1: 2010/05/01(土) 22:45:11.88
キョン「谷口。彼女が出来た」

谷口「何ぃ! キョンに彼女だとぉ!」

ハルヒ(えっ! どういうことよ!)

谷口「で、で、誰なんだよ!」

キョン「ああ、あ…が…さ……ね…さんだ」

ハルヒ(聞き取れなかったじゃない! もう一回言いなさいよ!)

谷口「何だよ。俺と同じじゃねえか」

2: 2010/05/01(土) 22:46:12.89
ハルヒ(はあ!? まさか二股!? そんな女とキョンが付き合うなんて……っていうかキョンも何か言いなさいよ!)

キョン「何、谷口の彼女でもあったか……」

谷口「そういえば、昨日は彼女と初チューが出来たんだぜ!」

キョン「……遅い、遅すぎる! 俺はもう一週間前には済ませていた!」

谷口「そっ、そんなバカな!」

ハルヒ(キョンの彼女は色んな男とキスをするような女のようね。そんな女にキョンがたぶらかされるワケにはいかないわ!)

ハルヒ「ちょっとキョンと谷口! アンタたち誰と付き合ってるのよ!」

3: 2010/05/01(土) 22:53:51.11
キョン「何だハルヒ。俺たちの話を聞いていたのか?」

谷口「涼宮には関係のねえ話だぜ?」

ハルヒ「いいから早く教えなさい!」

キョン「仕方ないな。一回しか言わないからな」

谷口「おい、キョン、言っちまうのか?」

キョン「別にいいだろうが」

5: 2010/05/01(土) 22:59:44.01
ハルヒ「ああっ、もう! 勿体ぶらないで!」

谷口「うーんでもなあ。もう少し待った方が」

 ガスッ!

谷口「ゲフッ……!」

ハルヒ「いいから話しなさい!」

キョン「それじゃあ教えるぞ」

キョン「姉ヶ崎寧々さんだ。書いてる人はお姉さんが好きなんでな」

ハルヒ「鉄板ラブプラスオチ!」

キョン「とあるところで、某人気野球ゲームのSSを書いている作者の友人は年下が好きみたいだけどな。やめとけ。捕まるぞ」

完!続!

6: 2010/05/01(土) 23:05:31.08
―長門とお守り―

ハルヒ「今の流行に乗っかって、アニメを見るわよ!」

キョン「何でだよ」

ハルヒ「アニメという文化を使ってSOS団を一躍有名にするためよ。アニメでSOS団の活動が放映されれば日本中、いや世界中に知れ渡るわ!」

 ドサッ!

ハルヒ「これが最近流行りのアニメらしいんだけど」

キョン「マクロスF……。これは最近というか、ちょっと前じゃないか?」

7: 2010/05/01(土) 23:11:09.77
朝比奈「あのぉ、涼宮さん。どこで盗ってきたんですか?」

キョン「朝比奈さん。ハルヒが強奪したこと前提で話してません? まあ否定はしませんが」

ハルヒ「古泉君が家に丁度持ち合わせてるらしいから借りてきたの」

古泉「……何で経費で落ちねえんだよ。おかしいだろ。ていうか何でBru-rayあんなに高いの?」

キョン「おい。古泉」

古泉「え、あ、はい。どうしたんです?」

キョン「もう少し隠す努力しろよ」

8: 2010/05/01(土) 23:15:07.85


(銀河のアイドル、シェリル・ノームは自分のイヤリングを無くしてしまい、パイロットの早乙女アルトは自身の所属するSMSの遺失物担当に電話する)

アルト「ダメだ、遺失物の担当が今日は非番らしい」

シェリル「何よ! 任せろって言ったくせに。もうその携帯貸して! その担当には私が電話するわ!」

アルト「やめろ! 明日には出勤するから、俺の方から話しておく」

シェリル「ふーん。わかったわ。じゃあ、このお守りはカタとして預かっておくわね」

(シェリルがアルトのお守りを自分の胸の谷間に入れる)

アルト「おっ、おい! 返せ!」

シェリル「じゃあとってみなさいよ」

アルト「くっ!」

~      
        マクロスF 第5話 スター・デイトより

9: 2010/05/01(土) 23:20:14.06
ハルヒ「さて、今日は結構見たわね。それにしてもシェリルは素敵な女性ね!」

朝比奈「ランカさんも可愛かったですぅ」

古泉「中々この作品は僕も気に入っているのですよ」

キョン「嘘つけ! お前買ったばっかだろ! フォロー不可能だよ! で、長門はどうだった?」

長門「……ユニーク。あなたは?」

キョン「俺はキノコ頭の奴が面白いと思ったがな」

10: 2010/05/01(土) 23:26:24.85
ハルヒ「時に、キョン」

キョン「何だハルヒ」

ハルヒ「私の手に握られてる二つの物は何かわかるかしら?」

古泉「……これはこれは。どちらも鍵のようですね」

キョン「おい、これ俺の家の鍵と自転車の鍵じゃねえか! まさか、お前それ」

 ヒョイッ ボイン!

キョン「ああ!」

11: 2010/05/01(土) 23:34:08.12
ハルヒ「んー。なんか鍵が金属だから胸がヒヤヒヤするわね」

朝比奈「ヒャッ! 涼宮さん、冷たいですぅ。……あれ、奥に入ってとれなくなっ……あっ……!」

古泉「あなたも災難ですねえ」

キョン「くっ、同じことしやがって。この劣化版シェリルめ。……ん? そこで何やってんだ長門?」

ハルヒ「右手に……有希の家の鍵?」

 ヒョイッ スルスル カターン!

長門「……落ちた」

朝比奈「……ひっかかりませんでしたね」

12: 2010/05/01(土) 23:40:37.15
キョン「……長門。俺のとこで泣いてもいいぞ」

長門「………」

 テクテク ギュッ

長門「ウワーン!」

キョン「良い子、良い子」

長門「……ズズッ……落ち着いた」

古泉「like a 滑り台」

長門「……ウワーン!」

朝比奈「中々に鬼畜ですね、古泉君……」

完!続!

13: 2010/05/01(土) 23:44:51.97
―古泉と最高の女―

キョン「つくづく思うんだが、お前はいい面してんだから彼女の一人でも作ったらどうだ?」

古泉「ええ、僕も一応高校生の一人なのでそうはしたいのですが、神人の相手をしながらとなると相手の方にも迷惑がかかるので」

キョン「もしかして女に興味が無いわけじゃないよな」

古泉「そんなわけないですよ! そりゃ夜の相手だって右手じゃなくて人がいいです!」

キョン「そうなのか」

古泉「僕だって、純白のメルセデス乗り回して、プール付きのマンションの部屋に戻り、最高の女とベッドでドン・ペリニヨン飲んだりすることなんかを夢見たりするんですよ! ……夢、ですけどね」

14: 2010/05/01(土) 23:49:52.37
キョン「確かに夢、だよな。そんなものは全てブラウン管の中だしな」

古泉「いいえ! 全て機関の持ち物です!」

キョン「一応お前の目の前にはあるのな」

谷口「おい……お前らあんまり女、女言うけどな、そんなにいいもんじゃないぜ?」

古泉「これは谷口さん、こんにちは。どこかいつもと違うようですが、どうかいたしましたか?」

キョン「古泉の言うとおりだ。お前、ちょっとおかしいぞ?」

16: 2010/05/01(土) 23:54:33.70
谷口「実はな、この前彼女が出来たんだよ……」

古泉「それは良かったじゃないですか。おめでとうございます」

谷口「はぁ」

キョン「なんだお前、いつもなら跳んで喜ぶところだろう」

谷口「いや、話はこれからなんだ。で、その彼女と昨日ラブホに行くことになったんだが」

キョン「おっ、おっ。ワッフル、ワッフル!」

17: 2010/05/02(日) 00:00:02.26
谷口「部屋に入ってまず俺は深呼吸をしたんだ」

古泉「下半身が冷えてる。早くしろ」

谷口「そんでもって、シャワーを俺はまず先に浴びるんだ」

キョン「とっとと書け太郎」

谷口「んで、ドアを開けるとだな……」

キョン、古泉「で!?」

18: 2010/05/02(日) 00:05:19.21
谷口「彼女が居なくて代わりに怖いお兄さんが数人居て……」

キョン、古泉「美人局!」

完!続!

19: 2010/05/02(日) 00:11:04.34
―みくると×××―

キョン「なあ、ハルヒ。本当に校内ラジオなんかやるのか?」

ハルヒ「SOS団を校内に改めて周知させるチャンスよ? やるに決まってるじゃない!」

放送委員「あのー、今日はよろしくお願いします。一応ふつおただけなので、台本はいりませんよね?」

ハルヒ「当たり前よ。 出来上がった番組なんておもしくないわ!」

古泉「みなさん。そろそろ始まるみたいですよ。マイク前にどうぞ」

朝比奈「えぇと、何を喋ればいいんですか……?」

キョン「適当でいいんですよ。多分話を振られることはないと思いますから」

朝比奈「わかりました!」

20: 2010/05/02(日) 00:17:48.24
放送委員「3,2,1 どぞ!」

ハルヒ「みなさんこんにちは! SOS団団長、涼宮ハルヒ……(以下自己紹介)」

古泉「さて、ふつおたのコーナーです。まずはこの手紙ですね」

ハルヒ「じゃあ、のっけはみくるちゃん言っちゃって」

朝比奈「ふぇっ!?」

キョン(しまった!)

朝比奈「あ、え、えーと……ラジオネーム、利根川アンダーザブリッジさんです」

ハルヒ「ありがとー!」

21: 2010/05/02(日) 00:23:46.99
朝比奈「えっと、最近彼女が口でしてくれません……? 長いことやっていると、顎が疲れるらしいです。どうにか彼女にしてもらえる方法はないでしょうか……」

古泉「ブハッ!」

キョン「ゲホッ!」

ハルヒ「なっ」

長門「………」

朝比奈(な、なんのことなんでしょうか。みなさんは知ってるみたいですけど、私だけ分からないです……。このままだと私だけ恥ずかしい目に!)

朝比奈「みっ、みなさんはよくしますか、これ!?」

キョン「なななな、何を朝比奈さんは」

古泉「自分ではしませんねえ。セルフは中々アブノーマルですし」

22: 2010/05/02(日) 00:34:42.08
キョン(てめー、なんでそんなに冷静でいやがる!)

古泉(この前の長門さんの一件でS趣味に目覚めましてね)

ハルヒ「み、みくるちゃん? そろそろ次のお便りに」

朝比奈「涼宮さんは誰かにしたことはありますか!?」

ハルヒ「いや、あの、え、ちょっと!?」

長門「……それはフェr」

キョン「物知り長門ちゃんそこでストーップ!」

長門「……朝比奈みくる。では、あなたは誰かにしたことがある?」

23: 2010/05/02(日) 11:16:05.69
キョン「長門ちゃん良くない! あなたをそんな良くない流れに持ち込むような子に育てた覚えはお母さんありません!」

朝比奈(え、私? どうしよ、考えてなかった……あ、ん、えーとどうすれば……えーい、どうにでもなれ!)

朝比奈「毎日5回しないと気が済まないほどの大ファンです!」

ハルヒ「(゚Д゚)」

古泉「おやおや」

キョン「俺はショックより、されてみたい方が大きいです」

古泉「朝比奈さんのなら俺は1分でイける」

長門「早いだけだろ」

キョン「長門ちゃんきつーい!」

完!続!

27: 2010/05/03(月) 01:32:20.60
―ハルヒと下ネタ―

 (突然ですが、今は7月です)

古泉「あなたは涼宮さんのことが好きですね?」

キョン「―! ま、まあ気になってるといえば……」

古泉「今は涼宮さんは部室にいませんし、僕たちで彼の告白の言葉を作ってあげませんか?」

長門「……ユニーク」

朝比奈「ロマンチックなのがいいですねぇ」

キョン「お、おいこういうのって俺が考えて言うもんじゃないのか……?」

古泉「まあまあ、いいじゃないですか」

28: 2010/05/03(月) 01:36:16.44
キョン「ハルヒ、今回の期末テスト、俺が100点とったら付き合ってくれ」

朝比奈「ダメダメですね、代わって下さい。今回の期末テスト、点が取れたら付き合ってくれ」

長門「ハードルひけえよ。普段1点もとれてねえのかよ。……代わって。今回の期末テスト、お前のを100点にするように教師と結託するから付き合ってくれ」

古泉「お金くせえよ! 実弾どんだけ使えばいいんだよ。代われ。今夜は俺のペンでキミという解答欄を一杯にしちゃいたい」

キョン「下ネタじゃねえか! なんで告白の時に下ネタなんだよ!」

古泉「では、次は夏をテーマにしてみましょうか」

29: 2010/05/03(月) 01:41:56.17
キョン「……俺と一緒に夏祭りに行かないか? できれば……これから毎年お前と行きたい」

朝比奈「一言で言うとありきたりです。代わって下さい。僕はお前にロケット花火のアーチをかけたい」

長門「危ねえよ! パッケージに人に向けるなって書いてあるじゃん。作者も一回怪我したよ! ……代わって。お前とこの夏を繰り返したい」

古泉「もうあったよ! すでに経験済みだよ! スポンサー激怒しちゃったんだろ! 代われ。キミに俺のカルピスをかけty」

キョン「言わせねえよ!? どうせ下ネタだろ!? もうお前らいい加減にしろよ!」

 ガチャ

ハルヒ「あっ!」

キョン「はっ、ハルヒ!」

30: 2010/05/03(月) 01:49:30.05
ハルヒ「あの……キョン、ちょっといい……?」

キョン「お、おうどうした?」

古泉「これは……」

朝比奈「きますね……」

長門「……フラグ」

ハルヒ「実はあたしキョンの事が……」

キョン「!」

ハルヒ「キョンの事が大好k」

長門、古泉、朝比奈「言わせねえよ!?」

キョン「そこは言わせてくれよ!」

33: 2010/05/03(月) 22:42:56.44
―ハルヒとキョン 前編―

季節は冬。

俺たちSOS団は二年目のクリスマスパーティーを終え、朝比奈さんや鶴屋さんが受験勉強に力を入れ始めて少し経った頃のことだ。

ハルヒ「みんなでパーティーをしましょ」

キョン「おいハルヒ。パーティーなら数えきれないほどやったぞ」

ハルヒ「はあ。あんた何もわかってないわね。あんなのは団活の一部よ。今度はパーティーなの!」

キョン「……よくわからん」

古泉「それでは僕がパーティーの場所を手配しておきましょう」

ハルヒ「古泉君、今回はいいわ」

古泉「はい?」

34: 2010/05/03(月) 22:51:40.11
ハルヒ「今度のパーティーはあたしの家でやりましょう」

朝比奈「涼宮さんのお家ですか?」

ハルヒ「そうよ。みんな嫌?」

古泉「いえいえ。涼宮さんのお宅には一度お邪魔してみたいと思っていたところでした」

朝比奈「じゃあ私は何か作っていきますね」

ハルヒ「それもいいわ。あたしがみんなにご馳走するから」

朝比奈「あっ、わかりました」

キョン「なんだか今回は気前がいいじゃないか。当日は雪が心配だな」

ハルヒ「このバカキョン!」

35: 2010/05/03(月) 23:01:55.59
~帰り道~

古泉「心配ですね」

キョン「何がだ。映画に続くっていう最終回を放送した戦隊ヒーローモノの番組の話か?」

いつもの帰り道。

SOS団の女子三人がそれぞれの家路に向かった後、古泉は「話があるので」と夕方の公園に俺を呼び出した。

古泉「涼宮さんですよ。涼宮さんが自分の家に我々を招き入れることなんて、一度も無かったでしょう」

キョン「確かにな」

古泉「一応機関には報告して、色々と調べますが、何か涼宮さんのことでわかったことがあったら、連絡を下さい」

キョン「わかった」

36: 2010/05/03(月) 23:17:26.74
実際俺も気がかりで仕方が無かった。

もどかしい。何かあるなら一言相談してくれよ。

古泉「一言いいですか?」

ハルヒはいつもそうだ。自分で抱え込んだりする。

キョン「どうした」

だから神人とか、色々物騒なものを暴れさせてしまうんだ。

古泉「今、あなたは涼宮さんの事が気になっていますね?」

悩んでる時こそ吐き出さなきゃいけないんだろ。

キョン「ああ。今度は何が起こるのか不安で仕方ない」

一生悩みを聞いてやるよ―

38: 2010/05/03(月) 23:29:43.61
―俺がな

古泉「涼宮さんの事が好きなんでしょう、という意味です」

キョン「……頭でも打ったか?」

古泉「最近のあなたは涼宮さんの事を考え始めると、長いこと頭の中が涼宮さん一色になってしまうのではないですか?」

キョン「さあな。それは俺にもわからん」

古泉「そろそろ自分の気持ちに正直になってはどうです?」

キョン「じゃあ、逆に訊くが、俺が例えばハルヒにそのバカげた愛の告白をしたとして、あいつがそれを受け入れるか?」

古泉「………」

キョン「わざわざ負けるのがわかってるような戦はしねえよ」

俺は古泉に何も言わず、公園を出た。

古泉「……好きなんじゃないですか、十分ね」

39: 2010/05/03(月) 23:43:41.53
~ハルヒ宅~

キョン「これがハルヒの部屋か。意外と片付いてるな……」

ハルヒ「あら、とんでもなく散らかってるとでも?」

キョン「そこまで言ってないだろ」

ハルヒ「それじゃ、お昼ご飯作ってくるから」

朝比奈「よろしくお願いします」

古泉「ご馳走になります」

バタンとドアが閉まる。

朝比奈「みなさん、何します? トランプとかは一応持ってきましたけど」

長門「……涼宮ハルヒの様子がおかしい」

40: 2010/05/04(火) 00:19:16.94
朝比奈「……!」

古泉「長門さんもお気づきでしたか」

キョン「長門、それは何が原因なんだ……?」

長門「教えられない」

予想外の答えだった。

キョン「冗談はよせよ長門。原因も解決方法も知ってるんだろ?」

長門「この件は、私が介入した場合、状況を悪化させる可能性が大きい」

キョン「………」

長門「役立たずと思ってくれても構わない。でも私は譲れない」

41: 2010/05/04(火) 00:34:10.02
朝比奈さんと古泉は、そう淡々と喋る長門を見たまま固まっている。

それほどまでに長門の喋り方には迫力があった。

キョン「……いや、役立たずなんて思ってない。むしろ、長門がそう言ってくれて嬉しい」

長門「何故?」

キョン「長門が初めて俺をマンションに招き入れたとき、お前の目は冷たい目をしてた。喋ってる時も、どこか言葉を選んでる気がした」

朝比奈「キョン君……」

キョン「でも、今言った言葉はお前が心の底から俺に言ってくれた言葉だ。これからも遠慮なんかNo Thank youだからな」

長門「……了解した」

少し、長門が微笑んだ気がした。

本当に微笑んだ気がした。

42: 2010/05/04(火) 00:48:57.25
そうだ。

古泉とコーヒーを飲みながら話したあの時よりも、長門と長門のマンションで話したあの時よりも、朝比奈さんと公園で話したあの時よりも、3人と俺の距離は確実に近くなっている。

そしてもちろん、ハルヒとも―



古泉「そろそろ自分の気持ちに正直になってはどうですか?」



キョン「なあ、古泉」

古泉「はっ、はいなんでしょう」

キョン「もう、正直になってもいいんだろうか」

古泉は一瞬考えてから、全てを悟ったような笑みで俺に言った。

古泉「いいと思いますよ」

それから、長門と朝比奈さんと古泉でポーカーや大富豪をした。

俺は5連敗した。

43: 2010/05/04(火) 01:14:50.42
ハルヒ「みんな! 出来たわよ!」

朝比奈「じゃ、私が取り分けますね」

朝比奈さんが全員分を取り分け終わると、俺たちは「いただきます」を合図に食べ始めた。

ハルヒ「これおいしいでしょ? 私の最高傑作と言ってもいいほどの出来栄えなんだから!」

古泉「去年より格段においしくなっていて、いいと思いますよ」

長門「……おいしい」

朝比奈「おいしいし、お豆腐が崩れてなくて見栄えもいいですね」

キョン「………」

ハルヒ「ちょっと、キョンは?」

44: 2010/05/04(火) 01:30:52.45
キョン「あ、あぁ。うまいぞ」

改めてハルヒの顔を見るとなんだか気恥ずかしい。

こんなんだったら正直な気持ちなんて気づかなきゃよかったと思う。

ハルヒ「そっか。……それでね、話があるんだけど」

キョン「何だ?」

全員が一斉に箸を置く。

ハルヒ「あのね」

嫌な予感がした。

ハルヒ「あたし、この町を出るの」

46: 2010/05/04(火) 01:52:16.52
―ハルヒとキョン 後編―

ハルヒ「あたし、この町を出るの」

キョン「なっ……!」

ハルヒ「親の仕事の関係でね」

俺は周りを見渡す。

長門も朝比奈さんも古泉も険しい表情をしていたが、動揺している様子はない。

この3人は―知っていた

ハルヒ「だから……これが最後の団活! あたしも一応ちょっとは寂しいし、最後の挨拶も兼ねて、ね!」

キョン「………」

ハルヒ「ちょっと、キョン! な、何しけた顔してんのよ! 盛り上げなさいよ」

キョン「あ、なっ、そうだな!って無茶いうな!」

これが俺の精一杯だ。

47: 2010/05/04(火) 01:58:25.53
~パーティー終了~

ハルヒ「じゃあ……みんな元気でね! メールはしなさいよ。みんなの活動をサボってないかチェックするんだから!」

古泉「涼宮さんも、お元気で」

朝比奈「……ありがとうございました。楽しかったです」

長門「……今まで感謝する」

キョン「じゃ、じゃあな」

ハルヒ「……それじゃあね!」

 バタン

キョン「……それじゃ、帰ります」

俺の周りに居た3人は誰も俺に声をかけなかった。

48: 2010/05/04(火) 02:10:07.44
長門がチラッとこっちを見た。

キョン(……結局、長門は俺たちと居た時間を楽しく思っていたのだろうか。考えてみれば俺、長門に迷惑ばかりかけていた気がする……。悪いな、長門。もうこれで最後だ。親玉のとこでしばらく休んでくれ)

俺が家に着くと、携帯にメールが入っていた。

キョン「長門から……?」



長門「午後10:30 光陽園駅」



キョン「ながっ……とっ……」

俺は少し涙声になる。

キョン「長門……。最後まで……すまん。世話、かけちまった」

50: 2010/05/04(火) 02:13:54.84
~光陽園駅~

キョン「ちっくしょう! んでこんな時にチャリが壊れるんだ!」

現在は10:26。早くしないと電車が来る。

俺が改札をダッシュで通り、ホームまで全力疾走した。

予想通り「あいつ」は居た。

キョン「ハルヒ!」

ハルヒ「はっ? なんであんたがいるのよ!」

キョン「……居ちゃ悪かったか」

ハルヒ「バッ、バカ! あの時が最後って言ったでしょ!」

キョン「いいから聞け。あの……な?」

ハルヒ「……何よ」

51: 2010/05/04(火) 02:17:39.83
キョン「お前と俺が初めて出会った時よりだなお前とは近くなった気がして……」

ハルヒ「……うん」

突然俺はハルヒの手を握った。

ハルヒ「えっ」

キョン「とにかく、俺は俺に一番近い奴……というか、そばに居て欲しい奴の手しか握らない!」

ハルヒ「………」

ホームに上り列車が入ってくる。ハルヒが乗るのはこの列車だ。

キョン「だから俺は、ハルヒ、お前のことが大好―」

















ハルヒ「―ごめん」

52: 2010/05/04(火) 02:20:51.90
そう言ってハルヒは俯くと、涙を流し始めた。

知らぬ間に握っていた手も振り払われている。

ハルヒ「……耐えられ…ないよ、こんなの……。だから……」

キョン「………」

ハルヒは俺に背を向けて列車に乗り込む。

俺は発車するその列車を見送ることも無く、その場に手と膝をついた。

人生で初めてフラれたことを、今実感した。

キョン「……ははっ、わかりきってた負け戦に挑んで見事負けたってわけか。ざまあねえな……」

こんな時に限って、ハルヒとの思い出が走馬灯のように浮かんでくる。

53: 2010/05/04(火) 02:24:14.07
SOS団の不思議探索、終わらない夏休み、嵐に巻き込まれた孤島、時間が歪んだ場所に遭難した雪山、寒い中ストーブを取りに行かせられたりもした。

そんな俺の思い出には全てハルヒが関わっていた。

そして、ハルヒはいなくなった。

これを機に、古泉も朝比奈さんも長門も、俺の側からだんだんといなくなる。俺は一人だ。

俺は何分間駅のホームにひざまづいていたのだろうか。いつの間にか光陽園駅最終の下り列車が入ってきていた。

何人かがホームに降りる。

キョン「……ハルヒは俺のこと、好きじゃなかった。好きでもない奴に告白されたらそう……なるよ…な……」

 ギュッ

キョン「―!」

54: 2010/05/04(火) 02:25:42.50
ハルヒ「……ばーか。何やってんのよ、そんなとこ汚いのに」

キョン「ハ、ハルヒ?」

ハルヒ「……戻ってきちゃった、キョン。……私だってあんたのこと大好きなんだから」

今まで呟いていたことも全部聞かれていた、という恥ずかしさから俺は顔が赤くなる。

キョン「……ふっ、耐えられないんじゃなかったのか?」

ハルヒ「なっ!? 雰囲気考えなさいよバカキョン! やっぱりあんたってやつは……私がいないとダメなんだから!」

キョン「そうだな。……俺はお前がいなきゃダメだ」

ハルヒ「んー! なんか調子狂うわよ!」

55: 2010/05/04(火) 02:27:16.16
~柱の影~

古泉「朝比奈さん、知っていたんでしょう?」

朝比奈「な、なんのことですか?」

古泉「こうなることが分かっていたから、涼宮さんの家から帰る時に彼には声をかけないで欲しい、と僕と長門さんに伝えたのではないですか? 彼に決心させる為に」

朝比奈「ふふっ。禁則事項です♪」

長門「……はっぴーえんど」

完!続……?

俺「まだショートな話は続くかも。html化はまだしないぞ☆」

59: 2010/05/04(火) 19:39:00.97
―キョンとwindows―

 ガラガラ

キョン「よっ、谷口」

谷口「おお、キョン。おはようさん」

キョン「……ハルヒはまだ来てないのか?」

谷口「は?」

キョン「なんだよ、まだ来てないのかって聞いてるんだよ」

谷口「ハルヒ……って誰だ?」

61: 2010/05/04(火) 19:44:25.39
キョン「……!」

国木田「どうしたの二人とも見つめ合って」

キョン「く、国木田! ハルヒって知ってるだろ! 涼宮ハルヒ!」

国木田「それ……誰のこと? 少なくとも北高にはいないんじゃないかなあ」

キョン「嘘だろ……二回も同じこと……が……」

谷口「そいつがかわいいやつなら俺に紹介しろよ」

 ガラガラ! ダッダッ……

谷口「おい、キョン! どこ行くんだよ!」

62: 2010/05/04(火) 19:49:12.70
キョン「長門なら、長門なら部室にいるはずだ!」

 ガチャ、バタン!

キョン「長門!」

 シーン

キョン「あの時の長門さえもいないのか……。一体何が起きたって言うんだ……」

キョン(だが、あの長門がノーヒントなわけがない。……パソコン!)

 ピッ、ウイーン

 テレレレーン

63: 2010/05/04(火) 19:54:04.65
YUKI.N『エンターキーを押せばプログラムは起動し、世界の再構成を。その他のキーを押せばこのプログラムは起動すること無く自動消滅する』

キョン「……長門。決まってるだろ。俺はお前達とまだやり残したことが沢山ある。だから、俺はエンタキーを押す!」

キョン(そうだ。長門や古泉、朝比奈さんやハルヒ。まだSOS団としてやりたいことがあるんだ)

ハルヒ(新しい部活動を作ればいいのよ!)

キョン「そう、あの日からな」

 ピッ、ギュイーン

 ティトゥン!






















アプリケーションエラー『このアプリケーションは無効です』

キョン「長門おおおおおおおおおおおおおおお!!」

66: 2010/05/04(火) 22:12:49.05
完!続!付け忘れた!

68: 2010/05/04(火) 23:13:41.93
―キョンとwindows vista―

(上の続きです)

キョン「長門さん!? おかしい! エラーのポップアップ出てるよ! そういうの専門分野でしょ!」

YUKI.N『だからvistaはクソvista呼ばわり』

キョン「vistaのせいにすんなよ!」

YUKI.N『再起動して』

キョン「スタートメニューがないんだが」

YUKI.N『……クソvista』

キョン「だから多くのvistaユーザーを敵にまわすような発言やめろよ! 画面がブラックアウトしてたら林檎も窓も同じ状況だよ!」

69: 2010/05/04(火) 23:19:09.36
YUKI.N『95しか使った事ない』

キョン「嘘つけ! 古いよ!」

YUKI.N『じゃあME』

キョン「じゃあ、ってなんだよ! ていうかMEもそれなりに古いよ!」

YUKI.N『……わかった。今から私の指示にしたがって一旦シャットダウンして欲しい』

キョン「了解だ」

70: 2010/05/04(火) 23:25:19.52
YUKI.N『……最後にエンターを押せばシャットダウンする。シャットダウンしたらもう一度起動して欲しい』

キョン「よし、わかった」

 ポチッ
 ギューン……

 ポチッ
 ギュイーン

キョン「なんとか上手く起動したみたいだな」

YUKI.N『見えてる?』

キョン「ああ、見えてるとも」

YUKI.N『あなたにひとつだけ、言っておきたいことがある。……いい?』

キョン「なんだ? 礼ならいらんぞ、長門。お前にはお世話になってるしな」

71: 2010/05/04(火) 23:27:12.72
YUKI.N『実は、起動出来たが、セーフモードでしか起動できなかった』

キョン「プログラム起動が絶望的いいいいいいいいいいいいいい」

完!続!今回は忘れない!

75: 2010/05/05(水) 23:32:34.77
―SOS団とオリコン―

 ガラガラ

キョン「おはようさん。谷口」

谷口「おー、キョン。オリコンランキングみたか?」

キョン「いいや、見てないが。何かあったのか?」

谷口「いやな、それが、最近人気のアニメの主題歌が1位と2位を独占してしまってな」

キョン「そ、そうなのか。そういうの疎いからわからんな」

谷口「そうかー。あっ、それよりだな……」

76: 2010/05/05(水) 23:44:05.75
~放課後~

キョン「なあ、古泉。オリコンが話題になってるみたいだがどうかしたのか?」

古泉「どうやらけいおん!!というアニメーションの主題歌がオリコンにトップでランクインしたようですね。某アニソン嫌いのジャニーズ媚び媚びクズ音楽番組でさえも放送せざるを得なくなってしまったようです」

キョン「いいスマイルでさりげなくボコボコにしたな! 俺もわかんないけど何か清々しい!」

古泉「前から嫌いだったんですよ」

キョン「とどめ!」

ハルヒ「古泉君とキョン。どうかしたの?」

78: 2010/05/05(水) 23:53:08.72
古泉「いえ、実はカクカクシカジカマヨイマイマイということがありまして、彼とその事について話していたのですよ」

ハルヒ「確かに最近の音楽シーンは問題があるわね」

長門「……アニソンというアンダーグラウンドな曲がオリコンで上位をとるとは、日本の曲も質が落ちた」

古泉「しかし、あんまりアニソンがオリコンで上をとるのはあれですよねえ」

朝比奈「目に当たらないところにいるのが普通でしたからね」

ハルヒ「番組とかで流れちゃうと気まずいわね……」

79: 2010/05/05(水) 23:58:22.59
キョン「だから、アニソンがオリコン上位食い込むのはダメだな!」

古泉「やはり結論から言うと、そうですね」

ハルヒ「J-POP(笑)聞きたい人の方が多いしね」

朝比奈「チャートに乗っちゃうなんてありえませんね」

長門「……アニソンはランキングに入るべきでない」

キョン「ははっ! みんな手厳しいよな! ていうか今、俺ら、自分の首絞めてない?」

(オリコンランキング「ハレ晴レユカイ」第5位 「冒険でしょでしょ」第10位 「止マレ!」第11位 「SuperDriver」第3位)
完!続!

86: 2010/05/07(金) 16:17:41.09

―長門とiPad―

キョン「ん、長門。何いじってんだ?」

長門「……買った」

キョン「これは……iPadか。っていうか何で長門、発売日前に持ってんだ?」

長門「……ぁって……う…っ…か…った」

キョン「完全にやましいことしてんじゃねーか」

87: 2010/05/07(金) 16:38:11.07
長門「情報操作を最低限の力で使い、店内の在庫から最低限持ち出しただけ」

キョン「さりげなく罪軽くするなよ! 盗っちゃってるじゃん!」

朝比奈「あ。それってiPadじゃないですか」

キョン「朝比奈さん、こんにちは。iPad知ってるんですか?」

朝比奈「もちろんです! 需要がなくて第一世代で終わっちゃった残念な代物(※)ですよね!」

キョン「未来バラすなよ! 販売に影響したらどうするんだよ!」

朝比奈「ところで長門さんはiPadで何を見ているんですか?」

88: 2010/05/07(金) 16:45:10.64
 ヒョイッ

朝比奈「えーと……あれ、何も表示されてないじゃないですか」

キョン「せっかく持ってる(盗ってきた)のに使わないのか?」

長門「……分からない」

キョン「え?」

朝比奈「え?」

長門「……使い方」

キョン「お前は極度の機械オンチか! 説明書も持ってる(盗ってきた)んだからよく読めよ!」

89: 2010/05/07(金) 16:50:49.15
長門「……メンドイ」

キョン「ハードカバー読むより簡単だろ」

長門「……キャラづけ」

キョン「さらっと言うなよ!!」

朝比奈「でも使ってみないことには上達しませんし、色々機能をためしてみましょうか」

長門「コクコク」

朝比奈「じゃ、まずはここをタッチして……」

90: 2010/05/07(金) 16:56:00.67
 ガタッ

キョン「ん、長門? どうした、立ち上がって。タッチしないのか?」

 ダッダッダッ……

 ガシャーン!

朝比奈「な、長門さん? 突然iPadを走って持っていって地面に叩きつけましたけど……」

長門「……これで6点」ニヤッ

キョン「それタッチダウン!」

完!続!

※フィクションです。某林檎のマークの会社からの抗議は受け付けません。

94: 2010/05/08(土) 22:10:17.34
※これは一種のネタです。別にXBOXやPS3を叩いているわけじゃありません。大人の心で部屋を暗くしてみてね!

―SOS団とゲハ―

ハルヒ「やっぱり時代はPS3よね!」

キョン「ああ、高画質だしな」

古泉「なーにいっちゃってんですかおふたりとも! 実はXBOX360の方が素晴らしいのがわからないのですか!?」

長門「……マジかよ糞箱売ってくる(笑)」

古泉「ななな、長門さんまで!」

キョン「いやあ、正直PS3の方が上だ」

95: 2010/05/08(土) 22:13:44.79
古泉「……フフッ、XBOX360はあのゲームソフトが大画面でプレイできるのを忘れていやしませんか……?」

キョン「ま、まさか!」

ハルヒ「あの育成ゲーム……!」

古泉「アイドルマスターがプレイできるんですよ!」

ハルヒ、キョン「ガガーン!」

古泉「更に、最近発売されたドリームクラブ!」

ハルヒ、キョン「ガガガガーン!」

96: 2010/05/08(土) 22:14:22.68
長門「……工Oゲばっか(笑)」

古泉「なっ! 伝説のゲームを工Oゲ呼ばわりするとは!」

ハルヒ「でもね、この前ハカセくんの家にあったXBOX360をTSUTAYAに売りにいったんだけど、拒否されちゃったのよ」

キョン「どうやら、マイクロソフト社のBAN祭りが関係してるみたいだな。BAN食らった機種はオンラインで遊べないみたいだ。その煽りを受けてるんじゃないか?」

古泉「ガガガガッ ガオガイガー!」

長門「……ゲオも要らないって(笑)」

97: 2010/05/08(土) 22:15:24.18
古泉「うるせえよ! 俺はXBOX360好きなの!」

キョン「ところで、朝比奈さんはどのハードでよく遊びます?」

ハルヒ「確かに気になるかも」

朝比奈「私はワンダースワンですぅ」

キョン「なんかカッコいい!」

完!続!

104: 2010/05/12(水) 19:41:10.06
―キョンと生徒手帳―

キョン「……なんか暇だ。生徒手帳でも読むか」

 パラパラ

キョン「こいつを開くのもSOS団の申請をするとき以来だな」

 パラパラ

キョン「……? 教室内での性行為は禁ずる。これまた直接的な文章だな」

 パラパラ

キョン「俺も若い頃に性病をうつされたから注意。……校長おおおおおおおおお!!」

105: 2010/05/12(水) 19:46:22.76
キョン「着けろよ! なんのために避妊具あんだよ! ていうか自分の実体験を校則にしてんじゃねえよ」

 パラパラ

ハルヒ「何見てんのよバカキョン」

キョン「生徒手帳だ」

ハルヒ「そんなものオクラホマミキサーに入れてとっくのとうに混ぜちゃったわ!」

キョン「踊るな」

106: 2010/05/12(水) 19:51:21.60
ハルヒ「他にも色々あるわねえ。こんなのも全く知らなかったわ」

キョン「ん……? 教室内でのバイアグラの使用は禁止」

ハルヒ「俺も若い頃、効果が出すぎて教室を汚したから注意」

キョン「校長おおおおおおおおおお!! お前何回教室で事に及んだんだよ! だから生々しい実体験書くなよ!」

ハルヒ「あんたのは……あっても効果でないもんね」

キョン「うるせえよ! 全然機能してるよ! ……1ゲームで終わりますけど」

ハルヒ「ボケて悪かったわ……」

107: 2010/05/12(水) 19:59:40.27
キョン「はぁ、どうなってんだよこの学校」

ハルヒ「校長がこれだものね」

キョン「まさに武勇伝といったところか」

ハルヒ「色々うつされたみたいだけどね」

キョン「触れてやるな」

長門「……あった」

108: 2010/05/12(水) 20:00:31.23
キョン「へ?」

ハルヒ「有希もなんか変(態的)な校則を見つけたの?」

有希「……パソコンで落とした小学生女児の画像は没収とする。俺が」

キョン「やっぱり校長の性癖かよ!」

109: 2010/05/12(水) 20:00:58.76
続!完!つけ忘れた!

113: 2010/05/13(木) 23:54:44.70
―長門と占い―

キョン「お、長門その格好は文化祭の時の奴じゃないか」

ハルヒ「気付いた!? やっぱり有希はこの格好が似合うわよね!」

古泉「とてもお似合いです」

朝比奈「長門さん。この前は焼きそば屋さんが忙しくてお伺いできなかったんですが、占っていただけませんか?」

長門「……かまわない」

114: 2010/05/13(木) 23:59:04.88
長門「ジー……」

朝比奈「な、長門さん。どうですか?」

長門「……朝比奈みくる。あなたは将来、氏ぬ」

キョン「そりゃそうだよ! 必然的に起こるよ!」

長門「……終わり」

キョン「もうちょい踏み込めよ!」

115: 2010/05/13(木) 23:59:48.41
古泉「次は僕ですね」

キョン「ハルヒはいいのか?」

ハルヒ「あたしは占いとか信じないのよ」

キョン「そうか」

長門「ジー……」

古泉「結果は……?」

長門「……あなたの家のベッドの下にあるえOちな本が知人にバレる」

116: 2010/05/14(金) 00:05:38.28
古泉「大変じゃないですか!! まさか僕の一番大切にしている『日本全国都道府県対抗えOちな妹写真集 ―初回生産限定版―』のことですかっ……!?」

長門「……やはり」

古泉「やはりといいますと?」

長門「……カマかけただけ」ニヤ

キョン「いや占えよ! カマとかかけてんじゃねーよ! 古泉もアグネス来るような本もってんな!」

長門「……うるさい」カチッ

キョン「え! なんか明らかな不快感を示してない!?」

117: 2010/05/14(金) 00:07:14.44
長門「……次はあなた」

キョン「お、俺か」

長門「……あなたは1秒後にタライが頭を直撃し、2秒後に墨汁が顔にかかり、3秒後にはクロスズメバチが襲いかかる」

朝比奈「ご愁傷さまです」

ハルヒ「もう手遅れね」

古泉「今までありがとうございました」

キョン「みんなそれ別れの挨拶じゃん! なんかちょっと寂しい! ていうか長門お前、今からそれ起こす気だろ!」

長門「ブツブツ……」

キョン「端っこで変な呪文唱えてんのもバレバレなんだよこの宇宙人!」

完!続!俺はトリップとかいらないよね?!

120: 2010/05/14(金) 22:29:36.32
―SOS団とビーム―

キョン「はぁ……」

古泉「どうかされましたか?」

キョン「まさかあの映画の第二弾を作るとはなあ」

古泉「また涼宮さんが映画製作に力を入れ始めましたからね」

キョン「まったく。なんの影響なんだろうな」

古泉「ドラゴンボール エボリューションじゃないですか」

キョン「絶対違う」

121: 2010/05/14(金) 22:40:00.58
ハルヒ「さて、次はビームのシーンを撮るわよ!」

朝比奈「へっ!?」

キョン「ま、まずい……! 朝比奈さんに同じビームをうたせるわけには……」

ハルヒ「みくるちゃんは今回なしね。前回と同じことをやってもつまらないし」

朝比奈(ホッ)

ハルヒ「そのかわり、みくるちゃん除いて全員のパターン撮るわ!」

122: 2010/05/14(金) 22:54:31.26
キョン「お、俺もやるのか!?」

ハルヒ「あったりまえじゃない。何一人だけ逃げようとしてんのよ」

キョン「はぁ……」

ハルヒ「じゃ、まずは古泉君から!」

古泉「いつきビーム☆」

ハルヒ「うーん。ダメダメ。何かこう、飛び出すものを感じないのよね」

123: 2010/05/14(金) 23:03:41.11
キョン「おい、長門。どうする? このままだと永遠リテイクになりそうだぞ」

長門「……任せて。……ブツブツ」

ハルヒ「321キュー!」

古泉「いつきビーム☆」

 ビィィィィン! バコン!

ハルヒ「す、すごいじゃない! 古泉君の手から赤い玉が飛び出したわ!」

キョン「……ネタバレ、ダメ絶対!!」

長門「その人の特有のビームが出せるように改変した」

124: 2010/05/14(金) 23:05:38.49
ハルヒ「じゃ、次は有希ね。321キュー!」

長門「……ゆきビーム」

 ギュワオングランブガァ! ゲロゲーロ!

キョン「ええええええええええええ! なんか奇怪な音がしたよ!? ていうかなんかビーム撃った跡が歪んでるよ! 時空が歪んでるよ!」

朝比奈「時空の歪みなんて久しぶりだ。懐かしくて泣いた」

キョン「さらっとすげえ話すんなよ!」

古泉「ファー!」

キョン「ゴルフでもねーよ!」

125: 2010/05/14(金) 23:08:45.74
ハルヒ「キョン、あんたラストよ。ちゃんと本編で使えるようなビームを出しなさいよ?」

キョン(俺はどんなビームがでるんだか……)

ハルヒ「321キュー!」

キョン「キョ、キョンビーム!」

 
























 ビュルッ、ボタ……ボタ……

ハルヒ、古泉、長門、朝比奈「………」

キョン「どうみても精子です。ありがとうございました」

完!続!困った時の下ネタ頼りは悪い癖!


巻末コメント「今日、授業中に常識外の量の鼻血が出ました。シャーペンを握った瞬間出ました。氏ぬかと思いました。クラスメイトはドン引きでした。もう学校いけません」

127: 2010/05/18(火) 01:19:29.27
―古泉と黒光りするアイツ―

キョン「さて……そろそろ寝るか。あー、今日もアマガミやりすぎた。頭いてえ」

 prrr...

キョン「ん。誰からだ?」

 ガチャ

朝比奈「た、た、た助けてくださああああい……!」

キョン「なっ、この声は朝比奈さん! 魅せてやるぜ……。動け俺の右腕! 永久究極凍結力!!(エターナルフォースブリザード)」

128: 2010/05/18(火) 01:24:03.35
 ガチャ

キョン「朝比奈さん! 大丈夫ですか!」

朝比奈「きょ、キョンくん……」

 カサカサカサ……

朝比奈「いやあああああああああ!」

キョン「……もしやゴキブリですか」

朝比奈「高校生でもダメなものはダメなんですぅ」

キョン「ふぅ。僕がついてますから、今日は自分で退治してみましょうか」

129: 2010/05/18(火) 01:25:47.82
ガチャ

古泉「おや、あなたの方が先でしたか」

キョン「お前にしては遅いな」

古泉「少し厄介な相手と戦っていたものですから」

朝比奈「きょ、キョン君、どうすればいいんですかぁ?」

キョン「まずはゴキブリ撃退セットを用意しますか。朝比奈さんはいつもどんなものを使っているんです?」

朝比奈「ギロチンです」

キョン「命中率低いよ! どうりでいつまでたっても捕まえられないわけだよ!」

130: 2010/05/18(火) 01:29:02.54
 カサカサカサ…… カサカサカサ……

キョン「ん、どうやら複数匹いるみたいだな。こっちは朝比奈さんと一匹捕まえるから、もう一匹は古泉できるか?」

古泉「え、あ」

キョン「よろしくな」

古泉(なっ、まさかこんな時になって黒光りするヤツが苦手だなんて言えない……)

キョン「朝比奈さん。まずはこの殺虫剤をゴキブリに噴射します」

 シュー
 カサカサカサ……!

朝比奈「ひゃっ!」

キョン「大丈夫ですよ、相当デカい奴じゃない限りは、少ししたら氏にますから」

 カサッ……

キョン「ほら」

朝比奈「す、すごいですぅ」

131: 2010/05/18(火) 01:29:57.74
キョン「それじゃあ、朝比奈さん。このゴキブリを袋に入れて捨てちゃって下さい」

朝比奈「これが一番苦手なんです……」

キョン「捕まえたことないだろうが」

 ゴソッ……

キョン「よし。出来ましたね。それじゃその袋をゴミ箱に……」

朝比奈「破ッッッッッ!!!」

 ゴシュッ!

キョン「え、何やってんの。何、波動拳的なものを喰らわしてんの? 完全にあいつの内部のものが袋の中ではじけてますけど」

朝比奈「儀式です」

キョン「もうやだ、こんな未来」

132: 2010/05/18(火) 01:32:37.98
キョン「おい古泉。そっち終わったか?」

古泉「もう少しです」

キョン「そうなの。で、どうやって捕まえんの?」

古泉「今作戦を練っているので、後でお伝えします」

キョン「へえ。で、お前その状態は何なの?」

古泉「僕の今の状態ですか?」

キョン「うん」

古泉「赤い玉です」

キョン「お前が殺虫剤かけられてろ」

完!続!

136: 2010/05/19(水) 20:34:15.18
―古泉と森さん 前編―

キョン「さて、古泉。オセロでもやるか?」

古泉「いいですね。……あ、確か棚の上の方に置いてしまったので、ちょっと待っていて下さい」

キョン「おう。気をつけてな」

古泉「ええ」

 ゴソゴソ
 ……ガタン!
古泉「うわっ!」

キョン「古泉!」

137: 2010/05/19(水) 20:34:49.92
 ドンガラガッシャーン!

 バキッ!

 ブブー、ブブー、ブブー!

キョン「派手にやったな……パワーとかミートが結構下がる感じか……」

古泉「げ、ゲームの話をしてないで、は、早くタクシーを……呼んで……」

キョン「……あっ! チャンス2だよ。しくったな、これ。リセットしようかな」

古泉「早く呼んで下さいよ!」

138: 2010/05/19(水) 20:35:41.90
~病院~

 ガラガラ

古泉「ありがとうございました」

 ガラガラ

古泉「はあ。強い捻挫ですか……。この状態じゃ、満足に右腕を動かすことは出来なさそうですね……」

キョン「よっ、古泉。どうだった?」

古泉「見ての通りですよ。右腕を結構強く捻ったみたいで、少なくとも3日間は右腕を使うな、と」

キョン「……どうするんだ?」

古泉「はい?」

139: 2010/05/19(水) 20:36:17.13
キョン「日常生活はどうすんだよ。確かお前は一人暮らしじゃなかったか?」

古泉「ええ、まあ」

キョン「利き腕が使えないとなると、結構厳しくないか?」

古泉「とりあえずどうにかしてはみますよ」

キョン「そうか。そしたら俺は家に戻るぞ。なんか困ったら携帯に連絡をくれ」

古泉「わかりました」

140: 2010/05/19(水) 20:37:35.01
~家~

古泉「……さて。右腕が使えないから、洗濯は無理。右腕が使えないから、ゲームも無理」

 チクタクチクタク

古泉「本当に何もできませんね」

 ピピッ、ピピッ

古泉「おっと、もう6時ですか。早くご飯を作らなくては……。あれ、そういえば料理なんか出来るわけないじゃないですか!」

141: 2010/05/20(木) 23:51:12.67
古泉「ど、どうしましょう。このまま飢え氏には避けたいところですが……。仕方ないですね」

 ピッ、ポッ、パッ

 trrrr...

 ガチャ

森「はい」

古泉「……あっ、お疲れ様です。古泉ですが」

森「いや、登録してるからわかるけど」

古泉「あ、は、すいません」

142: 2010/05/21(金) 00:00:33.01
森「で、カクカクシカジカスルガモンキーってわけね」

古泉「ええ……料理が出来ないのでどうしようかと……」

森「仕方ないわね……。あんたがその腕治すまで家事ぐらいならやってあげるから」

古泉「ほ、本当ですか! どうもすみません」

森「神人相手に人員が欠けた状態でやるのは無理があるしね。早く治さないと」

古泉「それはそうですね……他の方に大変な迷惑を……」

143: 2010/05/21(金) 00:10:01.01
森「いや、元々期待してないから大丈夫。ノープロブレム」

古泉「……ウルウル」

森「や、嘘だって! 今のはキツい冗談だったか!」

古泉「マジで凹むよ。なんだったらベランダから飛ぶよ」

森「ふう。口だけは元気みたいね」

古泉「別のものも元気ですけど」

森「いっそのこと潰れろ。じゃ、あたしはご飯つくるから」

古泉「よろしくお願いします」

144: 2010/05/21(金) 00:10:53.14
古泉「ご馳走様でした」

森「お粗末さまでした」

古泉「さて、学校の用意をして寝ますか」

森「寝るのはやっ! あんた、高校生のくせに夜更かしとかしないわけ?」

古泉「そうじゃない高校生だって居ます」

森「つまらないわねー」

145: 2010/05/21(金) 00:11:46.62
 カチッ

古泉「僕は床で寝ますから、森さんはソファでどうぞ」

森「客をソファで寝かすのもどうかと思うけどね」

古泉「す、すいません……」

森「じゃあ、おやすみ」

古泉「はい。おやすみなさい」

 …………

森「……古泉」

古泉「え、なんでしょう」

147: 2010/05/21(金) 00:17:48.98
森「あんたさ。なんでこの仕事やってるの」

古泉「何で……ですか」

森「確かに超能力を操れるのはこの世界に多くはいないよ。でも、機関の超能力者の数には余裕があるから、古泉が辞めても、相当大きな痛手にはならないとならないと思う。そんなこと考えた時にふと思ってね」

古泉「……能なしだから、じゃないですかね」

森「……ふーん」

古泉「僕から世界を救う使命を奪ったら、ただの高校生ですから」

森「じゃあ、辞めたいと思ったことは?」

150: 2010/05/22(土) 19:07:25.49
古泉「……思いましたね。何度も何度も」

森「じゃあ、なんで……?」

古泉「今この仕事を辞めれば、これからを中途半端に生きることになるからだと思いますよ」

森「………」

古泉「どこかの曲じゃないですけど、全力で生きたいんです。今のうちは」

森「………」

古泉「あれ、寝ちゃいましたか。……おやすみなさい」

森「……大人になったのか……」

151: 2010/05/22(土) 19:08:18.42
―古泉と森さん 後編―

~部室~

キョン「古泉、腕の調子はどうだ?」

古泉「まだ痛みはあるようです」

キョン「まあ、一日で引くような痛みじゃなさそうだからな。時に古泉。訊きたいことがある」

古泉「はい、なんでしょうか?」

キョン「お前、自分の家に森さんを連れ込んで何してんだ」

古泉「は!?」

152: 2010/05/22(土) 19:08:52.05
キョン「長門が、昨日お前の家に森さんの様な人が入っていくのを見たって言っててな」

長門「……しっぽり」

キョン「お前がしっかりしないから長門が遠回しに卑猥な単語を覚えるんだよ」

古泉「ぼ、僕のせいですか……」

キョン「とにかく、森さんには何もするんじゃないぞ?」

古泉「してませんよ。それは確実です。彼女には僕の出来ない事を手伝いしてもらっているだけなので」

キョン「了解した」

154: 2010/05/22(土) 21:39:18.62
~家~

 バタン

森「おかえり」

古泉「あ、今日もお疲れ様です」

森「ご飯は作ってあるから、早めに着替えちゃいな。ていうか、あんた昨日風呂入ってないでしょ。汚い。キモイ。口Oコン」

古泉「随分な言い様ですね! 最後のは余計でしょ!」

森「ジョークよ、ジョーク」

古泉「それではお言葉に甘えて風呂に入ってきます」

森「はーい。……給湯消してみるか」

 キュー ザー!

古泉「……いやあああああああああああああああああああああああ」

155: 2010/05/22(土) 21:43:54.94
古泉「氏にますよ。シャワーの冷水って見た目より危ないんですよ。プール入るときは足から水につけるでしょう!」

森「氏にやしないって」

古泉「氏ぬから言ってるんです!」

森「まま、今日はカレーだから機嫌直して」

古泉「ご機嫌斜めの小学生を諭すような扱いですね」

森「ちなみに、あんたのベッドの下、及び、押し入れに入っていた不健全な本は本棚に入れといたから」

古泉「だあああああああああああああ!」

156: 2010/05/22(土) 21:44:46.05
森「あんた……姉妹にそんな感情を抱くとはねえ」

古泉「しょ、しょうがないじゃないですか! 僕だって思春期です!」

森「ふーん。じゃあ、妹と姉だったらどっち?」

古泉「あ……姉ですかね……」

森「……姉。……古泉の性癖危なし」

古泉「森さんが言わせたんでしょう!」

森「とりあえず1冊没収」

古泉「あっ、それは返して下さいよ! 一番のお気に入りなんです!!」

森「ほれほれ~。……あっ!」

古泉「そろそろいい加減に……なっ!」

 ドサッ!

157: 2010/05/22(土) 21:45:56.81
森「……へえ。あんた年上の人を押し倒すほど度胸あったんだ」

古泉「……じ、事故でしょう!」

森「果たしてそうかな。……すこーしだけあたしが調べたらわかるんじゃないかな」

古泉「ちょっ、も、森さんの……手が……腰に……」

森「あたしの上からどかないのがさらに怪しいねえ。まだ調べてあげようか……?」

古泉「あ……はっ……」

森「もう少しかな……。ね……正直、もうシたいんじゃないの……?」

古泉「あっ……そんな……はず……はっ」

森「はぁ……はぁ……まだ手、動かして欲しい……? ……今は服の上だけだけど、お願いしたら入れてあげる」

古泉「うっ……くっ!」

158: 2010/05/22(土) 21:47:25.51
 パッ

古泉「はっ……?」

森「……はい終わり~」

古泉「え、あ……」

森「残念だった? よく考えてみなさいよ、あたしはあんたの上司で年上よ? そんな立場の人があんたに手出す訳ないじゃない。はい、どいたどいた」


古泉「あ……あぁ」

森「そんなんじゃダメね。そんな調子で機関の機密バラされたら困るじゃない」

古泉「す、すいませんでした……」

森「……でも、あたしもやりすぎたわ。ごめん」

159: 2010/05/22(土) 21:57:27.56
古泉「は、はははは! 僕も修行が足りませんねぇ! それではご飯を食べてきますね」

森「………」

古泉「あぁ、おいしいなあ! 具はスーパーで?」

森「え、あぁ。まあ」

古泉「おいしいわけだなぁ!」

森「……何キョドってんのよあんた……」

森(……何やってんのよ! あたし! ダメだってば……絶対にダメなのに! あたしに……そんな権利はないのに!)

160: 2010/05/22(土) 21:58:55.14
 カチッ

森「古泉……おやすみ」

古泉「あっ、はっ! おやすみなさい!」

森(……なんだか気まずくなっちゃったな)

古泉「も、森さん」

森「へっ……? どうしたの?」

古泉「さっきのこと……僕は気にしてませんからにぇっ!」

森「プッ……! ははははは!! 何噛んでんのよ、大事なとこで! めちゃめちゃ気にしてんじゃないの!」

古泉「……くっ、ははは! でも本気で襲われるかと思いましたよ」

森「し、しないわよー。……それじゃ、おやすみ」

古泉「はい。おやすみなさい」

161: 2010/05/22(土) 21:59:41.84
~部室~

キョン「おい。まだ森さんと同棲してんのか」

古泉「別に同棲ではありませんよ。全然やましい関係じゃありませんから」

長門「……ほぼイきかけた」

キョン「お前がそんなんだから長門が遠回しに卑猥な単語を覚えるんだよ」

古泉「明らか僕のせいではないでしょう! それは世界的に有名な外野手の言葉でしょう!」

キョン「どうでもいいけど、いつまでつづくんだ?」

古泉「一応、今日で終わりです。今夜あたり森さんは帰られるかと」

キョン「何もしてないだろうな?」

古泉「しっ、してませんよ!」

162: 2010/05/22(土) 22:00:27.66
~家~

古泉「ただいま……って誰もいませんね。森さん?」

森「あぁ、ごめんごめん。鍋いじってたからさ」

古泉「今日は鍋ですか?」

森「うん。あたしは今日帰るし、片付けが簡単な方がいいかなってね」

古泉「とても美味しそうですねえ」

森「へえ、あんたはそういう手口で女の子を落とすんだ」

古泉「ちっ、違います!」

163: 2010/05/22(土) 22:01:10.01
古泉「ごちそうさまでした」

森「お粗末さまでした」

古泉「……森さん。ひとつ聞いていいですか?」

森「何?」

古泉「家族ってなんですかね」

森「えっ」

古泉「僕が物心付いた頃、親はいませんでした。色んな親戚の家を渡り歩いたのち、ここに来たんです」

164: 2010/05/22(土) 22:01:47.52
古泉「両親の顔も知らず、氏んだのかさえわからない」

森「………」

古泉「親戚中、僕のことは厄介もの扱いでした。はした金さえ持ち合わせていない僕がお荷物なのはわかっています……でも! しょうがないじゃないですか!」

森「古泉……」

古泉「何で! 何もしてないじゃないか! 何か僕は悪いことをしたのかよ! 避けられるような理由がっ……! この僕にあったのかよ!! 全ては金かよ!! じゃあ金で僕の……俺の思い出が買えるのかよ!!」

森「古泉、落ち着いて……」

古泉「ふざけんなよ!! 誰か答えろよ!!」

森「……もう落ち着きなさいよ!」
 バシッ!

165: 2010/05/22(土) 22:02:31.14
古泉「クッ!」

森「こ、古泉ごめん! あたしつい……!」

古泉「いいんです……でも……」

森「でも……?」

古泉「だから……SOS団の温かさが……嬉しかったんです……。僕の、僕の初めての家族のようで……」

森「……私の膝でよかったなら、寝る?」

古泉「……!」

166: 2010/05/22(土) 22:03:18.58
森「嫌ならいいけど……」

古泉「……お願いします」

森「……どう?」

古泉「……本当に……す……いっ……ませっ……ん…」

古泉(実は僕には一つだけ家族の思い出がある。姉に、いっちゃん、と呼ばれながら膝枕をされた思い出だ。それ以外は、全くといっていいほど、無かった)

森「古泉……」

古泉「森さん……一回だけ、一回だけでいいですから……姉さんと呼ばせてもらえませんか……?」

森「………」

古泉「ダメ……ですか……」

森「ううん、いいよ―」

167: 2010/05/22(土) 22:04:05.67
森「―いっちゃん」

古泉「……!」

森「……ごめんね、いっちゃん」

古泉「……ね、ねぇ……姉さん!!」

森「ごめんね、いっちゃん……! 置いていってごめんね……!」

古泉「姉さああああああああああああああああん!!」

完!続 通常の短編期待してた人はごめんね!

168: 2010/05/23(日) 12:56:33.53
―みくるとマリオ―

キョン「朝比奈さん? 何やってるんです?」

朝比奈「DSi LLを最近買ったんですぅ」

キョン「へえ! 何のソフトですか?」

朝比奈「スーパーマリオです」

キョン「チョイスが前過ぎるよ! 最近の買えよ!」

朝比奈「アイドルマスターDS」

キョン「それは言うな!」

169: 2010/05/23(日) 12:57:04.20
長門「……呼んだ?」

キョン「呼んでねーよ。で、長門どうした?」

長門「マリオ、と聞いて」

キョン「マリオ得意なのか?」

長門「コクコク」

朝比奈「じゃあ、ここの面ってどうやってクリアすればいいか二人で教えていただけませんか?」

170: 2010/05/23(日) 12:57:46.11
朝比奈「キョンくん、ここは……」

キョン「そこは、ジャンプして羽根帽子をとるんですよ」

朝比奈「えっえっ!」

キョン「はい、今跳んで!」

長門「払わんなら飛ばんかいボケぇ!!」

キョン「確実にちげーよ! ヤの付く自由業の方かよ!」

171: 2010/05/23(日) 12:58:31.55
キョン「分かった、長門、お前が見本のプレイをやってみてくれ」

長門「……貸して」

朝比奈「長門さん、どうぞ」

長門「………」

キョン「どうした? 指が動いてないが」

長門「……3Dスティックが無い」

キョン「64版しかやったことないのかお前えええええええええええええええええええええええええ」

完!ぞく

174: 2010/05/25(火) 23:08:05.58
―キョンとウイルス―

キョン「なあ、長門」

長門「……何?」

キョン「なんかパソコンの動きが異常に遅いような気がするんだが」

長門「……みせて」

 カタカタカタカタカタカタカタ!

長門「……このパソコンに大量のコンピューターウイルスが侵入していた。しかし、今全て除去した」

キョン「そ、そうなのか。すまんな、長門」

175: 2010/05/25(火) 23:09:22.38
~次の日~

キョン「な、長門……」

長門「……何?」

キョン「またすごく遅いような……」

長門「ノートン入れとけ」

キョン「つめてーよ! ちょっとぐらい見てくれよ!」

長門「……貸して」

 ドドドドドドドドドドドド!

長門「前回と同じく、大量のコンピューターウイルスが侵入していた。全て除去した」

キョン「すまんなあ……」

長門「……それと、今回はどこのサイトから侵入したかわかるソフトを導入した」

キョン「おお! ありがとな!」

176: 2010/05/25(火) 23:10:03.99
~また次の日~

古泉「どうぞ、パソコンあきましたよ」

キョン「おう、貸してくれ」

 ピピー! ガガー!

キョン「なっ!?」

長門「どいて」

 カタカタカタカタカタカタカタ!

長門「今回は危なかった。致命的な量」

キョン「どこから入ってきたんだ……?」

177: 2010/05/25(火) 23:10:48.72
 カタカタカタカタカタカタカタ

長門「……このサイト」ペッ

キョン「おい、唾吐くな。……『人妻の夫には言えない秘密』か。長門、これさ―」

長門「―そういうこと」

キョン「ですよねー」

古泉「どうかされたんですか?」

キョン、長門「………」

キョン「なあ、古泉。このパソコンから大量のコンピューターウイルスが見つかったんだ。しかも工口サイトからのな」

古泉「………」

キョン「お前だろ」

178: 2010/05/25(火) 23:12:02.18
古泉「……違います」

キョン(……やはりそうきたか)

長門(……今回の彼は手強い)

キョン「……いやな、実はその工口サイトってのはな、二次元口リ画像サイトだったわけ」

古泉「はははは! それなら確実に違いますね! 僕は人妻好きですから!」

キョン「てめえだろ古泉いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」

完!ぞ……く……

182: 2010/05/26(水) 21:36:03.44
―みくるとtwitter―

朝比奈「ポチポチポチ……」

キョン「ん、朝比奈さん? 何やってるんです?」

朝比奈「あ、私、twitter始めたんです」

キョン「そうなんですか!」

朝比奈「フォロー……してくれます?」

キョン「もちろんですよ!」

183: 2010/05/26(水) 21:36:38.30
長門「……私も始めた」

キョン「な、長門もか!」

古泉「実は僕もです」

キョン「古泉も!」

ハルヒ「あたしもよ! 流行に乗るのは重要だからね!」

キョン「ハルヒもかい! どうなってんだ……」

184: 2010/05/26(水) 21:37:29.87
~その日の夜~

キョン「全員のtwitter見るか……」

古泉(良いサイト見つけました! これで新しいオカズが!)

キョン「お前は猿か。抜きすぎで氏んでろ」

ハルヒ(今日は時空断裂を見つけることができなかった)

キョン「相変わらずの電波っぷりだな。顔が見えないと根暗な奴に見えるんだろうか……」

ハルヒ(とかなんとかあたしの下僕が言ってたwwwwwwwwwwww何言ってんだコイツwwwwwwwwwwwwwwww)

キョン「完全にそれ俺のことだろ! つか、んなこと言ってねーよ!」

長門(………)

キョン「呟こうよ! twitterはじめてまで黙る意味ないから!」

185: 2010/05/26(水) 21:38:10.55
朝比奈(今日はメールが来なかった)

キョン「………」

朝比奈(私の前でプリントが無くなった)

キョン「………」

朝比奈(集合写真、私だけ見切れた)

キョン「………」

朝比奈(実はフォロワーがいない)

キョン「朝比奈さあああああああああああああああああああああああああああああん!!」

完!ぞ……

187: 2010/05/28(金) 22:49:36.03
―SOS団とパチOコ―

※未成年者のパチOコは法律かなんか知らないけど禁止されています

未成年者が興味を持ってパチ屋に行って警察にパクられてもこのスレの話をしないで下さい

代わりにうまい棒の話をしてあげてください



ハルヒ「今日はパチOコやるわよ!」

キョン「おい、大丈夫かよ……」

ハルヒ「だ、大丈夫よ……」

キョン「お前がビビってんじゃねーよ! もうちょい自信持って連れてこいよ!」

古泉「それにしてもパチOコの台というのは色々ありますね」

朝比奈「パチOコの音で頭が回っちゃいそうですぅ」

長門「……ファフナー」

188: 2010/05/28(金) 22:50:30.65
 ジャラジャラジャラジャラ……

ハルヒ「おー、出る出る。でるわね、海物語」

キョン「ハルヒやるなあ」

 ウィーン

古泉「クソ! ちっとも出ねえじゃねえか、札ばっか吸込やがって! このパチンコ屋クズだな!」

キョン「どっちかっていうとおめーの方がクズだよ! どんだけパチンカスに成り下がってんだよ」

長門「……ファフナァァァァァァ!」

キョン「ファフナー大好きだなお前!」

朝比奈「ATM行ってくる」

キョン「行っちゃらめえええええええ!!」

189: 2010/05/28(金) 22:51:14.39
キョン「うーむ……中々出ないなあ」

古泉「そんなには当たりませんよ」

キョン「ほぅ、そんなことを言いつつ、当てるようになったじゃないか」

古泉「まあまあ、そんなことありませんよ……」

朝比奈「[ピーーー]よ」

古泉「いきなりキツっ!」

長門「[ピーーー]ぞ。てか、消すぞ」

古泉「リアルリアル!」

191: 2010/05/28(金) 22:52:34.43
朝比奈「なんとか出るようになりました……」

キョン「よ、よかったですねえ。突然朝比奈さんがパチンコ台を殴り始めたときはどうなることかと……」

ハルヒ「ま、みくるちゃんも気を付けなさいよ。慣れ始めた頃が怖いんだからね」

 ウイーン

キョン「なんの滞りもなく諭吉を機械に入れてるお前に言われたかねーんですよ」

 ジャラジャラジャラジャラ! ジャラジャラジャラジャラ!

キョン「なっ! 長門さん出すぎじゃない!?」

長門「……情報操作はしていない」

キョン「そ、そうなのか」

長門「……ちょっと磁石を当ててるだけ」

キョン「ダメだろうがああああああああああああああああああああああ!!」

完!続!次で最終話!

194: 2010/05/29(土) 22:37:25.57
―ハルヒと卓球―

ハルヒ「卓球しましょう」

キョン「世界卓球か」

ハルヒ「あたりまえでしょ? 日本の精鋭が頑張ってるのよ、私たちも頑張らなきゃ!」

キョン「はぁ、そうですか……」

ハルヒ「何よあんた、乗り気じゃないわね」

キョン「どうせお前らおかしいんだろ……。古泉はスマッシュが赤い玉になって、長門は時空を歪ますんだろ……。朝比奈さんはそれに対して『懐かしい』とか言うんだろ……」

ハルヒ「………」

キョン「反論しろよ! 何同じネタ使おうとしてたんだよ!」

195: 2010/05/29(土) 22:38:14.64
 コンコンコン…

キョン(朝比奈さん相手に始めてみたものの……)

 コンコンコン…

キョン(中々うまいなあ)

キョン「朝比奈さん、うまいですね!」

朝比奈「そ、そうですか! ありがとうございます!」

キョン「昔やってたんですか?」

朝比奈「ホントは出来ないはずだったんですけど、やっちゃいました///」

キョン「え、何さらっとすげーこといってんの!? 『やっちゃいました///』じゃねーよ! 未来変えちゃダメだろ!」

朝比奈「プライドが許さない」

キョン「知らねーよ!!」

196: 2010/05/29(土) 22:39:05.41
古泉「僕の相手は長門さんですか……」

長門「………」

古泉「目つきが怖いですね……。長門さん! 僕からサーブしてもいいでしょうか」

長門「コクコク」

古泉「それっ」

 コンコン……

長門「……目標ロックオン」

古泉「は?」

長門「……パワーチャージロック完了」

古泉「ちょっ、え、待て待て、何すんの……」

 ビチィッ!

古泉「消えたよ! 球が消えた! 潰してんじゃねーよ!」

長門「へっ」

古泉「何だそのドヤ顔!」

197: 2010/05/29(土) 22:40:54.82
ハルヒ「うん! 中々にみんな上手くなったわね」

キョン「お前はやらないのか?」

ハルヒ「あたしはいいのよ」

キョン「まぁ、そんなこと言わずにやろうじゃないか。じゃ、俺からいくぞ」

 コンコンコン…

ハルヒ「とりゃ!」

 ビュン!

キョン「おいラケット投げんなてめえ! 完全にわざとだろ!」

ハルヒ「ズイマゼンデジダ」

キョン「ちゃんと謝れよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

完!


巻末コメント:最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

ちなみに、また制作速報で書こうかなんてことを思ってます。

そして何故一旦止めにしたかといいますと、ハルヒのネタ、及びオチがワンパターン化してきたのが一つの大きな理由です。

私のトリップ、また会える日まで覚えておいて下さい。

それではまた!

あ、忘れずに依頼出しときます。

200: 2010/05/30(日) 01:54:50.76

引用元: キョン「彼女が出来た」