1: 2012/07/01(日) 00:11:54.64
P「千早!」

千早「は、はいっ!?」

P「……最近、携帯ばかりいじってるな」

千早「えっ……」

P「俺が見る限り、仕事の合間にはずっと携帯いじってるぞ」

千早「す、すみません……つい」

P「別にそれが悪いとは言わないけど……仕事に差し支えるまでになると、ちょっとな」

2: 2012/07/01(日) 00:13:16.61
ぼっちによく見られる傾向

6: 2012/07/01(日) 00:15:15.48
千早「そ、そんなはずありません!私、ちゃんと割り切って」

P「そうか?今日もやたら眠そうだったり、レッスン中も集中力が切れてたようだが」

千早「えっ……」

P「トレーナーさんからも指摘を受けててな。ちゃんとお前のこと、見てるんだぞ」

千早「…」

P「最近じゃ人を避けてて、口もきかなくなってるって……皆、千早の事を心配してる」

千早「…」

P「……話してみる気は、ないか?」

10: 2012/07/01(日) 00:18:36.83
P「――なるほど。だんだん使い方が分かる内に、のめり込んでいったと」

千早「……私、機械に疎くて。最初は、電話だけできればいいと思ってたんです」

千早「でも、春香から使い方を教えてもらってからは、なんて便利なんだろうって」

P「まぁ、実際便利だしな」

千早「皆と会話しているより、ネットサーフィンをしている方が楽しくって……それで……」

P「んー……こりゃ、テクノストレス症候群って奴かなぁ」

千早「テクノストレス……?」

P「千早が俺の持ちこむ仕事を気にくわないってのは分かってる」

P「やりたくもない仕事を渋々我慢してやって、不満を抑え込む性格だってのもな」

千早「う……」

11: 2012/07/01(日) 00:21:27.87
P「そんな溜まりに溜まった、行き場のない欲求不満……」

P「千早の場合は、ネットを見る事でそれを解消してるって訳だ」

千早「……言われてみると、確かに……」

P「まぁ人間は社会の中で生きてる限り、ストレスを抱え込むもんだ。それは仕方がない」

P「ただ、そのストレスの解消法は、あまり良いとは言えないなぁ」

千早「そうですね……」

P「まぁ、別にこういうケースは千早に限った話じゃない。こないだなんかな――」

12: 2012/07/01(日) 00:24:31.48
ガチャーン バリーン


伊織「はぁっ……はぁっ……」

あずさ「い、伊織ちゃん……?」オロオロ

亜美「いおりん、もうやめなよ~」

律子「………」

伊織「あんた達は、悔しくないわけ?」

伊織「私達は……たった一人に負けたのよっ!?」

14: 2012/07/01(日) 00:28:16.62
亜美「あ、亜美が悪いんだよ~……途中で歌詞、間違えちゃったから」

あずさ「亜美ちゃんだけのせいじゃないです。私も、ダンスでつまづいちゃいましたし」

伊織「何?……皆して、自分のせいにして……あ、あたしは、悪くないんだから」

律子「……伊織」

伊織「っ……あたしは悪くないっ!悪くなんてない!!」ダッ

律子「待ちなさい伊織!どこに行くのっ!」

伊織「帰るっ!」

ガチャッ バターン



亜美「いおりん……」

律子「(……天ヶ瀬冬馬。私は、彼の実力を完全に見くびってた)」

律子「(はぁ……プロデューサーである私の責任、かしらね……)」

16: 2012/07/01(日) 00:31:17.24
-

---

-----


P「いやぁ、今日もバッチリだったな~春香」

春香「そ、そんなっ……プロデューサーさんのおかげですよ~」

P「いやいや、新曲渡してから歌詞を一度もミスらず一発で歌えるのは、うちじゃ春香くらいだなぁ」

春香「えへへ……私、歌は大好きですから」


ガチャッ

「どうもー、××ピザです!天海春香さんはいらっしゃいますか?」

春香「?……私ですけど」

「ご注文のピザLサイズ、お届けにあがりましたー!」

春香「!?」

18: 2012/07/01(日) 00:33:18.74
春香「わ、私、そんなの頼んだ覚えはありません!」

「?……おかしいですね、確かにあなたの声で注文を承ったのですが」

P「……ホントに頼んでないのか?」

春香「頼んでません!信じてください、プロデューサーさん!」

「あの……どうするつもりで?」

P「す、すみません。俺が代わりに払います」

「毎度あり~」



春香「私じゃないのに……」

P「……春香が頼んでないとなると、誰かが春香の真似でもしたってのか?」

真美「どしたの~兄ちゃん?」

春香「!」

19: 2012/07/01(日) 00:36:31.20
春香「ちょっと真美!また私の声真似してピザ頼んだでしょっ!」

真美「えっ!?ま、真美じゃないよ~!真美今回はそんな事してないもん!」

春香「……今回は?」

真美「と、とにかく、真美じゃないってば!信じてよ、兄ちゃんも!」

P「………」

亜美「…」コソコソ

P「……おーい、亜美」

亜美「!」ギクッ

P「ちょっと悪戯が過ぎるんじゃないか?」

亜美「……あ、亜美だって知らないもーん」スタタタ

P「………」

21: 2012/07/01(日) 00:39:33.51
P「――自分より物覚えが良くて、スラスラ歌える春香みたいになりたかったんだとさ」

千早「だから、春香の真似を?」

P「理想の人間像になりきる、こういうのを同一化って言うんだが……」

P「亜美の場合これが自己嫌悪と重なって、結果、反動を起こしてしまったようだな」

千早「反動……?」

P「羨みなんかが憧れに取って代わった、と言えば分かりやすいかな。ま、よくある事だ」

23: 2012/07/01(日) 00:42:18.58
響「ぷ、プロデューサー!大変だぞー!」

P「どうした?」

響「ゴージャスセレブプリンが、また誰かに全部食べられてたんさー!」

P「な、何ィ!?あれ全部かっ?」

雪歩「うぅ……食べるの、楽しみにしてたのに……」



P「…」チラッ

あずさ「………」サッ

P「(……目を反らされた……)」

24: 2012/07/01(日) 00:44:20.10
律子「伊織はドタキャンしまくりで、あれから事務所に顔出さないし……」ブツブツ

律子「……全部、私のせい?私の……」ブツブツ

美希「り、律子、さん?……大丈夫?」

律子「………」





律子「キエェェェェェェェッ!!!」シュババッ

美希「は、ハニー!律子さんが!律子さんが壊れちゃったのっ!」

26: 2012/07/01(日) 00:46:23.24
P「――と、このように、真面目ェ~な人ほどストレスはたまりやすいもんだ」

P「自分より他人や周囲に気を使ったり、頑固な人間なんかは特にその傾向が強い」

P「この場合、あずささんは食欲でストレスを発散、律子の場合は……えぇっと」

千早「発狂してますね」





P「……律子の名誉の為に言っておくが、別に律子だけああなる訳じゃないぞ」

28: 2012/07/01(日) 00:49:45.25
黒井「高木ィ!相っ変わらず、お前はぁ!」

高木「…」

黒井「ぬわぁんにも、してないよなぁ!」

高木「…」イラッ

黒井「事務もプロデュース業も人任せで、一体お前は何をしているんだぁ?」

高木「……わ、私は、彼らの事を信じていr」

黒井「それはノン!未だにアニマルビデオ鑑賞でハッスルしているのだろう?」ビシィ





高木「パァオゥッ!氏ねよぉ!黒井氏ねぇいっ!」ギャーギャー

黒井「ぶぁかめ!ぶぁかめがぁっ!ハァーッハッハッハッハァー!」プギャー

29: 2012/07/01(日) 00:52:22.84
アニマルビデオ鑑賞?

30: 2012/07/01(日) 00:52:23.06
駄目だこいつら・・・早くなんとかしないと・・・

31: 2012/07/01(日) 00:52:28.27
P「――三十四十過ぎてそうな大の大人でも、不満が爆発すればこのように子供じみた行動を取ってしまう場合がある」

千早「あんまり見たくないですね、こんなところは……」

P「んで、これらのような人間が無意識にとる行動を、まとめて防衛機制っつってな」

P「伊織が物に当たったり、千早が携帯に逃避したのも、全て防衛機制の一つなんだ」

千早「……どうして、そんな事をしちゃうんでしょうか?」

P「名前の通り、イヤな事に対して自分の身を守るためだな。あまり褒められた行動ではないが」

32: 2012/07/01(日) 00:55:48.70
千早「人に迷惑をかけてしまっていては、ダメですね」

P「まぁな。これらのような解消法では、自己嫌悪も重なって、余計自分が辛くなる事もある」

P「だから、上手い具合に折り合いをつけて生きていかないとな」

千早「どうやって、解消すればいいんでしょうか……?」

P「ん~、そうだなぁ。例えば――」

34: 2012/07/01(日) 00:57:56.15
『きゃっぴぴぴぴ~ん!まっこまっこり~ん☆』キラッ

亜美「ブフフォッ」

『きゃっほ~!きゃっほ~!1日署長で~す!』キャルルン

真美「ブハゥッ」

『えへっ☆こういう仕事、もうドキドキって感じ!』ニパー

貴音「……二人とも、一体何を鑑賞しているのです?」

真美「『765プロ・あり得ないマル秘笑撃映像100連発』の録画分だよ~……うひゃひゃひゃ」

亜美「ひぃ、ひぃ……こ、これダメっ……あははははははっ!」

『ハートにかける手錠が、あったらいいのに♪』

『恋の拳銃、どこかに落ちてないかなぁ~?』

貴音「っ……め、面妖な……」プルプル

38: 2012/07/01(日) 01:02:26.73
P「あずささんと俺の結婚式」

90 : りとるばぁど ◆PiyoOTNS2x
P「あずささん……」

あずさ「もう……あずさって、呼んでください」

P「あ、あずさ……///」

響「プロデューサーとあずささん、おめでとうだぞー!」

やよい「うっうー!おめでとうございますー!」

美希「二人とも、お幸せになの!」

貴音「どうか末永く、お幸せに」

雪歩「ウェディングドレス、すごく綺麗……」

真「ボクもいつか、着てみたいなぁ」

42: 2012/07/01(日) 01:05:27.92
91 : りとるばぁど ◆PiyoOTNS2x
伊織「あ~あ、妬けちゃうわね。全く」

亜美「んっふっふ~、いおりんも嫉妬する位輝いてるよね~」

春香「天国の千早ちゃん、見てますか?……今の二人、とっても幸せそうだよ」

真美「あっ!あずさお姉ちゃんが、ブーケを投げるよ!」

あずさ「それっ」ポイッ



小鳥「この拳、天をつかむために!!」グワシッ

おわり



あずさ「……ふぅ」

あずさ「乙でした、次回作もあずさssでお願いします~……と」カタカタ

45: 2012/07/01(日) 01:09:19.65
律子「あっ……うん、そこ……」

P「………」ギュッギュッ


律子「ひゃっ……しゅごいぃ……」

P「大分凝ってるねェ、ここ」モミモミ

律子「ふぁ……!?」

P「なるほど、いい締まりをしている」モミモミ

律子「あっ、そこらめっ!そ、こ……ひぃんっ」

P「見よ、これが新しく発見した秘孔!その名も、激振孔~~っ!」プニプニプニプニプニ



律子「ばっう!?……あ、ぁ……ぁ……ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」プッシャァァァァ

P「ん!?間違ったかな……」

47: 2012/07/01(日) 01:13:02.35
やよい「――それで、伊織ちゃんは、どんなことをしちゃったの?」

伊織「あたし、水瀬伊織はっ……腹立ちまぎれに、物を壊しましたっ……」

やよい「……それだけじゃ、無いんでしょう?」スッ


パチーン


伊織「はぁうっ!」ビクン

やよい「ダメだよ~伊織ちゃん……正直に言わないと、ね?」

伊織「あたしはっ……失敗を、みんなのせいに……あたしは、あたしは悪くないって……」プルプル

やよい「……最低だね、伊織ちゃん」

伊織「はあぁぁあ……そ、そうです……あたしって、最低っ……」ガクガク

伊織「だからっ……だから、あたしにどうか……どうか、罰を……!」

48: 2012/07/01(日) 01:14:23.44
何がなんだかわからない

50: 2012/07/01(日) 01:16:05.53
どうしてこうなった

51: 2012/07/01(日) 01:16:33.87
やよい「私が、罰を?……伊織ちゃんのお尻に、こぉんな事をするのが?」


ペチーン パチーン


伊織「はあぁっ……あ、ありがとうございます、ありがとうございますっ……!」ビクンビクン

やよい「ありがとうございます、じゃないでしょ?」バチンッ

伊織「あぅっ……!?」ビクン

やよい「伊織ちゃんは悪いことしたんだから、謝らないといけないんだよ?」

伊織「はいっ……ごめんなさい、ごめんなさいっ……」

やよい「……謝る相手が、違うでしょ?」バチーンッ

伊織「ああぁっ……!」ビクンビクン

52: 2012/07/01(日) 01:19:58.69
P「――まぁ、これらはほんの一例だがな」

P「テレビ番組や映画を見てひとしきり笑ったり泣いたりするのもよし」

P「“読書”や“マッサージ”、気分転換に“適度な運動”なんかするのもよし……」

P「とにかく自分の気持ちが上向く方向で、ポジティブにストレスを発散する事が大事な訳だよ」

千早「……あの」

P「どうした?」



千早「こ、これ……全部本当の話なんですか?」

53: 2012/07/01(日) 01:21:30.66
本当は怖い765プロ

55: 2012/07/01(日) 01:24:12.52
P「いや、半分以上は俺の趣味が入ってる」

千早「えっ……」

P「でもまぁ、“俺が律子にマッサージしてやった”のは本当だけどな」

P「伊織が塞ぎ込んでる間、やよいがお見舞いに行ったのも確かだ」

P「……シュレーディンガーの猫って奴?ナニやってたかまで想像するのは自由だよなぁ」ヘラヘラ



千早「(……うわぁ……)」

56: 2012/07/01(日) 01:28:35.67
P「で、だ。千早に合ったストレス解消法ってのを探そうと思うんだが……」

春香「千早ちゃーん!」

千早「あっ……春香」

雪歩「プロデューサー、今日はお疲れ様でしたぁ」

P「おう、お疲れ様」

春香「千早ちゃん、これから私達と一緒にカラオケ、どう?」

千早「わ、私は……」

P「…」





千早「うん……そうね。私も、行くわ」ニコッ

58: 2012/07/01(日) 01:31:59.69
P「改めて探す必要は、なかったみたいだなぁ」

P「ああいう光景を見て、俺も心が安らぐ訳だよ、うん」

P「……あー、俺もカラオケ行きたいなぁ。一回喉潰す位声張り上げてみてぇ」

律子「何なら今、潰してあげましょうか?」





P「………」

律子「どうしました、プロデューサー殿?」

60: 2012/07/01(日) 01:35:27.55
P「……なぁ。流石にさぁ、もう俺救われてもいいだろ?」

律子「救われるかどうかは知りませんが、私はちょっとストレス解消したいかな~」コキコキ

P「」





やよい「ローソクの準備できてますよー、プロデューサー!」ジジジジ

P「えっ……マジでやんの?」タラリ

あずさ「えっと~……本格派のにわかマッサージ、いっきま~す」

62: 2012/07/01(日) 01:38:50.66
やよい「このぶたやろー、ろうにんぎょうにしてやろうかー」ポタッポタッ

P「あっづいぃぃぃぃぃいやよいぃぃぃぃぃいっ!!」ジュウウウ

律子「こぉんな事で興奮するなんて……ホンット変態ですね、プロデューサーはっ」ゴリッ

P「いっでぇっ!耳っ!そこ違っ!そこほじっちゃいけないトコッ!あだだだだっ!!」ジタバタ

律子「はいはい暴れない暴れない。リッチャンハ、耳掃除中デスヨ~」ゴリゴリ

あずさ「……背中の、この辺りだったかしら~……心霊台~」ドスッ


ピキッ ピキッ バキッ ビキキィッ


P「うおあっ!!おあわあ!!」

63: 2012/07/01(日) 01:40:53.34
ウアアアアア ハアグッ ウワワッ アッ

ガアッ ハアッ ウアッ ヒアアア ワアアアアアア





小鳥「社長」

高木「何だね?」

小鳥「あのプロデューサーさんのどこに、ティンと来たんですか?」

高木「……普通でないアイドルには、やはり普通でないプロデューサー、だろう?」



おわり

64: 2012/07/01(日) 01:42:07.18


なにこの事務所こわい

66: 2012/07/01(日) 01:54:52.05
貴音かわいいよ貴音

引用元: P「なぁ、千早」千早「…」カチカチ