1: 2013/01/25(金) 01:02:00.30
真「ふっ、後悔先に立たず」

観客「きゃああああ!」

雪歩「最高だよ真ちゃん! それじゃあ次はこれ着て」

真「ゆ、雪歩?」

雪歩「これも良いかな? やっぱこっちかな? うん! どっちも着せちゃおう!!」

真「す、スタジオに中継返します!!」

美希「真君は相変わらずなの」

春香「雪歩も楽しそうだなー」

千早「それではお次はこちらのコーナー」

真(はぁ、可愛い女の子になりたくて、アイドルやってるのに、何やってんだろボク)

真(そりゃ自分は王子様キャラの方が向いているのは認めるけどさ……)

真(少しぐらいは可愛らしくしたって良いじゃんか!)

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1359043320

2: 2013/01/25(金) 01:05:53.77
真「今日の収録もつかれたなー。どっかで軽くお茶でも飲んで帰ろうかな?」

真「ん? あれは?」

悪ガキ1「やーいやーい!」

悪ガキ2「ピッチャー野茂、投げたー!!」

悪ガキ3「トルネードだぁ!!」

真「あの子ら何やって」

猫「にゃおおおおん!!」

真「って君たち! 何やってんの!?」

悪ガキ1「何? 兄ちゃんも混じりたいの?」

真「ボクは女の子だよ! それより! 猫にボールを投げて遊ぶなんてことしちゃダメじゃないか!」

悪ガキ2「えー」

真「君たちだってボール投げられたらいやでしょ? なんなら今ここでボクが投げてやろうか? 言っとくけど、結構速いよ? 痛いよ?」

4: 2013/01/25(金) 01:10:46.82
悪ガキ3「おい、帰ろーぜ」

悪ガキ1「だなー。先生にチクられたら嫌だし」

悪ガキ2「命拾いしたなー!!」

真「物騒なこと言うなぁ。全く、最近の子供は命をなんだと思ってるんだか」

猫「にゃおおおん」

真「どうした? あれ、足怪我してるじゃないか!」

猫「にゃあ」

真「ちょっと待ってて、包帯とか買って来るから! そこにいなよ?」

猫「にゃ!」

真(って猫って普通の消毒液で良いのかな? 響に聞いてみよう)

真「携帯取出しポパピプペっと! あっ、響! ボクだけど」

響『真ー? どうしたんだ?』

5: 2013/01/25(金) 01:16:02.86
真「実はさ、帰る途中にケガした猫がいてさ」

響『怪我した猫? 怪我ってどの辺?』

真「足かな。それでさ、消毒液とか買ってこようと思うんだけど」

響『どれぐらいの傷?』

真「うーん、結構深かったかも……」

響『それなら動物病院に行くべきだぞ! 化膿してしまったら皮膚が壊氏して膿が出て来ちゃうんだ。だから消毒液よりも動物病院の方がいいと思う』

真「そうなの? でも今そんなに持ち合わせないかも」

響『それなら自分の行きつけの動物病院が有るからそこに行けばいいさー! 事情を話せば分かってくれるかもしれないし』

真「うん、分かった。それじゃあ住所教えて?」

響『メールしておくぞ!』

真「サンキュ。それじゃあ動物病院に行って来るね」

真「ゴメンね、今からちょっと時間貰うけどいいかな?」

猫「ふにゃ?」

6: 2013/01/25(金) 01:18:54.17
猫「なーご!」

真「大事に至らなくて良かったよ。もう怪我なんかするんじゃないぞ?」

猫「にゃあ!」

真「さてと、そろそろ帰ろうかな」

猫「にゃあ」

真「うん? ボクの顔になんかついてる?」

猫「あ、あの! 助けてくれてありがとうございました! どうお礼したらよいものか……」

真「良いよ気にしなくて。じゃあね」

猫「ま、待ってください! お名前を教えてください!」

真「ボクの名前? ボクは菊地真。これでも765プロってとこに所属しているアイドルなんだよね」

猫「このご恩は必ず返します!」

真「そう? じゃあ期待して……あれ?」

7: 2013/01/25(金) 01:21:52.98
真「今、ボク誰と会話してた?」

猫「真さん?」

真(と言いますか、目の前の猫は2足で立っていて、人間の言葉喋っているような……)

猫「まーこーとーさん?」

真「……耳鼻科に行こう!!」

猫「ちょっと! お待ちくださーい!!」

耳鼻科

医者「菊地さん、どのような症状ですか?」

真「いや、猫が日本語をしゃべって……」

医者「猫が喋る? あっはっは、その冗談は笑えませんよ?」

真「ホントですって!」

医者「一応検査しますね。音が聞こえたら手をあげてくださーい」

8: 2013/01/25(金) 01:26:58.92
真「思いっきり健康でした……」

猫「待ってましたよ真さん!」

真「ね、ねえ……。キミ、喋れるの?」

猫「あっ、驚かせちゃいましたか?」

真「驚くよそりゃ! いきなり目の前で猫が流暢に喋り出したら驚く以外の選択肢が思い浮かばないって!」

猫「それは失礼しました! えっと、自己紹介がまだでしたね」

クール「ボクの名前はクールって言います。これでも、猫の国の王子様なんですよ」

真「猫の国の王子? 何それ、絵本の世界?」

クール「猫の、猫による、猫のための国。それが猫の国です」

真「いやリンカーンみたく言われても」

クール「人間界にフラッと遊びに来たときに、さっきの悪漢たちに捕まってしまって……」

真「あの子ら悪漢って歳でもないかな」

9: 2013/01/25(金) 01:31:04.79
クール「真さんが来なければ、ボクはどうなっていたことか……」

真「あの調子じゃ結構危なかったかもね」

クール「はい! だから猫の国としても、真さんに感謝の品を送らなければ気が済まないのです」

真「はぁ、良く分からないけど、なんかすごいことになって来たな」

クール「猫の国にて会議をして、決まった品を持ってきたいと思いますので、今日はここで失礼します! 重ね重ねになりますが、本当にありがとうございました!」

真「ちょっと! って行っちゃった……」

真「クールって言う割には、どこか垢抜けてなかったけどなぁ。どことなく涼みたいだし」

真「ってなんで順応しちゃってるんだろ、ボク」

お魚くわえたドラ猫「なーご」

真「猫が喋るわけないのに……」

お魚くわえたドラ猫「後ろからはだしのねーちゃんが追っかけてくるよー!!」

真「……えー」

10: 2013/01/25(金) 01:35:15.39
真「……」

太った猫「なぁ、次何食う?」

痩せた猫「にゃんこい二期まだかなぁ」

細い猫「にゃんでもにゃい様な事が~幸せだったと思う~」

真「あああああ! 猫の言葉が分かってしまうようになったよー!!!」

子供「あのお兄ちゃん何叫んでるの?」

母親「見ちゃいけませんと言いたいところだけど、見なさい! あんな道端で叫ぶような人になっちゃダメよ?」

子供「わかったー」

真(だ、ダメだ……。本格的にボク、疲れてきたのかな。これ、夢であってほしいなぁ……)

真(だけど猫の国かぁ。少しだけ気にはなったり。お返しってのもどんなのが来るんだろ?)

真(やっぱり王国って言うぐらいだから、金銀財宝とか!? 猫の恩返しか、悪くないかも)

11: 2013/01/25(金) 01:40:21.63
翌日

真「おはようございまーす」

P「おう、おはようさん。真、今日の仕事だけど」

真「今日はなんですか? そろそろ、可愛らしいお仕事をしたいかなーって」

P「可愛らしいお仕事かー。俺も努力はしているんだけどなぁ……。番組も企業も求めてるのが真王子なんだよな」

真「はぁ、つまり今日も王子様ってことですか」

P「悪い!」

真「良いですよ。プロデューサーが悪いんじゃないし」

P「だけどなぁ、真もなんだかんだ言いながら、流されるように王子様の仕事受けているわけだしな……」

真(流されるままか。女の子らしい仕事、諦めてるのかな?)

美希「ハニー! 真君! おはようなのー!」

雪歩「おはようございますぅ」

クール「おはようございます!! 今日ももいい天気ですね」

12: 2013/01/25(金) 01:43:09.99
真「おはよう! そうだね、絶好のランニング日和……」

クール「真さん! 恩返しに来ました!!」

真「ええええええ!? な、何でクールがいるの!?」

美希「クール? ミキたちパッションだよ?」

雪歩「真ちゃんがキュートなのは理解に苦しむなぁ」

真「そうじゃなくて! その猫だよ!!」

美希「猫? あっ、この子? 事務所の前で座ってたの」

雪歩「どうしてか付いてきちゃって。真ちゃん知ってるの?」

真「知ってるも何も……、聞こえない!? こいつ喋ってるんだよ!?」

P「は? 喋る?」

真「そうですよ! 恩返しに来たって言ったじゃないですか!」

クール「はい! 恩返しです!!」

13: 2013/01/25(金) 01:46:57.09

P「いや、俺は何も」

美希「ミキも聞こえないな」

雪歩「わ、私も。真ちゃん、どこか具合悪い?」

真(ほ、他の人に聞こえてないの!?)

クール「真さん、昨日は本当にありがとうございました! お礼の気持ちです、受け取ってください!」

美希「あれ? なんか咥えてるの。猫じゃらし?」

雪歩「これくれるのかな?」

P「何だ真、この子お前のファンなのか?」

真(ね、猫じゃらし?)

クール「はい! わが国の国宝の猫じゃらしです!」

真「こ、国宝!? それが?」

14: 2013/01/25(金) 01:51:24.59
P「国宝がどうしたんだ?」

真「ちょ、ちょっと失礼します! 君も来て!」

クール「?」

美希「真君、なんか様子がおかしいね」

雪歩「あの猫さん、真ちゃんに用が有ったのかな?」

P「猫じゃらしのプレゼントか。なんからしいな」

真「あのさ、気持ちは嬉しいよ? でもね、人間って猫じゃらし貰ってもどうしようもないんだよね」

クール「そうですか? このふさふさとした感触なんか、もう最高です! えい! えい!! 猫パンチ!」

真「猫からしたらね。ボクらは猫じゃらし相手にシャドーボクシングなんかしないって」

クール「そうですか。それは残念です。それじゃあこれとかどうですか? もうこの匂いを嗅ぐだけで、みんなメロメロでろす! ああん、くらくらするぅ……」

真「マタタビだよね、それ。あいにくだけど、それもボクらには意味がないかな、うん」

クール「そうですか……。それでは」

真「?」

15: 2013/01/25(金) 01:54:41.53
クール「お持ちしました!」

真「わぁ! ね、ネズミ!?」

クール「はい。我々の餌です」

真「ちょ、ちょっとそれ近づけないで!! 怖いから!!」

クール「そうですか?」

真「嬉しくないよ! ネズミはネズミでも、ハムスターとかならまだ可愛げがあるよ? だけどそいつ、どこから連れてきた?」

クール「下水道から」

真「アウト! 不衛生だよ!!」

クール「ううむ、恩返しと言うのは難しいですね。どれもこれも、我々の世界では高価なものなんですが……」

真(よくよく考えたら、王国なんて言っても猫のって冠が付いてるからね。金銀財宝とか期待する方が馬鹿だよね)

クール「そうだ! 真さんを猫の国に招待すると言うのはどうでしょう!?」

真「猫の国に招待?」

16: 2013/01/25(金) 01:59:50.95
クール「はい! きっと気に入りますよ」

真「ね、猫の国って本当にあるの?」

クール「はい! それじゃあ案内しますね。皆の者、お連れしろー!!」

真「へ? 何?」

猫の軍勢(アイオニャオン・ヘタイロイ)『客人をお連れしろおおおおおお!!』

真「ね、猫がたくさん来た!?」

猫の軍勢『お連れしろおおおおお!!』

真「わ、わああああああ!?」

真(ね、猫の波にさらわれてるー!!)

真「ってボク仕事があるのにー!! って携帯落としてしまった!」

真「助けてプロデューサー!!」

17: 2013/01/25(金) 02:02:54.63
P「うーん、真でないなぁ……」

雪歩「な、何かあったんでしょうか?」

美希「真君に限ってドタキャンとかないと思うけどな」

P「今日の仕事はキャンセルするしかないか?」

美希「ところで何の仕事なの?」

P「結婚式場の仕事だな。真は新郎役だったんだが……」

美希「それじゃあハニーが代わりにすればいいの!! むしろそのまま結婚しちゃお!」

P「するか! だけど穴をあけるわけにいかないしなぁ。仕方ない、今日だけだぞ?」

美希「流石ハニー! ミキ、今日の仕事バリバリ頑張るね!」

P「いつも頑張れ!」

雪歩「真ちゃん、心配だな……」

18: 2013/01/25(金) 02:06:35.61
真「え、えーっとここが……」

クール「ようこそ! 我らが猫の国へ!!」

真(辺りには猫、猫、猫。みんな2本足で立って、ボクらと同じように生活している)

真「これ、夢じゃないんだよね?」

クール「はい! それでは、お城へ案内しますね」

真「お、お城?」

クール「ええ。この国で一番大きいんですよ?」

真「猫の国のお城でしょ? 僕からしたら小さいんじゃ……」

真「……でかーい」

クール「歴史もあるんですよ! それじゃあ案内しますね」

真「これ、大阪城レベルじゃないの?」

19: 2013/01/25(金) 02:09:55.38
真「あれ?」

猫1「やればできるー」

猫2「きっとー」

猫3「ぜったーいー」

猫ズ『私ニャンバー1』

真「あ、あの曲Ready!! だよね? どうしてここで」

クール「彼女たちですか? 彼女たちは我が国の人気アイドル、ニャムコプロの皆さんです!」

真「ニャ、ニャムコプロ!?」

クール「人間が捨てたプレイヤーやCDを使って歌ったり踊ったりしているんですよ」

真(CD捨てたって傷つくなぁ……)

猫1「あれ? まこにゃんじゃない?」

猫2「本物のまこにゃんなのー!!」

真「あ、あれ?」

20: 2013/01/25(金) 02:14:33.47
猫3「本物は写真で見たよりも凛々しいですね」

猫4「サイン貰っていいですか-?」

真「さ、サイン? えっと、どうすれば」

猫4「この鰹節に書いてください!」

真「か、鰹節ね、はい」

真(どことなく765の皆に似ているような……)

猫2「ありがとうなの!」

猫1「そうだ! まこにゃんもボクらと一緒に歌いませんか?」

真「え、ええ!? ボクも?」

猫3「人間界のアイドルと一緒に歌えるなんて、感激です」

猫4「にゃっにゃー! よろしくお願いしまーす」

真「えーと、クール? これどうすればいいかな?」

21: 2013/01/25(金) 02:18:27.52
クール「折角ですから踊っていってください! 僕は見ていますから」

真「そ、そう? それじゃあお言葉に甘えて……」

真「コホン。それじゃあボクの持ち歌を……」


真「あー、やっぱライブって楽しいや!」

クール「お疲れ様です、真さん! ニャムコプロの皆も楽しそうでしたよ」

真「うん、猫と一緒にライブをするなんて経験初めてだったしなぁ。結構楽しかったよ?」

猫1「すっごくかっこよかったですよ!」

猫2「そんけーしちゃうな!」

真「えっへへ……」

猫3「そうだ、この服とかどうでしょうか? サイズは合うかと思いますが」

真「ええ? なんで人間サイズの服が有るの?」

クール「それも拾いものですね」

22: 2013/01/25(金) 02:23:11.76
真「勿体ないことするなぁ。この服まだまだ着れるのに。こんな可愛い服捨てちゃうなんて、どうかしてるよ」

猫4「着てみてください! 似合うと思います!」

真「そ、それじゃあ着替えるかな」

猫2「王子は見ちゃダメなの!」

クール「み、見ないよー!」

真(王子なのにあんまり貫禄ないんだよなぁ。そこがいいのかもしれないけど)

着替え終わって……

真「きゃっぴぴぴぴーん! まっこまっこりーん!!」

猫1「ほ、本物のまっこまっこりーんだ!」

猫2「本物は違うの!!」

猫3「ええ、なんと素敵な響きなのかしら……」

猫4「にゃっこにゃっこりーん! です!」

真(あれ? 結構受けてる?)

23: 2013/01/25(金) 02:27:56.18
猫1「やっぱりまこにゃんは格好良いし可愛いなぁ。羨ましいな」

クール「真さん、良くお似合いですよ」

真「そ、そう? 照れるなぁ……」

クール「そうだ! お城にお妃が着る服もあるんですけど、着てみますか?」

真「それって可愛い?」

クール「僕はそう思いますけど」

真「じゃあそれも着てみていいかな?」

クール「良いですよ! 真さんはこの国にいる限りV.I.P待遇ですからね!!」

真(いたれりつくせりだね。猫の国、居心地悪くないかも)

クール「そろそろ届きますね」

メス猫「こちらがお妃様の服になるわよ!」

クール「ありがと、ユメちゃん」

ユメ「クールの頼みなんだから気にしなくていいわよ」

24: 2013/01/25(金) 02:31:11.47
真「ユメちゃん? どっかで聞いたことあるような……」

クール「あっ、実は彼女、僕の恋人でして……」

ユメ「菊地真さんですね! クールから話は聞いています!」

真「恋人かぁ。なかなか隅に置けないじゃん」

クール「そ、そう言うこと言わないでくださいよー!」

真「結婚とかするの?」

ユメ「そ、それは……」

クール「も、もう! その話は終了です!」

真(2人とも赤くなっちゃって可愛いな!)

クール「こちらがお妃の服です。僕の母親が若いころに集めていたものなので、若干古いかも知れませんが」

真「そう? さほど気にならないけどな。着替えるからクールは出てってね」

ユメ「出てった出てった!」

25: 2013/01/25(金) 02:34:27.98
ユメ「まぁ! なかなかお似合いですよ!」

真「これが、ボク?」

真(鑑に映るのは、物語に出てくるお姫様の様な服を着たボク。ちょっぴり恥ずかしいかも)

真(雪歩が見たら違う! って言うんだろうな。だけどこの服、ボクは大好きだ!!)

真「~♪」

クール「気に入って貰えたようで何よりです!」

ユメ「皆も呼んで来ましょう!」

真(自分の好きなことが出来て、しがらみもない。猫って自由な生き物だもんね)

真「猫になっても、いいんじゃない?」

クール「あっ……」

真「へ? どうしたの?」

??「クールよ! その人間の娘はなんだ?」

27: 2013/01/25(金) 02:48:06.35
猫王「おっと、話がそれてしまった。この猫王! 貴様のちっぽけな願いをかなえてしんぜよう! 感謝するのだな」

真「へ?」

猫王「猫踏んじゃった猫踏んじゃったの踏んづけちゃったら猫になれ!!」

真「うおっ、眩しっ!?」

クール「真さん! ち、父上! なんてことを!!」

猫王「クールよ、私はこの娘の願いをかなえただけだぞ? 『猫になりたい!』と心の中で思ったならっ! その時すでに行動は終わってるんだ!!」

クール(また拾った漫画に影響されたなこの人……)

真「え?」

真(鑑の中に映る僕は、可愛い服を着て、尻尾が生えて、髭が6本生えて、猫耳が生えて……)

真「にゃ、にゃんだこりゃああああああ!?」

猫王「貴様を猫にしてやったのだ。良く似合っているぞ、娘」

真「いやいやいや! ど、どう考えてもおかしいって! どんなてじにゃにゃの!? にゃ行が言いにくい!!」

28: 2013/01/25(金) 02:51:52.89
猫王「手品? そんなちんけなものではにゃーい!!」

真「にゃっ!?」

クール「父上! 真さんは人間です! そんな僕達と一緒にするなんて!」

猫王「クールよぉ、貴様もそろそろ良い歳だ」

クール「な、何ですか急に」

猫王「嫁の一人や二人、いてもおかしくはないよなぁ」

クール「ま、まさか父上……」

猫王「そう! これより、全猫に通達せよ! わが猫の国の王子クールと、その恩人菊地真の結婚式をとりおこなうと!!」

ユメ「!?」

クール「け、結婚ですって!?」

真「へ? ボク、どうにゃっちゃうの?」

29: 2013/01/25(金) 02:56:09.38
真「た、大変にゃことになってしもうた……」

真(結婚って!? いきなりすぎるよ! いや、それじゃあボクが結婚したがってるみたいだけど!!)

真(クールもクールだよ! ユメって言う恋人がいるのに、反論の1つも出来ないなんて!!)

ユメ「……」

真「そ、その……。ユメ? なんと言ったら良いか」

ユメ「良いんです。猫王の横暴は今に始まったことじゃありません。彼がクロと言えば、全てのシロがクロになるんです。この国にいる限り、逆らえないんです……」

真「ユメ……」

ユメ「ごめんなさい。真さんにそんなこと言っても仕方ないのに……」

真(どうすればいいの!? これじゃあ人間界にも戻れないし……、助けてくれそうな人はいないし……)

真(猫になりたいだなんて思うんじゃなかった……!)

真「助けて、プロデューサー……」

30: 2013/01/25(金) 02:59:37.35
P「くそっ、連絡が付かないな」

美希「真君どうしちゃったんだろ……」

雪歩「どうしちゃったんだろ……」

響「プロデューサー、真がどうかしたのか?」

P「ああ、響か。今日はねこ吉が一緒なんだな」

ねこ吉「なーご」

雪歩「真ちゃん、朝から連絡がつかなくなったの」

美希「猫さんとどこかに行ってから帰って来てないの」

響「猫?」

P「なんか妙に真に懐いてたんだが、あれはなんだったんだ?」

響「その猫さ、もしかして足怪我してなかった?」

P「足? そう言えば包帯巻いていたような……」

31: 2013/01/25(金) 03:04:54.89
響「その猫、多分昨日真が助けた猫だぞ」

P「昨日助けた?」

響「うん。けがをした猫がいるんだけどって連絡が有ったんだ」

雪歩「つまりその猫が恩返しに来たのかな?」

美希「そう言えばそんなこと言ってたね」

P「その時猫が喋るって言ってたけど……、あれも関係しているのか?」

美希「響、猫って喋るの?」

響「まさか! 自分ぐらいなら意思疎通できるけど、喋るなんて……」

ねこ吉(CV山寺宏一)「しゃべるんだな、これが」

響「そんなの漫画の世界の話……」

ねこ吉(CV山寺)「もしかして、驚かせちゃったかな」

一同『しゃべったああああああああ!?』

32: 2013/01/25(金) 03:08:59.08
響「ね、ねこ吉が喋った!?」

P「ま、まさかそんなわけないだろ! そんなオカルト有り得ないっての!」

美希「そうなの! 千早さんの胸のサイズが上がるぐらい有り得ないの!!」

雪歩「そ、そうだよね! わ、私お茶煎れてきますね」

ねこ吉「俺はほうじ茶で頼むよ。ウーロン茶はカフェインが多くて危ないからね」

雪歩「分かりましたぁ……」

P「な、なあ……。耳鼻科、行こっか」

美希「そ、そうだね。最近聞こえが悪くなってきたし」

響「こっちに来てから行ってないからなぁ……」

雪歩「こ、こまめに検診に行かないといけないです!」

ねこ吉「おーい。行っちまったか。あー、お茶うめー!」

33: 2013/01/25(金) 03:11:43.68
P「で、全員異常なしだったわけだが」

ねこ吉「そいつは良かった。プロデューサたる者、耳は重要だからな」

響「なぁ、何で喋ってるの?」

ねこ吉「今まで喋る必要が無かっただけだよ」

美希「も、もう何が何だか分からないの」

雪歩「え、えっと! ねこ吉さん」

ねこ吉「なんだい、お嬢さん」

雪歩「真ちゃん、どこに行ったか分かりますか? 猫と一緒に消えちゃったんですけど」

ねこ吉「猫と一緒にねぇ。見当がつかないがまさか……」

美希「まさか?」

カラス「かーかー!!」

34: 2013/01/25(金) 03:15:06.03
響「あれ? 事務所前でカラスが何か鳴いてるぞ」

P「騒がしいな。追い払うか」

ねこ吉「いや、その必要はないさ。あいつは俺の知り合いだ」

響「そうなの?」

ねこ吉「なに? 猫の国の王子が人間と結婚? 相手の名前は、菊地真?」

P「は? 猫の国?」

美希「王子が結婚?」

雪歩「相手が、真ちゃん!?」

ねこ吉「その真って言うのが、消えた女なのかい?」

P「あ、ああ。急に連絡が取れなくなったんだが……猫の国ってんなアホな」

ねこ吉「アホな話かと思うかい? 実際にあるんだから仕方ない。俺もそこ出身でな。色々とやんちゃをして追い出されたのさ」

響「で、今は自分が育てていると」

35: 2013/01/25(金) 03:20:55.20
ねこ吉「しかしそいつはまずいな。猫の国に人間が長くいすぎると、猫になってしまうんだ」

P「猫になるって?」

ねこ吉「そのままの意味だ。猫耳が生えて、髭が生えて、尻尾が生える。爪は伸びて熱い飲み物は飲めなくなって、まぁ猫そのものになってしまうんだ」

美希「それは大変なの!」

雪歩「プロデューサー! 真ちゃんが危ないです!」

P「そ、それはそうなんだが、猫の国ってどこにあるんだ?」

ねこ吉「ああ、それなら案内してやろう。俺も王子の結婚によって恩赦が貰えたらしい。一回ぐらい猫の国に顔を見せておかないとな」

響「それじゃあ今すぐ行くぞ!!」

P「ああ、菊地真奪還計画だ!!」

美希「真君、今助けに行くからね!」

雪歩「わ、私のスコップが火を噴きます!!」

ねこ吉「ああ、行く前で良いんだが、これを用意した方がいい」

響「これ?」

ねこ吉「ああ、猫たちの弱点さ」

36: 2013/01/25(金) 03:23:53.39
猫番人1「あー、暇やぁ。暇過ぎて氏ねるわぁ」

猫番人2「メッチャ暇やぁ」

雪歩「ね、猫が普通に喋っていてへんな感じです」

美希「ねー、これどうやって中に入るの?」

ねこ吉「そうだな。このままの姿じゃ怪しまれちまう。だから」

P「だから?」

ねこ吉「アンタたちも猫になる必要があるんだ」

響「自分たちも猫に? どうやって?」

ねこ吉「薬が有るんだよ。おっと、そろそろ来るかな?」

カラス「かーかー」

美希「あっ、さっきのカラスだ」

ねこ吉「サンキュ、礼を言うぜ」

37: 2013/01/25(金) 03:29:55.49
ねこ吉「猫の国の研究施設からくすねて貰った猫化薬だ。これを飲めば、猫になれる」

P「ポリジュース薬みたいなものか?」

ねこ吉「なんのことだ? まぁいい、グイッと飲んでみろ。すぐに効果が出るはずだ」

美希「なんか変な臭いがするの」

響「うげぇ、まずいぞこれ」

雪歩「うぅ、吐き出しちゃいそうです……」

P「これを飲めば猫になるんだな。背に腹は代えられん、頂きます!!」

ねこ吉「効果が続くのは持って2時間ってとこだな。後遺症はないから安心してくれ」

P「な、なんか体が熱くにゃって来た……」

美希「ハニーに猫耳が生えたの! 似合ってないね」

響「そう言う美希も尻尾が出て来たぞ」

雪歩「わ、私たち猫になったんですよね?」

ねこ吉「ああ、立派な子猫ちゃん達さ。一匹除いてな」

P「く、屈辱的だ……」

38: 2013/01/25(金) 03:33:04.42
ねこ吉「それじゃあ、猫の国に乗り込もう」

猫番人1「にゃんや自分ら」

ねこ吉「王子の結婚式を見に来たんだ」

猫番人2「合言葉は?」

ねこ吉「にゃんこい2期まだ?」

猫番人1「よろしい、入れや」

ねこ吉「入らせてもらうぜ」

P「お、お邪魔しまーす」

雪歩「失礼します」

美希「お邪魔しますの!」

響「はいさーい!」

39: 2013/01/25(金) 03:36:01.67
猫番人1「んん? なんや臭うなぁ」

猫番人2「これは人間の臭いだ」

猫番人1「ちょーっとまてや」

猫番人2「少しボディチェックさせてもらうぞ」

P(バ、バレタ!?)

響(猫の嗅覚は人間の数万倍以上だぞ! 犬には劣るにしても、十分すぎるぐらいなんだ!)

雪歩(ど、どうしよう……)

美希「みんな! こんな時のこれなの!」

猫番人1「あぁ?」

美希「食らえ! マタタビボール!!」

猫番人1「ふにゃ!!」

猫番人2「ふしゃー!!」

40: 2013/01/25(金) 03:39:05.77
猫番人1「なーご! んなーご!」

猫番人2「か、体がほてって来たぜえええええ!!」

ねこ吉「さぁ、今のうちに!」

P「す、凄い威力だなマタタビボール……」

ねこ吉「遺伝子レベルで勝てないんだ。だが気を付けてくれよ? 今のあんた達は猫だ。だからマタタビボールが暴発したら、あんたらもこうなっちまうからな」

猫番人1「うーん、絶頂(エクスタシー)!」

猫番人2「なごなごなーご!!」

雪歩「そ、それは嫌です!」

美希「食らわなければどうってことないの」

響「皆、先を急ぐぞ!」

P「ああ、待っててくれよ、真!!」

41: 2013/01/25(金) 03:43:09.22
真「はぁ……」

真(ウェディングドレス着れたのは嬉しいんだけど、何でこんなことに)

クール「真さん……」

真「ねえ、クールはさ、ユメと結婚したいんだよね?」

クール「それは……」

真「誤魔化さなくても大丈夫だよ。それぐらい、見てたら分かるって」

クール「ホント、僕は情けないです。こうやっていつも父の言いなりで、ユメちゃんを裏切ってしまって……。愛想、尽かされちゃいましたよ」

真「どうかな? ボクにはそう見えなかったけどな」

クール「だと嬉しいんですけどね……」

従者猫「式の準備は整いましたぞ!!」

真(うう……、どうしたらここを打破できるんだ? こんな時、プロデューサーが颯爽と来てくれたら)

42: 2013/01/25(金) 03:47:02.47
パパパパーン パパパパーン パパパパン パパパパン パパパパン パパパパン

猫王「コホン! これより、我が息子クールと、その妻となる菊地真の結婚式をとりおこなう! 盛大な拍手を!!」

真「……」

真(あああ! もう引き戻れないとこまできちゃったよ!)

猫王「それでは、2人の誓いのキスを……」

クール「ま、真さん! ゴメンな」

真「――!!」

P「真ー!! 迎えに来たぞー!!」

真「へ?」

クール「彼は……、事務所にいた」

P「真! 今助けるからな!!」

真「プ、プロデューサー!!」

43: 2013/01/25(金) 03:50:58.40
美希「真くーん!」

雪歩「ま、真ちゃーん!」

響「真ー!!」

真「み、みんな!!」

猫王「にゃ、にゃんだ貴様たちは!! 何ちゃっかりタキシード着ているんだ!?」

P「その花嫁のプロデューサーだ!! タキシードはあれ? 俺着替え忘れてた?」

美希「真君、今日だけはハニーを貸してあげるね!!」

P「いや、貸すって言っても俺は美希のものじゃないぞ……」

美希「えー」

猫王「貴様たち、式を邪魔するつもりか!!」

響「式って勝手にそっちが決めたことだろー!!」

雪歩「そ、そうですぅ! 真ちゃんを返してください!!」

44: 2013/01/25(金) 03:54:34.07
猫王「バカにしよって!」

クール「待ってください、父上!」

P「足の包帯……。今朝の猫か!」

猫王「なぁんだ、クール。その何か言いたげな瞳は」

クール「父上。今まで僕は貴方の指示通りに生きてきた。それが王子の務めと受け入れてきた」

猫王「そうだとも。私の通りにすれば、万事うまくいくのだ」

クール「ですが、人生で一回だけの反抗でも構いません。でも、これだけは自分で決めさせてください!!」

クール「ユメちゃん! 好きだー!! 結婚しよう!!」

ユメ「ク、クール?」

クール「一生幸せにする! だから、僕のお嫁さんになってください!!」

真「ユメ、言われてるよ」

45: 2013/01/25(金) 03:59:03.73
ユメ「わ、わたし……」

真「良いんだよ。王様だとか、そんなの関係ない。大切なのは、好きって言う気持ちだよ」

クール「ユメちゃん! 愛してる!」

ユメ「私もよー! クール!!」

クール「ありがとう!! 絶対幸せにするから!!」

P「当人同士はこういってますけど?」

響「あの2匹お似合いだぞ」

美希「良く分からないけどおめでとうなの!」

雪歩「おめでとうございます!」

真「そう言うことです。ボク、振られちゃいました」

猫王「ぐぬぬ……」

46: 2013/01/25(金) 04:03:27.25
クール「父上、僕を勘当したいならすればいい。それでも僕は、ユメちゃんがいればなんだっていいんだ」

猫王「ふん! 若造が言いよって! 良いだろう! この猫王、息子の結婚相手を自分で決めさせないほど狭量なオスでない!!」

真(ついさっきまでボクと結婚させようとしてたくせに)

P「えっと、それじゃあ俺達はこの辺で……」

猫王「だがしかぁし!! 私は菊地真! 貴様に惚れてしまったのだぁ!!」

真「は?」

P「へ?」

クール「にゃ?」

猫王「よってこれより、クールとユメ、そして猫王と菊地真の結婚式をとりおこなう!!」

真「余計いやですよ!! なんですか藪から棒に!!」

猫王「この猫王、貴様を始めてみた時から、発情しっぱなしなのだ」

真「ドストレートに言われた! 全然うれしくない!!」

47: 2013/01/25(金) 04:08:10.49
ねこ吉「おいおい、往生際が悪いんじゃねーの?」

猫王「往生際が悪い? ニコラウスよ、貴様なら私の性格をよく知っているだろう?」

響(ねこ吉の本名ニコラウスって言うんだ)

猫王「欲しいものは何としても手に入れる! 力も、メスも! 全てを手に入れてきた!!」

猫王「そして今! 私は菊地真を欲しているのだ!!」

P「もう付き合いきれん! 真、さっさとずらかるぞ!!」

真「は、はい!」

猫王「待てい! おい、猫の軍勢よ! やつらをひっ捕らえろ!」

猫王「メスは私のハーレムに! オスは女装でもさせてハーレムに入れてやる!!」

P「俺もかよ!!」

真「うわぁ!」

猫の軍勢『逃がさへんでえええええ!!』

48: 2013/01/25(金) 04:11:39.92
P「猫が滅茶苦茶来たぞ!」

響「う、嬉しいけど今は嬉しくないぞ!」

雪歩「こ、これがイヌだったなら氏んでいます……」

美希「もう! まとめてこれでお陀仏なの!! マタタビボール!!」

猫の軍勢『きしゃあああああ!!』

P「よし! マタタビボールの効果が効いているうちに逃げるぞ!」

猫王「逃がすか! 城を爆破しろー!!」

クール「ば、爆破!? 無茶苦茶すぎる!」

猫王「ありったけの火薬を用意しろ! ドンパチじゃああ!!」

P「な、なんか上が騒がし」

BOOOOM!!

真「にゃあ! お城が爆発した!?」

49: 2013/01/25(金) 04:15:25.32
猫王「逃がすかああ!」

美希「もうしつこいの! マタタビボール2個纏めて投げちゃう!!」

猫王「効かぬわぁ! 背番号1の凄い奴打法!」

真「は、打ち返した!?」

美希「ふにゃ!」

雪歩「きゃあ!」

響「マタタビボールが美希と雪歩に直撃したぞ!」

美希「は、ハニー……。体が、熱くなってきたの」

雪歩「ううぅ、なんだか火照ってきましたあ」

美希「ねぇ雪歩ぉ……んっ。もう、我慢できないの」

雪歩「美希ちゃん……。今から私たちのリレーション、ファーストステージに進みましょう」

美希「んにゃあ……」

響「ここで発情しないで! 頼むから!」

50: 2013/01/25(金) 04:21:05.16
美希「雪歩ぉ」

雪歩「美希ちゃん、お姉さまとお・呼・びっ」

美希「お姉さまぁ……。ミキのフューチャーを振るふるしてぇ」

雪歩「あぁん、コスモス……」

P「だああ! なんだよこの事務員が喜びそうな光景!」

真「よそ見してないで走ってください!」

響「もうすぐ出口だぞ!!」

猫王「そうはいくか! 猫の軍勢!!」

猫の軍勢『にゃあああ!!』

P「と、取り囲まれた!」

猫王「ふう、手間をかかせよって! だが貴様らはもはや袋の鼠! 一匹たりとも逃がさんぞ!!」

P「くそっ、ここまでなのか?」

51: 2013/01/25(金) 04:23:33.01
真「!」

猫王「さぁ! そろいもそろって私のハーレム行きだ! 行け、猫の軍勢!」

猫の軍勢『にゃあああ!』

P「万事休す……!」

響「ねこ吉ー!」

ねこ吉「こいつはキツイな……」

真「それはまだ早いですよ!」

猫王「何? ネズミが何を言うか!」

真「人間の世界には、こんなことわざがあるんです」

真「窮鼠、猫を噛むってね!」

猫王「何だと?」

真「行くよ! みんな!!」

52: 2013/01/25(金) 04:29:13.17
クール「ポチッとな!」

猫王「な、何だ? 音楽?」

真「ARE YOU READY I’M LADY 始めよう」

猫王「一体それで何を」

猫1「やればできるー」

猫2「きっと」

猫3「ぜったーい」

猫4「私ニャンバー1」

猫の軍勢『うーおい! うーおい!』

猫王「な、何をしている!」

P「ま、真これは一体?」

真「猫界のアイドル、ニャムコプロオールスターズです! さっ、猫王が混乱しているうちに!」

P「良し! 行くぞ猫王! 魔球は魔球はハリケーン!!」

猫王「しまった!」

53: 2013/01/25(金) 04:32:07.80
猫王「ふにゃあああ……」

真「クール! ユメ! お幸せに!!」

クール「はい! 真さんもお元気で!!」

ユメ「また遊びに来てくださいね!」

真「猫王いるうちは遠慮しとこうかな……」

ニャムコオールスターズ「まこにゃーん!」

真「皆も元気で! 一緒のライブ出来て楽しかったよ!」

ねこ吉「さぁ、帰るか」

P「ああ、そうだな」

美希「お姉さまぁ」

雪歩「美希ちゃぁん」

響「ほら! ここで絡まないの! せめて外に出てから!!」

真「帰りましょう! ボク達の世界へ!!」

54: 2013/01/25(金) 04:37:45.70
真「はぁ、はぁ……」

ねこ吉「ここまでこれば奴らも追ってこないだろう。それに、猫王もやり過ぎた。クール王子が後を継ぐのも時間の問題だな」

真「しっかりやってよね、クール王子」

美希「あれ? ミキ何してたんだろ……」

雪歩「私も記憶が無いです……」

響「あー、うん。もう思い出さない方がいいと思う」

P「しかしどうすっかね、これ」

ミロヨ、ネコミミノシュウダンダゼ
アレマコトクンジャネ?
アーン! マコトサマガウェディングドレスキテルー!
タキシードオトコソコカワリナサイヨ!

真「あー、今僕ウェディングドレスなんですよね」

P「っで、俺がタキシードと」

55: 2013/01/25(金) 04:42:54.88
P「そうだ! まだ撮ってもらえるかも」

真「何がですか?」

P「実はさ、今日の仕事って結婚式場のプロモーションだったんだ。真が新郎役だったんだけど、猫に攫われたから俺がしてたんだ」

真「だからタキシード着てるんですね」

P「まぁスーツに着替え忘れたってのが本音だけどな。ちょっと待ってろよ。あっ、いつもお世話になってます。765プロです。あのー、まだ撮影とか大丈夫でしょうか?」

真「?」

P「本当ですか!? ありがとうございます! それじゃあすぐに伺いますね!!」

真「えっと、どうしたんですか?」

P「折角着ているんだ。このまま式場まで言って記念写真撮ってくるか!」

真「ええ!? い、良いんですか!?」

P「ああ、いつも王子様ばっかりさせてたからな。今日ぐらいは真姫だ!」

真「へへっ、やーりぃ! それじゃあ行きましょ、貴方」

P「お、おいおい照れるじゃないか……」

56: 2013/01/25(金) 04:47:04.03
真「でもプロデューサー、格好良かったですよ?」

P「そ、そうかな?」

真「自慢の旦那様ですね!」

ねこ吉「さて、俺達も帰るかな」

ねこ吉「にゃーお」

響「だな! ほら、美希と雪歩も立って立って!」

美希「う-ん、何してたんだっけ?」

雪歩「余り思い出したくないような……」

響「はぁ、マタタビは当分見たくないぞ……」

57: 2013/01/25(金) 04:47:55.70
足をけがした猫「にゃーお」

寄りそう猫「にゃーお」

真「あっ」

P「どうした、真」

真「いや……。何でもないです。プロデューサー」

P「なんだ?」

真「これからボク、どんな仕事でも文句言わずに頑張ります。だから、王子様が終わったときは」

P「俺がお姫様にしてやるさ」

真「えへへっ」


クール「お幸せに、真さん」

クール「なーご」

お終い

58: 2013/01/25(金) 04:49:13.96
猫の恩返しのクロス擬きでした。日の当たる坂道を突貫工事で進んだので、突っ込みどころしかないと思いますが、楽しんで頂けたなら幸いです。
読んでくださった方、ありっがとうございました。

59: 2013/01/25(金) 04:51:09.29
乙でした

引用元: 真「猫になってもいいんじゃない?」