならない)

アスカ(この状況を打開するためにはもうこうするしか…)オトソ

シンジ「アスカ! 早まっちゃだめだ!!」

アスカ「アンタは黙ってって言ったでしょ!! この暴走女を止めるにはこうするしかないのよ!!」

オトソイッキノミ

アスカ「………」ウツムキ

シンジ「ア、アスカ…!」

アスカ「………」

アスカ「………」

アスカ「………い」

シンジ「…?」

アスカ「ぜんっぜん足りない!! ないよこれ!? 全然酔わないじゃないの!?!?」ジタンダ

マリ(ヨーロッパの人ってお酒強い人多いんだよね…。この場合あの子がたったあれだけで酔ったことが不思議)

708: 2013/01/01(火) 22:20:33.73
綾波「何? あなたまだリミッター外れないの? ダッサ(笑)」

綾波「さすがはプライドの塊! これぐらいじゃ化けの顔は剥がれないか」フフン♪

アスカ「あ、アンタぁ…! 私だって」レイゾウコヘダッシュ

シンジ「ちょ!? アスカ!?」


ガチャ!!(冷蔵庫オープン)

ガシ(ミサトのビールキャッチ)

ビール「キンキンだぜ!!」


アスカ「まっけるかぁぁぁぁぁ!!!」プシュ!ゴクゴクゴクゴクゴク…

シンジ「アスカ!!」

マリ「うわー一気にいったー」

カヲル「これで状況が好転すればいいが…」

アスカ「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

綾波「お、リミッター外れた?」

アスカ「………」

アスカ「………」

アスカ「………」

アスカ「…バカシンジ」

シンジ「な、何…?」

アスカ「…好き」

シンジ「!?」

アスカ「私あなたが大好き!!」シンジヘダーイブ


マリ(姫が"ツンデレ"じゃなく)エー!?

カヲル("デレデレ"になったー!?)エー!?

709: 2013/01/01(火) 22:33:34.28
シンジ「ちょ、ちょっとアスカ!?」ダキツカレ

アスカ「普段はあんなに強く言ってゴメンね? 私、自分が素直になるのがとっっっっっても怖いの」

アスカ「今も自分の本心をこうやってさらけ出すの怖い」

アスカ「でもね、なんか恥ずかしいとか怖いっていう感情が当然なくなっちゃったの♪」

シンジ「ええええ…」ソレヨッテルダケー!

アスカ「だからほら、チューしてチュー!! 今ならいけるわ! だからチューして!!!」

綾波「弐号機の人!!」

アスカ「あ、ごめんなさい普段あなたのことないがしろにして。私あぁでもいってないと自分が保てないの!」

綾波「わかったから碇君から離れて!! 碇君のチューは私の領分よ!!」

アスカ「それはイ・ヤ! 私はシンジと添い遂げるんだから❤」

綾波「…リミッターが外れたともったら理性まで飛んじゃって…。みっともないったらありゃしない…!」

アスカ「ほら、シ・ン・ジ❤」

綾波「だから離れなさいって」

アスカ「あー、なんか暑くなってきちゃった」ヌギ!!

シンジ「!?!?!?!?!?!?」

アスカサンノフタツノメロンパンゴカイチョウ~

シンジ「ア、ア、ア、アスカァァァァ!?」///

アスカ「アン♪ あんまり焦らさないで♪」

綾波「勝てないと悟って色気で勝ちに来たわね!」

綾波「私だって!!」ヌギ!!

アヤナミサンノオッキナプリンゴカイチョ~

シンジ「ちょ、綾波ィィィィィ!?!?!?!」//////

710: 2013/01/01(火) 22:40:35.24
アスカ「シ・ン・ジ❤」ギュ

綾波「い・か・り・く・ん❤」ギュ~

シンジ「ま、マリさん! カヲル君!! 助けて!!!」


マリ「…ねぇ、これどうする?」

カヲル「どうするも何も、彼らの活動限界を待つしかないんじゃない?」サッキキミガイッタトオリ

マリ「だよね…」

カヲル「正直、あの状況に加わりたい気持ちもあるけど」

マリ「これ以上は、ね」

カヲル「何というか…」

マリ「…無様ね。人が欲望のままに生きるということは」

カヲル「まったく、リリンというものは…」


アスカ「シンジ~」ムニュ~

綾波「碇く~ん」ムギュ~

シンジ「誰か助けて~~~~~~!」



…ミサト自室…
ミサト「…あの子たちはお酒禁止だわ、やっぱ」タイヒセイコウ


本日の教訓:お酒は二十歳を過ぎてから

711: 2013/01/01(火) 22:41:57.11
祝30話完

うん、何も言うことはない。本日の教訓のは、みんなも守りましょう

721: 2013/01/02(水) 20:56:37.35
リツコ「ハイ、これで今日の検査は終了よ」

シンジ「ありがとうございました」

綾波「」ペコ

リツコ「ダミープラグのテストも零号機と初号機で行う予定です」

マヤ「テストの日取りが決まったら改めて連絡します」

綾波「わかりました」

シンジ「その時はまたよろしくお願いします」

リツコ「こちらこそ。さて、もうこんな時間(夜9時過ぎ)だけど…」

マヤ「車の手配しますね」

リツコ「お願い」

綾波「結構です」

シンジ「綾波?」

綾波「葛城三佐の家はそう遠くはありませんので、歩いて帰ります」

722: 2013/01/02(水) 21:12:03.49
リツコ「けど、あなた達だけでは…」

綾波「どの道、監視はつきます」

マヤ「それはそうですけど」

リツコ「…フゥ…。シンジ君、彼女のボディーガード、お願いね」

シンジ「は、はい…」

綾波「それじゃ」

シンジ「あ、待ってよ綾波! 失礼します!!」

プシュ(ドアclose)

マヤ「…よかったんですか? 」

リツコ「あの子の言うとおり監視は付くわ」

マヤ「しかし…」

リツコ「少しは子供のことを信用してあげなさい」

マヤ「…わかりました」

723: 2013/01/02(水) 21:21:36.33
リツコ「…ねぇ、マヤ」

マヤ「何ですか?」

リツコ「あの子、変わったと思わない?」

マヤ「レイのこと、ですよね」

リツコ「ええ」

マヤ「確かに、以前はあんなふうに自己主張をする子ではなかった気がします」

リツコ「共同生活が彼女を変えたのかしら?」

マヤ「どうでしょう…?」

リツコ「シンジ君にアスカ、あと他2名とミサトとの共同生活」

リツコ「良くも悪くも刺激的でしょうね」

リツコ「今まで一人でひっそり生活してきた彼女にとっては」

マヤ「…かもしれませんね」

リツコ「多感な時期に色々な刺激を受けることは悪いことではないわ」

リツコ「たとえそれが人ならざるものであったとしても、ね」

724: 2013/01/02(水) 21:26:32.23
…帰路(NERV⇒葛城邸)…

綾波「………」トコトコ

シンジ「………」テクテク

綾波「………」トコトコ

シンジ「………」テクテク

綾波「………」トコトコ

シンジ「………」テクテク

綾波「………」トコトコ

シンジ「…綾波はなんで歩いて帰るって言ったの?」テクテク

綾波「歩いて、帰りたかったから」トコトコ

シンジ「そっか…」テクテク

綾波「…碇君は、歩いて帰るの嫌だった?」トコトコ

シンジ「そういうわけじゃないよ。ただチョット、落ち着かなくて」テクテク

綾波「?」トコトコ

725: 2013/01/02(水) 22:19:26.19
シンジ「最近はさ、ずっと5人で帰ってたから」テクテク

綾波「ええ」トコトコ

シンジ「だからかえって二人っきりってなると緊張してさ」テクテク

綾波「そう」トコトコ

シンジ「………」テクテク

綾波「………」トコトコ

シンジ「………」テクテク

綾波「………」トコトコ

シンジ「………」グギュゥ~

ピタ

綾波「………」ジー

シンジ「………ゴメン」グキュゥ~~

726: 2013/01/02(水) 22:35:04.12
綾波「お腹すいた?」

シンジ「…実はすごく…」

綾波「成長期だから?」

シンジ「かもね」ハハ

綾波「………」

綾波「この近くに遅くまで開いてるカフェがあるって赤城博士が言ってた」

シンジ「へぇ、そうなんだ」

綾波「行く?」

シンジ「でもみんなの晩御飯も遅くなっちゃうし…」

綾波「…」

スチャ(携帯取り出し)

ピポパピッ♪(TEL)

ミサト『もしもしレイ?』

727: 2013/01/02(水) 22:35:38.92
綾波「申し訳ありません葛城三佐。テスト、まだ終わりそうにないです』

ミサト『あれ? さっきリツコからは』

綾波「"この間の埋め合わせ"」

ミサト『あ、わかった。しょうがないわねw 晩御飯はこっちでどうにかするわ』

綾波「ごめんなさい」

ピッ!

シンジ「あ、綾波…」

綾波「………」ジー

シンジ「………」エ、エート…

綾波「………」ジー

シンジ「………」コ、コレハ…

綾波「………」ジー

シンジ「…いこっか?」

綾波「」コク

728: 2013/01/02(水) 22:44:59.94
…カフェ前…

シンジ「カフェっていってもビルの中なんだね」

綾波「ええ」

シンジ「綾波はこういうところよく来るの?」

綾波「いえ、初めて」

シンジ「そ、そっか…」

シンジ(初めてなのに何で動じないんだよ…?)


カランカラン~♪(入店)

店のおばちゃん「いらっしゃーい。あらあら学生さん?」

シンジ「は、はい中学生二人です…」

おばちゃん「塾の帰りか何かかしら? ささ、お座りなさいな」

シンジ「ど、どうも。さ、綾波も」

綾波「ええ」

729: 2013/01/02(水) 22:53:25.50
トポトポ(カップin紅茶)

おばちゃん「ハイどうぞ」

シンジ「ありがとうございます」

綾波「ありがとう」

シンジ「」ノミ

綾波「」ノミ

シンジ「…おいしいですね」

おばちゃん「普段は紅茶は飲まない?」

シンジ「飲みませんね、麦茶のほうが作り置きが効くので…」

おばちゃん「そうなのよねぇ…。いれたての紅茶の味をみんなが知ってくれればいいんだけど…」

綾波「…これ」

おばちゃん「ん? どうしたの?」

綾波「どうやったら、美味しく、紅茶、入れられますか?」

730: 2013/01/02(水) 23:02:52.86
おばちゃん「手順さえ守ってやれば大抵おいしく入れられるわよ」

綾波「そうですか…」

???「紅茶の楽しみ方も人それぞれだ」

おばちゃん「あらあなた」

おっちゃん「子供がこんな時間に出歩いているなんて、あまり感心できんな」

シンジ「す、すいません…」

おばちゃん「あなた」

おっちゃん「わかってるよ。ほら、これを食え」

綾波「これは?」

おっちゃん「俺が作ったアップルパイだ」

731: 2013/01/02(水) 23:10:23.32
シンジ「うわぁ…」

綾波「綺麗」

おっちゃん「当然だ」

おばちゃん「あなたの唯一の取り柄ですものね」

おっちゃん「おいおい…」

おばちゃん「うふふ…」

シンジ「すごいなぁ…。普通の料理はできるけど、こういうの作ったことないや」

おばちゃん「あらあなた、料理するの?」

シンジ「僕の住んでるところは誰も料理しないので」

綾波「碇君の料理、美味しいです」

おばちゃん「アラアラ♪」

おっちゃん「惚気か」

732: 2013/01/02(水) 23:17:29.23
シンジ「そ、そんなつもりじゃ」

おっちゃん「別に悪いとはいっとらん」

おばちゃん「あなたが怖い顔してるから」

おっちゃん「これが素の顔だ」

綾波「………」ジー

おばちゃん「? どうしたの?」

綾波「あなた達は、一緒にいるのが当たり前なの?」

おばちゃん「?」

おっちゃん「?」

おばちゃん「当たり前というか…」

おっちゃん「まぁ、夫婦だしな…」

綾波「一緒にいて気持ちいいの?」

おばちゃん「…この年になるとね、気持ちいいとかそういう感覚はなくなるの」

おっちゃん「ただ、いないとさみしい時もある」

綾波「一緒にいるのが当たり前だから?」

おっちゃん「そうだ」

733: 2013/01/02(水) 23:27:39.83
綾波「どうやったら、一緒にいるのが当たり前になりますか」

おっちゃん「それはこの坊主とか?」

シンジ「」

綾波「はい」

おっちゃん「そうか」

おばちゃん「あなた…」

おっちゃん「心配するな。いいか、一緒にいることが当たり前になる方法は一つしかない」

綾波「方法は一つだけ」

おっちゃん「それは、ずっと一緒にいることだ」

綾波「ずっと、一緒に」

おっちゃん「そうだ。一日とか一ヶ月ではなく、10年、20年、30年と一緒にいることだ」

綾波「………」

おばちゃん「まぁ、当然よね」

シンジ「…そうですね」

734: 2013/01/02(水) 23:36:46.09
おっちゃん「それもただ一緒にいるだけじゃだめだ」

綾波「?」

おっちゃん「一緒に泣いて、一緒に笑って、一緒に苦労して」

おっちゃん「そうやって苦労した時間が多ければ多いほど、一緒にいるのが当たり前になる」

綾波「一緒に苦労する」

おばちゃん「おんなじ時間を共有すればいいのよ」

おばちゃん「そうすれば、あなた達の"絆"は強い物になるわ」

綾波「"絆"」

おばちゃん「そう。そうやって作られたものが、"絆"よ」

綾波("絆")

綾波(人と人をつなぐもの)

綾波("絆")

綾波(エヴァと私の間にあるもの)

綾波("絆")

綾波(私とみんなをつなぐもの)

735: 2013/01/02(水) 23:45:24.48
…帰路(カフェ⇒葛城邸)…

シンジ「綾波は、なんであんなこと聞いたの?」

綾波「?」

シンジ「一緒にいるのが当たり前になるにはどうしたらいいかって」

綾波「スイカの人が言ってた」

シンジ「スイカ…? ああ、加持さんか」

綾波「私にはその感覚はわからないって言ってたから…」

シンジ「ああ、それで…」

綾波「碇君はわかるの?」

シンジ「僕もよくわからないよ。ずっと一緒に生活している人なんていないし」

綾波「そう」

シンジ「でも」

シンジ「絆って、知らず知らずのうちにできていくものだと思うよ?」

736: 2013/01/02(水) 23:51:34.03
綾波(絆)

綾波(人と人をつなぐもの)

綾波(絆)

綾波(人と人の間にあるもの)

綾波(絆)

綾波(私とみんなの間にあるもの)

綾波(絆)

綾波(同じ時間を生きることで強くなるもの)

綾波(絆)

綾波(誰かと出会って生まれるもの)

綾波(絆、強い絆)

綾波(私が、碇君やみんなとこれから作っていくべきもの)

737: 2013/01/02(水) 23:54:23.02
31話完

TV版にしろ旧劇、新劇にしろレイって愛とか恋とかって言うものを
きちんと理解しているのだろうか?
なんか書いててそういう単語が出てこないんだよなぁ…

まぁ、シンジに対して好感を持っていることは間違いないのだろうけれど…

744: 2013/01/03(木) 19:45:03.56
マリ「姫ってさ」

アスカ「何よ」ピコピコ

マリ「いつもゲームしてるよね」

アスカ「いつもじゃないけど」ピコピコ

マリ「うん、この場合いつもかどうかはどうでもいいの」

マリ「一体何のゲームをしてるのかな~って」

アスカ「今やってるのはシューティング」ピコピコ

マリ「ちなみのなぜそのジャンル?」

アスカ「得点がすぐに出るから」ピコピコ

マリ「あ~なるほど。やってすぐに結果が出るほうがいいわけだ」

マリ(姫はこらえ性ないもんなぁ…)

745: 2013/01/03(木) 19:53:26.10
シンジ「何の話してるですか?」

マリ「姫がどんなゲームをやってるのかなーって」

アスカ「あ、しまった…」チュドーン

マリ「あれ、失敗?」

アスカ「仕方ないわよ、最終ステージのラスボスだもの」ポイ

シンジ「アスカが負けて悔しがらないなんて珍しい」

アスカ「悔しいわよ! でも何度もクリアしてるしもういいかなって」

カヲル「TVゲームねぇ…。一体どこにそんな風にのめりこむ要素があるのやら…?」

アスカ「…言ってくれるじゃない」

カヲル「TVゲームをやると頭がバカになるっていう説を唱える人もいるし」

カヲル「健全な心身の成長を阻害するって説もある」

カヲル「そんなものに、僕は手を出す気はないよ」

マリ「まぁ君はTVゲームをするタイプには見えないよ」

カヲル「ストレスのはけ口は別にあるしね」チラ

綾波「碇君を変な眼で見ないで」

カヲル「気のせいだよ❤」

シンジ(絶対気のせいじゃない)

746: 2013/01/03(木) 20:01:33.27
アスカ「そろそろ新しいの何か買おうかなぁ…」

シンジ「ソフトの新作が載ってる雑誌とか読まないの?」

アスカ「読まないわね。だって新作が出たら買いたくなるじゃない」

アスカ「面白くもない物を新作だからって買って、お金を無駄にするようなこと」

アスカ「あたしはしないわ!」

マリ「素晴らしい…」パチパチ

カヲル「お金の無駄はしないっか。いいお嫁さんになれるね」

アスカ「当然よ」ハナタカダカ

カヲル「シンジ君以外の」

アスカ「アンタねぇ…!」

綾波「弐号機の人」

アスカ「なに!?」

綾波「弐号機の人がそう言うのを買うときの基準って、何?」

747: 2013/01/03(木) 20:08:59.60
アスカ「そうね、まずはやっている人がどれぐらいいるか調べる」

シンジ「なんで?」

アスカ「やっている人数が多ければ多いほど、そのゲームが面白いってことでしょ?」

マリ「まぁ競技人口が多いとそれだけ面白いと言い切れなくもないけど…」

カヲル「でもなんでもトップをとりたがる君が、そんなスタートで出遅れていいのかい?」

アスカ「何にも問題ないわ!」

アスカ「後からあらわれて颯爽とトップに躍り出て独走する!」

アスカ「それがあたしのスタイルよ!!」

綾波「…"真打は最後に登場する"?」

アスカ「そうそうそれよ♪ アンタもわかってるじゃない♪♪」

カヲル(で、勝てなかったときは遅れたことを理由にするわけか)

748: 2013/01/03(木) 20:59:02.14
マリ「そんなゲーマーな姫ですが」

姫「そう言う系統の廃人ほどにはやってない!」

マリ「いや~この中じゃ断トツだと思うにゃw」

シンジ「」

綾波「」

カヲル「」

アスカ「やってるやつがいないだけでしょ!!」

マリ「まぁまぁ。今度ゲームセンターとかどうよ?」

マリ「華麗に乱入して、トップをとれるなら最高にCOOLだと思うけどにゃwww」

アスカ「却下!!」

マリ「え、速攻却下ですか!?」

アスカ「あーいうところはタバコ臭いでしょ!! だから却下!!!」

マリ(音ゲーでボッコボコにしてやろうとおもったのに…)チッ

アスカ「何よ今の舌打ち」

マリ「なんでもな~いなんでもな~い♪」

749: 2013/01/03(木) 21:17:46.25
シンジ「でもこの近くってゲームセンターなんてあったっけ?」

マリ「それがあるんだにゃ~」

カヲル「…って場所を知ってるってことは」

アスカ「アンタ…」

マリ「あれま、バレちった♪」

綾波「メガネの人、ゲーム得意なの?」

マリ「オッホン! 横or縦スクロールのシューティングは得意じゃない!!」プルン

アスカ「胸を揺らすなうっとーしい!!」

マリ「でもその他のゲームなら大概イケるにゃwww」

綾波「その他のゲームって?」

シンジ「格闘ゲームとか?」

カヲル「後はガンシューティング?」

マリ「うんうん!! でも一番得意は音ゲー!!」

750: 2013/01/03(木) 21:26:09.43
アスカ「音ゲー?」

マリ「既存の音楽に合わせて演奏するゲーム」

アスカ「それのどこが楽しいのよ」

マリ「このゲームは確かにパターン覚えれば簡単だよ?」

マリ「でもこの手のゲームの醍醐味はそこじゃない」

アスカ「んじゃどこよ」

マリ「私のやってるドラムとかギターをベースにしたゲームは本物さながらに動くわけ、つまり」

カヲル「実際に演奏した気になれるってわけかい?」

マリ「そう言うこと!!」

シンジ「歌好きなマリさんが好きそうなゲームですね…」

綾波「そうね」

マリ「ハッハ~! わかってくれたかね!?」

751: 2013/01/03(木) 21:32:45.93
アスカ「へー。んで、アンタはうまいほうなんだ?」フフ~ン

マリ「この5人の中だったら負けない自信あるよ」ニヤリ

アスカ「要するにあんた、私に勝負を挑んでいるわけだ?」ギロ

マリ「そう言うことになるかな?」ギラリ

アスカ「…このあたしが後れをとるとでも思ってるの?」

マリ「初歩的な操作を覚えたとしても、素人には絶対負けないって」

アスカ「へ~~~~!」バチバチ

マリ「まぁね~~~!」バチバチ


綾波「なにかバチバチいってる」

シンジ・カヲル(アスカ(セカンド)完全に乗せられてる…)

752: 2013/01/03(木) 21:39:14.39
アスカ「いいわよ!! その勝負受けて立ってやるわ!!!」

マリ「ハハ、姫は決断が速くて助かるにゃ!!」

アスカ「行っとくけど手加減しないからね!!」

マリ「大丈夫大丈夫、ゲーセン先輩のよしみでギッタンギッタンにしてあ・げ・る!!!」

アスカ「その減らず口がどこまで叩けるか楽しみね!!」

マリ「後で泣きべそかいても知らないよ!?」


シンジ「これは僕たちもいったほうがいいね…」

カヲル「そうだね…」コノナガレハヨクナイ

綾波「? なぜ?」

カヲル「彼女たちがやろうとしているゲームは実際に演奏するタイプだよ?」

カヲル「そんなもの、素人にすぐできるはずがない」

シンジ「…大きな声じゃ言えないけど、アスカの負けはほぼ確定?」

カヲル「だろうね。そして彼女の場合」

シンジ「口よりも先に手が出かねない…」

カヲル「そう言うこと」


シンジ(…でも結局尻拭いだよね、これ?)

753: 2013/01/03(木) 21:51:58.46
…第参新東京市某ゲームセンター…

1P 1,029,869Point   2P 32,769Point

1P WIN!!

マリ「ッしゃー!! ダブルスコア!!」←1P

アスカ「」←2P

カヲル「いや、ダブルスコアは点差が2倍以上離れた時に言うものであって…」

綾波「実質トリプルスコア以上」

シンジ「というか点差3桁違うよ(汗)」

マリ「ま、私が本気になればこの程度♪」

アスカ「こ、こ、こ…」

マリ「はいはい姫様なんですか~?」ニヤニヤ

アスカ「コォォォネェェェメェェェガァァァネェェェェッ!!」フガー!!

シンジ・カヲル「リアルファイトきんしィィィィィ!!!」トメニカカル


綾波「予想道理、の結果?」

マリ「だにゃ♪」

アスカ「アアアァァァァァァァァッッ!!(発狂)」

754: 2013/01/03(木) 21:54:15.93
32話完

玄人が素人相手に本気を見せちゃいけませんね。
ってかアスカが"破"本編でやってるゲームってなんだろうって考えたらこんな話になりました。
ゲーム機の起動音はなんか一昔前にあったワンダースワンっぽかったけど

761: 2013/01/04(金) 20:07:41.49
…第参新東京市 某公園…

猫「ニャー」

マリ「♪~」

猫「ニャ~ニャ~」

マリ「♪~」つネコジャラシ

猫「!?」ピクピク

マリ「ほれほれ~」ネコジャラシフリフリ~

猫「…」カマエテ

猫「ニャッ!!」ネコパンチ

ペシペシ

マリ「ハァ…可愛いなぁ…❤」

762: 2013/01/04(金) 20:13:55.48
ペシペシ

猫「ニャー!!」

マリ「ええのンかぁ…? ここがええのンかぁぁ…!?」ハァハァ

シンジ「………」

マリ「ウリウリ―♪」ネコジャラシフリフリ~

ペシッ! ペシッ!!

猫「ニャーニャー!!」

マリ「ニャハハ♪」

シンジ「………」

マリ「この子懐いてるなぁ、お持ち帰りしたいなぁ…」

シンジ「ダメですよ」

マリ「うぉっ!?!? わ、ワンコ君いたの!?」

シンジ「"ええのンか"って鼻息を荒くしていたあたりから」

マリ「あれま、目の前のかわい子ちゃんに集中しすぎて後ろとられたニャw」

猫「ニャー」

763: 2013/01/04(金) 20:18:38.95
猫「ニャー♪」

スリスリ

マリ「オーオーオー、おまえさんはめいんこいねぇ…」ナデナデ

猫「ニャー♪♪」

シンジ「マリさんホント猫好きですね」

マリ「へへ、そりゃもう! 私がエヴァに乗って戦ってるのはネコを守るためだといっても過言では」

シンジ「さすがにそれは言い過ぎかと」

マリ「ニャ♪」

猫「ニャ♪」

シンジ(シンクロ率地味に高い…)

シンジ「でも勝手にマンションにつ入れて帰らないでくださいね」

マリ「えー」

シンジ「あそこはペット禁制ですよ」

マリ「そりゃ知ってるけどさ…」ムー

764: 2013/01/04(金) 20:32:49.89
シンジ「この間こっそりバッグの中に忍ばせて持ち込んで」

シンジ「ダイニングで大取りものになったことを忘れたんですか?」

マリ「あれはペンペンと猫が喧嘩したのが悪い」

シンジ「そもそも無断で持ち込んだマリさんが悪いと思いますけど…」

マリ「でもこの子連れて帰ったら姫だって喜ぶと思うけどな、あの子猫好きそうだし」

シンジ「アスカが猫と絡んだら…」


…イメージ(アスカ×猫)…

皆がいる時

猫「ニャー」

アスカ「チョット! 毛が服につくから近寄らないで!!」

猫「ニャー」ションボリ


皆がいない時

猫「ニャー」

アスカ「何? 構ってほしいの? しょうがないわねぇ」ウキウキ

アスカ「ここが気持ちいいの? わ、肉球プニプニ♪」プニプニ

猫「ニャー」ワーイ

…イメージ終了…


マリ「他のメンツがいるときといない時で態度が急変www」

マリ「まさにツンデレwwww」

シンジ「ア、アハハハ…」トリアエズアイソワライ

765: 2013/01/04(金) 20:40:09.10
シンジ「綾波とかどうでしょうね?」

マリ「あの子の場合は…」


…イメージ(綾波×猫)…

猫「ニャー」

綾波「…何?」ドクショチュウ

猫「ニャー」ヒザニノセテーノセテー

綾波「…乗りたいの?」

猫「ニャー!」ノルー!

綾波「」スペースアケル

猫「」トビノリ

猫「ニャー…」ネル

綾波「………」ナデナデ

…イメージ終了…


マリ「猫とか犬とか関係なくやさしくしてそうね…」

シンジ「そうですね。綾波はやさしいから」

マリ「やさしいっていうか母性の塊っていうか…」

766: 2013/01/04(金) 20:54:36.93
シンジ「マリさんの場合は今の通りとして…」

マリ「ワンコ君がスル―スキルを身につけただと!?」

シンジ「全部に反応すると疲れるってことに最近気がつきました」

マリ「ワーオ、ワンコ君も成長するんだ」

シンジ「それほどでも…」

シンジ「で話を戻しますけど」

マリ「はいはい、次はホ〇君でしょ?」


…イメージ(カヲル×猫)…

カヲル「♪~」キーボードエンソウチュウ

猫「ニャー」アイテシテー

カヲル「♪~」キーボードエンソウチュウ」

猫「」キーボードノウエヘジャンプ

カヲル「!?」エンソウヲツヅケツツビックリ

猫「ニャー!」

猫(鍵盤の上に座り込み)

カヲル「…演奏の邪魔をしないでほしいな…」ネコダッコシテドケル

猫「ニャー」アソンデアソンデー

…イメージ終了…

マリ「ってやつを何度も繰り返し、仕方なくかまってやる」

シンジ「カヲル君も災難だなぁ…」

マリ「もしくは獣の勘で彼に近づかない。向こうが来たら素早く逃げる。逃げられなかったら威嚇する」

シンジ(…そこまで行くと不憫ですよ)

767: 2013/01/04(金) 21:03:54.65
マリ「部長さんは…」

シンジ「ミサトさんはペンペン飼ってますから、動物の相手はなれてるんじゃないですか?」

マリ「そうだねぇ…」


…イメージ(ミサト×猫)…

猫「ニャァァァァッ!!」ヤダーーー!!

ミサト「逃がさないわよ!!」

猫「ニャァァァァ!!」タスケテー!

ミサト「ほら捕まえた!」

ミサト「今日こそお風呂に入れてその体をキレイにしてあげるわよぉっ!!」

猫「ニャァァァァァァッ!!!」ミズコワイーーーッ!!

…イメージ終了…


マリ「………」

シンジ「………」

マリ「…まさに、断末魔の悲鳴」ガクガクブルブル…

シンジ「脚色したのマリさんでしょ」

マリ「そうでした」

769: 2013/01/04(金) 21:13:19.75
マリ「んで、ペンペンは」

シンジ「ぺ、ペンペンまで…」

マリ「家族だし、やらないと失礼ッしょ?」


…イメージ(ペンペン×猫)…
※動物語を日本語化してあります。あしからず

ペンペン「テメェ…また俺の鰯を食べやがったな!?」

猫「そんなの知りませーん」プイ

ペンペン「チョット可愛いからっていい気になってんじゃねぇぞ!?」

猫「後輩がきて第一ペットの座を奪われるのが怖いからってそんな目くじら立てなくてもいいじゃないですか」

猫「それこそ器量が小さいですよ?」

ペンペン「そんなこと知ったことじゃない!」

猫「ということはどうします?」

ペンペン「こんなこともあろうかと、鍛えておいたこのくちばし!! その身をもって味わうがいい!!」キラーン

猫「温室育ちの鳥如きが、ノラ試合で鍛えたこの爪に勝てるとでも御思いで?」シャキーン

ペンペン「いざ尋常に!!」ジリジリ

猫「勝負!!」ジリジリ

…イメージ終了…


マリ「くちばし対爪…熱い!!」

シンジ(…時々、マリさんの神経がわからなくなる…)

770: 2013/01/04(金) 21:26:05.65
マリ「最後にワンコ君だけど…」

シンジ「え、僕は普通に接しますけど」

マリ「チッチッチッ!! 違うんだよねぇ~」


…イメージ(シンジ×猫)…

猫「ニャー」ゴハンクレー

スリスリ

シンジ「ちょ、危ないよ。踏んじゃったらどうするのさ」

猫「ニャー」ゴハンー

アスカ「バカシンジー!! なにもたもたしてるのよ!! 早く晩ご飯ー!!」

綾波「猫さん、碇君にべったり…」

ミサト「あらあら、新たな恋のライバル出現ね♪」

カヲル「獣ごときに負けませんよ!!」

マリ「ワンコ君人気者だにゃ~www」

ペンペン「クェー」オレニモメシクレー

…イメージ終了…


マリ「って感じで、新たなワンコ君争奪戦が勃発するってわけ」

シンジ「マリさん」

マリ「にゃ?」

シンジ「最後の僕のイメージでそのバックにこっそり匿った猫のことを見逃す気をなくしました」

マリ「えぇぇぇぇぇっ!!!」

シンジ「出してください!!」

マリ「ダメ!!」

シンジ「早く!!」

マリ「嫌~~!!」


猫「にゃー…」マッタクニンゲンテヤツハ…

771: 2013/01/04(金) 21:28:14.41
33話完

ニャーニャーうるさい話でごめんなさい
×猫のイメージはあくまで私個人のイメージです

皆さんにはどう映ったでしょうか…

776: 2013/01/05(土) 19:30:11.35
…第参新東京市第一中学校 音楽室…

カヲル「」ピアノエンソウ


…音楽室入口 ドア…

女子生徒A「」ジー

女子生徒B「」ジー

女子生徒C「」ジー

女子生徒A「…かっこいいよね」

女子生徒B「ねー」

女子生徒C「ねー」

女子生徒B「あれでピアノがこんなにうまいとか反則よね」

女子生徒C「モテるんでしょうね~」

女子生徒A「イケメンだもん、きっとそうよ!」

キャッキャ


…音楽室…

カヲル「………」チラ

777: 2013/01/05(土) 19:37:54.05
カヲル「…まったく」

テクテク ガラッ

カヲル「君たち」

女子生徒B「は、はいぃっぃっ!?!?!」

女子生徒C「おおおおっ!?」

女子生徒A「きゃぁぁぁぁっ!?!?!?」

カヲル「ここで何しているの?」

女子生徒A「ベ、別に」

女子生徒B「なにもしてないですよ? ね?」

女子生徒C「う、うんうん」

カヲル「…演奏が聴きたいなら、中で聴いたら?」

女子生徒C「え?」

女子生徒A「い、良いんですか?」

カヲル「構わないよ。少なくともここで立ち見するよりもいいんじゃないかい?」ニコ

女子生徒達「やったー❤」

カヲル(廊下で騒がれるのも迷惑だしね…)

778: 2013/01/05(土) 19:47:35.53
…数日後 教室…

アスカ「ねぇホ〇ル」

カヲル「なんだい? 君から話しかけてくるなんて珍しいじゃないか」

アスカ「あれ何よ?」クイ

キャッキャッ(廊下、女子生徒いっぱい)

ヒカリ「聞いた話だと"渚君ファンクラブ"らしいわよ」

アスカ「ファンクラブ?」

カヲル「先日音楽室でピアノを弾いていたら、女子生徒が3人廊下で見物しててね」

カヲル「廊下で騒ぐのもルール違反なんで、音楽室の中に入れてピアノを聞かせてあげたのさ」

マリ「ホ〇君やっさしー♪」

カヲル「それが次の日には10人になり、今ではあの人だかりさ」

綾波「"イケメンベートーヴェン"、"モーツアルトの再来"、教科書に載ってる音楽家の名前のプラカードもってる…」

シンジ「カヲルクンかっこいいからね、女の子に人気が出たんじゃないかな」

カヲル「シンジ君には負けるさ」

トウジ「さりげにいつものホ〇発言」コノヒトノセイカク

ケンスケ「こっちは通常営業みたいだね」モウナレタ

779: 2013/01/05(土) 19:58:18.05
…廊下…

女子生徒D「あ、カヲル様が女の子と話している!!」

女子生徒E「あれこの間ドイツから転校してきた式波でしょ? ルックスはいいけど性格悪いって言う」

女子生徒F「あんなのがそばにいたらカヲル様が穢れるわ!!」

女子生徒G「あっちのメガネで違う制服の子はイギリスからの転校生よ」

女子生徒H「カヲル様って国際派なんだ♪」カッコイイー

女子生徒I「あっちの影薄そうなの青い髪の子は?」

女子生徒J「知らないわよ!」

女子生徒K「洞木さんいいなー、このクラスの委員長だから話す機会多そう」

女子生徒L「ジャージとメガネ邪魔ー! カヲル様が見えないでしょ!!!」

女子生徒M「でも碇君はいいよね。線細いし、カヲル様といても絵になるって言うか」

女子生徒N「あ、わかるー!」

キャッキャッ


教師「こらおまえらー! 廊下で騒ぐんじゃなーい!!」

780: 2013/01/05(土) 20:18:31.60
…葛城邸…

ミサト「…で」

シンジ「…まぁ、こうなったわけです」


ツクエノウエイッパイニ、ファンレター


カヲル「いやはや、自分のこととはいえ…」ジタクマデツケラレタミタイ

ミサト「ホント驚きよね…」コノリョウハチョットドウナノヨ…

アスカ「あの子たちってこいつがホ〇って知ったらどういう反応するのかしらね…」

綾波「絶句すると思う」

マリ「いやいやわかんないよ? この手の子たちって意外とミーハーだから」

シンジ「ミーハー、ですか?」

マリ「そそ、世の中には理解不能な人種がいるのよ」

ミサト「そう言う子たちって、結局カッコいい男の子が見たいだけなのよね」

ミサト「いわばカヲル君は、彼女たちにとってアイドルなのよ」

アスカ「アイドル…」

マリ「アイドル…」

綾波「アイドル…」

シンジ「アイドル…」

カヲル「…言いたいことわかるけどそんな汚物を見るような目を向けないでくれよ」

カヲル「興奮するだろ?」キラ

アスカ「するなッ!!」

781: 2013/01/05(土) 20:32:22.99
ミサト「でもチョッチまずいわね~」

アスカ「なにがまずいのよ? あんなの結局ブームが過ぎればおさまるでしょ?」

ミサト「それがそうでもないのよ。これ読んでみなさい」つファンレター ソノ15

アスカ「?」ウケトリ


…ファンレター(内容)…

私の麗しのカヲル様❤
私はいつもカヲル様のことを思っております❤
でも先日とってもショッキングなことを知りました。
カヲル様って、式波さんとか綾波さん、あと真希波さんと
同じ家に下宿されているそうですね?
彼女たちとどういう関係かは知りませんが、
あんな人たちと一緒にいると彼らがきっとカヲル様を
よこしまな道へいざなってしまうと思うのです(涙)

お願いです! その魔窟をすぐにでも出てください!!
そして、我らが清き天使として穢れなき存在になってください!!

以下略

……


アスカ「」

ミサト「ちなみにそれまだ軽いほうね」モットオモタイノアルワ

マリ「…うわー、私ら穢れ扱い?」

綾波「私はまだ処」

マリ「そういう意味じゃないってば!!」イワセネーヨー!

782: 2013/01/05(土) 20:40:24.18
シンジ「…チョット、行き過ぎてますよね…」

アスカ「チョットどころじゃないわよ!」

ミサト「シンジ君絡みもあるわよ?」

シンジ「見せなくていいです! って言うか、見たくない…」

ミサト「賢明な判断ね」

カヲル「…"どっちがセメでどっちがウケですか"なんて聞かなくてもわかるだろうに」ヨミ

シンジ「やめて…もうやめてよ…(涙)」

マリ「泣くほどか(汗)」

綾波「大丈夫、私が守るから」

シンジ「綾波ぃ…」

アスカ「ハイそこー、勝手に雰囲気つくなー」ナゲヤリ

マリ「姫突っ込みがなげやりだぞ…」

アスカ「今エネルギー使うべきはそこじゃないからね」

マリ「ま、そりゃそうだ」

783: 2013/01/05(土) 20:53:32.57
カヲル「ハハ。まったく、人気者はつらいね」

アスカ「んなこと言ってる場合じゃないっつーの」

マリ「下手すると君、持ち物とられたり、襲われたりしかねない状況だよ?」

カヲル「シンジ君に襲われるなら、それもやむなし!」

シンジ「僕は襲わないから」

カヲル「邪険にあしらわれた…」orz

綾波「どうしますか、葛城一佐」

ミサト「…こういう熱狂的なファンを止めるなんて不可能に近いわ」

マリ「あの手の輩って、自分の欲望のためなら何だってするからねぇ…」

アスカ「人としてのモラルを無視するし」

綾波「人じゃない」

シンジ「それは言い過ぎ」

784: 2013/01/05(土) 21:03:11.19
ミサト「…しょーがない、これはもうちょっち手に負えないわ」

アスカ「投げ出さないでよ!!」

ミサト「投げ出してないわよ、ただ現状の戦力じゃ作戦遂行は無理って言ってるの」

シンジ「じゃあ、あと何があれば作戦を実行に移せるんですか?」

ミサト「それは、専門家に聞いてみましょう」


…翌日 NERV研究室…

リツコ「で、私に白羽の矢が立ったわけね」

ミサト「そうなのよ…」

リツコ「彼、顔はいいものね…。性格にはどうかと思うところはあるけど」

リツコ「無駄なぜい肉もないし、中世的で、女の子の理想とする男性像そのものよ」

リツコ「まさに"IDOL(偶像)"ね」

ミサト「知識をひけらかすのはいいから、なにかいい案無いの?」

リツコ「もうそのレベルまで加熱してるんなら、集めて"処置"でもしないと無理よ」

ミサト「やっぱそうなるよねぇ…」

リツコ「ただエヴァのパイロットとして、過度の注目を集めるのもよろしくないことも事実」

リツコ「碇指令に相談してみたら?」

785: 2013/01/05(土) 21:12:50.33
…ゲンドウの部屋…

ミサト「…というわけです」

冬月「まったく、何をやっているのかね」

ミサト「申し訳ありません」

ゲンドウ「一佐の責任でもあるまい、女子生徒達が勝手にやっていることだ」

冬月「しかしどうする?」

ゲンドウ「処置しろ」

ミサト「い、いいんですか? そんなに簡単に…」

ゲンドウ「やらねば他のチルドレンに被害が及ぶ可能性もある」

ゲンドウ「使徒の進行を妨げるためだ、やれ」

ミサト「は、はい!」


…その夜 葛城邸…

ミサト「んで、カヲル君にコンサートを開いて貰うことになりました」

アスカ「ファンを集めて一網打尽にするわけね」

シンジ「一網打尽って…」

マリ「ワンコ君なめちゃいけないよ。あの子たちはゴキ○リとおんなじだからね」

綾波「いくらでもわいてくる?」

マリ「そうそう」

カヲル「………」

ミサト「カヲル君、いいわね?」

カヲル「………わかりました」


カヲル(すごく不本意だけど)

786: 2013/01/05(土) 21:23:50.78
…コンサート当日 音楽室…

キャーキャー(女子生徒いっぱい)

シンジ「ほんとにいっぱい来たね…」

アスカ「100はいかないけど…7,80はいるわよ」

マリ「熱狂的なファンからミーハーまでまー集まったにゃー」

綾波「………あの人」

シンジ「?」

綾波「なんだか、さみしそう」


カヲル「今日は僕のコンサートに来てくれてありがとう」^ ^)ノシ

キャァァァァァァァァ!!

カヲル「んじゃ、早速始めるね」

カヲル「曲は3曲、ベートーヴェンの『エリーゼのために』、ドビュッシーの『ロマンティックなワルツ』」
エリーゼのために↓
http://www.youtube.com/watch?v=hpfWd31CiGo


ロマンティックなワルツ↓
http://www.youtube.com/watch?v=v7YDQl4NLQs


カヲル「そして、ショパンの『別れの曲』です。聞いてください」
別れの曲↓
http://www.youtube.com/watch?v=0gM4dWVc0fM

787: 2013/01/05(土) 21:29:46.94
…コンサート翌日…
シンジ「昨日までの騒ぎがウソのようだね…」

ダーレモツイテコナイ

アスカ「いいじゃない、スッキリしたんだし」

カヲル「…そうだね」

マリ「なんかさ、不本意?」

カヲル「え?」

綾波「ホ〇の人、昨日から表情が曇ったまま」

カヲル「…正直言って、簡単に処置をしてしまったことはすごく不本意だよ」

カヲル「このメンツの中にピアノをたしなむのは僕だけだ」

カヲル「だから、ピアノの話で仲良くできる人がほしいのは、僕の本心だよ」

マリ「でも昨日までの子たちは」

カヲル「わかってるよ。けど、ね…」

一同「………」

788: 2013/01/05(土) 21:38:10.26
アスカ「バカシンジ」ツンツン

シンジ「え?」

マリ「ワンコ君」ツンツン

綾波「碇君」ツンツン

シンジ「え、えーと、カヲル君」

カヲル「なんだい、シンジ君?」

シンジ「僕さ、ピアノのことよくわからないけど、音楽は好きだよ」

シンジ「君のピアノも、その、素敵だと思うよ」チェロモヒクシ

カヲル「そう言えば、君の特技はチェロだったね」

シンジ「う、うん…」

カヲル「機会があれば、君と一緒に演奏したいな」

シンジ「…いいよ。そのときは一緒にやろう」

カヲル「ありがとう」


カヲル(本来は僕が救う側なのに)

カヲル(僕が救われる側になってしまったね…)

カヲル(シンジ君。君は、君だけは僕が幸せにしてあげるよ)


カヲル(もちろん、性的な意ミグェ!?)

アスカ「変なことを考えるな!!」カカトオトシ!!

マリ(ホ〇君流、安定のホ〇落ち)

789: 2013/01/05(土) 21:42:09.99
34話完

カヲル主体です
結局ホ〇落ちでした、すいません…。
でもこの五人が学校でなんかトラブルにあったらゲンドウが割とマジで

ゲンドウ「処置しろ」

って言いそうで怖いよ…


※今回出てきた"処置"の内容はあくまで"記憶操作"です。書いてなかったんで補足

812: 2013/01/08(火) 19:45:13.81
…第3新東京市立第壱中学校2年A組 放課後…

トウジ「センセそっち持って」オオキイツクエ

シンジ「わかった」モツ

トウジ「スマンのぉ、掃除当番手伝ってもろうて」

シンジ「別にいいよ」

トウジ「せやかて、センセははよ帰らなんとちゃうか?」

ガラー(教室の入り口オープン)

ヒカリ「ゴミ捨て終わったわよ~」

アスカ「って、アンタたちまだやってんの? ホントのろまなんだから」

シンジ「ご、ゴメン」

トウジ「もうちょいで終わるさかい、帰る準備して待っときーや」

アスカ「先に玄関に行くから、早くしなさいよ。行こうヒカリ」

ヒカリ「うん。二人ともなるべく早くね。あ、でもちゃんと片付けはしなさいよ」

トウジ「…んなん言われんでもわかっとるがな!」


シンジ「…掃除当番のアスカを残して帰れると思う?」

トウジ「…無理やな、置いて帰ったら鉄拳制裁のパターンや。って完全に尻に敷かれとるなセンセ」

シンジ「ハハハ…」カワイタワライ

813: 2013/01/08(火) 19:57:00.67
…後片付け終了 教室⇒玄関…

トウジ「式波は顔とスタイルは良いねんけどんぁ…」

シンジ「ドイツ人と日本人のハーフだからね。ルックスの面ではいろいろ強調されるみたい」

トウジ「でもあーいう綺麗所はいろいろ苦労するやろなぁ…」

シンジ「そうなの?」

トウジ「女の世界は男の世界に比べるとねちっこいって聞いたことがあるからの」

シンジ「誰から?」

トウジ「委員長から」


アスカ「おっそーい!」

シンジ「…無茶言わないでよ(困)」

ヒカリ「ちゃんと片付けしてきた?」

トウジ「当たり前や。センセはその辺きっちりしとる!」

ヒカリ「アンタね…」

814: 2013/01/08(火) 20:08:21.50
…下校…

アスカ「でも悪かったわね、掃除当番手伝わせて」

ヒカリ「いいよ、別に」

ヒカリ(アスカと鈴原じゃ喧嘩しかねないし)

シンジ「…僕には何も言わないんだ?」

アスカ「アンタバカぁ? アンタは私の下僕でしょ?」

トウジ「下僕て…(汗)」

ヒカリ「ひどい言われよう…(汗)」

シンジ「…二人ともありがとう。でももう慣れたよ(泣)」

アスカ「ほら、バカシンジも認めてるじゃない」

トウジ「あのな、これは"認めとる"のーて、"あきらめとる"んや!」

アスカ「どっちも同じじゃない」

トウジ「オマ!? いい加減に」フガー!

シンジ「いいよトウジ。これがアスカの性格だもん」STOPネ

アスカ「フン! 当然よ!」


ヒカリ(かかぁ殿下って言うんだっけ? こういう関係)

トウジ(いいんちょ、かかぁ殿下やのうて鬼嫁や鬼嫁)

815: 2013/01/08(火) 20:20:47.21
…分かれ道…

アスカ「じゃあヒカリ、また明日」ノシ

ヒカリ「バイバ~イ」ノシ

トウジ「センセも気ぃつけてな」ノシ

シンジ「うん、じゃあね」ノシ

デ、キョウノバンゴハンナニ?
マダキメテナイケド…、ナニカタベタイノアル?



ヒカリ「あの二人は仲がいいのか悪いのか…」

トウジ「一緒に住んでるんさかい、夫婦と変わらんやろ」ミサトサントカモオルガ

トウジ「家庭円満の秘訣に、"あえて嫁の尻に敷かれる"ってのもあるみたいやし」

ヒカリ「誰から聞いたのよ? そんな話」

トウジ「担任のあの爺から」

ヒカリ「仮にも先生に向かって」

トウジ「でも実際、爺やろ?」

ヒカリ「そりゃあ、そうだけど…」

トウジ「ヨッシャ、いいんちょに口で勝ったで♪」

ヒカリ「もう…」///

816: 2013/01/08(火) 20:37:14.07
トウジ「帰ったら晩飯か…ウチの晩飯は味気ないからのぉ…」

ヒカリ「そうなんだ?」

トウジ「お父は仕事で戻ってけぇへんし、サクラはまだ入院中。家におるのはわし一人や」

ヒカリ「そっか…」

トウジ「いいんちょのところはどうなん? あんまりそういう話せぇへんみたいやけど」

ヒカリ「うちは三人姉妹だからね、お姉ちゃんのコダマと妹のノゾミ」

トウジ「コダマ、ヒカリ、ノゾミか… なんや列車みたいな名前やな?」

ヒカリ「スーズーハーラー!!(怒)」ピキピキ

トウジ「な、なんや!?」

ヒカリ「それ気にしてるのよ!!」

トウジ「なるほど、列車から足が速いんかww」

ヒカリ「アンタまたっ!!」

トウジ「これは逃げるに限る!!」ダッシュ!

ヒカリ「待ちなさーい!!」ツヅケテダッシュ


…その約100m後方…

アスカ「」ジー

シンジ「」ジー

817: 2013/01/08(火) 20:46:12.84
アスカ「」ジー

シンジ「…で、なんで僕達はこんなことしてるんだっけ?」

アスカ「ヒカリはね、掃除当番の"私"を待ってたわけじゃないのよ」

アスカ「掃除当番の"鈴原"を待ってたのよ」

シンジ「そうなんだ。…そういえばこの間も相合傘してたっけ」

アスカ「これは絶対何かあるわ」

アスカ「なにがなんでも真相を突き止めてやる!」フー!

シンジ「そんなに熱を上げなくても…」

アスカ「アンタバカぁ? あのジャージがヒカリに変なことをしないか監視してるのよ!」

アスカ「もう一度言うわ。これは監視よ、か、ん、し!!」

シンジ「」


シンジ(でもこれって、出歯亀だよね?)

818: 2013/01/08(火) 21:00:43.47
ヒカリ「まったく…」

トウジ「殴らんでもええやんか…」イタタ…

ヒカリ「デリカシーの無いこと言うあんたが悪いんでしょ!!」

トウジ「スマンスマン」

ヒカリ「誠意が感じられない!」

トウジ「ごめんなさい」

ヒカリ「よろしい」



アスカ「ジャージが叩かれて謝ってる」

シンジ「なんか冷やかしたんだろうね…」

アスカ「じゃあ何? あれが痴話喧嘩ってやつ?」

シンジ「じゃないかなぁ? 僕もよくわからないけど」

アスカ「フーン…」


シンジ(でもあの光景、なんか既視感…)

819: 2013/01/08(火) 21:55:29.26
トウジ「………」

ヒカリ「………」

トウジ「………」

ヒカリ「………」

トウジ「…しかし、あれやな」

ヒカリ「なに?」

トウジ「こうやって並んで帰るのって、なんかええな」

ヒカリ「そ、そう?」///

トウジ「ワイは家に帰っても一人やさかい、なおさらな」

ヒカリ「じゃ、じゃあさ…」

トウジ「?」

ヒカリ「今度、鈴原の家に行こうか?」

トウジ「!?」

…その20m後ろ…
アスカ「!?!?」

シンジ「!?!?」

822: 2013/01/08(火) 22:13:09.26
トウジ「い、いいんちょ、オマ、自分が何言ってるかわかっとるんか?」

ヒカリ「ただ鈴原の家に行って、ただ鈴原の家でご飯作って、ただ鈴原と一緒にいるだけ」

トウジ「…あんないいんちょ、ワイらまだ付き合うてもおらんのやぞ?」

ヒカリ「だったら」

トウジ「ああぁちょい待ち! 女の口からそれを言わせるのは男が廃る!!」

ヒカリ「え?」

トウジ「そう言うことは男の俺から言わせてくれ」

ヒカリ「そ、そう?」

トウジ「せや!」

アスカ「そうよそうよ!! それを女の口から言わせるなんてサイテーよ!!」

ヒカリ「」

トウジ「」

アスカ「…あ」

ヒカリ「…あ、あれ?」

トウジ「…し、式波?」

アスカ「あ、え、えーと…」

ヒカリ「」プルプルプル…

アスカ「ひ、ヒカリ」

ヒカリ「…アスカの」

ヒカリ「バカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」


シンジ「…だからあんまり近づきすぎないほうがって忠告したのに…」

823: 2013/01/08(火) 22:15:28.68
35話完

アスカさん、恋愛話大好きはわかったけど、
突っ込み過ぎて自爆しちゃだめでしょうよwww

830: 2013/01/09(水) 19:25:13.25
…第3新東京市立第壱中学校2年A組 教室…

マリ「…そんなことがあったんだ」

シンジ「ハイ…」

カヲル「昨日はやけに帰りが遅いと思ってたけど…」

綾波「碇君」

シンジ「なに?」

綾波「それで、なぜ委員長と弐号機の人があんな関係になったの?」


アスカ「」

ヒカリ「」ジー


マリ「壁際からガン飛ばしっぱなしだにゃ…」

トウジ「いいんちょなりの仕返しらしいわ…」

シンジ「よっぽど見られていたのが恥ずかしかったんだね…」

トウジ「一緒に覗いとったセンセが言う言葉やないで(怒)」

シンジ「…ごめん。アスカを止められなくて、ごめん」

831: 2013/01/09(水) 19:36:05.67
カヲル「しかし、意外だね」

綾波「なにが?」

カヲル「鈴原君が洞木さんと付き合っていたってことが」

トウジ「ちょい待ち、まだワイらは付きおうてへんがな」

マリ「告白する寸前までいってるなら付き合ってるも同然じゃん」

トウジ「いや、まだワイは言葉にしてへん! だからまだ付きおうてない!!」

トウジ「日本男児たるもの、"据え膳くわねど高飛車"や!」

シンジ「"据え膳くわねど高楊枝"だし、使い方間違ってるよ…」

綾波「ジャージの人は何を言ってるの?」

トウジ「ジャージの人てなんやねん!!」

マリ「要するに、"付き合ってるけど籍は入れてない"って言ってるの」

カヲル「"事実婚"ってやつだね。同棲してるけど役所に入籍届を出してない的な」

トウジ「結婚以前の問題や!! つか勝手に関係を進展させんといてくれ!!」

832: 2013/01/09(水) 19:43:02.09
トウジ「ハー…。センセはよくこの連中とつるめるな」

トウジ「ツッコミどころが多すぎてかなわんで…」

シンジ「い、いつものことだし…」

カヲル「いやいや、シンジ君相手にはここまでボケないよ?」

マリ「そうそう、ジャージ君のツッコミスキルは姫並みのキレだねwww」

トウジ「ワイは監視されとる式波の代わりかい!」

綾波「似た者同士」

トウジ「誰がやねん!!」

シンジ「と、とりあえず、話を戻そうか…」

トウジ「せ、せやな…。無駄にエネルギー使こうてもうたわ…」ハー、ハー

833: 2013/01/09(水) 19:47:41.09
ケンスケ「フフフ…」ニュ

シンジ「け、ケンスケ?」

ケンスケ「トウジと委員長って結構前からフラグ立ってたんだぜ?」

綾波「フラグ?」

マリ「要はきっかけだよ」

ケンスケ「碇が転校してくる前から俺は知ってるからねwww」

トウジ「オマ!? 友人をなんだと思ってんねん!!」

ケンスケ「大丈夫大丈夫、俺は口が堅いから」

カヲル「そうなのかい? なんだかそんな感じには見えないけど」

ケンスケ「"記事にするまで情報は漏らさない"、マスメディアとして当然です!!」

トウジ「バラす気満々やないかい!!」

834: 2013/01/09(水) 19:57:08.19
ケンスケ「トウジってクラスの中でもあまり優等生でもないからさ」

ケンスケ「クラス発足当初から委員長に目をつけられてたんだ」

トウジ「そらおまえも一緒やろ。って、勝手にそんな暴露話をするんやない!!」

マリ「えー、私聞きたーい♪」チラ

カヲル「僕も興味あるね」チラ

トウジ「おまえらなぁ…」

シンジ「僕も、興味あるかな…」

トウジ「センセまで…(涙)」

シンジ「だって、僕が来る前のことってあんまり話題にならないし」

ケンスケ「そりゃ転校生でエヴァのパイロット、さらに顔もそれなりに良けりゃ」

ケンスケ「話題はそっちに移るのが普通だよ。インパクトはトウジと比べたら」

マリ「月とすっぽん?」

カヲル「太陽と砂粒?」

綾波「宇宙とそこに散らばるミクロなゴミ」

トウジ「…ワイは、お前らを殴らなあかんくなった…!!」ガタ…

シンジ「トウジストップー」

836: 2013/01/09(水) 20:09:17.48
…トウジ君沈静化後…

トウジ「…あんまり派手にヤリおると、そのうちワイの体が金色に光って」

トウジ「全員フルぼっこにするかもしれんから、気ぃつけや…!(怒)」

マリ(なんて中二発言…)

カヲル(そんなこと現実に起こるわけないだろ…)

シンジ「で、委員長とトウジが仲良くなったのっていつ頃からなの?」

ケンスケ「仲良くなったって言うか、クラスが一緒になってから徐々に距離が縮まって行った感じかな?」

ケンスケ「委員長は当時を監視する。監視する中でトウジのいろんな所を見る」

ケンスケ「普段からジャージなのに運動音痴だったり、強がってるくせに臆病だったり、以外にやさしかったり」

ケンスケ「そう言うこいつのそこかしこに見える小さな何かに引かれたんじゃないかな?」

マリ「ギャップ萌か」

カヲル「それこそ彼に似合わないな」

綾波「不似合い?」

トウジ「」ガタッ…

シンジ「トウジストップー! お願いだから抑えてー!!」

837: 2013/01/09(水) 20:22:46.35
…放課後…

ヒカリ「わかった? 私がどれだけ恥ずかしかったか」

アスカ「…うん、もうこりごり…」

マリ「姫は視姦に堪えられなかったみたいだにゃwww」

アスカ「アンタも1日ずっと見つめられ続けるとわかるわよ。ホンットきついから」

カヲル「シンジ君に見つめられ続けるなら僕は大歓迎だけど」

シンジ「」

トウジ「センセ、なんか言ってますよ」

シンジ「………ノーコメントで」

ケンスケ「こっちはこっちで大変だ」カシャッ!カシャッ!

綾波「なにを撮ってるの?」

ケンスケ「写真、この二人の写真って、女子にいい値で売れるんだww」

カヲル「布教活動感謝するよ」

シンジ「勘弁してよ…」

アスカ「そうよ! シンジは私の奴隷なんだからね!!」

ヒカリ「アスカはそういう言い方し・な・い! 相田もその写真を消しなさいってば!!」

トウジ(ホント変人ばっかりや…)

838: 2013/01/09(水) 20:31:03.63
…帰宅路分岐後…

トウジ「しっかし、いいんちょようやりおるのぉ」

ヒカリ「なにが?」

トウジ「センセ達が覗いとったのは確かにわしも気に食わん」

トウジ「けどいいんちょはその苦しみを解らせるためにずっと見つめ続けた」

トウジ「ワイやったらそんな根気のいる作業できへんわ」

ヒカリ「んー、なんでできたか私もよくわかんないわ」

トウジ「は? 自分でわからんのかい?」

ヒカリ「うん。それよりも覗かれてたことに対する怒りで頭いっぱいだったから」

トウジ「さよか…」

トウジ(いいんちょ怒らせんよう、ワイも気をつけよ…)

839: 2013/01/09(水) 20:37:38.45
トウジ「さて」

ヒカリ「? どうしたの?」

トウジ「いや、結局昨日のやつ有耶無耶になっとるからの」

ヒカリ「あ…」///

トウジ「ワイ的には、きっちりケリをつけておきたいんやけど…」

ヒカリ「そ、そうなんだ…」///

トウジ「でもその前にやることがある」

ヒカリ「え?」

トウジ(ええかいいんちょ、次の角曲がったら全力ダッシュでそのすぐそばの角を曲がるで)

ヒカリ「と、突然何よ」

トウジ(ええから!)

ヒカリ(う、うん…)


…その30m後方 電柱の陰…
アスカ「」ジー
マリ「」ジー
カヲル「」ジー
シンジ「」ジー
綾波「」ジー


シンジ(皆懲りないな…。言っても聞かないし(涙))

840: 2013/01/09(水) 20:45:09.99
…トウジが示唆した角…

トウジ「今や!」ダッシュ

ヒカリ「わ、わかった!」ダッシュ

ダダダー(目的の角を曲がって身を隠す)


ヒカリ「で、これに何の意味が」

トウジ(シッ! 静かに!)


アスカ「あれ?」

マリ「確かにこの角を曲がったはず…」

カヲル「気付かれたかな?」

シンジ「もうやめようよ…」

綾波「」キョロキョロ


ヒカリ(あー!)

トウジ(こんな事だろうと思ったで…)

841: 2013/01/09(水) 20:55:01.14
ヒカリ(もーあったまきた!)

トウジ(いいんちょ)

ヒカリ(鈴原は黙ってて!)

トウジ(ワイがいく)

ヒカリ(…え?)

トウジ(ワイかていいんちょとおんなじ気持ちや)

ヒカリ(鈴原…)

トウジ(今日1日使っていいんちょは怒りをぶつけたやろ?)

トウジ(せやから、今度はワイにぶつけさせてくれ)


ザッ(太陽をバックにパイロット一同の前に登場)


トウジ「みんなお揃いで何探してるん?」

アスカ「ゲ、ジャージ!?」

マリ「いやーどうしても姫が気になるからって…」テヘ

アスカ「言い出したのはあんたでしょ!!」

カヲル「僕は興味半分面白半分」

シンジ「ゴメントウジ、皆聞いてくれなくて…」

綾波「とりあえずついてきた」

トウジ「おまえらな…」

トウジ「人の恋路を邪魔する奴は!! 馬に蹴られて地獄に堕ちろぉぉぉぉぉぉ!!!!(絶叫)」


ヒカリ(…で、結局今日もカップル成立はお預け(涙))

842: 2013/01/09(水) 20:57:38.26
36話完

まさかのトウジ×ヒカリ続編
使っていて気付いたが、トウジって関西弁だからツッコミ役が適任すぎてワロタ

847: 2013/01/10(木) 19:48:31.40
冬月「………」イツモノタチイチ

ゲンドウ「………」イツモノポーズ

冬月「………」

ゲンドウ「………」

冬月「………」

ゲンドウ「………」

冬月「………碇」

ゲンドウ「なんだ?」

冬月「この静けさはどれぐら続くと思う?」

ゲンドウ「おそらくいましばらくの猶予はあるだろう」

ゲンドウ「だが、今が嵐の前の静けさであるならば」

ゲンドウ「有事に備えて準備を続けることが我々の仕事だ」

ゲンドウ「"われわれの目的"を達成するためにもな」

冬月「そうだな…」

848: 2013/01/10(木) 20:02:58.85
…NERV通路…

冬月「」カツカツ

冬月(我々の仕事はこの世界を守ることだ)

冬月(しかし、碇は自分の目的を遂行するために生きている)

冬月(たとえそれが、自分の息子や部下を氏地へ追いやることであってもまったく躊躇いがない)

冬月(…それに加担する俺も俺か…)

マヤ「副指令!」

冬月「何かね?」

マヤ「これ先日指示のあった件の報告書です」

冬月「仕事が早いな。助かる」

マヤ「ありがとうございます」

冬月「これは部屋に戻ってゆっくり読ませてもらうよ」

マヤ「…あの」

冬月「まだ何か?」

マヤ「いえ、折り入ってご相談したいことがありましいて」

冬月「相談? 私に?」

マヤ「ハイ、ごく個人的な悩みなのですが…」

849: 2013/01/10(木) 20:14:19.85
…冬月 職務室…

マヤ「…というわけなんです」

冬月「…なるほど、とどのつまり人生相談か」

マヤ「はい、こんなことを言うことは先輩に失礼ですが」

マヤ「同性で、独身の先輩にこんなこと相談できなくて…」

冬月「"周りの男が頼りなく見えてしまう"か。確かに作戦本部長の葛城一佐に」

冬月「技術顧問の赤城博士。ウチの中間管理職の重要なポストには女性が就いている」

冬月「しかも彼女らはああも見事に仕事をこなす。周りの男と比べてよっぽど頼りがいがあるのは確かだな」

マヤ「一体どうしたらよいのでしょうか?」

冬月「…失礼な質問をするが、いいかね?」

マヤ「? なんでしょう?」

冬月「君は今、何歳だ?」

マヤ「今年で24歳になりますが…」

冬月「若いな」

マヤ「ハ、ハァ…?」

冬月「そうなると当然、同性代の男どもも若い」

マヤ「そうなりますね」

850: 2013/01/10(木) 20:26:20.75
冬月「こういっては何だが、君は同性代の男たちに期待しすぎているのではないかね?」

マヤ「と、言いますと?」

冬月「葛城一佐にしろ赤城博士にしろ、彼女らは君よりも5、6歳上の世代だ」

冬月「場数もこなして経験もある。そんな彼女たちと、君の周りにいる男たちを比べて」

冬月「レベルが低いことは必然だと思うが?」

マヤ「確かにそうですが…」

冬月「先に言っておくが君を責めているわけではない」

冬月「有能な子孫を残そうとすることは生物学上では当たり前のことだ」

冬月「周りの男たちが"頼りにできない"という君の意見は動物として」

冬月「言葉が悪いが"メスの個体として"考えるならば当然の考えだろう」

マヤ「そういうものですか…」

冬月「私はそう思うがね」

冬月「仮にもし赤城博士が"男"であったならば、君はきっと彼女を信頼し」

冬月「異性として意識していたに違いない。」

マヤ「…意識するでしょうね…、先輩が男性なら」

851: 2013/01/10(木) 20:39:07.90
冬月「私も恋愛経験が多いわけではないが」

冬月「結婚した人間に言わせれば、恋愛のスイッチはどこに埋まっているか」

冬月「わからないことが大概らしい」

マヤ「結婚した周りの友達も同じようなことを言っていました」

冬月「だからそう悲観する必要はなかろう」

冬月「今恋人がいないからといって、これからずっと氏ぬまでそれが続くとは限らん」

冬月「まして人生80年の時代だ、君はまだその半分も生きていない」

マヤ「そ、そうですよね! まだまだチャンスはありますよね!」

冬月「そうとも。君も知ってのとおり、あの碇ですら結婚して子供をもうけたんだ」

冬月「君のような良い人材には、いつかかならず良い出会いがある」

冬月「と、思うがね」ニコ

マヤ「その言葉を聞いて安心できました! ありがとうございます!!」

冬月「ふ…、年寄りの戯言だ」

852: 2013/01/10(木) 20:49:12.23
…翌日 NERV通路…
ミサト「副指令」

冬月「ん?」

ミサト「エヴァパイロット5人の保護者として少し相談が…」

冬月「フム、聞こう」

ミサト「ここではなんですので、できれば副指令の職務室で」


…冬月職務室…

冬月「で、相談ごととは?」

ミサト「ハイ、実は…」


ミサト「というわけです…」

冬月「君の相談に答える前に答えてほしいことがある」

ミサト「な、なんでしょう?」

冬月「なぜそれを私に聞く?」

ミサト「い、伊吹弐尉が副指令から良いアドバイスをもらったと言っていたので…」

冬月「…まぁ、仮にも元京大の教師だからな…」

冬月「だが、あまりこういう人生相談の仕事を増やさないようにしてくれよ」

冬月「生徒を持つには、私はいささか年を取り過ぎているのでな」

ミサト「ハ、はい…」

853: 2013/01/10(木) 20:58:06.54
冬月「しかし、ずいぶんと今さらの悩みだな」

ミサト「申し訳ありません…」

冬月「"親としてきちんと子供たちを育てることができているか"か…」

冬月「この問題はおそらくどの親であっても直面する問題であろうな…」

ミサト「自分なりに考えてはいるのですが…なかなかどうして…」

冬月「まして多感な10代の子供たちを一度に5人世話をする」

冬月「そしてそれをするには君は人生経験の点でまだまだ不足している」

冬月「おまけに実質シングルマザー状態。父親として、母親としての2面性が求められる」

ミサト「まったくもってその通りで…」

冬月「しかし、それでいいのではないかね?」

ミサト「…へ?」

冬月「だから、それでいいのではないか?」

854: 2013/01/10(木) 21:59:54.26
ミサト「…え、えーと、失礼ですがおっしゃってる意味が…」

冬月「…言い方を変えよう。君は"親"という存在を神格化しすぎてはいないかね?」

ミサト「神格化、ですか?」

冬月「"親は失敗しない"、"親は正しい"、"親は清廉潔白である"。そんな風に君は考えている節はないかね?」

ミサト「………」

冬月「…どうかね?」

ミサト「…母のことはそういう風に考えていないこともないです」

冬月「そうか」

ミサト「しかし父のことは」

冬月「君の両親に対する個人的な感情に興味はない」

冬月「そうレは君の心の中にとどめておきなさい」

ミサト「…申し訳ありません」

855: 2013/01/10(木) 22:22:33.65
冬月「話を戻そう。子供から見れば親は絶対的な存在だ」

冬月「しかし、親は親である以前に人間なのだよ」

冬月「人間だから悩みもするし失敗もする」

冬月「それは彼らが若いころから何も変わってはいない」

ミサト「………」

冬月「親になれば、その誰もが"親"として悩む」

冬月「"どう子供を育てるべきか"、"自分は親としての責務を果たせているのか"とな」

冬月「…まぁ、私は独り身だから、そういうたぐいの悩みに煩わされることもないが」

ミサト「副指令…」

冬月「…つまらん話をしたな、コーヒーでも飲むか」

ミサト「じ、自分が」

冬月「構わんよ。君はここでは客人だ。客人にそんな給仕じみた事をさせることは失礼だ」カツカツ…

856: 2013/01/10(木) 22:31:14.68
冬月「所詮支給品のインスタントだ。味は期待せんでくれ」

ミサト「ハイ…」

冬月「」ズズー

ミサト「」ズー

冬月「いつもの味だな」

ミサト「いつもの味ですね」

冬月「…君の悩みに対しての私なりの回答だが」

ミサト「ハイ」

冬月「今は大いに悩んでくれとしか言えん」

ミサト「そうですか…」

冬月「だが、」

ミサト「?」

冬月「大概の悩みは、コーヒー一杯飲み終わる頃には自分なりの答が出ているものだ」

冬月「後は、それを実行できるかどうかだ」

ミサト「副指令…」

冬月「自信を持て。一人の親であることなんて、この間の第八使徒を止めることよりも簡単なことだぞ」

ミサト「…私にはこっちのほうが難しいですよ…」

857: 2013/01/10(木) 22:34:34.47
…ミサト退室後…

冬月「」ズズー

冬月「"コーヒー一杯飲み終わる頃には自分なりの答えが出ている"、か」

冬月「たとえその答えが正しいとわかっていても、それを実行できぬのが人間だ」

冬月「人とは、なんとも未熟で、傲慢で、バカな生き物なのだろうな…」

858: 2013/01/10(木) 22:37:18.64
37話完

なんとメインの5人が全く出ないという不思議な展開になってしまった…

しかし冬月先生のセリフは、言葉が重みを増すというかなんというか…
亀の甲より年の功とはこのことか?

863: 2013/01/11(金) 23:34:04.44
…ゲンドウ私室 食事中…

ゲンドウ「」モグモグ

綾波「」ジー

ゲンドウ「」モグモグ

綾波「」ジー

ゲンドウ「」モグモグ

綾波「」ジー

ゲンドウ「」モグモグ

綾波「碇指令」

ゲンドウ「なんだ?」

綾波「食事って、楽しいですか?」

ゲンドウ「ああ」

綾波「………」

864: 2013/01/11(金) 23:43:06.49
…その日の夕方 葛城邸…

アスカ「コネメガネドレッシング取って」

マリ「ほいよ」

アスカ「ありがと」

ミサト「ゴクゥッ! ゴクゥッ!! っぶっはぁぁぁぁぁぁぁ!! うまい!!!」つビール

カヲル「相変わらずいい飲みっぷりで…。あきれるほどに」

ミサト「ハッハッハッ! 私はこれのために仕事してるようなものだもの!!」

シンジ「今のはほめてないと思いますけど…」

綾波「」ズズー

綾波「碇君が作ったお味噌汁、おいしい…」

シンジ「そう? いつもと作り方も材料も変えてないけど…?」

綾波「ええ、定番のおいしさ」

シンジ「ありがとう。口に合ったみたいで嬉しいよ」

マリ「ほら姫、あっちはさりげなーく雰囲気作ってるにゃww」

アスカ「こらエコヒイキ!!」


ギャーギャー

綾波「………」

865: 2013/01/11(金) 23:48:20.43
…食後 ミサトの部屋…

ミサト「」

カタカタ(報告書作成中)

コンコンコンコン(ノック)

ミサト「? 誰?」

綾波「綾波です」ドアオープン

ミサト「レイ? どうしたの?」

綾波「少し、お話、いいですか?」

ミサト「構わないけど…。あ、部屋が汚いのはごめんねw」

綾波「いえ、気にしませんので」

ミサト「そう言ってもらえると助かるけど…」

ミサト「あなた達の保護者として、今後は少しでもきれいにしなきゃね…」チラ

(ゴッチャゴチャの部屋)

綾波「私は気にしません」

ミサト(ああ、その静かな言葉がナイフとなって私をさす…(涙))

866: 2013/01/11(金) 23:56:48.70
ミサト「ま、その辺に座って。それで、どうしたの?」

綾波「葛城一佐は食事、楽しいですか?」チャクセキ

ミサト「食事って、さっきみたいなこと?」

綾波「ハイ」

ミサト「ちなみにアルコール有り? 無し?」

綾波「どちらでも構いません」

ミサト「そうね… ああやってワイワイやって食べるのも良いし」

ミサト「1人でじっくり食事を味わうのも別の意味で良いわ」

ミサト「うちの場合、シンジ君の料理がおいしいのもあるけど」

ミサト「私は楽しいわよ?」

綾波「そうですか」

ミサト「それがどうかしたの?」

867: 2013/01/12(土) 00:13:19.70
綾波「今日の昼食、NERVで碇指令と一緒にいただきました」

ミサト「へ、へぇ…」

ミサト(寡黙なレイと無口な指令の組み合わせ)

ミサト(二人だから持つ空間よね、同席させられようものなら)

ミサト(私3分もたない自信あるわ)

綾波「そこで気がついたことがあります」

ミサト「気がついたこと?」

綾波「ハイ」

ミサト「なにに気がついたの」

綾波「こことの違いに」

ミサト「どう違うの?」

綾波「…とても」

ミサト「とても?」

綾波「静かでした」


ミサト(…まぁ、当然よね…)

868: 2013/01/12(土) 00:30:45.40
綾波「碇指令は、私との食事を楽しいとおっしゃっていました」

ミサト「そ、そう…」

綾波「いったい何が楽しかったのか、私にはわかりません」

ミサト「…へぇ、話の腰を折って悪いんだけれどさ」

ミサト「レイが楽しいと思うことって何?」

綾波「…楽しいと思うこと」

綾波「…ぽかぽかすること」

綾波「…皆が笑っていること」

綾波「…碇君が笑顔でいてくれること」

ミサト「そっか…」ニコニコ

綾波「葛城一佐?」

ミサト「ゴメンゴメン♪ チョッチ嬉しくてね」

綾波「?」

869: 2013/01/12(土) 00:36:32.28
ミサト「で? あなたはなにが言いたいの?」

綾波「碇指令をここに招いて、食事会を開くこと、できますか」

ミサト「やる分にはいいんじゃない?」

綾波「そうですか」

ミサト「ただそれをやるには、ある程度プランを立てないとね」

綾波「プラン、作戦ですか」

ミサト「そそ、普段の食事の料理と、そういうパーティー系の料理って」

ミサト「分量も味付けも様々だもの。用途に合ったものを準備しないと」

ミサト「それに、開く側の人間なら、お客さんが嫌いな食べ物とかを出さないようにするもの礼儀よ」

綾波「わかりました」コク

ミサト「ただ料理に関する準備をするとなると、"彼"の協力が不可欠ね」

綾波「彼?」

ミサト「うちのコックさん」

870: 2013/01/12(土) 00:43:28.22
綾波「ありがとうございました。この件は碇君に」

ミサト「待ちなさいレイ、こっちはまだ話が終わってないわ」

綾波「?」

ミサト「今回の碇指令を招くパーティーの件、シンジ君になんて言うつもり?」

綾波「ありのままを伝えるつもりでしたが」

ミサト「それじゃダメ」

綾波「なぜです?」

ミサト「それじゃ効果が薄いからよ」

綾波「効果?」

ミサト「そうよ。そう言うもようし物の中で、人って言うのは親しくなるものよ」

ミサト「同じ時間を共有した分だけ、人とのつながりは強くなるわ」

綾波「同じようなことを以前言われたことがあります」

ミサト「でしょ? だから今回の碇指令を招くパーティーの件で」

ミサト「"碇指令を招く"という点はシンジ君には伝えないように」

綾波「しかし…」

871: 2013/01/12(土) 00:53:54.71
ミサト「あの二人の不仲は生半可なことじゃ治せないわ」

ミサト「それならば、あなたがやろうとしていることを利用させてもらうわよ」ニヤリ

綾波「利用、ですか?」

ミサト「ええ、あなたに仲直りのキューピットになってもらうわ」


ミサト「かくして、レイの発言に端を発したシンジと言動を結び付けるためのパーティー計画がスタートした」

ミサト「協力者を求めてさまようレイ、素直ではないアスカ、便乗して楽しもうとするマリ、漁夫の利を得る気満々のカヲル」

ミサト「全員が自分の利害のためにこの渦へと身を投じてゆく」

ミサト「果たしてパーティーは成功するのか? そして、父と子の間に家族という絆は芽生えるのか?」

ミサト「次回、『パーティー計画:承』 見てくれないと、月に代わってお仕置きよ♪」


綾波「なんか、懐かしい」ソノヒビキ

ミサト「やかましわ!! 昔はこのネタでブイブイ言わせてたんだい!!」

872: 2013/01/12(土) 00:56:15.67
38話完

遅くなってすいません…
そしてシリーズもの第二弾のパーティー編へ続く…

881: 2013/01/13(日) 09:38:07.08
…第三新東京市 某書店…

綾波「葛城一佐の指示③」ジー

綾波「料理の選定をする」ジー

綾波「パーティー料理…」ジー

綾波「パーティー料理…」ジー

綾波「パーティー料理…」ジー


(棚いっぱいに料理本)


綾波「…フランス料理? ドイツ料理? 中華料理?」

綾波「料理の種類いっぱい…」

綾波「でもパーティー料理の本はない…」

綾波「どうしよう…(困)」


???「よっ!」

綾波「!」

マリ「珍しいね、君が料理本コーナーにいるなんて」

綾波「」ピコーン!

綾波(指示② 協力者を探せ)

綾波(…目標補足 これより攻略に移ります)

882: 2013/01/13(日) 09:49:39.79
マリ「ワンコ君に愛の手作り料理でも作る気かニャ?」

綾波「違う」

マリ「なんと!? まさかとうとうワンコ君をあきらめて別の男に行く気か!?」

綾波「違う」

マリ「ま、まさか女に走る気!? 姫ですか!? 部長さんですか!? それとも三回半捻りの委員長ですか!?!?」ブルブル

綾波「メガネの人」

マリ「よ、よりもよって攻略対象は私か!? いやいやいや、私はそういうアブノーマルな」

綾波「話がよく見えないけど、とりあえず私の話を聞いて」

マリ「………」

綾波「?」

マリ「………ま、普通に考えてそんな変なことを考えるタイプではないか…」ソリャソーダ…

綾波「メガネの人が勝手に言ってるだけ」

マリ「ハイ、私が悪いです」ゴメンニャ…

マリ「で、話って?」

883: 2013/01/13(日) 10:01:51.68
…説明後…

マリ「にゃるほどにゃ~」

綾波「お願い、協力して…」

マリ「ん~~~、条件が一つ」

綾波「なに?」

マリ「当日は私も料理食べていい?」

綾波「協力してくれる人は全員パーティーに参加してもらう予定」

マリ「ヨッシャ、交渉成立!」

綾波「ありがとう」

マリ「そのセリフは終わってからね、…さて」

綾波「なに?」

マリ「いやね、状況を面白くするためにもう一人…」

カヲル「話は聞かせてもらった!」

マリ「君じゃないよ」

カヲル「」ソ、ソンナ…

884: 2013/01/13(日) 10:12:58.49
綾波「ホ〇の人」

カヲル「…家の中ならまだしも、外でその呼び方はちょっと…」

マリ「でも君はワンコ君のこと大好きだよね?」

カヲル「当然だね、なにをいまさら」

マリ「んじゃホ〇じゃん」

カヲル「…だから僕はゲイだと」

マリ「あーはいはい、その議論はもう聞きあきたからパス」

カヲル「」orz

綾波「大丈夫?」

カヲル「…君に心配されるなんて」

マリ「心配してもらえるだけありがたいと思え」

カヲル「………」

カヲル「…それはそうと」スクッ

綾波「立ち直った?」

マリ「打たれ強いんだよ」

885: 2013/01/13(日) 10:30:59.21
カヲル「君が引き入れたい仲間って言うのはセカンドのことだろ?」

マリ「………」

カヲル「沈黙は肯定と取るけど?」ニヤリ

マリ「…まぁ、ね」アタマボリボリ

綾波「弐号機の人?」

マリ「君がそんなでかいことをやろうとしていて、出し抜かれるなんて姫には我慢できないよ」

カヲル「彼女はプライドの塊だからね。だから付け入る隙が生まれる」

綾波「隙」

マリ「そ、だからあえて情報をリーク(洩らす)させる」

カヲル「情報を得た彼女は必ず君のところに来る。そして君は正々堂々勝負することを持ちかける」

マリ「姫は絶対にその勝負を受ける! そう言うところは古風というか騎士道精神というか…」

カヲル「結局自分を満足させたい駄目だよ。んでもって、あれこれ理由をつけて利用するのさ」

綾波「………」

マリ「どう?」

カヲル「プラン的には完ぺきだと思うけど?」

綾波「………」

綾波「………」

綾波「………やっぱり」

綾波「あなた達の作戦には実行できない」

クルッ、スタスタ(書店を出る)

886: 2013/01/13(日) 10:40:11.60
綾波「」スタスタ

マリ「チョット!!」

カヲル「なぜだ!?」

綾波「」スタスタ

マリ「協力してほしいんでしょ!?」

カヲル「彼女のプライドを利用すれば確実に」

綾波「嫌」スタスタ

マリ「だからなんでだよ!?」ガシ(腕つかむ)

綾波「離して」

カヲル「君が僕らの意見を聞かないから」

綾波「私は」

マリ「なによ」

綾波「誰かに嘘をついてまで、協力してもらいたいなんて思ってない」

マリ「」

カヲル「」

綾波「もうあなた達には頼まない」スタスタ

887: 2013/01/13(日) 10:46:46.47
…第参新東京市 公園…

綾波「申し訳ありません、協力者の獲得に失敗しました」デンワチュウ

ミサト『そっかー、あの二人ならいけると思ったんだけどなぁ…』

綾波「すいません」

ミサト『仕方ないわよ』

綾波「引き続き他の任務も含めて行動を継続します」

ミサト『レイ』

綾波「ハイ」

ミサト『…あなたのやりたいようにやりなさい』

ミサト『結果はおのずとついてくるはずよ』

綾波「…了解」


Pi!(通話終了)


???「電話終わった?」

綾波「!?」

アスカ「………あたしに何か用?」

888: 2013/01/13(日) 10:51:11.75
綾波「私は呼んでない」

アスカ「コネメガネとホ〇ルから連絡があった」

アスカ「アンタがなんか企んでるって。んで、私に協力してほしがってるって」

綾波「………」

アスカ「どうなの?」

綾波「………」

アスカ「…あーーもう、生憎あたしはエスパーでもニュータ○プでもないんだから」

アスカ「ちゃんと言葉にしてくれなきゃ、アンタの考えなんてわかんないわよ」

綾波「…協力、してくれるの?」

アスカ「内容によってわね」

綾波「………わかった。あなたには包み隠さず話すわ」


889: 2013/01/13(日) 11:00:35.45
…説明後…

アスカ「…ふーん」

綾波「これで全部」

アスカ「なるほどねぇ…」

綾波「………」

アスカ「確かに場を盛り上げようとするコネメガネと、漁夫の利を得る気満々のホ〇ルなら」

アスカ「場をひっかきまわそうとするわね、この話は」

綾波「さっきあの人たちの話を聞いて、私もそう思った」

アスカ「んで、なんで私の協力がいるのよ? バカシンジはこの件にかかわらせないとして」

アスカ「ただ利用するだけならあの二人でも十分でしょ?」

綾波「あの人たちは信用できない」

アスカ「…まぁ、腹の底で何考えてるか分からないところあるわよね」

綾波「でも弐号機の人は信用できる」

アスカ「は? なんで?」

綾波「あなたは、碇君とは違うけど、ぽかぽかするから」

アスカ「え゛!?」

890: 2013/01/13(日) 11:10:06.01
綾波「あなたはすぐ手が出るし、口も悪いし、態度も大きい」

アスカ「それ、褒めてないわよね? 喧嘩売ってるの?」

綾波「でも、口で嫌だと言いつつもきちんと協力してくれる」

アスカ「目の前で困ってるやつを放っておくほど、あたしは落ちぶれちゃいないわ!」

綾波「だから、きちんと話せばわかってくれると思った」

アスカ「………」

綾波「あなたはうそをつかない、つけない人間」

綾波「心を閉ざしても、隙間から思いが出てくるから」

綾波「ガサツだけど、不器用だけど、まっすぐな人だと思うから」

アスカ「………」

綾波「………」

アスカ「………」

綾波「………」

アスカ「………アンタがあたしのこと、そういう風に見てたなんてね」

綾波「ごめんなさい」

アスカ「なんで謝るのよ」

綾波「?」

アスカ「落として落として、そっからおもいっきり持ちあげといて」

アスカ「謝る必要がどこにあるのよ?」

891: 2013/01/13(日) 11:17:16.38
綾波「弐号機の人」

アスカ「あーあ、この話聞かなきゃよかった」

アスカ(本音をズバズバ言って、聞いてるこっちは顔から火が出るくらい嬉し恥ずかしだっちゅーの!!)

アスカ「この話を聞いたからには、協力しないわけにはいかないじゃないの」

綾波「協力してくれるの?」

アスカ「アンタが真剣なのはよくわかった。そんだけ誠意を見せられたら協力しないわけにもいかないでしょ」

綾波「ありがとう」

アスカ「そのセリフは」

綾波「無事に終わってから?」

アスカ「!? わかってるじゃない」ニヤ

綾波「」ニコ

アスカ「…つー訳だから、いい加減出てきたら?」

マリ「」ニュ

カヲル「」ニュニュ

綾波「あ」

アスカ「こいつらのことだから、こんな事だろうと思ったわよ…」

892: 2013/01/13(日) 11:24:13.38
マリ「お見通しかー」

カヲル「いやはや恐れ入る…」

綾波「………」ジトー

マリ「…視線が怖いよ」ゴメン

カヲル「さっきは悪かった」ナサイ

アスカ「まったく…」

マリ「姫もそんな目で見ないでよ~」

カヲル「ふざけるのは控えるから~」

アスカ「……時間がないのも事実、とっとと行動を開始するわよ」

綾波「ええ」

マリ「ラジャー」


カヲル「さてさて、どうなることやら」

893: 2013/01/13(日) 11:28:15.41
39話完

ん、なんか自分で風呂敷広げてみて思ったけど
起←38話
承←39話(今ここ)
転←40話
結←41話

終わんなさそーだな… これは次スレいるかも…


今回はアスカとレイの対談がほとんどだった気がします
え? シンジ君?

896: 2013/01/14(月) 23:30:42.07
アスカ「バカシンジ~」

シンジ「なに?」

アスカ「アンタが主催でパーティーやるならどんな料理作る?」

シンジ「パ、パーティー!?」

マリ「そうそう、今日そんな話をしててね」

シンジ「ああ、別に本気でパーティーを開くわけじゃないんだ…」

シンジ(…良かった)

綾波「開くつもり」

シンジ「…え? 綾波今なんて?」

カヲル「だって僕らまだ引っ越し祝いをやってないじゃないか」ニヤニヤ

シンジ「で、でももう引っ越して2カ月以上たってるよ」

シンジ「うち一ヶ月はアスカ達のダイエットに消えたけどさ」

アスカ「シンジ、今アンタはとんでもないこと言ったわよ!」

マリ「そうだそうだ!! ダイエットって言葉は乙女にとっては逆鱗だ!!」

シンジ「そんな無茶苦茶な…」

アスカ「うっさい!! と・に・か・く! パーティーを開くハイ決定!!!」

シンジ「………わかったよ」


アスカ(フェイズ1 バカシンジをパーティー主催側に引き込む …クリア)

897: 2013/01/14(月) 23:47:58.82
シンジ「それで、何人ぐらい呼ぶつもりなの? それがわからないと、材料とか料理とかって簡単に決まらないよ?」

綾波「招待状は私が書いてるわ。手書きで」

マリ「い、いやいやそこはパソコンでちゃちゃっと」

綾波「私は手書きがいいの。パソコンとかがある時代だからこそ」

カヲル「まるでどこかのラジオのパーソナリティーみたいなことを言うね」

綾波「きた手紙は全部目を通しているわ」

シンジ(前のマンションのポストは読んでない手紙でいっぱいだった気が…)

アスカ「んで? いったい何人呼ぶ気よ?」

綾波「委員長にジャージの人にカメラの人」

アスカ「カメラの人?」

シンジ「委員長にトウジが呼ばれるなら、たぶんカメラの人はケンスケだよ」

綾波「赤城博士、伊吹二尉、日向二尉、ロン毛の人、スイカの人」

マリ「ロン毛?」

カヲル「そんな人いたっけ?」

アスカ「えーっと、何て名前だっけ?」

マリ「ネオ・ロア○ーク?」

カヲル「ギム・ギ○ガナム?」

アスカ「ガム○ン木崎?」

シンジ「青葉さんだって、青葉シゲルさん!」

898: 2013/01/15(火) 00:05:37.84
アスカ「ん~まぁついでについてくる人もいるかもしれないし、あたし達込みで20人弱見とけばいいんじゃない?」

綾波(碇指令と副指令、葛城一佐と私たちを含めて計16名…)

マリ(その辺が無難だにゃ…)

シンジ「結構いるね…って、場所はどうするの」

カヲル「そこは問題ない、この間星を眺めた場所なら十分な広さだと思うよ」

シンジ「屋上ってこと?」

カヲル「風も吹いてなかったし、カセットコンロとかを持っていけばその場で調理はできるだろう?」

シンジ「ま、まぁ大丈夫だと思うけど…」

アスカ「後食器とか食材の買い出しとか…」

マリ「食材は安く買わないとにゃ~」

綾波「経費節減」

カヲル「それは確かに大事だ」

アスカ「って、料理も決めないと…」

アーデモナイコーデモナイ


シンジ「………」


シンジ「ねぇみんな」

アスカ「なによ、やっぱりやめるなんて言うの話だからね!」

シンジ「なんか、おかしくない?」

シンジ以外「?」

シンジ「話がうますぎる気がする。これ、僕を呼び込む段階でほとんど計画出来上がってなかった?」

シンジ以外「!?」

899: 2013/01/15(火) 00:20:57.32
アスカ「…な、なによ!? 仲間外れにされて不満なの!?」

シンジ「不満とかそんなんじゃないけど…」

アスカ「だったら黙って計画を遂行しなさいよ! 男でしょアンタ!!」

シンジ「男とか女と関係ないと思うけど…」

アスカ「グジグジうるさいわよグジジンシ!」

シンジ「また呼び方変わってる…」

マリ(良いぞ姫! そのまま強引にワンコ君黙らせちゃって!!)

カヲル(普段ならシンジ君を応援したり援護したりするけど今回は仕方ない)

綾波(………)

アスカ「余計なことを考えるな! 黙って働きなさい!!」

シンジ「わかったよ…」

マリ「…今の発言って、完全にパワハラだよねwww」

カヲル「彼女のパワハラは今に始まったことじゃない」

アスカ「アンタらは~~!!」

マリ「イヤン♪」

900: 2013/01/15(火) 00:27:27.95
…会議後 準備物洗い出し中…

シンジ「使い捨ての皿、割り箸…」カキカキ

綾波「ジュース類、料理の材料…」カキカキ

シンジ「………ねぇ綾波」

綾波「なに?」

シンジ「綾波は、今回の件どう思う?」

綾波「どうって?」

シンジ「引っ越し祝いを兼ねた食事会について」

綾波「どうとも思わないわ」

シンジ「そっか…」

綾波「………」

シンジ「………」

綾波「…不満なの?」

シンジ「…違うよ。チョット、ね」

901: 2013/01/15(火) 00:41:47.77
綾波「何か言いたいこと、あるの?」

シンジ「…父さんたちって呼んだら来てくれるのかな?」

綾波「碇指令は忙しい人よ」

シンジ「そう、だね。そうだよね」

アスカ「アンタってさ、前々から思ってたけど、ファザコン?」

シンジ「………どうかな? よくわからないや」

アスカ「ったく、血を分けた親と子だって言うのに、なんであんた達って」

アスカ「そううまく付き合うことができないわけ?」

アスカ「それとも、アンタはあの男の子供じゃないの? アンタのママ不倫したんじゃない?」

マリ「姫、それは言い過ぎ」

シンジ「…僕は母さんのこと覚えてないんだ」

カヲル「君が小さい頃に泣くなって話は資料で読んだけど…」

シンジ「父さんは母さんの荷物を全部捨てちゃって、写真も遺品も何も残ってない」

シンジ「僕の記憶にも母さんの姿はない」

シンジ「だから正直、僕には本当に母さんがいたかどうかすら分からなくなる時があるよ」

902: 2013/01/15(火) 00:51:39.91
マリ「記憶にない母親か。なかなか複雑だにゃ~」

アスカ「バッカみたい。アンタがここにいることそのものが」

アスカ「"母親がいる"って言う証拠じゃないの」

アスカ「あたし大学時代にいろんな研究論文読んだけど」

アスカ「試験管内での卵子と精子の結合には成功しても、」

アスカ「そっから10ヶ月間の培養に成功した例は一つもないのよ!」

アスカ「人類はね、未だかつて誰一人として、子宮の中で過ごしていないものなんて存在しないのよ!!」

シンジ「アスカ…」

アスカ「アンタのパパは確かに普通の人とは違うかもしれない」

アスカ「けどアンタは、それでも話すべきよ! いつ話せなくなるかわからないんだから」

シンジ「…そうだね」

綾波「碇君」

シンジ「?」

綾波「碇指令への手紙、碇君が書く?」

シンジ「…いいよ、まだそんな勇気ないし」

綾波「そう…」

903: 2013/01/15(火) 00:59:50.26
…食事会当日…

シンジ「なんか準備期間があっという間だった気がする…」

カヲル「イベントなんてあっという間さ」

マリ「がんばってワンコ君。いやワンコシェフ!」

アスカ「アンタね…」

マリ「姫も似合ってるよ? 絶対領域メイド服♪」ネコミミ

アスカ「なんであたしがこんな恰好を…」イヌミミ

マリ「あっちの子もきちんと着てるし、姫が着ないわけにもいかないじゃんwww」

綾波「」ウサミミ

カヲル「まったく、君のセンスは呆れを通り越してすがすがしさすら感じる」

マリ「ふっふっふっ!!! 恐れ入ったかね!?」

アスカ「それ皮肉だって…」

綾波「来た」


ミサト「皆~ お客さん連れてきたわよ~」

904: 2013/01/15(火) 01:05:52.88
ミサト「なんだかんだいって始まった食事会」

ミサト「上がる歓声、飛ぶ奇声、そして始まる皆の対話」

ミサト「交錯する運命の中で、彼らが見るものとは?」

ミサト「次回、『パーティー計画:尻』 さて、次回もサービスサ―ビ」

アスカ「ミサトミサト!」

ミサト「なによ、今いいとこなんだから」

シンジ「字が違いますって!!」

ミサト「え? うわ! なんつー間違いを! こっちだこっち!」

『パーティー計画:結』

カヲル「こんなので大丈夫なのか?」

綾波「さぁ?」

マリ「ま、何とかなるっしょ?」

905: 2013/01/15(火) 01:07:18.33
40話完

ホント大丈夫かなこれ…

910: 2013/01/15(火) 19:40:32.74
ヒカリ「今日は招待してくれてありがとう」

トウジ「センセの料理が食えるってんで、飛んできたで」

マリ「ハイハ~イ、まずは取り皿と箸とコップねー」ネコミミ

アスカ「料理はバカシンジがその場で作ってるから。ま、好きに食べてちょうだい」イヌミミ

シンジ「とりあえず、あっちの大皿に乗ってるサラダとかピザとかはもう食べてもらっていいから」

綾波「飲み物はジュース、緑茶、紅茶、色々準備した」ウサミミ

ケンスケ「ウヒョーwww! このメイドレベル高けーwww!! 絶対領域キタ―www!!!」

ヒカリ「こら相田!」

トウジ「ケンスケやめとき…(どの道ガードが堅いのはわかりきっとるし)」

ケンスケ「これを撮らずしていつ撮る」つカメラ

マリ「はいはい」

ヒョイ(カメラ奪取)

ケンスケ「あ」

マリ「これは会が終わるまで預かるわ」

ケンスケ「かんべんしてよ~(泣)」

アスカ「アンタのお願いなんて聞くわけないでしょ!!」

マリ「今日は一夜限りの狂い咲きなんだから、花は手折らず愛でてにゃ♪」

綾波「愛でるって何?」

シンジ「眺めるってことだと思う…たぶん」


ケンスケ「………」

カヲル「相田君」

ケンスケ「…なんだよ?」

カヲル「逆に考えるんだ。自分だけが三人のあられもない姿を見れると」

ケンスケ「!」

カヲル「どうだい?」

ケンスケ「モえる!!」※モえる内容は読者にお任せします

マリ「…ダメだこいつ」

911: 2013/01/15(火) 19:57:50.00
加持「よ」

ミサト「ゲ」

加持「なんだよ、こっちは正規の招待状貰った客だぞ?」

加持「客に対する応対がなってないんじゃないか?」

ミサト「グググ…」

加持「ま、あとの客にはちゃんとしろよな」

シンジ「加持さん」

加持「やってるな少年」

シンジ「今日は来てくれてありがとうございます」

マリ「で、なに? その両手で抱えているアルミホイルで覆われた大きな鉄鍋は?」

加持「おう、若いのばかりにいい恰好させられないんでな」

加持「ちょっとばかし苦労したが、自前で料理を作ってきた」

加持「ユーロで学んだ、本場スペイン仕込みの『パエリア』だ!」

綾波「パエリア?」

トウジ「なんや、金色の焼き飯やの…」

アスカ「スペイン東部の郷土料理よ」

ヒカリ「結構メジャーよね…。実物見るのは私も初めてだけど」

加持「ま、向こうの炊き込みご飯みたいなもんさ。熱いうちに食っちまいな」

トウジ「ほな遠慮なく」ジュルリ

ヒカリ「アンタはよく食べるわよね…」

トウジ「成長期やからな」

ワイワイ


ミサト「………」

加持「見直したか?」

ミサト「アンタが料理得意なのは知ってるわよ」

加持「そうか」

ミサト「………アリガト」

加持「どういたしまして」

912: 2013/01/15(火) 20:13:32.97
リツコ「フウ…、ようやくついたわね」

マヤ「マンションの最上階ですからね…」

マコト「おまけにエレベーターは無し」ヨウヤク

シゲル「登るの一苦労ですよ」デバン

リツコ「年はとりたくないわね…」

マコト・シゲル「」←設定上年齢不詳

ミサト「遅ーい」

リツコ「仕方ないでしょ? ぎりぎりまで仕事だったんだから…」

ミサト「そんなことやってると、料理全部食べられちゃうわよ?」

加持「今日は若いのも来てるみたいだからね。食料の消費が早い早い」

リツコ「リョウちゃんも呼ばれたの?」

加持「まぁね、知らないなかでもないし」

リツコ「そう」

綾波「みなさん、お茶をどうぞ」

マヤ「れ、レイ!? な、なんでメイド服!? しかもスカートの丈が短い!!」

マコト「うわ…、葛城さんの趣味ですか?」

ミサト「失礼ね! 彼女が時たちが自分から着たのよ!」

シゲル「…わ」

ミサト「?」

シゲル「わ、わ、わ!」

ケンスケ「待ってください兄貴!」

シゲル「?」

ケンスケ「俺も一緒に言います!!」

シゲル・ケンスケ『我が世の春がキタァァァァァァァァァァッ!!!!(驚喜)』


ミサト「………ダメなやつが増えた」

マコト「十四歳の子供に変な感情持つなよ…」

リツコ「無様ね」

マヤ「不潔」

シゲル・ケンスケ『ココロは10代!!』

ミサト「余計に悪いわよ!!」

913: 2013/01/15(火) 20:36:57.24
ヒカリ「でもすごいね…今日のためだけにこれだけの料理準備したんだ…」

(大皿にサラダ×3、ピザ×3、大皿に大量のサンドイッチ、その他etc)

カヲル「シェフの頑張りの賜です」

ヒカリ「…あ、あのさ」

カヲル「なんでしょう?」

ヒカリ「熱くないの? その格好」

カヲル(燕尾ジャケット・ウエスタンコート・バタフライカラーシャツ・黒のスラックス・クロスタイ・白手袋)

カヲル「問題ありません、通気性の良い素材を使用しておりますので」

ヒカリ「そ、そうなんだ…」

トウジ「つかあんさん、それはなんつーコスプレや?」

ケンスケ「たぶん執事だろ?」

カヲル「ご明察です。正確にはバトラーですが」

ヒカリ「バトラーって、何?」

リツコ「イギリスの使用人の中で最高の役職の人のことよ」

ケンスケ「おは、こっちは金髪美女ww」

リツコ「ありがと、血筋は純日本製だけどね」

ヒカリ「使用人てことは、メイドさんの統括責任者ってことですか?」

リツコ「そう認識してもらえばいいわ」


アスカ「こらホ〇ルー!! から揚げ上がったから持っていけ-!」

カヲル「ハイただいまー!!」タッタッター


マヤ「…ここでは立場が逆みたいね。割と似合ってるのに」モグモグ

マコト「気にしないでいいんじゃない? 招かれた僕らは楽しみことだけ考えれば」

マリ「そうそう、楽しめ楽しめ」シッポフリフリ

マヤ(………尻尾、触りたい…❤)

914: 2013/01/15(火) 20:50:55.48
ミサト「子供たちが頑張ってくれたおかげで、私は何にもやることがないわー!」

加持「んじゃ、飲むか?」つビール

ミサト「当然よ!」

プシュ(缶ビール開封)

リツコ「あら、お酒あったの?」

綾波「御希望ならどうぞ」つビール

リツコ「…キンキンに冷えてる」

綾波「葛城一佐の指示でクーラーボックスに保管しておきました」

マコト「さすが葛城さんというかなんというか…(苦笑)」

ミサト「っっぶッはぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

冬月「子供の前で飲酒とは…、感心せんな」

ミサト「フ、副指令!?」

冬月「ああ、そうかしこまるな。今は勤務時間がいだからな」

マヤ「しかし」

冬月「私も呼ばれたのだ、子供が頑張っているなら、都合をつけぬわけにもいくまい」つ招待状

マコト(副指令を呼ぶなんて、どれだけ豪胆なんだよチルドレン…(汗))

冬月「ちなみにもっと意外な人物も来ておるぞ」

ゲンドウ「………」

マヤ・マコト「」エエエエーッ!?!?!?

915: 2013/01/15(火) 21:00:34.41
リツコ「指令もいらしたんですか」

ゲンドウ「ああ」

リツコ「お酒、飲まれます?」

ゲンドウ「いや、今はいい」

リツコ「わかりました」

綾波「碇指令」

ゲンドウ「なんだ?」

綾波「今日は、来てくださって、ありがとうございます」

ゲンドウ「ああ」

綾波「お皿とお箸準備しますので、お待ちください」

ゲンドウ「ああ」

綾波「」ジュンビチュウ

ゲンドウ「レイ」

綾波「はい」

ゲンドウ「その服装はなんだ」

綾波「メガネの人から借りました」

ゲンドウ「そうか」

綾波「今日は私たちが奉仕する側だからって」ミミピコピコ

ゲンドウ「そうか」


マヤ(指令ほとんど単語しかしゃべってない~~~!!!(恐))

マコト(奉仕って言葉は否定してー! なんかいろいろ問題になるー!!)

ミサト(って言うかレイのウサミミは動く機能が付いてるなんて聞いてなーい!!)

916: 2013/01/15(火) 21:09:52.72
アスカ「ちょっとちょっと」

シンジ「なに? 今忙しいんだけど…」

アスカ「指令が来たわ」

シンジ「…え?」

(視線が合う)

シンジ「と、父さん…」

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「な、何?」

ゲンドウ「おまえがこの料理を作ったのか?」

シンジ「パエリアは加持さんが持ってきたけど…それ以外がはほとんど」

ゲンドウ「そうか」

シンジ「で、でも食器に並べたりだとかはみんなで手分けしてやったから」

シンジ「"僕がやった"って言うよりも"皆でやった"って言ったほうがいいかもしれない」

ゲンドウ「…そうか」

シンジ「う、うん…」

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「は、はい」

ゲンドウ「おまえは今、コックだ」

シンジ「う、うん…」

ゲンドウ「なら、お前の料理で、私を満足させてみろ」

シンジ「!? わ、わかった…」

ゲンドウ「できなければ帰れ」

ミサト「し、指令、シンジ君の今住んでいるのはこのマンションなんですが…」

ゲンドウ「………」ギロ

ミサト「」

冬月(お得意の黙殺か…)

922: 2013/01/15(火) 23:07:42.46
…調理後…

シンジ「できた…」

アスカ「…これがあんたの勝負飯?」

マリ「これで勝てるのかにゃ…?」

カヲル「…僕にはわからない」

シンジ「綾波、持って行って」

綾波「わかった」


綾波「どうぞ」

ゲンドウ「ん」

(白ご飯と、わかめと豆腐の味噌汁)

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「はい」

ゲンドウ「これで私が満足すると?」

シンジ「僕は、特別なものを作ったつもりはないよ」

ゲンドウ「………」

シンジ「普段作ってるものを、今回父さんに出しただけだ」

ゲンドウ「なぜだ?」

シンジ「いきなり言われたんだもから仕方ないよ。それに…」

ゲンドウ「………」

シンジ「普段と違うことをして、失敗するよりは」

シンジ「慣れたことをやって、普段通りの味を出すべきだと思った」

ゲンドウ「そうか」

ズ…(味噌汁を口に含む)

ゲンドウ「………」ジッ

923: 2013/01/15(火) 23:17:09.19
シンジ「………」

シンジ(どうしよう…口ではあんなこと言ったけど…)

シンジ(父さんの口に合ったかな? うわぁぁぁ心配で胃が痛いィィィ)

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「は、はい」

ゲンドウ「私は仕事があるから先に帰るぞ」

シンジ「…わ、わかった」

ゲンドウ「ただ」

シンジ「?」

ゲンドウ「これだけは食べて帰ろう」

シンジ「!!」

ゲンドウ「おまえが私のために作ったものだからな、すべて食すのが礼儀だ」

シンジ「あ、ありがとう!」パァァァ


カヲル(素直にうまいって言えない顔だね、あれは…)

アスカ(仕事を理由にするなんて、卑怯な父親ね)

マリ(律義なのかひねくれてるのか、まったくゲンドウ君は…)

綾波(碇指令…)

924: 2013/01/15(火) 23:28:00.76
…ご飯とみそ汁完食後…

ゲンドウ「シンジ」

シンジ「な、何?」

ゲンドウ「おまえは使徒との戦いが終わったら、どうするつもりだ?」

シンジ「ど、どうするって…先が見えないからまだ何も考えてないよ…」

ゲンドウ「もしおまえがすべてが終わった時に生きていたならば、考える必要があることだ」

ゲンドウ「すぐに結論を出せとは言わん、だが頭の片隅に置いておけ」

シンジ「そ、そんなこと言われても」

ゲンドウ「おまえは未来をつかむために必要なものはほとんど持っている」

シンジ「み、未来をつかむために必要なもの?」

ゲンドウ「進むための足、考える頭、つかみ取る手」

ゲンドウ「最後に必要なものは、それを動かす原動力だけだ」

シンジ「原動力…」

ゲンドウ「大人になれ。そのすべてを見つけて、自分の足で踏みだしたとき、おまえは大人になれる」

(ゲンドウ退出)

シンジ「そ、そんなこと、簡単に言わないでよ」

シンジ以外一同「………」


…マンション⇒NERVの車の中…

ゲンドウ(………)

ゲンドウ(………ユイ)

ゲンドウ(…シンジが作ったみそ汁は、お前が作ってくれた味噌汁と同じの味だったよ)

ゲンドウ(…血は争えないということかもしれんな)

925: 2013/01/15(火) 23:45:35.29
アスカ「…アンタって、案外父親と似てるのね」

シンジ「…そう、かな? 自分じゃよくわからないや…」

アスカ「アンタも指令も、不器用なのよ」

トウジ「式波の言う通りやで」

ヒカリ「私は碇君のお父さんのことよく知らないけど、根は悪くないと思うな。さっきの会話を聞く限りでは」

ヒカリ「口下手というか、表現が下手っていうか」

ケンスケ「まぁ要するに、"まともに息子を褒めることができないダメな男"、略してマダオだね」

綾波「それどういう略し方?」

カヲル「気にしちゃ負けだよ…」

マリ「でも私は不器用な人が好き~」ゴロニャン♪

シンジ「マ、マリさん!?」///

アスカ「こらコネメガネ!!」

ギャーギャーギャー


加持「…さっきの司令の言葉、どう思う?」

ミサト「さぁね? シンジ君を気遣ったのは確かでしょうけど」

リツコ「あの人は過去に生きているわ。シンジ君の料理が、あの人の過去の何かに触れたのかもしれないわね」

マヤ「そんなことってあるんですか?」

マコト「曲りなりにも血を分けた親子だし、あり得ない話じゃないと思うけどな」

シゲル「たかが味噌汁がねぇ…」

冬月「されど味噌汁だ。確かに奴らしからぬ言葉ではあったがな」

冬月「所詮は他人同士、どこにスイッチがあるかわからぬし、いつ押したかもわかるものではあるまい」

926: 2013/01/15(火) 23:53:52.01
冬月「それより諸君、飲みなおさないか? 奴もいなくなったことだし、無礼講で行こうじゃないか」

ミサト「ふ、副指令もなかなか言いますね…」

冬月「当然だ。奴は私の教え子だぞ? 教え子に対して敬語を使う道理はない」

加持「まったくもってその通り、お供いたします」

冬月「うむ」

リツコ「どの道子供たちはまだしばらく騒ぐでしょうしね」

マヤ「あーあーあー、シンジ君とりあってますよ」


バカシンジヲハナシナサイヨ!
ワンコクンハワタシノダヨ!!
フタリトモケンカシナイデッテバ!!
ア、アヤナミモイツノマニカサンカシテルシ!?
センセダイジョウカ?
コンナトコロデオオオカサバキハヤーメーテー!


マコト「メイドがコックを取り合ってる…」

シゲル(これはハーレムルートだな…、うらやましい)

ミサト「副指令が飲まれるのであれば、私も秘蔵の大吟醸を出さないといけませんね…」

冬月「ほほう? そんなものがあるのか。ぜひ飲ませてもらおう」

ミサト「よろこんで、まだまだ夜は長いですよ」

927: 2013/01/15(火) 23:59:24.29
シンジ(父さんが言った言葉の意味は正直よくわからない)

シンジ(でも父さんが、僕に向けて言葉をくれたことは間違いない事実)

シンジ(すぐ先の未来も見えないのに先を見ることができるのか?)

シンジ(そもそも見る必要があるのかもわからないけど)

シンジ(僕は今日、僕の望む未来を改めて考えようと思った)

928: 2013/01/16(水) 00:07:09.55
42話(最終話)完

スレ的にももうこの辺が限界かと…
最終話なんで本編の名前付きをできるだけ出そうと思って企画して、
ほぼ計画達成かな?ってかんじです。

誤字脱字が多々ある中ではありましたが、皆さまがクスッとかニヤッってできる場所が
有ったなら幸いです。

これから私生活で色々と忙しいことになりそうなので、誠に勝手ではありますがこの辺で幕引きとさせていただきます。
最後になりましたが、11月の末に始めて約一ヶ月半、お付き合いいただきありがとうございました。
又機会がありましたら世界のどこかでお会いしましょう(^ ^)ノシ

929: 2013/01/16(水) 00:12:28.11
乙乙乙!すごくほんわかした!

一段落ついたらまた一本書いて欲しいな!

930: 2013/01/16(水) 00:16:44.33

終わりかー。さびしくなるのう

引用元: リツコ「ミサト、引っ越しして頂戴」 ミサト「え?」