1: 2013/12/11(水) 14:10:16.76

律子「............」カタカタ

テレビ『それでは、次のコーナーです』

律子「はぁ......」コツコツ

テレビ『夢を見せる魔女の情報が来ています。早速紹介しますね。「本当に出ました! 思いっきり伸びながら、『魔法にかけられたい』って言ったら、マジで! 魔女が、自分の本当にやりたいことを見せてくれました! そのおかげで、親の気持ちを押し切って、私は看護大学に行くつもりです」とのことですー』

律子「いいから、早く次のコーナー行かないかしら......」

テレビ『いやー、まさか本当にねー、魔女が出るなんて......ほかにも目撃情報ありますよ』

律子「んー......」カタカタカタカタ


https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386738616/

2: 2013/12/11(水) 14:11:48.84
前スレ

春香「トランプタワー」
ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs

3: 2013/12/11(水) 14:16:55.37

テレビ『さあ、それでは! どっとっぷTVのお時間です!』

律子「きたぁ!」ガタッ

テレビ『今週のベスト100から1を、一気に見ていくどっと!』

律子「春香のデビューシングル......何位かしら」

テレビ『初週! ランクインどっと! 64位! 「太陽のジェラシー」! 765プロの天海春香が歌う、デビューシングルどっと!』

律子「64位かー! 50位以内なら、なかなかだったんだけどなー」

4: 2013/12/11(水) 14:19:28.23

テレビ『第37位! ニュージェネレーションの......』

律子「え? あまり聞かないわね......」

テレビ『第1位! すごい人気どっと! ジュピターの、「恋をはじめよう」!』

律子「......ぐぬぬ」

5: 2013/12/11(水) 14:24:42.14

律子(春香達は、プロデューサーと一緒にジュピターと戦って、惨敗した......それから落ち込んでた子達も、また元気を取り戻して進んでいき、プロデューサーが春香のCDデビューを決めた)

テレビ『それでは、1位の曲のダンスPVをおみせするどっと!』

律子(これから先、彼は一人ずつ、こうやって時期を見てデビューさせていくつもりでいる......でも)

律子「それは、私のやりたいことなのかしら......」

ガチャッ

伊織「あずさ、どうやったらそんなに歌声がキレイになるの?」

あずさ「うふふ、頑張ったら、伊織ちゃんは私より上手に歌えるわよ」

亜美「亜美は亜美はー?」

あずさ「亜美ちゃんも、うふふ」

6: 2013/12/11(水) 14:30:34.75

亜美「でしょでしょー!? 亜美はすごいんだよ! 真美より!」

伊織「アンタ、最近急に真美と比べるようになったわね......」

あずさ「仲良しの証拠ね」

亜美「へへーん」

伊織「で、律子はどうしたの? テレビの画面に釘付けで......」

あずさ「あ、ジュピターの......」

律子「相変わらずね......非の打ち所がないわ」

あずさ「そうですねぇ?。私もあれくらい踊れたらいいんですけど」

亜美「難しい顔してないで、とりあえずコタツに入ってのんびり......」

伊織「止めときなさい。氏ぬよりも辛いことが起こるわよ」

律子「ダメね......春香も64位だったわ」


7: 2013/12/11(水) 14:35:57.95

亜美「え? はるるんダメだったの?」

律子「ダメってことはないわよ。最初でこれは立派なことだと思う。けど、ね」

あずさ「プロデューサーさん、言ってました。50のラインに入れば、仕事は増えるって......」

律子「そうなのよ。これから先の伸び率考えても、伸ばすための仕事が無い私達は、50なんて狙えないわ」

伊織「フェスは......思い知っちゃったからねぇ......」

あずさ「そうね。もっと上手くならないと、成功はできないから、厳しいわね」

テレビ『魔女っ娘 あべななさん はっじまっるよー!』

ピッ

律子「......魔女、か」

8: 2013/12/11(水) 14:39:52.43

亜美「あー! なんで消しちゃったの!? あれ結構面白いのに!」

伊織「え? そうなの?」

亜美「うん。うさみん星からの電波にやられて、魔女になった自称17歳の女の子の話」

伊織「な、なんじゃそりゃ......」

律子「はぁーあ、魔法にかけられたーい」ノビィー

あずさ「どうしたんですか?」

律子「魔法のような力で、私のやりたいこととか、見えてくる気がしてるんですよ」

9: 2013/12/11(水) 14:43:21.42

ぼわわーん

律子「え? 何? 何よこの煙! 亜美! またナニカしたんじゃないでしょうね!」

亜美「亜美なんもしてないよー! 何か急に煙がぼわわーんって......」

伊織「けほっ、けほっ、何なのこれ!?」

あずさ「あらあら、何が始まるのかしら?」

伊織「あずさはどこまでもあずさってるわね」

10: 2013/12/11(水) 14:46:20.07

魔女「私を呼んだのは、そこのメガネの方ですね?」

律子「......」

亜美「すっごーい。りっちゃんこんなお友達がいたんだねー! 亜美でーす! よろよろー!」

伊織「こら! 知らない人にすぐに名前を名乗らない!」

あずさ「三浦あずさと申します~」

伊織「あずさぁ!」

律子「は?」

魔女「いや、だから、あんたが呼んだんだってば」

11: 2013/12/11(水) 14:49:26.00

律子「いやいや、人違いでしょ? 人違い人違い 」

魔女「いいや! あんたは言った! 全身を伸ばしながら、魔法にかけられたいと言った! その瞬間、私と契約することになったの! 私は魔女! 貴方の心と貴方を、魔法の力でつなげることができるの!」

伊織「律子、どうするのよ。病院に連れてくの?」

律子「何科に行けばいいのかわからないわ......」

あずさ「まぁ、魔女さんですか?」

亜美「すごーい! 良くわかんないけど、りっちゃんに魔法使ってくれるんだって!」

12: 2013/12/11(水) 14:53:21.19

律子「なにこれ、なんなの!? 新手の詐欺!? 企業名は? 名前は?」

魔女「現実しかわからない人だな! こうなりゃ一回かけてみるか! cast a spell on me!」

律子「きゃあ!」

亜美「うわー!」

あずさ「あらー」

伊織「なんで私までー!」

15: 2013/12/12(木) 20:47:31.07

律子「……う……ん?」

伊織「……ここは?」

亜美「うーん……魔女っちの言い方だとー、夢の中っぽいよ?」

あずさ「しかも、律子さんの夢の中なんですよね?」

伊織「その割には、すごく、かわいいわね……」

亜美「わー、可愛いー! 猫ちゃんだよ! にゃーん! にゃーん!」

あずさ「本当ね~ ねこねこにゃんにゃん♪」

律子「あーもう!! 他人の夢の中で勝手に猫と戯れない!」

伊織「あずさワールド全開ね……」

16: 2013/12/12(木) 20:52:48.20

亜美「なんというか、りっちゃんっぽくないね……」

あずさ「そうかしら? 私はとっても律子さんっぽいと思ったけど……」

律子「なんか急にすっごい恥ずかしくなってきたわね。というか、あの魔女はどこにいるのよ?」

伊織「それが、なんか落ちてたから拾った紙を読んでみたら……」

手紙『見たいテレビがあるので帰ります。 魔女』

律子「……………………」ブチッ

亜美「あ、やばい」

律子「うぬぉおおおおおおあぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!」

亜美「りっちゃんに鬼の角が!? これも夢の効果なのか!?」

伊織「いや、ちがうわ。アレは現実でもまれにしか見れない、マジギレ律子よ」

あずさ「律子さん、落ち着いてくださ~い」

伊織「私はあずさの落ち着きっぷりが怖いくらいよ……」

律子「あの魔女めぇぇぇぇええええ!! 結局何をすればいいのか見当つかずじゃないのよおおおおおおお!!」

17: 2013/12/12(木) 21:00:06.56

亜美「よっと……とりあえず! スタートだにゃん!」

猫「にゃー」

伊織「猫を持ってくのね……」

亜美「名前は……女の子でりっちゃんの夢の中だから……ゆめこ!」

律子「ぜんっぜん私関係ないわね」

あずさ「ゆめこちゃん、三浦あずさと申します~」

ゆめこ「ゆめこと申す。以後、よろしくお頼み申す」

伊織「いやああああああああああ!!」

亜美「おお! さっすが夢の中の猫、ゆめこ! 喋れるんだね!」

ゆめこ「説明をしてしまうと、ここは貴殿らのおっしゃる通り、ここは夢の中なり」

律子「何で口調が侍チックなのよ……」

ゆめこ「律子嬢の夢ということもあり、何があるかわからん。夢の中にいる律子嬢の心と会話をし、律子嬢がそれを受け入れることにより、この夢から出る事ができる」

亜美「なんか、どっかのゲームで聞いたことあるような……」

伊織「もし、律子がそれを認めなかったらどうなるわけ?」

ゆめこ「律子嬢の体、夢の律子嬢に乗っ取られるやもしれん」

律子「ふふ、大丈夫よ、私の夢だもの……私の分身でしょ?」

18: 2013/12/12(木) 21:06:00.66

ゆめこ「……くっ」

亜美「ゆめこ? 千早お姉ちゃんみたいだね。どうしたの?」

ゆめこ「律子嬢の夢でのお姿は……」

???「いぇーい!! きらきらきらりん☆ 私に魔法をか・け・て~ん☆★☆」

伊織「今、悪寒が……」

あずさ「……あの、フリフリのスカートの律子さんですか?」

律子「…………はい?」

夢律子「秋月律子、あだ名はリコピンです♪ ……決まらないわね……私のメガネ、好き? 嫌い? 秋月律子、どぇ~す♪ キャピッ☆」

亜美「ぶふっ」

ゆめこ「それと律子嬢、申し上げにくいが、夢の中の貴殿であるため、貴殿はあのようにふるまいたい願望が、心のどこかに1厘はあることに……なるでござるよ」

伊織「ぶっふ」

律子「アンタらは笑うな! ゆめこは口調を急に変えるな!」

19: 2013/12/12(木) 21:15:21.32

ゆめこ「これはしつれいござらんした。だとしても、直ぐにおいかけなければ、これは夢の中故、何が起こるかわからないでござるよ?」

亜美「たしかに! 追いかけたもん勝ちっしょー!」

あずさ「夢の律子さ~ん! 待ってくださ~い!」

夢律子「むむむっ!」

伊織「カビラJか!」

夢律子「リコピンレーダーが激しく反応してるよー?」

律子「ああ、見たくない……なんて醜いの? この私は……」

夢律子「これは敵かなー? 味方かなー?」

亜美「夢りっちゃん! 亜美たちを元の世界に帰して――」

夢律子「ぶっぶー×」

伊織「あー! 腹立つ律子ね! 蹴飛ばすわよ!」

律子「止めてよ仮にも私の体なんだから。今殴るの我慢して拳握ったから……伊織も耐えて。やるなら先に私にやらせて」

あずさ「その……ぶっぶーって?」

夢律子「てーきなーのだー! てっきなーのだー! リコピンはこんな奴らには屈しないわよ! おとといらっしゃい! みてらっしゃーい!」

律子「いい加減にしなさい!!」

夢律子「はぅあ!」

律子「はぅあ! じゃないわよ! あーもう! 確かにアイドルに戻りたいって言う願望はあるかもしれないわよ!? でもね、それでもね……こんな、こんなことをしたいとは……さすがの私も思ってないわよ……」

夢律子「…………」

亜美「り、りっちゃん、これ以上は……ビンビンに行こうよ? ビンビンに、ね?」

伊織「穏便、ね。二度とその間違いはしないでちょうだいね」


20: 2013/12/12(木) 21:16:52.24

あずさ「り、律子さん、それじゃ私達、帰れないですよ?」

律子「……わかってるわよ……でも、でも……ああああもう!!」

亜美「りっちゃん! ダメ!」

律子「あなたなんか、私じゃない!!」

21: 2013/12/12(木) 21:25:02.15

夢律子「う、うふふふ……あはははは、ははは……」

ゆめこ「空気が不穏……下がれ!」

あずさ「ゆめこちゃんは?」

ゆめこ「ご存知、ここは夢の中。我もまた夢なり。何度でも復活できるが、外部から来た貴殿らは違う。すぐに逃げ、別の道を探るべし!」

亜美「了解!!」

あずさ「そうね、口調は相変わらず、安定しないみたいだけれど」

夢律子「にっげろーnぃgろぉいlpぁあいいhljp:あおhfがいあいzsdhばkljrbflkshbvs……」

律子「え? な、何?」

亜美「りっちゃん!!」

伊織「律子!!」ガッ

律子「きゃあっ!」

夢律子「りぃこぉぴぃんんびぃぃむぅぅうううう☆」ズドドドド

律子「え? え?」

伊織「シャキッとしてよ! 765のプロデューサー! あんた氏ぬわよ!」

ゆめこ「せいっ!」ピカッ

夢律子「うきゃあああああああああああああ!!」

22: 2013/12/12(木) 21:32:41.25

ゆめこ「く、一時的に奴の影を封じ込めた。時間はわずかだ……」

亜美「じゃあ、どうすれば……?」

ゆめこ「数多の罠を張り巡らせ、奥地にいることだろう……あとは、貴殿らだけで進むのだ……我は、もう……」

あずさ「ゆ、ゆめこちゃん!」

ゆめこ「また会おう、律子嬢……夢の中で、くっ……」

律子「ちょ、ちょっと……ゆめこ!」

伊織「進むしかないみたいだけれど……一筋縄じゃいかなそうよ? さっきとはまるで雰囲気が違う……そして目の前には……一本の道……」

亜美「……行くしか、ないよ、りっちゃん」

あずさ「律子さん……確かに、認めづらいこともあるかもしれません……それでも、やっぱり……」

律子「……ええ、そうね……ゆめこ、ありがとう。ゆっくり休んでね。また夢の中で……」

ゆめこ「…………」

律子「皆、ごめん。行きましょう。もう一人の私のところへ」

伊織「それでこそ律子よ」

亜美「よーっし! レッツゴー!」

あずさ「ご~!」

律子「……ふふ、ゴー!!」

律子(あれ? なんだろう……この感じ……)

24: 2013/12/12(木) 22:04:35.38

試練1:武器の間

亜美「扉ははるか遠くに……」

伊織「鉄球が、いくつもあるわね……」

あずさ「一本道って、迷子にならなくていいですね~」

律子「……鉄球かぁ……タイミングがそろった時に駆け抜けるしかないわね」

亜美「一番! 双海亜美! 参ります! それそれそれー!!」ダダッ

伊織「ちょ! なんの考えもなしに、無茶よ!」

律子「亜美! 気を付けて! 真ん中あたりにスイッチみたいなのが!」

亜美「ほえ?」ポチッ

あずさ「あらあら」

伊織「あずさ……この状況でもいつもと同じなアンタがうらやましいわよ」

律子「……って、え? 鉄球が、動きを止めた?」

亜美「皆!! 今のうち今のうち! 早く!!」

伊織「え、ええ!」

あずさ「二人とも、まってぇ~」

律子「…………思いがけない行動、踏み出す勇気は誰よりもつよい……亜美」

25: 2013/12/12(木) 22:12:20.33

試練2:パズルの間

亜美「全然わかんないよー!」

あずさ「うーん……1→2→3→9→5→?……ってことは、ここの数字を求めなさいってことよね?」

律子「ええっと……うーん……」

伊織「1+2=3、12-3=9、2+3=5、なら次は……23-9のはず……答えは14ね」

ピンポンピンポン

伊織「はい、正解。通るわよ」

あずさ「すごいわ~、伊織ちゃん!」

亜美「いおりんかっくいー! このこのー!」

伊織「ちょ、ほっぺすりすりやめてよ!」

律子「…………誰よりも冷静に考えが行き、物事を客観的にとらえらえれ、皆から頼りにされてる……伊織」

26: 2013/12/12(木) 22:21:29.73

試練3:爆弾の間

亜美「絶対青だって!」

伊織「何言ってんのよ! 赤に決まってるでしょ!?」

亜美「赤のキョコンは!?」

伊織「根拠でしょ! そんなのないわよ! 青だってどうなのよ!」

亜美「ないよーだ! べー!」

伊織「きーっ! 許さないんだから!」

ぎゅうううう

亜美「うむぅ」

伊織「くぎう」

あずさ「二人とも、落ち着いて……これはきっと、こうやって時間を稼ぐつもりだったのよ……本当は、ね? えいっ」チョキッ

亜美「あ、青……」

あずさ「そ~れ」チョキッ

伊織「赤も一緒に……」

あずさ「ね? 両方何も起こらないでしょ? 律子さんのゆめですもの。そんな危ない事するはずないわ」

ピンポンピンポン

亜美「あずさお姉ちゃん、気持ちいい……」

伊織「わ、私も……ほんのちょっとだけ」

あずさ「うふふ、帰ったら、たっぷりぎゅーってしたげるわよ」

律子「……どんな時でも常にペースを崩さず、慈愛に満ちた心で、周囲を調和する……あずささん」

27: 2013/12/12(木) 22:27:33.64

試練4:水の間

亜美「水? どこにあるの?」

律子「扉は……どこかしら?」

伊織「あそこ、上よ!」

あずさ「あらあら、と~っても高いですねぇ……どうしましょう……」

亜美「こんなところに、スイッチが……困った時にはプッシュスタートっと!」

ポチットナ

伊織「きゃあ! 水が! 服がぬれ……ない!」

律子「まあ、夢の中だからねぇ……」

伊織「律子が、もう突っ込まなくなってる……」

あずさ「よーし、じゃあ、扉目指して泳ぐわよ~」

伊織「あ、待って……私、浮き輪ないと泳げない……」

律子「え、ええ!?」

亜美「いおりん、手!」

伊織「え、え? 手?」

亜美「ほら、こうやって握っててね。あと、水怖いなら目を閉じて!」

あずさ「私も協力するわ。伊織ちゃん、大丈夫よ」

伊織「亜美、あずさ……」

律子「ほら、伊織、行くわよ。ここからが本番なんだから」

伊織「……律子……」

律子(手をつないで水中を泳ぐ彼女たちは、とても美しく、華麗だった。……この瞬間、私のやりたいことが、わかった気がする)

28: 2013/12/12(木) 22:34:59.11

最終試練:夢律子のお部屋

夢律子「…………」

律子「……さっきは、ごめんなさい。きつく当たってしまって……」

亜美「夢りっちゃん、静かだね」

あずさ「亜美ちゃん? しーっ」

亜美「はーい」

律子「あなたは、そう、確かに私。アイドルとして活動してたステージの輝きを、実はもっと浴びていたいと思う私。それにそっくり……なの、よね」

伊織(……律子)

律子「あなたのおかげで、私のやりたいことが分かったわ。この3人で、売り出したい」

伊織「うんうん……って、えぇ!?」

夢律子「……そっか、そうすることにしたんだね」

律子「個人個人の魅力を引き出すことを、プロデューサーはやろうとしている。なら、私は、その個人がユニットとなった時に出る煌めきや輝きを、今のあなたのような輝きを、たくさんの人に見せてあげたいの」

亜美「り、りっちゃん……」

律子「この3人のためなら、ううん、この3人のためだからこそ、私はなんだってやれる気がしている。それは、あなたも私なんだし、同じでしょう?」

夢律子「……うん」

律子「夢、見せてくれてありがとう」

あずさ「律子さん……」

律子「戻っておいで。もう一人の……大切な大切な、秋月律子さん」

29: 2013/12/12(木) 22:42:53.16
律子「……う……ん?」

伊織「……ここは?」

亜美「うーん……事務所?」

あずさ「ということは、戻ってこれたんですか?」

皆「よ、良かった~……」

伊織「って、よくないわよ! 律子、さっき言ってた話は本当なの?」

律子「え? ああ、ユニットの? ……もちろんです」

亜美「なんで亜美たちなの?」

律子「水の間で、水中を泳ぐ、あなたたちの姿をみて確信がついたわ。伊織、あなたがリーダーよ」

伊織「わ、私が?」

あずさ「あらあら、とっても頼りになりそうですね~」

亜美「伊織お嬢様のおおせのままにぃ」

律子「ちょっと、まだちゃんとユニット名も、企画も作ってないんだから……でも、やるわよ。ユニット名は……そうね、『竜宮小町』なんて、どう?」

あずさ「とってもいいと思います~」

伊織「悪くないわね」

亜美「竜宮小町……うん、すっごくいいと思う!!」

律子「よし、じゃあ、行くわよ……目指すはランキング50位以内! 竜宮小町ィー!!」

竜宮「おー!!!」

―END―

30: 2013/12/12(木) 22:48:58.20

終わりになります。竜宮結成は絶対にこんな風には行われてはいないと思います。

でも、なんだかこうなってたらいいなあって思って書いてみました。

基本1話1話で完結させるつもりですが、前作の話もちょいちょい入ってくる仕様になっているので……

よろしければ前作

春香「トランプタワー」

も、よろしくお願いします。

次回は、雪歩のお誕生日のお話を書いていきたいと思っています。

閲覧感謝です。またよろしくお願いします。

31: 2013/12/12(木) 23:11:53.47

引用元: 律子「魔法をかけられた」