3: 2012/04/22(日) 21:10:04.65
京子「パラレルワールド?」


~朝、通学路~


京子「うぅー。膝が痛い。」


京子が突然そんなことを言い出した


結衣「どうしたの?」


京子「昨日、帰りにあかりをあそんだからね」


結衣「何して遊んだの?」


京子「ひざカックン」


結衣「えっ?」


京子「あかりに、100回ほど」


京子「おかげで膝が痛くて痛くて。」


結衣「あかりは、平気なの?」

4: 2012/04/22(日) 21:13:27.78
~同時刻別通学路~


ちなつ「大丈夫、あかりちゃん?」


あかり「うん。平気だよ」コツコツ


ちなつ「それにしても、骨折って」


あかり「転んだくらいで骨折するなんて」


あかり「骨が弱いからかな~?もっと牛乳飲まないとね」


なぜそうなる。


ちなつ「京子先輩酷過ぎです」

5: 2012/04/22(日) 21:14:41.60
~放課後、娯楽部部室~


結衣「それじゃあ...話を聞こうか?」


京子「えっと、何のこと?」


ちなつ「とぼけないでください」


京子「分かった...話ます」


京子「...昨日」


京子「あかりと一緒に帰ってたら」


~回想~


あかり「ねぇねぇ、京子ちゃん」


京子「うん?なんだ~い」


あかり「ひざカックンってなに?」


京子「えっ?あかり知らないの?」


あかり「うん...」


京子「そうなのかぁ~、じゃあ教えてあげるね」


京子「ひざカックンってのは...こう!」カクッ


あかり「痛っ!」


京子「あとこうやって...連続カックン!!」カクッカクッ


あかり「あ...あぶなry」


ドシーーン!!!


あかり「...いっ、痛いよぉ~!」シクシク


京子「あかり、大丈夫かっ!!」タッタッタ


あかり「痛いよぉー!うわーーーーーん!!」ナキナキ


京子「きゅ、救急車!!」


~回想終了~

6: 2012/04/22(日) 21:16:26.59
結衣「...なにそれ」


ちなつ「理由が酷い...」


あかり「でも、あかりが聞いたから...」


結衣「いやいや。おかしいって」


結衣「そもそも連続って...」


京子「分かってるよー、私が悪い事くらい」


京子「だから、私があかりの飼育をしよう!」


あかり「あかり、動物じゃないよ!??」


結衣「まったく...」


京子「よし、あかり!」


あかり「えっ!なに!?」


京子「背中に指で文字書くから答えて」


あかり「いいよ」


京子「よーし、じゃあスタート!!」


カキカキ









7: 2012/04/22(日) 21:19:06.70
京子「何て書いたでしょう?」


あかり「う~~ん」


あかり「寿司?」


京子「ちがーーう!!」


あかり「ええー、わかんないよ~」


なんだか私達の時間が止まったかのようだっだ


ちなつ「...何ですか?この雰囲気」


結衣「...家、来る?」


ちなつ「...はい」


ガラガラ、ピッシャ


京子「...私達も帰る?」


あかり「うん」

8: 2012/04/22(日) 21:22:27.20

~帰り道~


京子「どうですかな?あかりお姫様」オヒメサマダッコ


あかり「は、恥ずかしいよ~」カァァ


京子「ほらほら、足怪我してんだから動かない」


あかり「///」


京子「うん?あかりーってすごい熱じゃん!!」ピタッ


あかり「...はぁ...はぁ...」///


~あかりの自宅~


京子「こんな時に限って家族全員いないって」


あかり「ご...ごめん...ね...はぁはぁ」


ピピッ


京子「39、7℃」


京子「...高いな...薬...あるのかな?」


ゴソゴソ


あかり「く..苦しいよ...うぅ」


京子「待ってろ、あかり!」

9: 2012/04/22(日) 21:25:22.66
~10分後~


京子「...あった、けど...使用期限が2009年...」


京子「まっいっか...」

.........


京子「.....買ってくるか...」


~ドラックストア~


京子「まさか風邪薬が売り切れなんて...」ガクッ


京子「病院行けばあるかな?」テクテク


~七森総合病院新棟~


京子「あ...あった。最初からここに来ればよかった。」


スタッフ「御会計1500円でございます」


京子「はーーい.....って、ええっ!高!!」


スタッフ「良い薬ですので...」


京子「そういうことなら仕方がない」


合計1500円

お預かり10000円

お釣り8500円

10: 2012/04/22(日) 21:27:57.19
スタッフ「御一緒に冷却シートはいかがですか?」ニコッ


京子「うわー、どっかで聞いたことあるテンプレだー。」


京子「でも、買います」キリッ


スタッフ「1300円になります。」


京子「ここはテーマパークか!!」


京子「なんでそんなに割増なの!?」


スタッフ「効きますから。」ニコッ


京子「.....」


合計1300円

お預かり1500円

お釣り200円

11: 2012/04/22(日) 21:30:45.89
~七森総合病院旧棟前~


京子「高かった。...うん?なんだあれ?」


京子「七森総合病院旧棟?」

そこは新棟から奥の森を抜けた中心にあった。

私がここにいるのはただの興味本意である

この旧棟は30年以上前に廃病になった病院である

当時は医療技術が進歩しておらず氏亡する人も多数いたという


「注意 これより先立ち入り禁止」


京子「...入っちゃえ!!」ガチャ


私は好奇心でドアを開いた。

瞬間なにか空間が捻じれた気がした

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


京子「うわっ!暗!何にも見えねえ...」


そこは先も見えないほどの暗さで目の前がやっとの思いで

確認出来る程度だった

12: 2012/04/22(日) 21:33:42.15
・・・・こっちにおいで・・・・


なにか聞き覚えのある声...


京子「えっ、今のは...」


・・・・早く・・・おいで・・・早く


なんだか...似ている...


京子「あ....あ.....」ブルブル


...私に...


・・・・早く・・・


京子「た..助け...て」ポロポロ


京子「・・・あかりぃ・・・」ボロボロ








「どうしたの?」

13: 2012/04/22(日) 21:36:12.77
京子「えっ」


あかり「京子ちゃんどうしたの?」


京子「あかり...どうして?」


落ち着く声、あかりの声だ...


あかり「どうしてって、京子ちゃんが呼んだから」


京子「う...うぅ..あかりぃ!」ダキ


スッ


私は、あかりの体をすり抜けた。


京子「えっ?」


京子「あかり?」


あかり「京子ちゃん」


あかり「私はね、もうこの世にはいない人間なんだ」


京子「えっ?」


何言ってるのあかり?

14: 2012/04/22(日) 21:38:37.54
あかり「私は氏んだの高熱で...」


京子「えっ?高熱?」


あかり「京子ちゃんが来るころには...もう」


う、嘘だ。そんな、そんなわけない!


京子「あ...あかりーーーーーーーーーーー!!!」ダッ


~あかりの自宅~


ガチャッ


京子「あかり!!!!!」


あかり「ん?どうしたの京子ちゃん?」


京子「え?あれ?」


あかり「どうしたのそんなに急いで?」


京子「だってあかり...」


あかり「えっ?」


あかりは生きていた

15: 2012/04/22(日) 21:40:56.52
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あかり「へえー。そんなことが...」


京子「そうなんだ。はい、薬」


あかり「それは、一種のパラレルワールドってやつかな?」


京子「パラレルワールド?」


あかり「うん。パラレルワールドは簡単に言うと」


あかり「もうひとつの世界みたいな」


京子「もうひとつの世界?」


あかり「例えば、私は今生きている。」


あかり「でも、そのパラレルワールドは...」


あかり「その世界は今の世界の真逆も存在するから」


あかり「今私が生きてるってことはその世界では私は氏んでいる」

16: 2012/04/22(日) 21:43:18.43
あかり「もし、高熱が酷かったら...」


京子「.....」


あかり「京子ちゃんは病院で見たんだよね?」


あかり「病院は命を救う場所」


あかり「でも、同時に命を落とす場所でもあるよね?」


京子「まあ、運が悪ければ...」


あかり「生氏の境でもある病院はパラレルワールドの入り口」


京子「つまり、私は違う世界に入りそうになったってこと?」


あかり「そうだね。入り口で引き返したもんね」


京子「あれ?そういえば足どうしたの?」


あかり「え?何が?」


京子「だって骨折して...」


あかり「何言ってるの?」


あかり「あかりは骨折なんかしてないよ?」

17: 2012/04/22(日) 21:45:39.24
京子「.....うそ」


どういうこと?


あかりは骨折しているはず...


あかり「京子ちゃんどうかした?」


まさかこれが...パラレルワールド!?

もしかしてパラレルワールドに入っちゃったの?


京子「ん?しかもあかりの胸が大きく...悔しい」


あかり「?」

18: 2012/04/22(日) 21:49:58.08
それから翌朝

朝7:35

~あかりの家~


京子「.....」


一体何が起こってる?

いつものあかりじゃないし、怪我も治ってる

じゃあなに、本当にパラレルワールドなの?

うぅ、分かんないよ...


あかり「京子ちゃん早くしないと学校遅れちゃうよ?


京子「分かった」


~学校~


京子「....」


私は驚いた。あかりは生徒会長だった。

その上あかりは定期テストの順位は全校で1位だった。

しかも、満点で。

19: 2012/04/22(日) 21:53:37.76
京子「...嘘だろ?」


なんとこの世界には結衣や、ちなつちゃん、櫻子ちゃんに、向日葵ちゃんは

存在していなかった。

もちろん綾乃たちも....


あかり「京子ちゃ~ん」ダキッ


京子「うわっ!」


この世界のあかりはよく抱きついてくる。

あかり「京子ちゃん♪」


このままじゃだめだ

早く元の世界に戻らないと。


京子「ごめん、今日用事があるから」タッタ


あかり「うん」

20: 2012/04/22(日) 21:57:05.17
~七森総合病院旧棟~


京子「一体なにがどうなってるの?」








「それは私が説明してあげる」



京子「えっ?私!?」


もう一人の京子「この世界がどうなってるのか」


京子「え?うん」


もう一人の京子「まず私はあなたが今まで過ごしてきた世界の人間」

(以下もう一人の京子を、もう京とする)


京子「待って!前の世界にいたのは私だよ!」


もう京「違う。あなたがいた世界は私がいた世界と違う」


もう京「その証拠にあなたがいた世界に」


もう京「お姉さんなんていないでしょ?」


京子「う、うん」

21: 2012/04/22(日) 22:00:08.46
もう京「あなたがいた世界は私の居た世界によく似てる」


京子「似てる?」


もう京「そう、小学校低学年までは」


京子「?」


もう京「そこから、あなたは一気に変わった」


もう京「いきなり慣れもしないアニメを見始め」


もう京「性格を変えた。結衣に守ってもらわなくても平気なように」


もう京「そうして、今の歳納京子を作った」


京子「なんでそれを...」


もう京「私はあなた、あなたの事ぐらい分かる。そして」


もう京「数多のパラレルワールドを束ねる」


もう京「パラレル管轄司令官代表官長」


京子「!!!」

22: 2012/04/22(日) 22:03:19.60
もう京「あなたは決して来るはずもない」


もう京「パラレルワールドの入り口に来てしまった」


京子「それが旧棟...」


もう京「パラレルワールドには必ず」


もう京「違うパラレルワールドへ行くための」


もう京「入り口があるの。そして」


もう京「その入り口は、私が管理している」


もう京「人目につかない場所に設置したんだけど...」


もう京「さすがは私。思考が同じだから、バレちゃうか」


京子「あの時の、あかりは?」


もう京「あの時のあかりは悪いあかり」


もう京「あなたを霊界につれていこうとしたのよ」


京子「あかりが...」

23: 2012/04/22(日) 22:06:21.76
もう京「だからあの時こっちにおいでって言ったのに」


京子「いや、だって」


もう京「怖くないように言ったんだけど」


京子「いや、怖いよ!!」


もう京「あははは」


~七森総合病院旧棟扉前~


もう京「さてと、普通ここに入り口があるんだけど...」


もう京「結界が張られてて開かない」


京子「結界?」


もう京「パラレルワールドを潰そうとする」


もう京「パラレル決壊侵攻団」


もう京「あいつらが結界を作っている」


京子「結界?パラレル決壊侵攻団?」

24: 2012/04/22(日) 22:09:15.19
もう京「ちょっと待っててね」ニコッ


カチャッ


もう京「パラレルーン鈍器!!」


京子(あれ、この技...)


シュウゥゥゥゥゥ


もう京「よし!終わり」


京子「あれ、空間が...」


もう京「パラレルワールドの入り口よ」


京子「これが入り口...」


もう京「入れば元の世界にもどれry」


ドカーーーーーーーーーン


もう京・京子「!?」

25: 2012/04/22(日) 22:13:42.74
結衣「邪魔させない!!」


京子「結衣?」


結衣「私と二人きりの世界を...作るんだーーーー!!!」


ヒュオオオオオオオオオオン!!


もう京「そんなこと私が許さない!!」


ヒュバアアアアアアアアアア!!


ドカーーーーーーーン!!!!!!!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~

もう京「はあ...はあ...やった」


結衣「.....」


京子「結衣?」

26: 2012/04/22(日) 22:17:05.83
結衣「...ふん。幻滅した?そりゃそうだよ」


結衣「京子と二人きりの世界を作りたい...」


結衣「そのためだけにパラレルワールドを」


結衣「世界を、次元を壊そうとした」


結衣「私の目的はパラレルワールドを壊し」


結衣「全てを無にして、京子と二人だけの世界を作りたい」


結衣「それが私の願い、理想、夢」


結衣「それで、パラレル決壊侵攻団を作った」


京子「.....」

27: 2012/04/22(日) 22:20:55.47
結衣「気持ち悪いよね?」


京子「...そんなことない」


結衣「そんなの綺麗事だ」


京子「なんでそんなこというの!」


結衣「だって...」


京子「それが何?夢を見ちゃいけないの?」


京子「そりゃあちょっと度が過ぎてるけど...けど」


結衣「.....」


京子「親友(ともだち)が少し度が過ぎてるくらいで幻滅
するのはそんなの友達(ともだち)じゃない!!」


京子「私はずっと結衣の傍にいるよ!!」


結衣「!!!」

28: 2012/04/22(日) 22:31:06.76
~~~~~~~~~~~~

~朝~


あかり「うぅっ。足がまだ痛い」


京子「ご、ごめんね」


結衣「まったく...」


いつもと変わらない日常。

何気ない風景。


ミラクるん「ミラクるーん鈍器!!」


もう一人の京子...それがこの世界のミラクるんである。

そして、パラレル決壊侵攻団がギガギガ団に当たる。

ふとした日常の中に刺激はある

たまたま行った所から時に世界を巻き込む事にかかわることもある。

29: 2012/04/22(日) 22:38:20.34
京子「自分が一番好き!」


自分が一番。

友達が一番。

どれをとっても順番なんてない。

選ぶ人で変わるのだから。

意外に入り口は自分の近くにあるかもしれない。

ただ、どこに行っても大切なのは...

自分を見失わないこと。



京子「また会おうね。もう一人の私」


END

引用元: 京子「パラレルワールド?」