2: 2016/06/07(火) 14:54:12.88
『高校生活を振り返って』
2年F組 ウラジーミル・イリイチ・ウリヤノフ(レーニン)

青春とは嘘で在り、悪で在る。
青春なる名目に於いて労働からの逃亡を謳歌せし有閑者達は常に自己と周囲を欺く。何ぞ反動的冒険を行えど、其れすら青春の証と決定し、粉飾に塗れた生涯の一頁に刻むのだ。
例を挙げん。特権階級は道義的な労働条件から全く逸脱した人権の蹂躙たる酷使や富の再分配を忘却した独占主義なる犯罪行為に手を労働者の血で染めては其れを「ノブレスオブリージュの代償」と呼ぶ。労働争議で被虐者が起てば、工場は生産是れ唯一の場所に非ずと言い出す。資本家は青春の二文字をさも金科玉条かの如くに思慕し、如何なる一般的解釈も社会通念も屈曲する。支配層に係れば虚偽も欺瞞も、詐術も弾圧さえも青春の香辛料でしか無いのだ。
又、封建領主は其の悪行に、其の詭弁に特別性を見出す。自己の労働からの逃亡は遍く青春の一部分で在るが、労働者の逃亡は青春でなく只の叛逆にして重罪であると断じるのだ。
仮に逃亡する事が青春の証で在るのなら、資本家化を拒絶した労働者も又青春の中軸でなければ破綻的矛盾を生む。しかし、肥え太った貴族共は其れを認め無いだろう。
何の事も在らぬ。全体汚らしい豚の都合主義の範疇を超え無い。畢竟、其れは欺瞞に他成らぬ。虚偽も欺瞞も詐術も弾圧も糾弾される可き物だ。
資本主義は悪の源泉だ。
演繹的にも帰納的にも前衛的に青春を謳歌してい無い労働者の方が正当な真理的正義で在る。
結論を言おう。
共産主義こそ根本である。

3: 2016/06/07(火) 14:55:05.36
平塚「ボツ。」

レーニン「………は?」

平塚「「は?」じゃないだろう。ウリヤノフ、私が出した課題は『高校生活を振り返って』という作文のはずだが、こいつはただの共産主義讃美だ」

レーニン「…確かに同志の様な年齢の方にはアカ被れの小僧の妄言にしか映らないと思うんであるが…。それと我輩の事はレーニンと呼んで欲しいんである」

平塚「年齢が…何だって?ウリヤノフ君?あと私は共産主義者ではない」ビキビキ

4: 2016/06/07(火) 14:55:43.46
レーニン「そうやってすぐに体罰に走るのは暴力革命の素質があるんである。同志は最早立派な革命戦士である」

平塚「…あ?」ギロ

レーニン「うーむ、同志はどうも眼光が足りないんである。これでは革命は成し遂げられないんであるぞ」

平塚「…時にウリヤノフ、君は部活はやっていなかったよな?」

レーニン「当然である。そんなものに現を抜かしていたら革命は成就しないんである」

5: 2016/06/07(火) 14:56:36.70
平塚「…友達とかはいるか?」

レーニン「今の所我輩に見合った革命に燃える若人は見つけられていないんである。同志はまだマシな部類である。あ、同志は若くなかったんである」

平塚「あ?」ギロ

レーニン「何である」

平塚「はぁ…まあいい。どうやら私の見立ては正しかった様だ。流石毛根が腐っているだけあるな!」

6: 2016/06/07(火) 14:57:16.01
レーニン「我輩の髪型はファッションである。別にハゲている訳ではないんである。全く失礼である」

平塚「わかったわかった、そんな君には私の部活に入ってもらう。ついてきたまえ」

レーニン「は?部活はしないと言ったはずである。同志の頭はハッピーセットであるか?さては西側の搾取企業マク○ナ○ドの手先であったか…。これは失策である」

7: 2016/06/07(火) 14:59:13.15
奉仕部

平塚「よし、入るぞ」ガラッ

雪乃「…入る時はノックをお願いしていたはすですが」

平塚「ああ、そうだったな、すまない」

雪乃「ところでその横にいる年齢不相応にハゲ散らかした人は誰ですか?」

レーニン「君もか!同志(仮)!これはハゲているのではなく、剃っているのだ!我輩の崇高なファッションである!」

8: 2016/06/07(火) 15:00:46.75
平塚「…コホン 紹介しよう、入部希望者の2年F組 ウラジーミル・イリイチ・ウリヤノフだ。彼はレーニンと呼んで欲しいみたいだがね。こいつの矯正を頼みたい」

レーニン「宜しく頼むんであるぞ同志(仮)。…って誰が入部を希望しているであるか。我輩は革命運動に忙しいから部活はやらないと言ったはずである」

雪乃「はぁ…今の所部員は私だけで足りているのですが」

平塚「まあそういうな、流石に一人では何かと寂しかろう。ここはこいつを入れてやってくれ」

9: 2016/06/07(火) 15:03:36.01
雪乃「…」ジロッ

雪乃「別に一人でもその方が気楽でいいのですが…」

平塚「だが部員が複数いたら新たな発見があるかもしれんだろう?」

雪乃「…はあ、仕方ないですね、わかりました。不本意ながら先生からの頼みとあれば受け入れましょう。彼からは特に身の危険も感じませんし」

レーニン「おい何勝手に話を進めてるんであるよ」

10: 2016/06/07(火) 15:04:26.06
平塚「そうか、それはよかった!じゃあ後は頼んだ!」スタスタ

レーニン「あ、ちょっと待つんである!」

雪乃「無駄よ、もう見えないわ」

レーニン「くっ、逃げ足だけ早いとはやはり同志は資本主義の気がある様だ、不覚であるッ…」

11: 2016/06/07(火) 15:06:52.81
雪乃「何を言っているのかしら…。取り敢えず自己紹介するわ。私は2年J組の雪ノ下雪乃よ、まあ宜しく」

レーニン「不本意ながら相手に名乗られたら返さざるを得ないんである。我輩は先程同志平塚が言っていたようにレーニンと言うんである。夢は赤色革命を成し遂げ、共産主義国家を建設する事である。」

雪乃「革命だの共産主義だの、このご時世にあなたは一体何を言っているのかしら…。ところでレーニン君、一つゲームをしましょう。ここは何部だと思う?」

12: 2016/06/07(火) 15:07:52.94
レーニン「精神病院」

雪乃「なっ…、あなた頭は大丈夫かしら?私はここが何部か聞いたのよ?そこで何で精神病院などと言う訳のわからない答えが出てくるのかしら?しかも即答で」

レーニン「ふふん、全く簡単なロジックである。同志(仮)は話さずとも分かるがとても気難しい人間である。当然親しく付き合う友達もいないんであろう。それでいて、今の様にすぐ動転するから精神もあまり強くはなさそうである。その行く末は精神に異常を来たす事しかないんである。そしてこの様な狭い隅部屋にいるという事は、これはもう同志平塚が適当に部活と名目立てて隔離しているとしか思えないんである。よってここが形の上で何部であろうとも、実態は精神病院、それも隔離病棟なのであるんである」

13: 2016/06/07(火) 15:08:40.11
雪乃「…どこから突っ込んでいいのかわからないんだけれど…それは本気で言っているのかしら?モーソーニン君?」

レーニン「モーソーニンとは我輩の事であるか?全く人の名前もろくに覚えられないとはやはり同志(仮)はおかしいんである」

雪乃「あら、そう。残念だけど、私は一定の常識がない人とは話したくないの。ごめんなさい」ビキビキ

14: 2016/06/07(火) 15:09:18.30
レーニン「同志(仮)は静かに怒るんであるな。それは暴力革命には向いてないんである。これは我輩が再教育する必要があるんである。ところでここは奉仕部であったんな」

雪乃「…え?あなた今何て言ったの?それとさらっと怖い事を言わないでくれるかしら」

レーニン「同志(仮)は暴力革命に向いていないから我輩が再教育すると…」

雪乃「そこじゃないわよ!」

15: 2016/06/07(火) 15:10:48.97
レーニン「あ、奉仕部の方である?それは知っていて当然である。同志(仮)が奉仕部の部長をしている事くらい承知しているんである。在籍している高校の生徒すら知らずに誰が革命を起こせるんである」

雪乃「…あなた何者なの、寒気がするわ。奉仕部の存在は大して知られてないのだけれど」

レーニン「革命家は情報に聡いんである、深くは聞かない方がいいんである」

16: 2016/06/07(火) 15:12:25.77
レーニン「ところで我輩は何をすればいいんである」

雪乃「そ、そうね、基本は依頼が来るまでは暇だから読書でもしたらどうかしら(本来の意味で身の危険を感じるわ…)」

レーニン「わかったんである。本を読むのも立派な革命闘争である。これなら部活に出ても案外時間を無駄にしないかもしれんであるな」パラ

17: 2016/06/07(火) 15:13:28.40
雪乃「(こんな常識外れの人は何を読むのかしらね)」

「共産主義宣言」

雪乃「アッハイ」

つづけ

18: 2016/06/07(火) 15:15:13.23
取り敢えずこれで即興ネタは終わりです
多分続かないと思います

23: 2016/06/07(火) 16:18:11.37
お、乙です

25: 2016/06/07(火) 18:38:54.36
乙でした
次はヒトラー「やはり俺の国民革命は間違っている」でお願いします

引用元: やはり俺の共産革命はまちがっている。