1: 2016/07/14(木) 19:31:37.58

まゆ「最近Pさん仕事しすぎじゃないですかぁ?」

P「そうかな?」

まゆ「そうですよぉ」

P「あ、この書類判子お願いします」

ちひろ「御意」



2: 2016/07/14(木) 19:32:25.42

まゆ「前に休んだのはいつですかぁ?」

P「……確か、先月は休んだはずだ」

まゆ「ちひろさん、出勤表を」

ちひろ「御意」

3: 2016/07/14(木) 19:32:55.19

まゆ「先月でしたっけ?ふぅーんへぇーほぉー」



まゆ「Pさんの中ではお正月のこと先月って言うんですねぇ」

P「仕方ないだろ…忙しかったし」

まゆ「いつもいつでもいつまでも忙しいじゃないですかぁ」

P「ちひろさん、コーヒーのおかわりを」

ちひろ「御意」

4: 2016/07/14(木) 19:34:09.67

まゆ「というわけで強硬手段に出ることにしましたぁ」

まゆ「Pさんには強制的にお休みを取ってもらいまぁす」

P「ちひろさんはそれで良いんですか?」

ちひろ「御意」

まゆ「賛成だそうですよぉ」

P「まあ有給も溜まってるし、ちょっとなら良いか」



まゆ「それでは1ヶ月お休みしましょうねぇ」

P「1ヶ月だと!?そんなに休んだら氏んじまう!」

まゆ「休んで貰うんですよぉ…」

5: 2016/07/14(木) 19:35:10.92

P「……ん?あれ、なんか視界が」

まゆ「先程のコーヒーに少しお薬を混ぜさせてもらいましたぁ…」

まゆ「ここまで効きが良いとは思いませんでしたが…」


P「あ…ちょっと気持ちよくなってきた………」

まゆ「ゆっくりお休み下さいね…………」

P「………zzz」




まゆ「ではちひろさん、あとは手筈通りに」

ちひろ「……」

まゆ「ちひろさん?」

ちひろ「………御意」

6: 2016/07/14(木) 19:36:49.56

―――――――――――――――
――――――――――――
――――――――


P「……ん……んん」

まゆ「お目覚めですかぁ」

P「…おはようまゆ、ここは…」

まゆ「Pさんのお家ですよぉ」

P「俺んち?」

まゆ「千川さんに頼んで運んでもらいました」

P「…今何時?」

まゆ「18時を少し回ったとこですねぇ」

P「寝たの昼過ぎだったよね」

まゆ「昼過ぎでしたねぇ、コーヒー飲みますか?」

P「頂くよ、ありがとう」

7: 2016/07/14(木) 19:37:27.27

P「なんかボーっとするな……薬飲んだからか」

まゆ「ごめんなさい…でもこうでもしないとPさんは休んでくれないと思って…」

P「いや、俺も休むきっかけは欲しかったんだ。それにアイドルに心配かけちゃダメだよな」

まゆ「本当に心配したんですから」

P「分かった分かった、せっかくだしゆっくり休むことにするよ」

8: 2016/07/14(木) 19:37:58.37

まゆ「それにしても物が少ないですねぇ。お片付けのし甲斐がありませんでした」

P「まあ帰ってきても寝るだけだし」

まゆ「お布団は汚れてましたよぉ?」

P「万年床だからなぁ」

まゆ「明日はお布団干しますからね」

P「なんか、母さんみたいだ」

まゆ「ママまゆは如何ですかぁ?」

P「それは遠慮しとくな」

9: 2016/07/14(木) 19:38:35.92

まゆ「それはそうとPさん、お腹空きませんかぁ?」

P「え?ああ言われてみれば減ってるな」

まゆ「実は晩ごはんはまゆが腕を振るおうと思いまして」

P「え、マジで?」

まゆ「いけませんかぁ?」

P「いや、嬉しいけど帰らないの?」

まゆ「ちひろさんから監視役を仰せつかりまして」

まゆ「目を離したら仕事を始めかねない…とのことです」

P「否定出来ねぇ…」

まゆ「ですから、まゆがPさんの生活をきっちり改善します」

P「待て待て、まさか泊まり込みなのか?」

まゆ「泊まり込みですよぉ」

P「ファッ!?」

10: 2016/07/14(木) 19:39:11.22

P「まずいですよ!担当アイドルと一つ屋根の下とかヤバイヤバイ」

まゆ「大丈夫ですよぉ、ほんの1ヶ月ですから」

P「いや、世間的には十分ヤバいって!バレたらどうすんだよ!?」

まゆ「バレたらバレたでまゆ的には美味しいと言いますか…」

P「まゆは強かだなぁ」

まゆ「うふっ」

11: 2016/07/14(木) 19:39:38.75

まゆ「実際その辺はちひろさんが上手くやってくれますよぉ」

P「…まああの人なら大丈夫だとは思うけど」

まゆ「でしょう?さあ、懸念も消えたことですし、ご飯にしましょうかぁ」

P「もう出来てるのか?」

まゆ「Pさんが寝ている間に準備しておきましたから」

P「俺マジでぐっすりだったんだな…」


12: 2016/07/14(木) 19:40:54.01

――――――――――――


P「いただきます」

まゆ「いただきまぁす」

P「ん、美味いな」

まゆ「そう言ってもらえると作った甲斐がありますねぇ」

P「なんか懐かしいというか…安心する味だ」

まゆ「褒めてもまゆしか出ませんよぉ」

13: 2016/07/14(木) 19:41:51.84

P「……それにしても俺の好物がカレーだってよく知ってたな」

まゆ「Pさんのことなら何でも分かりますから」

P「じゃあ、今俺が思ってることって分かったりする?」

まゆ「思ってること?」

P「そう」



まゆ「…………らっきょう、ですねぇ?」

P「お見事」

15: 2016/07/14(木) 19:42:47.50

まゆ「市販品で申し訳ないんですけど」

P「いや、ここで自家製とか出てきたら流石にビビってた」

まゆ「味なしのも買ってきたので漬けておきましょうかぁ」

P「マジかよ、最高だな」

16: 2016/07/14(木) 19:43:29.19

P「ご馳走様でした」

まゆ「お粗末様でしたぁ」

P「いやー美味かった」

まゆ「まゆ、花嫁修業は欠かしてませんから」

P「それにしても、ちゃんとした飯食ったの久々かもしれん」

まゆ「ダメです、ちゃんとご飯食べないと」

P「まあこれから1ヶ月は心配ない…よな?」

まゆ「Pさんさえ良ければこれからずっと作りますよぉ?」

P「ははは、こやつめ」


17: 2016/07/14(木) 19:44:21.44

―――――――――――――――


まゆ「お風呂上がりましたぁ」

P「あ」

まゆ「あっ」



まゆ「また書類なんか広げて何してるんですかぁ?」

P「いや、あの、何か見てないと落ち着かなくて」

まゆ「お仕事しないって約束しましたよねぇ?」

P「あっ、はい、その」

まゆ「し ま し た よ ね ぇ ?」

P「ゴメンナサイ」

18: 2016/07/14(木) 19:45:48.31

P「で、寝床なんだが」

まゆ「失礼しますねぇ」

P「当たり前のように俺の布団に入ってくるんじゃない」

まゆ「一緒が良いです」

P「ダメだ、あっちの部屋で寝なさい」

まゆ「むう…いけずぅ」

P「何と言おうとダメです」




まゆ「………」

P「………」



19: 2016/07/14(木) 19:46:42.84

まゆ「……仕方ありません、今日のところは大人しく引き下がりましょう」

P「出来ればずっと引き下がっててくれ」

まゆ「それは無理ですねぇ」

P「でしょうね」






まゆ「おやすみなさぁい」

P「ああ、おやすみ」

20: 2016/07/14(木) 19:47:40.92

―――――  02日目――――――――


P「……朝か」

まゆ「おはようございまぁす、よく眠れました?」

P「ああ、こんな気持ちのいい目覚めは久々だよ」

まゆ「それは何よりです。朝ごはん出来てますよぉ?」

P「いただこう、是非に」

21: 2016/07/14(木) 19:48:20.84

P「…朝ごはんって素晴らしいな」

まゆ「最近食べてませんでしたからねぇ」

P「それもあるが…それにしたって美味い」

まゆ「愛情をたっぷり込めてますから」

P「そっかー」



P(……愛情(意味深)とかじゃないよな?)

まゆ(愛情(直球)ですよぉ?)

P(コイツ、脳内に直接!?)


22: 2016/07/14(木) 19:48:59.04

P「ご馳走様でした」

まゆ「ご満足頂けたみたいで何よりです」

P「最高だったよ、腹一杯朝メシ食うとかいつ以来だ」

まゆ「まゆの知る限りでは3年前の夏以来ですねぇ」

P「おい、何で知ってんだそんなこと」

まゆ「内緒です」


23: 2016/07/14(木) 19:49:44.77

―――――――――――――――


まゆ「良いですかぁ、一般的には叩く物だと言われていますが、実は軽く叩いたり撫でるだけで十分なんです」

P「へー、知らんかったわ」

まゆ「コツは優しく、愛を込めて、ですよぉ」

P「難しいこと言うなぁ…」

まゆ「ほらほら、早く、して下さい」

P「よし…行くぞ」



パンパンパンパン

24: 2016/07/14(木) 19:51:06.68

まゆ「これでお布団もふかふかですねぇ」

P「まゆはなんでも知ってるなぁ」

まゆ「Pさんのことだけですよぉ」



まゆ「お布団干しも済みましたし何しましょうか?」

P「うーん…これといってしたいことがないな」

まゆ「ではゴロゴロしましょうかぁ」

P「ゴロゴロ?」

まゆ「たまには良いものだと思いますよぉ」

P「まあいいか、たまには」



まゆ「この後滅茶苦茶ゴロゴロしましたぁ」

25: 2016/07/14(木) 19:52:30.98

―――――  07日目――――――――



P「そういやまゆが来て1週間になるな」

まゆ「そうですねぇ」

P「なんというか…早いな」

まゆ「早いですねぇ」

P「具体的には3日目くらいからの記憶が曖昧なんだ」

まゆ「よくあることですよぉ」

P「そうなのか?」

まゆ「そうですよぉ」

26: 2016/07/14(木) 19:53:26.81

―――――  09日目――――――――



P「して、今日は何する?」

まゆ「お天気も悪いですし、お家で出来ることですねぇ」

P「よし、ゲームでもしよう」

まゆ「まゆの調査によるとPさんはスーファミ?というのがお気に入りだそうですねぇ」

P「思い出補正ってやつだな…お、あったあった」

27: 2016/07/14(木) 19:54:19.60

――――――――――――


P「なぁまゆ」

まゆ「はぁい」

P「なんでこんなに桃鉄強いんだ?」

まゆ「なんででしょうねぇ」

P「本来なら貧乏神にくっつかれて『んもー!んもー!』するまゆを眺める予定だったんだが」

まゆ「今はPさんに付きっ切りですねぇ」

P「ついでに借金地獄だし」

まゆ「もし破産したらまゆが養ってあげますよぉ」

28: 2016/07/14(木) 19:54:58.03

P「結局一回も勝てなかった…」

まゆ「経験の差ですよぉ」

P「俺より若いくせに何言ってやがる」

まゆ「それはともかくお昼ごはんどうしましょう?」

P「そうだなぁ…」





29: 2016/07/14(木) 19:55:51.61

―――――  13日目――――――――



まゆ「あら、Pさんったらぁ…」

P「わ、悪い!」



まゆ「良いんですよぉ?まゆはいつでもどんと来いですからぁ」

P「だからって洗面所で全裸でポージングしてる奴があるか!」

まゆ「うふふっ、乙女のたしなみですよぉ」

P「勘弁してくれよ…」




まゆ「ちなみに、ドキドキしましたぁ?」

P「………ノーコメントで」

30: 2016/07/14(木) 19:57:09.24

―――――  15日目――――――――



P「今日でちょうど折り返しだな」

まゆ「そうですねぇ、ところでPさん」

P「どうしたまゆ」

まゆ「一緒に寝ちゃダメですか」



ピシャーゴロゴロゴロゴロ



まゆ「ひぅっ!?」

P「一晩中降るって予報だったしなぁ」

まゆ「お願いします!1人で寝るのは心細いんですよぉ!!」

P「しゃーないな、隣に布団敷け」

まゆ「そこは同衾しましょうよぉ…」

P「1人で寝るか?ん?」

まゆ「すぐお布団持ってきますから!」



ピニャーゴロゴロゴロゴロ
ヒャー



31: 2016/07/14(木) 19:58:30.83

―――――  19日目――――――――



P「まゆさー」

まゆ「はぁい?」

P「俺のことならなんでも知ってるって豪語してたじゃん?」

まゆ「しましたねぇ」

P「具体的にはどれくらい知ってるんだ?」

まゆ「Pさんのことならなんでも分かりますよぉ」



P「じゃあ好きな飲み物って知ってる?」

まゆ「いろはすのみかんでしたねぇ」


P「じゃあ好きな味噌汁の具は?」

まゆ「なめことお豆腐」

32: 2016/07/14(木) 19:59:28.42

P「最近の趣味は?」

まゆ「1日1回感謝のガチャ」


P「もしも時間を戻せたら何する?」

まゆ「…馬券を買う、でしたっけ」


P「好きな焼き加減」

まゆ「弱火でじっくり」


P「好きな言葉」

まゆ「あんたん」


P「好きなガチャ」

まゆ「リミテッドガチャ」


P「好きな哲章」

まゆ「玄田哲章さんですねぇ」

33: 2016/07/14(木) 20:00:53.59

―――――――――――――――


P「すげぇ、全問正解だわ」

まゆ「Pさんのことならなんでも分かるって言ったじゃないですかぁ」

P「はは、こりゃ悪い事は出来ないなぁ」

まゆ「まゆの目が黒いうちはさせませんよぉ」

P「分かった、分かったからハイライト点けて」

34: 2016/07/14(木) 20:02:02.07

―――――  24日目――――――――



まゆ「いきますよぉ、えいっ」

P「おーっナイスピー」

まゆ「Pさんやけに手慣れてますねぇ」

P「キャッチボールくらいは男の子なら誰でも出来るさ」

まゆ「まゆもあんまりやったことなかったので、楽しいです」

P「やったことないのか?筋がいいから、てっきり経験者かと」

まゆ「野球はさすがに未経験ですねぇ」

P「ユッキあたりに指導して貰えば、いい感じになるんじゃないか?」

まゆ「まゆはPさん一筋ですよぉ」

P「はいはい、そうだったな」

まゆ「本当ですってば、本当に」

35: 2016/07/14(木) 20:02:33.86

―――――  30日目――――――――



P「最終日だな」

まゆ「最終日ですねぇ」

P「思えば早かったもんだ」

まゆ「せっかくですし晩ごはんは豪勢にしましょうか?」

P「いや、やっぱりまゆのカレーが食べたい」

まゆ「嬉しい事言ってくれますねぇ」

P「らっきょうも食べたいしな」

まゆ「そろそろ良い漬かり具合だと思いますよぉ」

36: 2016/07/14(木) 20:04:46.39

―――――――――――――――


まゆ「はい、お待たせしましたぁ」

P「やっぱり美味そうだ」

まゆ「たーんと召し上がってくださぁい」

P「ああ、謹んで頂くよ」




P「やっぱこのルーが絶妙だな」

まゆ「ふふっ、研究しましたから」

P「我が家では中辛と辛口のルー混ぜるのが定番でな。まゆの家でもそうだったのか?」

まゆ「いいえ?これはPさんのお口に合うように作ってます」

P「…俺話したことあったっけ?」

まゆ「Pさんのことは何でも分かりますから」


P「………うん、らっきょうも美味い」

まゆ「まゆもこれくらいの漬かり具合が好きですねぇ」

P「恐れ入りました」

まゆ「いえいえ」

37: 2016/07/14(木) 20:05:22.59


P「ふぅ…ご馳走様」

まゆ「はい、食後の牛乳」

P「ああ、すまんな」

まゆ「Pさんはカレーには牛乳派なんですねぇ」

P「辛みが減ってより美味しく食べられる気がしてな」

まゆ「まゆとしてはしっかり食べていただければ満足ですよぉ」

38: 2016/07/14(木) 20:06:08.10

―――――――――――――――

P「この芸人振りが雑だな」

まゆ「まゆも共演した事がありますねぇ」

P「大丈夫だったのか?」

まゆ「ちょっとオーラを出したら大人しく引き下がってくれましたよぉ」

P「オーラってなんだよ」

39: 2016/07/14(木) 20:07:04.65

―――――――――――――――
――――――――――――


P「最近は何してるんだ?」

まゆ「冬に向けて編み物をしてますねぇ」

P「今年はマフラー?手袋?」

まゆ「出来てからのお楽しみです」

P「もしくれるなら去年みたいなロングロングマフラーは勘弁してくれ」

まゆ「さて、どうしましょうか?」


40: 2016/07/14(木) 20:07:58.85

―――――――――――――――
――――――――――


P「いい試合だったな」

まゆ「まさか決め技がロメロスペシャルだとは思いませんでした…」

P「いやーあのすくい投げからの流れはやられたわ」

まゆ「でも相手のシャイニングウィザードも見事でしたねぇ」

P「やっぱバーリトゥードは盛り上がるな」

まゆ「そうですねぇ、うふふっ……」

41: 2016/07/14(木) 20:09:28.49


―――――――――――――――
――――――――――――
――――――――
―――――



まゆ「あら、もうこんな時間ですかぁ」

P「だいぶ話し込んじゃったな、そろそろ寝ようか」

まゆ「もうちょっとお話しましょうよぉ」

P「明日から早いんだから。ほら布団敷いて」

42: 2016/07/14(木) 20:10:06.68


P「こうやって並んで寝るのも今日で終わりと思うと何か寂しいな」

まゆ「Pさん」

P「どうした?」

まゆ「そっち行っても良いですか?」

P「……お前アイドル、俺プロデューサー、OK?」

まゆ「なるほど確かにそうですねぇ」


まゆ「だがNON!」

P「静かにしろ夜中だぞ」

まゆ「はい」

43: 2016/07/14(木) 20:10:47.00


P「……まあ最終日くらい良いか」

P「ここまで献身的に尽くしてくれたし、ご褒美ってほどでもないけど」

まゆ「本当ですか?ではおじゃましますね」

P「ただ寝るだけだぞ」

まゆ「十分ですよぉ」

44: 2016/07/14(木) 20:11:23.20


まゆ「Pさんの温もり…Pさんの匂い…」

P「そんなに匂うか?」

まゆ「いいえ、まゆだから感じられるんです」

P「実はそろそろ加齢臭が怖くてな」

まゆ「その時はまゆの匂いを移してあげますから」

P「まゆは優しいなぁ」

まゆ「Pさんにだけですよぉ」

45: 2016/07/14(木) 20:12:35.47


P「1ヶ月間本当に助かったよ」

P「正直これから1人に戻るのが不安なくらいだ」

まゆ「Pさんさえ良ければまゆはずっとお泊りしますよぉ?」

P「いやそれはさすがにな」


まゆ「ダメですか?」

P「ダメだ」

まゆ「どうしても、ですか?」

P「どうしてもだ」

まゆ「………そう、ですよね」

P「まあ事務所でも会えるし。カレーもまた食べたいしさ」



まゆ「…………………」

P「まゆ?」

















         まゆ「嫌」





46: 2016/07/14(木) 20:13:16.29

まゆ「まゆはPさんといたいの」

まゆ「ずっとずっといたいの」

まゆ「だからPさんがそれを拒むなら」




   まゆ「この世界も失敗」



47: 2016/07/14(木) 20:14:10.59

P「は?いきなり何を言い出すんだ?」

まゆ「Pさんは何も気にしなくて良いんですよぉ…」

P「……あれ、なんか急に………眠気が…………」

まゆ「おやすみなさぁい………」




――――失敗。



48: 2016/07/14(木) 20:14:37.71


P「……ん……んん」

まゆ「お目覚めですかぁ?」

P「あれ、まゆ?だよな」

まゆ「そうですよぉ、眠気覚ましにコーヒーどうぞ」

P「ん、ありがとう」





――――失敗。






49: 2016/07/14(木) 20:18:58.13



―――――――――――――――
――――――――――――
――――――――


「電波状況は良好だな」

「いやーごめんね?夢覗く機械とかさすがにあたしでも作れないからさー」

「それはこっちの台詞だ。他人と夢で繋がれる薬だったか?薬理学は専門外だが、規格外にも程があるぞ」

「まあ試作品だから夢の時間でも1ヶ月分、現実じゃたったの5分しか保たないけどねー」

「でも、需要はあったんだろう?」

「主に1人にだけど」



――――失敗。


――――失敗。


50: 2016/07/14(木) 20:19:36.51


「彼女は確か担当Pと1ヶ月の休暇を取ってたな」

「仲が良いんだねぃ、と最初は思ったけど」

「大量の薬のことを考えるとな…」



――――失敗。


――――失敗。


――――失敗。


――――失敗。

51: 2016/07/14(木) 20:20:06.94

「ちなみにもし1ヶ月間ずっと服用するとしたら?」

「副作用に関しては心配ないよ、冬眠状態みたいになるだけだし」

「いや、そっちじゃない」

「ああ、期間?ロスを加味してざっと計算しただけでも」


――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。

――――失敗。



「700年は堅いね」

52: 2016/07/14(木) 20:20:53.68



……ん……んん

お目覚めですかぁ?





――――  。


53: 2016/07/14(木) 20:21:33.16
おわり

元ネタは懲役30日

引用元: モバP「まゆと過ごす1ヶ月」