1: 2019/04/04(木) 23:26:50.92
圭「えっと・・・羽瀬川さん、だよね?」

圭「今日ウチのクラスに転校してきた」

小鳩「む、そなたは何奴だ?」

圭「何奴て・・・白銀だよ、同じクラスの」

小鳩「そうか、だが少し違うぞ」

圭「何が?」

小鳩「我が真名は、レイシス・ヴィ・フェリシティ・煌、悠久の時を生きる夜の血族だ」ドヤァ

圭(え、何言ってんのこの子)

2: 2019/04/04(木) 23:30:44.41
圭(ああでも自己紹介でもそんな感じで喋ってたな、みんな引いてたけど)

圭「それで、羽瀬川さんはここ・・・高等部の校舎前で何してたの?」

小鳩「ククク・・・我が下賤の者共に話すことなどあると思うか?」

圭「さっき涙目になりながらキョロキョロしてたじゃん」

小鳩「」

3: 2019/04/04(木) 23:59:56.49
圭「なんかあんちゃんがどうとか聞こえたけど」

小鳩「ぐっ・・・」

圭「で、何してるの?」

小鳩「く、ククク・・・凡人にしては目聡いではないか」

圭「あ、その姿勢は崩さないんだ」

小鳩「実は我が眷属を探していたのだが、魔力が途切れてしまってな・・・」

圭「意味がわからない・・・」

4: 2019/04/05(金) 00:22:43.64
小鳩「フン、やはり人間ごときには我が言霊を理解することなどかなわぬか」

圭「まぁでもあんちゃんって言ってたし、高等部にお兄さんがいて会いに来たの?」

小鳩「うむ」

圭「そうなんだ・・・でも1人で行くのが怖いの?」

小鳩「そ、そんなことは・・・ない」

圭(そういやこの子ずっと1人でいたし、人見知りなのかな)

5: 2019/04/05(金) 00:50:49.77
圭「はぁ、それで、お兄さんってどんな顔してるの?」

小鳩「え?」

圭「一緒に探してあげるって言ってるの」

小鳩「ほ、ほんなこつ!?」

圭「へ?」

小鳩「あ・・・本当に?」

圭「うん、丁度用事もあったし、それに・・・」





圭「私もお兄さんがいるから」

6: 2019/04/05(金) 06:24:08.05
圭「それで、お兄さんってどんな人?」

小鳩「ククク・・・我が眷属は人間ごときでは近寄る事すら出来ぬ覇気を纏って・・・」

圭「いや、それじゃわかんないんだけど」

小鳩「え、えっとその・・・」

圭(上手く表現できないのかな・・・困ったなぁ・・・)

圭「じゃあ、ここの生徒会の人達に協力してもらおうかな・・・」

小鳩「そ、そうか・・・」

7: 2019/04/05(金) 19:19:28.21
~生徒会室前~

圭「ここだけど、入る前に一つ言っておくね」

小鳩「?」

圭「ある人がいた場合にやらなきゃいけない挨拶あるから、教えとくね」

小鳩「う、うむ・・・」

8: 2019/04/05(金) 21:06:06.03
ガチャ


石上「ん?」

圭「失礼します」

小鳩「・・・・・」ペコ

藤原「あ、圭ちゃん!こんにち殺法!」ビシッ

圭「こんにち殺法返し!」ビシッ

小鳩「こ、こんにち殺法返し返し!」ビシッ

9: 2019/04/05(金) 22:33:11.38
藤原「イエーイ!」

圭「イエーイ!」

小鳩「イエーイ!」


パシーン!


石上(え、何?僕何を見せられてんの?)

10: 2019/04/05(金) 23:38:07.59
藤原「っと、つい乗っちゃったけど・・・」

小鳩「・・・・・」

藤原「この子誰?」

圭「私のクラスに転校してきた羽瀬川さん」

藤原「長谷川・・・?」


石上(つーかなんだあのヒラヒラの制服・・・めっちゃ改造してんじゃん)

11: 2019/04/06(土) 00:44:57.92
藤原「それで、どうしたの?」

圭「ククク・・・我が下僕よ、ここまで我を導いたこと、褒めてつかわすぞ」

藤原「はえ?」

圭「また始まった・・・」

石上(ああ、そういうことね・・・)

12: 2019/04/06(土) 07:09:57.08
藤原「えっと・・・この子どうしちゃったのかな?」

圭「さっきからこの調子で・・・」

小鳩「わが眷属の霊圧が消えてな・・・このままでは魔力が暴走してしまうのだ」

藤原「ど、どういうこと~?」


石上「お兄ちゃんに会えなくて寂しいから探しに来た、って言ってるんですよ」

藤原・圭「「!?」」

13: 2019/04/06(土) 10:13:15.03
藤原「い、石上君・・・この子の言ってる事わかるの?」

石上「え?普通わかるじゃないでですか、何言ってるんですか?」

圭「いや普通わかりませんって」

石上「ハァ・・・いいですか」

小鳩「ククク・・・・我が名はレイシス・ヴィ・フェリシティ・煌・・・」

石上「これは中二病といって、どの学校にも1人くらいはいるキャラですよ」

14: 2019/04/06(土) 15:04:26.88
圭「中二病・・・聞いたことあるような・・・」

藤原「それって病気なの?直したほうがいいの?」

石上「そんな重要な病気でもないですし、直すかどうかは人それぞれですよ」

小鳩「ククク・・・そなた中々話がわかるではないか、我が眷属ほどではないがな」

石上「そりゃどーも」

15: 2019/04/06(土) 15:59:11.01
石上「羽瀬川さん・・・だっけ?」

小鳩「違う!我が名はレイシス・・・」

石上「あーまぁいいや、てことは君のお兄さんは・・・羽瀬川小鷹さんかな?」

小鳩「そ、そう!」

藤原「え、石上君なんで知ってんの?」

17: 2019/04/06(土) 19:04:40.11
石上「四宮先輩のクラスに転校してきたみたいなので、一応マークしてたんですよ」

藤原「あ、そうだったんだ」

石上(つーか何でアンタが知らねーんだよ)

圭「あ、じゃあかぐやさんならお兄さんの居場所が・・・」

石上「今会長と一緒に部活連の会議なんだ、残念だけど」

圭「そうですか・・・」

18: 2019/04/06(土) 21:05:58.49
石上「しかし君らも物好きだね、こんな堅苦しい学校に来るなんてさ」

小鳩「ククク・・・我が眷属が彼の地にて暴虐の限りを尽くしてな」

石上「なるほどねぇ~」

圭「今何て言ってたんですか?」

石上「お兄さんが前の学校で人間関係拗らせちゃってさ、学校にいられなくなったんだって」

藤原「そうなんだ・・・」

19: 2019/04/06(土) 22:35:42.96
小鳩「そもそもあんちゃ・・・我が眷属に雌がよりすぎたのがいけないんじゃ!」

石上「何だ、お兄さんリア充なのかよ、爆発しろ」

小鳩「ちゃ、ちゃうもん!あんちゃんそもそもモテないどころか友達もおらんかった・・・」

石上「え?」

小鳩「う、うちもやけど・・・」

20: 2019/04/06(土) 23:34:18.22
藤原「友達のいない人間なんて存在するんですか?」

石上「藤原先輩はちょっと黙っててください」

藤原「はい・・・」シュン

小鳩「それで、あんちゃんみたいな人間が集まって・・・」

小鳩「友達を作る部活を作ったんよ」

圭「何その部活・・・」

21: 2019/04/07(日) 00:43:50.66
小鳩「それで、皆で海に行ったり、遊園地に行ったり・・・」

小鳩「それでも、友達はでけへんかった」

圭(それってもう友達じゃないの・・・)

小鳩「そんなとき・・・」


小鳩「あの忌々しい肉塊が、すべてぶち壊したんや」

22: 2019/04/07(日) 07:16:16.11
圭「肉塊?」

小鳩「あいつがこともあろうにあんちゃんに結婚を迫ってきて・・・」

小鳩「でもあんちゃんは、それを受け入れるのが怖くて逃げてしもうた・・・」

小鳩「それから部活の雰囲気もわ悪くなって・・・」

小鳩「うちとあんちゃんは、逃げるようにあの学校を去ったんよ」

23: 2019/04/07(日) 10:11:37.62
圭「大変だね・・・お兄さんのせいで」

小鳩「・・・それでも」

圭「?」

小鳩「あんちゃんは、うちのあんちゃんなんじゃ」

小鳩「どんなにヘタレでも、目つきが悪くても・・・」

小鳩「うちが大好きなあんちゃんに、かわりはないんじゃ」

小鳩「だから、嫌いになんかならへんよ」

圭「・・・・・」

24: 2019/04/07(日) 12:22:34.34
圭「羽瀬川さんはお兄さんが大好きなんだね」

小鳩「当然だ、我が眷属だからな」

圭「私もね、お兄さんがいるんだ」

小鳩「ほう」

圭「その人は生徒会長で、勉強もできて、いつも皆の為に頑張ってて・・・」

小鳩「・・・自慢か?」

25: 2019/04/07(日) 13:03:05.65
圭(あれ、そういやお兄って実はすごいんじゃ・・・)

圭(そりゃ多少ウザくて駄目な所も多少あるけど・・・)

圭(私何でお兄にあんな態度を・・・)

小鳩「ど、どうした?」


圭「・・・羽瀬川さんはすごいね」

26: 2019/04/07(日) 15:10:36.82
小鳩「え?」

圭「ちゃんとお兄さんのこと、好きでいられて」

小鳩「それは当然のことであろう?」

圭「私は、お兄・・・兄にキツく当たっちゃってて・・・」

圭「いちいち色々言ってくるのがウザいっていうか・・・素直になれなくて・・・」

圭「お兄の言ってる事、正しいし、私の為に言ってること、わかってるはずなのに・・・」

小鳩「・・・・・」

27: 2019/04/07(日) 16:04:33.13
小鳩「そっちの事情はよくわからんが」

小鳩「眷属と心を通わせるのは、当然の事だ」

小鳩「時には内に秘める魔力を開放するのも、悪くないと思うぞ」

圭「あ、これは何となくわかる、素直になれって事だね」

圭「私にはちょっと難しいかもしれないけど・・・」

28: 2019/04/07(日) 18:09:04.10
圭「その代わりといっちゃ何だけど・・・」

小鳩「?」

圭「羽瀬川さん友達いないって言ってたよね?」

小鳩「う、うむ・・・」

圭「よ、よければ私が友達になってあげようか?」

29: 2019/04/07(日) 19:04:01.59
小鳩「え?」

圭「ほ、ほら同じ妹同士だし・・・」

圭「色々相談に乗って欲しいな・・・なんて」

小鳩「いいの?」

圭「うん」

小鳩「友達ってこんな簡単にできて・・・いいのか?」

圭「いいんじゃないかな」

30: 2019/04/07(日) 19:57:21.61
小鳩「ククク・・・そういう事ならば仕方あるまい」

小鳩「聖騎士ホワイトシルバーよ、我についてくるがよい!」

圭「ホワイトシルバーて、まんまじゃん」

圭「あ、じゃあ萌葉にも紹介しないと・・・」

圭「じゃあ行こうか」

小鳩「うむ」

31: 2019/04/07(日) 20:01:12.31
圭「という訳で、これで失礼します」

藤原「あれ?お兄さん待たなくていいの?」

小鳩「あ・・・」

圭「あ、じゃあかぐやさんか兄が来たらお兄さんと連絡とれるようにして」

石上「ああ、上手くやっておくよ」

圭「ありがとうございます」


32: 2019/04/07(日) 20:11:16.11
藤原「小鳩ちゃん、何か困ったことがあったら、お姉さんに相談してよ~」ドタプーン

小鳩「!」ビク




星奈『小鳩ちゃーん!』


小鳩「ち、近づくなぁ!」

藤原「」

石上「ま、藤原先輩に相談してもロクなことになりませんしね」

藤原「グハッ!」

33: 2019/04/07(日) 20:19:57.83
圭「じゃあ、これからよろしくね・・・小鳩」

小鳩「うん!」


小鳩(あんちゃん・・・友達って案外簡単にできるんよ)

小鳩(だから・・・あんちゃんも頑張って)


~その夜 白銀家~




圭「お・・・お休み・・・お兄ちゃん」

御行「どうした圭ちゃん、熱でもあるのか?」

圭「う、うるさーい!!!」ポカッ

御行「いてっ・・・何なんだよ一体・・・」

圭(や、やっぱり私には無理ー!!!)


~おわり~

34: 2019/04/07(日) 20:21:38.71
これで終わりです

はがない2期や5巻以降の展開なんてなかったんや・・・

小鷹編も・・・思いついたら書くかも。

36: 2019/04/11(木) 21:47:33.00
珍しい組み合わせなクロスで乙です

引用元: 羽瀬川小鳩「あんちゃん・・・」 白銀圭「ん?」