1: 2013/10/04(金) 00:00:04.68
幼まどか「じゅうがつみっかってなんのひなの?」
詢子「あたしやパパにとって一番大切な日だよ」
幼まどか「いちばんだいじなひなの?」
詢子「そうさ。この日は一番嬉しくて、幸せな日なのさ」
幼まどか「ほんとう!?なにがあるの?」
詢子「それは秘密」
幼まどか「えー、なんで?」
詢子「ははっ...とっておきのお楽しみってやつさ」
詢子「あたしやパパにとって一番大切な日だよ」
幼まどか「いちばんだいじなひなの?」
詢子「そうさ。この日は一番嬉しくて、幸せな日なのさ」
幼まどか「ほんとう!?なにがあるの?」
詢子「それは秘密」
幼まどか「えー、なんで?」
詢子「ははっ...とっておきのお楽しみってやつさ」
2: 2013/10/04(金) 00:01:38.81
―――――――――――――――
知久「お帰り、ママ」
タツヤ「ママ~!」
詢子「ただいま。あぁ~疲れた...」
知久「お風呂、先にはいるかい?」
詢子「そうさせてもらうわ」
知久「お帰り、ママ」
タツヤ「ママ~!」
詢子「ただいま。あぁ~疲れた...」
知久「お風呂、先にはいるかい?」
詢子「そうさせてもらうわ」
3: 2013/10/04(金) 00:03:04.86
詢子「ふぅ...やっぱ疲れた後の風呂とパパの飯は最高だね」
詢子「さぁて、それじゃあ寝るとしますか...」
詢子(おっと、その前に今週の予定を確認しとくか...)
詢子「今週は...1日も2日もいつも通り。3日は...あれ?」
詢子(3日のところだけ誕生日のマークがつけてある...おかしいな)
詢子「さぁて、それじゃあ寝るとしますか...」
詢子(おっと、その前に今週の予定を確認しとくか...)
詢子「今週は...1日も2日もいつも通り。3日は...あれ?」
詢子(3日のところだけ誕生日のマークがつけてある...おかしいな)
4: 2013/10/04(金) 00:05:53.53
朝
チュンチュン
詢子「......」
詢子(タツヤでもパパでもあたしでもない...でも、書き間違えにしてはやけにしっくりくるというかなんというか...)
ガチャ
タツヤ「あれえ、ママ?」
詢子「おはよう、タツヤ」
タツヤ「おはよ~!」
チュンチュン
詢子「......」
詢子(タツヤでもパパでもあたしでもない...でも、書き間違えにしてはやけにしっくりくるというかなんというか...)
ガチャ
タツヤ「あれえ、ママ?」
詢子「おはよう、タツヤ」
タツヤ「おはよ~!」
5: 2013/10/04(金) 00:06:38.80
知久「珍しいね、タツヤに起こされる前に起きてるなんて」
詢子「ん、ちょっとね...」
知久「...?どうかしたのかい?」
詢子「...ねえ、10月3日ってなんの日か知ってる?」
知久「えっ?」
詢子「誰かの誕生日なんだけどさ、心当たりない?」
知久「う~ん...誰かいた気がするんだけどなぁ...思い当たらないなぁ」
詢子「やっぱり?じゃあ、あたしの気のせいってわけでもないみたいだね」
詢子「...っと、もうこんな時間か。それじゃ、会社行ってくるわ」
知久「行ってらっしゃい」
詢子「ん、ちょっとね...」
知久「...?どうかしたのかい?」
詢子「...ねえ、10月3日ってなんの日か知ってる?」
知久「えっ?」
詢子「誰かの誕生日なんだけどさ、心当たりない?」
知久「う~ん...誰かいた気がするんだけどなぁ...思い当たらないなぁ」
詢子「やっぱり?じゃあ、あたしの気のせいってわけでもないみたいだね」
詢子「...っと、もうこんな時間か。それじゃ、会社行ってくるわ」
知久「行ってらっしゃい」
6: 2013/10/04(金) 00:07:46.63
会社
詢子「今日の仕事終わり、っと...」
詢子(なんだか、今日はあまり集中できなかったなぁ...)
プルル ピッ
詢子(和子...どうしたんだろ?)
詢子「どうしたのさ、和子」
和子『...今日の夜、空いてるかしら』
詢子「ん、空いてるよ」
和子『×××のバーで、一緒できる?』
詢子「構わないよ」
詢子「今日の仕事終わり、っと...」
詢子(なんだか、今日はあまり集中できなかったなぁ...)
プルル ピッ
詢子(和子...どうしたんだろ?)
詢子「どうしたのさ、和子」
和子『...今日の夜、空いてるかしら』
詢子「ん、空いてるよ」
和子『×××のバーで、一緒できる?』
詢子「構わないよ」
7: 2013/10/04(金) 00:10:24.82
美滝原のバー
和子「...私の教え子がね、行方不明になっちゃったの」
詢子「えっ」
和子「美樹さやかっていう子なんだけど...」
詢子「美樹さやか...?」
和子「警察やクラスの皆...特に志筑さんと上条くんが一生懸命探し廻っているんだけど、何も手がかりが無くて...」グスッ
詢子「......」
和子「...私の教え子がね、行方不明になっちゃったの」
詢子「えっ」
和子「美樹さやかっていう子なんだけど...」
詢子「美樹さやか...?」
和子「警察やクラスの皆...特に志筑さんと上条くんが一生懸命探し廻っているんだけど、何も手がかりが無くて...」グスッ
詢子「......」
8: 2013/10/04(金) 00:12:38.95
詢子「...その美樹さやかって子さ、青色の髪をした、正義感の強い子じゃない?」
和子「!あの子を見たの!?どこで!?」
詢子「お、落ち着きなよ。ただ、なんとなく、そんな気がしただけさ」
和子「そう...よね。そんな都合よくあなたが見たなんてこと、ありえないわよね...」
詢子「...ごめん、力になれなくて」
和子「ううん、いいの...でも、お願い...あの子を見かけたら...」
詢子「わかった。いの一番に知らせるよ」
和子「!あの子を見たの!?どこで!?」
詢子「お、落ち着きなよ。ただ、なんとなく、そんな気がしただけさ」
和子「そう...よね。そんな都合よくあなたが見たなんてこと、ありえないわよね...」
詢子「...ごめん、力になれなくて」
和子「ううん、いいの...でも、お願い...あの子を見かけたら...」
詢子「わかった。いの一番に知らせるよ」
9: 2013/10/04(金) 00:13:56.68
次の日
知久「美樹さやかちゃん?」
詢子「ああ。...なんでも、行方不明になったらしくて。近々ニュースにもなるってさ」
知久「...わかった。僕も探してみるよ。彼女にはお世話になったしね」
詢子「そうだよな、あの子には何度も助けられて...あれ?」
知久「どうしたんだい?」
詢子「なんでアタシ達、さやかちゃんのことを知ってるんだ?」
知久「いや、さっきママが言ったからじゃ...」
詢子「でも、アタシ達、あの子のお世話になったって...」
知久「あれ...そういえば、なんでだろう」
詢子「...時間か。じゃあ、行ってくるね」
知久「美樹さやかちゃん?」
詢子「ああ。...なんでも、行方不明になったらしくて。近々ニュースにもなるってさ」
知久「...わかった。僕も探してみるよ。彼女にはお世話になったしね」
詢子「そうだよな、あの子には何度も助けられて...あれ?」
知久「どうしたんだい?」
詢子「なんでアタシ達、さやかちゃんのことを知ってるんだ?」
知久「いや、さっきママが言ったからじゃ...」
詢子「でも、アタシ達、あの子のお世話になったって...」
知久「あれ...そういえば、なんでだろう」
詢子「...時間か。じゃあ、行ってくるね」
12: 2013/10/04(金) 01:32:16.84
夕方
詢子「色々ミスやらかして、帰らされちまった...」
詢子(つーか、あのギョロ眼鏡ハゲうるせーよ。バンバンバンバン机叩きやがって)
知久「迎えに来たよ、ママ」
詢子「ありがと。あれ、タツヤは?」
知久「タツヤならここに...あれ?」
詢子「色々ミスやらかして、帰らされちまった...」
詢子(つーか、あのギョロ眼鏡ハゲうるせーよ。バンバンバンバン机叩きやがって)
知久「迎えに来たよ、ママ」
詢子「ありがと。あれ、タツヤは?」
知久「タツヤならここに...あれ?」
13: 2013/10/04(金) 01:33:16.53
タツヤ「~♪」カリカリ
コツコツ
「......」
タツヤ「?...てぃひひ、まろか!まろか!」
「...うん、そうだね。そっくりだよ」ニコッ
タツヤ「...ふわぁ?」
コツコツ
「......」
タツヤ「?...てぃひひ、まろか!まろか!」
「...うん、そうだね。そっくりだよ」ニコッ
タツヤ「...ふわぁ?」
14: 2013/10/04(金) 01:34:00.62
知久「こら、駄目じゃないかタツヤ。女の人の髪を引っ張るのは駄目!」
タツヤ「まろか、まろか!」キャッ キャッ
詢子「すみません、大丈夫でしたか?」
「いえ、こちらこそお邪魔してしまって...」
「...まどか、だね」
タツヤ「あい!」
詢子「......」
タツヤ「まろか、まろか!」キャッ キャッ
詢子「すみません、大丈夫でしたか?」
「いえ、こちらこそお邪魔してしまって...」
「...まどか、だね」
タツヤ「あい!」
詢子「......」
15: 2013/10/04(金) 01:34:45.79
タツヤ「いくよ~!」
知久「さあ、来い!」
詢子「まあ、その...あの子が一人遊びする時の見えないお友達ってやつ?子供のころはよくあることなんだけどねぇ」
「ええ。私にも覚えがあります」
詢子「まどか...ってさ、あなたも知ってるの?アニメかなにかのキャラとか?」
「さぁ...どうだったか。聞き覚えがあるような、ないような...」
詢子「...そっか。あたしもタツヤとどっかで一緒に見たのかなぁ?」
詢子「...たまにね、すごく懐かしい響きだなぁって思う時があるんだよね...まどか」
「...そうですか」
詢子「おっ...そのリボン、凄く可愛いね。アタシの好みド直球だわ!ちょっとビックリしたくらい」
「差し上げましょうか?」
詢子「あっはは、こんなおばさんには似合わないって!まあ、娘とかいたら付けさせたかもしれないね」
「......」
知久「さあ、来い!」
詢子「まあ、その...あの子が一人遊びする時の見えないお友達ってやつ?子供のころはよくあることなんだけどねぇ」
「ええ。私にも覚えがあります」
詢子「まどか...ってさ、あなたも知ってるの?アニメかなにかのキャラとか?」
「さぁ...どうだったか。聞き覚えがあるような、ないような...」
詢子「...そっか。あたしもタツヤとどっかで一緒に見たのかなぁ?」
詢子「...たまにね、すごく懐かしい響きだなぁって思う時があるんだよね...まどか」
「...そうですか」
詢子「おっ...そのリボン、凄く可愛いね。アタシの好みド直球だわ!ちょっとビックリしたくらい」
「差し上げましょうか?」
詢子「あっはは、こんなおばさんには似合わないって!まあ、娘とかいたら付けさせたかもしれないね」
「......」
16: 2013/10/04(金) 01:36:08.12
トコトコ
タツヤ「おねえちゃ!」ギュッ
「わっ」
知久「コラ、駄目だよタツヤ」
「いえ、大丈夫です」
詢子「ははっ...タツヤ、すっかりあなたが気に入っちゃったみたいだね」
タツヤ「うー」ジー
「...リボン?」
タツヤ「あい!」
「...はい」
タツヤ「わぁい!...?」
知久「どうしたんだい、タツヤ?」
タツヤ「おねえちゃ!」ギュッ
「わっ」
知久「コラ、駄目だよタツヤ」
「いえ、大丈夫です」
詢子「ははっ...タツヤ、すっかりあなたが気に入っちゃったみたいだね」
タツヤ「うー」ジー
「...リボン?」
タツヤ「あい!」
「...はい」
タツヤ「わぁい!...?」
知久「どうしたんだい、タツヤ?」
17: 2013/10/04(金) 01:37:07.90
タツヤ「...うええぇぇん!!」ポロポロ
「!?」
詢子「タ、タツヤ?」
タツヤ「ねーちゃ!ねーちゃ!」ポロポロ
詢子「お~よしよし、どうしたんだ、タツ...」
『わたしだってママのことパパのこと、大好きだから。どんなに大切にしてもらってるか知ってるから。自分を粗末にしちゃいけないの、わかる』
『だから違うの。みんな大事で、絶対に護らなくちゃいけないから。そのためにも、わたし今すぐいかなきゃいけないところがあるの』
『ママはさ、わたしがいい子に育ったって言ってくれたよね。嘘もつかない、悪いこともしないって。
今でもそう信じてくれる?わたしを正しいと思ってくれる?』
『―――ありがとう、ママ』
「詢子さん...?」
知久「ママ...?」
詢子「あれ...?」ポロポロ
18: 2013/10/04(金) 01:38:26.35
タツヤ「ねーちゃ...」グスッ
詢子「お、おかしいな。なんで、涙が...あれ...?」ポロポロ
「詢子さん...」
詢子「ご、ごめんよ。大の大人がみっともないところ見せちゃって。すぐに止めるから...」
「...みっともなくなんか、ありません」
ギュッ
「あなたは今、泣いていい。泣いて...いいんです」
詢子「うっ...うぅ...うあああぁぁぁ――!!」ポロポロ
詢子「お、おかしいな。なんで、涙が...あれ...?」ポロポロ
「詢子さん...」
詢子「ご、ごめんよ。大の大人がみっともないところ見せちゃって。すぐに止めるから...」
「...みっともなくなんか、ありません」
ギュッ
「あなたは今、泣いていい。泣いて...いいんです」
詢子「うっ...うぅ...うあああぁぁぁ――!!」ポロポロ
19: 2013/10/04(金) 01:39:00.25
――――――――――
詢子「...ありがとうね、ほむらちゃん」
ほむら「いえ。お気になさらず」
詢子「その...このリボン...」
ほむら「ええ。持っていってください」
詢子「いいのかい?」
ほむら「はい。やっぱりそれは、あなた達のもとにあるべきだと思いますから」
詢子「...時間があったら、遊びにおいでよ」
ほむら「...はい。必ず」
タツヤ「バイバイ、おねえちゃ!」フリフリ
ほむら「バイバイ」フリフリ
ほむら「...まどか。奇跡は、あったんだよ」
詢子「...ありがとうね、ほむらちゃん」
ほむら「いえ。お気になさらず」
詢子「その...このリボン...」
ほむら「ええ。持っていってください」
詢子「いいのかい?」
ほむら「はい。やっぱりそれは、あなた達のもとにあるべきだと思いますから」
詢子「...時間があったら、遊びにおいでよ」
ほむら「...はい。必ず」
タツヤ「バイバイ、おねえちゃ!」フリフリ
ほむら「バイバイ」フリフリ
ほむら「...まどか。奇跡は、あったんだよ」
32: 2013/10/07(月) 00:03:24.25
―――――――――――
詢子・知久「誕生日、おめでとう!」
幼まどか「えっ?」キョトン
詢子「今日は、あんたの誕生日。この前言った、アタシたちが一番嬉しくて、幸せな日なのさ!」
幼まどか「どういうこと?」
詢子「アタシ達にとって一番嬉しいことは、まどかが産まれてきてくれたことなの」
幼まどか「...?よくわからないけど...ママとパパがうれしいなら、わたしもうれしい!」
詢子「おう、それでいいのさ。今日は存分に楽しめ。なんたって、一年に一度の誕生日なんだからな」
幼まどか「うん!」
詢子・知久「誕生日、おめでとう!」
幼まどか「えっ?」キョトン
詢子「今日は、あんたの誕生日。この前言った、アタシたちが一番嬉しくて、幸せな日なのさ!」
幼まどか「どういうこと?」
詢子「アタシ達にとって一番嬉しいことは、まどかが産まれてきてくれたことなの」
幼まどか「...?よくわからないけど...ママとパパがうれしいなら、わたしもうれしい!」
詢子「おう、それでいいのさ。今日は存分に楽しめ。なんたって、一年に一度の誕生日なんだからな」
幼まどか「うん!」
33: 2013/10/07(月) 00:04:15.68
――――――――――――――――
リビング
まどか『......』
詢子「むにゃ...まどかぁ...」
まどか『パパとタツヤは...もう寝てるみたいだね』
まどか『...ママ』
詢子「」zzz
まどか『こんなところでお酒飲んで寝てたら、風邪ひいちゃうよ』
詢子「」zzz
まどか『ママ、パパ、タツヤ。思い出してくれて...憶えていてくれてありがとう』
まどか『それだけでも、わたしはとっても嬉しいから。わたしは、十分だから』グスッ
まどか『...毛布、かけれるかな』
ガシッ
まどか『へっ?』
詢子「...捕まえた」ニヤリ
リビング
まどか『......』
詢子「むにゃ...まどかぁ...」
まどか『パパとタツヤは...もう寝てるみたいだね』
まどか『...ママ』
詢子「」zzz
まどか『こんなところでお酒飲んで寝てたら、風邪ひいちゃうよ』
詢子「」zzz
まどか『ママ、パパ、タツヤ。思い出してくれて...憶えていてくれてありがとう』
まどか『それだけでも、わたしはとっても嬉しいから。わたしは、十分だから』グスッ
まどか『...毛布、かけれるかな』
ガシッ
まどか『へっ?』
詢子「...捕まえた」ニヤリ
34: 2013/10/07(月) 00:05:09.57
詢子「読み通りだったよ。あんたは、アタシがここで寝てたら、心配してきてくれるって」
まどか『え?え?』
詢子「うん、やっぱまどかはいつまで経ってもまどかだな」
まどか『ママ、わたしが見えるの?』
詢子「見える上に、触れるみたいだよ?そんなことより...」
詢子「まどか。あたしが言いたいこと、わかるよな?」ニコリ
まどか『あ、あわわわわ....』
まどか(見える...ママの背後に、黒いオーラが!)
詢子「覚悟はいいな、まどか!」
まどか『ひゃああああ!』
まどか『え?え?』
詢子「うん、やっぱまどかはいつまで経ってもまどかだな」
まどか『ママ、わたしが見えるの?』
詢子「見える上に、触れるみたいだよ?そんなことより...」
詢子「まどか。あたしが言いたいこと、わかるよな?」ニコリ
まどか『あ、あわわわわ....』
まどか(見える...ママの背後に、黒いオーラが!)
詢子「覚悟はいいな、まどか!」
まどか『ひゃああああ!』
36: 2013/10/07(月) 00:05:55.64
詢子「...なーんて、冗談だよ」
まどか『...えっ?』
詢子「本当なら、小言の百個も言ってやりたいところだけど...こんなおめでたい日に水差すような真似はしないさ」
まどか『うん、わたしもとっても嬉しいよ。だって、またママと触れ合えるなんて』
詢子「あぁ、違う違う。それもなんだけど、もっと大切なこともあるでしょ?」
まどか『大切なこと?』
詢子「...カレンダー、見てみな」
まどか『カレンダー...あっ』
まどか『...えっ?』
詢子「本当なら、小言の百個も言ってやりたいところだけど...こんなおめでたい日に水差すような真似はしないさ」
まどか『うん、わたしもとっても嬉しいよ。だって、またママと触れ合えるなんて』
詢子「あぁ、違う違う。それもなんだけど、もっと大切なこともあるでしょ?」
まどか『大切なこと?』
詢子「...カレンダー、見てみな」
まどか『カレンダー...あっ』
38: 2013/10/07(月) 00:07:14.09
知久「...思い出したかい?」
タツヤ「てぃひひ!ねーちゃ!」
まどか『パパ、タツヤ...うん、思い出したよ』
まどか『ママとパパが、一番幸せだって言ってくれた日』
詢子「それじゃ、改めて祝わせてくれよ」
詢子・知久「誕生日おめでとう、まどか!」
タツヤ「てぃひひ!ねーちゃ!」
まどか『パパ、タツヤ...うん、思い出したよ』
まどか『ママとパパが、一番幸せだって言ってくれた日』
詢子「それじゃ、改めて祝わせてくれよ」
詢子・知久「誕生日おめでとう、まどか!」
39: 2013/10/07(月) 00:08:05.33
それから、まどかと色々話をした。
まどか『この前はね、×××に行ったんだ。とっても綺麗なところだったんだよ!』
まどかの近況報告だったり。
まどか『わたしとほむらちゃんが出会ったのはね...』
友達のことだったり。
まどか『それでね、さやかちゃんってば...』
さやかちゃんのことだったり。
そんな普通だったやりとりを楽しんでいた。
でも、そんな"普通"も、永遠には続かない。
まどか『この前はね、×××に行ったんだ。とっても綺麗なところだったんだよ!』
まどかの近況報告だったり。
まどか『わたしとほむらちゃんが出会ったのはね...』
友達のことだったり。
まどか『それでね、さやかちゃんってば...』
さやかちゃんのことだったり。
そんな普通だったやりとりを楽しんでいた。
でも、そんな"普通"も、永遠には続かない。
41: 2013/10/07(月) 00:09:12.89
詢子「......?」ゴシゴシ
詢子(まどかの身体が透けて見える...?)
まどか『...もうすぐ、日付が変わるね』
知久「...もう、行くのかい?」
まどか『...ごめんね』
詢子「ふざけんな、ずっとあたし達と居ろ...って言いたいところだけど...」
まどか『...本当に、ごめん』
詢子(まどかの身体が透けて見える...?)
まどか『...もうすぐ、日付が変わるね』
知久「...もう、行くのかい?」
まどか『...ごめんね』
詢子「ふざけんな、ずっとあたし達と居ろ...って言いたいところだけど...」
まどか『...本当に、ごめん』
43: 2013/10/07(月) 00:10:29.78
詢子「でも、これだけは言わせておくれよ」
詢子「あたし達は、絶対にあんたを忘れないから。疲れたら、いつでもここに戻ってくればいいから」
詢子「あんまり、無理だけはするなよ」
まどか『―――うん。ありがとう、ママ』
まどか『またね、みんな!』ニコッ
10月4日
まどかは、アタシ達の前から再び姿を消した。
そして、まどかの姿を見たのは、これで最後だった。
詢子「あたし達は、絶対にあんたを忘れないから。疲れたら、いつでもここに戻ってくればいいから」
詢子「あんまり、無理だけはするなよ」
まどか『―――うん。ありがとう、ママ』
まどか『またね、みんな!』ニコッ
10月4日
まどかは、アタシ達の前から再び姿を消した。
そして、まどかの姿を見たのは、これで最後だった。
45: 2013/10/07(月) 00:11:18.74
―――――――
「よっ。誕生日、楽しんできた?」
まどか「さやかちゃん...ありがとう、教えてくれて」
さやか「なんのことかな?あたしはただ、詢子さんが風邪ひいちゃうぞって、教えただけだよ」
まどか「でも、もう少しで、わたしが、ママ達の一番幸せな日を失くすところだったから...」
さやか「...まぁ、気にすることはないよ。概念のあんただと、日にちの感覚が狂っちゃうみたいだからね」
「よっ。誕生日、楽しんできた?」
まどか「さやかちゃん...ありがとう、教えてくれて」
さやか「なんのことかな?あたしはただ、詢子さんが風邪ひいちゃうぞって、教えただけだよ」
まどか「でも、もう少しで、わたしが、ママ達の一番幸せな日を失くすところだったから...」
さやか「...まぁ、気にすることはないよ。概念のあんただと、日にちの感覚が狂っちゃうみたいだからね」
47: 2013/10/07(月) 00:13:50.10
まどか「...そういえば、どうしてママ達はわたしのことが見えて、触れたのかな?」
さやか「さあ?そういうのはキュゥべえが詳しいだろうけどね。あたしには小難しいことは分からないや」
さやか「でも、それでいいんじゃないかな?カレンダーに印うってあったのも、誕生日の前に先生からあたしのこと聞いたのも、ほむらと会ったのも...
ただの偶然じゃなくて、神様からの誕生日プレゼントって感じで」
まどか「...うん、そうだね」
まどか「それじゃあ行ってくるね、さやかちゃん」
さやか「おー、行ってらっしゃい」
まどか(でも、ママ達が思い出してくれたのは、触れ合えたのは、神様のおかげなんかじゃなかったら...それはとっても嬉しいなって)
さやか「さあ?そういうのはキュゥべえが詳しいだろうけどね。あたしには小難しいことは分からないや」
さやか「でも、それでいいんじゃないかな?カレンダーに印うってあったのも、誕生日の前に先生からあたしのこと聞いたのも、ほむらと会ったのも...
ただの偶然じゃなくて、神様からの誕生日プレゼントって感じで」
まどか「...うん、そうだね」
まどか「それじゃあ行ってくるね、さやかちゃん」
さやか「おー、行ってらっしゃい」
まどか(でも、ママ達が思い出してくれたのは、触れ合えたのは、神様のおかげなんかじゃなかったら...それはとっても嬉しいなって)
48: 2013/10/07(月) 00:14:25.19
―――――
数年後
知久「お帰り」
詢子「ただいま。タツヤは?」
知久「もう寝てるよ」
詢子「そっか。まあ、こんな時間だしね」
知久「お風呂、先に入るかい?」
詢子「そうさせてもらうわ。あ、あと酒も用意しといて」
知久「...わかったよ」ニコッ
数年後
知久「お帰り」
詢子「ただいま。タツヤは?」
知久「もう寝てるよ」
詢子「そっか。まあ、こんな時間だしね」
知久「お風呂、先に入るかい?」
詢子「そうさせてもらうわ。あ、あと酒も用意しといて」
知久「...わかったよ」ニコッ
49: 2013/10/07(月) 00:15:08.51
詢子「悪いね、待たせちゃって」
詢子「え?なんで誕生日でもない日にだって?」
詢子「言っただろ、疲れたらいつでも戻ってくればいいって。そんで、帰ってくるならそろそろかな、と思っただけ」
詢子「ま、せっかくだし、今夜は女二人で飲み明かそうや」
詢子「それじゃ、お疲れ様の」
まどか『乾杯』
カラン
詢子「え?なんで誕生日でもない日にだって?」
詢子「言っただろ、疲れたらいつでも戻ってくればいいって。そんで、帰ってくるならそろそろかな、と思っただけ」
詢子「ま、せっかくだし、今夜は女二人で飲み明かそうや」
詢子「それじゃ、お疲れ様の」
まどか『乾杯』
カラン
51: 2013/10/07(月) 00:15:50.54
おまけ
ほむホーム
ほむら(リボンも渡してしまったことだし...この日にまどかが私を見ていることはないでしょうね)
ほむら(それでも、お祝いはさせてもらうわ、まどか)
ほむら「さて、ケーキに蝋燭とネームプレートを立てて...」
QB「やあ、ほむら」モグモグ
ほむら「」
ほむホーム
ほむら(リボンも渡してしまったことだし...この日にまどかが私を見ていることはないでしょうね)
ほむら(それでも、お祝いはさせてもらうわ、まどか)
ほむら「さて、ケーキに蝋燭とネームプレートを立てて...」
QB「やあ、ほむら」モグモグ
ほむら「」
52: 2013/10/07(月) 00:16:29.84
QB「ヒドイじゃないか、いきなりコークスクリューなんて。僕はただ、ケーキの傍に置いてあった苺を食べただけじゃないか」
ほむら「それはケーキに乗せるつもりだったのよ。あなたが食べていいものじゃない」
QB「一つくらい、変わらないだろうに。...それに、一人でワンホール食べるつもりなのかい?」
ほむら「それは...」
マミ「後先考えていなかったようね」
杏子「言っとくが、残したりしたら許さねえからな」
ほむら「」
ほむら「それはケーキに乗せるつもりだったのよ。あなたが食べていいものじゃない」
QB「一つくらい、変わらないだろうに。...それに、一人でワンホール食べるつもりなのかい?」
ほむら「それは...」
マミ「後先考えていなかったようね」
杏子「言っとくが、残したりしたら許さねえからな」
ほむら「」
53: 2013/10/07(月) 00:17:19.00
ほむら「どっから湧いて出てきたの、あなた達」
杏子「魔法でちょちょいと」
マミ「最近、暁美さんがコソコソとなにかをしてたみたいだから。まさか一人で誕生日会やってると思わなかったけど」
ほむら「悪いかしら?」
マミ「いいえ。私も、事故に遭ってすぐは、一人でやっていたもの。近寄る人がどうしても自分の敵に見えてしまって」
ほむら「......」
マミ「でも、最初に佐倉さんとやってからは、次第にそうでも無くなっていったの」
杏子「今じゃクラスの奴らともやるくらいになっちまったしな」
ほむら「それで?なにが言いたいの?」
マミ「私たちも混ぜてくれないかなって」
ほむら「却下よ」
杏子「魔法でちょちょいと」
マミ「最近、暁美さんがコソコソとなにかをしてたみたいだから。まさか一人で誕生日会やってると思わなかったけど」
ほむら「悪いかしら?」
マミ「いいえ。私も、事故に遭ってすぐは、一人でやっていたもの。近寄る人がどうしても自分の敵に見えてしまって」
ほむら「......」
マミ「でも、最初に佐倉さんとやってからは、次第にそうでも無くなっていったの」
杏子「今じゃクラスの奴らともやるくらいになっちまったしな」
ほむら「それで?なにが言いたいの?」
マミ「私たちも混ぜてくれないかなって」
ほむら「却下よ」
54: 2013/10/07(月) 00:19:34.65
杏子「いいじゃんか、減るもんじゃないし。さやかの追悼式も兼ねてさ」
ほむら「そうだけど...というか、さやかの扱いが適当ね」
杏子「そうか?あいつは、自分のことでしんみりさせるよりは、こんな感じの方が喜ぶだろ?」
ほむら「...でも、この誕生日会は、私じゃなくて、あなた達の知らない人のだし...」
マミ「それはネームプレートを見ればわかるわよ」
ほむら「だったら、なんで...」
ほむら「そうだけど...というか、さやかの扱いが適当ね」
杏子「そうか?あいつは、自分のことでしんみりさせるよりは、こんな感じの方が喜ぶだろ?」
ほむら「...でも、この誕生日会は、私じゃなくて、あなた達の知らない人のだし...」
マミ「それはネームプレートを見ればわかるわよ」
ほむら「だったら、なんで...」
56: 2013/10/07(月) 00:21:11.38
マミ「なんだか懐かしく思うのよね、その名前」
杏子「あー、あたしもそんな気がする。なんでだろうな...?」
ほむら「!」
マミ「まあ、細かいことは抜きにして、パーっとやりましょう!」
杏子「一緒に祝ってやるよ。まどかってやつの誕生日をな」
ほむら「...わかったわよ。好きにしなさい」
58: 2013/10/07(月) 00:23:43.89
マミ「それじゃあ、私の魔法でクラッカーを作って...」
ほむら「え、あなたそんなことができるの?」
杏子「リボンでマスケット作れるんだから、普通じゃね?」
ほむら「...それもそうね」
マミ「それじゃあいくわよ!せーの」
「ハッピーバースデイ、まどか!」
パァン
ほむら「え、あなたそんなことができるの?」
杏子「リボンでマスケット作れるんだから、普通じゃね?」
ほむら「...それもそうね」
マミ「それじゃあいくわよ!せーの」
「ハッピーバースデイ、まどか!」
パァン
59: 2013/10/07(月) 00:25:30.40
さやか『いやー、一時はほむらがどうなるかと思ってたけど、少しは馴染んでくれたみたいでよかったよ』
さやか『まどかも家族で楽しんでるみたいだし、こっちも盛り上がってるし』
さやか『あっ、ほむらも杏子も、もう寝ちゃった。あはは、あいつらって意外に寝るの早いんだね』
さやか『...あれ、あたしの追悼式は?』
終わり
さやか『まどかも家族で楽しんでるみたいだし、こっちも盛り上がってるし』
さやか『あっ、ほむらも杏子も、もう寝ちゃった。あはは、あいつらって意外に寝るの早いんだね』
さやか『...あれ、あたしの追悼式は?』
終わり
61: 2013/10/07(月) 00:29:20.49
終わりです。
誕生日ssなのに誕生日だいぶ過ぎてしまった
誕生日ssなのに誕生日だいぶ過ぎてしまった
62: 2013/10/07(月) 00:34:22.71
おつ
良かったですよ
良かったですよ
引用元: まどか「じゅうがつみっか?」
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