1: 2014/06/18(水) 23:23:57.55 ID:65umUprk0 .net
QB「魔法少女になれば、なんでも願いを一つだけ叶えてあげるよ」

アスカ「アンタバカぁ?そんなの出来る訳ないじゃない…」

QB「正直今まで驚きはされても、バカにされるなんて事は無かったよ…君は少し特殊だね」

アスカ「特殊?私は特別よ!つーか…なんでアンタ喋ってんのに口開かないの?腹話術?」

QB「腹話術ではないよ、そんな事より魔法少女に…」

アスカ「論外」

QB「え?」

アスカ「アンタ…この私が誰かに願いを叶えてもらって「やったー!」なんて両手上げて喜ぶと思う?」

QB「それはわからないよ、僕と君は今初めて出会ったんだからね」

アスカ「気味が悪い」

QB「なぜだい?僕は君達くらいの年代の子が気に入る様にこの姿をしていると言うのに」

アスカ「その打算丸出しのゆるキャラ的な見てくれが腹立つのよ」

QB「そういうものなのかい?」

アスカ「見た目と裏腹にやたら冷静で平然とその姿である理由を晒すあたりもいけ好かないわ」

QB「惜しいね、君はとても良い魔法少女になれると踏んでいたんだけど…」

3: 2014/06/18(水) 23:33:26.56
アスカ「アンタ、私が何をやらせても卒なくこなせるっての知ってて近づいて来たんでしょうけど?」

QB「そう言う訳ではないよ」

アスカ「チッ…いちいち鬱陶しいわね!魔法少女とやらが何をするか知らないけど!」

アスカ「どうせコスプレしてショーでもさせるつもりでしよ!?くっだらないわね!!勧誘お断り!!」

QB「そう言えば内容を話していなかったね」

アスカ「もう察しがついたから話さなくていいわよ…」

QB「違うよ、人類の脅威である魔女を倒して欲しいんだ」

アスカ「ハァ?人類の脅威ならこれからわんさか現れるわよ!!こっちは本物の脅威と戦ってんの!!」

QB「この世界には魔女以外の脅威が存在するのかい?」

アスカ「ハァ?アンタ本当にバカね…こないだも使徒が襲来したばかりでしょ…」

QB「僕がこの世界に来たのは今から約1時間前だよ」

アスカ「はいはい…言ってる意味がわからないわ!この世界って…アンタ、どっか別の世界から来たってーの!?」

QB「そう言う事になるね」

アスカ「ぷっ…アンタ、見た目も怪しければ言う事ももれなく怪しいわね…」

QB「なんだろう…この世界の人には僕の言う事が伝わらないのかなぁ?」

6: 2014/06/18(水) 23:43:23.80
アスカ「いいわ!じゃあ、アンタが別の世界から来たとして…その目的は何?」

QB「それは言えないよ」

アスカ「目的も無く来ないでしょうが…嘘吐くならもう少し作り込んで話しなさいよ」

アスカ「私、頭悪いの嫌いなのよね!」

QB「君は逐一人を見下す傾向があるようだけど、その過剰な自信はどこからくるんだい?」

アスカ「ハァ?訳のわからない喋る生き物と天才の私なら私の方が立場が上に決まってるでしょ?」

QB「わけがわからないよ」

アスカ「まぁいいわ…じゃあ質問を変えてあげるわ!アンタ、なんでここに来たの?」

QB「それは「こちらの世界に」と言う意味で聞いているのかな?」

アスカ「なんでもいいわよ…隣町からやって来た経緯でもいいわよ」

QB「そうだね…理由は簡単さ、元居た時間軸では人類が役に立たなくなってしまったんだ」

アスカ「壮大な舞台設定かまして来たわね?大丈夫なの?」

QB「本当の事を話しているだけだよ」

アスカ「ふーん…ま、聞いてあげる」

QB「元居た世界では一度に大量の目的物を産み出すチャンスがあったんだけど、それがフイになってしまったんだよ」

8: 2014/06/18(水) 23:52:06.93
アスカ「目的物って何よ」

QB「それは余り話したくないな」

アスカ「チッ…それって核心が見えなくない?」

QB「それでも少し聞いて欲しいんだ、もしかしたら君も協力する気になってくれるかも知れないし」

アスカ「ま、聞くだけならいいわよ…今日暇だし」

QB「ありがとう、その目的物は僕の元居た世界を安定させる為にとても重要な資源になるんだ」

アスカ「へー…」

QB「上の空で聞くのをやめて欲しいな」

アスカ「はいはい、続けてどうぞー」

QB「正直に言うと、魔法少女になって貰えればその資源の回収率が大幅に上がる」

QB「だから僕たちは、協力的な人類の一個体程度が望むレベルの願望ならどんな願いでも叶えるのを惜しまない」

QB「そのくらい重要な資源の回収と生産が出来るのが魔法少女の存在なんだ」

アスカ「ふーん…じゃあ、永遠の美貌」

QB「勿体無い願いだよ、それは…それでいいの?」

アスカ「ハァ?」

9: 2014/06/19(木) 00:00:07.54
QB「それは魔法少女になった時点で必ずついて来るいわばオマケみたいなものさ」

アスカ「ハァ!?アンタバカぁ?」

QB「君がそれで構わないと言うなら僕らとしては大助かりだけど…」

アスカ「ちょっと…作り話もそこまで行くと大したモンね…」

QB「だから本当なんだよ」

アスカ「た…試しによ…魔法少女になった時点で必ずついて来る特典ってどんな設定?」

QB「基本的に氏なないよ、アクセサリーを肌身離さず持ってもらう必要はあるけどね」

アスカ(アクセサリー付き…)

QB「あと、その叶えた願いによって性質は異なるけど…魔法を使う事が出来る様になるね」

アスカ「魔法?ビームとか?」

QB「そうだね、攻撃的な願いだとそう言った魔法も使えるだろうね」

アスカ「ビーム…」

QB「元居た世界では巨大な銃を何丁も同時に召還して攻撃を繰り出す魔法少女も居たね」

アスカ「召還!!?」

QB「何も無い所からいきなりさ!」(まさかここに食いついて来るとは…)

10: 2014/06/19(木) 00:06:51.15
アスカ「ふ…ふーん…なんか良く作り込まれた話ね!ま、覚えとくわ!!」

QB「え…もう終わり?僕と契約して魔法少女になってよ」

アスカ「はいはい…なかなか面白い世界設定だったわ…またねー」

QB「ちょっと待ってよ、まだ話は」

アスカ「もう!私は忙しいの!!明日は3号機の起動実験があるの!!オフに時間使ってやったんだから感謝しなさい!」

QB「ヒマだって言ってたじゃないか…」

アスカ「うるさいわね…もう帰るから、じゃあね」

QB「わかったよ…でもこれだけは覚えておいて」

アスカ「ハァ?」

QB「もし君が、命の危険を感じたり…何か特別な願いを叶えたくなったら」

アスカ「?」

QB「僕を思い出して願いを思い描いて欲しいんだ…そうすれば君の願いは叶うよ」

QB「どんな事でもね」

アスカ「はいはい…じゃーね…白い物体…」

QB「君とはまた会う事になりそうだね…」

14: 2014/06/19(木) 00:12:59.66
葛城家

シンジ「そんな事があったんだ」

アスカ「そうなのよ…気味が悪い白いウサギみたいなのが腹話術で延々喋ってんのよ?」

アスカ「魔法少女ガー、人類ガーって」

シンジ「はは…僕も見てみたいな」

シンジ「でも…どんな願いでも一つだけ叶うなら…か、なんかロマンだね」

アスカ「ハァ!?私は嫌よ!他力本願なんて!!自分の願いは自分の力で勝ち取るの!!」

シンジ「アスカは強いよね」

アスカ「アンタはへなちょこなだけよ…」

シンジ「ゴメン…」

アスカ「そーいう所!アンタもさっきの白いのみたく少し図々しくなって見なさいよ」

シンジ「ご…ゴメン…」

アスカ「ったく…!足して二で割って丁度良いくらいよね…」

アスカ「そろそろ寝るわ!おやすみー…ふぁ…ねむ…」

シンジ「お休みー」

15: 2014/06/19(木) 00:19:16.36
松代

OP「実験開始」

アスカ「…」

アスカ「……」

アスカ「…!!」

OP「内部から高エネルギー反応!!」

リツコ「まさか…使徒!?」

OP「プラグ深度、依然降下中!」

リツコ「浸食型…!?このままでは…」

アスカ(何…?引き込まれる…)

キャハハ…

アハハハ…

アスカ(私、ここでおしまいなの?)

QB『僕を思い出して願いを思い描いて欲しいんだ…そうすれば君の願いは叶うよ』

QB『どんな事でもね』

16: 2014/06/19(木) 00:24:51.97
シンジ「何をするんだ…!!父さん!!」

シンジ「あれにはアスカが乗ってるんだ!やめてよ!!」

初号機「ウォォオオオオ…!!!!」

シンジ「やめろぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

グシャ

OP「目標は活動を停止…」

アスカ(苦しい…氏ぬの?私…)

アスカ(氏ぬのは嫌…)

アスカ(氏ぬのは…嫌…!)

アスカ(氏ぬのは嫌…!!)

アスカ(氏ぬのは嫌…!!氏ぬのは嫌…!!)

アスカ(氏ぬのは…!!!!嫌ぁああああああああああああ!!!!!!!!!)

QB「君の願い、確かに受け取ったよ」

アスカ「!!!」

17: 2014/06/19(木) 00:29:33.28
アスカ「知らない天井…」

シンジ「アスカ!!」

アスカ「…バカ…シン…ジ?」

シンジ「アスカ…よかった…アスカぁ…」

レイ「2号機の人…」

アスカ「エコヒイキ…」

職員「面会時間は終了です退室して下さい」

シンジ「じゃあアスカ…またお見舞いに来るから…」

レイ「気をつけて」

アスカ「あ…アンタ達…」

パタン

アスカ「生きてる…どこも…痛くない…」

QB「おめでとう、新たな魔法少女の誕生だ」

アスカ「!!!」

QB「どうしたんだい?」

18: 2014/06/19(木) 00:34:25.18
アスカ「なんで…ここに…?」

QB「別の時間軸からやってきたんだ、いつ僕が現れたって不思議じゃないと思うよ」

アスカ「本当に…アンタが…」

QB「君の願いは叶えたよ、氏ぬのは嫌と言う願いをね」

QB「勿体無いなぁ…もっと別の願いにすれば良かったのに」

QB「例えばさっきの彼と…」

アスカ「うるさい!!」

QB「君は命の恩人に対して良く暴言を吐けるよね」

アスカ「チッ…」

QB「まあいいよ、これから君にはたくさん働いて貰わなきゃならない」

アスカ「バカ言わないで…どうせアンタ、見てたんでしょ?」

アスカ「あんなのが今後も襲って来るの…アンタの相手なんて」

QB「言い忘れてたんだけど」

アスカ「ハァ?」

QB「確かに君はもう氏なないし、老化もある程度自分の意志でコントロール出来る」

19: 2014/06/19(木) 00:41:26.84
QB「痛みさえ感じなく出来てしまいもするよ」

アスカ「な…」

QB「今、痛みないでしょ?」

アスカ「え…ええ」

QB「今の君の身体はね」

QB「全身の骨折に内蔵破裂数カ所」

QB「あの巨大な兵器の顎部で噛み潰されたんだ、そんな程度で済むはずが無い」

QB「原型をとどめている事が奇跡だと」

QB「そう言われてもおかしくない状態だったんだけど」

QB「そこはほら、サービスと言うか」

QB「偶然あたりどころが良くて助かった」

QB「くらいの状態で留めているんだ、怪しまれない様にね」

QB「それでも身体の被害は甚大だ」

QB「痛覚のリミッターを外せばホラ」

アスカ「きゃぁああああああああああああ!!!!!痛い!!!!痛いぃぃいい…!!!!!」

20: 2014/06/19(木) 00:47:08.12
QB「こんな風に痛みを感じる事も出来るし」

アスカ「アァ…」

QB「リミッターを外せば」

アスカ「あっ…」

QB「直ぐに何も感じなくなる」

アスカ「うぅ…私…本当に…」

QB「壊れた全身も…」

アスカ「…」

QB「即、完治」

アスカ「っ…」

QB「ただ、この肉体は維持する必要があるんだよ」

QB「そこで魔法少女としての活躍をしてもらわないといけないんだけど…」

QB「どうやらこの世界には魔女自体が居ない」

QB「それはそうだよね、この世界に僕たちが介入するのは初の試みだ」

QB「元が居なければ魔女が存在するはずが無い」

24: 2014/06/19(木) 00:58:16.35
QB「ただ、先の戦闘で僕は一つの光明を見出したんだ」

アスカ「…」

QB「良かったね、君は今まで通り使徒とやらを殲滅するだけでその身体を維持出来るようだよ」

アスカ「何よそれ…」

QB「君の中に取り付いていた使徒とかいう生命体が形象崩壊を起した時」

QB「ソウルジェム内の君の穢れが同時に霧散していた」

QB「あの生命体の発するエネルギーは平凡な人間の発するエネルギーの量よりも遥かに上だ」

QB「僕はもちろん余す事無く吸収させてもらったよ」

QB「おかげでお腹が一杯だ」

アスカ「言ってる事の殆どがわかんない…ちゃんと説明しなさいよ…」

QB「そうだね、まず…これだけはハッキリ言っておくと君はもう人間じゃない」

QB「君と言う形を記憶したこの物体は魔法の力で精製した仮初めの肉体だ」

QB「君の本体はこの宝石、ソウルジェムさ」

アスカ「…」

QB「ソウルジェムと肉体は常に連動しているからソウルジェムが割れたり、本体と離れ過ぎてしまうと君は氏ぬ」

28: 2014/06/19(木) 01:07:37.77
QB「肉体の維持だけでも魔力を消費し穢れが溜まるけど、治癒や魔法攻撃を行うとより穢れが溜まり」

QB「ソウルジェムが限界を超えると君はこの時間軸初の魔女になるだろう」

アスカ「魔女って…私が倒さなきゃいけなかったはずの物でしょ?それに私がなるって言うの?」

QB「その通りさ」

QB「もちろん、君以外の魔法少女もこれからスカウトして増やして行くよ」

QB「もし君が魔女になり、他の魔法少女が君を見つけたら僕は君を倒してもらう様にお願いする事になるね」

QB「だから君には頑張って魔法少女を続けてもらいたいんだ」

QB「いずれは魔法少女の誰かが魔女になり、魔女から得られるエネルギーと」

QB「使徒から得られる膨大なエネルギーで僕の世界はより安定的なエネルギー供給を行えるようになるだろう」

QB「こんな事なら以前の世界に早く見切りをつけてさっさとコッチに来ていれば良かったよ」

アスカ「以前の世界とか、アンタの事情はどうでもいい…」

アスカ「私は…もう…」

QB「人間じゃないよ?それがどうかしたの?」

アスカ「うるさい!!!」

アスカ「アンタに私の気持ちがわかるか!!!!」

30: 2014/06/19(木) 01:13:47.50
QB「おっと」

アスカ「ァ…ッ…うぅう…」

QB「君は少し暴力に頼りすぎる所があるね」

QB「僕はそう言った君の攻撃性の高さにとても期待を寄せているけど」

QB「その矛先を僕に向けるのであれば手段は選ばないよ」

アスカ「きゃぁあああああああああ!!!!!!」

QB「痛みを感じれば少しは人間のフリも続け易くなるかな?」

職員「大丈夫ですか?痛みますか?」

QB(おっと…少し長く戻し過ぎたね)

QB(この力は自分でコントロールも出来るんだよ)

QB(今はコントロールを僕が握っているけど、権利を返すから少し練習すると良い)

QB(きっと実戦でも役に立つよ)

アスカ「ごろじでやる…ごろじで…やる…ごろじで…」

職員「酷く錯乱している…この怪我じゃあ無理もないか…」

アスカ「アァ…!!!アァアアアアア!!!!!!」

31: 2014/06/19(木) 01:19:29.86
アスカ「…私はもう人間じゃない」

アスカ「痛みのコントロールも出来る」

アスカ「身体の修復も出来る様になった」

アスカ「でもコレは何?私の形をしただけの容れ物…」

アスカ「私は…」

コンコン

シンジ「アスカ?入るよ?」

アスカ「バカシンジ…」

シンジ「もう良いの?」

アスカ「え…えぇ…」

QB『全身の骨折に内蔵破裂数カ所』

アスカ(この内容がバカシンジにも知れていたら…!!)

アスカ「ま…まだ痛むけど…麻酔が効いてるから…」

シンジ「無理しないで…しんどいなら、僕帰るから…着替え、置いておくね」

アスカ「待って!!」

33: 2014/06/19(木) 01:27:07.72
シンジ「アスカ…」

アスカ「バカシンジ…私ってさ…アンタにとって何…?」

シンジ「え…?何って…同じエヴァのパイロットでー…」

シンジ「同じ家で暮らしてて…同い年で…同じ学校で同じクラスで…」

アスカ「…そう」

シンジ「あ、で…でも!本当に無事で良かったと思ってるよ」

シンジ「アスカがもし暴走事故でその…氏…んでしまってたら…」

シンジ「きっと僕は…自分を…父さんを許せなかった…一生…」

アスカ「氏んでるわよ」ぼそっ

シンジ「えっ…?」

アスカ「なーんてね!大丈夫だから、アンタは安心して生活して」

アスカ「次の使徒もサクッと倒すわよ!それが…私の為にもなるの…」

シンジ「うん…アスカ苦しいと思うけど、僕は何があってもアスカの味方だから」

アスカ「な!なによ!!いきなり歯の浮く様な事言わないで!!バカシンジ!!本当バカ!!」

シンジ「ご…ごめん…」

34: 2014/06/19(木) 01:32:41.10
アスカ「もー!!バカのせいで顔が火照るじゃないの!!」

シンジ「え…火照るって…その…えっと…」

アスカ「あーうるさい!!もう!!さっさと帰れ!!バカシンジ!!!」

シンジ「ご…ごめん…じゃあ帰るから…」

アスカ「かーえーれー!!!!」

バタン

アスカ「ふふっ…バカ…本当にバカね…」

アスカ「私、身体だって火照るし…生きてる!!」

アスカ「良くわからない物体が本体?だからなんだってーの!」

アスカ「だったら…最大限活用してやるわよ!!」

アスカ「いつまた使徒が襲って来るかわからない…こんな所でうかうかしてられない…」

アスカ「頃合いを見計らって…」

36: 2014/06/19(木) 01:38:36.57
QB「やあ」

アスカ「出たわね…性悪白ウサギ…」

QB「わけがわからないよ」

アスカ「アンタの事よ…」

QB「ますますわけがわからないよ…僕は客観的に事実を述べているだけだよ」

アスカ「そう言う所が性悪だって言うのよ」

QB「それにしても、君も思い切ったね」

アスカ「ハァ?」

QB「身体のコントロールは既に完全に出来ている」

QB「治癒や状態変化も申し分無い」

QB「君は人間であった時以上に人間のフリをするのが上手くなった」

アスカ「はいはいどーもー」

QB「この2ヶ月、驚異的な治癒力と錯覚させる様によく食べ、良く寝て回復に努める人間を演じ切って見せた」

QB「賞賛に値するよ、僕の目は間違ってなかった」

アスカ「誉めても何もでないわよ」

39: 2014/06/19(木) 01:43:10.98
QB「ところで…僕もこの2ヶ月ただ君を見ていた訳じゃない」

アスカ「あっそ…新しい魔女のもとでも作ってたわけ?」

QB「それもあるけど、それだけじゃない」

アスカ「ふーん…」

QB「来るよ」

アスカ「使徒?」

QB「おそらくね」

アスカ「どうやって知ったの?」

QB「どうやらプログラムされているようだよ?この世界はあらかじめ」

アスカ「どういう事?」

QB「この施設の人間の成体が2人で話していたんだけど」

QB「氏海文書と言う物があって、その記述によればそろそろ現れるタイミングらしい」

アスカ「どーでもいい」

QB「だろうね、けど君の」

アスカ「ただ…叩き潰すだけよ!私が生きる為に!!」

40: 2014/06/19(木) 01:48:06.30
第10の使徒

ミサト「アスカ、準備は良い?」

アスカ「当たり前よ!!」

ミサト「レイ?」

レイ「いつでも行けます」

ミサト「シンジ君?」

シンジ「はい、大丈夫です」

ミサト「では…作戦開始…」

アスカ(私は氏なない…先行してさっさと敵を殲滅する!!)

シンジ(病み上がりのアスカに無理はさせられない…僕が…)

レイ(…)

アスカ「オフェンスは私が行くわ!!バカシンジとエコヒイキはバックアップ!!」

レイ「了解」

シンジ「アスカ!無理しないで!!ここは僕が!!」

42: 2014/06/19(木) 01:56:06.53
ミサト「アスカ、シンジ君の援護に回って!シンジ君はガトリング砲で使徒に攻撃」

アスカ「チッ…!!」(私が行けばリスクゼロなのに…!!)

シンジ「はぁあああああああああああ!!!!!」

10「…」キィィ…

ミサト「無傷!?遠距離からは無理か…」

リツコ「ATフィールドが幾層にも重なっている…」

冬月「最強の拒絶タイプか…どうする碇?」

ゲンドウ「問題ない…多少の修正はあるがおおよそ事は氏海文書通りに進んでいる…」

ミサト「シンジ君!接近戦で行くわ!!」

シンジ「はい!!」

ミサト「アスカも続いて!5番にサンダースピアを射出するわ!!」

アスカ「OK!ミサト!!」

ミサト「レイは二人の後方でATフィールドの中和!!」

レイ「了解」

シンジ「あぁああああああああああ!!!!!」ギャリギャリ

44: 2014/06/19(木) 02:01:21.85
アスカ「くたばれぇえええええええええ!!!!!」ギャリギャリ

レイ「ATフィールド、全開!!」キィィ…

10「…」フィィ…

リツコ「何枚あるの…敵のATフィールド…」

ミサト「あんなの反則よ!!」

アスカ「!!バカシンジ!!!右!!!」

シンジ「えっ…!?」

10「…」キィィ…

シンジ「あぁあああああッ!!!!!」

マヤ「初号機、目標のATフィールドが直撃!!」

シンジ「くっ…うぅ…」

青葉「目標、高速で初号機に移動!!」

アスカ「バカシンジ!!ヤバい!!避けなさい!!!」

10「…」ガキン

シンジ「!!!!!」

46: 2014/06/19(木) 02:06:45.24
初号機「…」ブシュゥウウウ…

アスカ「バカシンジ!!!!」

レイ「碇君!!!」

シンジ「ぅあ…ぁああああああああッッ!!!!!」

マヤ「初号機、右腕損壊!」

アスカ「こんちくしょぉおおおおおお!!!!!」

ミサト「アスカ!!避けて!!!!」

アスカ「!!!!!!!」

2号機「…」ブシュウウウウウウ…

マヤ「2号機…頭部欠損…」

ミサト「アスカ!!!!!アスカ!!!!!返事して!!!!!アスカ!!!!!」

アスカ「大丈夫…痛くない…」

リツコ「…アスカのシンクロ率は!?」

マヤ「53%…ありえません…良くて気絶…高確率で氏亡の数値です…」

アスカ「ふふ…効かないのよ…そんなもの…」

51: 2014/06/19(木) 02:20:13.19
アスカ「私の魔法は」

アスカ「再生と修復の魔法…なんかじゃない」

アスカ「私の願いは「生き返りたい」じゃなく…「氏ぬのは嫌」」

QB「その力は攻撃力に変換される物ではなく、むしろ組織の蘇生や再構築をコントロールし任意に操れる魔法になった」

QB「さらには原子単位の「氏」そのものを修復する事さえ出来る様になった…まさに不氏の魔法少女だね」

アスカ「2号機の頭が吹っ飛んじゃった…治さなきゃ」

リツコ「ありえないわ!!!」

2号機「…」うねうね

マヤ「おえぇっ…!!!無理です…見てられません…」

ミサト「頭部が…再生されて行く…」

冬月「これをどう見る…」

ゲンドウ「…」

シンジ「アスカ…大丈夫…?」

アスカ「バカシンジ!こんな時にまで私の心配はいらないわ!!」

シンジ「だけどアスカ…」

53: 2014/06/19(木) 02:26:11.43
アスカ「バカシンジ!!今から起こる事にイチイチ動揺しないこと!!」

初号機「…」うねうね

マヤ「初号機…右腕…再生をはじめました…」

リツコ「まさか…ありえない…ありえないわ…」

シンジ「…アスカ?これ…アスカが…?」

レイ「…」

アスカ「黙って…すぐ治すから…」

QB「君は本当に凄い魔法少女だよ」

QB「それだけに魔法少女としての今後が悔やまれるよ」

アスカ「ハァ?何言ってんの?」

QB「そのままの意味さ」

アスカ「だから何だって言ってんのよ!!!」

QB「わからないのかい?君自身の変化が」

アスカ「ハァ!?」ガクっ

QB「君は力を使い過ぎたんだ…練習と言う名目での魔法の使用も合わせるともう限界を超えている」

55: 2014/06/19(木) 02:35:13.98
アスカ「な…身体の自由が…」

QB「君はもう限界だ、練習で使う魔法なんて存在しない」

QB「僕が君の身体にかけたリミッターも、それを操る練習も」

QB「魔力を消費し…効果が発現すると言う事は、穢れを溜めて行く事なんだよ」

アスカ「な…に…を」

QB「奇跡の代償さ」

アスカ「うぅ…この…騙したわね…性悪白ウサ…ギ…!!!!」

QB「人聞きが悪いな…僕はちゃんと説明したよ?君が勘違いしただけじゃないか」

QB「それにソウルジェムの穢れの蓄積量は人によって違う、君は人より少し少なくて」

QB「人より強大な奇跡を起こせる分、穢れの溜まりも早かった」

QB「それだけの事さ」

アスカ「あぁああああああああああッ!!!!!!!」

マヤ「アスカ!!応答して!!!アスカ!!!!!」

青葉「ダメです!!!プラグ内、映像確認出来ません!!!」

日向「しかし…2号機内部に使徒の反応はありません!!原因不明!!!」

57: 2014/06/19(木) 02:41:54.44
シンジ「アスカ!!!どうしたの!!!?アスカ!!!!!」

ミサト「アスカ!!!」

レイ「2号機の人…応答を…」

ゲンドウ「人類には過ぎた力を持ったようだな…2号機パイロット…」

冬月「いいのか?アレはどうなる…」

ゲンドウ「問題ない…初まりが始まるだけだ…我らの制御を一時的に離れるだけに過ぎん…」

アスカ「あぁああぁあアアッァああああ!!!!!」

マヤ「これは…に…2号機内部から生体パーツに浸食…」

リツコ「何ですって!!?」

マヤ「アスカが…2号機を浸食しています…」

青葉「第10使徒、2号機に反応!!!」

冬月「アレを敵と見做すか…」

10「…」ピカッ

日向「可視光線、2号機を直撃!!」

シンジ「アスカ!!アスカ!!!返事をッ!!!!」

60: 2014/06/19(木) 02:50:39.30
2号機「グォォオオオォオオ…!!!!!」

マヤ「2号機、外傷ありません…しかし…あの咆哮は…」

10「…」キィィ…

2号機「グゥォォ…!!!」

アスカ「アァ…アアアア…」

QB「やはり君の力は強大だ、この人造人間も取り込んでしまった」

QB「君はもうあの時間軸の魔女「ワルプルギスの夜」さえも越えた存在に昇華してしまうんだね」

QB「当然か、神をその身に宿すんだ」

2号機「グォオオオオ!!!!!」

日向「2号機、第10の使徒に接近!!」

QB「欲張りだね、それすら自らの力にしてしまおうと言うのかい?」

青葉「2号機、第10の使徒を吸収!!!」

リツコ「ありえない…こんなこと…何が起きているの…!?」

ミサト「まさか…これがサードインパクト…」

冬月「2号機がトリガーになるなど聞いていないぞ、碇?」

62: 2014/06/19(木) 02:57:01.03
2号機「…」ギュゥウウ

マヤ「2号機、形象崩壊!!」

ミサト「なんですって!?」

リツコ「収まったの…?ニア…サード…とでも呼ぶべき出来事だったのかしら…」

青葉「第10の使徒、2号機、共に反応ロスト」

日向「先ほどの形象崩壊が原因と思われます」

ゲンドウ「冬月、後を頼む…」

冬月「あぁ…好きにしろ」

シンジ「アスカ!!アスカぁああ!!!綾波!!どうしよう!!アスカが…消えちゃったよ!!!綾波!!!」

レイ「…違う」

シンジ「!!?」

レイ「来る…」

アスカ「ふふふ…」

ミサト「巨大な…」

マヤ「アス…カ………嫌ぁああああああああッ!!!!!!」

64: 2014/06/19(木) 03:04:39.57
QB「確かに君は僕の見立て…それ以上の魔女になった…」

アスカ「アハハ…フフフ…」

QB「だけど…僕に誤算が一つあるとすれば…」

アスカ「ククク…アハハハ…」

QB「君の僕へ向ける怒りと言う感情がこれほどまでに強大になる事を考慮出来なかった点だ」

QB「希望と絶望の相転移、その力は凄まじい」

QB「だが、君のそれは違う…きっと僕には理解出来ないだろうけど」

QB「言葉がまだ通じるなら教えて欲しい」

QB「君のその力はどこから来たんだい?」

QB「君が魔女化する瀬戸際、その一線を越えたのはシンジ君とか言うルームメイトの機体を修復する際だ」

QB「それと何か関係があるのかい?」

アスカ「…教えてあげましょうか?」ギョロ

QB「是非聞かせて貰いたいね」

アスカ「愛よ」

シンジ「うわぁああああああああああ!!!!!!!はぁあああああああああああああ!!!!!!」

67: 2014/06/19(木) 03:14:25.04
初号機「グォォオオオオオ!!!!!」

シンジ「うわぁあああああああああ!!!!!!ああああああああああああああああ!!!!!!」

QB「愛か…君も同じ事を言うんだね」

QB「僕にはやっぱりその感情と言うものは理解出来ないんだ」

青葉「初号機、装甲板融解!!」

ミサト「初号機まで…」

アスカ「シンジ…行くわよ…」

シンジ「うわぁああああああ!!!アスカ!!!!アスカ!!!!!」

アスカ「バカね…ここに居るじゃない…初号機ごと連れてってあげるから喜びなさい…」

シンジ「あぁああああああああ!!!!!はぁああああああああああああ!!!!!!」

初号機「ウォォオオオオオオオオ!!!!!!!」

ゲンドウ「もうすぐ会える…ユイ…」

青葉「…!!アスカ…初号機の吸収をはじめました…」

ミサト「何が…どうなってるのよ…!!ワケがわからないわよ!!!!」

アスカ「バカシンジ…アンタ、黙って私と一つになりなさい…」

70: 2014/06/19(木) 03:25:14.33
QB「でもダメだよ、サードインパクトと言う無意識に君の起そうとしている行為はこの世界から相転移の元を消し去ってしまう」

QB「それが無くなればここは以前の時間軸と同じだ」

QB「それは困るんだ」

QB「だから今回はカウンターを用意してあるんだよ」

レイ「碇君は渡さない」

QB「綾波レイ、君の願いを叶える代わりに僕と契約して魔法少女になってよ」

レイ「碇君が幸せな世界を作るために時間を戻して、それだけが私の願い」

QB「綾波レイ、契約は成立だ」

アスカ「嫌!!バカシンジ!!!私は!!!アンタと一緒が…」

シンジ「嫌だ!!アスカは人間じゃなかったんだ!!!どうして!!!?僕を騙してたんだ!!」

シンジ「これじゃあまるで…使徒じゃないか…」

シンジ「僕を騙して…!!父さんと一緒で!僕の気持ちを裏切ったんだ!!!」

シンジ「だから…僕はアスカを許せない…結局、みんな僕を裏切るんだ…」

シンジ「信じればバカを見るんだ…だったら誰も最初から信じなければ良い!!」

レイ「碇君」

72: 2014/06/19(木) 03:33:59.83
QB「綾波レイ、君の願いは叶えたよ」

レイ「碇君」

シンジ「綾波?どうしたの?」

レイ「いえ…何でも無いわ…」

シンジ「変な綾波」

アスカ「バーカシンジ!!」

シンジ「アスカ…もう当番終わったの?」

アスカ「あんなの私にかかればお茶の子サイサイよ!!さっさと帰るわよ!!」

レイ「…」

QB「不思議そうな顔をしているね」

レイ「…」

QB「僕は願いを叶えたよ?碇シンジが、自分の力で幸せな世界を作れる様に時間を巻き戻した」

QB「彼自身が自分の力で作るんだ…きっと彼の作る世界はたくさんの相転移で溢れるだろう」

QB「だから僕も君の願いに賛成したんだよ」

QB「アスカが吸い尽くして終わる世界よりこちらの方がまだ僕たちインキュべーターにも希望がある」

74: 2014/06/19(木) 03:43:33.05
QB「そう言うワケで僕らは長い付き合いになると思うけど」

QB「気長にやって行こうよ」

レイ「遠慮するわ…私に関わらないで」

QB「そうは言っても君も魔法少女になったんだ、いつ君も魔女になるかわかったもんじゃない」

レイ「そう…」

QB「まぁ今回はたくさん魔法少女をスカウトしておくよ」

QB「今回は因果の鎖が男の子になってしまったから物量作戦で行くしかなさそうだ」

レイ「勝手にすれば良い、もう行くわ」

QB「ふむ、僕が言えた事ではないけれど彼女は感情が無いのだろうか?その点アスカの方がリスクは大きいけどコントロールのし様はありそうだ」

QB「彼女のポテンシャルは上手く制御出来れば永久機関になるかもしれない…一応保険として、今回も声をかけておこう」

QB「僕と契約して魔法少女になってよ」

アスカ「ハァ?」


75: 2014/06/19(木) 03:58:06.43
エヴァ×まどかという俺得のSSだった。

QBがらしくなかったりもうすこし踏み込んで書いて
欲しかったがクロスにしては上手くまとめたと思う。

ご苦労さんでした乙。

76: 2014/06/19(木) 04:11:05.95
おつ

引用元: キュゥべえ「僕と契約して魔法少女になってよ」アスカ「ハァ?」